説明

作業機械の排熱構造

【課題】作業機械の排熱構造に関し、簡素な構成で機体内部での熱のこもりを防止して、排熱性を向上させる。
【解決手段】エンジン室1に隣接してポンプ室2を設け、ポンプ室2の上方で機体側面7に面するマフラー室3を設ける。また、冷却装置18によって導入された冷却風を、ポンプ室2へ向かう流れとマフラー室3に向かう流れとに分離させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械のエンジン室内の熱を機体外部へ排出する排熱構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧ショベルに代表される作業機械では、エンジンや熱交換器が設けられるエンジンルーム内に冷却ファンを配置して機体外部から冷却風を導入し、各種装置を冷却している。冷却風は、熱交換器での熱交換に利用されるだけでなく、エンジンルーム内の各所を流通するように誘導されて、熱を機体外部へ排出するのにも利用されている。
例えば、特許文献1には、冷却ファンによってエンジンルーム内に吸い込まれた冷却風を水平方向に排出する排気ダクトを備えた作業機械が開示されている。この技術では、機体側方の吸気開口から導入された冷却風が熱交換器を通過した後、エンジンの上面を通過して排気ダクトから排出されている。また、排気ダクト内に仕切板を設けるとともに内面に吸音材を貼り付けることにより、冷却風量を確保しつつ騒音を低減させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−90689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、油圧ポンプを搭載した一般的な作業機械では、油圧ポンプがエンジンに隣接して設けられる。例えば特許文献1では、エンジンよりも冷却風の下流側に隣接するように、油圧ポンプが配置されている。そのため、エンジンの近傍を流通した冷却風が油圧ポンプ側にも流れやすく、油圧ポンプの周りに熱がこもりやすいという課題がある。
また、一般的な作業機械では、排気を浄化するとともに排気音を低減させるための排気マフラーがエンジンの上部に併設される。近年では、排ガス規制により排気マフラーが大型化し、これに伴い排気マフラーからの排熱量が増加しつつある。そのため、排気マフラーがエンジンに隣接して配置されたようなレイアウトの場合には、エンジンの近傍を流通した冷却風がさらに高温になりやすく、結果として油圧ポンプの周りにこもる熱量が増大しやすいという課題もある。
【0005】
本件の目的の一つは、このような課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成で機体内部での熱のこもりを防止して、排熱性を向上させることができるようにした、作業機械の排熱構造を提供することである。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の作業機械の排熱構造は、作業機械に搭載されたエンジンが配置されるエンジン室と、該エンジン室に隣接して設けられ、油圧ポンプが配置されるポンプ室と、該ポンプ室の上方で機体側面に面して設けられ、該エンジンの排気マフラーが配置されるマフラー室と、該エンジンに隣接して配置され、機体外部から該エンジン室へと冷却風を導入する冷却装置と、該エンジン室に導入された該冷却風の流れを該ポンプ室へ向かう流れと該マフラー室に向かう流れとに分離させる分離構造とを備えたことを特徴としている。
【0007】
また、開示の作業機械の排熱構造は、該分離構造が、該ポンプ室と該マフラー室とを機体上下方向に区画する防火壁と、該マフラー室に面する該機体側面に形成され、該マフラー室と機体外部とを連通する通気穴と、を有することを特徴としている。
また、開示の作業機械の排熱構造は、該分離構造が、該エンジン室と該ポンプ室とを区画する第二防火壁と、該第二防火壁に形成され、該エンジン室と該ポンプ室とを連通する第二通気穴と、該ポンプ室の底面に形成され、該ポンプ室と該機体外部とを連通する第三通気穴と、を有することを特徴としている。
【0008】
また、開示の作業機械の排熱構造は、該分離構造が、該エンジン室の上部に水平方向に配置され、該冷却装置で導入された該冷却風を該マフラー室へ供給する通気ダクトを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
開示の作業機械の排熱構造によれば、冷却風の流れをポンプ室側とマフラー室側とに分離させることにより、機体内部での熱のこもりを防止することができ、排熱性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】一実施形態に係る排熱構造を備えた油圧ショベルの全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1の油圧ショベルのエンジン室を模式的に示す側断面図(図1のA−A断面図)である。
【図3】図1の油圧ショベルのポンプ室内部を示す側断面図(図2のB矢視相当断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して作業機械の排熱構造の実施形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも例示に過ぎず、以下に示す実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、その趣旨を逸脱しない範囲で本実施形態を種々変形して実施してもよい。
[1.構成]
[1−1.全体構成]
本発明は、図1に示す油圧ショベル20(作業機械)に適用されている。この油圧ショベル20は、クローラ式の走行装置を装備した下部走行体21と、その上部に搭載された上部旋回体22とを備えている。上部旋回体22は、旋回装置を介して下部走行体21の上に旋回自在に設置される。
【0012】
上部旋回体22の車両前方側にはブームやアーム等のフロント作業機23が設けられ、その機体左側に操作者が搭乗するキャブ24が設けられる。また、上部旋回体22における後端部にはカウンタウェイト25が設けられ、その直前方にマシンルーム19が設けられている。
図2に模式的に示すように、マシンルーム19は機体の左右全幅にわたって配置され、天井をなすエンジンフード9,底面8,左右の側板7,16によって囲まれて形成されている。エンジンフード9は、上部旋回体22の上方に開放可能なカバー部材である。このマシンルーム19は、エンジン室1,ポンプ室2及びマフラー室3の三種類の空間から構成される。なお、底面8はエンジン室1及びポンプ室2で共通であり、機体右側の側板7はポンプ室2及びマフラー室3で共通である。
【0013】
[1−2.エンジン室]
エンジン室1には、エンジン11及び冷却ファン18(冷却装置)が配置されている。冷却ファン18はエンジン11に隣接して設けられた軸流ファンであり、機体外部からエンジン室1内に冷却風を取り込むものである。エンジン室1の左側面となる側板16には吸気口16aが設けられ、ここから冷却風がエンジン室1内へ導入される。また、冷却ファン18によって取り込まれる冷却風の上流側には、オイルクーラやラジエータ等からなる冷却ユニット4が配置されている。以下、エンジン室1内における冷却風の流れに基づいて、上流側及び下流側との表現を用いる。
【0014】
冷却ユニット4の放熱コアを通過した冷却風は、冷却ファン18に吸い込まれ、冷却ファン18の下流側へと放射状に吹き出される。なお、冷却ファン18よりも下流側の冷却風の一部は、図2中に黒矢印で示すように、右方向(エンジン11側)へと流通し、あるいは冷却ファン18の回転軸まわりに旋回しつつ外側へ広がるように流通する。
底面8及びエンジンフード9における冷却ファン18よりも冷却風の下流側となる位置(すなわち、図2中において、冷却ファン18の直上部,直下部よりもやや右方向にずれた位置)には、通気穴8b,9bが形成されている。これらの通気穴8b,9bは、冷却ファン18から吹き出された冷却風のうち、遠心方向に流れた冷却風を直接的に機体外部へ排出する。
【0015】
本エンジン室1はいわゆるダブルデッキ構造であり、エンジン11の上部にデッキプレート14が配置されている。このデッキプレート14は、エンジンフード9の表面とほぼ平行となるように水平方向に広がって設けられ、エンジンフード9との間に通気ダクト15を形成している。通気ダクト15の入口は、通気穴9bよりも冷却風の下流側となる位置(すなわち、図2中において、通気穴9bよりもやや右方向にずれた位置)に設定されている。
【0016】
[1−3.ポンプ室]
ポンプ室2は、エンジン室1に隣接して設けられ、油圧ポンプ12が配置された室である。油圧ポンプ12は、油圧ショベル20に搭載された各種油圧機器(例えば、フロント作業機23の油圧シリンダや下部走行体21に内蔵された油圧走行モータ等)の作動油供給源である。この油圧ポンプ12は、エンジン11の出力軸に対して機械的に接続され、エンジン11によって駆動されている。
【0017】
エンジン11と油圧ポンプ12との間には、作動油がエンジン11側へ飛散しないようにするための防火壁6(第二防火壁)が形成されている。防火壁6は、エンジン室1とポンプ室2とを機体左右方向に区画する板状の部材であり、底面8からほぼ垂直に設けられている。なお、エンジン11の出力軸は、防火壁6を貫通して油圧ポンプ12に接続されている。
【0018】
防火壁6には、エンジン室1とポンプ室2とを連通するポンプサイド穴6a(第二通気穴)が形成されている。図3に示す例では、ポンプサイド穴6aは油圧ポンプ12から機体前後方向に離れた位置であって、ここでは防火壁6の機体後方端部(カウンタウェイト25側の端部)と、ポンプ室2の前端側との二箇所に形成されている。
図2に示すように、ポンプ室2の底面8には、ポンプ室2と機体外部とを連通するボトムガード穴8a(第三通気穴)が形成されている。これにより、エンジン室1からポンプサイド穴6aを通ってポンプ室2に導入された冷却風は、ボトムガード穴8aから機体外部に排出されるように流れる。
【0019】
ポンプ室2の側面には、サイドカバー17が開閉自在に取り付けられている。ここでは、サイドカバー17に開口部が形成されていないものとする。つまり、ポンプ室2内の冷却風の出口はボトムガード穴8aのみとなる。なお、サイドカバー17に開口部を形成する場合であっても、ポンプ室2内の冷却風がおもにボトムガード穴8aから排出されるように、その開口形状,開口面積等を比較的小さく設定することが好ましい。
【0020】
[1−4.マフラー室]
マフラー室3は、ポンプ室2の上方に設けられ、排気マフラー13が配置された室である。排気マフラー13は、エンジン11からの排気を浄化するとともに排気音を低減させるものであり、各種フィルタや排気触媒等を組み合わせて構成されている。図2に示すように、マフラー室3は機体側面をなす側板7に面して形成され、排気マフラー13がマフラー室3のほぼ中央の位置を占めるように配置されている。なお、排気マフラー13から上方に向けて突設された排気筒13aは、エンジンフード9を貫通して上部旋回体22の上面に突出している。
【0021】
マフラー室3とポンプ室2との間には防火壁5が設けられている。この防火壁5は、ポンプ室2とマフラー室3とを機体上下方向に区画する板状の部材であり、排気マフラー13の直下方でほぼ水平に配置されている。防火壁5には、前述の防火壁6とは異なり、開口部が形成されていない。つまり、防火壁5はマフラー室3からポンプ室2への空気の流通を遮断するように機能している。なお、防火壁5の上面に、排気マフラー13からの熱を遮断するための断熱材を貼り付けてもよい。
【0022】
防火壁5におけるエンジン室1側の端部には下方へ折り曲げられた傾斜部5aが設けられており、この傾斜部5aが防火壁6に接続されている。傾斜部5aは、図2に示すように、エンジン室1内を流れる冷却風をマフラー室3側に導くように、防火壁6に対して傾斜して配置されている。
マフラー室3の側面には、マフラー室3と機体外部とを連通する通気穴7a(第三通気穴)が形成されている。また、エンジンフード9における排気マフラー13の直上部となる位置にも、マフラー室3と機体外部とを連通する通気穴9aが形成されている。これにより、エンジン室1からマフラー室3に導入された冷却風は、これらの通気穴7a,9aから機体外部に排出されるように流れる。
【0023】
[2.作用]
冷却ファン18によってエンジン室1内に導入された冷却風は、冷却ユニット4の放熱コアを通過し、冷却ユニット4内の熱媒体を冷却する。その後、冷却風は冷却ファン18に吸い込まれるとともに遠心方向に広がりながら下流側へと吹き出される。冷却ファン18の下流側における冷却風の流れをその流通方向別に分類すると、おもに以下の三種類となる。
(A)通気穴8b,9b側へ流れるもの
(B)通気ダクト15側へ流れるもの
(C)エンジン11側へ流れるもの
【0024】
上記(A)の冷却風は、遠心方向への速度成分が大きいものであり、底面8の通気穴8b及びエンジンフード9の通気穴9bから機体外部へ排出される。これにより、冷却風が冷却ユニット4から受け取った熱は、上部旋回体22の上面及び下面の両方から機体外部へと排出され、エンジン室1内の温度上昇が抑制される。
【0025】
上記(B)の冷却風は、上記(A)よりも遠心方向への速度成分がやや小さいものである。通気ダクト15の入口はエンジンフード9の通気穴9bよりも下流側となる位置に設けられているため、通気穴9bから機体外部へ排出されなかった冷却風は通気ダクト15を通ってマフラー室3側へと供給される。また、通気ダクト15の下面にはデッキプレート14が配置されているため、通気ダクト15を通過する冷却風はエンジン11から発せられる熱の影響を受けにくく、比較的低温の冷却風が排気マフラー13の近傍に供給される。
【0026】
上記(C)の冷却風は、上記(B)よりも遠心方向への速度成分がさらに小さいものである。この冷却風は、エンジン11の近傍を通過してエンジン11を冷却し、さらにポンプ室2に向かう流れとマフラー室3に向かう流れとに分流する。
ポンプ室2に向かう流れの冷却風は、防火壁6に形成されたポンプサイド穴6aからポンプ室2の内部に導入され、油圧ポンプ12やその周辺機器を冷却しつつ、底面8のボトムガード穴8aから機体外部へ排出される。これにより、冷却風がエンジン11及び油圧ポンプ12から受け取った熱は、上部旋回体22の下面から外部に排出され、エンジン室1内及びポンプ室2内の温度上昇が抑制される。特に、冷却風がポンプ室2内を吹き抜ける(通過する)構造であるため、ポンプ室2内に熱がこもりにくく、ポンプ室2内の温度上昇が効率的に抑制される。
【0027】
一方、マフラー室3に向かう流れの冷却風は、排気マフラー13やその周辺機器を冷却しつつ、側板7の通気穴7a及びエンジンフード9の通気穴9aから機体外部へ排出される。これにより、冷却風がエンジン11及び排気マフラー13から受け取った熱は、上部旋回体22の上面及び側面から外部に排出され、エンジン室1及びマフラー室3の温度上昇が抑制される。
【0028】
また、マフラー室3には、エンジン11の近傍を通過した冷却風だけでなく、上記(B)に係る通気ダクト15を通った冷却風も導入される。この冷却風は上記(C)の冷却風よりも低温であり、効果的に排気マフラー13を冷却する。また、マフラー室3とポンプ室2との間には防火壁5が設けられているため、マフラー室3で熱せられた冷却風がポンプ室2側へ吹き込むことがなく、排気マフラー13の熱は機体外部へ排出される。これにより、マフラー室3の温度上昇が効率的に抑制される。
【0029】
[3.効果]
このように、開示の作業機械の排熱構造によれば、冷却風の流れをポンプ室2側とマフラー室3側とに分離させることにより、マシンルーム19内部(機体内部)での熱のこもりを防止することができ、排熱性を高めることができる。また、ポンプ室2とマフラー室3とを防火壁5で機体上下方向に区画することにより、マフラー室3からポンプ室2への冷却風の吹き込みを防止することができ、ポンプ室2の温度上昇を抑制することができる。なお、防火壁5,6が傾斜部5aによって接続されているため、エンジン室1内を流れる冷却風のうちポンプサイド穴6aに流入しなかった冷却風をマフラー室3側に誘導することができ、冷却風の流れを分離しやすくすることができるという利点もある。
【0030】
また、ポンプ室2には、エンジン室1側からの冷却風の入口となるポンプサイド穴6aが設けられ、かつ、冷却風の出口となるボトムガード穴8aが設けられているため、冷却風を機体外部へと淀みなく吹き流すことができ、ポンプ室2の温度上昇を抑制することができる。ポンプサイド穴6aは油圧ポンプ12から機体前後方向に離れた位置に設けられているため、防火壁6に要求される作動油の飛散防止機能に支障は生じない。また、ポンプ室2のサイドカバー17には開口部が形成されていないため、熱せられた冷却風の通過によってサイドカバー17の温度上昇を防止することができる。なお、ポンプ室2内の温度が過剰に高まることがないため、例えばポンプ室2内に周辺機器やセンサ類が設置されていたとしても、それらの動作温度環境を維持することができる。
【0031】
さらに、マフラー室3が機体側面をなす側板7に接して形成され、かつ、その側板7に通気穴7aが設けられているため、排気マフラー13の近傍で熱せられた冷却風を機体外部へとスムーズに排出することができ、マフラー室3内の温度上昇を防ぐことができる。また、排気マフラー13の直上部となる位置にも通気穴9aが形成されているため、排気マフラー13からの放熱性を高めることができる。
【0032】
特に、上述の実施形態では、エンジン室1の上部に通気ダクト15が形成されており、エンジン11から発せられる熱の影響をあまり受けていない比較的低温の冷却風が排気マフラー13の近傍に供給されている。したがって、通気ダクト15のない構造と比較して、マフラー室3を冷却しやすくすることができ、マフラー室3内の温度上昇を効果的に防止することができる。また、これにより、たとえ排気マフラー13が大型化したとしても、機体外部への熱量の排出性を確保することができる。
【0033】
[4.その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態におけるマシンルーム19の内外を連通する通気穴8b,9a,9bに加えて、あるいは代えて、異なる位置に通気穴を設けてもよい。例えば、底面8やエンジンフード9に開口部を設けて、エンジン室1,ポンプ室2及びマフラー室3から冷却風が流出しやすい構造としてもよい。なお、エンジン室1に導入された冷却風がポンプ室2側に向かう流れとマフラー室3側に向かう流れとに分離されている限り、具体的な冷却風の流通経路は任意に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、エンジン,油圧ポンプ及び排気マフラーを備えた作業機械(例えば、油圧ショベルやホイールローダ,油圧式クレーン等)全般に適用することができる。
【符号の説明】
【0035】
1 エンジン室
2 ポンプ室
3 マフラー室
4 冷却ユニット(冷却装置)
5 防火壁
5a 傾斜部
6 防火壁(第二防火壁)
6a ポンプサイド穴(第二通気穴)
7 側板(機体側面)
7a 通気穴(通気穴)
8 底面
8a ボトムガード穴(第三通気穴)
8b 通気穴
9 エンジンフード
9a,9b 通気穴
11 エンジン
12 油圧ポンプ
13 排気マフラー
13a 排気筒
14 デッキプレート
15 通気ダクト
16 側板
16a 吸気口
17 サイドカバー
18 冷却ファン(冷却装置)
19 マシンルーム
20 油圧ショベル
25 カウンタウェイト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械に搭載されたエンジンが配置されるエンジン室と、
該エンジン室に隣接して設けられ、油圧ポンプが配置されるポンプ室と、
該ポンプ室の上方で機体側面に面して設けられ、該エンジンの排気マフラーが配置されるマフラー室と、
該エンジンに隣接して配置され、機体外部から該エンジン室へと冷却風を導入する冷却装置と、
該エンジン室に導入された該冷却風の流れを該ポンプ室に向かう流れと該マフラー室に向かう流れとに分離させる分離構造と
を備えたことを特徴とする、作業機械の排熱構造。
【請求項2】
該分離構造が、
該ポンプ室と該マフラー室とを機体上下方向に区画する防火壁と、
該マフラー室に面する該機体側面に形成され、該マフラー室と機体外部とを連通する通気穴と、を有する
ことを特徴とする、請求項1記載の作業機械の排熱構造。
【請求項3】
該分離構造が、
該エンジン室と該ポンプ室とを区画する第二防火壁と、
該第二防火壁に形成され、該エンジン室と該ポンプ室とを連通する第二通気穴と、
該ポンプ室の底面に形成され、該ポンプ室と該機体外部とを連通する第三通気穴と、を有する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の作業機械の排熱構造。
【請求項4】
該分離構造が、
該エンジン室の上部に水平方向に配置され、該冷却装置で導入された該冷却風を該マフラー室へ供給する通気ダクトを有する
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の作業機械の排熱構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−184872(P2011−184872A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48611(P2010−48611)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】