説明

住宅用電気機器メンテナンス管理装置及び住宅用電気機器メンテナンスシステム

【課題】各住戸に設けられた電気機器の異常を検出することを目的とする。
【解決手段】各住戸16の電気機器24の消費電力をセンサ付分電盤22が測定して、管理装置18に一旦集約して、情報センターサーバ14に送信する。情報センターサーバ14において、所定機種の消費電力を比較して、消費電力が予め定めた閾値以上上昇しているものを異常として検出する。そして、異常検出結果を管理装置18を介して表示端末20に表示することによって報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅用電気機器メンテナンス管理装置及び住宅用電気機器メンテナンスシステムにかかり、特に、住宅内で使用する電気機器等のメンテナンス管理を行う住宅用電気機器メンテナンス管理装置及び住宅用電気機器メンテナンスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の技術では、遠隔操作のための携帯電話の着信に応答して家電選択画面を送出し、携帯電話からの家電製品選択信号に対応して、該当する家電製品の通信装置と無線通信を開始するホーム端末において、自端末に登録されている該当家電製品の固有の認証コードにより認証を行って、認証が成立したときに着信電話と通信装置との通信を中継することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−345051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、家電製品を遠隔操作することができるものの、遠隔操作対象の家電製品の異常までは検出することができない。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、各住戸に設けられた電気機器の異常を検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、各々に電気機器が設けられた複数の住戸における前記電気機器各々の消費電力の測定結果及び各電気機器を特定するための特定情報を含む情報を取得する取得手段と、前記取得手段の取得結果に基づいて、所定機種の電気機器の消費電力と基準の消費電力とを比較して、異常な電気機器を検出する検出手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、取得手段では、各々に電気機器が設けられた複数の住戸における電気機器各々の消費電力の測定結果及び各電気機器を特定するための特定情報を含む情報が取得される。
【0008】
そして、検出手段では、取得手段の取得結果に基づいて、所定機種の電気機器の消費電力と基準の消費電力とが比較されて、異常な電気機器が検出される。例えば、複数の住戸の所定機種の電気機器の平均の消費電力を基準の消費電力として比較して異常を検出するようにしてもよいし、予め定めた基準の消費電力(例えば、電気機器メーカーから得られる消費電力)とを比較して異常を検出するようにしてもよい。
【0009】
すなわち、同一機種の電気機器の消費電力は、極端に変化しないので、所定機種の消費電力を比較することで異常の有無を検出することができる。例えば、消費電力が予め定めた値以上上昇している場合には、異常が発生していると考えられるので、検出手段が、所定機種の消費電力を比較することによって異常な電気機器を検出することができる。
【0010】
従って、このように構成された住宅用電気機器メンテナンス管理装置によって、各住戸に設けられた電気機器の異常を検出することができる。
【0011】
なお、請求項2に記載の発明のように、複数の住戸それぞれに設けられた電気機器の予め登録された設置時期に基づいて、経時的な寿命による買い換えを判断する判断手段を更に備えるようにしてもよい。この場合には、請求項4に記載の発明のように、判断手段によって買い換えが必要と判断された電気機器を有する住戸の電力供給を管理する管理装置を介して、判断手段の判断結果を通知する買換通知手段を更に備えるようにしてもよい。
【0012】
また、請求項3に記載の発明のように、検出手段によって検出された異常な電気機器を有する住戸の電力供給を管理する管理装置を介して、検出手段の検出結果を通知する通知手段を更に備えるようにしてもよい。
【0013】
なお、請求項3又は請求項4の管理装置は、請求項5に記載の発明のように通知内容を表示するための表示手段を備えるようにしてもよい。
【0014】
なお、請求項1〜5の何れか1項に記載の住宅用メンテナンス管理装置は、請求項6に記載の発明のように、請求項1〜5の何れか1項に記載の住宅用電気機器メンテナンス管理装置の機能を備えたセンターサーバと、電気機器の消費電力を測定する測定手段を備えて測定手段の測定結果及び特定情報を含む情報をセンターサーバへ所定の通信手段を介して送信可能とされた、住戸の電力供給を管理する管理装置と、を備えた住宅用電気機器メンテナンスシステムとしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように本発明によれば、各住戸に設けられた電気機器の消費電力の測定結果及び各電気機器を特定するための特定情報を含む情報を取得して、所定機種の電気機器の消費電力を比較して、異常な電気機器を検出する構成を有することにより、各住戸に設けられた電気機器の異常を検出することできる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】発明の実施の形態に係わる住宅用電気機器メンテナンスシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】各住戸の管理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】各住戸の管理装置におけるHDDに記憶される情報の一例を示す図である。
【図4】情報センターサーバの概略構成を示すブロック図である。
【図5】情報センターサーバにおけるHDDに記憶される情報の一例を示す図である。
【図6】各住戸の管理装置で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図7】情報センターサーバで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】異常な電気機器の検出方法の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わる住宅用電気機器メンテナンスシステムの概略構成を示すブロック図である。
【0018】
本発明の実施の形態に係わる住宅用電気機器メンテナンスシステム10は、図1に示すように、インターネット等のネットワーク12を介して情報センターサーバ14が接続されていると共に、各住戸16の電力供給の制御を管理する管理装置18が接続されている。
【0019】
本実施の形態では、情報センターサーバ14は、各住戸で使用している各電気機器24の消費電力の測定結果を収集し、各電気機器24の消費電力に基づいて、各電気機器24の異常を判断する機能を備えていると共に、経時的な寿命から買い換えを判断する機能を備えている。
【0020】
各住戸16の管理装置18は、系統電源、発電装置(図示省略)や蓄電池(図示省略)等の電力供給を制御する機能や、住戸16で使用する電力を管理する機能を備えている。管理装置18は、所謂HEMS(Home Energy Management System)からなり、例えば、管理装置18は、深夜電力で蓄電池を充電するように制御したり、昼間は、発電装置の発電電力や充電された蓄電池の電力を住宅内の電気機器24等に供給するように制御したり、発電電力や蓄電電力等の管理などを行う。例えば、当該管理とは、「制御する」、「(一時的な記憶を含む)記憶する」、「測定する」、「情報を送信する」、又は「判定する」ことの少なくともいずれかを含み統制するものである。また、管理の形態は前記のことがらを含まない形態でも本願の趣旨を逸脱しない範囲で他の形態で定義してもよい。
【0021】
管理装置18には、センサ付分電盤22が接続されていると共に、表示端末20が接続されている。
【0022】
センサ付分電盤22は、住宅に設けられた各電気機器(例えば、エアコン、照明、冷蔵庫、パーソナルコンピュータ、テレビなどの電気機器)24に電力を供給すると共に、各電気機器で消費した消費電力を測定し、各電気機器24の消費電力の測定結果を管理装置18へ出力し、管理装置18が各電気機器24の消費電力の測定結果を一旦集約して、集約結果をネットワーク12を介して情報センターサーバ14に送信するようになっている。
【0023】
すなわち、管理装置18が各住戸16で使用される電気機器24の消費電力の測定結果を一旦集約して、集約した消費電力の測定結果及び各電気機器24を特定するための特定情報を含む情報を情報センターサーバ14に送信することにより、情報センターサーバ14では、集約された各住戸の消費電力に基づいて、電気機器24の異常や寿命を判断する。
【0024】
ここで、各住戸16の管理装置18及び情報センターサーバ14の構成について説明する。まず、管理装置18の構成について説明する。図2は、各住戸16の管理装置18の概略構成を示すブロック図である。
【0025】
管理装置18は、住宅内に設けられた電気機器24等への電力供給を制御するためのコンピュータを含んで構成されており、図2に示すように、CPU30、ROM32、RAM34、入出力ポート36を備えて、これらがアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス38を介して接続されている。
【0026】
入出力ポート36には、各種入出力機器として、表示端末20、ハードディスク(HDD)40、各種ディスク48からの情報の読み出しを行うディスクドライブ46が各々接続されていると共に、センサ付分電盤22やネットワーク12が接続されている。すなわち、センサ付分電盤22によって測定された各電気機器24の消費電力の測定結果が管理装置18に入力されることによって各電気機器24の消費電力が一旦集約された後に、情報センターサーバ14に電気機器24の消費電力の集約結果が出力可能とされている。
【0027】
表示端末20は、各種表示を行うためのモニタや、各種設定等の操作を行うための操作パネル等を含んで構成されており、表示端末20を操作することによって各種設定が可能とされている。
【0028】
また、HDD40には、各電気機器24の消費電力を集約して情報センターサーバ14へ出力するためのプログラムがインストールされていると共に、センサ付分電盤22で測定した消費電力とその電気機器24を特定するための特定情報や消費電力の集約結果などの情報が記憶される。
【0029】
具体的には、図3に示すように、機器データベース(DB)42及び消費電力データベース(DB)44が記憶される。
【0030】
機器DB42は、例えば、センサ付分電盤22の各コンセントに接続される電気機器24を特定するための特定情報が記憶される。すなわち、センサ付分電盤22がコンセント毎に消費電力を測定したときに、測定した消費電力と電気機器24の種類を対応させることができる。なお、機器DB42は、各電気機器24の種類だけではなく、各電気機器24の型式等の詳細な情報を含める。また、機器DB42への電気機器24の登録は表示端末20を操作することによって行われる。
【0031】
また、消費電力DB44は、センサ付分電盤22によって測定した消費電力の履歴が記憶される。測定した消費電力は、例えば、コンセントNo.毎に記憶することによって、電気機器24を機器DB42によって特定することができる。
【0032】
続いて、情報センターサーバ14の構成について説明する。図4は、情報センターサーバ14の概略構成を示すブロック図である。
【0033】
情報センターサーバ14も基本的には、管理装置18と同様に、コンピュータを含んで構成されており、図4に示すように、CPU50、ROM52、RAM54、入出力ポート56を備えて、これらがアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス58を介して接続されている。
【0034】
入出力ポート56には、各種入出力機器として、ディスプレイ60、マウス62、キーボード64、ハードディスク(HDD)66、各種ディスク70からの情報の読み出しを行うディスクドライブ68が各々接続されていると共に、ネットワーク12が接続されている。
【0035】
情報センターサーバ14のHDD66には、各住戸16から取得した各住戸16における電気機器24の消費電力に基づいて、各電気機器24の異常や寿命を判断するためのプログラムが記憶されていると共に、各種情報が記憶されている。
【0036】
HDD66に記憶される各種情報としては、例えば、図5に示すように、消費電力モニタ結果データベース(DB)72、電気機器設置時期データベース(DB)74、及び電気機器毎の寿命データベース(DB)76等が記憶される。
【0037】
詳細には、消費電力モニタDB72は、各住戸16から収集した各電気機器24毎の消費電力の測定結果が記憶され、電気機器設置時期DB74は、各住戸16に設置された電気機器24の設置時期が記憶され、電気機器毎の寿命DB76は、各電気機器毎の予め定めた寿命(使用可能期間等)が記憶される。なお、消費電力モニタ結果DB72や、電気機器設置時期DB74は、各住戸毎の各電気機器が特定可能なように記憶される。また、電気機器設置時期DB74は、各住戸16において電気機器24が新設された場合に、各住戸16の表示端末20を操作することによって予め登録する。また、電気機器毎の寿命DB76に記憶される電気機器24毎の寿命は、電気機器24の種類毎や型式毎に予め登録しておくものとする。
【0038】
次に、上述のように構成された本発明の実施の形態に係わる住宅用電気機器メンテナンスシステム10で行われる具体的な処理について説明する。
【0039】
まず、各住戸16の管理装置18で行われる処理について説明する。図6は、各住戸16の管理装置18で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0040】
まず、ステップ100では、電気機器24の新規登録か否かが判定される。該判定は、表示端末20が操作されて電気機器24の新規登録を行う指示が行われたか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ102へ移行し、否定された場合にはステップ106へ移行する。
【0041】
ステップ102では、機器DB42が更新されてステップ104へ移行する。すなわち、住人によって表示端末20を介して行われた新たに設置された電気機器24を機器DB42に登録する。なお、本実施の形態では、電気機器24の新規登録を行う際には、電気機器24の種類や型式などの情報を表示端末20を介して住人が入力すると共に、設置時期を入力するものとする。
【0042】
ステップ104では、設置時期を含めて機器DB42が情報センターサーバ14に送信されてステップ106へ移行する。
【0043】
ステップ106では、電力測定タイミングか否かが判定される。該判定は、各電気機器24の消費電力を測定する、予め定めた測定タイミング(例えば、30分毎や1時間毎に測定を行う)になったか否かを判定し、該判定が否定された場合にはステップ120へ移行し、肯定された場合にはステップ108へ移行する。
【0044】
ステップ108では、消費電力が測定されてステップ110へ移行する。すなわち、センサ付分電盤22によって測定された各電気機器24の消費電力の測定結果が管理装置18に取り込まれる。
【0045】
ステップ110では、測定結果が集約されてステップ112へ移行して、集約された集約情報が情報センターサーバ14に送信されてステップ114へ移行する。すなわち、電気機器24の消費電力の測定結果及び各電気機器24を特定するための特定情報を含む情報が情報センターサーバ14に送信される。なお、情報センターサーバ14では、詳細は後述するが、消費電力に基づいて、電気機器24の異常を検出したり、設置時期から経時的な寿命の判断等を行う。
【0046】
ステップ114では、情報センターサーバ14から情報を受信したか否かが判定される。該判定は、情報センターサーバ14に送信した集約情報に対する返信情報を取得するまで待機してステップ116へ移行する。
【0047】
ステップ116では、電気機器24の異常又は寿命を検出したか否かが管理装置18によって判定される。該判定は、情報センターサーバ14から取得した返信情報が電気機器24の異常や寿命を表すものであるか否かを判定し、該判定が否定された場合にはステップ120へ移行し、肯定された場合にはステップ118へ移行する。
【0048】
ステップ118では、異常の電気機器24がある場合にはその旨が表示端末20に表示されることによって報知され、寿命の電気機器24がある場合には表示端末20に買い換えを促す情報が報知されてステップ120へ移行する。例えば、情報センターサーバ14からの返信情報に従って表示端末20に電気機器24の異常又は寿命である旨を表示すると共に、当該電気機器24の種類や型式などを表示する。これによって、電気機器24の異常や寿命を知ることができる。また、寿命の場合には、買い換え情報表示する。例えば、情報センターサーバ14から返信情報として、寿命に対応する電気機器24の買い換えをアドバイスメッセージ等を表示端末20に表示する。なお、このとき、電気機器24の最新機器等の情報(例えば、現在の電気機器24の消費電力と新機種の消費電力の差など情報を含めた情報など)を表示端末20に表示するようにしてもよい。
【0049】
ステップ120では、システムがオフされたか否かが判定される。すなわち、表示端末20等が操作されてシステムオフが指示されたか否か等を管理装置18が判定し、該判定が否定された場合にはステップ100に戻って上述の処理が繰り返され、判定が肯定されたところで一連の管理装置18で行われる処理を終了する。
【0050】
次に、情報センターサーバ14で行われる処理について説明する。図7は、情報センターサーバ14で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0051】
ステップ200では、電気機器24の新規登録か否かが判定される。該判定は、上述のステップ104で各住戸16の管理装置18から電気機器24の登録が指示されたか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ202へ移行し、否定された場合にはステップ206へ移行する。
【0052】
ステップ202では、各住戸16に対応して電気機器24の登録が行われてステップ204へ移行する。すなわち、各住戸16の管理装置18から送信される情報に基づいて、新規の電気機器24を消費電力モニタ結果DB72に登録すると共に、電気機器設置時期DB74を登録する。
【0053】
ステップ204では、各住戸16の集約情報を受信したか否か判定される。該判定は、上述のステップ112によって各住戸16の管理装置18から集約情報が送信されたか否かを判定し、該判定が否定された場合には当該処理を終了して他の処理を行い、判定が肯定された場合にはステップ206へ移行する。
【0054】
ステップ206では、各住戸16毎に集約情報がHDD66に記憶されてステップ208へ移行する。すなわち、消費電力モニタ結果DB72における各住戸16毎かつ電気機器24毎の消費電力の測定結果が更新される。
【0055】
ステップ208では、電気機器24の異常又は寿命が検出されてステップ210へ移行する。電気機器24の異常は、各住戸16から取得した各住戸16の集約情報に基づいて、異常を検出する。例えば、同一機種の電気機器24の消費電力の平均値を各住戸16の集約結果から基準として求めて、求めた基準よりも予め定めた割合(例えば、20%)以上消費電力が上昇している場合に異常と判断する。さらに具体的には、図8に示すように、各住戸16の集約情報の中の同一機種の電気機器24の消費電力を比較して、消費電力が予め定めた閾値(例えば、電気機器の機種や型式等毎に予め定めた閾値)以上の上昇が認められるものを異常と判断する。また、電気機器毎の寿命DB76と電気機器設置時期DB74から設置期間からの使用期間が寿命と考えられるものを抽出することによって寿命の電気機器24を判断する。なお、異常を検出する際には、他の住戸から集約した所定機種の電気機器24の消費電力の平均値を基準として比較するようにしたが、機種毎の基準の消費電力を情報センターサーバ14に予め記憶しておき、予め記憶した基準と比較して異常を検出するようにしてもよい。
【0056】
ステップ210では、異常又は寿命の機器があるか否か判定される。すなわち、ステップ208に基づいて判定され、異常又は寿命の電気機器24がある場合には判定が肯定されてステップ214へ移行し、異常又は寿命の電気機器24がない場合には判定が否定されてステップ212へ移行する。
【0057】
ステップ212では、各住戸に異常なしを表す返信情報を送信して一連の処理を終了する。これによって各住戸の管理装置18では、上述のステップ114が肯定されると共に、ステップ116が否定される。
【0058】
また、ステップ214では、異常又は寿命の電気機器24に対応する住戸に異常又は寿命検出情報と、買い換え情報が返信情報として送信されてステップ216へ移行する。これによって、異常又は寿命の電気機器24が検出された住戸の管理装置18では、上述のステップ114の判定が肯定されると共に、ステップ116が肯定される。なお、異常又は寿命検出情報を送信する際には、ステップ208で検出された電気機器24をHDD66に記憶された各データベースから特定して、対応する住戸に返信情報を送信する。これによって各住戸16の表示端末20に異常や寿命の電気機器24を報知することが可能となる。また、買い換え情報としては、新製品等の情報を予めデータベース化しておき、異常又は寿命の電気機器24の種類の新機種を検索して送信することによって、買い換えに関するアドバイスを各住戸16の表示端末20に表示することが可能となる。
【0059】
また、ステップ216では、異常又は寿命の電気機器に対応する住戸以外の他の住戸に異常なしを表す返信情報を送信して一連の処理を終了する。これによって異常又は寿命の電気機器24がない住戸における管理装置18で、上述のステップ114が肯定されると共に、ステップ116が否定される。
【0060】
このように、本実施の形態では、各住戸で電気機器24の消費電力をモニタして情報センターサーバ14に送信し、情報センターサーバ14において、所定機種同士の消費電力を比較することにより、各電気機器24が異常か否かを判断することができ、電気機器24の異常を検出して報知することが可能となる。
【0061】
また、本実施の形態では、情報センターサーバ14に電気機器24の設置時期を登録することによって、経時的な使用期間から寿命を判断して買い換えを報知することもできる。
【符号の説明】
【0062】
10 住宅用電気機器メンテナンスシステム
12 ネットワーク
14 情報センターサーバ
16 各住戸
18 管理装置
20 表示端末
22 センサ付分電盤
24 電気機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々に電気機器が設けられた複数の住戸における前記電気機器各々の消費電力の測定結果及び各電気機器を特定するための特定情報を含む情報を取得する取得手段と、
前記取得手段の取得結果に基づいて、所定機種の電気機器の消費電力と基準の消費電力とを比較して、異常な電気機器を検出する検出手段と、
を備えた住宅用電気機器メンテナンス管理装置。
【請求項2】
前記電気機器の予め登録された設置時期に基づいて、経時的な寿命による買い換えを判断する判断手段を更に備えた請求項1に記載の住宅用電気機器メンテナンス管理装置。
【請求項3】
前記検出手段によって検出された異常な電気機器を有する住戸の電力供給を管理する管理装置を介して、前記検出手段の検出結果を通知する通知手段を更に備えた請求項1又は請求項2に記載の住宅用電気機器メンテナンス管理装置。
【請求項4】
前記判断手段によって買い換えが必要と判断された電気機器を有する住戸の電力供給を管理する管理装置を介して、前記判断手段の判断結果を通知する買換通知手段を更に備えた請求項2に記載の住宅用電気機器メンテナンス管理装置。
【請求項5】
前記管理装置は、通知内容を表示するための表示手段を備える請求項3又は請求項4に記載の住宅用電気機器メンテナンス管理装置。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載の住宅用電気機器メンテナンス管理装置の機能を備えたセンターサーバと、
前記電気機器の消費電力を測定する測定手段を備えて前記測定手段の測定結果及び前記特定情報を含む情報を前記センターサーバへ所定の通信手段を介して送信可能とされた、住戸の電力供給を管理する管理装置と、
を備えた住宅用電気機器メンテナンスシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−134837(P2012−134837A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286247(P2010−286247)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】