説明

会話型異常検知装置

【課題】便房内での患者の異常を検知し、便房扉を自動解錠すると共に外部に異常を知らせ、早期に患者を発見救済できる異常検知装置の提供。
【解決手段】施錠状態を検知するセンサー部cと、センサー部からの信号でタイマーが起動するタイマー回路部dと、ロック装置bを自動解錠する解錠装置部eと、解錠装置部eの自動解錠を延長する釦を設けた延長釦部fと、便房内の患者に前記便房扉aの自動解錠を事前に知らせる表示音声部gと、異常通報器hを備え、タイマーの設定時間終了時までに延長釦部fの釦が押されなかった場合に、タイマー回路部dからの異常信号に基づき、解錠装置部eがロック装置bを自動解錠すると共に、異常通報器hが予め指定の場所へ連絡する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院等に設置されている便房内での患者の異常を検知し、便房扉を自動解錠すると共に、速やかに異常を通報する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、病院等に設置されている一般便房扉には自動解錠装置はなく、便房内の患者が自分で解錠するものであり、便房内で患者に異常が発生した場合は便房内の患者が、便房内に設置されている呼出し釦を押して外部に連絡するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら便房内で患者が、便房内に設置されている呼出し釦を押せない場合は便房内の異常状態が分らず、長時間患者が放置されてしまうと共に、便房扉の解錠に時間がかかり処置が遅れる問題がある。
【0004】
この発明の目的は、便房内で患者に異常が発生した場合に、速やかに異常を検知し便房扉を自動解錠すると共に、外部に異常を知らせる装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の会話型異常検知装置は、便房扉の開閉を規制する施錠状態によって患者の便房内入出を検知するセンサー部と、前記センサー部からの信号でタイマーが起動するタイマー回路部と、前記タイマー回路部からの信号で、便房内の患者に前記便房扉の自動解錠を事前に知らせる表示音声部と、房便内の患者によって前記便房扉の自動解錠を延長する釦を設けた延長釦部と、前記タイマー回路部からの信号で、前記便房扉を自動解錠する解錠装置部を備えた会話型異常検知装置において患者が便房内に入り施錠したことにより、前記センサー部から前記タイマー回路部へ閉信号が送られ、タイマーが計時を開始し、予め設定した時間の前に前記便房扉の自動解錠を知らせる表示と音声を流し、便房内の患者が必要に応じて前記延長釦部の釦を押すことにより、前記タイマー回路部のタイマー計時がリセットされ、再び計時を開始することとし、患者が自分で解錠して便房外へ出た場合は、前記センサー部が開信号を検知して前記タイマー回路部のタイマー計時が停止し、また患者が何らかの理由で前記延長釦部の釦を設定時間内に押すことができない場合は、異常事態と判断する異常検出手段を設け、前記異常検出手段にて異常を検出した場合前記タイマー回路部からの異常信号に基づき、前記便房扉の施錠を自動解錠すると共に、異常通報器を介して外部に異常を知らせる制御手段を設けたものである。
【発明の効果】
【0006】
上記手段により、便房内で患者に異常が発生し、患者が自分自身で外部へ救助を依頼できない場合、患者の異常を正確に自動検知して、便房扉を自動解錠すると共に外部に異常を知らせ、早期に患者を発見救済できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】会話型異常検知装置が取付けられる病院等の一般便房平面図
【図2】本発明の構造を示すブロック図
【図3】本発明の構造を示すフローチャート図
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は会話型異常検知装置が取付けられる病院等の一般便房平面図である。便房の間口に設けられる便房扉aに取り付けられたロック装置bの、施錠状態を検知するセンサー部cと、前記センサー部からの信号でタイマーが起動するタイマー回路部dと、前記ロック装置bを自動解錠する解錠装置部eと、前記解錠装置部eの自動解錠を延長する釦を設けた延長釦部fと、便房内の患者に前記便房扉aの自動解錠を事前に知らせる表示音声部gと、便房内の患者の異常を検知した場合、予め指定の場所へ連絡する異常通報器hを備えたものである。図2は図1のブロック図である。
【0008】
図3は本発明である会話型異常検知装置のフローチャート図で有り、初期状態からスタートする。ここで初期状態とは便房の間口に設けられる便房扉aが、非ロック状態であることを示す。そしてまず、便房内へ患者が入りロック装置bをロックした事により、センサー部cからの閉信号をタイマー回路部dが検知しタイマー計時を開始する。予め設定された時間が近づくと、表示音声部gで便房内の患者に前記便房扉aの解錠を知らせる。ここで便房内の患者が前記便房扉aの解錠を拒む場合は、延長釦部fの釦を押すことにより、前記タイマー回路部dのタイマー計時をリセットして、再度タイマー計時をスタートさせる。また予め設定された時間内に便房内の患者が、前記ロック装置bを解錠した場合は、患者が便房内から便房外へ出たと判断して、前記タイマー回路部dのタイマー計時を中止する。
【0009】
予め設定された時間が近づいても、便房内の患者が延長釦部fの釦を押せなかった場合、予め設定された時間の終了と同時に、タイマー回路部dから異常通報器hを介して指定の場所へ、Eメールや無線呼出システムを通じて、各機器に異常を自動で通信すると共に、インターホン、ブザー、ランプで呼び掛ける制御手段を設けると共に、解錠装置部eに解錠信号を送り自動解錠するようにしたものである。
【符号の説明】
a 便房扉
b ロック装置
c センサー部
d タイマー回路部
e 解錠装置部
f 延長釦部
g 表示音声部
h 異常通報器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便房扉の開閉を規制する施錠状態によって、患者の便房内入出を検知するセンサー部と、前記センサー部からの信号でタイマーが起動するタイマー回路部と、前記タイマー回路部からの信号で、便房内の患者に前記便房扉の自動解錠を事前に知らせる表示音声部と、房便内の患者によって前記便房扉の自動解錠を延長する釦を設けた延長釦部と、前記タイマー回路部からの信号で、前記便房扉を自動解錠する解錠装置部を備えた会話型異常検知装置において、患者が便房内に入り施錠したことにより、前記センサー部から前記タイマー回路部へ閉信号が送られ、タイマーが計時を開始し、予め設定した時間の前に前記便房扉の自動解錠を知らせる表示と音声を流し、便房内の患者が必要に応じて前記延長釦部の釦を押すことにより、前記タイマー回路部のタイマー計時がリセットされ、再び計時を開始することとし、患者が自分で解錠して便房外へ出た場合は、前記センサー部が開信号を検知して、前記タイマー回路部のタイマー計時が停止し、また患者が何らかの理由で前記延長釦部の釦を、設定時間内に押すことができない場合は、異常事態と判断する異常検出手段を設け、前記異常検出手段にて異常を検出した場合に、前記タイマー回路部からの異常信号に基づき、前記便房扉の施錠を自動解錠すると共に、異常通報器を介して外部に異常を知らせる制御手段を有することを特徴とする会話型異常検知装置。
【請求項2】
前記異常を知らせる制御手段に、Eメール通信、無線呼出システム、インターホンブザー、ランプを用いたことを特徴とする請求項1記載の会話型異常検知装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−87605(P2012−87605A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250265(P2010−250265)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(507300168)株式会社エムディテクノス (4)
【Fターム(参考)】