説明

便座シートペーパーと自動給紙便器

【課題】便座シートペーパーと自動給紙便器の提供
【解決手段】本発明は、還状の便座に乗せて使用される便座シートペーパーにおいて、前記便座シートペーパーは、前記便座に乗る還状体部と前記還状体部の還状内縁の一部から還の中心方向に延在する延在部とを備えたことを特徴とする。又、便座と当該便座を覆う便蓋と当該便蓋の内面側に自動便座シートペーパー供給手段とを備えた自動給紙便器において、
前自動便座シートペーパー供給手段は、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の便座シートペーパーを複数枚保持し1枚ずつ供給できる手段であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便座シートペーパーとその便座シートペーパーを複数枚保持し1枚ずつ供給する自動便座シートペーパー供給手段を備えた自動給紙便器とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
便座に直接座る形式の便器(洋便器)においては、衛生上の観点から便座に使い捨てのペーパー即ち便座シートペーパーを敷くようになってきた。
この種のペーパーは、当初、利用者が自ら便座に敷いていたが、利用者が手を下さずに自動的に便座に供給する自動給紙便器も提案されている。
【実用新案文献1】
【0003】
実用新案登録第3013477号公報
【実用新案文献2】
【0004】
実用新案登録第3072648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ペーパーを利用者が自ら便座に敷く場合は勿論、利用者が手を下さずに自動的に便座に供給する自動給紙便器においても、使用後に便座上に残されたペーパーの撤去処分は、利用者が直接手を下して、備え付けの容器に投入したり、便器内に投入して流し捨てるものであった。
【0006】
本発明は、利用者が直接手を下さずに、便座上に残されたペーパーを自動的に処分できる便座シートペーパーとそのペーパーを用いた自動給紙便器の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、還状の便座に乗せて使用される便座シートペーパーにおいて、前記便座シートペーパーは、前記便座に乗る還状体部と前記還状体部の還状内縁の一部から還の中心方向に延在する延在部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の便座シートペーパーにおいて、延在部は少なくとも当該延在部の先端側が便器内周面の一部に接することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の便座シートペーパーにおいて、延在部は便座に座る利用者の体の前後方向に延在することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の便座シートペーパーにおいて、延在部は便座に座る利用者の体の前から後に向かって延在することを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の便座シートペーパーにおいて、延在部は帯状であることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の便座シートペーパーにおいて、還状体部と延在部とは便座シートペーパーの原紙をカットして一体整形されたことを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の便座シートペーパーにおいて、便座シートペーパーは水溶性であることを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、便座と当該便座を覆う便蓋と当該便蓋の内面側に自動便座シートペーパー供給手段とを備えた自動給紙便器において、前自動便座シートペーパー供給手段は、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の便座シートペーパーを複数枚保持し1枚ずつ供給できる手段であることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8に記載の自動給紙便器において、自動便座シートペーパー供給手段は便座シートペーパーを複数枚保持するペーパー保持手段を有し、このペーパー保持手段は、少なくとも、保持された状態において延在部の垂れ下がりを阻止する延在部保持装置を備えていることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、請求項9に記載の自動給紙便器において、延在部保持装置は、帯状の延在部を下支えすると共に下支え状態から延在部のすり抜けを許す受部材であることを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明は、請求項10に記載の自動給紙便器において、該受部材は複数枚の便座シートペーパーをペーパー保持手段に保持させる際に、ペーパー保持手段から少なくとも一部が離脱するよう係脱自在に構成されたことを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明は、請求項11に記載の自動給紙便器において、便座はペーパー保持手段に保持された便座シートペーパーを便座に吸着する吸気手段を有することを特徴とする。
【0019】
請求項13の発明は、請求項12に記載の自動給紙便器において、吸気手段は便座の表面に明けられた無数の吸気孔と、当該吸気孔を介して便座表面のエアを便座内部に取り込むエアポンプとで構成されたことを特徴とする。
【0020】
請求項14の発明は、請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、当該便器への利用者の接近を検知する対人センサと、当該対人センサの検知信号に基づいて吸気手段を作動させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項15の発明は、請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、当該便器への利用者の接近を検知する対人センサと、便座への利用者の着座を検知する着座センサと、前記対人センサの検知信号に基づいて吸気手段を作動させ前記着座センサの検知信号に基づいて前記吸気手段の作動を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項16の発明は、請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、当該便器への利用者の接近を検知する対人センサと、便座からの利用者の離座を検知する着座センサと、前記対人センサの検知信号に基づいて吸気手段を作動させ前記着座センサの離座検知信号に基づいて前記吸気手段の作動を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする自動給紙便器。
【0023】
請求項17の発明は、請求項15又は請求項16に記載の自動給紙便器において、請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、貯水タンク内の水を便器に放水する放水手段を備え、着座センサの離座検知信号に基づいて前記放水手段をして放水させる制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
請求項1乃至請求項17の各発明によれば、便座上に残された便座シートペーパーは、便器内に垂れた延在部が先ず放水された流水に引き込まれて行くことにより、当該延在部に連なる還状体部(従来の便座シートペーパー)も、ついには流水に引き込まれて行くので、利用者が手を下さずとも、自動的に撤去処分される。
【0025】
請求項2の発明によれば、延在部の先を便器内周面に接しさせているので、便座シートペーパーを流水によって引き込ませる確実性をより高めることができる。
【0026】
請求項4の発明によれば、延在部を帯状としているので、便座シートペーパーを流水によって引き込ませる確実性をより高めることができる。
【0027】
請求項6の発明によれば、便座シートペーパーを構成する還状体部と延在部とを一体的に形成しているので、ペーパーの整形が容易であり且つ経済的になると共に、延在部が流水に引き込まれる際における還状体部との一体性を高めることができ、還状体部を流水に引き込ませる確実性をより高めることができる。
【0028】
請求項8乃至請求項17の各発明によれば、利用者は全く手を下すことなく、便座シートペーパーを便座上に敷いてから撤去処分まで、全て自動的に行うことができる。
【0029】
請求項8乃至請求項10の各発明によれば、延在部を放水に触れさせない状態で便座シートペーパーを便蓋の裏面側に保持させることができる。
【0030】
請求項11の発明によれば、受部材が係脱自在に設けられているので、便蓋裏面への便座シートペーパーのセット作業を容易に行うことができる。
【0031】
請求12乃至請求項13の各発明によれば、便座シートペーパーは便座にエアにて吸着されるので、便座シートペーパーを接着剤等の手段によって吸着させる場合に較べて、接着剤の劣化に伴う接着不良による利用不能の便器の発生や接着剤の交換の手間等を解消することができる。
【0032】
請求14乃至請求項17の各発明によれば、便器が利用される際にシステムを作動させるので、省エネルギー化を図ることができる。
【0033】
請求項17の発明によれば、利用者が便座から離れるだけで、自動的に放水され、便器内を洗浄することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明に係る便座シートペーパーと自動給紙便器とを、便座と当該便座を覆う便蓋と当該便蓋の内面側に自動便座シートペーパー供給手段とを備えた自動給紙便器に基づいて説明する。
【実施例1】
【0035】
先ず、実施例1おいて、便座シートペーパーを図1及び図2に基づいて説明する。図1は便座シートペーパーを上から見下ろした平面図、図2は便座シートペーパーが便座に乗せられた状態を示す側面図である。
【0036】
図1において、便座シートペーパー10は便座(図示せず)の上に乗せられる還状体部11と、この還状体部11の還状内縁の一部から還の中心方向に向かって延在する延在部12とを備えた形態としている。
還状体部11は、従来の便座シートペーパー(図示せず)と同様の形態のものであり、細部の形状の異同に拘わらず、要は、還状の便座の上面に乗る形状のものであればよい。
【0037】
図1及び図2において、延在部12は、還状体部11が便座21に乗った状態において、自重によって自然に垂れた延在部12の少なくとも先端側が便器20の内周面の一部に接するか、或いは、接するほどに近接する長さの形状に整形している。要は、延在部12が自然に垂れた状態において、便器20内に放水された流水(図示せず)に、延在部12の先端側が触れて引き込まれ得る長さ及び形状であればよい。
【0038】
実施例1の延在部12は、便座21に座る利用者の体の前から後に向かって、体の前後方向に延在するよう帯状に整形してあるが、これに限らず、体の後から前に向かって延在させてもよいし、体の左右方向から向かい合わせに2本の帯が延在するように設けてもよい。
【0039】
又、還状体部11と延在部12とは便座シートペーパーの原紙(図示せず)をカットして図1に示すように一体整形してある。
このように整形すると、ペーパーの整形が容易であり且つ経済的になると共に、延在部が流水に引き込まれる際における還状体部との一体性を高めることができ、還状体部を流水に引き込ませる確実性をより高めることができる。
【0040】
便座シートペーパー10は、トイレットペーパーと同様な水溶性に加工しておくと、使用後にトイレットペーパーと同様に便器内に投棄できる。本発明に係る便座シートペーパー10は便器20内に投棄することを前提としており、この点に、本発明に係る便座シートペーパー10の特徴の一つがある。
【実施例2】
【0041】
次に、実施例2において、便座と当該便座を覆う便蓋と当該便蓋の内面側に自動便座シートペーパー供給手段とを備えた自動給紙便器を、図3乃至図6に基づいて説明する。
図3は自動給紙便器(単に便器ともいう)の側面図、図4は自動給紙便器の外観斜視図、図5は便蓋に自動便座シートペーパー供給手段がセットされた状態の底面図、図6は便座と自動便座シートペーパー供給手段の縦断面図、図7は利用者の使用状態を示す説明図である。
【0042】
図3及び図4において、符号20は自動給紙便器(単に便器とも言う)であり、この自動給紙便器は、便座21と当該便座21を覆う便蓋22と当該便蓋22の内面側即ち底面側に設けられた自動便座シートペーパー供給手段30とを備えている。
尚、図中の符号40は吸気手段、図4中の符号23は貯水タンクである。
【0043】
自動便座シートペーパー供給手段30(単にペーパー供給手段ともいう)は、実施例1で説明した便座シートペーパー10を複数枚の束(以下、この束をも便座シートペーパー10という)毎保持するものであって、必要に応じて、1枚ずつ、便座10上に供給する手段である。
この自動便座シートペーパー供給手段30は、便座シートペーパー10を複数枚保持するためのペーパー保持手段31を備えている。
【0044】
実施例2のペーパー保持手段31は、従来に無い特異な形態、即ち延在部12を備えた還状体部11とからなる便座シートペーパー10を、便器20内に放水される流水に触れないように保持させるために、従来のこの種のペーパー保持手段(図示せず)が有する還状体部11の保持手段のみでは足らず、還状体部11即ち従来の便座シートペーパー(図示せず)が保持された状態において、少なくとも、延在部12の垂れ下がりを阻止する延在部保持装置50が設けられている。
【0045】
図3及び図6において、延在部保持装置50は、この実施例では、帯状の延在部12を下支えすると共に下支え状態から延在部12のすり抜けを許すよう当該帯状の延在部12の幅方向において、断面コ字状に形成された受部材(50)で構成されている。
【0046】
図5に示すように、この断面コ字状の受部材(50)は、延在部12の長さ方向(延在方向)に延在する長さを備えており、延在部12の先端側から延在部12の基部側へ向けて、当該延在部12の先端側をペーパー保持手段31に保持させるように構成されている。
更にこの受部材50は、便蓋22の裏面のペーパー保持手段31への便座シートペーパー10のセット作業即ち収納作業を容易に行わせるため、ペーパー保持手段31から少なくとも受部材50の一部が離脱するよう係脱自在に構成しておくとよい。
【0047】
図6に示すように、この実施例2では、延在部12の先端側の受部材50の端部が回動自在にペーパー保持手段31に軸着され、受部材の他端側即ち延在部12の基部側が、ペーパー保持手段31と係脱自在に係合する自由端としてある。
このように構成しておくことによって、便座シートペーパー10の束をセットする際には、この自由端側を開放することで、便座シートペーパー10のセット作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【実施例3】
【0048】
上記実施例2で説明した自動給紙便器20は、ペーパー保持手段31に保持された便座シートペーパー10を、一枚ずつ便座21に吸着させる吸気手段50を備えている。
図6に示すように、この吸気手段40は、便座21の表面に明けられた無数の吸気孔41と、当該吸気孔41を介して便座21の表面のエアを便座21の内部に設けられた還状通気路42を経て取り込むエアポンプ(図示せず)とで構成されている。
尚、図3及び図4に示す符号40(43)に示すダクトは還状通気路42とエアポンプとを連通させる通気路である。
【0049】
このように構成すれば、便座シートペーパー10は便座21にエアにて吸着されるので、便座シートペーパーを接着剤等の手段によって吸着させる従来の手法に較べて、接着剤の劣化に伴う接着不良による利用不能の便器の発生や接着剤の交換の手間等を解消することができる。
【実施例4】
【0050】
実施例4は、上記実施例1及び3で説明した本発明に係る便座シートペーパー10を用いた自動給紙便器20の設置環境を更に自動システム化した例を示すもので、便器20が利用される際に吸気手段40等の当該便器20に係るシステム全体を図示されていない中央制御手段(以下、単に制御手段ともいう)の制御下におき、省エネルギー化と利用者の利便性の向上を図ったものである。
【0051】
図7において、60はトイレ室、61はトイレ室60の天井に設置された対人センサである。
この対人センサ61は、便器20に利用者が接近或いは立ち去ったことを検知するもので、例えば、利用者が検知エリア内、この例では、トイレ室60に入るとその旨の検知信号即ち便器接近信号を出力し、エリア外即ちトイレ室60から利用者が立ち去るとその旨の検知信号即ち便器離脱信号を出力する。
【0052】
又、符号62は便座21に設けられた着座センサとしての例えば圧力センサであり、利用者が着座するとその旨の検知信号即ち着座信号を出力し、利用者が便座から離れるとその旨の検知信号即ち離座信号を出力する。尚、この着座センサに代えて単なるスイッチを用いてもよい。
又、貯水タンク23には、便器20内への放水路(図示せず)の途中に放水手段24として例えば電磁弁が設けられている。
【0053】
図示されていない制御手段は、前記対人センサ61や着座センサ62からの検知信号に基づいて、前記吸気手段40や放水手段24を次のように制御する。
即ち、先ず、利用者がトイレ室60に入ると対人センサ61がこれを検知して便器接近信号を出力する。
【0054】
次に、制御手段は、この対人センサ61からの便器接近信号に基づいて、吸気手段40を作動(始動)させる。吸気手段40は、便蓋22が閉じられている状態下で、即ち、便蓋22の内面に設けられたペーパー保持手段31に保持されている複数枚の便座シートペーパー10の内、便座21の表面に接している1枚の便座シートペーパー10をエアの吸引力によって便座21の表面に吸着させる。
【0055】
こうして、便座シートペーパー10が便座21の表面に吸着させられている状態下で、利用者が便蓋22を引き上げると、1枚の便座シートペーパー10のみが便座21に吸着された状態で残される。
従って、利用者は便座シートペーパー10に何ら手を下す必要が無い。しかも、便座シートペーパー10はただ単に便座21に乗せられているのではなく、
エアで吸着されているため、利用者が座る際に位置ズレを生じ難く、利用者は便座シートペーパー10の位置ズレを気にすることなく、座ることができる。
【0056】
利用者が便座21に座ると、着座センサ62がこれを検知して着座信号を出力する。制御手段はこの着座信号に基づいて、吸気手段40の作動を停止させる。そして、利用者が用を済ませて立ち上がると、着座センサ62は離座信号を出力する。
【0057】
制御手段はこの離座信号に基づいて、放水手段24に放水信号を出力して、所定時間或いは所定量の水を放水させる。
この放水により便座23上の便座シートペーパー10は延在部12を介して流水に巻き込まれる。
従って、この例によれば、利用者は便座シートペーパー10を便座に敷いたり、撤去処分したりする必要が無いばかりか、放水の手間をも省くことができる。
【実施例5】
【0058】
上記実施例4では、着座センサ62の着座信号に基づいて制御手段が吸気手段40の作動を停止さたが、この実施例5では、停止させることなく引き続き作動させ、利用者が便座21に座っている間中吸気手段40を作動させてもよい。
これにより、利用者が便座21に座っている間、便座シートペーパー10は便座21に吸着しているため、便座シートペーパー10の位置ズレを抑制させることができる。
この場合、利用者が便座21から離れた際の離座信号に基づいて制御手段が吸気手段40の作動を停止させることになる。
【0059】
以上のように、便器20の設置環境をシステム化することによって、利用者は何ら便座シートペーパー10に手を下さずに、便座シートペーパー10が自動的に設置され、使用後には放水により自動的に便座21から便座シートペーパー10が便器内に自動的に引き込まれる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は自動給紙手段を備えた便器に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は便座シートペーパーを上から見下ろした平面図である。(実施例1)
【図2】図2は便座シートペーパーが便座に乗せられた状態を示す側面図である。(実施例1)
【図3】自動給紙便器(便器)の側面図である。(実施例2、実施例3)
【図4】自動給紙便器の外観斜視図である。(実施例2、実施例3)
【図5】便蓋に自動便座シートペーパー供給手段がセットされた状態の底面図である。(実施例2、実施例3)
【図6】便座と自動便座シートペーパー供給手段の縦断面図である。(実施例2、実施例3)
【図7】利用者の使用状態を示す説明図である。(実施例4,実施例5)
【符号の説明】
【0062】
10 便座シートペーパー
11 還状体部(便座シートペーパー)
12 延在部(便座シートペーパー)
20 自動給紙便器(便器)
21 便座
22 便蓋
24 放水手段
30 自動給紙手段
31 ペーパー保持手段(自動給紙手段)
40 吸気手段
41 吸気孔
61 対人センサ
62 着座センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
還状の便座に乗せて使用される便座シートペーパーにおいて、
前記便座シートペーパーは、前記便座に乗る還状体部と前記還状体部の還状内縁の一部から還の中心方向に延在する延在部とを備えたことを特徴とする便座シートペーパー。
【請求項2】
延在部は、少なくとも当該延在部の先端側が便器内周面の一部に接することを特徴とする請求項1に記載の便座シートペーパー。
【請求項3】
延在部は、便座に座る利用者の体の前後方向に延在することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の便座シートペーパー。
【請求項4】
延在部は、便座に座る利用者の体の前から後に向かって延在することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の便座シートペーパー。
【請求項5】
延在部は、帯状であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の便座シートペーパー。
【請求項6】
還状体部と延在部とは便座シートペーパーの原紙をカットして一体整形されたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の便座シートペーパー。
【請求項7】
便座シートペーパーは水溶性であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の便座シートペーパー。
【請求項8】
便座と当該便座を覆う便蓋と当該便蓋の内面側に自動便座シートペーパー供給手段とを備えた自動給紙便器において、
前自動便座シートペーパー供給手段は、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の便座シートペーパーを複数枚保持し1枚ずつ供給できる手段であることを特徴とする自動給紙便器。
【請求項9】
自動便座シートペーパー供給手段は便座シートペーパーを複数枚保持するペーパー保持手段を有し、このペーパー保持手段は、少なくとも、保持された状態において延在部の垂れ下がりを阻止する延在部保持装置を備えていることを特徴とする請求項8に記載の自動給紙便器。
【請求項10】
延在部保持装置は、帯状の延在部を下支えすると共に下支え状態から延在部のすり抜けを許す受部材であることを特徴とする請求項9に記載の自動給紙便器。
【請求項11】
該受部材は、複数枚の便座シートペーパーをペーパー保持手段に保持させる際に、ペーパー保持手段から少なくとも一部が離脱するよう係脱自在に構成されたことを特徴とする請求項10に記載の自動給紙便器。
【請求項12】
便座は、ペーパー保持手段に保持された便座シートペーパーを便座に吸着する吸気手段を有することを特徴とする請求項11に記載の自動給紙便器。
【請求項13】
吸気手段は、便座の表面に明けられた無数の吸気孔と、当該吸気孔を介して便座表面のエアを便座内部に取り込むエアポンプとで構成されたことを特徴とする請求項12に記載の自動給紙便器。
【請求項14】
請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、当該便器への利用者の接近を検知する対人センサと、当該対人センサの検知信号に基づいて吸気手段を作動させる制御手段とを備えたことを特徴とする自動給紙便器。
【請求項15】
請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、当該便器への利用者の接近を検知する対人センサと、便座への利用者の着座を検知する着座センサと、前記対人センサの検知信号に基づいて吸気手段を作動させ前記着座センサの検知信号に基づいて前記吸気手段の作動を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする自動給紙便器。
【請求項16】
請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、当該便器への利用者の接近を検知する対人センサと、便座からの利用者の離座を検知する着座センサと、前記対人センサの検知信号に基づいて吸気手段を作動させ前記着座センサの離座検知信号に基づいて前記吸気手段の作動を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする自動給紙便器。
【請求項17】
請求項8乃至請求項13の何れかに記載の自動給紙便器は、貯水タンク内の水を便器に放水する放水手段を備え、着座センサの離座検知信号に基づいて前記放水手段をして放水させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項15又は請求項16に記載の自動給紙便器。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−311870(P2006−311870A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−118739(P2005−118739)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【出願人】(599032176)株式会社オーバ (3)
【Fターム(参考)】