説明

修飾されたN末端を有するGLP−1受容体アゴニスト化合物

本発明は、修飾されたN末端を有するGLP-1受容体アゴニスト化合物に関する。該化合物は、式Chem.1:Y-Z-P(式中、Pは、2つのN末端アミノ酸残基を欠いているGLP-1受容体アゴニストペプチドの断片を表し、Y-Zは、新規のHis-Ala模倣体を表す)の化合物である。GLP-1受容体アゴニスト化合物の例は、ヒトGLP-1(7-37)、エキセンジン-4(1-39)またはGLP-1A(1-37)から誘導される。本発明は、これらの化合物、とりわけ、これらの化合物のin vivoでの作用の継続期間を持続化することが可能な1つまたは複数のアルブミン結合側鎖を有する化合物の誘導体にも関する。本発明のペプチドおよび誘導体は、良好な効力、持続型の薬物動態プロファイルを有し、胃腸酵素による分解に対し安定であり、および/または、高い経口バイオアベイラビリティーを有する。これらの特性は、皮下投与、静脈内投与、および/または、とりわけ経口投与のためのGLP-1受容体アゴニスト化合物の開発において重要である。本発明は、本発明のGLP-1受容体アゴニスト化合物の調製において使用するための中間生成物にも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Chem.1:
Chem.1:Y-Z-P[式中、
Pは、2つのN末端アミノ酸残基を欠いているGLP-1受容体アゴニストペプチドの断片を表し、
Zは、式Chem.2の基:
Chem.2:
【化1】

{式中、
Wは、式Chem.3の基:
Chem.3:
【化2】

(式中、
R1およびR2は独立に、
(i)水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアルキル、シアノ、アミノ、アミノアルキル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキサミド、置換されたカルボキサミド、アルキルエステル、アリールエステル、アルキルスルホニルもしくはアリールスルホニルを表し、または
R1とR2とは一緒になって
(ii)シクロアルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール
を形成し、
但し、
(iii)R1およびR2は両方が水素を表すことはない)
を表す}、
を表し、
Yは、式Chem.4またはChem.5の基:
Chem.4:
【化3】

Chem.5:
【化4】

{式中、
X1はN、OまたはSであり、X2、X3、X4およびX5は独立にCまたはNを表し、
但し、X2、X3、X4およびX5のうち少なくとも1つはCであり、
R11、R12、R13およびR14は独立に、
水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアルキル、シアノ、アミノ、アミノアルキル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキサミド、置換されたカルボキサミド、アルキルエステル、アリールエステル、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニル
を表し、
Qは、結合または式Chem.6の基:
Chem.6:
*-(C(R15)(R16))q-*
(式中、
qは1〜6であり、
R15およびR16は互いに独立に、且つ、各値のqについて独立に、水素、アルキル、カルボキシルまたはヒドロキシルを表す)
を表し、
Rは水素またはアルキルを表す}
を表す]
を有するGLP-1受容体アゴニストペプチドまたは薬学上許容されるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項2】
(i) N9-[-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-エチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[Lys18,Glu22,Gln34]GLP-1(9-37)-ペプチド;
(ii) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-エチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[His31,Gln34]GLP-1(9-37)-ペプチド;
(iii) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-エチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[Glu30,Lys36]GLP-1(9-37)-Glu38-ペプチドアミド;
(iv) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)プロピルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[Glu30,Lys36]GLP-1(9-37)Glu38-ペプチドアミド;
(v) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-メチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[Glu30,Lys36]GLP-1(9-37)-Glu38-ペプチドアミド;
(vi) N3-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-メチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[Arg17,Arg20,Arg33,Lys38]GLP-1A(3-37)-ペプチド;
(vii) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-エチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[Arg34,Lys37]GLP-1(9-37)-ペプチド;
(iix) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-エチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}[Arg34,Lys37]GLP-1(9-37)Glu38-ペプチド;
(ix) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-エチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}-[Arg34,Lys37]GLP-1(9-37)-ペプチド;
(x) N9-{2-[2-(1H-イミダゾール-4-イル)-エチルカルバモイル]-2-メチル-プロピオニル}[Arg34]GLP-1(9-37)-ペプチド;および
(xii) N9-[2,2-ジメチル-3-オキソ-3-(ピリジン-2-イルメチルアミノ)プロパノイル]-[Arg34,Lys37]-GLP-1-(9-37)-ペプチド
から選択されるGLP-1受容体アゴニストペプチドまたは薬学上許容されるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項3】
請求項1または2に記載のペプチドの誘導体または薬学上許容されるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項4】
前記ペプチドのリシン残基に結合したアルブミン結合部分を有する、請求項3に記載の誘導体。
【請求項5】
前記アルブミン結合部分が、Chem.8、Chem.9およびChem.10:
Chem.8:HOOC-(CH2)x-CO-*
Chem.9:HOOC-C6H4-O-(CH2)y-CO-*
Chem.10:R18-C6H4-(CH2)z-CO-*
(式中、xは6〜18の範囲の整数であり、yは3〜17の範囲の整数であり、zは1〜5の範囲の整数であり、R18は、150Da以下のモル質量を有する基である)
から選択される持続化部分を含む、請求項4に記載の誘導体。
【請求項6】
アルブミン結合部分が、Chem.11、Chem.12、Chem.13およびChem.14:
Chem.11: *-NH-CH2-CH2-(O-CH2-CH2)-O-(CH2)n-CO-*
Chem.12: *-NH-C(COOH)-(CH2)2-CO-*
Chem.13: *-N-C((CH2)2-COOH)-CO-*
Chem.14: *-NC5H8-CO-*
(式中、kは1〜5の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である)
から選択される、リンカーをさらに含む、請求項5に記載の誘導体。
【請求項7】
Chem.30、Chem.31、Chem.32、Chem.33、Chem.34、Chem.35、Chem.36、Chem.37、Chem.38、Chem.39およびChem.41から選択されるGLP-1受容体アゴニストペプチドの誘導体または薬学上許容されるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項8】
式Chem.50またはChem.51:
Chem.50:
【化5】

Chem.51:
【化6】

[式中、Qは、結合または式Chem.6の基:
Chem.6:
-(C(R15)(R16))q-
(式中、qは1〜6であり、R15およびR16は互いに独立に、且つ、各値のqについて独立に、水素、アルキル、カルボキシルまたはヒドロキシルを表す)を表し、
Rは水素またはアルキルを表し、
R1およびR2は独立に、(i)水素、アルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシルアルキル、シアノ、アミノ、アミノアルキル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキサミド、置換されたカルボキサミド、アルキルエステル、アリールエステル、アルキルスルホニルもしくはアリールスルホニルを表し、または(ii)R1とR2とは一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリールを形成し、
PG1およびPG2はそれぞれ保護基を表す]
の中間化合物または薬学上許容されるその塩、エステルもしくはアミド。
【請求項9】
Chem.23、Chem.24、Chem.25、Chem.26、Chem.27、Chem.28およびChem.29から選択される中間化合物、または薬学上許容されるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項10】
Chem.40の化合物、または薬学上許容されるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項11】
a)GLP-1(9-37)(配列番号1)の以下のアナログ:(i)(18K、22E、34Q)、(ii)(30E、36K、38E)、(iii)(31H、34Q)、(iv)34R、(v)(34R、37K)および(vi)(34R、37K、38E)、および
b)GLP-1A(3-37)(配列番号3)の以下のアナログ:(17R、20R、33R、38K)
から選択されるペプチド中間生成物または薬学上許容されるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項12】
医薬として使用するための、請求項1から7のいずれか一項に記載のペプチドまたは誘導体。
【請求項13】
摂食障害、心血管疾患、胃腸疾患、糖尿病性合併症、重症疾患および/または多嚢胞性卵巣症候群などあらゆる形態の糖尿病および関連疾患の治療および/または予防において使用するための、および/または、脂質パラメーターの改善、β細胞機能の改善のための、および/または、糖尿病性疾患の進行の遅延化もしくは予防のための、請求項1から7のいずれか一項に記載のペプチドまたは誘導体。
【請求項14】
摂食障害、心血管疾患、胃腸疾患、糖尿病性合併症、重症疾患および/または多嚢胞性卵巣症候群などあらゆる形態の糖尿病および関連疾患の治療および/または予防のための、および/または、脂質パラメーターの改善、β細胞機能の改善のための、および/または、糖尿病性疾患の進行の遅延化もしくは予防のための医薬の製造における、請求項1から7のいずれか一項に記載のペプチドまたは誘導体の使用。
【請求項15】
薬学的に活性な量の請求項1から7のいずれか一項に記載のペプチドまたは誘導体を投与することにより、摂食障害、心血管疾患、胃腸疾患、糖尿病性合併症、重症疾患および/または多嚢胞性卵巣症候群などあらゆる形態の糖尿病および関連疾患を治療または予防し、および/または脂質パラメーターを改善し、β細胞機能を改善し、および/または糖尿病性疾患の進行を遅延化もしくは予防する方法。

【公表番号】特表2013−514322(P2013−514322A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543757(P2012−543757)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069929
【国際公開番号】WO2011/073328
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(509091848)ノヴォ ノルディスク アー/エス (42)
【Fターム(参考)】