説明

信号伝送装置

【課題】
スリップリングの回転接点における信号伝送の劣化を軽減する。
【解決手段】
回転部(100)と固定部(300)は信号と電源を接続するスリップリング(200)で機械的に連結されている。固定部(300)のエラー検出部(330)は、回転部(100)からスリップリング(200)を介して伝送される信号のエラーを検出する。CPU(350)は、エラー検出部(330)で検出されたエラー数からエラー率を計算する。CPU(350)は、モータドライバ(360)によりパンモータ(370)を回転させることで回転部(100)を固定部(300)に対して回転させる。エラー率が所定値以上になると、CPU(350)は、回転部(100)を固定部(300)に対して回転駆動するクリーニング動作を実行し、定期的なクリーニング動作の周期を短縮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリップリングを介して信号を伝送する信号伝送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
回転型の監視カメラ等は、壁等に固定される固定部と、固定部に対して回転可能な回転部とからなり、回転部に撮影のための光学系と撮像素子が収容される。そして、回転部と固定部との間の信号伝送にスリップリングが使われている。スリップリングを使うことで、固定部と回転部を電気的に接続し、電源や信号を供給しつつ、回転部を固定部に対して回転することができる。
【0003】
この種のスリップリングは、リング状導体とブラシ状接点との組み合わせからなり、回転に関わらず電気的な接触が維持されるようになっている。即ち、スリップリングでは、リング状導体とブラシ状接点が、どの回転位置でも常時、電気的に接触している状態にある。
【0004】
スリップリングの接点に対し、リング状導体とブラシ状接点の接触点に摩耗粉や異物が付着したり、リング状導体又はブラシ状接点の表面状態の変化等により接触状態が変化することで、接触抵抗が変化し、その結果、伝送信号のエラー率が悪化することがある。図8は、スリップリングの接触抵抗とエラー率の経時変化の一例を示す。
【0005】
図8(a)は、接触抵抗の変化例を示す。横軸は時間を示し、縦軸は接触抵抗値を示す。一時的に接触抵抗が大きくなっているのは、スリップリングの接点部に摩耗粉や異物が付着したからである。スリップリングの駆動等により、付着した摩耗粉や異物が除去されると、概ね元の接触抵抗に戻る。一定以上の時間の経過、又は一定以上の回転により、接触抵抗が増加し始める。これはリング状導体とブラシ状接点の表面状態が酸化等により変化するからである。
【0006】
図8(b)は、スリップリングを介して高速な信号を伝送した時のエラー率の変化の一例を示す。横軸は時間を示し、縦軸はエラー率を示す。図8(a)に示す接触抵抗と同様に、接触抵抗がある一定以下である初期の状態では、エラー率は低く、大きな変化がない。スリップリングの接点部に摩耗粉や異物が付着し接触抵抗が一定以上に大きくなると、エラー率もこれに応じて大きくなる。スリップリングの接点部に付着した摩耗粉や異物が取れて接触抵抗が元に戻ると、エラー率も概ね元に戻る。さらに駆動を続けて、接触抵抗が徐々に大きくなっていくと、エラー率は急激に高くなっていく。
【0007】
特許文献1には、接触不良を発生させないようにしてスリップリングの接点の信頼性を高める技術が記載されている。具体的には、回転接点を順方向又は逆方向に360度以上回転させて回転接点上にある不純物を除去するクリーニング動作を行う。また、回転接点を通過する信号の異常を検知する手段を設け、異常検知に応じてクリーニング動作を行うようにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−103457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
回転接点を順方向又は逆方向に360度以上回転させて回転接点上にある不純物を除去する方法では、信号伝送を回復できない場合がある。例えば、リング状導体とブラシ状接点の表面状態が酸化等により変化して接触抵抗が増大した場合、特許文献1に記載のクリーニング動作では接触不良が改善されない。
【0010】
本発明は、スリップリングのリング状導体とブラシ状接点による接点のような摺動接点に対し、摩耗粉や異物の付着、導体やブラシ接点の表面状態の変化等により接触状態が変化し接触抵抗が増えることを抑制できる信号伝送装置を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る信号伝送装置は、固定部と回転部との間で、回転接点を介して信号を伝送するスリップリングを有する信号伝送装置であって、前記回転部を回転させる回転駆動手段と、前記固定部と前記回転部の一方に設けられた信号送出手段と、前記回転部と前記固定部の他方に設けられ、前記信号送出手段より送出される信号を前記スリップリングを介して受信する信号受信手段と、前記信号受信手段で受信する信号のエラーを検出するエラー検出手段と、前記エラー検出手段の検出結果に従いエラー率を計算し、前記エラー率に応じて前記回転接点のクリーニング動作をさせる制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、スリップリングの回転接点を信号エラーの増加に対して適宜にクリーニングするので、接触抵抗の増加による伝送エラーの増大を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例の概略ブロック図である。
【図2】本実施例の動作フローチャートである。
【図3】本発明の第2実施例の概略構成ブロック図である。
【図4】波形等化部の概略構成ブロック図である。
【図5】第2実施例の動作フローチャートである。
【図6】第1実施例の別の動作フローチャートである。
【図7】第2実施例の別の動作フローチャートである。
【図8】スリップリングの接触抵抗とエラー率の経時変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
スリップリングを使った回転型監視カメラに適用した実施例を説明する。本実施例では、スリップリングを介した信号伝送のエラー率を計算し、このエラー率が所定のエラー率を超えている場合に、クリーニング動作を実施すると共に、定期的に行うクリーニングの周期を変更する。
【0016】
図1は、本発明の実施例1の概略構成ブロック図である。100は監視カメラの回転部、300は監視カメラの固定部である。回転部100と固定部300は、回転部100と固定部300との間で信号と電源を接続する回転接点を具備するスリップリング200で機械的に連結されている。
【0017】
回転部100において、110はレンズ、120は撮像センサ、130は撮像センサ120からの画像信号を処理する信号処理部である。140は信号処理部130により信号処理された映像信号を固定部300への伝送用にシリアル化するシリアライザである。シリアライザ140は、信号を固定部300に送出する信号送出手段である。150は回転部100を制御するCPUである。160はチルトモータ170を駆動するモータドライバである。180はレンズ110を駆動するモータドライバである。190は回転部100の各部に電力を供給する電源部である。
【0018】
固定部300において、320はシリアル化された映像信号をパラレルに戻すデシリアライザである。デシリアライザ320は、回転部100から送出された信号を受信処理する信号受信手段である。330はエラー検出部である。340はネットワーク処理部である。350は固定部300の各部を制御するCPUである。360はパンモータ370を駆動するモータドライバである。380は固定部300の各部に電力を供給する電源である。
【0019】
回転部100内の撮像センサ120は、レンズ110による光学像を電気画像信号に変換し、信号処理部130に出力する。信号処理部130は撮像センサ120からの画像信号を所定形式の映像信号に変換する。シリアライザ140は、信号処理部130から出力される映像信号をシリアル化し、スリップリング200を介して固定部300に供給する。
【0020】
固定部300では、スリップリング200からのシリアル映像信号をデシリアライザ320がパラレル形式に変換して、エラー検出部330及びネットワーク処理部340に供給する。エラー検出部330は、デシリアライザ320の出力のエラーを検出する。エラー検出のために、信号処理部130又はシリアライザ140が、所定サイズのデータブロックごとに誤り検出符号(例えば、CRCコード)を付加する。エラー検出部330は、入力データ中の誤り検出符号を使って、ブロックごとにエラーの有無を検出し、その検出結果をCPU350に供給する。CPU350は、エラー検出部330で検出されたエラー数からエラー率を計算する。
【0021】
CPU350は、デシリアライザ320及びネットワーク処理部340を制御し、モータドライバ360を介してパンモータ370を制御することで回転部100を固定部300に対して回転させる。
【0022】
本実施例では、パンモータ370により回転部100を順方向又は逆方向に一定角度以上、回転駆動してスリップリング200の摺動接点部をクリーニングする。このクリーニング動作により、スリップリング200の摺動接点部に付着した摩耗粉や不純物を取り除くことができる。360°以上連続して回転させたり、順方向と逆方向に少しずつ、又は複数回連続して駆動してもよい。このクリーニング動作は、周期的に実行されている。回転部100を駆動することでスリップリング200の摺動接点部をクリーニングする代わりに、クリーニング用部材をリング状導体またはブラシ状接点に当てた状態で回転部100を回転駆動するクリーニング方法を採用しても良い。もちろん、両方のクリーニング方法を併用しても良い。
【0023】
本実施例は、周期的なクリーニング動作に加えて、図2に示すように、信号伝送のエラー率に依存してクリーニングを実行し、定期的なクリーニング動作の周期を制御する。
【0024】
回転部100は、スリップリング200を介して固定部300に信号を伝送する(S100)。伝送された信号は、デシリアライザ320を介してエラー検出部330に入力し、エラー検出部330は、受信信号のエラーを検出する。CPU350は、エラー検出部330によるエラー検出結果と伝送データ量とからエラー率を計算する(S110)。
【0025】
CPU350は、計算されたエラー率が所定エラー率E1を超えているか否かを判定する(S120)。エラー率が所定エラー率E1以下の場合(S120)、信号伝送(S100)に戻る。エラー率が所定エラー率E1を超える場合(S120)、CPU350は、先に説明した方法でスリップリング200の摺動接点部のクリーニングを実施する(S130)。更に、CPU350は、定期的なクリーニング動作の周期を一定の基準で短縮する(S140)。
【0026】
本実施例では、スリップリング200を介した信号伝送のエラー率を計算し、所定エラー率を超える場合に、クリーニングを行い、定期的クリーニングの周期を短縮するので、スリップリングの接点状態を良好な状態に維持できる。
【0027】
固定部300と回転部100の一方である回転部100に信号送出手段を設け、他方に信号受信手段を設ける実施例を説明したが、逆であってもよい。すなわち、固定部300に信号送信手段を設け、回転部100に信号受信手段を設ける構成にも適用可能である。
【実施例2】
【0028】
図3は、本発明の第2実施例の概略構成ブロック図を示す。この実施例では、スリップリングを介した信号伝送のエラー率を計算し、エラー率が所定エラー率を超えている場合に、波形等化を行い、エラー率を低減させる。図1と同じ機能の構成要素には同じ符号を付してある。
【0029】
固定部300aは、回転部100からスリップリング200を介して受信する信号を波形等化する波形等化器310を具備する。CPU350aは、受信信号のエラー率に応じて、波形等化器310の波形等化を制御する。デシリアライザ320は、波形等化器310の出力信号をサンプリング及びシリアル−パラレル変換し、エラー検出部330及びネットワーク処理部340に出力する。
【0030】
図4は、波形等化器310の概略構成ブロック図である。シリアライザ140の出力信号は、スリップリング200を介して波形等化器310に入力する。波形等化器310は、スイッチ311と、インピーダンスZ〜Zの終端器312〜319を具備する。終端器312〜319のインピーダンスZ〜Zは一般に互いに異なる。スイッチ311による何れかの終端器312〜319の選択により、スリップリング200を含む伝送ラインの特性インピーダンスを調整できる。CPU350aは、エラー検出部330のエラー検出結果により算出したエラー率に従い、このエラー率が最も低くなるような終端器312−319をスイッチ311に選択させる。
【0031】
図5は、本実施例の制御動作のフローチャートである。スリップリング200を介して回転部100から固定部300aへの信号伝送が行われる(S500)。波形等化器310のスイッチ311は、初期的に何れかの終端器312〜319(例えば、終端器312)を選択している。波形等化器310は、スイッチ311により選択された終端器312のインピーダンスZに応じた波形等化を、スリップリング200からの信号に適用する。
【0032】
デシリアライザ320は波形等化器310の出力信号をパラレル化し、エラー検出部330は、デシリアライザ320の出力信号から受信信号のエラーを検出する。CPU350aは、エラー検出部330によるエラー検出結果と伝送データ量とからエラー率を計算する(S510)。
【0033】
CPU350aは、計算されたエラー率が所定エラー率E1を超えているか否かを判定する(S520)。エラー率が所定エラー率E1以下の場合(S520)、信号伝送(S500)に戻る。エラー率が所定エラー率E1を超える場合(S520)、CPU350aは、波形等化器310のスイッチ311を制御して別の終端器312〜319を選択させ(S530)、信号伝送(S500)に戻る。この制御フローにより、エラー率が所定エラー率E1以下になるように、波形等化器310の入力インピーダンスが調整される。
【0034】
波形等化器310の一例として入力インピーダンスを調整する構成を例示したが、波形等化のその他の方法を採用しても良い。もちろん、終端抵抗の切り替える構成にもいろいろな手法が考えられる。例えば、接触抵抗により信号波形が歪み、エラー率が増加することを考えると、エラー率に応じて、増大する伝送ラインのインピーダンスに対応するように段階的に終端抵抗の値を切り替える。
【0035】
さらに、波形等化器310として歪み波形を補正するフィルタを設け、このフィルタの定数を変更する構成としても良い。
【0036】
上記説明してきたように、スリップリングを介して受信する信号のエラー率に応じて受信信号に波形等化を行うことで、信号伝送のエラー率を低減できる。
【実施例3】
【0037】
図6は、図1に示す実施例の別の制御動作のフローチャートを示す。回転部100は、スリップリング200を介して固定部300に信号を伝送する(S600)。CPU350は、パン若しくはチルトの駆動、又はクリーニングを行うか否かを判定する(S610)。回転部100の回転駆動を行うと、スリップリング200の接触状態が変化し、その結果、接触抵抗又は信号伝送エラー率が変化する。そこで、駆動がなければそのまま通常の信号伝送を続け、回転部100の回転駆動を行う予定があれば、その駆動後にエラー率計算等、次の処理を行う。すなわち、パン/チルト駆動もクリーニングも行う予定がなければ(S610)、信号伝送(S600)に戻る。
【0038】
パン若しくはチルトの駆動、又はクリーニングのための回転駆動を行う必要がある場合(S610)、CPU350は、必要とされる動作を実行させる(S620)。回転部100の回転駆動(S620)により、スリップリング200の接触状態が変わり、接触抵抗又は信号伝送エラー率が変化する可能性がある。そこで、信号伝送を行い(S630)、CPU350は、エラー検出部330の出力に従いエラー率を計算する(S640)。
【0039】
CPU350は、計算されたエラー率が所定エラー率E1を超えているか否かを判定する(S650)。エラー率が所定エラー率E1以下の場合(S650)、信号伝送(S600)に戻る。エラー率が所定エラー率E1を超える場合(S650)、CPU350は、先に説明した方法でスリップリング200の摺動接点部のクリーニングを実施する(S660)。更に、CPU350は、定期的なクリーニング動作の周期を一定の基準で短縮する(S670)。
【0040】
パン/チルト駆動又はクリーニングのための回転動作により、スリップリング200の接触状態が変化し、その結果として、接触抵抗又は信号伝送エラー率が変化する可能性がある。そこで、本実施例では、これらの回転動作の後に、スリップリング200を介した信号伝送のエラー率を計算し、所定エラー率を超える場合に、クリーニングを行い、定期的クリーニングの周期を短縮する。これにより、スリップリングの接点状態を良好な状態に維持できる。
【実施例4】
【0041】
図7は、図3に示す実施例の別の制御動作のフローチャートを示す。
【0042】
回転部100は、スリップリング200を介して固定部300に信号を伝送する(S700)。CPU350aは、パン若しくはチルトの駆動、又はクリーニングを行うか否かを判定する(S710)。回転部100の回転駆動を行うと、スリップリング200の接触状態が変化し、その結果、接触抵抗又は信号伝送エラー率が変化する。そこで、駆動がなければそのまま通常の信号伝送を続け、回転部100aの回転駆動を行う予定があれば、その駆動後にエラー率計算等、次の処理を行う。すなわち、パン/チルト駆動もクリーニングも行う予定がなければ(S710)、信号伝送(S700)に戻る。
【0043】
パン若しくはチルトの駆動、又はクリーニングのための回転駆動を行う必要がある場合(S710)、CPU350aは、必要とされる駆動動作を実行させる(S720)。回転部100の回転駆動(S720)により、スリップリング200の接触状態が変わり、接触抵抗又は信号伝送エラー率が変化する可能性がある。そこで、信号伝送を行い(S730)、CPU350aは、エラー検出部330の出力に従いエラー率を計算する(S740)。
【0044】
CPU350aは、計算されたエラー率が所定エラー率E1を超えているか否かを判定する(S750)。エラー率が所定エラー率E1以下の場合(S750)、信号伝送(S700)に戻る。エラー率が所定エラー率E1を超える場合(S750)、CPU350aは、実施例2と同様に、波形等化器310のスイッチ311を制御して別の終端器312〜319を選択させ(S760)、信号伝送(S700)に戻る。この制御フローにより、エラー率が所定エラー率E1以下になるように、波形等化器310の入力インピーダンスが調整される。
【0045】
パン/チルト駆動又はクリーニングのための回転動作により、スリップリング200の接触状態が変化し、その結果として、接触抵抗又は信号伝送エラー率が変化する可能性がある。そこで、本実施例では、これらの回転動作の後に、スリップリング200を介した信号伝送のエラー率を計算し、所定エラー率を超える場合に、波形等化を調整する。これにより、スリップリングの信号伝送を良好な状態に維持できる。
【0046】
本発明の好ましい実施を説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部と回転部との間で、回転接点を介して信号を伝送するスリップリングを有する信号伝送装置であって、
前記回転部を回転させる回転駆動手段と、
前記固定部と前記回転部の一方に設けられた信号送出手段と、
前記回転部と前記固定部の他方に設けられ、前記信号送出手段より送出される信号を前記スリップリングを介して受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段で受信する信号のエラーを検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段の検出結果に従いエラー率を計算し、前記エラー率に応じて前記回転接点のクリーニング動作をさせる制御手段
とを具備することを特徴とする信号伝送装置。
【請求項2】
前記クリーニング動作は、前記回転駆動手段により前記回転部を順方向または逆方向に一定角度以上、回転させる動作であること特徴とする請求項1に記載の信号伝送装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記回転駆動手段により前記回転部を駆動させた後に前記エラー検出手段により検出された結果より前記エラー率を計算することを特徴とする請求項1又は2に記載の信号伝送装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記エラー率に応じて前記クリーニング動作の周期を変更することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の信号伝送装置。
【請求項5】
更に、前記信号送出手段より送出され前記スリップリングを介して入力する信号を波形等化する波形等化手段を具備し、
前記制御手段は、前記エラー率に応じて、前記エラー率が少なくなる方向に前記波形等化手段の波形等化を調整する
ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の信号伝送装置。
【請求項6】
固定部と回転部との間で、回転接点を介して信号を伝送するスリップリングを有する信号伝送装置であって、
前記回転部を回転させる回転駆動手段と、
前記固定部と前記回転部の一方に設けられた信号送出手段と、
前記回転部と前記固定部の他方に設けられ、前記信号送出手段より送出される信号を波形等化する波形等化手段と、
前記波形等化手段の出力信号を受信処理する信号受信手段と、
前記信号受信手段で受信する信号のエラーを検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段の検出結果に従いエラー率を計算し、前記エラー率に応じて前記波形等化手段の波形等化を制御する制御手段
とを具備することを特徴とする信号伝送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−26873(P2013−26873A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160539(P2011−160539)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】