説明

信号入力ユニット、プロジェクター、投写システムおよびデジタルデータ送信方法

【課題】 ユーザーの使い勝手をより向上させることが可能な信号入力ユニット等を提供すること。
【解決手段】 信号入力ユニットが、画像信号または音声信号が入力される信号入力端子210と、信号入力端子210に入力された信号をデジタルデータに変換する信号変換部220と、信号変換部220によって変換されたデジタルデータをホスト部310に伝送する伝送部230を有する入力端子ユニット200と、複数の入力端子ユニット200と接続可能なホスト部310と、ホスト部310に伝送されたデジタルデータを無線でプロジェクターへ向け送信するホスト側通信部320を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号入力ユニット、プロジェクター、投写システムおよびデジタルデータ送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、テレビの場合、AVアンプやDVDプレーヤーと同様に、視聴者とは離れた位置の前面に配置されるため、テレビとAVアンプ等を接続する接続ケーブルも短くて済む。これに対し、プロジェクターの場合、テレビとは異なり、視聴者の近くの前面、側面または背面に配置されるため、AVアンプ等と接続するケーブルが長くなる上、ケーブルが邪魔になってしまう。
【0003】
例えば、特開2007−318484号公報では、アダプターを用いて画像入力端子を分離する手法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−318484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この手法の場合、多様な信号入力端子を搭載する場合、アダプターが大きくなってしまう上、新たな信号入力端子に対応するためにはアダプターそのものを交換しなければならず、ユーザーの使い勝手がよくない。
【0006】
本発明にかかるいくつかの態様は、上記課題を解決することにより、ユーザーの使い勝手をより向上させることが可能な信号入力ユニット、プロジェクター、投写システムおよびデジタルデータ送信方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様の1つである信号入力ユニットは、画像信号または音声信号が入力される信号入力端子と、当該信号入力端子に入力された信号をデジタルデータに変換する信号変換部と、当該信号変換部によって変換された前記デジタルデータを有線または無線でホスト部に伝送する伝送部とを有する入力端子ユニットと、複数の前記入力端子ユニットと有線または無線で接続可能な前記ホスト部と、前記ホスト部に伝送された前記デジタルデータを有線または無線でプロジェクターへ向け送信するホスト側通信部と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の態様の1つであるプロジェクターは、上記信号入力ユニットから前記デジタルデータを受信する投写側通信部と、前記デジタルデータが画像データである場合、当該画像データに基づき、画像を生成する画像生成部と、当該画像生成部によって生成される画像を投写する投写部と、前記デジタルデータが音声データである場合、当該音声データに基づき、音声を生成する音声生成部と、当該音声生成部によって生成される音声を出力する音声出力部と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の態様の1つである投写システムは、上記デジタル信号入力ユニットと、上記プロジェクターとを含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の態様の1つであるデジタルデータ送信方法は、画像信号または音声信号が入力される信号入力端子と、信号変換部と、伝送部とを有する入力端子ユニットと、複数の前記入力端子ユニットと有線または無線で接続可能な前記ホスト部と、ホスト側通信部と、を含む信号入力ユニットにおけるデジタルデータ送信方法であって、前記信号変換部は、前記信号入力端子に入力された信号をデジタルデータに変換し、前記伝送部は、前記信号変換部によって変換された前記デジタルデータを有線または無線で前記ホスト部に伝送し、前記ホスト側通信部は、前記ホスト部に伝送された前記デジタルデータを有線または無線でプロジェクターへ向け送信することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、ユーザーは、所望の入力端子ユニットをホスト部に接続することによってデジタルデータをプロジェクターに送信し、プロジェクターに画像を投写させ、音声を出力させることができる。これにより、投写システム等は、ユーザーの使い勝手をより向上させることができる。
【0012】
また、前記ホスト側通信部は、前記プロジェクターと接続した際、または前記入力端子ユニットが前記ホスト部に接続された際に、前記入力端子ユニットの接続状況を示す接続状況情報を前記プロジェクターへ向け送信してもよい。
【0013】
また、本発明の態様の1つであるプロジェクターは、上記信号入力ユニットから前記デジタルデータと、前記接続状況情報とを受信する投写側通信部と、前記デジタルデータが画像データである場合、当該画像データに基づき、画像を生成する画像生成部と、当該画像生成部によって生成される画像を投写する投写部と、前記デジタルデータが音声データである場合、当該音声データに基づき、音声を生成する音声生成部と、当該音声生成部によって生成される音声を出力する音声出力部と、を含み、前記画像生成部は、前記接続状況情報に基づき、接続中の前記入力端子ユニットに関する情報を一覧表示する一覧表示画像を生成し、前記投写部は、前記一覧表示画像を投写することを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、ユーザーは、所望の入力端子ユニットをホスト部に接続することによってデジタルデータをプロジェクターに送信し、プロジェクターに画像を投写させ、音声を出力させることができる。また、本発明によれば、接続中の入力端子ユニットに関する情報を一覧表示することができる。これにより、投写システム等は、ユーザーの使い勝手をより向上させることができる。
【0015】
また、前記信号入力ユニットは、制御部を含み、前記ホスト側通信部は、前記接続状況に応じて決定される前記信号ごとの使用対象を示す使用対象情報を前記プロジェクターから受信し、前記制御部は、前記使用対象情報に基づき、前記使用対象の前記入力端子ユニットからの信号が送信されるように、前記ホスト部または前記ホスト側通信部を制御してもよい。
【0016】
また、本発明の態様の1つであるプロジェクターは、上記信号入力ユニットから前記デジタルデータと、前記接続状況情報とを受信する投写側通信部と、前記デジタルデータが画像データである場合、当該画像データに基づき、画像を生成する画像生成部と、当該画像生成部によって生成される画像を投写する投写部と、前記デジタルデータが音声データである場合、当該音声データに基づき、音声を生成する音声生成部と、当該音声生成部によって生成される音声を出力する音声出力部と、前記使用対象情報を生成する情報生成部と、を含み、前記画像生成部は、前記接続状況情報に基づき、接続中の前記入力端子ユニットに関する情報を一覧表示するとともに、使用対象の前記入力端子ユニットを選択させる一覧表示画像を生成し、前記投写部は、前記一覧表示画像を投写し、前記情報生成部は、前記入力端子ユニットの選択に応じて前記使用対象情報を生成し、前記投写側通信部は、前記使用対象情報を前記信号入力ユニットへ向け送信することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、ユーザーは、所望の入力端子ユニットをホスト部に接続することによってデジタルデータをプロジェクターに送信し、プロジェクターに画像を投写させ、音声を出力させることができる。これにより、投写システム等は、ユーザーの使い勝手をより向上させることができる。
【0018】
また、本発明によれば、投写システム等は、選択に応じて使用対象の入力端子ユニットからの信号を送信させる制御を行うことができる。これにより、投写システム等は、例えば、使用対象の画像の入力端子ユニットに応じた音声の入力端子ユニットを使用することができ、適切なデジタルデータを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来の投写状況の一例を示す図である。
【図2】第1の実施例における投写状況の一例を示す図である。
【図3】第1の実施例における投写システムの一例を示す図である。
【図4】第1の実施例における入力端子ユニットとホストユニットの機能ブロック図である。
【図5】第1の実施例におけるプロジェクターの機能ブロック図である。
【図6】第1の実施例におけるデジタルデータの送信手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施例における入力端子ユニットとホストユニットの機能ブロック図である。
【図8】第2の実施例におけるプロジェクターの機能ブロック図である。
【図9】第2の実施例におけるホストユニットでの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施例におけるプロジェクターでの処理手順を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施例における一覧表示画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を投写システムに適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0021】
(第1の実施例)
図1は、従来の投写状況の一例を示す図である。PC510、DVDプレーヤー520、ビデオデッキ530がテレビ台550の収納棚に設置され、テレビ台550の上にテレビ540が配置されている。また、プロジェクター台560に設置されたプロジェクター500は、PC510、DVDプレーヤー520、ビデオデッキ530、テレビ540のそれぞれとケーブルで接続されている。このような状況では、ケーブルが長くなる上、ケーブルが邪魔になってしまう。特に、プロジェクター500の場合、天吊り状態で使用される場合もあるため、ケーブルの配線が大変になる。また、プロジェクター500の接続端子は一般的に固定であり、新たな接続端子に対応することは困難であり、多様な信号入力端子を搭載するためにはプロジェクター500の大きさが大きくなってしまう。
【0022】
図2は、第1の実施例における投写状況の一例を示す図である。また、図3は、第1の実施例における投写システムの一例を示す図である。本実施例では、ホストユニット300のUSBスロットに着脱可能であり、それぞれが1つの接続端子を有する入力端子ユニット200を有する信号入力ユニット100を用いることにより、多様な信号入力端子に対応している。例えば、PC510のケーブルが入力端子ユニット200−1に接続され、DVDプレーヤー520のケーブルが入力端子ユニット200−2に接続され、ビデオデッキ530のケーブルが入力端子ユニット200−3に接続され、テレビ540のケーブルが入力端子ユニット200−4に接続されている。また、本実施例では、信号入力ユニット100のホストユニット300とプロジェクター400が無線通信を行うことにより、信号入力ユニット100とプロジェクター400を接続するケーブルを不要にしている。
【0023】
次に、このような機能を有する入力端子ユニット200とホストユニット300の機能ブロックについて説明する。図4は、第1の実施例における入力端子ユニット200とホストユニット300の機能ブロック図である。入力端子ユニット200は、画像信号または音声信号が入力される信号入力端子210と、信号入力端子210に入力された信号をデジタルデータに変換する信号変換部220と、当該デジタルデータをホストユニット300に伝送する伝送部230を含んで構成されている。また、ホストユニット300は、入力端子ユニット200からのデジタルデータが入力されるホスト部310と、当該デジタルデータ(データ圧縮等が行われたデータであってもよい。)をプロジェクター400へ向け無線で送信するホスト側通信部320を含んで構成されている。
【0024】
なお、入力端子ユニット200およびホストユニット300は、以下のハードウェアを用いてこれらの各部として機能してもよい。例えば、信号変換部220はコンバーター等、伝送部230、ホスト部310はUSBインターフェイス等、ホスト側通信部320は無線LANユニット等であってもよい。また、例えば、信号入力端子210は、D−Sub端子のように画像信号のみが入力される端子、デジタル音声端子のように音声信号のみが入力される端子、HDMI端子のように画像信号と音声信号の両方が入力される端子のいずれでもよい。
【0025】
次に、プロジェクター400の機能ブロックについて説明する。図5は、第1の実施例におけるプロジェクター400の機能ブロック図である。プロジェクター400は、信号入力ユニット100からのデジタルデータ432を受信する投写側通信部410と、記憶部430と、記憶部430にデジタルデータ432等を記憶する更新部420と、デジタルデータ432に基づき、音声を生成する音声生成部440と、当該音声を出力する音声出力部450と、デジタルデータ432に基づき、画像を生成する画像生成部460と、当該画像を投写する投写部470を含んで構成されている。
【0026】
なお、プロジェクター400は、以下のハードウェアを用いてこれらの各部として機能してもよい。例えば、プロジェクター400は、投写側通信部410は無線LANユニット等、更新部420はCPU等、記憶部430はRAM等、音声生成部440は音声処理回路等、音声出力部450はアンプ、スピーカー等、画像生成部460は画像処理回路等、投写部470はランプ、液晶パネル、液晶駆動回路、レンズ等を用いてもよい。
【0027】
次に、本実施例におけるデジタルデータの送信手順について説明する。図6は、第1の実施例におけるデジタルデータの送信手順を示すフローチャートである。各入力端子ユニット200の信号変換部220は、信号入力端子210に信号が入力されたかどうかを判定する(ステップS1)。信号が入力された場合、信号変換部220は、入力信号をデジタルデータに変換する(ステップS2)。伝送部230は、当該デジタルデータをホスト部310に伝送する(ステップS3)。
【0028】
ホスト部310には当該デジタルデータが入力され、ホスト側通信部320は、当該デジタルデータをプロジェクター400へ向け送信する(ステップS4)。また、ホストユニット300は、終了指示があったかどうかを判定し(ステップS5)、終了指示があるまで上述した一連の処理(ステップS1〜S5)を繰り返し実行する。
【0029】
なお、各入力端子ユニット200は、USBコネクターを有しており、USBスロットを有するホスト部310に着脱可能である。例えば、図3の例では、DVDプレーヤー520と接続された入力端子ユニット200−2がホスト部310に接続されている。ユーザーは、所望の入力端子ユニット200をホスト部310に接続することにより、所望の信号をプロジェクター400に送信することができる。
【0030】
更新部420は、投写側通信部410によって受信されたデジタルデータをデジタルデータ432として記憶部430に記憶する。デジタルデータ432が音声データである場合、音声生成部440は、デジタルデータ432に基づき、音声を生成し、音声出力部450は、当該音声を出力する。また、デジタルデータ432が画像データである場合、画像生成部460は、デジタルデータ432に基づき、画像を生成し、投写部470は、当該画像を投写する。
【0031】
以上のように、本実施例によれば、ユーザーは、所望の入力端子ユニット200をホスト部310に接続することによってデジタルデータをプロジェクター400に送信し、プロジェクター400に画像を投写させ、音声を出力させることができる。これにより、投写システム等は、ユーザーの使い勝手をより向上させることができる。
【0032】
また、本実施例によれば、入力端子ユニット200がホスト部310に着脱可能であるため、仕様が変更されたり、新たな信号が使用されたりする場合であっても、入力端子ユニット200のみを変更すればよいため、投写システムは、より簡易に仕様の変更等に対応することができる。
【0033】
(第2の実施例)
本実施例では、ホスト部310にすべての入力端子ユニット200が接続され、ユーザーの選択に応じて使用する入力端子ユニット200が決定される実施例について説明する。
【0034】
図7は、第2の実施例における入力端子ユニット200とホストユニット301の機能ブロック図である。ホストユニット301は、ホスト部311またはホスト側通信部321を制御する制御部330を含んで構成されている。
【0035】
図8は、第2の実施例におけるプロジェクター401の機能ブロック図である。プロジェクター401は、接続状況データ434を記憶部431に記憶する更新部421と、ユーザーの指示を受け付ける受付部490と、当該指示等に応じて種々の情報を生成する情報生成部480を含んで構成され、投写側通信部411は、情報生成部480によって生成された情報をホストユニット301へ向け送信する機能を有している。なお、これら以外の構成はプロジェクター400と同様であるため、説明を省略する。また、制御部330、情報生成部480はCPU等、受付部490はリモコン(リモートコントローラー)の受光ユニット、操作ボタン等であってもよい。
【0036】
次に、ホストユニット301でのデータ処理手順について説明する。図9は、第2の実施例におけるホストユニット301での処理手順を示すフローチャートである。制御部330は、ホスト側通信部321からの情報に基づき、プロジェクター401との接続が完了したかどうかを判定する(ステップS11)。
【0037】
接続が完了した段階である場合、制御部330は、ホスト部311からの情報に基づき、入力端子ユニット200のホストユニット301との接続状況を示す接続状況情報を生成し、ホスト側通信部321に当該接続状況情報をプロジェクター401へ向け送信させる(ステップS12)。
【0038】
一方、接続が完了した段階でない場合、制御部330は、プロジェクター401と接続中かどうかを判定する(ステップS13)。なお、ホストユニット300の状態は、接続が完了した段階で接続中に遷移する。
【0039】
接続中の場合、制御部330は、ホスト部311からの情報に基づき、入力端子ユニット200のホストユニット301との接続状況が変化したかどうかを判定する(ステップS14)。例えば、新たな入力端子ユニット200がホスト部311に接続されたり、接続中の入力端子ユニット200がホスト部311から取り外された場合に接続状況が変化する。
【0040】
接続状況が変化した場合、制御部330は、ホスト部311からの情報に基づき、入力端子ユニット200のホストユニット301との接続状況を示す接続状況情報を生成し、ホスト側通信部321に当該接続状況情報をプロジェクター401へ向け送信させる(ステップS15)。
【0041】
また、接続中の場合、信号変換部220は、信号入力端子210に信号の入力があったかどうかを判定する(ステップS16)。信号が入力された場合、信号変換部220は、入力信号をデジタルデータに変換し、伝送部230は、当該デジタルデータをホスト部310に伝送する(ステップS17)。
【0042】
また、制御部330は、使用中の有効な入力端子ユニット200を決定し、ホスト側通信部321は、当該入力端子ユニット200からのデジタルデータをプロジェクター401へ向け送信する(ステップS18)。
【0043】
また、ステップS11〜S18の処理後、制御部330は、ホスト側通信部321によってプロジェクター401からの使用対象情報が受信されたかどうかを判定する(ステップS19)。使用対象情報が受信された場合、制御部330は、使用対象情報に基づき、使用対象のデジタルデータが送信されるように、ホスト部311およびホスト側通信部321を制御する(ステップS20)。
【0044】
制御部330は、終了指示があったかどうかを判定し(ステップS21)、終了指示があるまで上述した一連の処理(ステップS11〜S21)を繰り返し実行する。
【0045】
次に、プロジェクター401でのデータ処理手順について説明する。図10は、第2の実施例におけるプロジェクター401での処理手順を示すフローチャートである。更新部421は、投写側通信部411によってホストユニット301からの接続状況情報が受信されたかどうかを判定する(ステップP1)。接続状況情報が受信された場合、更新部421は、接続状況を示す接続状況データ434を記憶部431に記憶する(ステップP2)。
【0046】
また、更新部421は、投写側通信部411によってホストユニット301からのデジタルデータが受信されたかどうかを判定する(ステップP3)。デジタルデータが受信された場合、更新部421は、当該デジタルデータをデジタルデータ432として記憶部431に記憶する(ステップP4)。
【0047】
デジタルデータ432が音声データである場合、音声生成部440は、デジタルデータ432に基づき、音声を生成し、音声出力部450は、当該音声を出力する。また、デジタルデータ432が画像データである場合、画像生成部461は、デジタルデータ432に基づき、画像を生成し、投写部470は、当該画像を投写する(ステップP5)。
【0048】
情報生成部480は、受付部490からの情報に基づき、ユーザーによって一覧表示画像の投写指示があったかどうかを判定する(ステップP6)。一覧表示画像の投写指示があった場合、情報生成部480は、画像生成部461に制御情報を出力する。
【0049】
画像生成部461は、当該制御情報と、接続状況データ434に基づき、一覧表示画像を生成し、投写部470は、当該一覧表示画像を投写する(ステップP7)。
【0050】
図11は、第2の実施例における一覧表示画像600の一例を示す図である。例えば、一覧表示画像600は、ホストユニット301におけるUSBスロット番号ごとの端子種別と状況を示す。例えば、入力端子ユニット200が接続されていないUSBスロット番号では、端子種別および状況は「空き」と表示される。また、使用中のUSBスロット番号では、状況が「使用中」と表示され、接続されているが使用されていないUSBスロット番号では、状況が「待機中」と表示される。
【0051】
ユーザーは、リモコン等を用いて一覧表示画像600のカーソル画像を移動させて「変更」を選択することにより、使用対象の入力端子ユニット200を選択(変更)することができる。また、ユーザーは一覧表示画像600における「閉じる」を選択することにより、変更内容を確定させることができる。
【0052】
情報生成部480は、受付部490からの情報に基づき、一覧表示画像600で使用対象が変更されたかどうかを判定する(ステップP8)。使用対象が変更された場合、情報生成部480は、更新部421に使用対象を示す制御情報を出力する。更新部421は、当該制御情報に基づき、接続状況データ434を更新する(ステップP9)。情報生成部480は、接続状況データ434に基づき、使用対象を示す使用対象情報を生成し、投写側通信部411は、当該使用対象情報をホストユニット301へ向け送信する(ステップP10)。
【0053】
プロジェクター401は、終了指示があったかどうかを判定し(ステップP11)、終了指示があるまで上述した一連の処理(ステップP1〜P11)を繰り返し実行する。
【0054】
以上のように、本実施例によれば、投写システムは、第1の実施例と同様の作用効果を奏する。また、本実施例によれば、投写システムは、接続中の入力端子ユニット200に関する情報を一覧表示することができる。これにより、投写システムは、ユーザーの使い勝手をより向上させることができる。
【0055】
また、本実施例によれば、投写システムは、ユーザーの選択に応じて使用対象の入力端子ユニット200からの信号を送信させる制御を行うことができる。これにより、ユーザーは、入力端子ユニット200を接続し直すことなく、所望の信号をプロジェクター401に使用させることができる。これにより、投写システムは、ユーザーの使い勝手をより向上させることができる。
【0056】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、接続状況データ434は、ホストユニット300、301で管理されてもよい。また、制御部330は、接続状況データ434に基づき、使用対象の信号入力端子210と関連する信号入力端子210を有効にしてもよい。例えば、制御部330は、アナログビデオ信号入力端子が使用対象になった場合、アナログL音声信号入力端子とアナログR音声信号入力端子を有効にし、これら以外の信号入力端子210を無効にしてもよい。
【0057】
また、ホストユニット300、301は、入力端子ユニット200の接続状況が変化した際に、すべての接続状況を示す接続状況情報に代え、変化した入力端子ユニット200に接続された機器情報とUSBスロットのIDを示す接続状況情報をプロジェクター400、401に送信してもよい。
【0058】
また、一覧表示画像600は、図6に示す画像に限定されない。例えば、一覧表示画像は、入力端子ユニット200に接続された機器の名称等を示す画像であってもよい。また、入力端子ユニット200は、画像信号と音声信号が異なる端子で入力される場合、対応する複数の信号入力端子210を有してもよい。例えば、入力端子ユニット200は、アナログビデオ信号入力端子、アナログL音声信号入力端子、アナログR音声信号入力端子を有してもよい。
【0059】
また、更新部420、記憶部430は必須ではなく、画像生成部460等は、投写側通信部410によって受信されたデジタルデータや接続状況情報に基づいて画像の生成等を行ってもよい。
【0060】
また、プロジェクター400、401と通信を行うホストユニット300、301は1台に限定されず、複数同時に通信してもよい。また、プロジェクター400、401とホストユニット300、301の間の通信は無線通信に限定されず、有線通信であってもよい。この場合でも、ケーブルは1本で済むため、効果的である。
【0061】
また、入力端子ユニット200とホストユニット300、301の間の伝送路はUSBの伝送路に限定されず、IEEE1394等の伝送路であってもよく、無線の伝送路であってもよい。また、入力端子ユニット200は直接プロジェクター400、401に接続されてもよい。
【0062】
また、プロジェクター400、401は、液晶プロジェクター(透過型、LCOS等の反射型)に限定されず、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター等であってもよい。また、投写部470は、ランプの代わりにLED等の固体光源を含んでもよい。また、プロジェクター400、401の機能を複数の装置(例えば、PCとプロジェクター等)に分散してもよい。
【符号の説明】
【0063】
100 信号入力ユニット、200 入力端子ユニット、210 信号入力端子、220 信号変換部、230 伝送部、300、301 ホストユニット、310、311 ホスト部、320、321 ホスト側通信部、330 制御部、400、401、500 プロジェクター、410、411 投写側通信部、420、421 更新部、430、431 記憶部、432 デジタルデータ、434 接続状況データ、440 音声生成部、450 音声出力部、460、461 画像生成部、470 投写部、480 情報生成部、490 受付部、510 PC、520 DVDプレーヤー、530 ビデオデッキ、540 テレビ、550 テレビ台、560 プロジェクター台、600 一覧表示画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像信号または音声信号が入力される信号入力端子と、当該信号入力端子に入力された信号をデジタルデータに変換する信号変換部と、当該信号変換部によって変換された前記デジタルデータを有線または無線でホスト部に伝送する伝送部とを有する入力端子ユニットと、
複数の前記入力端子ユニットと有線または無線で接続可能な前記ホスト部と、
前記ホスト部に伝送された前記デジタルデータを有線または無線でプロジェクターへ向け送信するホスト側通信部と、
を含む信号入力ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の信号入力ユニットにおいて、
前記ホスト側通信部は、前記プロジェクターと接続した際、または前記入力端子ユニットが前記ホスト部に接続された際に、前記入力端子ユニットの接続状況を示す接続状況情報を前記プロジェクターへ向け送信する、
信号入力ユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の信号入力ユニットにおいて、
制御部を含み、
前記ホスト側通信部は、前記接続状況に応じて決定される前記信号ごとの使用対象を示す使用対象情報を前記プロジェクターから受信し、
前記制御部は、前記使用対象情報に基づき、前記使用対象の前記入力端子ユニットからの信号が送信されるように、前記ホスト部または前記ホスト側通信部を制御する、
信号入力ユニット。
【請求項4】
請求項1に記載の前記信号入力ユニットから前記デジタルデータを受信する投写側通信部と、
前記デジタルデータが画像データである場合、当該画像データに基づき、画像を生成する画像生成部と、
当該画像生成部によって生成される画像を投写する投写部と、
前記デジタルデータが音声データである場合、当該音声データに基づき、音声を生成する音声生成部と、
当該音声生成部によって生成される音声を出力する音声出力部と、
を含むプロジェクター。
【請求項5】
請求項2に記載の前記信号入力ユニットから前記デジタルデータと、前記接続状況情報とを受信する投写側通信部と、
前記デジタルデータが画像データである場合、当該画像データに基づき、画像を生成する画像生成部と、
当該画像生成部によって生成される画像を投写する投写部と、
前記デジタルデータが音声データである場合、当該音声データに基づき、音声を生成する音声生成部と、
当該音声生成部によって生成される音声を出力する音声出力部と、
を含み、
前記画像生成部は、前記接続状況情報に基づき、接続中の前記入力端子ユニットに関する情報を一覧表示する一覧表示画像を生成し、
前記投写部は、前記一覧表示画像を投写する、
プロジェクター。
【請求項6】
請求項3に記載の前記信号入力ユニットから前記デジタルデータと、前記接続状況情報とを受信する投写側通信部と、
前記デジタルデータが画像データである場合、当該画像データに基づき、画像を生成する画像生成部と、
当該画像生成部によって生成される画像を投写する投写部と、
前記デジタルデータが音声データである場合、当該音声データに基づき、音声を生成する音声生成部と、
当該音声生成部によって生成される音声を出力する音声出力部と、
前記使用対象情報を生成する情報生成部と、
を含み、
前記画像生成部は、前記接続状況情報に基づき、接続中の前記入力端子ユニットに関する情報を一覧表示するとともに、使用対象の前記入力端子ユニットを選択させる一覧表示画像を生成し、
前記投写部は、前記一覧表示画像を投写し、
前記情報生成部は、前記入力端子ユニットの選択に応じて前記使用対象情報を生成し、
前記投写側通信部は、前記使用対象情報を前記信号入力ユニットへ向け送信する、
プロジェクター。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれかに記載の前記信号入力ユニットと、
請求項4〜6のいずれかに記載の前記プロジェクターと、
を含む投写システム。
【請求項8】
画像信号または音声信号が入力される信号入力端子と、信号変換部と、伝送部とを有する入力端子ユニットと、
複数の前記入力端子ユニットと有線または無線で接続可能な前記ホスト部と、
ホスト側通信部と、
を含む信号入力ユニットにおけるデジタルデータ送信方法であって、
前記信号変換部は、前記信号入力端子に入力された信号をデジタルデータに変換し、
前記伝送部は、前記信号変換部によって変換された前記デジタルデータを有線または無線で前記ホスト部に伝送し、
前記ホスト側通信部は、前記ホスト部に伝送された前記デジタルデータを有線または無線でプロジェクターへ向け送信する、
デジタルデータ送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−203619(P2011−203619A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−72419(P2010−72419)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】