説明

位置情報連動システム及び位置情報連動方法

【課題】物体等が存在する位置に応じた動作を自動的に実行する。
【解決手段】識別情報送信装置103にて、ICタグ105に固有の識別情報が書き込まれ、書き込まれた識別情報が、位置情報受信装置102−1〜102−mにてICタグ105から読み取られ、読み取られた識別情報と位置情報受信装置102−1〜102−mが設置された位置を示す位置情報とが位置情報受信装置102−1〜102−mから送信され、位置情報受信装置102−1〜102−mから送信された識別情報及び位置情報と、それらに応じた動作を示す連動動作情報とが対応付けられて格納されている連動情報データベース101から、当該識別情報及び位置情報に基づいて、連動動作情報が制御装置100にて特定され、連動動作実行装置104−1〜104−nにて、制御装置100にて特定された連動動作情報に基づいて動作が実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体が存在する位置により所定の動作を行う位置情報連動システム及び位置情報連動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、物体が存在する位置を認識するために様々な方法が取られている。その中で近年、急速に普及されてきている方法が、ICタグを用いた位置識別方法である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ICタグを用いた位置識別方法は、例えば、物体等に識別情報が書き込まれたICタグを貼付し、貼付されたICタグに書き込まれた識別情報をタグリーダによって読み取るという方法である。読み取り動作を行うタグリーダは、様々な場所に設置され、ICタグを検出したタグリーダの設置場所に基づいて、当該ICタグが貼付された物体等の存在場所が認識されるといったものである。
【0004】
また、無線技術を利用した携帯端末等の移動端末及び移動端末と通信を行う基地局等の装置を用いて、その移動端末を基地局等の装置にて検出し、移動端末を検出した装置が設置された場所に応じた制御を行う方法が考えられている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2005−064725号公報
【特許文献2】特開平08−191311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された方法においては、物体等が存在する位置を検出するに過ぎず、その位置に基づいた制御については、位置を認識した管理者等がその位置に応じた制御を指示しなければならないという問題点がある。
【0006】
また、特許文献2に記載された方法においては、移動端末を検出した装置が設置された場所に応じた制御が行われるが、その制御方法及び制御内容については記載されていない。
【0007】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、物体等が存在する位置に応じた動作を自動的に実行することができる位置情報連動システム及び位置情報連動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、
ICタグが検出された位置に応じた動作を実行するための位置情報連動システムであって、
前記ICタグに固有の識別情報を書き込む識別情報送信装置と、
前記識別情報を前記ICタグから読み取り、読み取られた識別情報と予め設定された設置された位置を示す位置情報とを送信する位置情報受信装置と、
前記位置情報受信装置から送信された識別情報及び位置情報と、それらに応じた動作を示す連動動作情報とが対応付けられて格納されているデータベースと、
前記位置情報受信装置から送信された識別情報及び位置情報に基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を前記データベースから特定する制御装置と、
前記制御手段によって特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する連動動作実行装置とを有する。
【0009】
また、前記制御装置は、
前記位置情報受信手段から送信された識別情報及び位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段にて受信された識別情報及び位置情報に基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を前記データベースから特定する連動情報特定手段と、
前記ICタグに前記識別情報を書き込む指示を行う識別情報登録手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また、ICタグが検出された位置に応じた動作を実行するための位置情報連動システムであって、
前記ICタグに、位置を示す位置情報と前記位置情報に応じた動作を示す連動動作情報とを対応付けた対応付け情報を書き込む連動情報送信装置と、
前記対応付け情報を前記ICタグから読み取り、読み取られた対応付け情報と予め設定された設置された位置を示す位置情報とを送信する位置情報受信装置と、
前記位置情報受信装置から送信された対応付け情報と位置情報とに基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を特定する制御装置と、
前記制御手段によって特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する連動動作実行装置とを有する。
【0011】
また、前記制御装置は、
前記位置情報受信手段から送信された対応付け情報及び位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段にて受信された対応付け情報及び位置情報に基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を特定する連動情報特定手段と、
前記ICタグに前記対応付け情報を書き込む指示を行う連動情報登録手段とを有することを特徴とする。
【0012】
また、ICタグが検出された位置に応じた動作を実行する位置情報連動方法であって、
前記ICタグに固有の識別情報を書き込む処理と、
前記識別情報を前記ICタグから読み取る処理と、
読み取られた識別情報と読み取られたICタグが存在する位置を示す位置情報とに基づいて、それらに応じた動作を示す連動動作情報をデータベースから読み出して特定する処理と、
前記特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する処理とを有する。
【0013】
また、ICタグが検出された位置に応じた動作を実行する位置情報連動方法であって、
前記ICタグに、位置を示す位置情報と前記位置情報に応じた動作を示す連動動作情報とを対応付けた対応付け情報とを書き込む処理と、
前記対応付け情報を前記ICタグから読み取る処理と、
読み取られた対応付け情報と読み取られたICタグが存在する位置を示す位置情報とに基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を特定する処理と、
前記特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する処理とを有する。
【0014】
上記のように構成された本発明においては、識別情報送信装置にて、ICタグに固有の識別情報が書き込まれ、書き込まれた識別情報が、位置情報受信装置にてICタグから読み取られ、読み取られた識別情報と位置情報受信装置が設置された位置を示す位置情報とが位置情報受信装置から送信され、位置情報受信装置から送信された識別情報及び位置情報と、それらに応じた動作を示す連動動作情報とが対応付けられて格納されているデータベースから、当該識別情報及び位置情報に基づいて、連動動作情報が制御装置にて特定され、連動動作実行装置にて、制御装置にて特定された連動動作情報に基づいて動作が実行される。
【0015】
これにより、ICタグが貼付された物体等と当該物体等が検出された位置とに応じた動作が自動的に実行されるため、所望の物体等が所望の位置に到着した際に、所望の動作が自動的に実行されることとなる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明においては、識別情報送信装置が、ICタグに固有の識別情報を書き込み、書き込まれた識別情報を、位置情報受信装置がICタグから読み取り、読み取られた識別情報と位置情報受信装置が設置された位置を示す位置情報とを位置情報受信装置から送信し、位置情報受信装置から送信された識別情報及び位置情報と、それらに応じた動作を示す連動動作情報とが対応付けられて格納されているデータベースから、当該識別情報及び位置情報に基づいて、連動動作情報を制御装置が特定し、連動動作実行装置が、制御装置にて特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する構成としたため、物体等が存在する位置に応じた動作を自動的に実行できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の位置情報連動システムの実施の一形態を示す図である。
【0019】
本形態は図1に示すように、制御装置100と、連動情報データベース101と、位置情報受信装置102−1〜102−mと、識別情報送信装置103と、連動動作実行装置104−1〜104−nと、ICタグ105とから構成されている。
【0020】
ICタグ105は、検出対象の物体等に貼付されるタグである。連動情報データベース101は、物体等が存在する位置に応じた連動動作情報を格納する。位置情報受信装置102−1〜102−mは、ICタグ105を検出し、検出されたICタグ105に書き込まれた情報を読み出す。識別情報送信装置103は、ICタグ105にICタグ105を識別するための識別情報を書き込む。連動動作実行装置104−1〜104−nは、制御装置100の指示により、ICタグ105が貼付された物体等が存在する位置に応じた連動動作を実行する。制御装置100は、プログラム制御によりこれらを制御する。
【0021】
図2は、図1に示した制御装置100の一構成例を示す図である。
【0022】
図1に示した制御装置100は図2に示すように、位置情報受信部110と、連動情報特定部111と、識別情報登録部112とから構成されている。
【0023】
位置情報受信部110は、位置情報受信装置102−1〜102−mにてICタグ105から読み出された識別情報と位置情報受信装置102−1〜102−mが設置された位置に応じて予め設定された位置情報とを受信し、それらを連動情報特定部111へ出力する。連動情報特定部111は、位置情報受信部110から出力された識別情報と位置情報とが入力され、それらを連動情報データベース101に格納されている情報と比較して連動動作情報を特定し、特定された連動動作情報を連動動作実行装置104−1〜104−nへ送信する。識別情報登録部112は、ICタグ105を識別するための予め設定された識別情報を識別情報送信装置103へ送信する。
【0024】
以下に、図1及び図2に示した位置情報連動システムにおける位置情報連動方法について説明する。
【0025】
図3は、図1及び図2に示した位置情報連動システムにおける位置情報連動方法を説明するためのシーケンス図である。
【0026】
まず初期設定として、制御装置100から識別情報送信装置103に対して識別情報をICタグ105に書き込むように指示される(ステップS1)。この識別情報は、ICタグ105を識別可能な情報であれば良く、ICタグ105固有の情報としてシステムで設定されており、連動情報データベース101に予め格納されている情報である。具体的には、制御部100の識別情報登録部112によって、対象となるICタグ105に書き込むための識別情報が連動情報データベース101から読み出され、読み出された識別情報が識別情報登録部112から識別情報送信装置103へ送信されることとなる。例えば、ICタグ105に書き込まれる識別情報が「X1」である場合を例に挙げる。
【0027】
すると、識別情報登録部112から送信されて識別情報送信装置103にて受信された識別情報は、識別情報送信装置103からICタグ105へ書き込まれる(ステップS2)。このとき、ICタグ105が識別情報送信装置103から識別情報が書き込まれることができる位置、つまり識別情報送信装置103が発するICタグ105への情報書き込みのための電波がICタグ105にて受信される位置に存在することが条件となる。以上が、初期設定となる。
【0028】
初期設定が完了し、識別情報が書き込まれたICタグ105が位置情報受信装置102−1〜102−mにて検出される範囲に移動すると、ICタグ105に書き込まれた識別情報が位置情報受信装置102−1〜102−mによって読み取られる(ステップS3)。例えば、位置情報受信装置102−1の近くにICタグ105が移動した場合を例に挙げると、ICタグ105に書き込まれた識別情報が位置情報受信装置102−1によって読み取られる。
【0029】
すると、位置情報受信装置102−1にてICタグ105から読み取られた識別情報と位置情報受信装置102−1に予め設定された位置情報とが位置情報受信装置102−1から制御装置100へ送信される(ステップS4)。ここで、位置情報受信装置102−1に予め設定された位置情報とは、位置情報受信装置102−1が設置される位置に応じて予め設定された位置を識別する情報である。例えば、位置情報受信装置102−1に予め設定された位置情報は「A1」であるとする。また、位置情報受信装置102−2〜102−mについても、同様に、それぞれが設置される位置を識別するための位置情報が予め設定されている。
【0030】
ICタグ105から読み取られた識別情報と位置情報受信装置102−1に予め設定された位置情報とが位置情報受信装置102−1から制御装置100へ送信されると、当該識別情報「X1」及び位置情報「A1」が制御装置100の位置情報受信部110にて受信される。
【0031】
位置情報受信部110にて受信された識別情報「X1」及び位置情報「A1」は、位置情報受信部110から連動情報特定部111へ出力され、それらが連動情報特定部111に入力される。
【0032】
その後、識別情報「X1」及び位置情報「A1」が入力された連動情報特定部111にて、入力された識別情報「X1」及び位置情報「A1」に基づいて、ICタグ105に対する連動動作情報が特定される。
【0033】
この特定動作は、具体的には以下に述べるように行われる。
【0034】
連動情報特定部111にて、入力された識別情報「X1」及び位置情報「A1」に応じた連動動作情報が、連動情報データベース101から検索される(ステップS5)。
【0035】
図4は、図1に示した連動情報データベース101の一構成例を示す図である。
【0036】
図1に示した連動情報データベース101は図4に示すように、ICタグ105を識別するための識別情報と、位置情報受信装置102−1〜102−mが設置された位置を識別するために位置情報受信装置102−1〜102−mに予め設定された位置情報と、ICタグ105に対する連動動作のコマンドである連動動作情報とが、それぞれ対応付けられて格納されている。図4に示した構成では、識別情報「X1」と、位置情報「A1」と、連動動作情報「コマンドI」とが対応付けられており、また、識別情報「X1」と、位置情報「A2」と、連動動作情報「コマンドII」とが対応付けられており、また、識別情報「Y1」と、位置情報「A3」と、連動動作情報「コマンドIV」とが対応付けられており、また、識別情報「Y1」と、位置情報「B1」と、連動動作情報「コマンドV」とが対応付けられている。
【0037】
例えば、識別情報「X1」が書き込まれたICタグ105が、位置情報「A1」が設定された位置情報受信装置102−1によって検出された場合、識別情報「X1」及び位置情報「A1」を検索キーとして、識別情報「X1」及び位置情報「A1」に対応付けられた連動動作情報が検索される。図4に示した連動情報データベース101においては、識別情報「X1」及び位置情報「A1」に対応付けられた連動動作情報は「コマンドI」であるため、連動動作情報「コマンドI」が検出され、検出された連動動作情報「コマンドI」が連動情報特定部111によって連動情報データベース101から読み取られる。
【0038】
その後、連動情報特定部111によって読み取られた連動動作情報「コマンドI」は、連動情報特定部111から連動動作実行装置104−1〜104−nへ送信される(ステップS6)。
【0039】
連動情報特定部111から送信された連動動作情報「コマンドI」が連動動作実行装置104−1〜104−nにて受信されると、受信された連動動作情報「コマンドI」が連動動作実行装置104−1〜104−nにて実行される(ステップS7)。
【0040】
また、図1に示した連動情報データベース101を有しない位置情報連動システムも考えられる。
【0041】
図5は、本発明の位置情報連動システムの実施の他の形態を示す図である。
【0042】
本形態は図5に示すように、制御装置200と、位置情報受信装置202−1〜202−mと、連動情報送信装置203と、連動動作実行装置204−1〜204−nと、ICタグ205とから構成されている。
【0043】
ICタグ205は、検出対象の物体等に貼付されるタグである。位置情報受信装置202−1〜202−mは、ICタグ205を検出し、検出されたICタグ205に書き込まれた情報を読み出す。連動情報送信装置203は、ICタグ205に、ICタグ205が存在する位置を示す位置情報と当該位置情報に応じた連動動作情報とを対応付けて書き込む。連動動作実行装置204−1〜204−nは、制御装置200の指示により、ICタグ205が貼付された物体等が存在する位置に応じた連動動作を実行する。制御装置200は、プログラム制御によりこれらを制御する。ここで、上述したICタグ205が存在する位置を示す位置情報と当該位置情報に応じた連動動作情報との対応付けの情報を対応付け情報と称する。
【0044】
図6は、図5に示した制御装置200の一構成例を示す図である。
【0045】
図5に示した制御装置200は図6に示すように、位置情報受信部210と、連動情報特定部211と、連動情報登録部212とから構成されている。
【0046】
位置情報受信部210は、位置情報受信装置202−1〜202−mにてICタグ105から読み出された対応付け情報と、位置情報受信装置202−1〜202−mが設置された位置情報とを受信し、それらを連動情報特定部211へ出力する。連動情報特定部211は、位置情報受信部210から出力された位置情報と連動動作情報とが入力され、それらに基づいて連動情報を特定し、特定された連動情報を連動動作実行装置204−1〜204−nへ送信する。連動情報登録部212は、ICタグ205が存在する位置を示す位置情報と当該位置情報に応じた連動動作情報とを対応付けた対応付け情報を連動情報送信装置203へ送信する。
【0047】
以下に、図5及び図6に示した位置情報連動システムにおける位置情報連動方法について説明する。
【0048】
図7は、図5及び図6に示した位置情報連動システムにおける位置情報連動方法を説明するためのシーケンス図である。
【0049】
まず初期設定として、制御装置200から連動情報送信装置203に対して位置情報と連動動作情報とを対応付けてICタグ205に書き込むように指示される(ステップS11)。
【0050】
図8は、ICタグ205に書き込まれる位置情報と連動動作情報との対応付けである対応付け情報の一例を示す図である。
【0051】
ICタグ205に書き込まれる位置情報と連動動作情報との対応付けである対応付け情報は図8に示すように、ICタグ205が存在する位置情報、つまり、ICタグ205を検出した位置情報受信装置202−1〜202−mが設置された位置を識別するために位置情報受信装置202−1〜202−mに予め設定された位置情報と、ICタグ205に対する連動動作のコマンドである連動動作情報とが、それぞれ対応付けられたものである。
【0052】
図8に示した例では、位置情報「A1」と、連動動作情報「コマンドI」とが対応付けられており、また、位置情報「A2」と、連動動作情報「コマンドII」とが対応付けられており、また、位置情報「A3」と、連動動作情報「コマンドIV」とが対応付けられており、また、位置情報「B1」と、連動動作情報「コマンドV」とが対応付けられている。
【0053】
ステップS1における処理は、具体的には、制御部200の連動情報登録部212によって、対象となるICタグ205に書き込むための位置情報及び連動動作情報が連動情報登録部212から連動情報送信装置203へ送信されることとなる。
【0054】
上述した対応付け情報が連動情報登録部212から連動情報送信装置203へ送信されると、連動情報送信装置203にて受信された対応付け情報が、連動情報送信装置203からICタグ205へ書き込まれる(ステップS12)。このとき、ICタグ205が連動情報送信装置203から対応付け情報が書き込まれることができる位置、つまり連動情報送信装置203が発するICタグ205への情報書き込みのための電波がICタグ205にて受信される位置に存在することが条件となる。以上が、初期設定となる。
【0055】
初期設定が完了し、対応付け情報が書き込まれたICタグ205が位置情報受信装置202−1〜202−mにて検出される範囲に移動すると、ICタグ205に書き込まれた対応付け情報が位置情報受信装置202−1〜202−mによって読み取られる(ステップS13)。例えば、位置情報受信装置202−1の近くにICタグ205が移動した場合を例に挙げると、ICタグ205に書き込まれた対応付け情報が位置情報受信装置202−1によって読み取られる。
【0056】
すると、位置情報受信装置202−1にてICタグ205から読み取られた対応付け情報と位置情報受信装置202−1に予め設定された位置情報とが位置情報受信装置202−1から制御装置200へ送信される(ステップS14)。ここで、位置情報受信装置202−1に予め設定された位置情報とは、位置情報受信装置202−1が設置される位置に応じて予め設定された位置を識別する情報である。例えば、位置情報受信装置202−1に予め設定された位置情報は「A1」であるとする。また、位置情報受信装置202−2〜202−mについても、同様に、それぞれが設置される位置を識別するための位置情報が予め設定されている。
【0057】
ICタグ205から読み取られた対応付け情報と位置情報受信装置202−1に予め設定された位置情報とが位置情報受信装置202−1から制御装置200へ送信されると、当該対応付け情報及び位置情報「A1」が制御装置200の位置情報受信部210にて受信される。
【0058】
位置情報受信部210にて受信された対応付け情報及び位置情報「A1」は、位置情報受信部210から連動情報特定部211へ出力され、それらが連動情報特定部211に入力される。
【0059】
その後、対応付け情報及び位置情報「A1」が入力された連動情報特定部211にて、入力された対応付け情報及び位置情報「A1」に基づいて、ICタグ205に対する連動動作情報が特定される。
【0060】
この特定動作は、具体的には以下に述べるように行われる。
【0061】
連動情報特定部211にて、入力された対応付け情報の中から位置情報「A1」に応じた連動動作情報が検索される(ステップS15)。
【0062】
例えば、図8に示した対応付け情報が書き込まれたICタグ205が、位置情報「A1」が設定された位置情報受信装置202−1によって検出された場合、位置情報「A1」を検索キーとして、位置情報「A1」に対応付けられた連動動作情報が対応付け情報から検索される。図8に示した例では、位置情報「A1」に対応付けられた連動動作情報は「コマンドI」であるため、連動動作情報「コマンドI」が検出され、検出された連動動作情報「コマンドI」が連動情報特定部211にて特定される。
【0063】
その後、連動情報特定部211にて特定された連動動作情報「コマンドI」は、連動情報特定部211から連動動作実行装置204−1〜204−nへ送信される(ステップS16)。
【0064】
連動情報特定部211から送信された連動動作情報「コマンドI」が連動動作実行装置204−1〜204−nにて受信されると、受信された連動動作情報「コマンドI」が連動動作実行装置204−1〜204−nにて実行される(ステップS17)。
【0065】
図5に示した形態は、図1に示した形態に比べて、データベースの検索を行う必要はなく、高速動作に有効なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の位置情報連動システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した制御装置の一構成例を示す図である。
【図3】図1及び図2に示した位置情報連動システムにおける位置情報連動方法を説明するためのシーケンス図である。
【図4】図1に示した連動情報データベースの一構成例を示す図である。
【図5】本発明の位置情報連動システムの実施の他の形態を示す図である。
【図6】図5に示した制御装置の一構成例を示す図である。
【図7】図5及び図6に示した位置情報連動システムにおける位置情報連動方法を説明するためのシーケンス図である。
【図8】ICタグに書き込まれる位置情報と連動動作情報との対応付けである対応付け情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
100,200 制御装置
101 連動情報データベース
102−1〜102−m,202−1〜202−m 位置情報受信装置
103 識別情報送信装置
104−1〜104−n,204−1〜204−n, 連動動作実行装置
105,205 ICタグ
110,210 位置情報受信部
111,211 連動情報特定部
112 識別情報登録部
203 連動情報送信装置
212 連動情報登録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICタグが検出された位置に応じた動作を実行するための位置情報連動システムであって、
前記ICタグに固有の識別情報を書き込む識別情報送信装置と、
前記識別情報を前記ICタグから読み取り、読み取られた識別情報と予め設定された設置された位置を示す位置情報とを送信する位置情報受信装置と、
前記位置情報受信装置から送信された識別情報及び位置情報と、それらに応じた動作を示す連動動作情報とが対応付けられて格納されているデータベースと、
前記位置情報受信装置から送信された識別情報及び位置情報に基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を前記データベースから特定する制御装置と、
前記制御手段によって特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する連動動作実行装置とを有する位置情報連動システム。
【請求項2】
請求項1に記載の位置情報連動システムにおいて、
前記制御装置は、
前記位置情報受信手段から送信された識別情報及び位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段にて受信された識別情報及び位置情報に基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を前記データベースから特定する連動情報特定手段と、
前記ICタグに前記識別情報を書き込む指示を行う識別情報登録手段とを有することを特徴とする位置情報連動システム。
【請求項3】
ICタグが検出された位置に応じた動作を実行するための位置情報連動システムであって、
前記ICタグに、位置を示す位置情報と前記位置情報に応じた動作を示す連動動作情報とを対応付けた対応付け情報を書き込む連動情報送信装置と、
前記対応付け情報を前記ICタグから読み取り、読み取られた対応付け情報と予め設定された設置された位置を示す位置情報とを送信する位置情報受信装置と、
前記位置情報受信装置から送信された対応付け情報と位置情報とに基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を特定する制御装置と、
前記制御手段によって特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する連動動作実行装置とを有する位置情報連動システム。
【請求項4】
請求項3に記載の位置情報連動システムにおいて、
前記制御装置は、
前記位置情報受信手段から送信された対応付け情報及び位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段にて受信された対応付け情報及び位置情報に基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を特定する連動情報特定手段と、
前記ICタグに前記対応付け情報を書き込む指示を行う連動情報登録手段とを有することを特徴とする位置情報連動システム。
【請求項5】
ICタグが検出された位置に応じた動作を実行する位置情報連動方法であって、
前記ICタグに固有の識別情報を書き込む処理と、
前記識別情報を前記ICタグから読み取る処理と、
読み取られた識別情報と読み取られたICタグが存在する位置を示す位置情報とに基づいて、それらに応じた動作を示す連動動作情報をデータベースから読み出して特定する処理と、
前記特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する処理とを有する位置情報連動方法。
【請求項6】
ICタグが検出された位置に応じた動作を実行する位置情報連動方法であって、
前記ICタグに、位置を示す位置情報と前記位置情報に応じた動作を示す連動動作情報とを対応付けた対応付け情報とを書き込む処理と、
前記対応付け情報を前記ICタグから読み取る処理と、
読み取られた対応付け情報と読み取られたICタグが存在する位置を示す位置情報とに基づいて、それらに応じた前記連動動作情報を特定する処理と、
前記特定された連動動作情報に基づいて動作を実行する処理とを有する位置情報連動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−235812(P2007−235812A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−57616(P2006−57616)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】