位置特定システム
【課題】可変長データの位置を速やかに特定することができる位置特定システムを提供する。
【解決手段】端末は、第1の時間情報の入力を受け付ける入力受付部と、第1の時間情報を送信し、管理サーバは、あらかじめ第2の時間情報を記憶するマップ記憶部と、第1の時間情報を受信した場合に、第1の時間情報と第2の時間情報とが一致するか否かを判定し、第1の時間情報と第2の時間情報とが一致しないと判定した場合には、映像データの予測ビットレートを算出し、算出した予測ビットレートに基づいて映像データの予測時間を算出する位置特定部と、予測時間から再生する部分映像データを映像データの中から抽出するための抽出命令を生成して送信し、格納サーバは、映像データを記憶する格納記憶部と、抽出命令に基づいて部分映像データを取得する生成部と、管理サーバから抽出命令を受信し、または部分映像データを端末に送信する格納制御部と、を備える。
【解決手段】端末は、第1の時間情報の入力を受け付ける入力受付部と、第1の時間情報を送信し、管理サーバは、あらかじめ第2の時間情報を記憶するマップ記憶部と、第1の時間情報を受信した場合に、第1の時間情報と第2の時間情報とが一致するか否かを判定し、第1の時間情報と第2の時間情報とが一致しないと判定した場合には、映像データの予測ビットレートを算出し、算出した予測ビットレートに基づいて映像データの予測時間を算出する位置特定部と、予測時間から再生する部分映像データを映像データの中から抽出するための抽出命令を生成して送信し、格納サーバは、映像データを記憶する格納記憶部と、抽出命令に基づいて部分映像データを取得する生成部と、管理サーバから抽出命令を受信し、または部分映像データを端末に送信する格納制御部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変長データの位置を特定する位置特定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、映像データ等の可変長データの位置を特定して再生する手法として様々なものがある。例えば、特許文献1には、フレーム毎に全てのセクタ領域にフレーム符号化画像の番号と、その前後のフレーム符号化画像の位置情報を特定し、可変長データを再生する技術が開示されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、位置情報が全てのセクタに対応付けて記録されるため、可変長データを媒体に記録した場合、その媒体の容量が大きくなってしまうという問題や、検索に時間がかかってしまうという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、特許文献2に開示された技術では、可変長データのビットレートを定め、定めたビットレートに従って、所望の再生時間におけるデータ上の位置を検索する。そして、検索した時間と所望時間との差、およびこれらの時間によって定まるデータの位置を特定することによってビットレートを予測する。このビットレートを予測する処理を繰り返し行い、検索した時間と所望時間との差を徐々に小さくすることによって、最終的なデータ上の位置を特定し、その後、特定された位置からの再生を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平07−184163号公報
【特許文献2】特開2000−101971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載された技術では、所望の再生時間が指定される都度、データの位置を特定しているため、例えば、利用者が過去に指定した時間が指定された場合であっても、再びデータの位置を特定することとなる。したがって、実際に可変長データを特定するまでに時間がかかってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、可変長データの位置を速やかに特定することができる位置特定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明にかかる位置特定システムは、利用者から要求された映像データ上の位置を特定する位置特定システムであって、端末は、前記利用者から前記映像データ上における第1の時間情報の入力を受け付ける入力受付部と、前記入力受付部によって受け付けられた前記第1の時間情報を送信し、または前記第1の時間情報分の映像データである部分映像データを受信する端末制御部と、を備え、管理サーバは、あらかじめ前記利用者によって定められた前記映像データ上における第2の時間情報を記憶するマップ記憶部と、前記端末から前記第1の時間情報を受信した場合に、受信した前記第1の時間情報と前記マップ記憶部が記憶する前記第2の時間情報とが一致するか否かを判定し、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とが一致しないと判定した場合には、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とに基づいて前記映像データの予測ビットレートを算出し、算出した前記予測ビットレートに基づいて前記映像データ上の時間である予測時間を算出する位置特定部と、前記位置特定部が算出した前記予測時間における前記部分映像データを前記映像データの中から抽出するための抽出命令を生成し、前記位置特定部が算出した前記予測時間を前記マップ記憶部に追加する抽出部と、前記抽出部が生成した前記抽出命令を送信し、または前記端末から前記第1の時間情報を受信する管理制御部と、を備え、格納サーバは、前記映像データを記憶する格納記憶部と、前記管理サーバから受信した前記抽出命令に基づいて前記格納記憶部に記憶された前記映像データの中から前記部分映像データを取得する生成部と、前記管理サーバから前記抽出命令を受信し、または前記生成部が取得した前記部分映像データを前記端末に送信する格納制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、可変長データの位置を速やかに特定することができる位置特定システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態にかかる位置特定システムの構成を示す図である。
【図2】端末の電源が起動した際に表示される初期画面の例を示す図である。
【図3】利用者が映像データを指定した場合の例を示す図である。
【図4】時間入力画面の例を示す図である。
【図5】利用者が指定した映像データが開始時間から再生されている様子を示す図である。
【図6】予測データ位置や予測時間を求めるための各種の演算を施した場合の例を示す図である。
【図7】抽出部が、マップデータを更新した場合に例を示す図である。
【図8】位置特定システムが映像データを登録する際の処理(登録処理)の手順を示すフローチャートである。
【図9】位置特定システムが行う取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図9に示す位置特定処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】指定IDや作成日時等とともにサムネイル画像を表示部に表示させた場合の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる位置特定システムの実施の形態を詳細に説明する。以下の説明では、利用者が映像データのある位置を特定し、特定された位置から映像データを再生する場合について説明している。しかし、これに限らず、例えば、映像データを特定して、その後、特定された位置で映像データを分割する等、位置が特定された後に利用される映像データの利用形態はいずれの形態であっても構わない。
【0012】
図1は、本実施形態にかかる位置特定システム1000の構成を示す図である。図1に示すように、位置特定システム1000は、端末101と、管理サーバ102と、格納サーバ103と、通信ネットワークNと、を含んで構成されている。なお、通信ネットワークNは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信回線である。まず、端末101について説明する。
【0013】
端末101は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置であり、利用者が、映像データを格納サーバ103に保管したり、あるいは格納サーバ103から映像を取り出すためのものである。
【0014】
図1に示すように、端末101は、入力受付部1011と、表示部1012と、制御部1013と、通信部1014と、を含んで構成されている。
【0015】
入力受付部1011は、キーボード等の入力装置から構成され、利用者から取り出す映像を特定するための指定ID(IDentification)の入力や、取り出した映像をどの位置から再生させるかを示す開始時間の入力を受け付ける。なお、指定IDや開始時間の具体的な指定方法については、表示部1012を説明する際にあわせて説明する。以下では、指定IDおよび開始時間のことを取得要求と呼ぶ場合もある。
【0016】
また、入力受付部1011は、利用者から、映像データを新規に登録する旨、および映像データの指定の入力を受け付ける。この場合、後述する表示部1011に表示された不図示の登録画面から映像データの登録要求、および映像データの指定を入力する。以下では、映像データを新規に登録する旨、および映像データの指定のことを登録要求と呼ぶこともある。
【0017】
表示部1012は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置から構成され、上述した取得要求や登録要求を受け付けるための入力画面等を表示する。
【0018】
図2は、端末101の電源が起動した際に表示される初期画面の例を示す図である。図2に示すように、初期画面には、格納サーバに格納されている映像データの指定IDと、映像データが作成された日時、作成者、映像データの時間(長さ)が表示されている。
【0019】
利用者が所望の映像データを取り出す場合には、このような初期画面から指定IDを含む行を選択し、選択した映像データの位置を特定して再生するための開始時間を入力する。
【0020】
図3は、利用者が指定ID「002」の映像データを指定した場合の例を示す図である。図3に示すように、利用者が入力受付部1011を操作し、指定ID「002」の行にカーソルを合わせる等して指定ID「002」を選択すると、選択した映像データの開始時間を入力するための時間入力画面が表示部1012に表示される。
【0021】
図4は、時間入力画面の例を示す図である。図4に示すように、時間入力画面には、利用者が再生を開始したい映像データの開始時間を入力するための入力欄が表示されている。図4に示す例では、利用者は再生開始時間として「00:10:00」(10分後)が指定されていることを示している。
【0022】
このように、時間入力画面から開始時間が指定されると、表示部1012に映像データが表示される。図5は、利用者が指定した映像データが開始時間から再生されている様子を示す図である。例えば、利用者が種々の再生プレイヤを起動させて映像データを再生すると、再生させた時間からの映像が表示部1012に表示される。図5に示す例では、表示部1012には、開始時間から再生された映像データと、その映像データが全体の中で再生されている時間を示すインジケータが、表示されている映像データに対応付けて表示されている。
【0023】
なお、上述した説明では、映像データが過去に登録されている場合について説明しているが、入力受付部1011が登録要求を受け付ける場合には、映像データの登録要求、および新規に登録する映像データの指定(例えば、端末101に記憶されているフォルダやファイル名の指定)を入力するための登録画面(不図示)が表示部1012に表示される。続いて、図1に戻り、制御部1013について説明する。
【0024】
制御部1013は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置から構成され、上述した各部の動作を制御する。
【0025】
また、制御部1013は、入力受付部1011が利用者から映像データの登録要求を受け付けると、通信部1014及び通信ネットワークを介して、受け付けられた登録要求を管理サーバ102に送信する。
【0026】
また、制御部1013は、受け付けられた登録要求を管理サーバ102に送信した場合において、管理サーバ102から、映像データの指定IDとアドレス情報(後述)とを受信すると、受信した指定IDとアドレス情報(後述)と映像データとを格納サーバ103に送信する。
【0027】
通信部1014は、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースから構成され、端末101と管理サーバ102または格納サーバ103との通信を媒介する。続いて、管理サーバ102について説明する。
【0028】
管理サーバ102は、端末101から格納サーバ103への映像データの登録や取得を受け付けるものである。図1に示すように、管理サーバ102は、記憶部1021と、検索部1022と、位置特定部1023と、抽出部1024と、通信部1025と、制御部1026と、を含んで構成されている。
【0029】
記憶部1021は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置から構成され、格納サーバ103が生成したマップデータを記憶する。このマップデータの具体的な内容については、格納サーバ103を説明する際にあわせて説明する。
【0030】
また、記憶部1021は、格納サーバ103に格納されている映像データの格納場所を示す格納情報を記憶する。格納情報とは、例えば、ディレクトリ形式で管理された映像データが記憶されるフォルダを表すものである。そのフォルダには、記憶されている映像データを一意に特定するための番号(指定ID)が対応付けて記憶されている。
【0031】
検索部1022は、端末101から、映像データの登録要求を受けた場合に、記憶部1021に記憶されている格納情報を参照して、現在番号が取得されている指定IDの次の指定IDを取得し、取得した指定IDと、格納サーバ103のアドレス情報とを、端末101に送信する。ここで、アドレス情報とは、例えば、IPアドレスや、映像データを格納すべきフォルダ等、映像データの格納場所を特定するための情報のことである。
【0032】
位置特定部1023は、端末101から映像データの取得要求を受信すると、受信した取得要求に含まれる開始時間が、記憶部1021に記憶されているマップデータに存在するか否かを判定する。
【0033】
そして、位置特定部1023は、受信した取得要求に含まれる開始時間が、記憶部1021に記憶されているマップデータに存在すると判定した場合、その開始時間に対応する映像データの位置を特定する。
【0034】
一方、位置特定部1023は、受信した取得要求に含まれる開始時間が、記憶部1021に記憶されているマップデータに存在しないと判定した場合、受信した取得要求に含まれる開始時間の前後のマップデータに記憶されている開始時間の差分と、そのマップデータに記憶されている開始時間に対応する映像データの位置の差分とに演算を施すことによって、映像データの予測ビットレートを求める。具体的な演算の方法については、後述する。なお、取得要求に含まれる開始時間の前後のマップデータに記憶されている開始時間のことを、それぞれ前位置開始時間、後位置開始時間と呼ぶこともある。
【0035】
そして、位置特定部1023は、演算して求めた予測ビットレートと、前位置開始時間と、前位置開始時間に対応する映像データの位置とに演算を施すことによって、開始位置に対応する映像データの位置を予測した予測データ位置を求める。
【0036】
また、位置特定部1023は、予測ビットレートと予測データ位置とから、予測データ位置に対応する開始時間(予測時間)を求める。
【0037】
図6は、上述した各種の演算を施した場合の例を示す図である。図6では、端末101から、指定IDが「001」の映像データのうち、開始時間Trの位置から取得する取得要求を受けた場合の例を示している。また、開始時間Trは、その前後のフレームの前位置開始時間Taおよび後位置開始時間Tbの間に位置している。
【0038】
位置特定部1023は、端末101から開始時間Trを受けると、その開始時間Trがマップデータに記憶されているか否かを判定する。そして、開始時間Trがマップデータに記憶されていないと判定した場合には、その開始時間Trの前後の開始時間としてマップデータに記憶されている前位置開始時間Taおよび後位置開始時間Tbを特定し、前位置開始時間Taおよび後位置開始時間Tbとの差分と、前位置開始時間に対応する位置Paおよび後位置開始時間に対応する位置Pbの差分とを用いて、図6に示す式Aに従って、予測ビットレートBpを算出する。
【0039】
そして、位置特定部1023は、算出した予測ビットレートBpと、開始時間Taに対応する位置Paと、開始時間Trと開始時間Taとの差分とを用いて、図6に示す式Bに従って、予測データ位置Ppを算出し、算出した予測データ位置Ppと、予測ビットレートBpとを用いて、予測データ位置の開始時間(予測開始時間)Tpを算出する。例えば、位置特定部1023は、算出した予測データ位置Ppに相当する映像データの位置を特定し、特定したその映像データ上の位置に対応するヘッダ情報(不図示)を参照することによって、実際の映像データ上の時間を取得する。
【0040】
さらに、位置特定部1023は、このように算出された予測開始時間Tpと、端末101から要求された開始時間Trとが一致するか否かを判定する。そして、位置特定部1023は、予測開始時間Tpと、端末101から要求された開始時間Trとが一致しないと判定した場合、予測開始時間Tpを不図示のメモリに一時的に記憶する。そして、記憶した予測開始時間Tpを基準として、さらに、予測開始時間を算出する。
【0041】
例えば、位置特定部1023は、開始時間Tpの前位置開始時間をTaとし、予測開始時間Tpの後位置開始時間をTrとして、これらの予測開始時間Tpの前後の開始時間と、その開始時間に対応する位置とを用いて、図6に示す式Aに従って、さらに予測開始時間を算出する。このように、図6に示す式Aから式Bまでの演算を順次行って映像データ上の時間を取得することによって予測データ位置および予測開始時間を算出する。続いて、図1に戻り、抽出部1024について説明する。
【0042】
抽出部1024は、位置特定部1023が、予測開始時間Tpおよび予測開始位置Ppを算出した場合に、算出したその位置Ppから、指定された時間分の映像データ(部分映像データ)を抽出するための抽出命令を出力する。
【0043】
また、抽出部1024は、抽出命令を格納サーバ103に送信すると、予測開始時間Tpおよび予測データ位置Ppとを対応付けて記憶部1021に記憶されているマップデータに追加する。
【0044】
図7は、抽出部1024が、マップデータを更新した場合に例を示す図である。図7に示すように、抽出部1024は、前位置開始時間Taと、前位置開始時間Taに対応する位置Pa、および後位置開始時間Tbと、後位置開始時間Tbに対応する位置Pbの間に、予測開始時間Tpと、予測データ位置Pp(符号Pで囲んだ部分)が追加されている。このマップデータの生成については、後述する格納サーバ103の生成部1032によって行われる。
【0045】
このように、映像データの取得要求があった都度、予測開始時間Tpと予測データ位置Ppとをマップデータに書き込んでいるので、その後、利用者から映像データの取得要求があった場合には、速やかに部分映像データを取得できる。続いて、図1に戻り、通信部1025について説明する。
【0046】
通信部1025は、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースから構成され、管理サーバ102と格納サーバ103または端末101との通信を媒介する。
【0047】
制御部1026は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置から構成され、上述した各部の動作を制御する。
【0048】
制御部1026は、映像データを格納サーバ103に登録する場合において、端末101から、通信部1014及び通信ネットワークNを介して、映像データの登録要求を受信すると、映像データの指定IDとアドレス情報とを端末101に送信する。
【0049】
また、制御部1026は、抽出部1024が、部分映像データを抽出するための抽出命令を出力すると、その抽出命令を格納サーバ103に送信する。続いて、格納サーバ103について説明する。
【0050】
格納サーバ103は、映像データを蓄積するものである。図1に示すように、格納サーバ103は、記憶部1031と、生成部1032と、通信部1033と、制御部1034と、を含んで構成されている。
【0051】
記憶部1031は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置から構成され、端末101から送信された映像データを記憶する。
【0052】
生成部1032は、端末101から受信した映像データに含まれるフレーム同士(隣接するフレーム)を比較して、映像データの中でシーンが切り替わっているフレームを判定する。
【0053】
具体的には、生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異があるか否かを判定することにより、それらのフレーム同士の間で、映像データのシーンの切り替えが行われたか否かを判定する。互いのフレームの差異がある場合とは、例えば、各フレームの同じ位置の画素値が、あらかじめ定められた閾値よりも大きく異なっている場合等である。具体的な判定については、従来から用いられている種々の技術を用いることができる。
【0054】
そして、生成部1032は、映像データのシーンの切り替えが行われたと判定した場合、そのフレームの位置と、その位置に対応する映像データの時間(開始時間)を特定し、制御部1034が端末101から受信した映像データを、記憶部1031に記憶させる。
【0055】
また、生成部1032は、特定したフレームの位置と、その位置に対応する開始時間とを対応付けたマップデータを生成する。具体的には、図7に示したようなマップデータを生成する。図7に示すように、マップデータには、フレームの位置と、その位置に対応する時間とが対応付けられている。図7に示す例では、開始時間(Ta、Tp、Tb)が、それぞれフレームの位置(Pa、Pp、Pb)に対応付けられている。このように、マップ生成部1032は、映像データの全フレームについて、シーンの切り替えを行っているフレームを特定し、そのマップデータを生成する。
【0056】
また、生成部1032は、管理サーバ102の抽出部1024が生成した部分映像データを抽出するための抽出命令を受信すると、受信したその抽出命令に従って、記憶部1031に記憶されている映像データから部分映像データを取り出して生成する。
【0057】
通信部1033は、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースから構成され、格納サーバ103と管理サーバ102または端末101との通信を媒介する。
【0058】
制御部1034は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置から構成され、上述した各部の動作を制御する。
【0059】
また、制御部1034は、利用者が映像データの登録要求をした場合において、端末101から送信された映像データを、通信部1014及び通信ネットワークを介して受信する。
【0060】
また、制御部1034は、管理サーバ102が部分映像データを抽出するための抽出命令を出力して送信すると、送信されたその抽出命令を受信する。そして、上述した生成部1032が部分映像データを生成すると、生成された部分映像データを端末101に送信する。
【0061】
続いて、位置特定システム1000で行われる処理について説明する。図8は、位置特定システム1000が映像データを登録する際の処理(登録処理)の手順を示すフローチャートである。以下では、利用者は端末101から映像データの登録要求を行ったものとして説明している。
【0062】
図8に示すように、管理サーバ102は、端末101から登録要求を受信すると(ステップS801)、映像データの保管場所や格納サーバ103へのアクセス先を示すアドレス情報を端末101に送信する(ステップS802)。
【0063】
そして、端末101が、登録要求と映像データを格納サーバ103に送信すると、格納サーバ103は登録要求と映像データを受信し(ステップS803)、格納サーバ103の生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較したか否かを判定する(ステップS804)。
【0064】
そして、生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較したと判定した場合(ステップS804;Yes)、ステップS807に進む。
【0065】
一方、生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較していないと判定した場合(ステップS804;No)、さらに、比較したフレームがシーンの切り替えを行っているフレームであるか否かを判定する(ステップS805)。
【0066】
そして、生成部1032は、比較したフレームがシーンの切り替えを行っているフレームであると判定した場合(ステップS805;Yes)、そのフレームの開始時間と、その開始時間に対応する位置とを特定する(ステップS806)。
【0067】
一方、生成部1032は、比較したフレームがシーンの切り替えを行っているフレームでないと判定した場合(ステップS805;No)、ステップS804に戻る。
【0068】
そして、ステップS804において、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較したと判定すると、生成部1032は、映像データを記憶部1031に記憶させる(ステップS807)。
【0069】
その後、生成部1032は、特定したフレームの位置と、その位置に対応する開始時間とを対応付けたマップデータを生成し、制御部1034は生成されたマップデータを管理サーバ102に送信する(ステップS808)。このステップS808の処理が終了すると、位置特定システム1000で行われる登録処理が終了する。
【0070】
続いて、位置特定システム1000で行われる処理(取得処理)について説明する。図9は、位置特定システム1000が行う取得処理の手順を示すフローチャートである。以下では、利用者は端末101から映像データの取得要求を行ったものとして説明している。
【0071】
図9に示すように、管理サーバ102は、端末101から取得要求および指定IDを受信すると(ステップS901)、位置特定処理を行う(ステップS902)。
【0072】
図10は、上述した位置特定処理の手順を示すフローチャートである。図10に示すように、管理サーバ102の位置特定部1023は、まず、取得要求を受けた開始時間が、マップデータに記憶されているか否かを判定する(ステップS1001)。
【0073】
そして、位置特定部1023は、取得要求を受けた開始時間が、マップデータに記憶されていると判定した場合(ステップS1001;Yes)、ステップS1007に進む。
【0074】
一方、位置特定部1023は、取得要求を受けた開始時間が、マップデータに記憶されていないと判定した場合(ステップS1001;No)、要求を受けた開始時間と、前位置開始時間および後位置開始時間の差分と、これらの開始時間に対応する位置の差分とから予測ビットレートを算出する(ステップS1002)。
【0075】
そして、位置特定部1023は、算出した予測ビットレートから予測データ位置を算出し(ステップS1003)、算出した予測データ位置から予測時間を算出し(ステップS1004)、算出した予測時間と、要求を受けた開始時間とが同じであるか否かを判定する(ステップS1005)。
【0076】
位置特定部1023は、算出した予測時間と、要求をうけた開始時間とが同じでないと判定した場合(ステップS1005;No)、算出した予測時間を不図示のメモリに記憶し(ステップS1006)、ステップS1002に戻る。
【0077】
一方、位置特定部1023は、算出した予測時間と、要求をうけた開始時間とが同じであると判定した場合(ステップS1005;Yes)、ステップ1007に進み、要求を受けた開始時間に対応する映像データの位置を特定する(ステップS1007)。このステップS1007の処理が終了すると、位置特定処理のすべての処理が終了する。続いて、図9に戻り、ステップS903以降の処理について説明する。
【0078】
位置特定処理が終了すると、管理サーバ102は、特定した位置に従って生成された部舟遺贈データの抽出命令を格納サーバ103に送信し(ステップS903)、格納サーバ103は、その抽出命令に従って、部分映像データを映像データのから取り出し、取り出した部分映像データを端末101に送信する(ステップS904)。
【0079】
その後、管理サーバ102は、予測時間と予測データ位置とをマップデータに追加する(ステップS905)。このステップS905の処理が終了すると、本実施の形態におけるすべての処理が終了する。
【0080】
このように、利用者から要求された位置から映像データの再生を可能とする位置特定システム1000において、端末101は、入力受付部1011が、利用者から映像データの再生時間である取得要求に含まれる開始時間の入力を受け付け、制御部1013が、入力受付部1011によって受け付けられた開始時間を送信し、または開始時間分の映像データである部分映像データを受信し、管理サーバ102は、記憶部1021が、あらかじめ利用者によって定められた映像データの再生時間である開始時間を記憶し、位置特定部1023が、端末101から取得要求に含まれる開始時間を受信した場合に、受信した取得要求に含まれる開始時間と記憶部1021が記憶する開始時間とが一致するか否かを判定し、取得要求に含まれる開始時間と記憶されている開始時間とが一致しないと判定した場合には、取得要求に含まれる開始時間と記憶されている開始時間とに基づいて映像データの予測ビットレートを算出し、算出した予測ビットレートに基づいて映像データの再生時間である予測時間を算出し、抽出部1024が、位置特定部1023が算出した予測時間から再生する部分映像データを映像データの中から抽出するための抽出命令を生成し、制御部1026が、位置特定部1023が算出した予測時間を記憶部1021に追加し、抽出部1024が生成した抽出命令を送信し、または端末101から取得要求に含まれる開始時間を受信し、格納サーバ103は、記憶部1031が、映像データを記憶し、生成部1032が、管理サーバ102から受信した抽出命令に基づいて記憶部1031に記憶された映像データの中から部分映像データを取得し、制御部1034が、管理サーバ102から抽出命令を受信し、または生成部1032が取得した部分映像データを端末101に送信するので、可変長データの位置を速やかに特定して再生することができる。
【0081】
なお、上述した実施の形態においては、マップデータは、シーンの切り替えを行うフレームの位置や時間、あるいは利用者が要求した時間や位置を対応付けて記憶するものとしたが、これらの情報に加えて、その時間や位置におけるフレームをサムネイル画像として、これらの各情報に対応付けて記憶することとしてもよい。
【0082】
例えば、図2で示したように、利用者がある映像データを取得する場合において、指定IDや作成日時等とともに、上述したサムネイル画像を合わせて表示させることによって、利用者は、容易に所望の映像データを取得することができる。図11は、指定IDや作成日時等とともにサムネイル画像を表示部1012に表示させた場合の例を示す図である。図11に示すように、指定IDの映像データの作成日時に対応づけてサムネイル画像を表示させているため、利用者は、ある1つの映像データの中でも、特に再生したい位置の映像を、サムネイル画像を確認して選択することによって、容易に所望の映像を再生することができる。
【0083】
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0084】
1000:位置特定システム、101:端末、102:管理サーバ、103:格納サーバ、1011:入力受付部、1012:表示部、1013:制御部(端末)、1014:通信部(端末)、1021:記憶部(管理サーバ)、1022:検索部、1023:位置特定部、1024:抽出部、1025:通信部(管理サーバ)、1026:制御部(管理サーバ)、1031:記憶部(格納サーバ)、1032:生成部、1033:通信部(格納サーバ)、1034:制御部(格納サーバ)、N:通信ネットワーク。
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変長データの位置を特定する位置特定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、映像データ等の可変長データの位置を特定して再生する手法として様々なものがある。例えば、特許文献1には、フレーム毎に全てのセクタ領域にフレーム符号化画像の番号と、その前後のフレーム符号化画像の位置情報を特定し、可変長データを再生する技術が開示されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、位置情報が全てのセクタに対応付けて記録されるため、可変長データを媒体に記録した場合、その媒体の容量が大きくなってしまうという問題や、検索に時間がかかってしまうという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、特許文献2に開示された技術では、可変長データのビットレートを定め、定めたビットレートに従って、所望の再生時間におけるデータ上の位置を検索する。そして、検索した時間と所望時間との差、およびこれらの時間によって定まるデータの位置を特定することによってビットレートを予測する。このビットレートを予測する処理を繰り返し行い、検索した時間と所望時間との差を徐々に小さくすることによって、最終的なデータ上の位置を特定し、その後、特定された位置からの再生を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平07−184163号公報
【特許文献2】特開2000−101971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載された技術では、所望の再生時間が指定される都度、データの位置を特定しているため、例えば、利用者が過去に指定した時間が指定された場合であっても、再びデータの位置を特定することとなる。したがって、実際に可変長データを特定するまでに時間がかかってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、可変長データの位置を速やかに特定することができる位置特定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明にかかる位置特定システムは、利用者から要求された映像データ上の位置を特定する位置特定システムであって、端末は、前記利用者から前記映像データ上における第1の時間情報の入力を受け付ける入力受付部と、前記入力受付部によって受け付けられた前記第1の時間情報を送信し、または前記第1の時間情報分の映像データである部分映像データを受信する端末制御部と、を備え、管理サーバは、あらかじめ前記利用者によって定められた前記映像データ上における第2の時間情報を記憶するマップ記憶部と、前記端末から前記第1の時間情報を受信した場合に、受信した前記第1の時間情報と前記マップ記憶部が記憶する前記第2の時間情報とが一致するか否かを判定し、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とが一致しないと判定した場合には、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とに基づいて前記映像データの予測ビットレートを算出し、算出した前記予測ビットレートに基づいて前記映像データ上の時間である予測時間を算出する位置特定部と、前記位置特定部が算出した前記予測時間における前記部分映像データを前記映像データの中から抽出するための抽出命令を生成し、前記位置特定部が算出した前記予測時間を前記マップ記憶部に追加する抽出部と、前記抽出部が生成した前記抽出命令を送信し、または前記端末から前記第1の時間情報を受信する管理制御部と、を備え、格納サーバは、前記映像データを記憶する格納記憶部と、前記管理サーバから受信した前記抽出命令に基づいて前記格納記憶部に記憶された前記映像データの中から前記部分映像データを取得する生成部と、前記管理サーバから前記抽出命令を受信し、または前記生成部が取得した前記部分映像データを前記端末に送信する格納制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、可変長データの位置を速やかに特定することができる位置特定システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態にかかる位置特定システムの構成を示す図である。
【図2】端末の電源が起動した際に表示される初期画面の例を示す図である。
【図3】利用者が映像データを指定した場合の例を示す図である。
【図4】時間入力画面の例を示す図である。
【図5】利用者が指定した映像データが開始時間から再生されている様子を示す図である。
【図6】予測データ位置や予測時間を求めるための各種の演算を施した場合の例を示す図である。
【図7】抽出部が、マップデータを更新した場合に例を示す図である。
【図8】位置特定システムが映像データを登録する際の処理(登録処理)の手順を示すフローチャートである。
【図9】位置特定システムが行う取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図9に示す位置特定処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】指定IDや作成日時等とともにサムネイル画像を表示部に表示させた場合の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる位置特定システムの実施の形態を詳細に説明する。以下の説明では、利用者が映像データのある位置を特定し、特定された位置から映像データを再生する場合について説明している。しかし、これに限らず、例えば、映像データを特定して、その後、特定された位置で映像データを分割する等、位置が特定された後に利用される映像データの利用形態はいずれの形態であっても構わない。
【0012】
図1は、本実施形態にかかる位置特定システム1000の構成を示す図である。図1に示すように、位置特定システム1000は、端末101と、管理サーバ102と、格納サーバ103と、通信ネットワークNと、を含んで構成されている。なお、通信ネットワークNは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信回線である。まず、端末101について説明する。
【0013】
端末101は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置であり、利用者が、映像データを格納サーバ103に保管したり、あるいは格納サーバ103から映像を取り出すためのものである。
【0014】
図1に示すように、端末101は、入力受付部1011と、表示部1012と、制御部1013と、通信部1014と、を含んで構成されている。
【0015】
入力受付部1011は、キーボード等の入力装置から構成され、利用者から取り出す映像を特定するための指定ID(IDentification)の入力や、取り出した映像をどの位置から再生させるかを示す開始時間の入力を受け付ける。なお、指定IDや開始時間の具体的な指定方法については、表示部1012を説明する際にあわせて説明する。以下では、指定IDおよび開始時間のことを取得要求と呼ぶ場合もある。
【0016】
また、入力受付部1011は、利用者から、映像データを新規に登録する旨、および映像データの指定の入力を受け付ける。この場合、後述する表示部1011に表示された不図示の登録画面から映像データの登録要求、および映像データの指定を入力する。以下では、映像データを新規に登録する旨、および映像データの指定のことを登録要求と呼ぶこともある。
【0017】
表示部1012は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置から構成され、上述した取得要求や登録要求を受け付けるための入力画面等を表示する。
【0018】
図2は、端末101の電源が起動した際に表示される初期画面の例を示す図である。図2に示すように、初期画面には、格納サーバに格納されている映像データの指定IDと、映像データが作成された日時、作成者、映像データの時間(長さ)が表示されている。
【0019】
利用者が所望の映像データを取り出す場合には、このような初期画面から指定IDを含む行を選択し、選択した映像データの位置を特定して再生するための開始時間を入力する。
【0020】
図3は、利用者が指定ID「002」の映像データを指定した場合の例を示す図である。図3に示すように、利用者が入力受付部1011を操作し、指定ID「002」の行にカーソルを合わせる等して指定ID「002」を選択すると、選択した映像データの開始時間を入力するための時間入力画面が表示部1012に表示される。
【0021】
図4は、時間入力画面の例を示す図である。図4に示すように、時間入力画面には、利用者が再生を開始したい映像データの開始時間を入力するための入力欄が表示されている。図4に示す例では、利用者は再生開始時間として「00:10:00」(10分後)が指定されていることを示している。
【0022】
このように、時間入力画面から開始時間が指定されると、表示部1012に映像データが表示される。図5は、利用者が指定した映像データが開始時間から再生されている様子を示す図である。例えば、利用者が種々の再生プレイヤを起動させて映像データを再生すると、再生させた時間からの映像が表示部1012に表示される。図5に示す例では、表示部1012には、開始時間から再生された映像データと、その映像データが全体の中で再生されている時間を示すインジケータが、表示されている映像データに対応付けて表示されている。
【0023】
なお、上述した説明では、映像データが過去に登録されている場合について説明しているが、入力受付部1011が登録要求を受け付ける場合には、映像データの登録要求、および新規に登録する映像データの指定(例えば、端末101に記憶されているフォルダやファイル名の指定)を入力するための登録画面(不図示)が表示部1012に表示される。続いて、図1に戻り、制御部1013について説明する。
【0024】
制御部1013は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置から構成され、上述した各部の動作を制御する。
【0025】
また、制御部1013は、入力受付部1011が利用者から映像データの登録要求を受け付けると、通信部1014及び通信ネットワークを介して、受け付けられた登録要求を管理サーバ102に送信する。
【0026】
また、制御部1013は、受け付けられた登録要求を管理サーバ102に送信した場合において、管理サーバ102から、映像データの指定IDとアドレス情報(後述)とを受信すると、受信した指定IDとアドレス情報(後述)と映像データとを格納サーバ103に送信する。
【0027】
通信部1014は、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースから構成され、端末101と管理サーバ102または格納サーバ103との通信を媒介する。続いて、管理サーバ102について説明する。
【0028】
管理サーバ102は、端末101から格納サーバ103への映像データの登録や取得を受け付けるものである。図1に示すように、管理サーバ102は、記憶部1021と、検索部1022と、位置特定部1023と、抽出部1024と、通信部1025と、制御部1026と、を含んで構成されている。
【0029】
記憶部1021は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置から構成され、格納サーバ103が生成したマップデータを記憶する。このマップデータの具体的な内容については、格納サーバ103を説明する際にあわせて説明する。
【0030】
また、記憶部1021は、格納サーバ103に格納されている映像データの格納場所を示す格納情報を記憶する。格納情報とは、例えば、ディレクトリ形式で管理された映像データが記憶されるフォルダを表すものである。そのフォルダには、記憶されている映像データを一意に特定するための番号(指定ID)が対応付けて記憶されている。
【0031】
検索部1022は、端末101から、映像データの登録要求を受けた場合に、記憶部1021に記憶されている格納情報を参照して、現在番号が取得されている指定IDの次の指定IDを取得し、取得した指定IDと、格納サーバ103のアドレス情報とを、端末101に送信する。ここで、アドレス情報とは、例えば、IPアドレスや、映像データを格納すべきフォルダ等、映像データの格納場所を特定するための情報のことである。
【0032】
位置特定部1023は、端末101から映像データの取得要求を受信すると、受信した取得要求に含まれる開始時間が、記憶部1021に記憶されているマップデータに存在するか否かを判定する。
【0033】
そして、位置特定部1023は、受信した取得要求に含まれる開始時間が、記憶部1021に記憶されているマップデータに存在すると判定した場合、その開始時間に対応する映像データの位置を特定する。
【0034】
一方、位置特定部1023は、受信した取得要求に含まれる開始時間が、記憶部1021に記憶されているマップデータに存在しないと判定した場合、受信した取得要求に含まれる開始時間の前後のマップデータに記憶されている開始時間の差分と、そのマップデータに記憶されている開始時間に対応する映像データの位置の差分とに演算を施すことによって、映像データの予測ビットレートを求める。具体的な演算の方法については、後述する。なお、取得要求に含まれる開始時間の前後のマップデータに記憶されている開始時間のことを、それぞれ前位置開始時間、後位置開始時間と呼ぶこともある。
【0035】
そして、位置特定部1023は、演算して求めた予測ビットレートと、前位置開始時間と、前位置開始時間に対応する映像データの位置とに演算を施すことによって、開始位置に対応する映像データの位置を予測した予測データ位置を求める。
【0036】
また、位置特定部1023は、予測ビットレートと予測データ位置とから、予測データ位置に対応する開始時間(予測時間)を求める。
【0037】
図6は、上述した各種の演算を施した場合の例を示す図である。図6では、端末101から、指定IDが「001」の映像データのうち、開始時間Trの位置から取得する取得要求を受けた場合の例を示している。また、開始時間Trは、その前後のフレームの前位置開始時間Taおよび後位置開始時間Tbの間に位置している。
【0038】
位置特定部1023は、端末101から開始時間Trを受けると、その開始時間Trがマップデータに記憶されているか否かを判定する。そして、開始時間Trがマップデータに記憶されていないと判定した場合には、その開始時間Trの前後の開始時間としてマップデータに記憶されている前位置開始時間Taおよび後位置開始時間Tbを特定し、前位置開始時間Taおよび後位置開始時間Tbとの差分と、前位置開始時間に対応する位置Paおよび後位置開始時間に対応する位置Pbの差分とを用いて、図6に示す式Aに従って、予測ビットレートBpを算出する。
【0039】
そして、位置特定部1023は、算出した予測ビットレートBpと、開始時間Taに対応する位置Paと、開始時間Trと開始時間Taとの差分とを用いて、図6に示す式Bに従って、予測データ位置Ppを算出し、算出した予測データ位置Ppと、予測ビットレートBpとを用いて、予測データ位置の開始時間(予測開始時間)Tpを算出する。例えば、位置特定部1023は、算出した予測データ位置Ppに相当する映像データの位置を特定し、特定したその映像データ上の位置に対応するヘッダ情報(不図示)を参照することによって、実際の映像データ上の時間を取得する。
【0040】
さらに、位置特定部1023は、このように算出された予測開始時間Tpと、端末101から要求された開始時間Trとが一致するか否かを判定する。そして、位置特定部1023は、予測開始時間Tpと、端末101から要求された開始時間Trとが一致しないと判定した場合、予測開始時間Tpを不図示のメモリに一時的に記憶する。そして、記憶した予測開始時間Tpを基準として、さらに、予測開始時間を算出する。
【0041】
例えば、位置特定部1023は、開始時間Tpの前位置開始時間をTaとし、予測開始時間Tpの後位置開始時間をTrとして、これらの予測開始時間Tpの前後の開始時間と、その開始時間に対応する位置とを用いて、図6に示す式Aに従って、さらに予測開始時間を算出する。このように、図6に示す式Aから式Bまでの演算を順次行って映像データ上の時間を取得することによって予測データ位置および予測開始時間を算出する。続いて、図1に戻り、抽出部1024について説明する。
【0042】
抽出部1024は、位置特定部1023が、予測開始時間Tpおよび予測開始位置Ppを算出した場合に、算出したその位置Ppから、指定された時間分の映像データ(部分映像データ)を抽出するための抽出命令を出力する。
【0043】
また、抽出部1024は、抽出命令を格納サーバ103に送信すると、予測開始時間Tpおよび予測データ位置Ppとを対応付けて記憶部1021に記憶されているマップデータに追加する。
【0044】
図7は、抽出部1024が、マップデータを更新した場合に例を示す図である。図7に示すように、抽出部1024は、前位置開始時間Taと、前位置開始時間Taに対応する位置Pa、および後位置開始時間Tbと、後位置開始時間Tbに対応する位置Pbの間に、予測開始時間Tpと、予測データ位置Pp(符号Pで囲んだ部分)が追加されている。このマップデータの生成については、後述する格納サーバ103の生成部1032によって行われる。
【0045】
このように、映像データの取得要求があった都度、予測開始時間Tpと予測データ位置Ppとをマップデータに書き込んでいるので、その後、利用者から映像データの取得要求があった場合には、速やかに部分映像データを取得できる。続いて、図1に戻り、通信部1025について説明する。
【0046】
通信部1025は、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースから構成され、管理サーバ102と格納サーバ103または端末101との通信を媒介する。
【0047】
制御部1026は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置から構成され、上述した各部の動作を制御する。
【0048】
制御部1026は、映像データを格納サーバ103に登録する場合において、端末101から、通信部1014及び通信ネットワークNを介して、映像データの登録要求を受信すると、映像データの指定IDとアドレス情報とを端末101に送信する。
【0049】
また、制御部1026は、抽出部1024が、部分映像データを抽出するための抽出命令を出力すると、その抽出命令を格納サーバ103に送信する。続いて、格納サーバ103について説明する。
【0050】
格納サーバ103は、映像データを蓄積するものである。図1に示すように、格納サーバ103は、記憶部1031と、生成部1032と、通信部1033と、制御部1034と、を含んで構成されている。
【0051】
記憶部1031は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置から構成され、端末101から送信された映像データを記憶する。
【0052】
生成部1032は、端末101から受信した映像データに含まれるフレーム同士(隣接するフレーム)を比較して、映像データの中でシーンが切り替わっているフレームを判定する。
【0053】
具体的には、生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異があるか否かを判定することにより、それらのフレーム同士の間で、映像データのシーンの切り替えが行われたか否かを判定する。互いのフレームの差異がある場合とは、例えば、各フレームの同じ位置の画素値が、あらかじめ定められた閾値よりも大きく異なっている場合等である。具体的な判定については、従来から用いられている種々の技術を用いることができる。
【0054】
そして、生成部1032は、映像データのシーンの切り替えが行われたと判定した場合、そのフレームの位置と、その位置に対応する映像データの時間(開始時間)を特定し、制御部1034が端末101から受信した映像データを、記憶部1031に記憶させる。
【0055】
また、生成部1032は、特定したフレームの位置と、その位置に対応する開始時間とを対応付けたマップデータを生成する。具体的には、図7に示したようなマップデータを生成する。図7に示すように、マップデータには、フレームの位置と、その位置に対応する時間とが対応付けられている。図7に示す例では、開始時間(Ta、Tp、Tb)が、それぞれフレームの位置(Pa、Pp、Pb)に対応付けられている。このように、マップ生成部1032は、映像データの全フレームについて、シーンの切り替えを行っているフレームを特定し、そのマップデータを生成する。
【0056】
また、生成部1032は、管理サーバ102の抽出部1024が生成した部分映像データを抽出するための抽出命令を受信すると、受信したその抽出命令に従って、記憶部1031に記憶されている映像データから部分映像データを取り出して生成する。
【0057】
通信部1033は、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースから構成され、格納サーバ103と管理サーバ102または端末101との通信を媒介する。
【0058】
制御部1034は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置から構成され、上述した各部の動作を制御する。
【0059】
また、制御部1034は、利用者が映像データの登録要求をした場合において、端末101から送信された映像データを、通信部1014及び通信ネットワークを介して受信する。
【0060】
また、制御部1034は、管理サーバ102が部分映像データを抽出するための抽出命令を出力して送信すると、送信されたその抽出命令を受信する。そして、上述した生成部1032が部分映像データを生成すると、生成された部分映像データを端末101に送信する。
【0061】
続いて、位置特定システム1000で行われる処理について説明する。図8は、位置特定システム1000が映像データを登録する際の処理(登録処理)の手順を示すフローチャートである。以下では、利用者は端末101から映像データの登録要求を行ったものとして説明している。
【0062】
図8に示すように、管理サーバ102は、端末101から登録要求を受信すると(ステップS801)、映像データの保管場所や格納サーバ103へのアクセス先を示すアドレス情報を端末101に送信する(ステップS802)。
【0063】
そして、端末101が、登録要求と映像データを格納サーバ103に送信すると、格納サーバ103は登録要求と映像データを受信し(ステップS803)、格納サーバ103の生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較したか否かを判定する(ステップS804)。
【0064】
そして、生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較したと判定した場合(ステップS804;Yes)、ステップS807に進む。
【0065】
一方、生成部1032は、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較していないと判定した場合(ステップS804;No)、さらに、比較したフレームがシーンの切り替えを行っているフレームであるか否かを判定する(ステップS805)。
【0066】
そして、生成部1032は、比較したフレームがシーンの切り替えを行っているフレームであると判定した場合(ステップS805;Yes)、そのフレームの開始時間と、その開始時間に対応する位置とを特定する(ステップS806)。
【0067】
一方、生成部1032は、比較したフレームがシーンの切り替えを行っているフレームでないと判定した場合(ステップS805;No)、ステップS804に戻る。
【0068】
そして、ステップS804において、隣接する互いのフレームの差異をすべてのフレームについて比較したと判定すると、生成部1032は、映像データを記憶部1031に記憶させる(ステップS807)。
【0069】
その後、生成部1032は、特定したフレームの位置と、その位置に対応する開始時間とを対応付けたマップデータを生成し、制御部1034は生成されたマップデータを管理サーバ102に送信する(ステップS808)。このステップS808の処理が終了すると、位置特定システム1000で行われる登録処理が終了する。
【0070】
続いて、位置特定システム1000で行われる処理(取得処理)について説明する。図9は、位置特定システム1000が行う取得処理の手順を示すフローチャートである。以下では、利用者は端末101から映像データの取得要求を行ったものとして説明している。
【0071】
図9に示すように、管理サーバ102は、端末101から取得要求および指定IDを受信すると(ステップS901)、位置特定処理を行う(ステップS902)。
【0072】
図10は、上述した位置特定処理の手順を示すフローチャートである。図10に示すように、管理サーバ102の位置特定部1023は、まず、取得要求を受けた開始時間が、マップデータに記憶されているか否かを判定する(ステップS1001)。
【0073】
そして、位置特定部1023は、取得要求を受けた開始時間が、マップデータに記憶されていると判定した場合(ステップS1001;Yes)、ステップS1007に進む。
【0074】
一方、位置特定部1023は、取得要求を受けた開始時間が、マップデータに記憶されていないと判定した場合(ステップS1001;No)、要求を受けた開始時間と、前位置開始時間および後位置開始時間の差分と、これらの開始時間に対応する位置の差分とから予測ビットレートを算出する(ステップS1002)。
【0075】
そして、位置特定部1023は、算出した予測ビットレートから予測データ位置を算出し(ステップS1003)、算出した予測データ位置から予測時間を算出し(ステップS1004)、算出した予測時間と、要求を受けた開始時間とが同じであるか否かを判定する(ステップS1005)。
【0076】
位置特定部1023は、算出した予測時間と、要求をうけた開始時間とが同じでないと判定した場合(ステップS1005;No)、算出した予測時間を不図示のメモリに記憶し(ステップS1006)、ステップS1002に戻る。
【0077】
一方、位置特定部1023は、算出した予測時間と、要求をうけた開始時間とが同じであると判定した場合(ステップS1005;Yes)、ステップ1007に進み、要求を受けた開始時間に対応する映像データの位置を特定する(ステップS1007)。このステップS1007の処理が終了すると、位置特定処理のすべての処理が終了する。続いて、図9に戻り、ステップS903以降の処理について説明する。
【0078】
位置特定処理が終了すると、管理サーバ102は、特定した位置に従って生成された部舟遺贈データの抽出命令を格納サーバ103に送信し(ステップS903)、格納サーバ103は、その抽出命令に従って、部分映像データを映像データのから取り出し、取り出した部分映像データを端末101に送信する(ステップS904)。
【0079】
その後、管理サーバ102は、予測時間と予測データ位置とをマップデータに追加する(ステップS905)。このステップS905の処理が終了すると、本実施の形態におけるすべての処理が終了する。
【0080】
このように、利用者から要求された位置から映像データの再生を可能とする位置特定システム1000において、端末101は、入力受付部1011が、利用者から映像データの再生時間である取得要求に含まれる開始時間の入力を受け付け、制御部1013が、入力受付部1011によって受け付けられた開始時間を送信し、または開始時間分の映像データである部分映像データを受信し、管理サーバ102は、記憶部1021が、あらかじめ利用者によって定められた映像データの再生時間である開始時間を記憶し、位置特定部1023が、端末101から取得要求に含まれる開始時間を受信した場合に、受信した取得要求に含まれる開始時間と記憶部1021が記憶する開始時間とが一致するか否かを判定し、取得要求に含まれる開始時間と記憶されている開始時間とが一致しないと判定した場合には、取得要求に含まれる開始時間と記憶されている開始時間とに基づいて映像データの予測ビットレートを算出し、算出した予測ビットレートに基づいて映像データの再生時間である予測時間を算出し、抽出部1024が、位置特定部1023が算出した予測時間から再生する部分映像データを映像データの中から抽出するための抽出命令を生成し、制御部1026が、位置特定部1023が算出した予測時間を記憶部1021に追加し、抽出部1024が生成した抽出命令を送信し、または端末101から取得要求に含まれる開始時間を受信し、格納サーバ103は、記憶部1031が、映像データを記憶し、生成部1032が、管理サーバ102から受信した抽出命令に基づいて記憶部1031に記憶された映像データの中から部分映像データを取得し、制御部1034が、管理サーバ102から抽出命令を受信し、または生成部1032が取得した部分映像データを端末101に送信するので、可変長データの位置を速やかに特定して再生することができる。
【0081】
なお、上述した実施の形態においては、マップデータは、シーンの切り替えを行うフレームの位置や時間、あるいは利用者が要求した時間や位置を対応付けて記憶するものとしたが、これらの情報に加えて、その時間や位置におけるフレームをサムネイル画像として、これらの各情報に対応付けて記憶することとしてもよい。
【0082】
例えば、図2で示したように、利用者がある映像データを取得する場合において、指定IDや作成日時等とともに、上述したサムネイル画像を合わせて表示させることによって、利用者は、容易に所望の映像データを取得することができる。図11は、指定IDや作成日時等とともにサムネイル画像を表示部1012に表示させた場合の例を示す図である。図11に示すように、指定IDの映像データの作成日時に対応づけてサムネイル画像を表示させているため、利用者は、ある1つの映像データの中でも、特に再生したい位置の映像を、サムネイル画像を確認して選択することによって、容易に所望の映像を再生することができる。
【0083】
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0084】
1000:位置特定システム、101:端末、102:管理サーバ、103:格納サーバ、1011:入力受付部、1012:表示部、1013:制御部(端末)、1014:通信部(端末)、1021:記憶部(管理サーバ)、1022:検索部、1023:位置特定部、1024:抽出部、1025:通信部(管理サーバ)、1026:制御部(管理サーバ)、1031:記憶部(格納サーバ)、1032:生成部、1033:通信部(格納サーバ)、1034:制御部(格納サーバ)、N:通信ネットワーク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者から要求された映像データ上の位置を特定する位置特定システムであって、
端末は、前記利用者から前記映像データ上における第1の時間情報の入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部によって受け付けられた前記第1の時間情報を送信し、または前記第1の時間情報分の映像データである部分映像データを受信する端末制御部と、を備え、
管理サーバは、あらかじめ前記利用者によって定められた前記映像データ上における第2の時間情報を記憶するマップ記憶部と、
前記端末から前記第1の時間情報を受信した場合に、受信した前記第1の時間情報と前記マップ記憶部が記憶する前記第2の時間情報とが一致するか否かを判定し、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とが一致しないと判定した場合には、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とに基づいて前記映像データの予測ビットレートを算出し、算出した前記予測ビットレートに基づいて前記映像データ上の時間である予測時間を算出する位置特定部と、
前記位置特定部が算出した前記予測時間における前記部分映像データを前記映像データの中から抽出するための抽出命令を生成し、前記位置特定部が算出した前記予測時間を前記マップ記憶部に追加する抽出部と、
前記抽出部が生成した前記抽出命令を送信し、または前記端末から前記第1の時間情報を受信する管理制御部と、を備え、
格納サーバは、前記映像データを記憶する格納記憶部と、
前記管理サーバから受信した前記抽出命令に基づいて前記格納記憶部に記憶された前記映像データの中から前記部分映像データを取得する生成部と、
前記管理サーバから前記抽出命令を受信し、または前記生成部が取得した前記部分映像データを前記端末に送信する格納制御部と、
を備えることを特徴とする位置特定システム。
【請求項2】
前記格納サーバは、前記生成部が、前記映像データを受信した場合において、受信した前記映像データに含まれるフレームに基づいて、前記第2の時間情報を含むマップデータを生成し、
前記格納制御部が、前記端末から前記映像データを受信し、前記生成部が生成した前記マップデータを前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記管理制御部が、前記格納サーバから送信された前記マップデータを受信し、受信した前記マップデータを前記管理記憶部に記憶させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の位置特定システム。
【請求項3】
前記管理サーバは、前記管理記憶部が、前記予測時間と前記予測時間に対応する前記映像データの位置である予測データ位置とを対応付けて記憶し、
前記位置特定部は、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とが一致しないと判定し、前記予測ビットレートを算出した場合には、前記予測時間とともに前記予測データ位置を算出し、
前記抽出部は、前記予測データ位置から再生する前記部分映像データを前記映像データの中から抽出する前記抽出命令を生成する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の位置特定システム。
【請求項1】
利用者から要求された映像データ上の位置を特定する位置特定システムであって、
端末は、前記利用者から前記映像データ上における第1の時間情報の入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部によって受け付けられた前記第1の時間情報を送信し、または前記第1の時間情報分の映像データである部分映像データを受信する端末制御部と、を備え、
管理サーバは、あらかじめ前記利用者によって定められた前記映像データ上における第2の時間情報を記憶するマップ記憶部と、
前記端末から前記第1の時間情報を受信した場合に、受信した前記第1の時間情報と前記マップ記憶部が記憶する前記第2の時間情報とが一致するか否かを判定し、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とが一致しないと判定した場合には、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とに基づいて前記映像データの予測ビットレートを算出し、算出した前記予測ビットレートに基づいて前記映像データ上の時間である予測時間を算出する位置特定部と、
前記位置特定部が算出した前記予測時間における前記部分映像データを前記映像データの中から抽出するための抽出命令を生成し、前記位置特定部が算出した前記予測時間を前記マップ記憶部に追加する抽出部と、
前記抽出部が生成した前記抽出命令を送信し、または前記端末から前記第1の時間情報を受信する管理制御部と、を備え、
格納サーバは、前記映像データを記憶する格納記憶部と、
前記管理サーバから受信した前記抽出命令に基づいて前記格納記憶部に記憶された前記映像データの中から前記部分映像データを取得する生成部と、
前記管理サーバから前記抽出命令を受信し、または前記生成部が取得した前記部分映像データを前記端末に送信する格納制御部と、
を備えることを特徴とする位置特定システム。
【請求項2】
前記格納サーバは、前記生成部が、前記映像データを受信した場合において、受信した前記映像データに含まれるフレームに基づいて、前記第2の時間情報を含むマップデータを生成し、
前記格納制御部が、前記端末から前記映像データを受信し、前記生成部が生成した前記マップデータを前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記管理制御部が、前記格納サーバから送信された前記マップデータを受信し、受信した前記マップデータを前記管理記憶部に記憶させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の位置特定システム。
【請求項3】
前記管理サーバは、前記管理記憶部が、前記予測時間と前記予測時間に対応する前記映像データの位置である予測データ位置とを対応付けて記憶し、
前記位置特定部は、前記第1の時間情報と前記第2の時間情報とが一致しないと判定し、前記予測ビットレートを算出した場合には、前記予測時間とともに前記予測データ位置を算出し、
前記抽出部は、前記予測データ位置から再生する前記部分映像データを前記映像データの中から抽出する前記抽出命令を生成する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の位置特定システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−44995(P2011−44995A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192987(P2009−192987)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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