説明

位置検出装置

【課題】外周コイルから出力する信号を常に最小とし、消費電力を少なく抑える。
【解決手段】位置検出エリアの外周を取り囲むように励磁コイル19が巻き回される。励磁コイル19はドライブ回路20に接続され、ドライブ回路20は周波数fで発振する発振回路21に接続されている。CPU18は、予め設定されたプログラムに従った制御信号を、選択回路12、サンプルホールド回路16、AD変換回路17及びドライブ回路20に送出している。ドライブ回路20は、CPU18から供給される制御信号により励磁コイル19からの信号送信をオンまたはオフに制御するとともに、複数ビットのパワー制御信号によって励磁コイル19に流す励磁電流を複数段階に制御する。また、ループコイルX1〜X40及びY1〜Y30は選択回路12に接続され、選択された出力端は増幅回路13〜AD変換回路17に接続され、信号レベルの出力がCPU18に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置指示器の指示位置を検出する位置検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の位置検出装置としては、特許文献1や特許文献2などに開示された技術が実用化されている。これらの技術によれば、位置指示器に共振回路を設けてタブレットと位置指示器との間で電磁波を送受信することにより指示位置を検出するとともに、位置指示器をコードレスかつ電池レスとすることにより、極めて操作性の良い位置検出装置を実現している。
【0003】
一方、近年、液晶表示装置の実用化が進み、前述した位置検出装置を液晶表示装置と組み合わせて、描画したい場所を直接ペンで入力できるような形態の位置検出装置に関する要求が高まっている。しかしながらこのような形態で用いる場合に、タブレットのセンサーコイルは不透明であるため、液晶パネルの前面に配置することができないという問題があった。
【0004】
そこで液晶表示装置とタブレットを一体とした従来の装置では、前述したセンサーコイルを液晶の背面に置いていた。このため、一度完成された液晶パネルを分解してからセンサーコイルを組み込む必要があり、作業工数が増えることや、液晶パネルの変更を容易にできないという問題がある。
【0005】
これに対して、タブレットのセンサーコイルを透明化して液晶パネルの前面に配置してほしいという要求が高まってきた。透明導電材としてはITO(Indium Tin Oxide)膜が広く知られている。しかしながら、ITO膜は抵抗値が高いため、これによって電力を送信することは困難である。
【0006】
このような問題を解決する方法として、タブレットの位置検出エリアの外周に送信用コイルを設けるという提案がある。例えば特許文献3においては、タブレットの位置検出エリアの外周に送信用コイルを設けた例が開示されている。
【特許文献1】特開昭63−70326号公報
【特許文献2】特開平7−175572号公報
【特許文献3】特開平5−88811号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3に記載された技術によれば、ペンに電池等を設ける必要も無く、外周コイルによって強い電力を供給することができる。また、位置検出のためのコイルは受信専用であるため透明化することが可能である。
【0008】
ところがこの方式では、位置検出エリアが大きくなると中央部付近で検出される信号が弱くなるため、位置検出エリアの中央部でも十分強い信号を得るには外周コイルから供給する電力を非常に高くしなければならず、特にノートPC(Personal Computer)などのモバイル用途においてバッテリーの使用時間を短くしてしまうという問題が生じていた。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、ペンに電池等を設ける必要が無く、タブレットのセンサーコイルを液晶パネルの前面に配置することができ、また、ノートPCなどのモバイル用途においてもバッテリーの使用時間にあまり影響を与えない位置検出装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決し、本発明の目的を達成するため、請求項1に記載された発明は、タブレット上における位置指示器の指示位置を検出する位置検出装置であって、タブレットの位置検出領域の外周に巻き回された励磁コイルにより位置指示器に対して信号を送出するとともに、位置指示器からの電界及び/または磁界による交流信号を検出することによりタブレット上における位置指示器の指示位置を検出し、検出された指示位置の座標値または検出された信号の強度に対応して励磁コイルから送出する信号の強度を調節することを特徴とする位置検出装置である。
【0011】
また、請求項2に記載の位置検出装置においては、検出された指示位置から位置検出領域の外周までの距離に対応して励磁コイルから送出する信号の強度を連続または段階的に調節することを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の位置検出装置においては、位置指示器にはコイルとコンデンサからなる共振回路を設け、タブレットには、位置指示器に対して信号を送信するため位置検出領域の外周に巻き回された励磁コイルと、共振回路に誘導される信号を検出する信号検出手段とを設け、共振回路の誘導電圧によって信号検出手段で検出される信号のレベルが所定の範囲内となるように励磁コイルから送出する信号の強度を調節する手段を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の位置検出装置によれば、位置指示器の指示位置に応じて外周コイルからの送信出力を制御するため、外周コイルから出力する信号を常に最小とすることができ、消費電力を少なく抑えることが可能となる。これにより、特にノートPCなどのモバイル用途においてもバッテリーの使用時間を長く維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。図1は、本発明による位置検出装置の第1の実施形態例におけるタブレットの構成を示すものである。
【0015】
図1において、タブレットにはループコイル群11が設けられる。このループコイル群11は、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ、ループコイルX1〜X40及びループコイルY1〜Y30として配置されている。ループコイル群11によって構成される位置検出エリアは図示しない液晶表示装置と一体となっており、この位置検出エリアはちょうど液晶表示装置の表示エリアと一致するようにループコイル群11の寸法や配列ピッチが決定されている。
【0016】
これらのループコイルX1〜X40及びY1〜Y30は、各ループコイルを選択する選択回路12に接続される。選択回路12により選択された出力端は増幅回路13に接続され、増幅回路13はfを中心周波数とするバンドパスフィルター14に接続され、バンドパスフィルター14は検波回路15に接続される。また、検波回路15はサンプルホールド回路16に接続され、サンプルホールド回路16によって保持された電圧はAD(Analog to Digital)変換回路17に接続され、AD変換回路17の出力はCPU(Central Processing Unit)18に接続される。
【0017】
この位置検出エリアの外周を取り囲むように励磁コイル19が巻き回される。図示の励磁コイル19は2ターンとなっているが、実際には8ターンから十数ターン巻き回されている。励磁コイル19はドライブ回路20に接続され、ドライブ回路20は周波数fで発振する発振回路21に接続される。
【0018】
CPU18は、予め設定されたプログラムに従った制御信号を、選択回路12、サンプルホールド回路16、AD変換回路17及びドライブ回路20に送出している。なお、ドライブ回路20は、CPU18から供給される制御信号により励磁コイル19からの信号送信をオンまたはオフに制御するとともに、複数ビットのパワー制御信号によって励磁コイル19に流す励磁電流を複数段階に制御する。
【0019】
図2は、タブレットの構造を立体的に示した図である。図2において、符号22は液晶表示装置、符号23はセンサーガラスである。
【0020】
センサーガラス23は、厚さ0.4mm程度のガラスを2枚張り合わせたものとなっており、各ガラスにはITO膜によってループコイル群11のパターンが形成されている。すなわち、一方のガラスにはループコイルX1〜X40が、他方のガラスにはループコイルY1〜Y30のパターンがそれぞれエッチングにより形成されている。そして、これらのガラスのITO膜の面を互いに向き合わせて、間に透明な絶縁シートを挟むようにして作られている。
【0021】
さらに、ポリイミド材をベースにしたフレキシブル基板24が、センサーガラス23のループコイルX1〜X40の各ラインのパターンに接続され、ループを形成するための折り返し部分を形成している。フレキシブル基板25も同様に、センサーガラス23のループコイルX1〜X40の各ラインのパターンに接続され、このフレキシブル基板25によって取り出された端子は選択回路12へ接続される。
【0022】
同様にして、フレキシブル基板26および27は、センサーガラス23のループコイルY1〜Y30の各ラインのパターンに接続されてループを形成するための折り返し部分を形成している。また、フレキシブル基板27によって取り出された端子は選択回路12へ接続される。
【0023】
図3は、ドライブ回路20の具体的な回路構成を示した図である。図3に示すように、コンデンサ30は励磁コイル19と合わせて周波数fの共振回路を形成している。また、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)構造による3ステートバッファ31が設けられ、発振回路21から供給される周波数fの信号を通過させる。そして、この3ステートバッファ31の制御端子はCPU18に接続され、励磁コイル19への電流をオンまたはオフに制御することができるようになっている。
【0024】
さらに、これらの回路は可変出力電源回路32から供給される電源によって動作しており、この可変出力電源回路32は、CPU18からの2ビットの制御信号によってその出力が5V〜20Vの範囲を予め設定された4段階の電圧(V〜V)として出力できるようになっている。
【0025】
図4は、本発明の第1の実施形態例における位置指示器の構成を示している。図4に示すように、本例の位置指示器には、中空のフェライトコアに巻かれたコイル41aと、圧力によって容量が変化する可変容量コンデンサ42が設けられ、ペン先43がコイル41aの中空を通って可変容量コンデンサ42に接続されている。さらに、プリント基板44にはCMOS構造による集積回路及びその周辺部品が実装されている。
【0026】
図5は、図4に示した位置指示器の電気回路の概要を示したものである。この図5において、コイル41aとコンデンサ41bは、タブレットの励磁コイル19から送出されるfの周波数で共振する共振回路41を構成している。また、周知のCMOS技術による集積回路(IC:Integrated Circuit)45が設けられ、この集積回路45はダイオード46およびコンデンサ47によって生成される電源によって動作している。
【0027】
このダイオード46は共振回路41に接続されており、共振回路41に発生する交流電圧が整流されて直流の電源となる。また、共振回路41に発生した信号はコンデンサ48を介して集積回路45に接続され、この集積回路45で、タブレットでの送受信に対応したクロックおよび後述する筆圧検出のためのクロックが抽出される。
【0028】
さらに可変容量コンデンサ42は、図4に示したように筆圧によって容量が変化する。この可変容量コンデンサ42は図示しない抵抗と接続されて時定数回路を構成しており、筆圧に応じて変化する容量に応じて時定数が変化するようになっている。そして、この時定数に対応した時間だけ共振回路41に発生する信号の波の数が、集積回路45で計測されるようになっている。この計測された数値は、所定のビット数、たとえば8ビットの筆圧値に変換される。
【0029】
このように求められた筆圧データは、前述したタブレットでの送受信に対応したクロックに同期して1ビットずつ出力され、共振回路41に接続されたスイッチ49を制御する。従って、このスイッチ49がオフの際にはタブレットでは信号が検出されるが、スイッチ49がオンの際には信号が検出されなくなる。
【0030】
そのため、タブレットでは励磁コイル19から一定時間信号を送信した後に位置指示器から返ってくる信号の有無を検出することで筆圧を求めることができる。なお、図5に示した位置指示器の動作については、上述した特許文献2において詳細に開示されているので、ここでは説明を省略する。
【0031】
このように構成された位置指示器が、図1に示したタブレット上の位置検出エリア内に置かれていると、CPU18は送受信動作をX軸ループコイル群の中から位置指示器が置かれている近傍の複数本について行い、検出されたこれらの信号レベル分布より位置指示器の指示位置のX座標値を求める。
【0032】
続いて、CPU18は送受信動作をY軸ループコイル群の中から位置指示器が置かれている近傍の複数本について行い、検出されたこれらの信号レベル分布より位置指示器の指示位置のY座標値を求める。これらの座標検出は従来装置と同様である。
【0033】
そして、CPU18は位置指示器に対する8ビットの筆圧を検出するため励磁コイル19から所定時間(例えば1mS)以上継続した送信を行った後に、座標検出の際と同様なタイミングで送受信を8回継続して行う。このとき選択回路12では位置指示器から最も近いループコイル(X軸でもY軸でも良い)を選択して信号を受信する。この筆圧検出動作についても、上述した特許文献2において詳細に開示されている。
【0034】
さらに、CPU18は前述した座標検出及び筆圧検出動作を位置指示器の移動に追従して繰り返し行うが、位置指示器が位置検出領域の中央付近にある場合には、共振回路41が受ける信号強度は最も弱くなる。そのため、タブレットのドライブ回路20は、CPU18からの制御信号によって最も強いパワーで出力した際に位置指示器のダイオード46及びコンデンサ47によって得られる電源電圧が集積回路45を動作させるのに十分な電圧となるように、ドライブ回路20の最大出力パワーが設定される。
【0035】
図6は、位置指示器の指示位置とドライブ回路20から出力するパワーの関係を示した図である。この図6に示すように、CPU18は前回の座標検出結果に応じてドライブ回路20へパワー制御信号を送出することにより、励磁コイル19によって消費される電力が必要以上に過大とならないように制御している。
【0036】
以上述べたように、本発明の第1の実施形態例による位置検出装置では、位置指示器の指示位置に応じて外周コイルからの送信出力を制御するようにしたため、外周コイルから出力する信号を常に必要最小限とすることができ、消費電力を少なく抑えることが可能となる。また、ノートPCなどのモバイル用途においてもバッテリーの使用時間を長く維持することができる。
【0037】
なお、上述した第1の実施形態例では、位置指示器と、タブレットの外周コイルからの距離に応じて送信パワーを4段階に切り替えるようにしたが、もっと多くの段階に切り替えても良いし連続的に変えるようにしても良い。また、タブレットで検出される信号強度が常に一定の範囲となるように送信パワーをコントロールするようにしても良い。
【0038】
さらに図7は、本発明の第2の実施形態例の位置検出装置の構成を示したものである。この第2の実施形態例では、位置指示器から高周波電界による信号を送信する例が示されている。
【0039】
図7において、符号61は後述する位置指示器から放射される高周波電界を検出するために縦横に一定間隔で配置されたセンスライン群である。これらのセンスライン群は選択回路62に接続され、これらのセンスラインの中から1本が選択される。選択されたセンスラインは増幅回路63に接続され、増幅回路63の出力は検波回路64に接続され、検波回路64の出力はAD変換回路65に接続される。AD変換回路65の出力はCPU66に接続され、CPU66からは切り替え信号が選択回路62に供給される。
【0040】
また、発振器67と、センスライン群61を囲むように設けられた励磁コイル68が設けられる。そして、励磁コイル68に高周波電流を流すためのドライブ回路69が設けられる。さらに、CPU66からは制御信号がドライブ回路69に接続され、励磁コイル68から出力する信号の強度が可変できるようになっている。なお、ドライブ回路69の構成は、第1の実施形態例のものと同様な構成で良い。
【0041】
次に、位置指示器側の構成について説明する。符号70は発振器で、2つの電極71及び72に接続されている。符号73はコイル、符号74は電源抽出回路であり、これらは励磁コイル68から送出される信号によって電源を抽出する。そして発振器70は電源抽出回路74によって抽出された電源により動作している。
【0042】
このように構成した本発明の第2の実施形態例の動作を説明する。いま、位置指示器がタブレットの位置検出領域内にあるものとする。ドライブ回路69により励磁コイル68から高周波磁界が送出され、位置指示器のコイル73には高周波信号が誘導される。これによって電源抽出回路74には電源が抽出される。
【0043】
この電源により発振器70が動作して2つの電極71及び72から高周波電界が放射される。タブレットでは選択回路62によってセンスラインを順次切り替えて信号レベルを検出する。このとき各センスラインから検出される信号レベルの分布より位置指示器の座標位置が求まる。
【0044】
この第2の実施形態例においても、第1の実施形態例と同様に、位置指示器が位置検出領域の中央付近にある場合には、コイル73が受ける信号強度は最も弱くなるので、タブレットのドライブ回路69は、CPU66からの制御信号によって最も強いパワーで出力した際に位置指示器の電源抽出回路74で抽出される電源電圧が十分となるように、ドライブ回路69の最大出力パワーが設定される。
【0045】
また、位置指示器の指示位置とドライブ回路69が出力するパワーの関係も、第1の実施形態例と同様に図6のようになっている。すなわち、CPU66は前回の座標検出結果に応じてドライブ回路69へパワー制御信号を送出することにより、励磁コイル68から送出されるパワーが必要以上とならないように制御している。
【0046】
以上述べたように、本発明の位置検出装置によれば、位置指示器からの送信を位置検出領域の外周に設けたコイルによって行うようにしたため、位置指示器からの信号を検出するセンサーをガラス面に形成したITO膜などの透明電極によって形成することが可能となり、タブレットのセンサーコイルを液晶パネルの前面に配置することができる。
【0047】
また、位置指示器では前述した外周コイルによる信号より電源を抽出しているためペンに電池等を設ける必要が無い。
【0048】
さらに、位置指示器の指示位置に応じて外周コイルからの送信出力を制御するようにしたため、外周コイルから出力する信号を常に最小とすることができ、消費電力を少なく抑えることが可能となる。またモバイル用途においてもバッテリーの使用時間を長く維持することができる。
【0049】
なお本発明は、上述の説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による位置検出装置の第1の実施形態例におけるタブレットの構成を示す構成図である。
【図2】そのタブレットの具体的な構造の説明のための分解斜視図である。
【図3】そのドライブ回路の具体例を示す回路図である。
【図4】第1の実施形態例における位置指示器の構成を示す構成図である。
【図5】位置指示器の具体例を示す回路図である。
【図6】その説明のための指示位置と送信パワーの関係を示した図である。
【図7】本発明による位置検出装置の第2の実施形態例の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
【0051】
11…ループコイル群、12,62…選択回路、13,63…増幅回路、14…バンドパスフィルター、15,64…検波回路、16…サンプルホールド回路、17,65…AD変換回路、18,66…CPU、19,68…励磁コイル、20,69…ドライブ回路、21…発振回路、22…液晶表示装置、23…センサーガラス、24,25,26,27…フレキシブル基板、30,41b,47,48…コンデンサ、31…3ステートバッファ、32…可変出力電源回路、41a,73…コイル、41…共振回路、42…可変容量コンデンサ、43…ペン先、44…プリント基板、45…集積回路、46…ダイオード、49…スイッチ、61…センスライン群、67,70…発振器、71,72…電極、74…電源抽出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タブレット上における位置指示器の指示位置を検出する位置検出装置であって、
前記タブレットの位置検出領域の外周に巻き回された励磁コイルにより前記位置指示器に対して信号を送出するとともに、前記位置指示器からの電界及び/または磁界による交流信号を検出することにより前記タブレット上における前記位置指示器の指示位置を検出し、
該検出された指示位置の座標値または検出された信号の強度に対応して前記励磁コイルから送出する信号の強度を調節する
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
前記検出された指示位置から前記位置検出領域の外周までの距離に対応して前記励磁コイルから送出する信号の強度を連続または段階的に調節する
ことを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項3】
前記位置指示器には、コイルとコンデンサからなる共振回路を設け、
前記タブレットには、前記位置指示器に対して信号を送信するために、前記位置検出領域の外周に巻き回された励磁コイルと、前記共振回路に誘導される信号を検出する信号検出手段とを設け、
前記共振回路の誘導電圧によって前記信号検出手段で検出される信号のレベルが所定の範囲内となるように前記励磁コイルから送出する信号の強度を調節する手段を有する
ことを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−69898(P2009−69898A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−234518(P2007−234518)
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【出願人】(000139403)株式会社ワコム (118)
【Fターム(参考)】