説明

保冷容器

【課題】 同じ容器で真空予冷容器と冷蔵庫内冷却容器を兼用でき、優れた保冷性能を持った保冷容器の提供。
【解決手段】 合成樹脂発泡体製の容器本体2と、該容器本体の開口に被せる通気口付きの蓋体3と、該蓋体の上面側に、前記通気口4を塞ぐ位置と前記通気口が開口する位置との間をスライド可能でかつ前記蓋体に対して着脱可能に設けられた小蓋5とを有してなるとともに、この小蓋の表裏面のいずれかに、小蓋が通気口を塞ぐ位置にある時に容器内部と外部を連通する通気手段である通気凹溝6が設けられたことを特徴とする保冷容器1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜や果物等を収納し、保冷するために用いる保冷容器に関し、特に、蓋体に小蓋をスライド可能及び着脱可能に設け、そのスライド動作及び表裏の交換によって冷蔵庫での予冷と真空予冷の両方の予冷工程に対応可能とした保冷容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、野菜や果物などの食品を収納し、冷蔵庫もしくは真空予冷庫にて冷却し、収容物の温度を下げて保存するための容器として、発泡ポリスチレン系樹脂などの合成樹脂発泡体製の容器本体と、該容器本体の開口に被せる蓋体とを備えた保冷容器が使用されている。収納物を入れた保冷容器を冷蔵庫で予冷する場合には、冷蔵庫の冷気を容器内部に導入する開口が必要があり、また庫外では開口を塞ぐ必要がある。一方、真空予冷庫で予冷する場合には、容器内の空気を流通するための僅かな隙間があれば良い。
【0003】
従来、保冷容器としては、例えば、特許文献1〜3に開示されているものが提案されている。
特許文献1に記載された保冷容器は、合成樹脂発泡体よりなる容器本体の開口縁に突縁を形成するとともに、蓋体の周縁部下面に前記突縁に対する嵌合溝を形成し、蓋体の周縁部の嵌合溝を突縁との嵌合部よりやや深くして嵌合溝の内底部分を周方向に連続する連通路として形成し、この嵌合溝の内側壁部に前記連通路より容器内部に通ずる通気溝を所要箇所に形成するとともに、嵌合溝の外側壁部に連通路から容器外部に通じる通気溝を前記通気溝と周方向に位置をずらせて形成したことを特徴としている。
【0004】
また、特許文献2に記載された保冷容器は、合成樹脂製の容器本体と蓋体とからなり、蓋体には蓄冷材収容室を形成してあるとともに蓄冷材収容室を塞ぐことのできる補助蓋を組み合わせてあり、補助蓋と蓋体間には外部から蓄冷材収容室へ通ずる通気路を形成してあり、また蓄冷材収容室は容器内部に連通するよう形成してあることを特徴としている。
【0005】
また、特許文献3に記載された運搬容器は、合成樹脂発泡体からなる容器本体と蓋とからなり、容器本体には四周の側壁上縁にそれぞれ適数の切欠が形成されるとともに、側壁内側の所要箇所に上縁から底部に達しかつ底部内方まで延長する凹溝が形成され、また蓋には周縁部下部に前記切欠に対応する突部が設けられ、さらに前記容器本体の切欠箇所を含む上縁全周に段部が形成されるとともに、蓋の周縁部には前記段部に嵌合する周方向連続状の突縁が設けられ、蓋が容器本体に対し密嵌自在に設けられてなることを特徴としている。
【特許文献1】実開平5−40181号公報
【特許文献2】特開2002−302162号公報
【特許文献3】実開昭62−36774号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した特許文献1〜3に記載された従来技術には、次のような問題があった。
【0007】
特許文献1に記載された保冷容器は、真空予冷のみの場合には有効であるが、通常の容器としては空気の流入があり、雰囲気温度が高い場合には容器内部の温度が上昇し易い問題がある。
【0008】
特許文献2に記載された保冷容器は、流入した空気が蓄冷材と接触して容器内に入る構造になっているが、時間の経過とともに蓄冷材の温度が上昇すると保冷効果が薄れる問題がある。
【0009】
特許文献3に記載された搬送容器は、内容物を冷やした後、蓋を被せる作業を行わなければならず、作業が煩雑になる問題がある。
【0010】
このように、従来の保冷容器にあっては、容器本体に蓋体を被せた状態で、真空予冷と冷蔵庫内冷却の両方に使用する場合に改善すべき点があった。
【0011】
本発明は前記事情に鑑みてなされ、同じ容器で真空予冷容器と冷蔵庫内冷却容器を兼用でき、優れた保冷性能を持った保冷容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するため、本発明は、合成樹脂発泡体製の容器本体と、該容器本体の開口に被せる通気口付きの蓋体と、該蓋体の上面側に、前記通気口を塞ぐ位置と前記通気口が開口する位置との間をスライド可能でかつ前記蓋体に対して着脱可能に設けられた小蓋とを有してなるとともに、前記小蓋の表裏面のいずれかに、小蓋が通気口を塞ぐ位置にある時に容器内部と外部を連通する通気手段が設けられたことを特徴とする保冷容器を提供する。
【0013】
本発明の保冷容器において、前記通気手段として、小蓋の表裏面のいずれかの周縁部に通気凹溝が設けられたことが好ましい。
【0014】
本発明の保冷容器において、前記蓋体の上面側に、前記通気口に隣接して前記小蓋をスライドさせる摺動用凹部が設けられたことが好ましい。
【0015】
本発明の保冷容器において、前記摺動用凹部の周縁に、前記小蓋の周縁と接する係合凹部が設けられるとともに、前記小蓋の周縁に前記係合凹部と係合する突起が設けられたことが好ましい。
【0016】
本発明の保冷容器において、前記摺動用凹部の周縁に、前記小蓋の係合凹部と係合して該小蓋を上方側に向けてガイドし蓋体から離脱させるガイド凹部が設けられたことが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の保冷容器は、容器本体の開口に被せる通気口付きの蓋体の上面側に、通気口を塞ぐ位置と通気口が開口する位置との間をスライド可能でかつ蓋体に対して着脱可能に小蓋を設けるとともに、この小蓋の表裏面のいずれかに、小蓋が通気口を塞ぐ位置にある時に容器内部と外部を連通する通気手段を設けた構成としたので、次の(A)、(B)の通り、真空予冷する場合と冷蔵庫内冷却する場合とで小蓋の表裏を代えて使用することにより、真空予冷容器と冷蔵庫内冷却容器を兼用でき、優れた保冷性能を持った保冷容器を提供することができる。
(A)真空予冷する場合には、小蓋を通気手段のある側を下向きにして蓋体に取り付け、通気口を塞ぐ位置にスライドさせる。小蓋で通気口を塞いでも、通気手段によって容器内部と外部が連通しているので、真空予冷によって容器内部を冷やすことができる。
(B)冷蔵庫内冷却する場合には、小蓋を通気手段のある側を上向きにして蓋体に取り付け、冷蔵庫内では通気口を開く位置にスライドさせる。これにより通気口を通して冷気が容器内部に入り、容器内部を冷やすことができる。庫外では小蓋を通気口を塞ぐ位置にスライドさせることで、外気が入り込み難くなり、高い保冷性を維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1〜図11は本発明の保冷容器の一実施形態を示す図であり、図1は保冷容器1の組立斜視図、図2〜図7は冷却方式に応じて小蓋5の表裏及び位置を変えた場合を示す保冷容器1の斜視図、図8〜図10は段積み状態の保冷容器1の蓋体3部分の要部断面図、図11は保冷容器1の小蓋5周縁の要部断面図である。これらの図中符号1は保冷容器、2は容器本体、2Aは開口、3は蓋体、4は通気口、5は小蓋、6は通気凹溝、7は摺動用凹部、8は係合凹部、9は突起、10はガイド凹部である。
【0019】
本実施形態において、保冷容器1は、合成樹脂発泡体製の容器本体2と、この容器本体2の開口2Aに被せる通気口4付きの蓋体3と、この蓋体3の上面側に、通気口4を塞ぐ位置と通気口4が開口する位置との間をスライド可能でかつ蓋体3に対して着脱可能に設けられた小蓋5とを有してなるとともに、小蓋5の表裏面のいずれかの周縁部に一対の通気凹溝6(通気手段)が設けられたことを特徴としている。
【0020】
本実施形態において、容器本体2、蓋体3及び小蓋5は、それぞれ同種の合成樹脂発泡体で構成されている。この合成樹脂発泡体としては、例えば、ポリエチレン系樹脂発泡体、ポリプロピレン系樹脂発泡体、ポリスチレン系樹脂発泡体、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂発泡体などの熱可塑性樹脂発泡体が用いられ、特に、ポリスチレン系樹脂発泡体が好ましい。また、合成樹脂発泡体の密度は密度12〜210kg/mの範囲が好ましい。なお、本発明は本例示に限定されず、非発泡の熱可塑性樹脂フィルム又はシートを合成樹脂発泡体に積層した複合成形体で形成したり、蓋体3及び小蓋5の一方または両方を他の材料、例えば非発泡の熱可塑性樹脂成形体で形成しても良い。
【0021】
本実施形態において、容器本体2の形状は平面視四角形であり、その一辺の側壁部を底部近傍まで切欠き、前方と上方に開口2Aを拡張した箱状とし、一方、蓋体3はその開口2Aを塞ぐように、側面視逆L字状として構成しているが、容器本体2と蓋体3の形状は本例示に限定されず、種々の形状の容器本体とその開口に被せる蓋体の組み合わせを用いることができる。
【0022】
また本実施形態において、蓋体3に穿設する通気口4は、通気口4を開口した状態で冷蔵庫内冷却する場合に通気口4を通して冷気が十分に流入できればよく、その形状、寸法等は限定されない。また、保冷容器1の形状や大きさに応じて、通気口4を複数個設けることもできる。さらに、小蓋5の形状及び寸法は、通気口4を塞ぐことができればよく、通気口4の形状や寸法に応じて適宜設定可能である。
【0023】
本実施形態において、蓋体3の上面側には、通気口4に隣接して小蓋5をスライドさせるための摺動用凹部7が設けられている。また、摺動用凹部7の周縁には、小蓋5の周縁と接する係合凹部8が設けられるとともに、小蓋5の周縁には係合凹部8と係合する突起9が設けられている。さらに、摺動用凹部7の周縁には、小蓋5の係合凹部8と係合して小蓋5を上方側に向けてガイドし、蓋体3から離脱させるためのガイド凹部10が設けられている。
【0024】
図2は、本実施形態の保冷容器1を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、通気口4を塞ぐ位置に小蓋5をスライドさせた状態を示している。冷蔵庫内冷却容器として使用する場合には、小蓋5の通気凹溝6がある面を上向きにして蓋体3に取り付ける。なお、本例示では通気凹溝6として、小蓋5の両側中央に対向して一対の通気凹溝6を設けた構成としているが、通気凹溝6の配置位置、形成個数、形状等は本例示に限定されるものではなく、小蓋5の形状等に応じて適宜設定可能である。
【0025】
この図2に示す状態では、通気口4が小蓋5によって塞がれ、容器本体1は気密性が高い状態になっている。保冷容器1を冷蔵庫内に入れて冷却後、庫外に出す場合には、図2に示すように通気口4を小蓋5によって塞ぐことで、外気が容器内に浸入しにくくなり、高い保冷性が得られる。
【0026】
図3は、同じく保冷容器1を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、小蓋5を中間位置にスライドさせた状態を示している。この状態では、通気口4がほぼ半分開口した状態となっている。この状態では、小蓋5の周縁に形成された突起9(図11参照)がガイド凹部10(図9等参照)に入り、該突起9を上方に向けてガイドし、これに沿って小蓋5を引き上げることで、蓋体3から小蓋5を取り外すことができる。取り外した小蓋5は、必要に応じて表裏面を取り替えた後、その突起9をガイド凹部10に挿入し、蓋体3に向けて押し下げることで、簡単に装着することができる。
【0027】
図4は、同じく保冷容器1を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、小蓋5を通気口4が開口する位置にスライドさせた状態を示している。この状態では、通気口4が大きく開口するため、この保冷容器1を冷蔵庫内冷却する際に、冷蔵庫内の冷気がこの通気口4を通して効率よく流入し、収容物を冷却することができる。冷却後、保冷容器1を庫外に搬出する際には、小蓋5を図2に示すように通気口4を塞ぐ位置にスライドさせることで、簡単に保冷性を高めることができる。
【0028】
図5は、保冷容器1を真空予冷容器として使用する場合に、小蓋5を中間位置にスライドさせた状態を示している。前述した通り、図3に示す状態において、小蓋5を中間位置にスライドさせ、小蓋5を引き上げることで、蓋体3から小蓋5を取り外し、通気凹溝6が設けられた側を下向き(蓋体3側)とした後、この小蓋5を蓋体3に取り付けることで、図5に示すように簡単に真空予冷容器としての適用変更が可能となる。
【0029】
図6は、同じく保冷容器1を真空予冷容器として使用する場合に、小蓋5を通気口4を塞ぐ位置にスライドさせた状態を示している。この状態では、小蓋5によって通気口4が塞がれるが、小蓋5に設けられた通気凹溝6によって容器内部と外部とが連通している。このように真空予冷の際に、容器内部の空気が通気凹溝6を通して外部に抜け出すことで、真空予冷の際に小蓋5で通気口4を塞いであっても、容器内圧が真空排気している外部より高くなって蓋体3が外れることがなく、真空予冷を行うことができる。また、通気凹溝6が設けられた側を下向きとした小蓋5によって通気口4を塞いでおけば、容器内と外部とが連通している部分は通気凹溝6の僅かな隙間だけなので、容器内圧と外気圧とが等しい大気圧雰囲気下では外気が容器内にほとんど流入せず、従って冷却後に保冷容器1を庫外に搬出しても、保冷性が劣化することはほとんどない。
【0030】
図7は、図5及び図6と同じく保冷容器1を真空予冷容器として使用する場合に、小蓋5を通気口4を開口する位置にスライドさせた状態を示している。
【0031】
図8は、保冷容器1を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、小蓋5を通気口4が開口する位置にスライドさせた状態(図4参照)にある保冷容器1の上に、別な保冷容器1を段積みした状態を示している。小蓋5の通気凹溝6は、上向きになっている。保冷容器1の容器本体2底面側には、段積みした際に直下の保冷容器1の蓋体3上面の摺動用凹部7と容器本体2底面とが接触しないように脚部となる凸部を設けておくことが望ましい。このように構成することで、保冷容器1を段積みしても、上下の保冷容器1間の隙間及び通気口4を通って、容器内部に冷気が流入し、容器内部が冷却される。
【0032】
図8の例示では、蓋体3の摺動用凹部7の通気口4部分に長丸形状の係合凹部8が設けられ、さらに摺動用凹部7の中央部には蓋体3の上面に達するガイド凹部10が設けられている。一方、小蓋5の周縁には、これらの係合凹部8及びガイド凹部10に係合する突起9(図11参照)が設けられている。
【0033】
図9は、保冷容器1を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、通気口4を塞ぐ位置に小蓋5をスライドさせた状態(図2参照)にある保冷容器1の上に、別な保冷容器1を段積みした状態を示している。小蓋5の通気凹溝6は、上向きになっている。冷蔵庫内冷却する場合、保冷容器1の小蓋5は図8に示す通り、通気口4が開口する位置としているが、冷却後に保冷容器1を庫外に搬出する場合には、図9に示すように通気口4を塞ぐ位置に小蓋5をスライドさせる。この後、その上に別な保冷容器1を段積みすることができる。図9の例示では、蓋体3の通気口4と反対側の摺動用凹部7に、横長で一端側がガイド凹部10につながる係合凹部8が設けられている。
【0034】
図10は、保冷容器1を真空予冷容器として使用する場合に、小蓋5を通気口4を塞ぐ位置にスライドさせた状態(図6参照)にある保冷容器1の上に、別な保冷容器1を段積みした状態を示している。小蓋5の通気凹溝6は、下向きになっており、この通気凹溝6を通して容器内部と外部とが連通している。
【0035】
図11は、蓋体3側の係合凹部8と小蓋5の周縁に設けた突起9との係合状態を示す要部断面図である。なお、本例示では蓋体3側を凹部(係合凹部8)とし、小蓋5側に突起9を設け、この係合凹部8に突起9が摺動可能に係合する構成としたが、小蓋5をスライド可能に取り付ける手段はこれに限定されず、例えば、蓋体3側に、中央で途切れる凸条を水平に設け、小蓋5の周縁に該凸条に係合する凹溝を設けてもよい。この場合には、凸条が途切れた中央部で小蓋5を取り外すことができる。
【0036】
前述したように、本実施形態の保冷容器1は、容器本体2の開口2Aに被せる通気口4付きの蓋体3の上面側に、通気口4を塞ぐ位置と通気口4が開口する位置との間をスライド可能でかつ蓋体3に対して着脱可能に小蓋5を設けるとともに、この小蓋5の表裏面のいずれかに、小蓋5が通気口4を塞ぐ位置にある時に容器内部と外部を連通する通気凹溝6を設けた構成としたので、次の(A)、(B)の通り、真空予冷する場合と冷蔵庫内冷却する場合とで小蓋5の表裏を代えて使用することにより、真空予冷容器と冷蔵庫内冷却容器を兼用でき、優れた保冷性能を持った保冷容器1を提供することができる。
(A)真空予冷する場合には、小蓋5を通気凹溝6のある側を下向きにして蓋体3に取り付け、通気口4を塞ぐ位置にスライドさせる。小蓋5で通気口4を塞いでも、通気凹溝6によって容器内部と外部が連通しているので、真空予冷によって容器内部を冷やすことができる。
(B)冷蔵庫内冷却する場合には、小蓋5を通気凹溝6のある側を上向きにして蓋体3に取り付け、冷蔵庫内では通気口4を開く位置にスライドさせる。これにより通気口4を通して冷気が容器内部に入り、容器内部を冷やすことができる。庫外では小蓋5を通気口4を塞ぐ位置にスライドさせることで、外気が入り込み難くなり、高い保冷性を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の保冷容器の一実施形態を示す組立斜視図である。
【図2】保冷容器を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、通気口を塞ぐ位置に小蓋をスライドさせた状態を示す斜視図である。
【図3】保冷容器を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、通気口を塞ぐ位置と通気口を開口する位置の中間に小蓋をスライドさせた状態を示す斜視図である。
【図4】保冷容器を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、通気口を開口する位置に小蓋をスライドさせた状態を示す斜視図である。
【図5】保冷容器を真空予冷容器として使用する場合に、小蓋を中間位置にスライドさせた状態を示す斜視図である。
【図6】保冷容器を真空予冷容器として使用する場合に、通気口を塞ぐ位置に小蓋をスライドさせた状態を示す斜視図である。
【図7】保冷容器を真空予冷容器として使用する場合に、通気口を開口する位置に小蓋をスライドさせた状態を示す斜視図である。
【図8】保冷容器を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、通気口が開口する位置に小蓋をスライドさせた状態にある保冷容器の上に、別な保冷容器を段積みした状態を示す要部断面図である。
【図9】保冷容器を冷蔵庫内冷却容器として使用する場合に、通気口を塞ぐ位置に小蓋をスライドさせた状態にある保冷容器の上に、別な保冷容器を段積みした状態を示す要部断面図である。
【図10】保冷容器を真空予冷容器として使用する場合に、通気口を塞ぐ位置に小蓋をスライドさせた状態にある保冷容器の上に、別な保冷容器を段積みした状態を示す要部断面図である。
【図11】小蓋周縁の凸部と蓋体側の係合凹部の係合状態を例示する要部断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…保冷容器、2…容器本体、2A…開口、3…蓋体、4…通気口、5…小蓋、6…通気凹溝(通気手段)、7…摺動用凹部、8…係合凹部、9…突起、10…ガイド凹部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂発泡体製の容器本体と、該容器本体の開口に被せる通気口付きの蓋体と、該蓋体の上面側に、前記通気口を塞ぐ位置と前記通気口が開口する位置との間をスライド可能でかつ前記蓋体に対して着脱可能に設けられた小蓋とを有してなるとともに、前記小蓋の表裏面のいずれかに、小蓋が通気口を塞ぐ位置にある時に容器内部と外部を連通する通気手段が設けられたことを特徴とする保冷容器。
【請求項2】
前記通気手段として、前記小蓋の表裏面のいずれかの周縁部に通気凹溝が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の保冷容器。
【請求項3】
前記蓋体の上面側に、前記通気口に隣接して前記小蓋をスライドさせる摺動用凹部が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の保冷容器。
【請求項4】
前記摺動用凹部の周縁に、前記小蓋の周縁と接する係合凹部が設けられるとともに、前記小蓋の周縁に前記係合凹部と係合する突起が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の保冷容器。
【請求項5】
前記摺動用凹部の周縁に、前記小蓋の係合凹部と係合して該小蓋を上方側に向けてガイドし蓋体から離脱させるガイド凹部が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の保冷容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−182391(P2006−182391A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−377019(P2004−377019)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【出願人】(000125462)笠原工業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】