説明

便器システム及び便器装置

【課題】リモコン装置の充電を確実に行いつつ、リモコン装置を充電する際に人体に与える影響を低減できる便器システム及び便器装置を提供すること。
【解決手段】本体2の人体検知センサ16により人が検知されていない場合に、本体2の電力送信用アンテナ14からリモコン装置2の電力受信用アンテナ23に対して電波による電力送信が行われるので、本体2の近くに人がいない場合に、本体2からリモコン装置3への電力送信を行うことができ、ユーザが有する精密機械(例えば、ペースメーカなど)に悪影響を与えることを防止できる。また、ユーザが便器システム1を使用しない時間帯は、1日24時間のうち9割あり、その9割の時間帯で本体2からリモコン装置3への電力送信を行うので、リモコン装置3の充電回路27に対する充電を充分に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器システム及び便器装置に関し、特に、リモコン装置の充電を確実に行いつつ、リモコン装置を充電する際に人体に与える影響を低減できる便器システム及び便器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2001−238271号公報(以下「特許文献1」と称す)には、洗浄機能付暖房便座内に人体を検知する人体センサを設け、その人体検知センサから人体を検知する為に常に送信される電波によって、リモコン装置内に設けられた電力チャージ部に充電を行う便器システムが開示されている。
【特許文献1】特開2001−238271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の便器システムでは、人体検知センサから人体を検知する為に常に送信される電波によってリモコン装置内の電力チャージ部の充電を行うことはできるが、電波を常に送信し続けるので、精密機器(例えば、ペースメーカーなど)を使用しているユーザに対して悪影響を与える可能性があるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、リモコン装置の充電を確実に行いつつ、リモコン装置を充電する際に人体に与える影響を低減できる便器システム及び便器装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために請求項1記載の便器システムは、便座および便蓋が取り付けられる本体と、その本体とは別体に構成されると共に操作子の操作に基づく指示信号を前記本体に送信可能なリモコン装置とを備えており、前記本体は、外部電源から供給される電力を前記リモコン装置に対して送信する電力送信用アンテナを備えると共に、前記リモコン装置は、前記電力送信用アンテナから送信される電力を受信する電力受信用アンテナを備え、前記本体の電力送信用アンテナと前記リモコン装置の電力受信用アンテナとの間で、電波による電力送信を行うように構成され、前記リモコン装置は、前記電力受信用アンテナにより受信した電力を充電する充電手段を備え、前記本体は、人体を検知する人体検知センサと、その人体検知センサにより人体が非検知である場合に、前記電力送信用アンテナから前記リモコン装置に対して電波による電力送信を行う電力送信手段とを備えている。
【0006】
請求項2記載の便器システムは、請求項1記載の便器システムにおいて、前記電力送信用アンテナは、前記便座または便蓋の内部であって、その便座または便蓋の外縁に沿って取り付けられており、前記本体は、前記電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋の開閉動作を行う駆動手段と、前記人体検知センサにより人体が非検知である場合に、前記電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋を、前記駆動手段により開動作させる開動作実行手段とを備え、前記電力送信手段は、前記電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋を前記開動作実行手段により開動作させた開状態で、前記電力送信用アンテナから電力送信を行うものである。
【0007】
請求項3記載の便器システムは、請求項1又は2に記載の便器システムにおいて、前記リモコン装置は、前記充電手段に充電された電力が所定レベル以上になると、過充電を示す信号を前記本体に対して送信する信号送信手段とを備え、前記本体は、前記リモコン装置から前記過充電を示す信号を受信した場合に、前記電力送信用アンテナによる電力送信を停止する停止手段を備えている。
【0008】
請求項4記載の便器システムは、請求項1から3のいずれかに記載の便器システムにおいて、前記リモコン装置からの前記指示信号の送信および前記本体の前記指示信号の受信は、前記リモコン装置の電力受信用アンテナ及び前記本体の電力送信用アンテナを介して行われる。
【0009】
請求項5記載の便器装置は、操作子の操作に基づく指示信号を送信するリモコン装置と通信可能に構成されると共に前記リモコン装置とは別体に構成され、便座および便蓋が取り付けられており、外部電源から供給される電力を前記リモコン装置に対して電波により送信する電力送信用アンテナと、人体を検知する人体検知センサと、その人体検知センサにより人体が非検知である場合に、前記電力送信用アンテナから前記リモコン装置に対して電波による電力送信を行う電力送信手段とを備えている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の便器システムによれば、本体に設けられる人体検知センサによる人体の検知が非検知である場合には、本体の電力送信用アンテナから、その本体とは別体に設けられたリモコン装置の電力受信用アンテナに電波による電力送信が行われ、リモコン装置に設けられた充電手段に充電がなされる。よって、本体近くに人がいない場合に、本体からリモコン装置への電波による電力送信を行い、リモコン装置の充電手段に充電を行うことができる。従って、リモコン装置の充電手段に充電するために、本体からリモコン装置に対して、電力送信用アンテナ及び電力受信用アンテナを用いた電波による電力送信を行っても、ユーザが有する精密機械に悪影響を与えることを防止できるという効果がある。
【0011】
一般的に、本体近くに人がいる(便器システムを使用する)のは、1日24時間のうち1割程度であり、後の9割は、本体近くに人はいない(便器システムを未使用である)。よって、本体からリモコン装置への電力送信を、1日の9割の時間帯を利用して行うことができるので、リモコン装置の充電手段の充電を充分に行うことができるという効果がある。
【0012】
請求項2記載の便器システムによれば、請求項1記載の便器システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、電力送信用アンテナは、便座または便蓋の内部であって、その便座または便蓋の外縁に沿って取り付けられている。また、人体検知センサによる人体の検知が非検知である場合には、電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋を駆動手段により開動作させた開状態で、本体の電力送信用アンテナからリモコン装置の電力受信用アンテナへの電波による電力送信が行われる。
【0013】
一般的に、本体とリモコン装置とは別体に構成されているので、便器システムを設置する際に、リモコン装置の配置位置が決められる。また、リモコン装置は、ユーザが便座に着座した状態で操作可能な位置で且つ、ユーザが本体の正面に立った状態で操作可能な位置に配置されるので、本体が設置される床面を基準した場合に本体の上面より上方で且つ正面側に配置される。ここで、便座または便蓋が閉じた状態で電力送信を行うと、電力送信用アンテナにより電力送信が可能となる範囲は本体より上方になる。
【0014】
請求項2記載の便器システムによれば、便座または便蓋を開いた開状態で、本体からリモコン装置への電力送信を行うので、本体の上方だけでなく、本体の正面側にも電力送信が可能になり、本体からリモコン装置への電力送信が可能となる範囲が広くなる。よって、本体から送信される電力をリモコン装置が受信可能となる範囲も広くなるので、本体と別体に設けられるリモコン装置の配置の自由度が増すという効果がある。
【0015】
なお、例えば、リモコン装置を、電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋を開動作させた開状態で、電力送信用アンテナの一部と電力受信用アンテナの一部とが垂直方向に重なる位置に配置すれば、本体の電力送信用アンテナから送信される電力を、リモコン装置の電力受信用アンテナが確実に受信することができるので、本体からリモコン装置の充電手段への充電を効率良く行うことができる。
【0016】
請求項3記載の便器システムによれば、請求項1又は2に記載の便器システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、リモコン装置では、電力受信用アンテナにより受信した電力が充電される充電手段の電力が所定レベル以上になると、過充電を示す信号が本体に対して信号送信手段により送信され、本体では、リモコン装置から過充電を示す信号を受信すると、電力送信用アンテナによる電力送信が停止手段により停止される。本体からリモコン装置への電力送信は、本体近くに人がいない1日の内の9割の時間帯で行われるので、リモコン装置の充電手段が過充電になる場合もあるが、この場合には、リモコン装置から過充電を示す信号が本体に送信されて、本体からリモコン装置への電力送信が停止される。よって、リモコン装置の充電手段が過充電になり破損したり寿命が短くなることを抑制できるという効果がある。
【0017】
請求項4記載の便器システムによれば、請求項1から3のいずれかに記載の便器システムの奏する効果に加え、リモコン装置からの指示信号の送信および本体の指示信号の受信は、リモコン装置の電力受信用アンテナ及び本体の電力送信用アンテナを介して行われるので、信号送信用アンテナ及び信号受信用アンテナを別に設ける必要がなく、装置がシンプルになり、装置コストの低減を図ることができるという効果がある。
【0018】
請求項5記載の便器装置によれば、人体検知センサによる人体の検知が非検知である場合には、電力送信用アンテナからリモコン装置に対して電波による電力送信が行われるので、便器装置の近くに人がいない場合に、便器装置からリモコン装置への電波による電力送信を行うことができる。よって、便器装置からリモコン装置に対して、電力送信用アンテナを用いて電波による電力送信を行う場合に、ユーザが有する精密機械に悪影響を与えることを防止できるという効果がある。
【0019】
一般的に、便器装置の近くに人がいる(便器装置を使用する)のは、1日24時間のうち1割程度であり、後の9割は便器装置の近くに人がいない(便器装置を未使用である)。よって、便器装置からリモコン装置への電力送信を、1日の9割の時間帯を利用して行うことができるので、リモコン装置への電力送信を充分に行うことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態の便器システム1を構成する本体(便器装置)2とリモコン装置3との概略を示した図であり、図1(a)は、本体2とリモコン装置3との概略を示した斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線におけるリモコン装置1の内部構成の概略を示した断面図である。なお、図1(a)において、矢印X方向は、本体2の左右方向を示しており、矢印Y方向は、本体2の奥行方向を示しており、矢印Z方向は、本体2の上下方向を示している。また、矢印Dは、本体2からリモコン装置3に対して電力送信を行う電波の進行方向を示している。
【0021】
本実施形態の便器システム1は、本体2に人体検知センサ16を設け、その人体検知センサ16により人体が非検知である場合に、本体2からリモコン装置3への電波による電力送信を行い、リモコン装置3の充電を行うものである。
【0022】
図1(a)に示すように、本体2は、主に、床面(図示せず)に設置されると共に上部(矢印Z方向上側の面)に略楕円形の開口(図示せず)が形成される便器10と、その便器10の上面(矢印Z方向上側の面)に配置されると共に便器10の開口より小さい略楕円形の開口(図示せず)が中央に形成される便座11と、その便座11の上面(矢印Z方向上側の面)に配置されると共に便器10及び便座11の開口を閉鎖する便蓋12と、便器10の後方(矢印Y方向左側)に配置されるケース13とを備えている。なお、便座11及び便蓋12は、便器10の後端(矢印Y方向左側の端部)に軸着され、便器10に対してそれぞれ揺動可能に構成されている。
【0023】
便蓋12の内部には、その便蓋12の外縁に沿った形状に形成される電力送信用アンテナ14が設けられいる。また、ケース13の内部には、電力送信用アンテナ14に対して電力を供給してリモコン装置3に対して電力送信などを行う制御ユニット15と、その制御ユニット15に接続されると共に本体2の近くにいる人を検知する人体検知センサ16と、制御ユニット15に接続されると共にリモコン装置3から送信される制御信号(後述する指示信号や過充電信号、充電許可信号など)を受光窓17を介して受信する受光素子18とが設けられている。
【0024】
リモコン装置3は、本体2に対して各種指示を行う操作子としての複数の操作ボタン21と、リモコン装置3から本体2に送信される制御信号が通過する発光窓22と、リモコン装置3の外縁に沿った形状に形成される電力受信用アンテナ23とを備えている。なお、操作子20は、その表面に「止」、「シャワー」、「チャーム」及び「乾燥」が表示されており、本体2に対する各種機能を指示可能に構成されているが、便器システム1において公知の技術なので、その説明は省略する。
【0025】
図1(b)に示すように、リモコン装置3は、その内部が仕切り板24によって、操作ボタン21が設けられた表面側と、トイレの側壁などに対向する裏面側とに2分割されている。リモコン装置3の表面側には、発光窓22に対応する位置に設けられると共に制御信号を送信する発光素子25と、リモコン装置3における各種制御を行う制御基板26とが設けられている。なお、本実施形態では、発光素子25からは赤外線が発光され、光通信により制御信号が本体2に送信されるように構成されている。
【0026】
一方、リモコン装置3の裏面側には、その外周に沿って配置される電力受信用アンテナ23と、その電力受信用アンテナ23により受信した電力を充電する充電回路27及びキャパシター装置28とが設けられている。なお、キャパシター装置28は、充電回路27に比べて早期の充放電が可能であり、発光素子25や制御基板26で必要な電力を充電回路27から受け取り、制御基板26に供給する役割を有している。
【0027】
次に、図2を参照して、本体2及びリモコン装置3の電気回路図の概略について説明する。図2は、本体2及びリモコン装置3の電気回路図の概略を示したブロック図である。なお、図2では、本体2からリモコン装置3への電力送信およびリモコン装置3から本体2への信号送信に無関係な構成については、図示を省略してある。
【0028】
図2に示すように、本体2の制御ユニット15には、CPUなどの演算処理装置を有する制御回路31と、その制御回路31からの指示に基づいて電力送信用アンテナ14から電力送信を行う送信回路32と、受光素子18により受光した信号をデジタル信号に変換して制御回路31に入力する受信回路34とが設けられている。また、制御回路31には、人体検知センサ16が接続されており、人体検知センサ16による人体検知の入力が制御回路31に入力される。
【0029】
制御回路31は、ユーザによるリモコン装置3の操作ボタン21の操作に応じた指示信号が、受光素子18及び受信回路34を介して入力されると、その入力された指示信号に基づいた制御を行う。また、人体検知センサ16により人が検知されていない場合(非検知の場合)に、送信回路32及び電力送信用アンテナ14を介してリモコン装置3に対して電力を送信する制御や、リモコン装置3の充電回路27(図1(b)参照)の充電量が所定レベル以上であった場合にリモコン装置3から送信される過充電信号を受信すると、電力送信用アンテナ14からリモコン装置3に対しての電力送信を停止する制御などが行われる。
【0030】
リモコン装置3には、CPUなどの演算処理装置を有する制御回路41と、その制御回路41からの指示に基づいて操作ボタン21の操作に基づいた指示信号などを発光素子25から送信する送信回路42と、本体2の電力送信用アンテナ14から送信された電力を電力受信用アンテナ23を介して受信する受信回路43と、その受信回路43に接続されて電力受信用アンテナ23により受信した電力を充電する充電回路部44と、操作ボタン21による操作信号を判断する操作信号判断回路45とが設けられている。なお、充電回路部44は、上述した充電回路27とキャパシター装置28とを有し、更に、充電回路27に充電される電力が所定レベル(例えば、充電回路27の最大充電量の90パーセント)以上になったか否かを検出する過充電検出回路46を有している。
【0031】
制御回路41は、操作ボタン21の操作に応じた操作信号が操作信号判断回路45から入力されると、その操作された操作ボタン21に応じた指示信号を、発光素子25を介して本体2に送信させる指示を送信回路42に出力する制御を行うと共に、過充電検出回路46から入力される過充電を示す信号に基づいて過充電信号または充電許可信号を発光素子25を介して本体2に送信させる指示を送信回路42に出力する制御を行う。
【0032】
次に、図3を参照して、本体2の制御回路31で実行される電力送信処理、及び、リモコン装置3の制御回路41により実行される過充電検出処理について説明する。図3(a)は、本体2の制御回路31において実行される電力送信処理を示したフローチャートであり、図3(b)は、リモコン装置3の制御回路41において実行される過充電検出処理を示したフローチャートである。なお、電力送信処理は、図示しない外部電源から本体2に電力が供給されている間繰り返し実行される処理であり、過充電検出処理は、充電回路27(キャパシター装置28)から電力が供給されて制御回路41が動作している間繰り返し実行される処理である。
【0033】
図3(a)に示す電力送信処理が実行されると、まず、人体検知センサ16により人が検知されたか否かを確認し(S1)、人体検知センサ16により人が検知されていれば(S3:Yes)、本体2の近くに人がいるので、本体2からリモコン装置3への電力送信用アンテナ14及び電力受信用アンテナ23を介した電波による電力送信を停止して(S2)、S5の処理へ移行する。
【0034】
一方、S1の処理で確認した結果、人体検知センサ16により人が検知されていなければ(S1:No)、リモコン装置3が過充電の状態か充電可能な状態かを確認する(S3)。S3の処理では、リモコン装置3から送信された信号が、過充電信号であるか充電許可信号であるか否かを確認する処理である。
【0035】
S3の処理で確認した結果、リモコン装置3から過充電信号を受信していれば(S3:Yes)、電力送信を停止するために、S2の処理に移行する。また、リモコン装置3から充電許可信号を受信していれば(S3:No)、リモコン装置3が充電可能な状態なので、本体2からリモコン装置3への電力送信用アンテナ14及び電力受信用アンテナ23を介した電波による電力送信を開始し(S4)、S5の処理へ移行する。
【0036】
S5の処理では、その他の処理を実行し、その後、S1の処理へ戻る。その他の処理(S5)とは、リモコン装置3から送信される指示信号の有無を確認し、その指示信号の有無に応じて、水の止水および吐水や、シャワー(図示せず)の止水および吐水、便座が有するヒータ(図示せず)への通電の開始および停止などを行う処理である。
【0037】
図3(b)に示す過充電検出処理が実行されると、まず、過充電検出回路46により充電回路部44(充電回路27)の充電量が所定レベル以上になったか、即ち、過充電が検出されたか否かを確認する(S11)。
【0038】
S11の処理で確認した結果、過充電検出回路46により過充電が検出されると(S11:Yes)、過充電信号が本体2に対して送信済みであるか否かを確認し(S12)、過充電信号が本体2に対して送信されていなければ(S12:No)、過充電であることを示す過充電信号を本体2に送信し(S13)、過充電信号が本体2に対して送信済みであれば(S12:Yes)、S13の処理を実行せずに、S16の処理へ移行する。
【0039】
一方、S11の処理で確認した結果、過充電検出回路46により過充電が検出されていなければ、(S11:No)、充電許可信号が本体2に対して送信済みであるか否かを確認し(S14)、充電許可信号が本体2に対して送信されていなければ(S14:No)、充電が可能であることを示す充電許可信号を本体2に送信し(S15)、充電許可信号が本体2に対して送信済みであれば(S14:Yes)、S15の処理を実行せずに、S16の処理へ移行する。
【0040】
S16の処理では、その他の処理を実行し、その後、S11の処理へ戻る。その他の処理(S16)とは、操作信号判断回路45から操作ボタン21の操作に基づく操作信号が入力されたか否かを確認し、操作信号が入力されていれば、その操作信号に応じた指示信号を、本体2に送信する処理である。
【0041】
なお、S12及びS14の処理で、過充電信号および充電許可信号が本体2に対して送信済みであるか否かを確認しているのは、頻繁に過充電信号および充電許可信号が本体2に送信されることを抑制するためである。これは、発光素子25による信号の送信は、制御回路41や過充電検出回路46、操作信号判断回路45などを駆動するのに必要な電力に比べて多くの電力が必要になるので、その多くの電力が必要になる過充電信号および充電許可信号が頻繁に送信されて、充電回路27に充電される電力が早期に消費されてしまうことを抑制するためである。
【0042】
以上説明したように、便器システム1によれば、本体2の人体検知センサ16により人が検知されていない場合に、本体2の電力送信用アンテナ14からリモコン装置3の電力受信用アンテナ23に対して電波による電力送信が行われ、リモコン装置3の充電回路27に充電がなされる。よって、本体2の近くに人がいない場合に、本体2からリモコン装置3への電波による電力送信を行うことができる。よって、リモコン装置3の充電回路27を受電するために、本体2からリモコン装置3に対して、電力送信用アンテナ14及び電力受信用アンテナ23を用いて電波により電力送信を行っても、ユーザが有する精密機械(例えば、ペースメーカなど)に悪影響を与えることを防止できる。
【0043】
一般的に、ユーザが便器システム1を使用する時間帯は、1日24時間のうち1割の2,3時間程度であり、後の9割の時間帯は、ユーザにより便器システム1が使用されていない。よって、本体2からリモコン装置3への電力送信を、1日の内の9割の時間帯で行うことができるので、リモコン装置3の充電回路27に対する充電を充分に行うことができる。
【0044】
また、リモコン装置3では、電力受信用アンテナ23により受信して充電回路27に蓄えられる電力が所定レベル以上になると、過充電検出回路46により過充電を検出し、過充電信号を本体2に対して送信する。そして、本体2では、リモコン装置3から過充電信号を受信すると、電力送信用アンテナ14による電力送信が停止されるので、リモコン装置3の充電回路27が過充電となって、破損したり寿命が短くなることを抑制できる。
【0045】
次に、図4及び図5を参照して、第2実施形態の便器システム1について説明する。図4は、第2実施形態の便器システム1の概略を示した図であり、図4(a)は、第2実施形態の便器システム1の概略を示した斜視図であり、図4(b)は、第2実施形態の便器システム1の電気的構成の概略を示したブロック図である。図5は、第2実施形態の本体2の制御回路31により実行される電力送信処理を示したフローチャートである。
【0046】
第1実施形態の便器システム1では、本体2からリモコン装置3への電力送信を便蓋12が閉じた状態で行うように構成したが、これに代えて、第2実施形態の便器システム1では、便蓋12を自動で開動作して便蓋12が開いた開状態で本体2からリモコン装置3への電力送信を行うように構成した。なお、第2実施形態の便器システム1において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0047】
まず、図4(b)を参照して、第2実施形態の便器システム1の電気ブロック図について説明する。図4(b)に示すように、第2実施形態の便器システム1は、本体2の制御回路31に、便蓋開閉モータ51が接続されており、便蓋12を自動で開閉動作できるように構成されている。
【0048】
また、図4(a)に示すように、第2実施形態の便器システム1では、便蓋開閉モータ51によって、便座12が開動作された開状態で、本体2からリモコン装置3への電力送信が行われることが図示されている。
【0049】
このように構成された第2実施形態の便器システム1において、本体2の制御回路31により電力送信処理が実行され、人体検知センサ16により人が検知されずに、リモコン装置3が過充電でなければ(S1:No、S3:No)、ウェイト時間が経過したか否かを確認し(S21)、ウェイト時間が経過していなければ(S21:No)、S1の処理へ戻る。
【0050】
一方、S21の処理で確認した結果、ウェイト時間が経過していれば(S21:Yes)、便蓋開閉モータ51に対して開駆動の指示を出力して(S22)、便蓋12を開動作させて便蓋12が開状態(図4(a)の状態)になると、S4の処理で電力送信を開始する。
【0051】
なお、S21の処理は、例えば、5分程度のウェイト時間が経過したか否かを確認する処理である。このウェイト時間を設けるのは、人体検知センサ16により人が非検知となって直ぐに便蓋12が開動作して、本体2から離れきれていないユーザが便蓋12の開動作を認識してしまうことを防止するためである。ユーザは、便蓋12の開動作を認識すると、本体2の近くに移動して便蓋12を閉じるが、その後、ユーザが本体2から離れると、再度、便蓋12が開動作してしまうので、使い勝手が悪い便器システム1となってしまう。そこで、第2実施形態のように、便蓋12が開動作して開状態となった後に、本体2からリモコン装置3への電力送信を行う場合には、例えば、便蓋12の開動作の前に、5分程度のウェイト時間を設けることで、便器システム1の使い勝手が悪くなることを抑制できる。
【0052】
一方、人体検知センサ16により人が検知されたり、リモコン装置3が過充電であり、本体2からリモコン装置3への電力送信が停止されると(S1:Yes又はS3:Yes、S2)、便蓋開閉モータ51に対して閉駆動の指示を出力した後に(S23)、S5の処理へ移行する。
【0053】
以上、説明したように、第2実施形態の便器システム1では、人体検知センサ16により人が検知されていない場合には、便蓋12を便蓋開閉モータ51により開動作させて開状態になった後に、本体2からリモコン装置3に対して電力送信が行われる。
【0054】
一般的に、本体2とリモコン装置3とは、便器システム1を設置する際に、リモコン装置3の配置位置が決められる。また、リモコン装置3は、ユーザが便座11に着座した状態で操作可能な位置で且つ、ユーザが本体2の正面に立った状態で操作可能な位置に配置されるので、本体2が設置される床面(図示せず)を基準した場合に便器10の上面より上方(矢印Z方向上方)で且つ本体2の正面側(矢印Y方向右側)に配置される(即ち、図4(a)に示す位置)。ここで、便座11または便蓋12が閉じた状態で電力送信を行うと、電力送信用アンテナ14により電力送信が可能となる主な範囲は、本体2の上方になる。しかし、便蓋12が開いた開状態で電力送信を行うと、本体2の上方だけでなく、本体2の正面側にも電力送信が可能になるので、本体2からリモコン装置3に電力送信が可能になる範囲が広くなる。よって、本体2からリモコン装置3への電力送信が行われる範囲が広くなり、本体2から送信される電力をリモコン装置3が受信可能となる範囲も広くなるので、リモコン装置3の配置の自由度を増すことができる。
【0055】
また、リモコン装置3は、矢印Y方向視において、便蓋12が開動作をした開状態で、本体2の電力送信用アンテナ14とリモコン装置3の電力受信用アンテナ23とが、矢印Z方向に重なるように配置されている。よって、本体2の電力送信用アンテナ14から送信される電力を、リモコン装置3の電力受信用アンテナ23が確実に受信することができるので、本体2からリモコン装置3への充電を効率よく行うことができる。
【0056】
次に、図6を参照して、第3実施形態の便器システム1について説明する。図6は、第3実施形態の便器システム1の電気的構成の概略を示すブロック図である。
【0057】
第1実施形態の便器システム1では、リモコン装置3から本体2への制御信号の送信を、発光素子25及び受光素子18により赤外線により行うように構成したが、これに代えて、第3実施形態の便器システム1では、リモコン装置3から本体2への制御信号の送信を、電力送信・信号受信用アンテナ61及び電力受信・信号送信用アンテナ62を介して電波により行うように構成した。なお、第3実施形態の便器システム1において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0058】
図6に示すように、第3実施形態の便器システム1の本体2は、受信回路34が受光素子18ではなく、電力送信・信号受信用アンテナ61に接続されている。つまり、電力を送信するためのアンテナを用いて制御信号の受信も行うように構成されている。
【0059】
また、リモコン装置3では、送信回路42が発光素子25ではなく、電力受信・信号送信用アンテナ62に接続されている。つまり、電力を受信するためのアンテナを用いて制御信号の送信も行うように構成されている。
【0060】
なお、第3実施形態の本体2の制御回路31は、人体検知センサ16により人が検知されていない場合に、電力送信・信号受信用アンテナ61を介した電力送信を一定間隔毎に行うように構成されている(例えば、5秒間の電力送信期間と0.5秒間の電力送信停止期間)。これは、リモコン装置3から、どのタイミングで送信されるか不明な過充電信号を確実に本体2が受信するためである。つまり、リモコン装置3の制御回路41は、本体2の電力送信・信号受信用アンテナ61から一定間隔毎の電力送信が行われていない間(即ち、上述した電力送信停止期間)に、過充電信号を送信するように構成されている。
【0061】
また、リモコン装置3の操作ボタン21をユーザが操作する場合には、本体2の近くにユーザがいるので、人体検知センサ16により人が検知され、本体2からリモコン装置3への電力送信は行われない。よって、本体2は、リモコン装置3からの指示信号などを正確に受信することができる。
【0062】
以上、説明したように、第3実施形態の便器システム1では、電力を送信または受信するために設けられたアンテナを、制御信号の受信または送信に使用できるので、制御信号を送信または受信するための専用アンテナを設ける必要がなく、便器システム1の構成がシンプルになり、装置コストの低減を図ることができる。さらに、電力送信および信号送信を電波による送信に統一できるので、発光素子25を発光させる回路や、受信素子18により受信した光信号をデジタル信号に変換する回路などが不要になり、その分、装置コストの低減をも図ることができる。
【0063】
また、上述したように、発光素子25による信号の送信は、制御回路41や過充電検出回路46、操作信号判断回路45などを駆動するのに必要な電力に比べて多くの電力が必要になるが、第3実施形態の便器システム1によれば、多くの電力が必要になる発光素子25による信号送信自体を行わないので、充電回路27に充電される電力が早期に消費されることを抑制できる。
【0064】
次に、図7及び図8を参照して、電力送信用アンテナ14(及び電力送信・信号受信用アンテナ61)が配置される位置についての第1〜第5変形例について簡単に説明する。図7及び図8は、電力送信用アンテナ14の配置位置の変形例を示す本体2の斜視図である。なお、以下の説明では、電力送信用アンテナ14について説明するが、電力送信・信号受信用アンテナ61についても同様の配置位置とするものとしても良い。
【0065】
また、第1〜第5変形例は、第1実施形態と同様に、人体検知センサ16により人が非検知である場合に、本体2からリモコン装置3への電波による電力送信を行うので、第1実施形態と同様の効果、即ち、電力送信用アンテナ14及び電力受信用アンテナ23を用いて電波により電力送信を行う際に、ユーザが有する精密機械(例えば、ペースメーカなど)に悪影響を与えることを防止できるし、リモコン装置3の充電回路27に対する充電を充分に行うことができるという効果を奏する。よって、第1〜第5変形例の説明では、第1実施形態と同様の効果についての記載は省略する。
【0066】
図7(a)に示すように、第1変形例は、電力送信用アンテナ14が便蓋12ではなく、便座11の外周に沿った形状で、その便座11の内部に配置されている。また、第1変形例の本体2において、便蓋開閉モータ51により便座11も開閉可能に構成することで、便座11を開動作した開状態で電力送信を行うこともできる。この構成では、第2実施形態と同様の効果、即ち、本体2から送信される電力をリモコン装置3が受信可能となる範囲が広くなるので、リモコン装置3の配置の自由度を増すことができるし、本体2からリモコン装置3への充電を効率よく行うことができるという効果を奏する。
【0067】
図7(b)に示すように、第2変形例は、電力送信用アンテナ14が便蓋12ではなく、便器10の上部の内周部に配置されている。第2変形例では、電力送信用アンテナ14が、便座11や便蓋12のような稼働部材ではなく、固定部材である便器10に設けられているので、電力送信用アンテナ14に接続される配線の折れ曲がりなどを防止でき、その配線が断線することを抑制できる。
【0068】
図8(a)に示すように、第3変形例は、電力送信用アンテナ14が便蓋12ではなく、ケース13の上部の外縁に沿って、そのケース13の内部に配置されている。第3変形例では、電力送信用アンテナ14が、便座11や便蓋12のような稼働部材ではなく、固定部材であるケース13に設けられているので、電力送信用アンテナ14に接続される配線の折れ曲がりなどを防止でき、その配線が断線することを抑制できる。また、第3変形例では、制御ユニット15などの電装部品と電力送信用アンテナ14とが1のケース13内に設けられるので、電装部品を1つにまとめてユニット化できる。よって、他機種の便器10,便座11,便蓋12の組み合わせに流用することができる。
【0069】
図8(b)に示すように、第4変形例では、電力送信用アンテナ14が便蓋12ではなく、ケースと一体に形成される共に水が貯留されるタンク71の前面全体の内部に配置されている。第4変形例では、電力送信用アンテナ14が、便座11や便蓋12のような稼働部材ではなく、固定部材であるタンク71に設けられているので、電力送信用アンテナ14に接続される配線の折れ曲がりなどを防止でき、その配線が断線することを抑制できる。また、本体2からリモコン装置3への電力送信の電波の進行方向(矢印D)が、本体2の正面側に向かうので、リモコン装置3の配置の自由度を増すことができるし、本体2からリモコン装置3への充電を効率よく行うことができる。
【0070】
図8(c)に示すように、第5変形例では、電力送信用アンテナ14が便蓋12ではなく、タンク71の上部に配置されると共にタンク71内に貯留する水を供給する洗面部72の前面内部に配置されている。第5変形例では、電力送信用アンテナ14が、便座11や便蓋12のような稼働部材ではなく、固定部材である洗面部72に設けられているので、電力送信用アンテナ14に接続される配線の折れ曲がりなどを防止でき、その配線が断線することを抑制できる。
【0071】
なお、図7及び図8に示す変形例以外にも、電力送信用アンテナ14から送信した電力を電力受信用アンテナ23が受信可能となる位置であれば、電力送信用アンテナ14を本体2のどの部分に配置しても良い。
【0072】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0073】
例えば、上記実施形態では、過充電検出回路46による過充電の検出の有無を、例えば、充電回路27の最大充電量の90パーセント以上であるか否かに応じて行うものとしたが、充電回路27の性能に応じて過充電を検出する閾値を、例えば、80パーセント以上、70パーセント以上など適宜変更しても良い。また、過充電であるという検出を90パーセント以上のままで、過充電でないという検出を70パーセント以下に設定するように構成しても良い。この構成にすれば、本体2からの電力送信の開始または停止が頻繁に行われることを抑制できるので、特に、便蓋12を開動作した開状態で本体2からリモコン装置3に電力送信を行う場合に、便蓋12の開閉動作が頻繁に行われることを抑制することができる。
【0074】
また、上記第1及び第2実施形態では、リモコン装置3から本体2への信号送信を赤外線で行うものとし、上記第3実施形態では、電波で行うものとしたが、その他に、超音波により行うものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施形態の便器システムを構成する本体とリモコン装置との概略を示した図であり、(a)は、本体とリモコン装置との概略を示した斜視図であり、(b)は、図1(a)のIb−Ib線におけるリモコン装置の内部構成の概略を示した断面図である。
【図2】本体及びリモコン装置の電気回路図の概略を示したブロック図である。
【図3】(a)は、本体の制御回路において実行される電力送信処理を示したフローチャートであり、(b)は、リモコン装置の制御回路において実行される過充電検出処理を示したフローチャートである。
【図4】第2実施形態の便器システムの概略を示した図であり、(a)は、第2実施形態の便器システムの概略を示した斜視図であり、(b)は、第2実施形態の便器システムの電気的構成の概略を示したブロック図である。
【図5】第2実施形態の本体の制御回路により実行される電力送信処理を示したフローチャートである。
【図6】第3実施形態の便器システムの電気的構成の概略を示すブロック図である。
【図7】電力送信用アンテナの配置位置の変形例を示す本体の斜視図である。
【図8】電力送信用アンテナの配置位置の変形例を示す本体の斜視図である。
【符号の説明】
【0076】
1 便器システム
2 本体(便器装置)
3 リモコン装置
11 便座
12 便蓋
14 電力送信用アンテナ
16 人体検知センサ
21 操作ボタン(操作子)
23 電力受信用アンテナ
27 充電回路(充電手段)
32 送信回路(電力送信手段の一部)
51 便蓋開閉モータ(駆動手段)
S2 停止手段
S4 電力送信手段
S13 送信手段
S22 開動作実行手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座および便蓋が取り付けられる本体と、その本体とは別体に構成されると共に操作子の操作に基づく指示信号を前記本体に送信可能なリモコン装置とを備えた便器システムにおいて、
前記本体は、外部電源から供給される電力を前記リモコン装置に対して送信する電力送信用アンテナを備えると共に、前記リモコン装置は、前記電力送信用アンテナから送信される電力を受信する電力受信用アンテナを備え、前記本体の電力送信用アンテナと前記リモコン装置の電力受信用アンテナとの間で、電波による電力送信を行うように構成され、
前記リモコン装置は、
前記電力受信用アンテナにより受信した電力を充電する充電手段を備え、
前記本体は、
人体を検知する人体検知センサと、
その人体検知センサにより人体が非検知である場合に、前記電力送信用アンテナから前記リモコン装置に対して電波による電力送信を行う電力送信手段とを備えていることを特徴とする便器システム。
【請求項2】
前記電力送信用アンテナは、前記便座または便蓋の内部であって、その便座または便蓋の外縁に沿って取り付けられており、
前記本体は、
前記電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋の開閉動作を行う駆動手段と、
前記人体検知センサにより人体が非検知である場合に、前記電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋を、前記駆動手段により開動作させる開動作実行手段とを備え、
前記電力送信手段は、前記電力送信用アンテナが内部に取り付けられた便座または便蓋を前記開動作実行手段により開動作させた開状態で、前記電力送信用アンテナから電力送信を行うものであることを特徴とする請求項1記載の便器システム。
【請求項3】
前記リモコン装置は、
前記充電手段に充電された電力が所定レベル以上になると、過充電を示す信号を前記本体に対して送信する信号送信手段とを備え、
前記本体は、
前記リモコン装置から前記過充電を示す信号を受信した場合に、前記電力送信用アンテナによる電力送信を停止する停止手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の便器システム。
【請求項4】
前記リモコン装置からの前記指示信号の送信および前記本体の前記指示信号の受信は、前記リモコン装置の電力受信用アンテナ及び前記本体の電力送信用アンテナを介して行われることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の便器システム。
【請求項5】
操作子の操作に基づく指示信号を送信するリモコン装置と通信可能に構成されると共に前記リモコン装置とは別体に構成され、便座および便蓋が取り付けられた便器装置において、
外部電源から供給される電力を前記リモコン装置に対して電波により送信する電力送信用アンテナと、
人体を検知する人体検知センサと、
その人体検知センサにより人体が非検知である場合に、前記電力送信用アンテナから前記リモコン装置に対して電波による電力送信を行う電力送信手段とを備えていることを特徴とする便器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−53536(P2010−53536A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−217021(P2008−217021)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】