説明

伝送システム

VCモードを柔軟に設定・変更可能とし、かつ障害が発生した場合でもVCモードを再設定して通信を継続する。送信側VCモード設定部(11−1)は、上位設定またはパス障害情報にもとづいて、送信側のVCモードを設定する。送信側信号制御部(12−1)は、VCモードで信号を制御する。パス監視設定部(13−1)は、特定パターンを生成する。第1の信号送受信部(14a)は、VCモード及び特定パターンを対向へ送信し、かつ対向装置からパス障害情報を受信する。第2の信号送受信部(14b)は、VCモードと特定パターンを検出し、パス障害情報を対向へ送信する。受信側VCモード設定部(11−2)は、受信側のVCモードを設定する。受信側信号制御部(12〜2)は、VCモードで信号を制御する。パス監視判定部(13−2)は、特定パターンにもとづいて、パス導通の判定結果を示すパス障害情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は伝送システムに関し、特に帯域幅を仮想的な信号単位の集合として取り扱うVC(Virtual Concatenation)を対象にした伝送制御を行う伝送システムに関する。
【背景技術】
多重化技術の中核となるSONET(Synchronous Optical Network)/SDH(Synchronous Digital Hierarchy)は、各種の通信サービスを有効に多重化するためのインタフェースを規定するものであり、標準化されて開発が進んでいる。
SONET網におけるパスの単位は、通常、STS(Synchronous Transport Signal)−1、STS−3c、STS−12c、STS−48c等であり、それぞれの帯域は51.84Mbps、155.52Mbps、622.08Mbps、2.48832Gbpsである。
また、STS−3c、STS−12c等の“c”はコンカチネーション(Concatenation)を示しており、STS−3c、STS−12cはそれぞれSTS−1を基本として、3本、12本のパスを束ねた容量を持つものである。なお、SONETの規格上コンカチネーションの種類は、3/12/48/192が定められている。
ここで、SONET網内に設置された伝送ノードがイーサネット(Ethernet:登録商標)を収容する場合を考える。イーサネットの物理的な通信帯域は、100Mbps、1Gbps等の種類があり、最大伝送時にはこれらの値の通信帯域となる。ところが、実質的な通信帯域は、ユーザが利用する帯域次第であって、イーサネットの信号をSONET網で伝送する場合、SONET網内に割り当てるパスの帯域には必ずしも最大帯域を割り当てる必要はない。
すなわち、100Mbps対応のイーサネットユニットを用いて、50Mbpsだけの通信を行うならば、STS−1のパスを設定すればよい。また、1Gbpsのイーサネットユニットを用いて、100Mbpsだけの通信を行うならば、STS−3cのパスを設定すればよい。
ここで、1Gbpsのイーサネットユニットを用いて、200Mbpsの通信を行う際に、STS−12cのパスを使用する場合、STS−12cは、622.08Mbpsの帯域を持っているため、約400Mbps分の帯域が無駄になってしまう。このような無駄をなくすために、必要とする帯域になるべく近い帯域のパスを確保する技術として、近年、バーチャルコンカチネーション(Virtual Concatenation:VC)と呼ばれる技術が注目されている。
VCは、伝送帯域を有効に使うために、STS−1やSTS−3を任意の数で束ねて用いることで、複数のチャネルを仮想的に1つに見なして帯域幅を可変できる技術である。
上記の場合、200Mbpsの通信に対しては、STS−1を4本連結して、207.36Mbpsの帯域を持つSTS−1−4v(STS−1−4vの“v”はVCであることを示している)のパスを生成して通信を行うことで、SONET網内の帯域の無駄をなくすことができる。
SONET/SDHの伝送技術は、研究開発が盛んに行われており、従来技術として、中継装置内で受信信号のオーバーヘッドからコンカチ判定を行って、あらたなコンカチ設定を行うシステムなどが提案されている。例えば、特開平5−336066号公報(段落番号〔0020〕〜〔0023〕,第1図)参照。
VCを利用した従来のパス設定では、パスの終端ポイント間にSONETパスを設定することに加え、両方のパス終端部にVCパスであることを認識させる設定が必要であった。すなわち、VCを設定する場合は、人手により、送信側と受信側の装置に逐一設定しなければならなかった。したがって、VCの動作モードを簡略に設定することができず、柔軟にVCの動作モードの変更を行うことができないといった問題があった。
また、VCは複数のSTSパスにより構成されて通信を実現するが、VCを構成する一部のパスが異常(障害発生)になった場合、従来では通信不能となってしまうので、信頼性が低いといった問題があった。
【発明の開示】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、VCの動作モードを柔軟に設定・変更可能とし、かつ障害が発生した場合でもVCモードを再設定して通信を継続することで、通信の品質及び信頼性の向上を図った伝送システムを提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような、帯域幅を仮想的な信号単位の集合として取り扱うVCを対象にした伝送制御を行う伝送システム1において、上位設定またはパス障害情報にもとづいて、自装置のVCモードを設定する送信側VCモード設定部11−1と、VCモードで自装置の信号を制御する送信側信号制御部12−1と、パス導通を監視するための特定パターンを生成するパス監視設定部13−1と、設定されたVCモード及び特定パターンを信号に挿入して対向へ送信し、かつ対向装置からパス障害情報を受信する第1の信号送受信部14aと、から構成されるVC送信装置10−1と、受信信号からVCモードと特定パターンを検出し、生成されたパス障害情報を信号に挿入して対向へ送信する第2の信号送受信部14bと、検出されたVCモードにもとづいて、自装置のVCモードを設定する受信側VCモード設定部11−2と、VCモードで自装置の信号を制御する受信側信号制御部12−2と、受信された特定パターンにもとづいて、パス導通が正常か否かを判定し、判定結果を示すパス障害情報を生成するパス監視判定部13−2と、から構成されるVC受信装置10−2と、を有することを特徴とする伝送システム1が提供される。
ここで、送信側VCモード設定部11−1は、上位設定またはパス障害情報にもとづいて、自装置のVCモードを設定する。送信側信号制御部12−1は、VCモードで自装置の信号を制御する。パス監視設定部13−1は、パス導通を監視するための特定パターンを生成する。第1の信号送受信部14aは、設定されたVCモード及び特定パターンを信号に挿入して対向へ送信し、かつ対向装置からパス障害情報を受信する。第2の信号送受信部14bは、受信信号からVCモードと特定パターンを検出し、生成されたパス障害情報を信号に挿入して対向へ送信する。受信側VCモード設定部11−2は、検出されたVCモードにもとづいて、自装置のVCモードを設定する。受信側信号制御部12−2は、VCモードで自装置の信号を制御する。パス監視判定部13−2は、受信された特定パターンにもとづいて、パス導通が正常か否かを判定し、判定結果を示すパス障害情報を生成する。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の伝送システムの原理図である。
図2は、伝送システムの全体構成を示す図である。
図3は、イーサネットinfユニットの構成を示す図である。
図4は、パス障害がない場合のVCモードを装置間で設定する場合の動作を示すシーケンス図である。
図5は、パス障害がない場合のVCモードを装置間で設定する場合の動作を示すシーケンス図である。
図6は、パス障害が発生した場合のVCモードを装置間で再設定する場合の動作を示すシーケンス図である。
図7は、パス障害が発生した場合のVCモードを装置間で再設定する場合の動作を示すシーケンス図である。
図8は、パス障害が発生した場合のVCモードを装置間で再設定する場合の動作を示すシーケンス図である。
図9は、パス障害が発生している様子を示す図である。
図10は、STS−1のフォーマットを示す図である。
図11は、STS−3cのフォーマットを示す図である。
図12は、POHの構成を示す図である。
図13は、H4バイトのコーディングを示す図である。
図14は、パス伝送が正常に行われている場合のVCモード及びパス障害情報の流れを示す概念図である。
図15は、パス伝送に障害が発生し、変更後のVCモードを送信している場合のVCモード及びパス障害情報の流れを示す概念図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の伝送システムの原理図である。伝送システム1は、VC送信装置10−1とVC受信装置10−2を有し、ネットワーク2を介して、帯域幅を仮想的な信号単位(STS−1、STS−3cなど)の集合として取り扱うVC(バーチャルコンカチネーション)を対象にした伝送制御を行うシステムである。なお、VC送信装置10−1とVC受信装置10−2の本発明の機能は、実際には1台の同一の伝送装置内に含まれるものである。
VC送信装置10−1は、送信側VCモード設定部11−1、送信側信号制御部12−1、パス監視設定部13−1、第1の信号送受信部14aを含む。
送信側VCモード設定部11−1は、上位設定またはパス障害情報にもとづいて、自装置(VC送信装置10−1)のVCモードを設定する。VCモードとは例えば、データをSTS−1−4vで伝送するのか、STS−1−24vで伝送するのかというように、どのようなVCで動作させるのかを示すVCの動作モード情報のことである。
送信側信号制御部12−1は、VCモードで自装置(VC送信装置10−1)の信号を制御する。例えば、VCモードがSTS−1−4vと設定されたならば207.36Mbpsの信号の伝送制御を行う。
パス監視設定部13−1は、パス導通を監視するための特定パターンを生成する。なお、特定パターンは、VCパスを構成するチャネルの数だけある。例えば、STS−1−4vなら、4チャネルあるので、特定パターンも各チャネルに対応して4つ存在する。
第1の信号送受信部14aは、設定されたVCモード及び特定パターンを信号に挿入して対向へ送信する。また対向装置からパス障害情報を受信する。
VC受信装置10−2は、第2の信号送受信部14b、受信側VCモード設定部11−2、受信側信号制御部12−2、パス監視判定部13−2を含む。
第2の信号送受信部14bは、受信信号からVCモードと特定パターンを検出する。また、パス監視判定部13−2で生成されたパス障害情報を信号に挿入して対向へ送信する。
受信側VCモード設定部11−2は、検出されたVCモードにもとづいて、自装置(VC受信装置10−2)のVCモードを設定する。受信側信号制御部12−2は、VCモードで自装置(VC受信装置10−2)の信号を制御する。例えば、検出されたVCモードがSTS−1−4vであるならば、207.36Mbpsの信号の伝送制御を行う。
パス監視判定部13−2は、受信された特定パターンにもとづいて、パス導通が正常か否かを判定し、判定結果を示すパス障害情報を生成する。なお、パス監視判定部13−2は、特定パターンの判定時にエラーがあった場合、あらかじめ設定した連続フレーム数を超えてエラーが続いたときに、実質的なパス障害とみなすようにする。
ここで、パスが正常に導通している場合の制御の流れについて説明する。VC送信装置10−1の送信側VCモード設定部11−1は、VCモードを設定する(例えば、STS−1−4vとする)。パス監視設定部13−1では、STS−1−4vのパス監視を行うための特定パターンを生成する。そして、第1の信号送受信部14aは、VCモード及び特定パターンを送出する。
パス監視判定部13−2は、受信された特定パターンが正常であることを認識する。また、パスが正常である旨のパス障害情報を生成し、第2の信号送受信部14bはそのパス障害情報を送出する。そして、受信側VCモード設定11−2は、VC送信装置10−1から送信されたVCモードを検出し、VC受信装置10−2では、そのVCモードにもとづき信号を処理する。
このように、VCモードを設定したVC送信装置10−1が、VCモードの情報を送信し、VC受信装置10−2がそのVCモードを検出することで、送信側で設定されたVCモードに受信側が追従して、送信側のVCモードが受信側でも自動的に設定することが可能になる。
次にパスに障害が発生している場合の制御の流れについて説明する。VC送信装置10−1の送信側VCモード設定部11−1は、VCモードを設定する(例えば、STS−1−4vとする)。パス監視設定部13−1では、STS−1−4vのパス監視を行うための特定パターンを生成する。そして、第1の信号送受信部14aは、VCモード及び特定パターンを送出する。
パス監視判定部13−2は、特定パターンを受信する。この場合、受信した特定パターンのうち、ch4に対応する特定パターンに異常があるものとする(送信時のパターン(ビット値)と異なっている)。パス監視判定部13−2は、ch4に障害がある旨のパス障害情報を生成する。
第2の信号送受信部14bは、そのパス障害情報を送出し、送信側VCモード設定部11−1は、受信されたパス障害情報にもとづき、STS−1−4vからSTS−1−3vにVCモードを変更する。また、変更されたVCモードは、第1の信号送受信部14aによりVC受信装置10−2へ通知される。
このように、パスに障害が発生した場合でも、パス障害情報によりどのチャネルに異常があるのかが通知され、障害チャネルを除いた、あらたなVCモードがVC送信装置10−1とVC受信装置10−2で再設定されるので(送信側で再設定されたVCモードに受信側が追従する)、パス障害発生時にも通信を継続することが可能になる(ただし、この例では、伝送容量は207.36Mb/sから155.52Mb/sになる)。
次に加入者側のネットワーク(LAN)をイーサネット、基幹網をSONETネットワークとして、イーサネットとSONETネットワークを結ぶ伝送ノードに本発明を適用した場合の構成及び動作について以降詳しく説明する。
図2は伝送システムの全体構成を示す図である。伝送システム1aは、SONETネットワーク21のパス終端ポイントに、伝送ノード100、100a、100bが接続する。伝送ノード100は、イーサネットinf(インタフェース)ユニット101、STSスイッチ部102、SONETinfユニット103、CPU部104から構成される。
イーサネットinfユニット101は、本発明の伝送装置の機能を含み、イーサネット22対応のパケットをSONETネットワーク21対応の時分割のSTS信号に変換したり、またはSTS信号をパケットに変換したりする。
STSスイッチ部102は、STS信号のスイッチング(クロスコネクト:回線の収束/分離処理)を行う。SONETinfユニット103は、SONETネットワーク21とのインタフェース制御を行う。CPU部104は、ノード内部の各構成要素に対する全体制御を行う。
図3はイーサネットinfユニット101の構成を示す図である。イーサネットinfユニット101は、イーサネットinf部101a、伝送装置10、スイッチinf部101bから構成される。なお、図中の太実線矢印は主信号を表し、細実線矢印は制御信号を表している。
イーサネットinf部101aは、イーサネットとのインタフェース制御を行う。例えば、レイヤ2におけるPPP(Point−Point−Protocol)プロトコル処理やMAC(Media Access Control)処理などを行う。スイッチinf部101bは、STSスイッチ部102とのインタフェース制御を行う。
伝送装置10は、VCモード設定部11、信号制御部12、パス監視設定部13−1、パス監視判定部13−2、POH(Path Over Head:パスオーバヘッド)挿入部14−1、POH抽出部14−2、ソフトインタフェース部15から構成される。
VCモード設定部11(図1の送信側VCモード設定部11−1、受信側VCモード設定部11−2に該当)は、VCモードを送信し、VCモードの設定側として動作する場合は、上位設定またはパス障害情報にもとづいてVCモードを設定する。また、VCモードを受信して、VCモードの被設定側として動作する場合は、受信信号から検出されたVCモードにもとづいてVCモードを設定する。
信号制御部12(図1の送信側信号制御部12−1、受信側信号制御部12−2に該当)は、VCモード設定部11で設定されたVCモードで信号(STS信号)を制御する。制御内容としては、STS信号のペイロードの処理(例えば、STS−1−4vならば、4つのパスの伝送ルートは必ずしもすべて同一のルートではないので、ペイロードの先頭を合わせるための時間調整処理などを行ったりする)やVCのフレームナンバ処理などを行う。
パス監視設定部13−1とパス監視判定部13−2は、図1で上述したので説明は省略する。信号送信部であるPOH挿入部14−1は、VCモード、特定パターン、パス障害情報をSTS信号のPOHに挿入して対向へ送信する。POH抽出部14−2は、受信したSTS信号からPOHを抽出し、VCモード、特定パターン、パス障害情報を検出する。
なお、伝送装置10が図1のVC送信装置10−1として動作する場合は、POH挿入部14−1及びPOH抽出部14−2は、第1の信号送受信部14aに該当し、伝送装置10が図1のVC受信装置10−2として動作する場合は、POH挿入部14−1及びPOH抽出部14−2は、第2の信号送受信部14bに該当する。
ソフトインタフェース部15は、CPU部104(図2)とのインタフェース制御を行い、伝送装置10内の各構成要素からの状態通知を受信して、CPU部104へ送信したり、CPU部104からの指示を伝送装置10内の各構成要素に設定したりする。
次に伝送装置10の動作について説明する。図4、図5はパス障害がない場合のVCモードを装置間で設定する場合の動作を示すシーケンス図である。図4のステップS1s〜ステップS6sは、伝送装置10をVC設定側(送信側)とした場合の動作シーケンスであり、図5のステップS11r〜ステップS14rは、伝送装置10をVC被設定側(受信側)とした場合の動作シーケンスである。また、VCモードの設定トリガを上位設定としている。
なお、“VC設定側”とは、先にVCを設定する側の装置のことであり、“VC被設定側”とは、先にVCを設定した装置に追従して、後にVCを設定する側の装置のことである。
〔S1s〕ソフトインタフェース部15は、CPU部104からの指示を受けて、VCモード設定部11へVCモード(ここでは、STS−1−24vとする)の設定指示を送信する。
〔S2s〕VCモード設定部11は、STS−1−24vを内部の動作モードとして設定し、信号制御部12及びPOH挿入部14−1へ設定内容を通知する。
〔S3s〕信号制御部12は、STS−1−24v(およそ1.2Gb/s)の伝送制御を行う。
〔S4s〕パス監視設定部13−1は、特定パターンをPOH挿入部14−1へ送信する。特定パターンとしては、例えば、24チャネルすべてをヘキサで“AA”と設定しておく。
〔S5s〕パス監視判定部13−2は、パス障害情報をPOH挿入部14−1へ送信する。ここでの状態では、パスに障害は発生していないので、パス障害情報の内容は、24チャネル分すべてが正常である旨を示す情報になっている。
〔S6s〕POH挿入部14−1は、設定されたVCモードと、パス監視判定部13−2からのパス障害情報とをPOHのH4バイトに挿入し、パス監視設定部13−1からの特定パターンをPOHのC2バイトに挿入して、STS信号を対向へ送信する。なお、信号フォーマットの詳細について後述する。
〔S11r〕図5に対し、POH抽出部14−2は、STS信号を受信してPOHを抽出し、VCモード、特定パターン、パス障害情報を検出して、それぞれの送信先へ出力する。
〔S12r〕パス監視判定部13−2は、パス障害は発生していないので、特定パターンから“AA”を判断して、パス伝送が正常であることを認識する。
〔S13r〕VCモード設定部11は、受信したパス障害情報により、24チャネル分すべてが正常であることを認識し、受信したVCモード(STS−1−24v)を装置の動作モードとして設定する。
〔S14r〕VCモード設定部11は、STS−1−24vのVCモードを信号制御部12へ通知する。そして、信号制御部12ではSTS−1−24vの伝送制御が行われる。このように、設定側装置のVCモードに被設定側が追従していくことで、VCモードが自動的に設定されることになる。
図6〜図8はパス障害が発生した場合のVCモードを装置間で再設定する場合の動作を示すシーケンス図である。なお、図6のステップS21sは、伝送装置10をVC設定側とした場合の動作であり、ステップS22r〜ステップS25rは、伝送装置10をVC被設定側とした場合の動作シーケンスである。
また、図7のステップS26s〜ステップS28sは、伝送装置10をVC設定側とした場合の動作シーケンスであり、図8のステップS29sは、伝送装置10をVC設定側とした場合の動作であり、ステップS30r〜ステップS32rは、伝送装置10をVC被設定側とした場合の動作シーケンスである。なお、以降の動作は、両装置間でSTS−1−24vで運用中に、パス障害が発生して、その後にVCモードを変更して再設定するものとする。
〔S21s〕POH挿入部14−1は、VCモード(STS−1−24v)と、パス監視判定部13−2からのパス障害情報(この時点では、まだ正常である旨の情報)とをPOHのH4バイトに挿入し、パス監視設定部13−1からの特定パターン(24チャネルに“AA”が設定されている)をPOHのC2バイトに挿入して、STS信号を対向へ送信する。
〔S22r〕POH抽出部14−2は、STS信号を受信してPOHを抽出し、VCモード、特定パターン、パス障害情報を検出して、それぞれの送信先へ出力する。なお、伝送中にch1〜ch24の中のch1のパスに障害が発生したとする。
〔S23r〕パス監視判定部13−2は、特定パターンに対し、ch2〜ch24が“AA”であり、ch1が“AA”以外のパターン(例えば、“A9”となっているなど)であることを判断して、ch1のパス伝送が異常であることを認識する。
〔S24r〕パス監視判定部13−2は、ch1に障害が発生している旨のパス障害情報を生成し、POH挿入部14−1へ送信する。
〔S25r〕POH挿入部14−1は、VCモード(この時点ではまだSTS−1−24v)と、パス監視判定部13−2からのパス障害情報(ch1に障害が発生している内容を含む)とをPOHのH4バイトに挿入し、パス監視設定部13−1からの特定パターン(24チャネルに“AA”が設定されている)をPOHのC2バイトに挿入して、STS信号を対向へ送信する。なお、特定パターン(送信)は、装置内で設定された値なので、“AA”のままである。
〔S26s〕図7に対し、POH抽出部14−2は、STS信号を受信してPOHを抽出し、VCモード、特定パターン、パス障害情報を検出して、それぞれの送信先へ出力する。
〔S27s〕VCモード設定部11は、受信したパス障害情報により、ch1〜ch24の中のch1が異常であることを認識した後、受信したVCモードをSTS−1−24vからSTS−1−23vを変更する。そして、STS−1−23vを装置の動作モードとして設定する。
〔S28s〕VCモード設定部11は、STS−1−23vのVCモードを信号制御部12へ通知して、信号制御部12でSTS−1−23vの伝送制御が行われる。
〔S29s〕図8に対し、POH挿入部14−1は、VCモード(変更後のSTS−1−23v)と、パス監視判定部13−2からのパス障害情報(ch1に障害が発生している内容を含む)とをPOHのH4バイトに挿入し、パス監視設定部13−1からの特定パターン(24チャネルに“AA”が設定されている)をPOHのC2バイトに挿入して、STS信号を対向へ送信する。
〔S30r〕POH抽出部14−2は、STS信号を受信してPOHを抽出し、VCモード、特定パターン、パス障害情報を検出して、それぞれの送信先へ出力する。
〔S31r〕VCモード設定部11は、受信したパス障害情報により、ch1〜ch24の中のch1が異常であることを認識する。また、受信したVCモード(STS−1−23v)を装置の動作モードとして設定する。
〔S32r〕VCモード設定部11は、STS−1−23vのVCモードを信号制御部12へ通知する。そして、信号制御部12ではSTS−1−23vの伝送制御が行われる。このように、パス障害が発生した場合でも、VCモードを適切に変更し、設定側装置の変更後のVCモードに被設定側が追従していくことで、VCモードが自動的に再設定されることになる。
図9はパス障害が発生している様子を示す図である。伝送システム1bは、SONETネットワーク21内をリング状に接続された伝送ノード100a〜100dから構成される。
図は、伝送ノード100aと伝送ノード100c間でSTS−1−5vのVC伝送を行っている場合に(ch1、ch2は伝送ノード100b経由、ch3〜ch5は伝送ノード100d経由)、伝送ノード100aと伝送ノード100b間の光ファイバケーブルが断して、ch1とch2のパス障害が発生している様子を示している。
このような場合、従来のVC伝送では、VCを構成する一部のパスが異常になった場合、通信不能となっていたが、本発明では、伝送ノード100a、100c間でVCモードをSTS−1−3vに変更してch3〜ch5を用いて通信を継続する(伝送速度は遅くなる)。
次にSTS信号のフォーマットについて説明する。図10はSTS−1のフォーマットを示す図である。STS−1フレームのフォーマットは、90バイトが9行連なって構成され、図の左側の3バイト分がOH(オーバヘッド)の領域として用意され、右側の87バイト中のPOHを除く領域が、ペイロードとして実際のユーザデータが挿入される。また、POHとペイロードとを合わせて、シンクロナス・ペイロード・エンベロープ(SPE:Synchronous Payload Envelope)と呼ぶ。
図11はSTS−3cのフォーマットを示す図である。STS−3cフレームは、9行270列の2次元のバイト配列で表現される。先頭の9行9(=3×3)列は、OHからなり、それに続く9行261(=87×3)列は、多重化情報を収容するペイロードである。STS−3cのペイロード部分には、図10で説明したSTS−1のOHを除いた部分であるSPE(SPE#1、SPE#2、SPE#3)が多重化される。
図12はPOHの構成を示す図である。POHはJ1、B3、C2、G1、F2、H4、Z3、Z4、Z5の各バイトから構成される。C2バイトは、本発明では特定パターンとして使用する。また、H4バイトは、本発明では、VCモード(4ビット)とパス障害情報(4ビット)として使用する。
なお、他のバイトの内容は、例えば、テルコーディア勧告(GR−253−CORE上の用途)では、J1はパストレース、B3はパス誤り監視、G1(b1〜b4)はパス対局誤り表示、G1(b5)は送信パス状態の転送、G1(b6〜b8)は未使用、F2はパスユニットチャネル、Z3とZ4は予約、Z5はタンデムコネクションとなっている。
次にH4バイトのコーディングについて説明する。図13はH4バイトのコーディングを示す図である。H4バイトはマルチフレーム形式で使用して、1stマルチフレームナンバと2ndマルチフレームナンバを設定する。
H4バイトのbit5〜bit8を1stマルチフレームナンバとして用いる。また、1stマルチフレームナンバの0番目のbit1〜bit4を2ndマルチフレームナンバのMSB側の4ビットとして用い、1stマルチフレームナンバの1番目のbit1〜bit4を2ndマルチフレームナンバのLSB側の4ビットとして用いる。
このようなマルチフレームにすることにより、最大4096(=16×256)フレームの情報を表すことが可能になる。なお、“16”は、1stマルチフレームナンバ0〜15の16であり、“256”は2ndマルチフレームナンバの0〜255の256である。
また、H4バイトのbit1〜bit4に対し、1stマルチフレームナンバの2番目〜7番目をVCモードの情報領域に使用し(ch1〜ch24のVCモードを4チャネルずつ6つの領域で使用する)、1stマルチフレームナンバの8番目〜13番目をパス障害情報の領域に使用する(ch1〜ch24のパス障害情報を4チャネルずつ6つの領域で使用する)。さらに、1stマルチフレームナンバの14番目は、シーケンスナンバのMSB側の4ビットとして用い、1stマルチフレームナンバの15番目は、シーケンスナンバのLSB側の4ビットとして用いる。
次にVCモード及びパス障害情報の流れについてビット構成を示しながら説明する。図14はパス伝送が正常に行われている場合のVCモード及びパス障害情報の流れを示す概念図である。
VCモードの各ビットは各チャネルに対応している。また、“1”ならば対応チャネルは設定されており、“0”ならば対応チャネルは設定されていなことを示す。例えば、VCモード(1−4):0b1101とは(0bはバイナリ表示であることを示す)、左側の“1”から右側の“1”に向かって、ch1〜ch4が対応しており、ch1、ch2、ch4が設定され、ch3は未設定であることを表す。
パス障害情報の各ビットは各チャネルに対応している。また、“0”ならば対応チャネルは正常であり、“1”ならば対応チャネルは異常であることを示す。例えば、パス障害情報(1−4):0b1000とは、左側の“1”から右側の“1”に向かって、ch1〜ch4が対応しており、ch1が異常、ch2〜ch4は正常であることを表す。
図14では、伝送装置10a、10b間でSTS−1−24vの伝送を行っている場合を示している。伝送装置10aは、図13で上述したH4バイトの領域を使用して、24チャネル分のVCモードのすべてのビットに“1”を立てて、VCモードを伝送装置10bに通知している。
また、パス障害が発生していないので、伝送装置10bは、図13で上述したH4バイトの領域を使用して、24チャネル分のパス障害情報のすべてのビットに“0”を立てて、パス障害情報を伝送装置10aに通知している。
なお、特定パターンについては、伝送装置10aがPOHのC2バイトを用いて、ch1〜ch24のチャネルすべてに例えば、“AA”と設定して送信し、伝送装置10bでは、24チャネル分すべて“AA”と受信されていることになる。
図15はパス伝送に障害が発生し、変更後のVCモードを送信している場合のVCモード及びパス障害情報の流れを示す概念図である。最初、伝送装置10a、10b間でSTS−1−24vの伝送を行っており、その後、ch1にパス障害が発生して、伝送装置10bがその旨を伝送装置10aに通知し、伝送装置10aから伝送装置10bに対してVCモードの変更が行われるものとする。
伝送装置10bは、ch1にパス障害が発生していることを認識すると、図13で上述したH4バイトの領域を使用して、ch1に該当するビットに“1”を立て、残りのch2〜ch24に該当するビットに“0”を設定して、パス障害情報を伝送装置10aに通知する。
伝送装置10aは、受信したパス障害情報にもとづき、ch1にパス障害が発生していることを認識すると、VCモードをSTS−1−24vからSTS−1−23vに変更する。そして、図13で上述したH4バイトの領域を使用して、ch1に該当するビットに“0”を立て、残りのch2〜ch24に該当するビットに“1”を設定して、VCモード(STS−1−23v)の情報を伝送装置10bに通知する。
なお、特定パターンについては、伝送装置10aがPOHのC2バイトを用いて、ch1〜ch24のチャネルすべてに例えば、“AA”と設定して送信し、伝送装置10bでは、ch1が“AA”以外のパターン(例えば、“A9”となっているなど)で受信し、他のch2〜ch24のチャネルが“AA”と受信されていることになる。
以上説明したように、本発明によれば、従来ではVC設定(変更も含め)を行う場合には、人手により各装置に設定していたが、1つの装置にVCを設定すれば、対向装置に自動的にVCモードが設定することができ、操作性及び利便性の向上を図ることが可能になる。
また、伝送路上に障害が発生して、VCを構成する一部のパスが使用不能になった場合でも、障害をすみやかに検出し、障害パスを除くあらたなVCモードを自動的に再設定して通信を継続することができるので、通信の品質及び信頼性の向上を図ることが可能になる。
なお、上記では、STS−1を任意の数だけ束ねたVCを中心に説明したが、STS−1以外のSTS−3cやその他の単位のSTS信号でVCを構成してもよい。また、上記ではSONETによるVCについて説明したが、SDHによるVCの場合でも本発明の機能は同様に適用できる。
以上説明したように、本発明の伝送システムは、VCモードを送受信することで、VC送信装置とVC受信装置間でVCモードを設定し、また、特定パターンにもとづき、パス導通の監視制御を行う構成とした。これにより、パス終端ポイントで、VCモードを自動的に柔軟に設定でき、かつパス監視を行うことができるので、利便性及び通信品質の向上を図ることが可能になる。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求の範囲第およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯域幅を仮想的な信号単位の集合として取り扱うVCを対象にした伝送制御を行う伝送システムにおいて、
上位設定またはパス障害情報にもとづいて、自装置のVCモードを設定する送信側VCモード設定部と、VCモードで自装置の信号を制御する送信側信号制御部と、パス導通を監視するための特定パターンを生成するパス監視設定部と、設定されたVCモード及び特定パターンを信号に挿入して対向へ送信し、かつ対向装置からパス障害情報を受信する第1の信号送受信部と、から構成されるVC送信装置と、
受信信号からVCモードと特定パターンを検出し、生成されたパス障害情報を信号に挿入して対向へ送信する第2の信号送受信部と、検出されたVCモードにもとづいて、自装置のVCモードを設定する受信側VCモード設定部と、VCモードで自装置の信号を制御する受信側信号制御部と、受信された特定パターンにもとづいて、パス導通が正常か否かを判定し、判定結果を示すパス障害情報を生成するパス監視判定部と、から構成されるVC受信装置と、
を有することを特徴とする伝送システム。
【請求項2】
前記第1の信号送受信部は、パスオーバヘッドのH4バイトにVCモードを挿入することを特徴とする請求の範囲第1項記載の伝送システム。
【請求項3】
前記第1の信号送受信部は、パスオーバヘッドのC2バイトに特定パターンを挿入することを特徴とする請求の範囲第1項記載の伝送システム。
【請求項4】
前記パス監視判定部は、特定パターンの判定時にエラーがあった場合、あらかじめ設定した連続フレーム数を超えてエラーが続いたときに、実質的なパス障害とみなすことを特徴とする請求の範囲第1項記載の伝送システム。
【請求項5】
前記第2の信号送受信部は、パスオーバヘッドのH4バイトにパス障害情報を挿入することを特徴とする請求の範囲第1項記載の伝送システム。
【請求項6】
パス障害情報によりパス障害が認識された場合、前記送信側VCモード設定部は、障害チャネルを除いた、あらたなVCモードの再設定を行い、前記受信側VCモード設定部は、再設定されたVCモードを検出することで、パス障害が発生した場合にも通信を継続することを特徴とする請求の範囲第1項記載の伝送システム。
【請求項7】
帯域幅を仮想的な信号単位の集合として取り扱うVCを対象にした伝送制御を行う伝送装置において、
VCモードを送信し、VCモードの設定側として動作する場合は、上位設定またはパス障害情報にもとづいてVCモードを設定し、VCモードを受信して、VCモードの被設定側として動作する場合は、受信信号から検出されたVCモードにもとづいてVCモードを設定するVCモード設定部と、
前記VCモード設定部で設定されたVCモードで信号を制御する信号制御部と、
パス導通を監視するための特定パターンを生成するパス監視設定部と、
VCモード、特定パターン、パス障害情報を信号に挿入して対向へ送信する信号送信部と、
受信信号からVCモード、特定パターン、パス障害情報を検出する信号受信部と、
受信された特定パターンにもとづいて、パス導通が正常か否かを判定し、判定結果を示すパス障害情報を生成するパス監視判定部と、
を有することを特徴とする伝送装置。
【請求項8】
前記信号送信部は、パスオーバヘッドのH4バイトにVCモードを挿入することを特徴とする請求の範囲第7項記載の伝送装置。
【請求項9】
前記信号送信部は、パスオーバヘッドのC2バイトに特定パターンを挿入することを特徴とする請求の範囲第7項記載の伝送装置。
【請求項10】
前記パス監視判定部は、特定パターンの判定時にエラーがあった場合、あらかじめ設定した連続フレーム数を超えてエラーが続いたときに、実質的なパス障害とみなすことを特徴とする請求の範囲第7項記載の伝送装置。
【請求項11】
前記信号受信部は、パスオーバヘッドのH4バイトにパス障害情報を挿入することを特徴とする請求の範囲第7項記載の伝送装置。
【請求項12】
パス障害情報によりパス障害が認識された場合、VCモード設定側の前記VCモード設定部は、障害チャネルを除いた、あらたなVCモードの再設定を行い、VCモード被設定側の前記VCモード設定部は、再設定されたVCモードを検出することで、パス障害が発生した場合にも通信を継続することを特徴とする請求の範囲第7項記載の伝送装置。
【請求項13】
SONET/SDHネットワークとLANとを結び、帯域幅を仮想的な信号単位の集合として取り扱うVCを対象にした伝送制御を行う伝送ノードにおいて、
VCモードを送信し、VCモードの設定側として動作する場合は、上位設定またはパス障害情報にもとづいてVCモードを設定し、VCモードを受信して、VCモードの被設定側として動作する場合は、受信信号から検出されたVCモードにもとづいてVCモードを設定するVCモード設定部と、前記VCモード設定部で設定されたVCモードで信号を制御する信号制御部と、パス導通を監視するための特定パターンを生成するパス監視設定部と、VCモード、特定パターン、パス障害情報を信号に挿入して対向へ送信する信号送信部と、受信信号からVCモード、特定パターン、パス障害情報を検出する信号受信部と、受信された特定パターンにもとづいて、パス導通が正常か否かを判定し、判定結果を示すパス障害情報を生成するパス監視判定部と、SONET/SDHネットワーク側のスイッチング処理とのインタフェース制御を行うスイッチインタフェース部と、加入者側のLANとのインタフェース制御を行うLANインタフェース部と、から構成されるLANインタフェースユニットと、
SONET/SDH信号のスイッチング処理を行うスイッチ部と、
SONET/SDHネットワークとのインタフェース制御を行うネットワークインタフェース部と、
を有することを特徴とする伝送ノード。
【請求項14】
帯域幅を仮想的な信号単位の集合として取り扱うVCを対象にした伝送制御を行うLANインタフェースユニットにおいて、
VCモードを送信し、VCモードの設定側として動作する場合は、上位設定またはパス障害情報にもとづいてVCモードを設定し、VCモードを受信して、VCモードの被設定側として動作する場合は、受信信号から検出されたVCモードにもとづいてVCモードを設定するVCモード設定部と、
前記VCモード設定部で設定されたVCモードで信号を制御する信号制御部と、
パス導通を監視するための特定パターンを生成するパス監視設定部と、
VCモード、特定パターン、パス障害情報を信号に挿入して対向へ送信する信号送信部と、
受信信号からVCモード、特定パターン、パス障害情報を検出する信号受信部と、
受信された特定パターンにもとづいて、パス導通が正常か否かを判定し、判定結果を示すパス障害情報を生成するパス監視判定部と、
SONET/SDHネットワーク側のスイッチング処理とのインタフェース制御を行うスイッチインタフェース部と、
加入者側のLANとのインタフェース制御を行うLANインタフェース部と、
を有することを特徴とするLANインタフェースユニット。
【請求項15】
帯域幅を仮想的な信号単位の集合として取り扱うVCを対象にした伝送制御を行うVC伝送方法において、
パス送信側が現在のVCモードをパス受信側へ送信し、
パス受信側は、受信したVCモードを設定し、
パス受信側が現在のVCモードのパスが正常に導通しているか否かを監視して監視結果をパス送信側に通知し、
パス送信側は、監視結果にもとづいて、障害が発生しているチャネルがあれば障害チャネルを除外したVCモードに変更してパス受信側に通知し、変更後のVCモードで通信を継続することを特徴とするVC伝送方法。

【国際公開番号】WO2004/030250
【国際公開日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【発行日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−539442(P2004−539442)
【国際出願番号】PCT/JP2002/009987
【国際出願日】平成14年9月26日(2002.9.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
イーサネット
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】