伝送システム
【課題】複数の映像信号を伝送する場合の音声信号の伝送や、3D映像信号伝送との整合性について考慮し、3D映像信号伝送方式との整合性が高く、かつ、一本のケーブルで非圧縮の複数の映像信号と音声信号を伝送することが可能な伝送システムを提供する。
【解決手段】非圧縮の複数の映像信号を同時伝送する方法であって、3D映像信号伝送フォーマットを使用し、前記3D映像信号伝送フォーマットの右眼と左眼用の映像信号に異なる映像信号を伝送する際に、映像信号に関する付加情報のパケットに複数の映像信号を伝送していることを表す情報を追加する。
【解決手段】非圧縮の複数の映像信号を同時伝送する方法であって、3D映像信号伝送フォーマットを使用し、前記3D映像信号伝送フォーマットの右眼と左眼用の映像信号に異なる映像信号を伝送する際に、映像信号に関する付加情報のパケットに複数の映像信号を伝送していることを表す情報を追加する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、複数の機器間での映像信号等の伝送に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地上波デジタル放送やBlu-ray Disc(登録商標。以下「BD」ともいう。)の普及に伴い、デジタル映像信号を扱う機器が普及している。映像信号を送信するSource機器(BDレコーダ/プレーヤ、STB、ゲーム機、パソコンなど)と映像信号を表示するSink機器(デジタルTV、ディスプレイなど)とを接続するインターフェース規格として、HDMI(High Definition Multimedia Interfaceの略、HDMI Licensing, LLCの登録商標)がある。
【0003】
HDMIは、非圧縮(ベースバンド)のデジタル映像信号と音声信号を一本のHDMIケーブルで伝送するインターフェース仕様であり、多くの民生機器に搭載されている。
【0004】
特許文献1には、「HDMIインターフェースを用いて複数チャンネルの映像信号を伝送する場合、複数のコネクタ及びケーブルを用いるか、高価なタイプBのコネクタ及びケーブルを用いる他なく、更に2チャンネルを超える映像信号を伝送することは困難」(特許文献1要約参照)であることを課題とし、その解決手段として「TMDS混合回路110及びTMDS分離回路310を設けることにより、複数チャンネルの映像信号のTMDSデータを映像信号の伝送レートより高い周波数で時分割伝送する。これにより、複数チャンネルの映像信号を安価なタイプAのコネクタ111,311及びケーブル201で伝送させることができる」(特許文献1要約参照)ことが記載されている。
【0005】
非特許文献1には、HDMIを介して3D映像信号の伝送方法が記述されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−100412号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】”High-Definition Multimedia Interface Specification Version 1.4a Extraction of 3D Signaling Portion”, HDMI,LLC発行http://www.hdmi.org/manufacturer/specification.aspx
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の技術的思想では、複数の映像信号を伝送する場合の音声信号の伝送方法については考慮されていない。さらに、非特許文献1に記載されている3D映像信号伝送との整合性についても考慮されていない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
【0010】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、Source機器からSink機器へ伝送される信号には複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が含まれ、Sink機器は、複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が複数の映像信号の伝送を示す場合に、受信した複数の映像信号を複数の画面に分けて表示し、Source機器からSink機器へ伝送される信号には、伝送される音声信号が複数の映像信号のうちいずれの映像信号に対応しているかを示す情報が含まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
3D映像信号伝送方式との整合性が高く、かつ、一本のケーブルで非圧縮の複数の映像信号と音声信号を伝送することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例における装置の構成の一例である。
【図2】実施例における装置の構成の一例である。
【図3】実施例における装置の構成の一例である。
【図4】信号伝送フォーマットの一例である。
【図5】信号伝送フォーマットの一例である。
【図6】Sink機器の受信能力を示すEDIDの一例である。
【図7】実施例における処理の一例を示す図である。
【図8】信号伝送フォーマットの一例である。
【図9】信号伝送フォーマットの一例である。
【図10】音声パケットの一例である。
【図11】音声パケットとチャンネルの対応の一例を示す図である。
【図12】信号伝送フォーマットの一例である。
【図13】信号伝送フォーマットの一例である。
【図14】実施例における処理の一例を示す図である。
【図15】画面表示の一例を示す図である。
【図16】実施例における処理の一例を示す図である。
【図17】画面表示の一例を示す図である。
【図18】シャッターメガネの動作の一例を示す図である。
【図19】シャッターメガネの動作の一例を示す図である。
【図20】実施例における処理の一例を示す図である。
【図21】Multi Channel Formatの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施例を図面を用いて説明する。以下の実施例において、3Dとは3次元を、2Dとは2次元を意味する。例えば3D映像とは、左右の眼に視差のある映像を提示することにより、観察者があるオブジェクトを立体的に、自分と同じ空間に存在するかのように知覚することを可能とする映像を意味する。また、3D映像信号伝送フォーマットとは、HDMI等のインターフェースにおいて、3D映像の表示を可能とする映像信号を伝送するフォーマットである。3D映像の表示を可能とする映像信号には、少なくとも2つの映像(右目用の映像と左目用の映像)が含まれている。
【0014】
3D映像を表示する方法としては、アナグリフ方式、偏光表示方式、フレームシーケンシャル方式、視差(パララックス)バリア方式、レンチキュラレンズ方式、マイクロレンズアレイ方式、光線再生方式等がある。
【0015】
アナグリフ方式とは、左右異なる角度から撮影した映像をそれぞれ赤と青の光で重ねて再生し、左右に赤と青のカラーフィルタの付いたメガネ(以下、「アナグリフメガネ」ともいう)で見る方式である。
【0016】
偏光表示方式とは、左右の映像に直交する直線偏光をかけて重ねて投影し、これを偏光フィルタの付いたメガネ(以下、「偏光メガネ」ともいう)により分離する方式である。
【0017】
フレームシーケンシャル方式とは、左右異なる角度から撮影した映像を交互に再生し、左右の視界が交互に遮蔽される液晶シャッターを備えたメガネ(以下シャッターメガネともいう)で見る方式である。
【0018】
視差バリア方式とは、ディスプレイに「視差バリア」と呼ばれる縦縞のバリアを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。視差バリア方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0019】
レンチキュラレンズ方式とは、ディスプレイにレンチキュラレンズを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。レンチキュラレンズ方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が左右に比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0020】
マイクロレンズアレイ方式とは、ディスプレイにマイクロレンズアレイを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。マイクロレンズアレイ方式は、視聴する位置が上下左右に比較的広い多視点方式である。
【0021】
光線再生方式とは、光線の波面を再生することにより、観察者に視差画像を提示する方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。また、視聴する位置も比較的広い。
【0022】
なお、3D映像の表示方式は一例であり、上記以外の方式を採用してもよい。また、アナグリフメガネ、偏光メガネ、シャッターメガネ等、3D映像を視聴するために必要な道具や装置を総称して3Dメガネ、3D視聴装置または3D視聴補助具ともいう。
【実施例1】
【0023】
本実施例では、3D映像信号伝送フォーマットを利用して1本のHDMIケーブルで異なる複数の映像信号と音声信号(以後、複数の映像信号と音声信号をマルチチャンネル映像信号と呼ぶ)の伝送を行う例を説明する。
【0024】
図1は、TVなどのSink機器で2画面表示する例を表している。10はSource機器を示しており、101はチューナ、102はBD、DVD、メモリーカード、外付けHDD(Hard Disk Drive)などの外部記録媒体、103はHDDなどの内蔵記録媒体、104はイーサネット(登録商標)などのネットワーク経由で配信されたストリーム、105はHDMIケーブル、11はSink機器を示している。
【0025】
Source機器10では、2本の入力ストリーム(チューナ101で受信した地上波、BS、CSなどのストリーム、外部記録媒体102及び内蔵記録媒体103から読み出したストリーム、ネットワーク経由で受信したストリームなど)に復号処理を施し、マルチチャンネル映像信号を作成する。
【0026】
さらに、マルチチャンネル映像信号を1本のHDMIケーブル105を用いて伝送する。110は伝送中の映像信号と音声信号をパケット化した音声パケットを示している。ここでは、映像信号111と112の2チャンネルの映像信号と、映像信号111の音声パケット113と映像信号112の音声パケット114を伝送している。Sink機器11では伝送されてきた2チャンネルの映像信号111と112を画面に表示し、音声パケット113か114のどちらか一方を再生する。
【0027】
図1の例の場合、非特許文献1に記載のHDMIの規格では2本のHDMIケーブルが必要となる。しかし、3D映像信号伝送フォーマットを使用して異なる映像信号を伝送(例えば、右目用の映像信号として映像信号111を伝送、左目用の映像信号として映像信号112を伝送)することで、3D映像信号伝送方式との整合性が高く、1本のHDMIケーブルでマルチチャンネル映像信号を伝送することが可能となる。
【0028】
これにより、ケーブルおよびコネクタが1つあればよいので低コストにできるというユーザメリットがある。また、機器間をHDMIケーブルで接続するときの手間を軽減することができる。上述の説明ではどちらか一方の音声パケットを再生してるが、Sink機器まで両方の音声パケットが伝送されているので、Sink機器で音声を切り替えるときにSource機器に切り替えを要求する必要がなくなり、高速に音声を切り替えることが可能となる。
【0029】
図1の例では2チャンネルの映像信号とそれらに付加されている音声パケットをHDMIケーブル105を用いて伝送する例を記載したが、上述の説明のようにSink機器106がどちらか一方の音声パケットしか再生しない場合は、伝送時にどちらか片方の映像信号に付加されている音声パケットのみを伝送しても良い。
【0030】
但し、片方の音声パケットしか伝送しない場合は、音声を切り替えるときにSource機器に切り替えを要求しなければいけないため、音声パケットの切り替えに時間がかかる。また、図1の例では、2画面表示の例を示したが、PinP(Picture in Picture)表示でも良い。
【0031】
図2は、各機器間をディジーチェーン(複数の機器を数珠繋ぎにつないでいく配線方法)で接続した例である。Source機器10は図1と同様の動作をするので、同一の符号を記載し説明を省略する。21、22、23、24はそれぞれSink機器を表しており、各機器間は一本のHDMIケーブル211〜214で接続されている。
【0032】
210は伝送中の映像信号と音声パケットを表しており、4チャンネルの映像信号と対応する音声パケットが伝送されている。ここでは、映像信号201と音声パケット205、映像信号202と音声パケット206、映像信号203と音声パケット207、映像信号204と音声パケット208がそれぞれ対応している。
【0033】
さらにSink機器21〜23はリピータ機能を持っており、受信した映像信号と音声パケットは、そのまま次のSink機器に送信すると共に、必要な映像信号および音声パケットのみを再生する。このようにディジーチェーンでHDMIケーブルを接続することにより、各Sink機器が伝送中の4つのチャンネルから見たい映像を選択して視聴することが可能となる。これは、例えば飛行機の座席のモニタで好きな番組を視聴するといった場合に使用することが可能である。
【0034】
図2の例の場合、Source機器と各々のSink機器を一対一で接続することで非特許文献1に記載のHDMI規格でも実現できるが、Sink機器でチャンネルを変更する度にSource機器が対応しなければいけないので、Sink機器が4台以上の場合、Source機器に高い性能が必要となるという欠点がある。
【0035】
しかし、図2の例では、Sink機器が4台以上でも、予め4チャンネルの映像信号を伝送しておくので、Source機器は4チャンネルの映像信号と音声パケットを送信するだけのスペックがあればよく、安価に実現可能となる。
【0036】
また、Source機器と各Sink機器を別々のHDMIケーブルで配線したときに比べて、合計のHDMIケーブルの長さを短くすることが可能となる。さらに、チャンネルの切り替え時に、Source機器にチャンネルの切替を要求する必要がないため、高速にチャンネルを切り替えることが可能となる。
【0037】
図2の他の使用例としては、各々のSink機器がSource機器にリクエストを出して、所望の映像を伝送してもらうことも可能である。これは、例えば、Sink機器21はリビングにあるTV、その他のSink機器22〜23は寝室にあるとした場合、映像信号201はSink機器21に表示、映像信号202はSink機器22に表示と予め決めておくことで、各Sink機器がSource機器に要望を出して、好みの映像を送信することが可能となる。この場合も、Source機器と各Sink機器を別々のケーブルで配線したときに比べて、合計のケーブルの長さを短くすることが可能となる。
【0038】
図3は、複数のSource機器をディジーチェーンで接続する例である。31〜34はSource機器を表し、35はSink機器を表す。それぞれの機器間はHDMIケーブル315〜318を用いて接続されている。
【0039】
310〜313は、HDMIケーブル315〜318で伝送中の映像信号および音声パケットを表している。また、301〜304は映像信号、305〜308は音声パケットを示している。ここで映像信号301と音声パケット305、映像信号302と音声パケット306、映像信号303と音声パケット307、映像信号304と音声パケット308はそれぞれ対応している。
【0040】
また、点線で表した映像信号および音声パケットは、何も伝送していない無効な信号であることを示している。Source機器31は、映像信号301と音声パケット305をHDMIケーブル211に送信する。Source機器32はSource機器31から受信した映像信号301と音声パケット305に加えて、Source機器32で映像信号302と音声パケット306をHDMIケーブル212に送信する。Source機器33も同様に、Source機器32が送信した信号に加えて、Source機器33で映像信号303と音声パケット207をHDMIケーブル213に送信する。さらにSource機器34も同様に、Source機器33が送信した信号に加えて、Source機器34で映像信号304と音声パケット308をHDMIケーブル318に送信する。Sink機器35は、受信した映像信号301〜304を4分割にして1つの画面に表示している。
【0041】
このように、マルチチャンネル映像信号を伝送できるHDMIケーブルを使用することで、1つのSource機器ではなく複数のSource機器を使用して、伝送するチャンネル数を増やすことが可能となる。
【0042】
これは、例えば1つのSource機器でデコード能力が足りなかった場合に有効である。また、複数のSource機器の内部記録媒体に再生したいコンテンツが含まれていた場合にも有効である。さらにTV会議などで複数のカメラの映像を1つに纏めたい場合にも有効である。
【0043】
なお、これまでに3つの例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、図2のSource機器を図3のSource機器に置き換えても良いし、図2のSink機器21が表示する映像は図1のように201と202を2画面で表示しても良い。
【0044】
次に、マルチチャンネル映像信号の伝送を、非特許文献1のHDMI規格に記載されいている3D映像信号伝送フォーマットを使用して実現する具体的な伝送方法を説明する。
【0045】
図4は、3D映像信号伝送フォーマットの一例である。401と402は、ActiveVideo期間を表しており、このActiveVideo期間に映像信号を伝送する。401は左眼用の映像、402は右眼用の映像を伝送する3D映像信号伝送フォーマットである。
【0046】
411は、ActiveSpace期間であり、映像信号ではない期間を示している。421は、ブランキング期間を表しており、このブランキング期間に音声信号及び、付加情報をパケット化して伝送する。423は音声信号をパケット化した音声パケットを表しており、ブランキング期間の一部422を拡大して表示している。
【0047】
本実施例では図4の3D映像信号伝送フォーマットを使用して、ActiveVideo期間401と402に3D映像信号ではなく、異なる映像信号を伝送することで、異なる2つの映像信号の伝送が可能にする。すなわち、映像信号の伝送期間を分割し、分割した映像信号の伝送期間それぞれを用いて異なる映像信号を伝送する。
【0048】
但し、3D映像信号伝送フォーマットを使用して、異なる映像信号を伝送していることをSink機器で判別できないと、Sink機器で3D映像信号として表示してしまうという問題が発生する。
【0049】
この問題を解決するために、映像信号に関する付加情報を示すVSIF(Vender−Specific InfoFrame)とSink機器の受信能力を示すEDID(Extended Display Identification Data)に新たなフラグを定義する。
【0050】
図5は、3D映像信号伝送フォーマットのVSIFの一部を抜き出した表である。縦軸はByte、横軸はBitを表しており、各Bitがどんな情報を表しているかを示している。また、太枠で示した「Multi_Channel_Present」は、非特許文献1に記載のHDMI規格では使用されていないReserved(0)のBitであり、本実施例で新たに定義した。
【0051】
この「Multi_Channel_Present」が「1」のときにマルチチャンネル映像信号を伝送していることを表す。一方、Multi_Channel_Presentが「0」の時は、3D映像信号を伝送していることを示す。
【0052】
図6は、Sink機器の能力を表すEDIDの一部を抜き出した表である。縦軸はByte、横軸はBitを表しており、各Bitがどんな情報を表しているかを示している。
また、太枠で示した「Multi_Channel」は、非特許文献1に記載のHDMI規格では使用されていないReseved(0)のBitであり、本実施例で新たに定義した。
【0053】
3D_presentとMulti_Channelが共に「1」のときは3D映像信号に対応しかつマルチチャンネル映像信号に対応していることを、前者が「1」で後者が「0」の場合は3D映像信号にのみ対応していることを、前者が「0」で後者が「1」の場合は3D映像信号に非対応だがマルチチャンネル映像信号に対応していることを表す。
【0054】
次に、図7を用いて、図1の接続例でSource機器とSink機器の動作フローを説明する。まず、Source機器のメニュー表示を見たユーザがTVなどのSink機器へリモコン等で「2画面表示」を選択する(S0)。
【0055】
「2画面表示」の要求を受けたSink機器はSource機器に例えばHDMIの機器連携制御機能であるCEC(Consumer Electronics Control)を用いて、マルチチャンネル映像信号を要求する(S1)。
【0056】
次に、Source機器はSink機器にEDIDを要求する(S2)。
【0057】
次に、Sink機器はSource機器にEDIDを送信する(S3)。尚、Source機器が以前に受け取ったEDID情報を記憶していれば、記憶されているEDID情報を用い、(S2)と(S3)をスキップしてもよい。EDIDを受け取ったSource機器は、前記Multi_Channelフラグが「1」であることを確認する(S4)。
【0058】
Multi_Channelが「1」であった場合、Source機器はVSIFのMulti_Channel_Presentを「1」にしてマルチチャンネル映像信号を伝送開始する(S5)。マルチチャンネル映像信号を受け取ったSink機器は、前記Multi_Channel_Presentフラグを確認し、「1」の場合は2画面にて異なる2つの映像信号を表示する(S6)。
【0059】
尚、図2のように複数のSink機器をディジーチェーンで接続する場合は、EDIDはリピータではリピートするとすることで、多数のSink機器を接続した場合も対応可能となる。
【0060】
このように、EDIDにはマルチチャンネル映像信号を受信可能というフラグを、VSIFにはマルチチャンネル映像信号を伝送していることを表すフラグを新たに定義することで、3D映像信号伝送フォーマットを用いて、2チャンネルの映像信号を伝送することが可能となる。
【0061】
なお、VSIFでマルチチャンネルを表すフラグを定義する代わりにActiveSpace期間にマルチチャンネル映像信号を伝送していることを示す所定のRGBのパターンや所定の中間色による塗りつぶし信号を伝送してもかまわない、この場合は、途中でマルチチャンネル映像信号非対応のリピータが途中にありVSIFが送られないといった場合にもマルチチャンネル映像信号を判別可能となる。
【0062】
図8は、3D映像信号伝送フォーマットの他の例を示している。801〜804は、ActiveVideo期間を表している。801は左眼用映像、802は左眼用映像の奥行き情報、803はグラフィックス映像、804はグラフィックス映像の奥行き情報を伝送する3D映像信号伝送フォーマットである。
【0063】
811〜813は、ActiveSpace期間であり、映像信号を伝送しない期間を示している。821は、ブランキング期間を表しており、このブランキング期間に音声信号及び、付加情報をパケット化して伝送する。823は音声パケットを表しており、ブランキング期間の一部822を拡大して表示したものである。
【0064】
図5の3D映像信号伝送フォーマットでは、2つの異なる映像信号しか伝送できなかったが、図8の3D映像信号伝送フォーマットを用いることで、4つの異なる映像信号を伝送することが可能となる。
【0065】
図9は、3D映像信号のVSIFに各映像信号の伝送の有無を表すフラグを追加した例である。図3の315、316、317のケーブルのように映像信号を伝送していないチャンネルがある場合、図8の3D映像信号伝送フォーマットを用いて3チャンネルの映像信号を伝送したい場合などに映像信号の有無を表すフラグが必要となる。
【0066】
そこで、図9の太線で囲んだ、4BitのActive_Channel_1〜Active_Channel_4のフラグを定義する。このフラグは、図8のActiveVideo期間801〜804と対応し、映像の有無を表すフラグとなる。具体的には、ActiveVideo期間801はActive_Channel_1、ActiveVideo期間802はActive_Channel_2、ActiveVideo期間803はActive_Channel_3、ActiveVideo期間804はAcitve_Channel_4に対応する。
【0067】
このように、映像信号の有無を表すフラグを定義することで、図3の例のように、空きチャンネルへの追加映像の挿入をより確実に実現することが可能となる。また、図8の3D映像信号伝送フォーマットを用いて3チャンネルの映像信号を伝送する場合も対応可能となる。
【0068】
図9では、4ビット新たに定義してBit毎に映像信号の伝送の有無を表す例を説明したが、3ビット使用して有効な映像信号の本数(0〜4のいづれか)を書き込むとしてもかまわない。0は映像信号が有効で無い、例えば黒画面であることを示す。
【0069】
次に、複数の映像信号に対応する音声信号の伝送方法について説明する。音声信号については、7.1ch伝送可能な音声パケットを用いて、4チャンネルのステレオ音声信号を伝送する。
【0070】
図10は、音声パケットの例である。始め3Byteがヘッダを表し、その後音声信号を表すAudio Dataと続く。この音声パケットは1つでステレオ音声の伝送が可能になっており、7.1chの音声信号を伝送する場合は、Sample_present.spX(X=0〜3)のフラグを用いることで、どのチャンネルの音声かを判別している。
【0071】
具体的には図11の表に示すように、Sample_present.sp0が「1」の場合はチャンネル1、2の音声信号、Sample_present.sp1が「1」の場合はチャンネル3、4の音声信号、Sample_present.sp2が「1」の場合はチャンネル5、6の音声信号、Sample_present.sp3が「1」の場合はチャンネル7、8の音声信号を定義している。ここで、このフラグは排他であり、どれか一つのみしか「1」にならない。
【0072】
一方、マルチチャンネル映像信号伝送時は、図11の表に示したように、Sample_present.sp0が「1」の場合は、図8の映像信号801の音声信号、Sample_present.sp1が「1」の場合は、図8の映像信号802の音声信号、Sample_present.sp2が「1」の場合は、図8の映像信号803の音声信号、Sample_present.sp3が「1」の場合は、図8の映像信号804の音声信号と定義する。
【0073】
このように、マルチチャンネル映像信号を伝送するときには、非特許文献1に記載のHDMI規格の解釈を変更するだけで、新たに情報を定義する必要がなく4チャンネルまでのステレオ音声を伝送することが可能となる。
【0074】
本実施例では、Sink機器の受信能力を示す情報にマルチチャンネル映像信号の受信可能というフラグを定義し、かつマルチチャンネル映像信号伝送時にマルチチャンネル映像信号を伝送しているというフラグを付加情報のパケットに追加して定義するだけでよいので、3D映像信号伝送フォーマットとの整合性も良く、2チャンネルまたは4チャンネルの映像信号と音声信号の伝送が可能となる。さらに、映像信号の伝送の有無を表すフラグを定義することで、3チャンネルの映像信号と音声信号の伝送も可能となる。
【実施例2】
【0075】
実施例1では、VSIFとEDIDにフラグを追加することで4チャンネルまでの映像信号とそれぞれの映像信号に付加されたステレオ音声信号を伝送する方法について述べた。しかし、7.1chの音声信号を複数伝送したい場合もある。
【0076】
本実施例では、新たに音声パケットのパケットタイプを追加定義することでこの問題を解決する。図12は図8の3D映像信号伝送フォーマットで複数の音声パケットを定義した例である。図8と同様の箇所は、同一の符号をつけたので説明を省略する。
【0077】
824、825、826は、それぞれパケットタイプの異なる音声パケットを示している。ここで、音声パケット823は映像信号801の音声信号、音声パケット824は映像信号802の音声信号、音声パケット825は映像信号803の音声信号、音声パケット826は映像信号804の音声信号というように定義することで、映像信号と音声信号を対応付けることができる。
【0078】
なお、パケットタイプは、例えばHDMI規格で未使用のパケットタイプに映像マルチチャンネル伝送用のパケットタイプを追加定義すればよい。映像マルチチャンネル伝送用のパケットのヘッダ部にどの映像チャネル用のデータかを記述しておけばよい。
【0079】
音声パケットは音声データ(Audio Sample)にとどまらず、音声クロック情報(Audio Clock Regeneration)や音声著作権保護(Audio Content Protection)他の音声関連の各種パケットについて映像マルチチャンネル伝送用に新たに定義してもよい。
【0080】
本実施例のように新たに複数の映像信号に対応した音声パケットのパケットタイプを定義することで、7.1chの音声信号を複数伝送することが可能となる。さらに、4チャンネル以上の映像信号に付加されたステレオ音声信号を伝送したい場合にも対応可能である。
【0081】
また、実施例1にの音声パケットの伝送方法と実施例2の音声パケットの伝送方法を適宜選択する場合がある。これは、どちらの形式の音声パケットを伝送しているかを表す情報を新たに定義すること(例えば、VSIFにどちらの形式の音声パケットを伝送しているかを表す1ビットのAudio_Packet_Typeを新たに定義すること)で対応できる。
【0082】
このAudio_Packet_Typeは前記Multi−Channel_Presentが「1」の時に有効となり、例えば、Audio_Packet_Typeが「0」のときは実施例1の音声パケットの伝送方法に対応し、「1」のときは実施例2の音声パケットの伝送方法に対応するとすることで、使用方法に応じて両音声パケットの伝送方法に対応可能となる。
【0083】
さらに、Sink機器の受信能力を示すEDIDにどちらの音声パケットに対応しているかの2ビットのMulti_Audioを定義しても良い。例えば、Multi_Audioは「00」のときは実施例1の音声パケットの伝送方法、「01」のときは実施例2の音声パケットの伝送方法、「10」のときは、両音声パケットの伝送方法に対応するというように受信能力を定義する。このように、EDIDを定義することで片方にのみに限定して対応することも可能となり、片方のみを実装することでソフトウエア実装の工数を削減できる。
【実施例3】
【0084】
本実施例では、ActiveVideo期間を複数に分割して複数の映像信号を伝送する例について説明する。
【0085】
実施例1では、3D映像信号伝送フォーマットを使用して複数の映像信号を伝送する例を説明したが、通常の2D映像信号のActiveVideo期間を複数に分割することで複数の映像信号を伝送することもできる。
【0086】
図13を用いて具体的に説明する。図13は、通常の2D映像信号のActiveVideo期間を4つに分割した例である。1301はチャンネル1の映像信号、1302はチャンネル2の映像信号、1303はチャンネル3の映像信号、1304はチャンネル3の映像信号、1321はブランキング期間を表している。
【0087】
このように、通常の2D映像信号のActiveVideo期間を複数に分割し、各々のチャンネルに異なる映像信号を伝送することで複数の映像信号を伝送することが可能となる。
【0088】
ここで、ActiveVideo期間を分割していることをSink機器で判断するためには、画面分割して伝送していることを示す情報が必要である。例えば、VSIFのHDMI_Video_FormatにMulti Channel Formatを追加定義する。
【0089】
図21は、HDMI_Video_FormatにMulti Channel Formatを追加した例である。太字のMulti Channel Formatが新たに定義した情報である。分割数については、例えば図13のように予め分割数(図13の場合は4分割)をSink機器とSource機器との間で決めておくことで、追加情報の定義をしないで実現ができるが、任意の分割数で伝送したい場合は、分割数−1の値をVSIFに追加定義する、または、縦の分割数−1の値と横の分割数−1の値をVSIFに追加定義することで、様々なチャンネル数の伝送も可能となる。
【0090】
EDIDについては、実施例1で説明した、EDIDのMulti_Channelが「1」の場合、画面分割に対応しているとしても良い。また、EDIDの他の例としては、画面分割の対応の可否を示すフラグではなく、何チャンネルまで対応しているかの情報でも良い。
【0091】
尚、音声については、4チャンネルまでの映像信号伝送場合、実施例1のステレオ音声の伝送方法、5チャンネルから8チャンネルまでの映像伝送はモノラル音声の伝送とするとよい。複数映像の7.1ch音声信号や5チャンネル以上の映像伝送のステレオ音声を伝送する場合、実施例2に記載の音声パケットの伝送方法を用い、映像チャンネル数に応じたパケットタイプを追加定義して用いてもよい。
【0092】
以上のように、ActiveVideo期間を複数に分割して複数の映像信号を伝送することで、ピクセルクロックを変更する必要が無くなるため、既存のHDMIケーブルを用いて実現可能である。
【0093】
また、実施例1では、4チャンネルまでしか対応しなかったが、画面分割数を増やしたり、画面分割と3D映像フォーマットの併用で4チャンネル以上の映像信号の伝送が可能となる。
【実施例4】
【0094】
本実施例では、画像サイズを変更する方法について説明する。実施例1と実施例3の映像信号伝送方式では、複数映像の画像サイズを変更することができない。そこで、VSIFに新たに伝送画像サイズも定義しておくことで、任意の画像サイズも伝送可能となる。
【0095】
この伝送画像サイズは、全てのチャンネルで共通の画像サイズでも良いし、チャンネル毎に画像サイズを伝送してもよい。また、伝送画像サイズは、映像フォーマットのActiveVideo期間を分割数で等分した分割サイズより小さい値とし、余った期間はActiveSpaceとしても良い。
【0096】
このように、伝送時に画像サイズ情報を付加することで画像サイズの異なる複数の映像信号を伝送することが可能となる。
【0097】
また、EDIDについては、対応している画像サイズを定義するとしても良い。EDIDに画像サイズを定義し、処理できる画像サイズを限定することでソフトウエア実装の工数を削減できる。
【実施例5】
【0098】
本実施例では、実施例1乃至実施例4で説明した複数の映像信号と音声信号の伝送における、HDMIで定義された機器連携機能であるCEC(Consumer Electronics Control)コマンドの活用について記載する。
【0099】
まず、図1の構成例を用いてSink機器からSource機器の出力映像を変更する例について述べる。図14は、Sink機器からSource機器の出力映像を変更する動作フローを示している。
【0100】
ユーザは、TVなどのSink機器へリモコン等で「指定チャンネルの映像変更」を指示する(S20)。「指定チャンネルの映像変更」の要求を受けたSink機器は、変更対象の指定チャンネルがユーザに認識できるように明示化する(S21)。
【0101】
図15は図1のSink機器11の変更対象のチャンネルを明示化した例である。本例では、指定チャンネルの映像111を太枠160で囲うことで、変更対象のチャンネルを明示化している。その他の例として、161に示したように変更チャンネルを示すOSDで表示するなとユーザが変更対象のチャンネルを認識できれば、どのような表示でも良い。なお、ユーザはリモコン等のユーザインターフェースにより、変更対象のチャンネルを選択することが可能である。
【0102】
その後Sink機器は、Source機器に例えばHDMIの機器連携制御機能であるCECを利用して、変更するチャンネル番号の操作コマンドを送信する(S22)。変更するチャンネル番号の操作コマンドを受け取ったSink機器は、変更するチャンネルの映像を操作するモードとなる(S23)。
【0103】
次にユーザは、TVチャンネルの変更や再生コンテンツの変更など、1画面表示しているときと同様にCECコマンドを用いて「Source機器操作」を要求する(S24)。「Source機器操作」の要求を受け取ったSink機器は、Source機器にSource機器操作コマンドを送信する(S25)。
【0104】
このように、CECコマンドを用いて変更するチャネル番号の操作コマンドを送信することで、複数のチャンネルのうち一つのチャンネルを変更することが可能となる。
【0105】
次に、図2の構成例のように、複数チャンネルの映像の伝送を行い、ユーザが任意のチャンネルを視聴する場合について述べる。その際、伝送されているチャンネルの全番組名があると、ユーザは全てのチャンネルを視聴して選択する必要がなくなるため、チャンネル選択が容易になる。そこで、伝送されているチャンネルの全番組名を取得する方法を説明する。
【0106】
図16は、前番組名取得の動作フローである。まず、ユーザがTVなどのSink機器へリモコン等で「全チャンネルの番組名取得」を指示する(S30)。「全チャンネルの番組名取得」を受け取ったSink機器は、CECを利用して全番組名の取得を要求するコマンド(前番組名取得コマンド)をSource機器に送信する(S31)。
【0107】
全番組名取得コマンドを受け取ったSource機器は、Sink機器に全番組名の情報を送信する(S32)。全番組名の情報を受け取ったSink機器は、それを表示する(S33)。図17に4チャンネルの番組表の表示例を示す。図17のように全画面表示してもよいし、画面の一部に番組表を表示してもよい。
【0108】
このように、新たにCECコマンドとして全番組名取得コマンドを定義し、同コマンドを送信することで、複数チャンネルの番組名から視聴したい番組を選択できるようになる。
【0109】
次に、フレームシーケンシャル方式を採用するSink機器において、シャッターメガネを用いて3D映像を視聴するときに、使用するシャッターメガネと連動した処理を行う例を説明する。
【0110】
図18はフレームシーケンシャル方式のシャッターメガネの動作を表している。フレームシーケンシャル方式では・左眼用の映像Lと右眼用の映像Rが交互に再生され、それに連動してシャッターメガネで映像を分離する仕組みとなっている。LとRの映像の横に示すシャッターメガネは、それぞれ映像を表示しているときのシャッターメガネの動作を示しており、黒い場合は映像を通さないことを意味する。このようにシャッターメガネ方式では、LとRの映像に同期して交互にシャッターを開閉することで、LとRの映像を分離している。
【0111】
図19はシャッターメガネを使用してマルチチャンネル映像信号に応用した例を示している。マルチチャンネル映像信号の場合、LとRの代わりにチャンネル1の映像とチャンネル2の映像が交互に再生される。3D映像のときはシャッターメガネを交互に開閉していたが、図20のようにシャッターメガネを左右同時に開閉させることで、特定のチャンネルを視聴可能となる。この原理を応用して、複数のシャッターメガネを掛けた人が、1台のTVで異なる映像を視聴することが可能となる。
【0112】
図20に、シャッターメガネとの連動の動作フローを示す。まずユーザはTVなどのSink機器へリモコン等で「シャッターメガネ同期ありのマルチチャンネル映像信号伝送」を指示する(S40)。「シャッターメガネ同期ありのマルチチャンネル映像信号伝送」の要求を受けたSink機器は、シャッターメガネに同時開閉コマンドを送信する(S41)。同時開閉コマンドを受け取ったシャッターメガネは図19に示す図のように、左右のシャッターを同時に開閉する。
【0113】
次に、Source機器にマルチチャンネル伝送を要求する(S1)。以後S2からS5までは図7と同様の動作をするので同一の符号をつけて省略する。最後にマルチチャンネル映像信号を受け取った、Sink機器は、時分割で異なる映像をインターリーブさせて表示する(S42)。
【0114】
このように、Sink機器では時分割で異なる映像をインターリーブさせて表示し、かつ新たにCECコマンドとして同時開閉コマンドを定義し、シャッターメガネ左右のシャッターを同時に開閉させることで、1台のTVで異なる映像を視聴することも可能となる。
【符号の説明】
【0115】
10 Source機器
11 Sink機器
101 チューナ
102 外部記録媒体
103 内部記録媒体
104 ネットワーク配信ストリーム
105 HDMIケーブル
110 伝送中の映像信号および音声信号
111 映像信号
112 映像信号
113 映像信号111の音声パケット
114 映像信号112の音声パケット
【技術分野】
【0001】
技術分野は、複数の機器間での映像信号等の伝送に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地上波デジタル放送やBlu-ray Disc(登録商標。以下「BD」ともいう。)の普及に伴い、デジタル映像信号を扱う機器が普及している。映像信号を送信するSource機器(BDレコーダ/プレーヤ、STB、ゲーム機、パソコンなど)と映像信号を表示するSink機器(デジタルTV、ディスプレイなど)とを接続するインターフェース規格として、HDMI(High Definition Multimedia Interfaceの略、HDMI Licensing, LLCの登録商標)がある。
【0003】
HDMIは、非圧縮(ベースバンド)のデジタル映像信号と音声信号を一本のHDMIケーブルで伝送するインターフェース仕様であり、多くの民生機器に搭載されている。
【0004】
特許文献1には、「HDMIインターフェースを用いて複数チャンネルの映像信号を伝送する場合、複数のコネクタ及びケーブルを用いるか、高価なタイプBのコネクタ及びケーブルを用いる他なく、更に2チャンネルを超える映像信号を伝送することは困難」(特許文献1要約参照)であることを課題とし、その解決手段として「TMDS混合回路110及びTMDS分離回路310を設けることにより、複数チャンネルの映像信号のTMDSデータを映像信号の伝送レートより高い周波数で時分割伝送する。これにより、複数チャンネルの映像信号を安価なタイプAのコネクタ111,311及びケーブル201で伝送させることができる」(特許文献1要約参照)ことが記載されている。
【0005】
非特許文献1には、HDMIを介して3D映像信号の伝送方法が記述されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−100412号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】”High-Definition Multimedia Interface Specification Version 1.4a Extraction of 3D Signaling Portion”, HDMI,LLC発行http://www.hdmi.org/manufacturer/specification.aspx
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の技術的思想では、複数の映像信号を伝送する場合の音声信号の伝送方法については考慮されていない。さらに、非特許文献1に記載されている3D映像信号伝送との整合性についても考慮されていない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
【0010】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、Source機器からSink機器へ伝送される信号には複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が含まれ、Sink機器は、複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が複数の映像信号の伝送を示す場合に、受信した複数の映像信号を複数の画面に分けて表示し、Source機器からSink機器へ伝送される信号には、伝送される音声信号が複数の映像信号のうちいずれの映像信号に対応しているかを示す情報が含まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
3D映像信号伝送方式との整合性が高く、かつ、一本のケーブルで非圧縮の複数の映像信号と音声信号を伝送することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例における装置の構成の一例である。
【図2】実施例における装置の構成の一例である。
【図3】実施例における装置の構成の一例である。
【図4】信号伝送フォーマットの一例である。
【図5】信号伝送フォーマットの一例である。
【図6】Sink機器の受信能力を示すEDIDの一例である。
【図7】実施例における処理の一例を示す図である。
【図8】信号伝送フォーマットの一例である。
【図9】信号伝送フォーマットの一例である。
【図10】音声パケットの一例である。
【図11】音声パケットとチャンネルの対応の一例を示す図である。
【図12】信号伝送フォーマットの一例である。
【図13】信号伝送フォーマットの一例である。
【図14】実施例における処理の一例を示す図である。
【図15】画面表示の一例を示す図である。
【図16】実施例における処理の一例を示す図である。
【図17】画面表示の一例を示す図である。
【図18】シャッターメガネの動作の一例を示す図である。
【図19】シャッターメガネの動作の一例を示す図である。
【図20】実施例における処理の一例を示す図である。
【図21】Multi Channel Formatの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施例を図面を用いて説明する。以下の実施例において、3Dとは3次元を、2Dとは2次元を意味する。例えば3D映像とは、左右の眼に視差のある映像を提示することにより、観察者があるオブジェクトを立体的に、自分と同じ空間に存在するかのように知覚することを可能とする映像を意味する。また、3D映像信号伝送フォーマットとは、HDMI等のインターフェースにおいて、3D映像の表示を可能とする映像信号を伝送するフォーマットである。3D映像の表示を可能とする映像信号には、少なくとも2つの映像(右目用の映像と左目用の映像)が含まれている。
【0014】
3D映像を表示する方法としては、アナグリフ方式、偏光表示方式、フレームシーケンシャル方式、視差(パララックス)バリア方式、レンチキュラレンズ方式、マイクロレンズアレイ方式、光線再生方式等がある。
【0015】
アナグリフ方式とは、左右異なる角度から撮影した映像をそれぞれ赤と青の光で重ねて再生し、左右に赤と青のカラーフィルタの付いたメガネ(以下、「アナグリフメガネ」ともいう)で見る方式である。
【0016】
偏光表示方式とは、左右の映像に直交する直線偏光をかけて重ねて投影し、これを偏光フィルタの付いたメガネ(以下、「偏光メガネ」ともいう)により分離する方式である。
【0017】
フレームシーケンシャル方式とは、左右異なる角度から撮影した映像を交互に再生し、左右の視界が交互に遮蔽される液晶シャッターを備えたメガネ(以下シャッターメガネともいう)で見る方式である。
【0018】
視差バリア方式とは、ディスプレイに「視差バリア」と呼ばれる縦縞のバリアを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。視差バリア方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0019】
レンチキュラレンズ方式とは、ディスプレイにレンチキュラレンズを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。レンチキュラレンズ方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が左右に比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0020】
マイクロレンズアレイ方式とは、ディスプレイにマイクロレンズアレイを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。マイクロレンズアレイ方式は、視聴する位置が上下左右に比較的広い多視点方式である。
【0021】
光線再生方式とは、光線の波面を再生することにより、観察者に視差画像を提示する方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。また、視聴する位置も比較的広い。
【0022】
なお、3D映像の表示方式は一例であり、上記以外の方式を採用してもよい。また、アナグリフメガネ、偏光メガネ、シャッターメガネ等、3D映像を視聴するために必要な道具や装置を総称して3Dメガネ、3D視聴装置または3D視聴補助具ともいう。
【実施例1】
【0023】
本実施例では、3D映像信号伝送フォーマットを利用して1本のHDMIケーブルで異なる複数の映像信号と音声信号(以後、複数の映像信号と音声信号をマルチチャンネル映像信号と呼ぶ)の伝送を行う例を説明する。
【0024】
図1は、TVなどのSink機器で2画面表示する例を表している。10はSource機器を示しており、101はチューナ、102はBD、DVD、メモリーカード、外付けHDD(Hard Disk Drive)などの外部記録媒体、103はHDDなどの内蔵記録媒体、104はイーサネット(登録商標)などのネットワーク経由で配信されたストリーム、105はHDMIケーブル、11はSink機器を示している。
【0025】
Source機器10では、2本の入力ストリーム(チューナ101で受信した地上波、BS、CSなどのストリーム、外部記録媒体102及び内蔵記録媒体103から読み出したストリーム、ネットワーク経由で受信したストリームなど)に復号処理を施し、マルチチャンネル映像信号を作成する。
【0026】
さらに、マルチチャンネル映像信号を1本のHDMIケーブル105を用いて伝送する。110は伝送中の映像信号と音声信号をパケット化した音声パケットを示している。ここでは、映像信号111と112の2チャンネルの映像信号と、映像信号111の音声パケット113と映像信号112の音声パケット114を伝送している。Sink機器11では伝送されてきた2チャンネルの映像信号111と112を画面に表示し、音声パケット113か114のどちらか一方を再生する。
【0027】
図1の例の場合、非特許文献1に記載のHDMIの規格では2本のHDMIケーブルが必要となる。しかし、3D映像信号伝送フォーマットを使用して異なる映像信号を伝送(例えば、右目用の映像信号として映像信号111を伝送、左目用の映像信号として映像信号112を伝送)することで、3D映像信号伝送方式との整合性が高く、1本のHDMIケーブルでマルチチャンネル映像信号を伝送することが可能となる。
【0028】
これにより、ケーブルおよびコネクタが1つあればよいので低コストにできるというユーザメリットがある。また、機器間をHDMIケーブルで接続するときの手間を軽減することができる。上述の説明ではどちらか一方の音声パケットを再生してるが、Sink機器まで両方の音声パケットが伝送されているので、Sink機器で音声を切り替えるときにSource機器に切り替えを要求する必要がなくなり、高速に音声を切り替えることが可能となる。
【0029】
図1の例では2チャンネルの映像信号とそれらに付加されている音声パケットをHDMIケーブル105を用いて伝送する例を記載したが、上述の説明のようにSink機器106がどちらか一方の音声パケットしか再生しない場合は、伝送時にどちらか片方の映像信号に付加されている音声パケットのみを伝送しても良い。
【0030】
但し、片方の音声パケットしか伝送しない場合は、音声を切り替えるときにSource機器に切り替えを要求しなければいけないため、音声パケットの切り替えに時間がかかる。また、図1の例では、2画面表示の例を示したが、PinP(Picture in Picture)表示でも良い。
【0031】
図2は、各機器間をディジーチェーン(複数の機器を数珠繋ぎにつないでいく配線方法)で接続した例である。Source機器10は図1と同様の動作をするので、同一の符号を記載し説明を省略する。21、22、23、24はそれぞれSink機器を表しており、各機器間は一本のHDMIケーブル211〜214で接続されている。
【0032】
210は伝送中の映像信号と音声パケットを表しており、4チャンネルの映像信号と対応する音声パケットが伝送されている。ここでは、映像信号201と音声パケット205、映像信号202と音声パケット206、映像信号203と音声パケット207、映像信号204と音声パケット208がそれぞれ対応している。
【0033】
さらにSink機器21〜23はリピータ機能を持っており、受信した映像信号と音声パケットは、そのまま次のSink機器に送信すると共に、必要な映像信号および音声パケットのみを再生する。このようにディジーチェーンでHDMIケーブルを接続することにより、各Sink機器が伝送中の4つのチャンネルから見たい映像を選択して視聴することが可能となる。これは、例えば飛行機の座席のモニタで好きな番組を視聴するといった場合に使用することが可能である。
【0034】
図2の例の場合、Source機器と各々のSink機器を一対一で接続することで非特許文献1に記載のHDMI規格でも実現できるが、Sink機器でチャンネルを変更する度にSource機器が対応しなければいけないので、Sink機器が4台以上の場合、Source機器に高い性能が必要となるという欠点がある。
【0035】
しかし、図2の例では、Sink機器が4台以上でも、予め4チャンネルの映像信号を伝送しておくので、Source機器は4チャンネルの映像信号と音声パケットを送信するだけのスペックがあればよく、安価に実現可能となる。
【0036】
また、Source機器と各Sink機器を別々のHDMIケーブルで配線したときに比べて、合計のHDMIケーブルの長さを短くすることが可能となる。さらに、チャンネルの切り替え時に、Source機器にチャンネルの切替を要求する必要がないため、高速にチャンネルを切り替えることが可能となる。
【0037】
図2の他の使用例としては、各々のSink機器がSource機器にリクエストを出して、所望の映像を伝送してもらうことも可能である。これは、例えば、Sink機器21はリビングにあるTV、その他のSink機器22〜23は寝室にあるとした場合、映像信号201はSink機器21に表示、映像信号202はSink機器22に表示と予め決めておくことで、各Sink機器がSource機器に要望を出して、好みの映像を送信することが可能となる。この場合も、Source機器と各Sink機器を別々のケーブルで配線したときに比べて、合計のケーブルの長さを短くすることが可能となる。
【0038】
図3は、複数のSource機器をディジーチェーンで接続する例である。31〜34はSource機器を表し、35はSink機器を表す。それぞれの機器間はHDMIケーブル315〜318を用いて接続されている。
【0039】
310〜313は、HDMIケーブル315〜318で伝送中の映像信号および音声パケットを表している。また、301〜304は映像信号、305〜308は音声パケットを示している。ここで映像信号301と音声パケット305、映像信号302と音声パケット306、映像信号303と音声パケット307、映像信号304と音声パケット308はそれぞれ対応している。
【0040】
また、点線で表した映像信号および音声パケットは、何も伝送していない無効な信号であることを示している。Source機器31は、映像信号301と音声パケット305をHDMIケーブル211に送信する。Source機器32はSource機器31から受信した映像信号301と音声パケット305に加えて、Source機器32で映像信号302と音声パケット306をHDMIケーブル212に送信する。Source機器33も同様に、Source機器32が送信した信号に加えて、Source機器33で映像信号303と音声パケット207をHDMIケーブル213に送信する。さらにSource機器34も同様に、Source機器33が送信した信号に加えて、Source機器34で映像信号304と音声パケット308をHDMIケーブル318に送信する。Sink機器35は、受信した映像信号301〜304を4分割にして1つの画面に表示している。
【0041】
このように、マルチチャンネル映像信号を伝送できるHDMIケーブルを使用することで、1つのSource機器ではなく複数のSource機器を使用して、伝送するチャンネル数を増やすことが可能となる。
【0042】
これは、例えば1つのSource機器でデコード能力が足りなかった場合に有効である。また、複数のSource機器の内部記録媒体に再生したいコンテンツが含まれていた場合にも有効である。さらにTV会議などで複数のカメラの映像を1つに纏めたい場合にも有効である。
【0043】
なお、これまでに3つの例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、図2のSource機器を図3のSource機器に置き換えても良いし、図2のSink機器21が表示する映像は図1のように201と202を2画面で表示しても良い。
【0044】
次に、マルチチャンネル映像信号の伝送を、非特許文献1のHDMI規格に記載されいている3D映像信号伝送フォーマットを使用して実現する具体的な伝送方法を説明する。
【0045】
図4は、3D映像信号伝送フォーマットの一例である。401と402は、ActiveVideo期間を表しており、このActiveVideo期間に映像信号を伝送する。401は左眼用の映像、402は右眼用の映像を伝送する3D映像信号伝送フォーマットである。
【0046】
411は、ActiveSpace期間であり、映像信号ではない期間を示している。421は、ブランキング期間を表しており、このブランキング期間に音声信号及び、付加情報をパケット化して伝送する。423は音声信号をパケット化した音声パケットを表しており、ブランキング期間の一部422を拡大して表示している。
【0047】
本実施例では図4の3D映像信号伝送フォーマットを使用して、ActiveVideo期間401と402に3D映像信号ではなく、異なる映像信号を伝送することで、異なる2つの映像信号の伝送が可能にする。すなわち、映像信号の伝送期間を分割し、分割した映像信号の伝送期間それぞれを用いて異なる映像信号を伝送する。
【0048】
但し、3D映像信号伝送フォーマットを使用して、異なる映像信号を伝送していることをSink機器で判別できないと、Sink機器で3D映像信号として表示してしまうという問題が発生する。
【0049】
この問題を解決するために、映像信号に関する付加情報を示すVSIF(Vender−Specific InfoFrame)とSink機器の受信能力を示すEDID(Extended Display Identification Data)に新たなフラグを定義する。
【0050】
図5は、3D映像信号伝送フォーマットのVSIFの一部を抜き出した表である。縦軸はByte、横軸はBitを表しており、各Bitがどんな情報を表しているかを示している。また、太枠で示した「Multi_Channel_Present」は、非特許文献1に記載のHDMI規格では使用されていないReserved(0)のBitであり、本実施例で新たに定義した。
【0051】
この「Multi_Channel_Present」が「1」のときにマルチチャンネル映像信号を伝送していることを表す。一方、Multi_Channel_Presentが「0」の時は、3D映像信号を伝送していることを示す。
【0052】
図6は、Sink機器の能力を表すEDIDの一部を抜き出した表である。縦軸はByte、横軸はBitを表しており、各Bitがどんな情報を表しているかを示している。
また、太枠で示した「Multi_Channel」は、非特許文献1に記載のHDMI規格では使用されていないReseved(0)のBitであり、本実施例で新たに定義した。
【0053】
3D_presentとMulti_Channelが共に「1」のときは3D映像信号に対応しかつマルチチャンネル映像信号に対応していることを、前者が「1」で後者が「0」の場合は3D映像信号にのみ対応していることを、前者が「0」で後者が「1」の場合は3D映像信号に非対応だがマルチチャンネル映像信号に対応していることを表す。
【0054】
次に、図7を用いて、図1の接続例でSource機器とSink機器の動作フローを説明する。まず、Source機器のメニュー表示を見たユーザがTVなどのSink機器へリモコン等で「2画面表示」を選択する(S0)。
【0055】
「2画面表示」の要求を受けたSink機器はSource機器に例えばHDMIの機器連携制御機能であるCEC(Consumer Electronics Control)を用いて、マルチチャンネル映像信号を要求する(S1)。
【0056】
次に、Source機器はSink機器にEDIDを要求する(S2)。
【0057】
次に、Sink機器はSource機器にEDIDを送信する(S3)。尚、Source機器が以前に受け取ったEDID情報を記憶していれば、記憶されているEDID情報を用い、(S2)と(S3)をスキップしてもよい。EDIDを受け取ったSource機器は、前記Multi_Channelフラグが「1」であることを確認する(S4)。
【0058】
Multi_Channelが「1」であった場合、Source機器はVSIFのMulti_Channel_Presentを「1」にしてマルチチャンネル映像信号を伝送開始する(S5)。マルチチャンネル映像信号を受け取ったSink機器は、前記Multi_Channel_Presentフラグを確認し、「1」の場合は2画面にて異なる2つの映像信号を表示する(S6)。
【0059】
尚、図2のように複数のSink機器をディジーチェーンで接続する場合は、EDIDはリピータではリピートするとすることで、多数のSink機器を接続した場合も対応可能となる。
【0060】
このように、EDIDにはマルチチャンネル映像信号を受信可能というフラグを、VSIFにはマルチチャンネル映像信号を伝送していることを表すフラグを新たに定義することで、3D映像信号伝送フォーマットを用いて、2チャンネルの映像信号を伝送することが可能となる。
【0061】
なお、VSIFでマルチチャンネルを表すフラグを定義する代わりにActiveSpace期間にマルチチャンネル映像信号を伝送していることを示す所定のRGBのパターンや所定の中間色による塗りつぶし信号を伝送してもかまわない、この場合は、途中でマルチチャンネル映像信号非対応のリピータが途中にありVSIFが送られないといった場合にもマルチチャンネル映像信号を判別可能となる。
【0062】
図8は、3D映像信号伝送フォーマットの他の例を示している。801〜804は、ActiveVideo期間を表している。801は左眼用映像、802は左眼用映像の奥行き情報、803はグラフィックス映像、804はグラフィックス映像の奥行き情報を伝送する3D映像信号伝送フォーマットである。
【0063】
811〜813は、ActiveSpace期間であり、映像信号を伝送しない期間を示している。821は、ブランキング期間を表しており、このブランキング期間に音声信号及び、付加情報をパケット化して伝送する。823は音声パケットを表しており、ブランキング期間の一部822を拡大して表示したものである。
【0064】
図5の3D映像信号伝送フォーマットでは、2つの異なる映像信号しか伝送できなかったが、図8の3D映像信号伝送フォーマットを用いることで、4つの異なる映像信号を伝送することが可能となる。
【0065】
図9は、3D映像信号のVSIFに各映像信号の伝送の有無を表すフラグを追加した例である。図3の315、316、317のケーブルのように映像信号を伝送していないチャンネルがある場合、図8の3D映像信号伝送フォーマットを用いて3チャンネルの映像信号を伝送したい場合などに映像信号の有無を表すフラグが必要となる。
【0066】
そこで、図9の太線で囲んだ、4BitのActive_Channel_1〜Active_Channel_4のフラグを定義する。このフラグは、図8のActiveVideo期間801〜804と対応し、映像の有無を表すフラグとなる。具体的には、ActiveVideo期間801はActive_Channel_1、ActiveVideo期間802はActive_Channel_2、ActiveVideo期間803はActive_Channel_3、ActiveVideo期間804はAcitve_Channel_4に対応する。
【0067】
このように、映像信号の有無を表すフラグを定義することで、図3の例のように、空きチャンネルへの追加映像の挿入をより確実に実現することが可能となる。また、図8の3D映像信号伝送フォーマットを用いて3チャンネルの映像信号を伝送する場合も対応可能となる。
【0068】
図9では、4ビット新たに定義してBit毎に映像信号の伝送の有無を表す例を説明したが、3ビット使用して有効な映像信号の本数(0〜4のいづれか)を書き込むとしてもかまわない。0は映像信号が有効で無い、例えば黒画面であることを示す。
【0069】
次に、複数の映像信号に対応する音声信号の伝送方法について説明する。音声信号については、7.1ch伝送可能な音声パケットを用いて、4チャンネルのステレオ音声信号を伝送する。
【0070】
図10は、音声パケットの例である。始め3Byteがヘッダを表し、その後音声信号を表すAudio Dataと続く。この音声パケットは1つでステレオ音声の伝送が可能になっており、7.1chの音声信号を伝送する場合は、Sample_present.spX(X=0〜3)のフラグを用いることで、どのチャンネルの音声かを判別している。
【0071】
具体的には図11の表に示すように、Sample_present.sp0が「1」の場合はチャンネル1、2の音声信号、Sample_present.sp1が「1」の場合はチャンネル3、4の音声信号、Sample_present.sp2が「1」の場合はチャンネル5、6の音声信号、Sample_present.sp3が「1」の場合はチャンネル7、8の音声信号を定義している。ここで、このフラグは排他であり、どれか一つのみしか「1」にならない。
【0072】
一方、マルチチャンネル映像信号伝送時は、図11の表に示したように、Sample_present.sp0が「1」の場合は、図8の映像信号801の音声信号、Sample_present.sp1が「1」の場合は、図8の映像信号802の音声信号、Sample_present.sp2が「1」の場合は、図8の映像信号803の音声信号、Sample_present.sp3が「1」の場合は、図8の映像信号804の音声信号と定義する。
【0073】
このように、マルチチャンネル映像信号を伝送するときには、非特許文献1に記載のHDMI規格の解釈を変更するだけで、新たに情報を定義する必要がなく4チャンネルまでのステレオ音声を伝送することが可能となる。
【0074】
本実施例では、Sink機器の受信能力を示す情報にマルチチャンネル映像信号の受信可能というフラグを定義し、かつマルチチャンネル映像信号伝送時にマルチチャンネル映像信号を伝送しているというフラグを付加情報のパケットに追加して定義するだけでよいので、3D映像信号伝送フォーマットとの整合性も良く、2チャンネルまたは4チャンネルの映像信号と音声信号の伝送が可能となる。さらに、映像信号の伝送の有無を表すフラグを定義することで、3チャンネルの映像信号と音声信号の伝送も可能となる。
【実施例2】
【0075】
実施例1では、VSIFとEDIDにフラグを追加することで4チャンネルまでの映像信号とそれぞれの映像信号に付加されたステレオ音声信号を伝送する方法について述べた。しかし、7.1chの音声信号を複数伝送したい場合もある。
【0076】
本実施例では、新たに音声パケットのパケットタイプを追加定義することでこの問題を解決する。図12は図8の3D映像信号伝送フォーマットで複数の音声パケットを定義した例である。図8と同様の箇所は、同一の符号をつけたので説明を省略する。
【0077】
824、825、826は、それぞれパケットタイプの異なる音声パケットを示している。ここで、音声パケット823は映像信号801の音声信号、音声パケット824は映像信号802の音声信号、音声パケット825は映像信号803の音声信号、音声パケット826は映像信号804の音声信号というように定義することで、映像信号と音声信号を対応付けることができる。
【0078】
なお、パケットタイプは、例えばHDMI規格で未使用のパケットタイプに映像マルチチャンネル伝送用のパケットタイプを追加定義すればよい。映像マルチチャンネル伝送用のパケットのヘッダ部にどの映像チャネル用のデータかを記述しておけばよい。
【0079】
音声パケットは音声データ(Audio Sample)にとどまらず、音声クロック情報(Audio Clock Regeneration)や音声著作権保護(Audio Content Protection)他の音声関連の各種パケットについて映像マルチチャンネル伝送用に新たに定義してもよい。
【0080】
本実施例のように新たに複数の映像信号に対応した音声パケットのパケットタイプを定義することで、7.1chの音声信号を複数伝送することが可能となる。さらに、4チャンネル以上の映像信号に付加されたステレオ音声信号を伝送したい場合にも対応可能である。
【0081】
また、実施例1にの音声パケットの伝送方法と実施例2の音声パケットの伝送方法を適宜選択する場合がある。これは、どちらの形式の音声パケットを伝送しているかを表す情報を新たに定義すること(例えば、VSIFにどちらの形式の音声パケットを伝送しているかを表す1ビットのAudio_Packet_Typeを新たに定義すること)で対応できる。
【0082】
このAudio_Packet_Typeは前記Multi−Channel_Presentが「1」の時に有効となり、例えば、Audio_Packet_Typeが「0」のときは実施例1の音声パケットの伝送方法に対応し、「1」のときは実施例2の音声パケットの伝送方法に対応するとすることで、使用方法に応じて両音声パケットの伝送方法に対応可能となる。
【0083】
さらに、Sink機器の受信能力を示すEDIDにどちらの音声パケットに対応しているかの2ビットのMulti_Audioを定義しても良い。例えば、Multi_Audioは「00」のときは実施例1の音声パケットの伝送方法、「01」のときは実施例2の音声パケットの伝送方法、「10」のときは、両音声パケットの伝送方法に対応するというように受信能力を定義する。このように、EDIDを定義することで片方にのみに限定して対応することも可能となり、片方のみを実装することでソフトウエア実装の工数を削減できる。
【実施例3】
【0084】
本実施例では、ActiveVideo期間を複数に分割して複数の映像信号を伝送する例について説明する。
【0085】
実施例1では、3D映像信号伝送フォーマットを使用して複数の映像信号を伝送する例を説明したが、通常の2D映像信号のActiveVideo期間を複数に分割することで複数の映像信号を伝送することもできる。
【0086】
図13を用いて具体的に説明する。図13は、通常の2D映像信号のActiveVideo期間を4つに分割した例である。1301はチャンネル1の映像信号、1302はチャンネル2の映像信号、1303はチャンネル3の映像信号、1304はチャンネル3の映像信号、1321はブランキング期間を表している。
【0087】
このように、通常の2D映像信号のActiveVideo期間を複数に分割し、各々のチャンネルに異なる映像信号を伝送することで複数の映像信号を伝送することが可能となる。
【0088】
ここで、ActiveVideo期間を分割していることをSink機器で判断するためには、画面分割して伝送していることを示す情報が必要である。例えば、VSIFのHDMI_Video_FormatにMulti Channel Formatを追加定義する。
【0089】
図21は、HDMI_Video_FormatにMulti Channel Formatを追加した例である。太字のMulti Channel Formatが新たに定義した情報である。分割数については、例えば図13のように予め分割数(図13の場合は4分割)をSink機器とSource機器との間で決めておくことで、追加情報の定義をしないで実現ができるが、任意の分割数で伝送したい場合は、分割数−1の値をVSIFに追加定義する、または、縦の分割数−1の値と横の分割数−1の値をVSIFに追加定義することで、様々なチャンネル数の伝送も可能となる。
【0090】
EDIDについては、実施例1で説明した、EDIDのMulti_Channelが「1」の場合、画面分割に対応しているとしても良い。また、EDIDの他の例としては、画面分割の対応の可否を示すフラグではなく、何チャンネルまで対応しているかの情報でも良い。
【0091】
尚、音声については、4チャンネルまでの映像信号伝送場合、実施例1のステレオ音声の伝送方法、5チャンネルから8チャンネルまでの映像伝送はモノラル音声の伝送とするとよい。複数映像の7.1ch音声信号や5チャンネル以上の映像伝送のステレオ音声を伝送する場合、実施例2に記載の音声パケットの伝送方法を用い、映像チャンネル数に応じたパケットタイプを追加定義して用いてもよい。
【0092】
以上のように、ActiveVideo期間を複数に分割して複数の映像信号を伝送することで、ピクセルクロックを変更する必要が無くなるため、既存のHDMIケーブルを用いて実現可能である。
【0093】
また、実施例1では、4チャンネルまでしか対応しなかったが、画面分割数を増やしたり、画面分割と3D映像フォーマットの併用で4チャンネル以上の映像信号の伝送が可能となる。
【実施例4】
【0094】
本実施例では、画像サイズを変更する方法について説明する。実施例1と実施例3の映像信号伝送方式では、複数映像の画像サイズを変更することができない。そこで、VSIFに新たに伝送画像サイズも定義しておくことで、任意の画像サイズも伝送可能となる。
【0095】
この伝送画像サイズは、全てのチャンネルで共通の画像サイズでも良いし、チャンネル毎に画像サイズを伝送してもよい。また、伝送画像サイズは、映像フォーマットのActiveVideo期間を分割数で等分した分割サイズより小さい値とし、余った期間はActiveSpaceとしても良い。
【0096】
このように、伝送時に画像サイズ情報を付加することで画像サイズの異なる複数の映像信号を伝送することが可能となる。
【0097】
また、EDIDについては、対応している画像サイズを定義するとしても良い。EDIDに画像サイズを定義し、処理できる画像サイズを限定することでソフトウエア実装の工数を削減できる。
【実施例5】
【0098】
本実施例では、実施例1乃至実施例4で説明した複数の映像信号と音声信号の伝送における、HDMIで定義された機器連携機能であるCEC(Consumer Electronics Control)コマンドの活用について記載する。
【0099】
まず、図1の構成例を用いてSink機器からSource機器の出力映像を変更する例について述べる。図14は、Sink機器からSource機器の出力映像を変更する動作フローを示している。
【0100】
ユーザは、TVなどのSink機器へリモコン等で「指定チャンネルの映像変更」を指示する(S20)。「指定チャンネルの映像変更」の要求を受けたSink機器は、変更対象の指定チャンネルがユーザに認識できるように明示化する(S21)。
【0101】
図15は図1のSink機器11の変更対象のチャンネルを明示化した例である。本例では、指定チャンネルの映像111を太枠160で囲うことで、変更対象のチャンネルを明示化している。その他の例として、161に示したように変更チャンネルを示すOSDで表示するなとユーザが変更対象のチャンネルを認識できれば、どのような表示でも良い。なお、ユーザはリモコン等のユーザインターフェースにより、変更対象のチャンネルを選択することが可能である。
【0102】
その後Sink機器は、Source機器に例えばHDMIの機器連携制御機能であるCECを利用して、変更するチャンネル番号の操作コマンドを送信する(S22)。変更するチャンネル番号の操作コマンドを受け取ったSink機器は、変更するチャンネルの映像を操作するモードとなる(S23)。
【0103】
次にユーザは、TVチャンネルの変更や再生コンテンツの変更など、1画面表示しているときと同様にCECコマンドを用いて「Source機器操作」を要求する(S24)。「Source機器操作」の要求を受け取ったSink機器は、Source機器にSource機器操作コマンドを送信する(S25)。
【0104】
このように、CECコマンドを用いて変更するチャネル番号の操作コマンドを送信することで、複数のチャンネルのうち一つのチャンネルを変更することが可能となる。
【0105】
次に、図2の構成例のように、複数チャンネルの映像の伝送を行い、ユーザが任意のチャンネルを視聴する場合について述べる。その際、伝送されているチャンネルの全番組名があると、ユーザは全てのチャンネルを視聴して選択する必要がなくなるため、チャンネル選択が容易になる。そこで、伝送されているチャンネルの全番組名を取得する方法を説明する。
【0106】
図16は、前番組名取得の動作フローである。まず、ユーザがTVなどのSink機器へリモコン等で「全チャンネルの番組名取得」を指示する(S30)。「全チャンネルの番組名取得」を受け取ったSink機器は、CECを利用して全番組名の取得を要求するコマンド(前番組名取得コマンド)をSource機器に送信する(S31)。
【0107】
全番組名取得コマンドを受け取ったSource機器は、Sink機器に全番組名の情報を送信する(S32)。全番組名の情報を受け取ったSink機器は、それを表示する(S33)。図17に4チャンネルの番組表の表示例を示す。図17のように全画面表示してもよいし、画面の一部に番組表を表示してもよい。
【0108】
このように、新たにCECコマンドとして全番組名取得コマンドを定義し、同コマンドを送信することで、複数チャンネルの番組名から視聴したい番組を選択できるようになる。
【0109】
次に、フレームシーケンシャル方式を採用するSink機器において、シャッターメガネを用いて3D映像を視聴するときに、使用するシャッターメガネと連動した処理を行う例を説明する。
【0110】
図18はフレームシーケンシャル方式のシャッターメガネの動作を表している。フレームシーケンシャル方式では・左眼用の映像Lと右眼用の映像Rが交互に再生され、それに連動してシャッターメガネで映像を分離する仕組みとなっている。LとRの映像の横に示すシャッターメガネは、それぞれ映像を表示しているときのシャッターメガネの動作を示しており、黒い場合は映像を通さないことを意味する。このようにシャッターメガネ方式では、LとRの映像に同期して交互にシャッターを開閉することで、LとRの映像を分離している。
【0111】
図19はシャッターメガネを使用してマルチチャンネル映像信号に応用した例を示している。マルチチャンネル映像信号の場合、LとRの代わりにチャンネル1の映像とチャンネル2の映像が交互に再生される。3D映像のときはシャッターメガネを交互に開閉していたが、図20のようにシャッターメガネを左右同時に開閉させることで、特定のチャンネルを視聴可能となる。この原理を応用して、複数のシャッターメガネを掛けた人が、1台のTVで異なる映像を視聴することが可能となる。
【0112】
図20に、シャッターメガネとの連動の動作フローを示す。まずユーザはTVなどのSink機器へリモコン等で「シャッターメガネ同期ありのマルチチャンネル映像信号伝送」を指示する(S40)。「シャッターメガネ同期ありのマルチチャンネル映像信号伝送」の要求を受けたSink機器は、シャッターメガネに同時開閉コマンドを送信する(S41)。同時開閉コマンドを受け取ったシャッターメガネは図19に示す図のように、左右のシャッターを同時に開閉する。
【0113】
次に、Source機器にマルチチャンネル伝送を要求する(S1)。以後S2からS5までは図7と同様の動作をするので同一の符号をつけて省略する。最後にマルチチャンネル映像信号を受け取った、Sink機器は、時分割で異なる映像をインターリーブさせて表示する(S42)。
【0114】
このように、Sink機器では時分割で異なる映像をインターリーブさせて表示し、かつ新たにCECコマンドとして同時開閉コマンドを定義し、シャッターメガネ左右のシャッターを同時に開閉させることで、1台のTVで異なる映像を視聴することも可能となる。
【符号の説明】
【0115】
10 Source機器
11 Sink機器
101 チューナ
102 外部記録媒体
103 内部記録媒体
104 ネットワーク配信ストリーム
105 HDMIケーブル
110 伝送中の映像信号および音声信号
111 映像信号
112 映像信号
113 映像信号111の音声パケット
114 映像信号112の音声パケット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Source機器からSink機器へ複数の映像信号及び当該複数の映像信号それぞれに対応する音声信号を伝送する伝送システムであって、
前記Source機器から前記Sink機器へ伝送される信号には複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が含まれ、
前記Sink機器は、前記複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が複数の映像信号の伝送を示す場合に、受信した複数の映像信号を複数の画面に分けて表示し、
前記Source機器から前記Sink機器へ伝送される信号には、伝送される音声信号が前記複数の映像信号のうちいずれの映像信号に対応しているかを示す情報が含まれる伝送システム。
【請求項2】
請求項1の伝送システムであって、
前記Sink機器は複数の映像信号の処理の可否を示す情報を保持し、
前記Source機器は前記Sink機器から複数の映像信号を送信する要求を受信すると、前記Sink機器が保持する複数の映像信号の処理の可否を示す情報を読み出し、当該複数の映像信号の処理の可否を示す情報が複数の映像信号の処理が可能であることを示す場合に前記Sink機器に複数の映像信号を送信する伝送システム。
【請求項1】
Source機器からSink機器へ複数の映像信号及び当該複数の映像信号それぞれに対応する音声信号を伝送する伝送システムであって、
前記Source機器から前記Sink機器へ伝送される信号には複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が含まれ、
前記Sink機器は、前記複数の映像信号が伝送されているか否かを示す情報が複数の映像信号の伝送を示す場合に、受信した複数の映像信号を複数の画面に分けて表示し、
前記Source機器から前記Sink機器へ伝送される信号には、伝送される音声信号が前記複数の映像信号のうちいずれの映像信号に対応しているかを示す情報が含まれる伝送システム。
【請求項2】
請求項1の伝送システムであって、
前記Sink機器は複数の映像信号の処理の可否を示す情報を保持し、
前記Source機器は前記Sink機器から複数の映像信号を送信する要求を受信すると、前記Sink機器が保持する複数の映像信号の処理の可否を示す情報を読み出し、当該複数の映像信号の処理の可否を示す情報が複数の映像信号の処理が可能であることを示す場合に前記Sink機器に複数の映像信号を送信する伝送システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−49934(P2012−49934A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−191638(P2010−191638)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]