説明

保護基を有する7−ポリアミノアルキル(オキシ)イミノメチルカンプトテシン

一般式(I)の化合物が開示される:


(I)
式中の基は明細書に定義したとおりであり、イミン/オキシム残基上のポリアミン置換基の存在を特徴とし、かかるアミン基は好適な保護基で保護されている。該化合物は強力なトポイソメラーゼI阻害活性を有しており、それゆえ腫瘍およびウイルスおよび寄生虫感染症の治療用医薬として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される本発明は、医薬として有用な化合物に関し、特にC-7位に置換基を有し、アミン残基が保護基、例えばBocで保護されているポリアミン残基を含むカンプトテシン誘導体、その調製方法、トポイソメラーゼ I 阻害活性を有する活性物質としてのそれらの使用および活性成分としてそれらを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
カンプトテシンは中国原産のNyssaceae科に属する樹木であるCamptotheca acuminataから最初Wallらによって単離されたアルカロイドである[J. Am. Chem. Soc.、1966、88、3888 3890]。
【0003】
該分子は環 Eにラクトンを有する五環構造からなり、これは細胞毒性に必須である。
カンプトテシンについての総説およびその医薬としての使用に関する問題ならびにかかる問題に対する解決については、EP 1 044 977(本出願人名義で出願)を参照されたい。
【0004】
ポリアミンはこのところ医薬品化学において大きな関心を集めている。
【0005】
プトレッシン、スペルミジンおよびスペルミンはもっともよく研究されたポリアミンである。というのは、それらは原核および真核細胞の両方に天然に存在するからである。細胞生理学におけるそれらの役割は複数あるようであり、ある側面においては未だに知られていない [J. Med. Chem.、2001、44、1-26]。生理的pHにおいてこれら化合物はポリカチオンとして存在し、かなり多様な細胞構成物と相互作用することが出来る(例えば、RNA、DNA、ヌクレオチオド、タンパク質およびその他の酸性の性質を有する生理物質)[J. Cell Biochem.、1991、46、37-47]。
【0006】
腫瘍学においてはポリアミンは多くの理由により研究対象となっている。すなわち、その生理的pHでのポリカチオン性の性質、細胞膜のイオンチャンネルに対するそれらの影響およびヒト腫瘍型における様々な重要な転写因子とのそれらの相互作用といった理由である[Biochemistry 1999、38、14765-74]。
【0007】
ポリアミンと細胞毒性薬との結合体、例えばクロラムブシルとの結合体については既に記載されており [Cancer Res.、1992、52、4190-5]、ポリアミンとクロラムブシルとの結合体によって治療指数のかなりの改善が観察された。それだけでなく3-インドリルカルビノールとの組み合わせにおける化学的予防の一つの形態としても記載されている[BMC-Cancer 2003、3:2、1471-2407]。
【0008】
保護された形態のポリアミン誘導体: 例えば、N-ベンジル-誘導体についての研究はあまりなされていない [J. Med. Chem.、2001、44、3653-64]。
【0009】
ポリアミンは細胞毒性分子の細胞への輸送に影響を与えるために、それら細胞毒性分子と結合させることができる: 例えば、スペルミンは、腫瘍細胞レベルでアクリジンの選択的放出を促す目的でアクリジンと接合された[J. Med. Chem.、2002、45、5098-111]。
【0010】
ポリアミン残基はカンプトテシン(CPT)にも7位において挿入され、例えば、イミノメチル誘導体とされており[Bioorganic & Medical Chemistry Letters、2001、11、291-4]、特に、スペルミン由来の化合物は本出願人が出願した国際特許出願WO 0053607に記載されている。
【0011】
発明の概要
このたび、7位においてイミノメチルまたはオキシイミノメチル結合によって置換されたカンプトテシンであって、イミンおよびオキシム基がポリアミノアルキル残基を含むアミンまたはヒドロキシルアミン(例えば、スペルミン、スペルミジン、プトレッシン)由来のものは、保護された形態で存在する場合、保護されていない形態における同誘導体の抗癌活性と比較して顕著に優れた抗癌活性を示すことが驚くべきことに見いだされた。
【0012】
この抗癌効力は腫瘍学の臨床診療において現在用いられている化合物に匹敵し、それゆえ、本発明の対象である誘導体は癌に対する戦いに使用できる治療手段を充実させるのにかなり貢献するものであろう。
【0013】
本発明の対象である化合物、そのN1-オキシド、ラセミ体、その個々のエナンチオマー、その個々のジアステレオマー、Eおよび Z体、その混合物および、医薬上許容される塩は下記一般式 (I)を有する:
【化1】

(I)
[式中:
【化2】

mは0または1の数;
ZおよびZ'は、同じであっても異なっていてもよく、0〜2の整数;
YおよびY'は、同じであっても異なっていてもよく、(CH2)n1; (CH2)n2-CH[NRVII(CH2)n4-NHRI]-(CH2)n3; CH2-CH[CH2-CH2]2-または(CH2)n2-N[(CH2)n4-NHRIV]-(CH2)n3;
Y''は以下からなる群から選択される: H; シクロアルキル C3-C7; (CH2)n5-N[CH2-CH2]2N-(CH2)n6NHRV; (CH2)n7-CH[CH2- CH2]2NRV;
XはOまたは単結合;
n-n8は同じであっても異なっていてもよく、0〜5の整数;
RI、RII、RIII、RIV、およびRVは、同じであっても異なっていてもよく、それらが結合している窒素の保護基; CO2RVI; CO2CH2Ar; CO2(9-フルオレニルメチル); (CH2)n5-NHCO2RVI; CH2Ar; COAr; (CH2)n5-NHCO2CH2Ar; (CH2)n5-NHCO2-(9-フルオレニルメチル);
RVIは直鎖状または分枝状 (C1-C6) アルキル;
RVIIはHまたはRI-RV;
Arは フェニルなどのC6-C12 芳香族残基であって、以下から選択される1以上の基によって置換されていてもよい: ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、フェニル、シアノ、ニトロ、-NRVIIIRIX、ここでRVIIIおよび RIXは同じであっても異なっていてもよく、水素、直鎖状または分枝状 (C1-C5) アルキルであり、あるいは、Arは複素環基であり、該複素環基は、(C1-C5) アルキル基によって置換されていてもよい窒素原子、および/または酸素 および/または硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み;該複素環は以下から選択される1以上の基によって置換されていてもよい;ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、フェニル、シアノ、ニトロ、-NRVIIIRIX、ここでRVIIIおよび RIXは同じであっても異なっていてもよく、水素、直鎖状または分枝状 (C1-C5) アルキル]。
【0014】
本発明は、上記一般式 (I)を有する化合物の、医薬、特にトポイソメラーゼ I 阻害剤として有用な医薬の活性成分としての使用を含む。トポイソメラーゼ阻害活性から導かれる治療用途としては、特に腫瘍およびウイルスおよび寄生虫感染症が挙げられる。
【0015】
本発明は医薬上許容される媒体および賦形剤と混合して式(I)の化合物を活性成分として含む医薬組成物を含む。
【0016】
発明の詳細な説明
様々なRI、RII、RIII、RIV、および RVについて保護基の意味するところは、細胞による分子の捕捉に好ましい基である。本発明は、アミン窒素上の保護基が分子に強力な抗癌活性を付与するという発見に基づくものであり、本発明者らはいずれの特定の理論的考察にも拘束されるつもりはないが、保護基は親油性の嵩高い基であるべきであると考えられている。保護基の好ましい例としては以下が挙げられる: CO2RVI; CO2CH2-Ar; CO2-(9-フルオレニルメチル); (CH2)n5-NHCO2RVI; (CH2)n5-NHCO2-CH2Ar; CH2Ar; COAr; (CH2)n5-NHCO2-(9-フルオレニルメチル)、ここで可変基は上記の定義の通りである。
【0017】
特に好ましい化合物の第一の群は、6員環(6-term)ラクトン環 (m = 0)を有する式(I)の化合物を含み、とりわけ以下が好ましい:
- 20S-(4-{[3-(7-カンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-(3-tert-ブトキシカルボニル-アミノプロピル)-カルバミン酸のtert-ブチルエステル ;
- 20S-(4-{[3-(7-カンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-カルバミン酸のtert-ブチルエステル;
- 20S-[3-(7-カンプトテシンイリデン-アミノ)-ブチル]-カルバミン酸のtert-ブチルエステル;
-20S-7-[3-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロポキシイミノ-メチル]-カンプトテシン。
【0018】
好ましい化合物の第二の群は7員環(7-term)ラクトン環を有する式(I)の化合物を含み、その合成は [J.Med.Chem. 1998、41、5410]に記載されており、特に以下が好ましい:
- 20RS-(4-{[3-(7-ホモカンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)-カルバミン酸のtert-ブチルエステル;
- 20RS-(4-{[3-(7-ホモカンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-カルバミン酸のtert-ブチルエステル;
- 20RS-[3-(7-ホモカンプトテシンイリデン-アミノ)-ブチル]-カルバミン酸のtert-ブチルエステル;
-20R,S-7-[3-(N-tertブトキシカルボニルアミノ)プロポキシイミノ-メチル]-ホモカンプトテシン。
【0019】
本発明に開示される化合物はトポイソメラーゼ I 阻害剤であり、それゆえ医薬、特にトポイソメラーゼの阻害によって恩恵を受ける疾患の治療用医薬として有用である。特に、本発明による化合物は抗増殖活性を示し、それゆえその治療活性のために用いられ、医薬組成物における製剤に好適な物理化学特性を有する。
【0020】
医薬組成物は、有意な治療効果が得られる量の少なくとも1つの式(I)の化合物を活性成分として含む。本発明に包含される組成物は全く常套のものであり、製薬産業において一般的な方法によって得られる。選ばれた投与経路に応じて、組成物は経口、非経口または静脈内投与に好適な固体または液体形態であろう。本発明による組成物は、活性成分とともに、少なくとも1つの医薬上許容される媒体または賦形剤を含む。これらは特に有用な佐剤、例えば、可溶化剤、分散剤、懸濁剤、または乳化剤であり得る。
【0021】
式(I)の化合物はその他の活性成分と組みあわせて用いてもよく、例えばその他の活性成分としては、抗癌薬または抗寄生虫または抗ウイルス活性を有するその他の医薬が挙げられ、それらは別々の形態であってもよいし、単一剤形にあってもよい。
【0022】
本発明による化合物は、抗癌活性を有する医薬として有用であり、例えば非小細胞(non-microcytoma)肺癌などの肺癌、または結腸直腸癌および前立腺癌ならびに神経膠腫において有用である。
【0023】
以下の実施例により本発明をさらに説明する。
【実施例】
【0024】
調製 1
7-ホルミル-カンプトテシン
0℃に冷却した18 mLのCH2Cl2中の2.0 g (4.73 mmol)の7-ジメチルアセタール-カンプトテシンの溶液に、12 mLのTFAおよび数滴のH2Oを添加した。室温で一晩の後、反応は完了し、 Rf = 0.42 (CH2Cl2/MeOH 92:8)の生成物が形成した。反応混合物をCH2Cl2/MeOH (98:2〜92:8)を用いるSiO2でのクロマトグラフィーにより精製し、1.4 g (3.72 mmol; 収率 79%)の目的生成物を黄色固体として得た。
【0025】
調製 2
N',N'',N'''-トリBoc-スペルミン
N',N'',N'''-トリBoc-スペルミンを文献に記載の手順にしたがって調製した[Tetrahedron Letters 1998、39、439-42]。
【0026】
調製 3
N',N''-ジBoc-スペルミジン
化合物をスペルミンについて開示されたものに対応する方法によって調製した。
【0027】
調製 4
N'-Boc-プトレッシン
この化合物は市販されている。
【0028】
実施例 1
7-[(N',N'',N'''-tert-ブトキシカルボニル)-スペルミン -イミノ-メチル]-20S-カンプトテシン [ST2544]
272 mg (0.72 mmol)の7-ホルミルカンプトテシンを100 mLの炎熱(flamed)フラスコ中の20 mLの無水 CH2Cl2に溶解した。44 mgの Yb (OTf)3 (0.07 mmol; 0.1当量)を溶液に添加し、次いで12 mLの無水 CH2Cl2に溶解した700 mg (1.4 mmol; 2当量)のトリBoc-スペルミンおよび分子ふるいを添加し、反応フラスコを遮光した。室温で16時間後、1.9 g (4.2 mmol; スペルミンに対して3当量)のイソシアナート基により官能化した樹脂 (ローディング 2.2 mmol/g)を過剰なアミンの捕捉剤として添加した。
【0029】
反応混合物をさらに16時間室温で放置した後、セライトでろ過し、分子ふるいと捕捉剤樹脂を除いた;溶媒を減圧下で除き、粗反応生成物を分取HPLC クロマトグラフィー (CH3CN/MeOH=90:10; 8 mL/分; RP-18、250 x 25 mm、7μm)で精製し、500 mg (0.58 mmol; 収率 81%)の生成物を黄色固体として得た。
【0030】
MS (IS): [MH]+ = 860.8
[M-1]- = 858.7
1H NMR (300 MHz、CDCl3、δ): 1.0-1.1 (t、3H、CH3)、1.4-2.0 (m、35H、3xtBu+4xCH2)、2.0-2.1 (q、2H、CH2)、3.0-3.3 (m、10H、5xCH2)、3.85-3.95 (d、2H、CH2)、5.3-5.4 (d、1H、CH)、2.55 (s、2H、CH2)、5.75-5.85 (d、1H、CH)、7.7-7.9 (m、3H、3xCH)、8.25-8.35 (d、1H、CH)、8.45-8.55 (d、1H、CH)、9.4 (s、1H、CH).
13CNMR (75.4 MHz,CDCl3、δ): 8.0; 28.6; 28.7; 31.8; 47.0; 52.7; 66.6; 72.9; 79.5; 97.8; 118.9; 126.2; 127.6; 128.5; 139.3; 130.8; 146.2; 149.9; 150.0; 152.9; 155.7; 157.6; 174.0.
【0031】
実施例 2
7-[(N',N''-tert-ブトキシカルボニル)-スペルミジン-イミノ-メチル]-20S-カンプトテシン [ST2598]
実施例 1に開示のものと同じ方法を用いて、標題生成物を得た。
収率 = 22%
MS (IS): [MH]+ = 704.6
[M+Na]+ = 726.6
1H NMR (300 MHz、CDCl3、δ): 1.0-1.1 (t、3H、CH3)、1.4-2.1 (m、26H、2xtBu+4xCH2)、3.0-3.4 (m、4H、2xCH2)、3.75-3.95 (m、4H、2xCH2)、5.25-5.35 (d、1H、CH)、5.55 (s、2H、CH2)、5.75-5.85 (d、1H、CH)、7.7-7.9 (m、3H、3xCH)、8.25-8.35 (d、1H、CH)、8.45-8.55 (d、1H、CH)、9.4 (s、1H、CH).
13CNMR (75.4 MHz,CDCl3、δ): 8.0; 28.6; 28.7; 32.1; 47.4; 51.7; 52.9; 53.6; 66.7; 69.7; 72.9; 79.7; 98.0; 98.4; 119.0; 122.5; 123.1; 126.4; 127.7; 128.6; 130.2; 130.4; 131.0; 131.3; 146.4; 150.1; 153.1; 156.0; 156.4; 157.9; 174.2.
【0032】
実施例 3
7-[3-(N-tert-ブトキシカルボニル)-アミノ-1-プロポキシイミノメチル]-20S-カンプトテシン (ST2664)
5 mlの無水 THF中の7-(3-アミノプロポキシイミノメチル)-20S-カンプトテシン (20 mg、0.045 mmol)の懸濁液に10 mgの(Boc)2O (1当量)および 7μlのEt3N (1当量)を添加した; 混合物を放置して室温で30時間反応させ、その時間の最後には反応はほとんど完了していた。反応物をTLCでモニターし、CH2Cl2:CH3OH = 9:1で溶出した。
【0033】
THFを蒸発させ、固体をCH2Cl2で抽出し、有機相を水 (2回)および塩水 (1回)で洗浄した。溶液をNa2SO4で乾燥させ(anhydrified)、ろ過して乾燥させた。EおよびZ異性体の混合物からなる16 mgの生成物を得た(収率: 64%)。
【0034】
Rf: 0.38(CH2Cl2:CH3OH= 98:2中)
M.p.: 141-142℃
1H-NMR (300 MHz、DMSO-d6、δ): 0.87 (t、H3 -18E + H3 18Z)、1.37 (s、H9 t-ブチル E)、1.30 (s、H9 t-ブチル Z)、1.67 (m、H2-19Z + -CH2CH2CH2-Z)、1.87 (m、H2-19E + -CH2CH2CH2-E)、2-83 (t、CH2-N-Z)、 3.07 (t、CH2-N-E)、4.12 (t、CH2-O-Z)、4.35 (t、CH2-O-E)、5.17 (s、H-17-Z)、5.32 (s、H-17-E)、5.40 (s、H-5-E)、6.50 (s、OH-E + OH-Z)、6.75 (t、NH-Z)、6.90 (t、NH-E)、7.25 (s、H-14-Z)、7.32 (s、H-14-E)、7.75 (m、H-11-E + H-11-Z)、7.90 (m、H-10-E + H-10-Z)、8.02 (d、H-12-Z)、8.20 (d、H-12-E + H-9-Z)、8.40 (s、-CH=N-Z)、 8.6 (d、H-9-E)、9.32 (s、-CH=N-E).
E:Z 比 = 88:22 (NMRによる)
【0035】
実施例 4
7-[N-(N'-tert-ブトキシカルボニル)-プトレッシンイミノ-メチル]-20S-カンプトテシン (ST2615]
実施例 1に開示のものと同じ合成方法を用いて、標題生成物を得た。
収率 = 78%
MS (IS): [MH]+ = 547.7
1H NMR (300 MHz、CDCl3、δ): 1.0-1.1 (t、3H、CH3)、1.45 (s、9H、tBu)、1.65-2.0 (m、4H、2xCH2)、3.2-3.35 (q、2H、CH2)、3.9-4.0 (t、2H、CH2)、5.3-5.4 (d、1H、CH)、5.55 (s、2H、CH2)、5.75-5.85 (d、1H、CH)、7.7-7.9 (m、3H、3xCH)、8.25-8.35 (d、1H、CH)、8.45-8.55 (d、1H、CH)、9.4 (s、1H、CH).
【0036】
実施例 5
7-[4-(N-tert-ブトキシカルボニル)-ピペリジニル-メチルイミノメチル-20S-カンプトテシン (ST2665)
5 mlのCH2Cl2 (CaCl2で蒸留し篩上で保存)中の7-ホルミルカンプトテシン (60 mg、0.159 mmol)の懸濁液に119 mg (0.477 mmol、3当量)の1-Boc-4-アミノメチルピペリジンヒドロクロリド、40μlのピリジンおよび6 mgのYb(OTf)3 (アルデヒドに対して10重量%)を添加し、混合物を室温で5日間放置して反応させた(TLC: CH2Cl2:CH3OH = 98:2)。
【0037】
生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液: CH2Cl2:CH3OH = 99:1)で精製した。黄色固体。収率: 20%. M.p. 200℃ dec.反応生成物のCH2Cl2:CH3OH = 96:4中のRf: 0.37
1H-NMR (300 MHz、DMSO-d6:δ): 0.87 (t、CH2CH3)、1.32 (s、t-ブチル)、1.67-2.00 (m、CH2CH3 + 2-CH2-pip. + -CH pip.)、2.55-2.85 (m、-CH2-pip.)、3.80 (m、-CH2-N)、3.97 (m、-CH2-pip.)、5.35 (s、H-17)、5.42 (s、H-5)、6.50 (s、OH)、7.35 (s、H-14)、7-70-7.80 (m、H-11)、7.85-7.95 (m、H-10)、8.20 (dd、H-12)、 8.72 (dd、H-9)、9.42 (s、-CH=N).
【0038】
実施例 6
7-[(N',N''-ジ-ベンジルオキシカルボニル)-スペルミジンイミノメチル]-20S-カンプトテシン [ST2729]
実施例 1に開示のものと同じ合成方法を用いて、標題生成物を得た。
収率 = 35%
MS (IS): [MH]+ = 772.9
[M+Na]+ = 794.9
1H NMR (300 MHz、CDCl3、δ): 1.0-1.1 (t、3H、CH3)、1.4-2.1 (m、8H、4xCH2)、3.2-3.6 (m、6H、3xCH2)、3.95 (s、2H、CH2)、5.1-5.2 (d、4H、2xCH2)、5.4-5.9 (m、4H、2xCH2)、7.2-7.45 (m、10H、10xCH)、7.7-7.9 (m、3H、3xCH)、8.25-8.5 (m、2H、2xCH)、9.4 (s、1H、CH).
13CNMR (75.4 MHz,CDCl3、δ): 8.0; 27.2; 31.7; 41.0; 52.8; 66.5; 66.6; 67.2; 72.9; 98.0; 118.9; 122.8; 126.2; 127.4; 127.8; 128.0; 128.2; 128.5; 130.3; 130.9; 136.7; 146.0; 150.0; 152.9; 156.3; 156.7; 157.7; 174.0
【0039】
実施例 7
7-[3-(4-tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)-tert-ブトキシカルボニルアミノプロポキシイミノメチル]-20S-カンプトテシン [ST2872]
N'',N'''-(ジtert-ブトキシカルボニル)-アミノブチルアミノエトキシアミン (NMR (CDCl3): 4.65 (NHBoc)、3.9 (CH2-O)、3.3-3.6 (Boc-N-CH2およびONH2)、3.05-3.25 (CH2NHBocおよびCH2N-Boc)、1.45-1.55 (CH2-CH2)、1.45 (18 H、2 Boc) (200 mg)を、N-Boc-4-アミノブタノール (500 mg)から、メシル化、次いでエタノールアミンとの反応、遊離NH基のBoc保護、N-ヒドロキシフタルイミドとのミツノブ(Mitsunobu)反応、およびヒドラジン分解を経て調製した。
【0040】
7-ホルミルカンプトテシン (55 mg、0.145 mmol)を2 mlのエタノールに溶解し、1 mlのエタノール中の100 mgのN'',N'''-(ジtert-ブトキシカルボニル)-アミノブチルアミノエトキシアミンを添加し、8時間還流した。蒸発およびジクロロメタン:MeOH (97:3)を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーにより、51 mg (50%)の標題化合物を得た。mp 153℃、Rf 0.2 (CH2Cl2:MeOH (97:3)中)、NMR (DMSO-d6): 9.4 (s、CH=)、8.85
【0041】
1H-NMR (300 MHz、CDCl3、δ): 0.87 (t、H3 -18E + H3 18Z)、1.45-1.65 (m、BOC E + BOC Z + -CH2CH2-Z + CH2CH2-E)、1.87 (m、H2-19E + H2-19Z)、2-80-3.65 (m、3 CH2-N-Z + 3 CH2-N-E)、 4.25-4.35 (m、CH2-O-Z)、4.40-4.52 (m、CH2-O-E)、4.60 (brs、NH)、5.10 (brs、-NH)、5.20-5.45 (m、H-17-Z + H-17-E + H-5-Z)、5.65-5.75 (m、H-5-E)、7.65-7.75 (m、H-14-Z + H-14-E + 2Ar Z)、 7.75-7.85 (m、2Ar-E)、7.90 (d、1ArZ)、8.05 (s、-CH=N-Z)、 8.25-8.35 (m、2ArE + 1Ar Z)、9.05 (s、-CH=N-E).
E:Z 比 = 55:45 (NMRによる).
【0042】
NCI-H460 細胞に対する細胞毒性活性
NCI-H460非小細胞(non-microcytoma)肺癌細胞を10% FCSおよび1% グルタミンを含有するRPMI 1640 培地に維持した。分子の活性を分析するための細胞毒性試験を以下のようにして行った。細胞を96-ウェルプレート中の250μl体積中に播き、5% CO2を含有する加湿雰囲気でスカラー濃度の生成物とともに、2 時間37℃でインキュベートした。インキュベーションの最後に、プレートを反転させることにより分子を取り出し、滅菌緩衝食塩水 (PBS)を3回添加した。10% FCS を含有するRPMI 1640 培地 (200μl)をウェルに添加し、プレートをさらに72 時間インキュベートした。インキュベーションの最後に、プレートを再び反転し、紙上で乾燥させた後、200μlのPBSおよび50μlの80% TCAを添加した。プレートを再び氷中で少なくとも1時間インキュベートした。TCAをプレートを反転させて除き、プレートを紙上でまず乾燥させ、次いで蒸留水に浸漬し、反転させることによって3回洗浄した。プレートを紙上でまず乾燥させ、次いでサーモスタットで制御されたインキュベーターで60℃で10分間乾燥させた。200μlの1% 酢酸中の0.4% スルホローダミン Bをすべてのウェルに添加した。プレートを室温でさらに30分間インキュベートした。スルホローダミン B をプレートの反転により除き、プレートを1% 酢酸に3回浸漬することにより洗浄し、次いでまずブロッティングペーパー上で、次いで60℃のサーモスタットで10分間乾燥させた。最後に、200μlの Tris塩基 10 mMをすべてのウェルに添加し、プレートを少なくとも20分間の撹拌に供した。吸光度を540 nmでMultiskan 分光光度計を用いて測定した。生成物とのインキュベーションにより濃度依存的に増殖を阻害することが出来た。表1はIC50 値 (細胞生存を50%阻害する生成物濃度)を表す。ST2544およびST2598は用いた肺癌株に対して同等の非常に強い細胞毒性を示した。
【0043】
結果を以下の表に示す。
表1;カンプトテシン誘導体の細胞毒性
【表1】

【0044】
インビトロおよびインビボでの出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)モデルに対する効果
出芽酵母モデルにおけるトポイソメラーゼ I DNAに対する点突然変異によって誘導されるカンプトテシン耐性を克服するカンプトテシン誘導体を同定するために、インビボおよびインビトロ系を並行して用いた。
【0045】
インビボ系については、酵母株 EKY3 (top1Δ) を対照としてYCpGAL1 プラスミドで、およびカンプトテシンに対して耐性であることが判明している突然変異体を含む種々のプラスミド(YCpGAL1-hT OP1G363C、YCpGAL1-hTOP1K720E、YCpGAL-1hTOP1A653 P)で、形質転換した。多数の突然変異が酵素の活性部位(チロシン 723)の近くに存在し、非常によく保存された領域に対応する位置363のまわりにも存在した。
【0046】
酵母の形質転換を行う前に、酵母を解凍し、滅菌固体 YPDa培地(1リットル当たり、10 g のイーストエクストラクト、20 gのペプトン、20 gのデキストロース、0.7 gのアデニン、20 gのグルコース、20 gの寒天)を含む90-mm プレートに曲がった滅菌ガラス棒で播いた。30℃のインキュベーター中48〜72 時間後にコロニーが形成した。
【0047】
形質転換の一日前、酵母のシングルコロニーサンプルを滅菌 Gilson チップで取り上げ、5 mlの滅菌液体 YPDA 培地 (寒天を含まない上記培地)に播いた。コロニーを30℃で撹拌しながら一晩培養した。翌日、5 mlの飽和培養物を滅菌液体 YPDA 培地で希釈し、600 nmでの吸光度が1.0になるまで30℃で培養した。細胞を5分間4000 x g、室温で遠心分離し、沈殿を25 mlの、Tris-EDTA (TE) 10 mM pH 7.5、EDTA 1 mMおよび酢酸リチウム 100 mMを含む (T/E) 溶液に再懸濁した。酵母懸濁液を5分間4000 x g、室温で遠心分離した。沈殿を先と同じ新しい溶液 (およそ500μl)に再懸濁し、2 x 109 細胞/mlとした。形質転換を達成するために、200μgのキャリアDNA、1μgのプラスミド DNAおよび200μlのコンピテントセルをEppendorf 分光光度計に入れた。1.2 mlのPEG 40% を含むTE/酢酸リチウム溶液を添加し、酵母懸濁液を30分間30℃で撹拌した。酵母懸濁液を42℃で15分間置くことによって熱ショックを与え、次いでそれを選択プレート、即ち完全最少培地 (CM) を含むウラシル非含有プレート (1リットル当たり、1.3 gの様々なアミノ酸を含むがウラシルを含まないドロップアウトパウダー、1.7 gのアミノ酸および硫酸アンモニウムを含まない酵母窒素塩基、5 gの硫酸アンモニウム、20 gのグルコースおよび20 gの寒天)に播いた。プレートを形質転換するまで30℃でインキュベートした。
【0048】
酵母をカンプトテシン誘導体 (インビボスポット試験)で処理する前に、形質転換したコロニーをGilsonチップで5 mlの滅菌液体 CM 培地に播いた。コロニーを30℃で撹拌しながら一晩培養した。翌日、コロニーの吸光度を600 nmで測定し、吸光度が0.3となるようにコロニーを希釈した。この最初の希釈から96-ウェルプレートにおいて10倍段階希釈を得た(1:10、1:100、1:1000)。5μlの各希釈液を固体 CM 培地を含む90-mm プレートにピペットで播いた。対照には、2% グルコースおよび2%ガラクトースを添加し、カンプトテシン誘導体で処理した希釈液には 2% ガラクトースと45 μM 濃度の生成物を添加した。コロニーを30℃で48-72 時間インキュベートし、肉眼で分析した。
【0049】
カンプトテシン誘導体 ST2544およびST2598の効果を評価した。トポイソメラーゼ I 野生型 DNAはST2544およびST2598に対して感受性の表現型を示し、突然変異酵素 G363Cおよび A653Pは試験した誘導体に対して耐性であることが判明した。しかし、 K720E 突然変異体は、ST2544 誘導体に対して感受性の表現型を示した。
【0050】
結果を以下の表に示す。
表2;インビボでのカンプトテシン誘導体存在下での出芽酵母の生育
【表2】

左から右に各記号は酵母の4段階希釈液の生育を示す。
+出芽酵母の生存
-出芽酵母の死滅
【0051】
MKN-28 ヒト胃癌に対するST2544の効果
腫瘍断片を0日目に両側腹に接種した。腫瘍が触診可能になったときに処理を開始した。分子を経口経路と静脈内でq4dx4のスケジュールにしたがって与えた。処理の間、動物を死亡について毎日検査した。マウスの外見、挙動および全身および局所臨床徴候を毎日観察した。正常からのあらゆる逸脱を記録した。すべての動物の体重を全処理期間にわたって測定し、処理による体重の低下のパーセンテージを計算した。
【0052】
対照腫瘍に対する処理した腫瘍における腫瘍体積の%阻害を最後の処理の20日後に評価した。薬剤の抗腫瘍活性を測定するために、腫瘍の直径を週に2回ノギスで測定した。式: TV (mm3) = [長さ (mm) x幅(mm)2]/2を用い、ここで幅と長さはそれぞれ各腫瘍の最短および最長の径である。
【0053】
腫瘍が約2 gの重量になったとき、マウスを頸椎脱臼によって屠殺した。効力の指標としてLCK (log 細胞殺傷)を計算し、処理の最後の分子の効力の持続を評価した。結果を表3に報告する。
【0054】
表3:皮下にMKN-28 ヒト胃癌を有する無胸腺ヌードマウスにおける経口または静脈内ST2544の抗腫瘍活性(q4dx4)
【表3】

【0055】
経口経路でST2544を送達した場合、4および2 mg/kg (q4dx4)で腫瘍増殖の有意な阻害が示された(TVIが>50%である)。一方、静脈内に与えた場合4 mg/kg (q4dx4)で有効であった (TVI=66%)。処理の最後に測定された腫瘍増殖に対する効果の持続は、 4 mg/kgの経口投与後に観察された(LCK=1)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式 (I)の化合物、そのN1-オキシド、ラセミ体、その個々のエナンチオマー、その個々のジアステレオマー、そのEおよびZ体、その混合物、および医薬上許容される塩:
【化1】

(I)
[式中:
【化2】

mは、0または1の数;
ZおよびZ'は、同じであっても異なっていてもよく、0〜2の整数;
YおよびY'は、同じであっても異なっていてもよく、(CH2)n1; (CH2)n2-CH[NRVII(CH2)n4-NHRI]-(CH2)n3; CH2-CH[CH2-CH2]2-または(CH2)n2-N[(CH2)n4-NHRIV]-(CH2)n3;
Y''は、H; シクロアルキル C3-C7; (CH2)n5-N[CH2-CH2]2N-(CH2)n6NHRV; (CH2)n7-CH[CH2- CH2]2NRVからなる群から選択され;
Xは、Oまたは単結合;
n-n8は同じであっても異なっていてもよく、0〜5の整数;
RI、RII、RIII、RIV、および RVは、同じであっても異なっていてもよく、それらが結合している窒素のための保護基; CO2RVI; CO2CH2Ar; CO2(9-フルオレニルメチル); (CH2)n5-NHCO2RVI; CH2Ar; COAr; (CH2)n5-NHCO2CH2Ar; (CH2)n5-NHCO2-(9-フルオレニルメチル);
RVIは、直鎖状または分枝状 (C1-C6) アルキル;
RVIIは、HまたはRI-RV;
Arは、フェニル等のC6-C12 芳香族残基であり、以下から選択される1以上の基で置換されていてもよい: ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、フェニル、シアノ、ニトロ、-NRVIIIRIX、ここで、RVIII およびRIXは同じであっても異なっていてもよく、水素、直鎖状または分枝状 (C1-C5) アルキル、あるいはArは、複素環基であり、該複素環基は(C1-C5) アルキル基で置換されていてもよい窒素原子および/または酸素および/または硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む;該複素環は以下から選択される1以上の基で置換されていてもよい:ハロゲン、ヒドロキシ、C1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、フェニル、シアノ、ニトロ、-NRVIIIRIX、ここでRVIII および RIXは同じであっても異なっていてもよく、水素、直鎖状または分枝状 (C1-C5) アルキルである]。
【請求項2】
保護基が親油性の嵩高い基である請求項1の化合物。
【請求項3】
保護基が以下からなる群から選択される請求項1の化合物: CO2RVI; CO2CH2Ar; CO2-(9-フルオレニルメチル); (CH2)n5-NHCO2RVI; (CH2)n5-NHCO2CH2Ar; (CH2)n5-NHCO2-(9-フルオレニルメチル)、ここで RVIは上記の定義の通り。
【請求項4】
保護基が以下からなる群から選択される請求項3の化合物:tert-ブトキシカルボニル; ベンジルオキシカルボニル; 9-フルオレニルメチルオキシカルボニル。
【請求項5】
mが0である請求項1-4のいずれかの化合物。
【請求項6】
以下からなる群から選択される請求項5の化合物:
- 20S-(4-{[3-(7-カンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル;
- 20S-(4-{[3-(7-カンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル;
- 20S-[3-(7-カンプトテシンイリデン-アミノ)-ブチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル;
-20S-7-[3-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロポキシイミノ-メチル]-カンプトテシン。
【請求項7】
mが1である請求項1-4のいずれかの化合物。
【請求項8】
以下からなる群から選択される請求項7の化合物:
- 20RS-(4-{[3-(7-ホモカンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル;
- 20RS-(4-{[3-(7-ホモカンプトテシンイリデン-アミノ)-プロピル]-tert-ブトキシカルボニル-アミノ}-ブチル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル;
- 20RS-[3-(7-ホモカンプトテシンイリデン-アミノ)-ブチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル;
-20R,S-7-[3-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロポキシイミノ-メチル]-ホモカンプトテシン。
【請求項9】
少なくとも1つの医薬上許容される媒体および/または賦形剤と混合して活性成分として請求項 1-8のいずれかの少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物。
【請求項10】
請求項 1-8のいずれかの化合物の医薬としての使用。
【請求項11】
請求項 1-8のいずれかの化合物のトポイソメラーゼI阻害活性を有する医薬の調製のための使用。
【請求項12】
抗癌活性を有する医薬の調製のための請求項11の使用。
【請求項13】
抗寄生虫活性を有する医薬の調製のための請求項11の使用。
【請求項14】
抗ウイルス活性を有する医薬の調製のための請求項11の使用。

【公表番号】特表2007−518688(P2007−518688A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520107(P2006−520107)
【出願日】平成16年7月6日(2004.7.6)
【国際出願番号】PCT/IT2004/000374
【国際公開番号】WO2005/005431
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(591043248)シグマ−タウ・インドゥストリエ・ファルマチェウチケ・リウニテ・ソシエタ・ペル・アチオニ (92)
【氏名又は名称原語表記】SIGMA−TAU INDUSTRIE FARMACEUTICHE RIUNITE SOCIETA PER AZIONI
【出願人】(591030835)
【氏名又は名称原語表記】ISTITUTO NAZIONALE PER LO STUDIO E LA CURA DEI TUMORI
【Fターム(参考)】