説明

位置情報発信装置

【課題】電池切れの問題のないペットや野生動物の位置情報発信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】熱電モジュール2と発信機3から成る位置情報発信装置1が、ペットや野生動物に装着する首輪10に組込まれ、熱電モジュール2がペットや野生動物の体からの熱エネルギーを受け受熱面2bと、外気接する露出面2cとの間に温度差により発電をして、発信機3が電波を発信し続けるため、電池を必要とせず、長期間にわたってペットや野生動物の現在位置を知ることができ、迷子のペットの捜索や野生動物の生態調査等に役立てることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットや野生動物に装着させ、位置情報を確認することができる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ペットの所在の確認する装置に関するものが、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1の装置は、微弱電波を発信する発信機と、この発信機からの電波を受信する受信機からなり、一方をペットの首輪に着脱自在に取付け、他方を飼い主が所持して、発信機からの電波の受信状態に応じて受信機の報知手段が作動して、ペットの所在を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−124817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記装置は電池を電力源としているため、電池切れにより発信機の電波が発信されずペットの所在が確認できなくなることが考えられる。
【0005】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、電池切れの問題を解消したペットや野生動物の位置情報発信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を解決するために、請求項1に記載の位置情報発信装置は、熱エネルギーを受ける受熱面と外部に露出した露出面との間に配設されて受熱面と露出面との温度差により発電する熱電素子を有する熱電モジュールと、信号を発する発信機と、を備える位置情報発信装置であって、位置情報発信装置は、ペットや野生動物に装着する首輪に組込まれ、熱電モジュールの受熱面が首輪の内側に露出し、露出面が首輪の外側に露出するように固定され、発信機が熱電モジュールと接続され、熱電モジュールにより発電された電力により電波を発することを技術的特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明は、熱電モジュールと発信機から成る位置情報発信装置が、ペットや野生動物に装着する首輪に組込まれることで、ペットや野生動物の体からの熱エネルギーの伝達がある限り発電をして電波を発信し続けるため、電池を必要とせず、長期間にわたってペットや野生動物の位置情報を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】位置情報発信装置を首輪に組込んだ状態を示す図である。
【図2】熱電素子と発信機との接続を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。本発明に係る位置情報発信装置1は、図1に示すように、熱電モジュール2と、発信機3とを備え、首輪10内に組込まれる。
【0010】
熱電モジュール2は、図2に示すように、熱電素子2aと、首輪10の内側に固定される受熱面2bと、首輪10の外側に露出するように固定される露出面2cとで構成され、熱電素子2aが受熱面2bと露出面2cの間に配設されている。受熱面2bが、首輪10の内側に固定されることで、ペットや野生動物の体からの熱エネルギーを受け、露出面2cが首輪の外側に露出するように固定されることで、外気と接するため、受熱面2bと露出面2cとの間に温度差が生じて熱電素子2aにより発電が行われるようになっている。
【0011】
発信機3は、昇圧蓄電回路4と、GPSモジュール5と、発振回路6とで構成され、熱電モジュール2と接続される。昇圧蓄電回路4が熱電モジュール2で発電された電力を昇圧し、GPSモジュール5が昇圧された電力で作動して現在の位置情報得る。その位置情報を発信回路6により電波として発信されるようになっている。
【0012】
このような位置情報発信装置1を組込んだ首輪10をペットや野生動物に装着することで、ペットや動物の体からの熱エネルギーの伝達がある限り、熱電モジュール2が発電をし続け、発信機3が電波を発信し続けるようになる。発信された電波は受信機を用いて受信することで、ペットや野生動物の現在位置を知ることができ、迷子のペットの捜索や野生動物の生態調査等に役立てることができる。
【0013】
以上のように、熱電モジュール2と発信機3から成る位置情報発信装置1は、ペットや野生動物に装着する首輪10に組込まれることで、ペットや野生動物の体からの熱エネルギーの伝達がある限り発電をして電波を発信し続けるため、電池を必要とせず、長期間にわたってペットや野生動物の位置情報を確認することができる。
【符号の説明】
【0014】
1 位置情報発信装置
2 熱電モジュール
3 発信機
10 首輪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱エネルギーを受ける受熱面と外部に露出した露出面との間に配設されて受熱面と露出面との温度差により発電する熱電素子を有する熱電モジュールと、信号を発する発信機と、を備える位置情報発信装置であって、
前記位置情報発信装置は、ペットや野生動物に装着する首輪に組込まれ、
前記熱電モジュールの受熱面が首輪の内側に露出し、露出面が首輪の外側に露出するように固定され、
前記発信機が前記熱電モジュールと接続され、熱電モジュールにより発電された電力により電波を発することを特徴とする位置情報発信装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−30911(P2013−30911A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164469(P2011−164469)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000143639)株式会社今仙電機製作所 (258)
【Fターム(参考)】