修飾可変ドメイン分子、ならびにその産生および使用方法
本開示は、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位に負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む、単離したタンパク質を提供し、本タンパク質は抗原に特異的に結合することができる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される2つ以上の位置にて、負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質はニワトリリゾチーム、βガラクトシダーゼ、αアミラーゼおよびB5R以外の抗原に特異的に結合することができるか、または
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項2】
Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される位置にて、2つ以上の負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質は10μMを超える親和性で抗原に特異的に結合することができ、
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項3】
Kabat付番システムに従う28位、33位および/または35位にて負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質はニワトリリゾチーム、βガラクトシダーゼ、αアミラーゼおよびB5R以外の抗原に特異的に結合することができるか、または
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項4】
Kabat付番システムに従う28位、33位および/または35位にて負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質は10μMを超える親和性で抗原に特定に結合することができ、
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項5】
前記タンパク質は100nMを超える親和性で抗原に特異的に結合することができる、請求項2または4のいずれかに記載の単離したタンパク質。
【請求項6】
前記Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位の負荷電アミノ酸無しのタンパク質と比較すると凝集する傾向が少ない、前記請求項1〜5のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項7】
前記Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位の負荷電アミノ酸無しのタンパク質と比較すると少なくとも約60oCまで加熱した後、凝集する傾向が少ない、前記請求項1〜5のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項8】
少なくとも約60oCまで加熱した後、抗原に特異的に結合する能力を有する、前記請求項1〜7のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項9】
少なくとも約80oCまで加熱した後、凝集する傾向が少ない、および/または抗原に特異的に結合する能力を有する、前記請求項7または8に記載のタンパク質。
【請求項10】
ヒトタンパク質と結合することができる、前記請求項1〜9のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項11】
ヒト疾患に関連する、またはその原因となるタンパク質と結合することができる、前記請求項1〜10のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項12】
前記32位の負荷電アミノ酸はグルタミン酸である、前記請求項1〜11のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項13】
前記負荷電アミノ酸は、アスパラギン酸である、前記請求項1〜12のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項14】
Kabat付番システムに従う26位、30位、39位、40位、50位、52位、52a位および53位からなる群から個別に、または集団として選択される、1つ以上の残基にて負荷電アミノ酸を更に含む、前記請求項1〜13のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項15】
負荷電アミノ酸はアスパラギン酸である、請求項14に記載のタンパク質。
【請求項16】
Kabat付番システムに従う31位、32位および33位にて負荷電アミノ酸を含む、請求項1〜15のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項17】
(i)Kabat付番システムに従う31位にてアスパラギン酸と、
(ii)Kabat付番システムに従う32位にてグルタミン酸またはアスパラギン酸と、
(iii)Kabat付番システムに従う33位にてアスパラギン酸と
を含む、請求項16に記載のタンパク質。
【請求項18】
Kabat付番システムに従う32位および33位にて負荷電アミノ酸を含む、前記請求項1〜15のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項19】
(i)Kabat付番システムに従う32位にてグルタミン酸またはアスパラギン酸と、
(ii)Kabat付番システムに従う33位にてアスパラギン酸と
を含む、請求項18に記載のタンパク質。
【請求項20】
28位および/または35位にて負荷電アミノ酸を更に含む、請求項16〜19のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項21】
前記28位および/または35位の負荷電アミノ酸はアスパラギン酸である、請求項20に記載のタンパク質。
【請求項22】
Kabat付番システムに従う28位および/もしくは31位および/もしくは32位および/もしくは33位および/もしくは35位以外の位置にてヒトであるか、ヒト化されるか、または脱免疫化されるか、あるいはヒトタンパク質もしくはその領域に融合されたものである、請求項1〜21のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項23】
抗原に特異的に結合することができる修飾された抗体重鎖可変領域(VH)を含み、前記VHはKabat付番システムに従う28位、31位、33位および/または35位にて負荷電アミノ酸を含み、VHの未修飾形態は前記負荷電アミノ酸を含まない、タンパク質。
【請求項24】
抗原に特異的に結合することができる修飾された抗体重鎖可変領域(VH)を含み、前記VHはKabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される2つ以上の位置にてアミノ酸を含み、未修飾タンパク質はKabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて前記2つ以上の負荷電アミノ酸を含まない、タンパク質。
【請求項25】
(i)Kabat付番システムに従う31位にてアスパラギン酸および/または、
(ii)Kabat付番システムに従う32位にてグルタミン酸および/または、
(iii)Kabat付番システムに従う33位にてアスパラギン酸
を含む、請求項23または24に記載のタンパク質。
【請求項26】
28位および/または35位にて負荷電アミノ酸を更に含む、請求項25に記載のタンパク質。
【請求項27】
前記28位および/または35位の負荷電アミノ酸はアスパラギン酸である、請求項26に記載のタンパク質。
【請求項28】
前記タンパク質は、
(i)抗体と、
(ii)単一ドメイン抗体と、
(iii)一本鎖Fv(scFv)を含むタンパク質と、
(iv)二重特異性抗体、三重特異性抗体または四重特異性抗体と、
(v)(ii)〜(iv)のいずれかと抗体またはそのドメインのFcドメインとを含む融合タンパク質と、
からなる群から選択される、請求項1〜27のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項29】
化合物と結合した、請求項1〜28のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項30】
前記化合物は、放射性同位体、検出可能なラベル、治療化合物、コロイド、毒素、核酸、ペプチド、タンパク質、対象において前記タンパク質の半減期を増加させる化合物、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項29に記載のタンパク質。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質および薬学的に許容可能な担体を含む、組成物。
【請求項32】
多数の請求項1〜30のいずれかに記載の複数種類のタンパク質を含む、ライブラリ。
【請求項33】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質を含み、VHの少なくとも30%は、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位から選択される2箇所以上にて負荷電アミノ酸を含む、ライブラリ。
【請求項34】
請求項1〜28のいずれかに記載のタンパク質を単離する方法であって、請求項32または33に記載のライブラリを抗原に接触させ、そこに結合するタンパク質を単離することを含む、方法。
【請求項35】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の凝集抵抗を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位、31位、32位、33位および/または35位のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することを含む、方法。
【請求項36】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の凝集抵抗を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて2つ以上のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することを含み、未修飾タンパク質は置換位置にて負荷電アミノ酸を含まない、方法。
【請求項37】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の凝集抵抗を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される2つ以上の位置にて負荷電アミノ酸を含むようにVHを修飾することを含み、未修飾タンパク質はKabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて前記2つ以上の負荷電アミノ酸を含まない、方法。
【請求項38】
抗体重鎖可変領域(VH)を含む、可溶性タンパク質の生産率を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて2つ以上のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することを含み、可溶性タンパク質の生産率が負荷電アミノ酸を欠くタンパク質の生産率と比較して増加する、方法。
【請求項39】
抗体重鎖可変領域(VH)を含む、可溶性タンパク質の生産率を向上する方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または33位および/または35位にてアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾し、前記タンパク質を生成することを含み、可溶性タンパク質の生産率が負荷電アミノ酸を欠くタンパク質の生産率と比較して増加する、方法。
【請求項40】
クロマトグラフィ樹脂からの抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の回収率を増加させる、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積を減少させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて2つ以上のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換ることによってVHを修飾することと、前記タンパク質をクロマトグラフィ樹脂に接触させることを含み、負荷電アミノ酸を欠くタンパク質と比較して、クロマトグラフィ樹脂から回収されたタンパク質の回収率が増加するか、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積が減少する、方法。
【請求項41】
クロマトグラフィ樹脂からの抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の回収率を増加させる、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積を減少させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位、31位、33位および/または35位のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することと、前記タンパク質をクロマトグラフィ樹脂に接触させることを含み、負荷電アミノ酸を欠くタンパク質と比較して、クロマトグラフィ樹脂から回収されたタンパク質の回収率が増加するか、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積が減少する、方法。
【請求項42】
医療における請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質、または請求項31に記載の組成物の使用。
【請求項43】
対象において疾患を治療する、または予防する方法であって、それを必要とする対象に対して請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質、または請求項31に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項44】
細胞へ化合物を送達する方法であって、細胞を請求項29あるいは30に記載のタンパク質、または請求項31に記載の組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項45】
対象において疾患を診断する、または予後診断する方法であって、前記方法は、対象からの試料と、請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質または請求項31に記載の組成物とを、前記タンパク質が抗原に結合し、複合体を形成するように接触させることと、前記複合体を検出することと、を含み、前記複合体の検出は前記対象の前記疾患の診断または予後診断となる、方法。
【請求項46】
複合体のレベルを特定することを含み、前記複合体において増加したレベルまたは減少したレベルは、対象の疾患において診断または予後診断となる、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
対象において抗原の場所を特定するまたは検出する方法であって、
(i)請求項29または30に記載のタンパク質または請求項31に記載の組成物と、検出可能なラベルに結合された前記タンパク質が抗原に結合するように対象に投与することと、
(ii)生体内で検出可能なラベルを検出するか、またはその場所を特定することと、
を含む、方法。
【請求項1】
Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される2つ以上の位置にて、負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質はニワトリリゾチーム、βガラクトシダーゼ、αアミラーゼおよびB5R以外の抗原に特異的に結合することができるか、または
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項2】
Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される位置にて、2つ以上の負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質は10μMを超える親和性で抗原に特異的に結合することができ、
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項3】
Kabat付番システムに従う28位、33位および/または35位にて負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質はニワトリリゾチーム、βガラクトシダーゼ、αアミラーゼおよびB5R以外の抗原に特異的に結合することができるか、または
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項4】
Kabat付番システムに従う28位、33位および/または35位にて負荷電アミノ酸を含有する抗体重鎖可変領域(VH)を含む単離したタンパク質であって、
前記タンパク質は10μMを超える親和性で抗原に特定に結合することができ、
(i)前記タンパク質は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合し、32位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、29位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有し、
(ii)前記タンパク質は、ヒトVEGFに結合し、31位および33位にてアスパラギン酸を含む場合、28位と35位の間に少なくとも1つの負荷電アミノ酸を更に含有する
単離したタンパク質。
【請求項5】
前記タンパク質は100nMを超える親和性で抗原に特異的に結合することができる、請求項2または4のいずれかに記載の単離したタンパク質。
【請求項6】
前記Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位の負荷電アミノ酸無しのタンパク質と比較すると凝集する傾向が少ない、前記請求項1〜5のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項7】
前記Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位の負荷電アミノ酸無しのタンパク質と比較すると少なくとも約60oCまで加熱した後、凝集する傾向が少ない、前記請求項1〜5のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項8】
少なくとも約60oCまで加熱した後、抗原に特異的に結合する能力を有する、前記請求項1〜7のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項9】
少なくとも約80oCまで加熱した後、凝集する傾向が少ない、および/または抗原に特異的に結合する能力を有する、前記請求項7または8に記載のタンパク質。
【請求項10】
ヒトタンパク質と結合することができる、前記請求項1〜9のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項11】
ヒト疾患に関連する、またはその原因となるタンパク質と結合することができる、前記請求項1〜10のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項12】
前記32位の負荷電アミノ酸はグルタミン酸である、前記請求項1〜11のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項13】
前記負荷電アミノ酸は、アスパラギン酸である、前記請求項1〜12のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項14】
Kabat付番システムに従う26位、30位、39位、40位、50位、52位、52a位および53位からなる群から個別に、または集団として選択される、1つ以上の残基にて負荷電アミノ酸を更に含む、前記請求項1〜13のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項15】
負荷電アミノ酸はアスパラギン酸である、請求項14に記載のタンパク質。
【請求項16】
Kabat付番システムに従う31位、32位および33位にて負荷電アミノ酸を含む、請求項1〜15のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項17】
(i)Kabat付番システムに従う31位にてアスパラギン酸と、
(ii)Kabat付番システムに従う32位にてグルタミン酸またはアスパラギン酸と、
(iii)Kabat付番システムに従う33位にてアスパラギン酸と
を含む、請求項16に記載のタンパク質。
【請求項18】
Kabat付番システムに従う32位および33位にて負荷電アミノ酸を含む、前記請求項1〜15のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項19】
(i)Kabat付番システムに従う32位にてグルタミン酸またはアスパラギン酸と、
(ii)Kabat付番システムに従う33位にてアスパラギン酸と
を含む、請求項18に記載のタンパク質。
【請求項20】
28位および/または35位にて負荷電アミノ酸を更に含む、請求項16〜19のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項21】
前記28位および/または35位の負荷電アミノ酸はアスパラギン酸である、請求項20に記載のタンパク質。
【請求項22】
Kabat付番システムに従う28位および/もしくは31位および/もしくは32位および/もしくは33位および/もしくは35位以外の位置にてヒトであるか、ヒト化されるか、または脱免疫化されるか、あるいはヒトタンパク質もしくはその領域に融合されたものである、請求項1〜21のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項23】
抗原に特異的に結合することができる修飾された抗体重鎖可変領域(VH)を含み、前記VHはKabat付番システムに従う28位、31位、33位および/または35位にて負荷電アミノ酸を含み、VHの未修飾形態は前記負荷電アミノ酸を含まない、タンパク質。
【請求項24】
抗原に特異的に結合することができる修飾された抗体重鎖可変領域(VH)を含み、前記VHはKabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される2つ以上の位置にてアミノ酸を含み、未修飾タンパク質はKabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて前記2つ以上の負荷電アミノ酸を含まない、タンパク質。
【請求項25】
(i)Kabat付番システムに従う31位にてアスパラギン酸および/または、
(ii)Kabat付番システムに従う32位にてグルタミン酸および/または、
(iii)Kabat付番システムに従う33位にてアスパラギン酸
を含む、請求項23または24に記載のタンパク質。
【請求項26】
28位および/または35位にて負荷電アミノ酸を更に含む、請求項25に記載のタンパク質。
【請求項27】
前記28位および/または35位の負荷電アミノ酸はアスパラギン酸である、請求項26に記載のタンパク質。
【請求項28】
前記タンパク質は、
(i)抗体と、
(ii)単一ドメイン抗体と、
(iii)一本鎖Fv(scFv)を含むタンパク質と、
(iv)二重特異性抗体、三重特異性抗体または四重特異性抗体と、
(v)(ii)〜(iv)のいずれかと抗体またはそのドメインのFcドメインとを含む融合タンパク質と、
からなる群から選択される、請求項1〜27のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項29】
化合物と結合した、請求項1〜28のいずれかに記載のタンパク質。
【請求項30】
前記化合物は、放射性同位体、検出可能なラベル、治療化合物、コロイド、毒素、核酸、ペプチド、タンパク質、対象において前記タンパク質の半減期を増加させる化合物、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項29に記載のタンパク質。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質および薬学的に許容可能な担体を含む、組成物。
【請求項32】
多数の請求項1〜30のいずれかに記載の複数種類のタンパク質を含む、ライブラリ。
【請求項33】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質を含み、VHの少なくとも30%は、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位から選択される2箇所以上にて負荷電アミノ酸を含む、ライブラリ。
【請求項34】
請求項1〜28のいずれかに記載のタンパク質を単離する方法であって、請求項32または33に記載のライブラリを抗原に接触させ、そこに結合するタンパク質を単離することを含む、方法。
【請求項35】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の凝集抵抗を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位、31位、32位、33位および/または35位のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することを含む、方法。
【請求項36】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の凝集抵抗を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて2つ以上のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することを含み、未修飾タンパク質は置換位置にて負荷電アミノ酸を含まない、方法。
【請求項37】
抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の凝集抵抗を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位からなる群から選択される2つ以上の位置にて負荷電アミノ酸を含むようにVHを修飾することを含み、未修飾タンパク質はKabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて前記2つ以上の負荷電アミノ酸を含まない、方法。
【請求項38】
抗体重鎖可変領域(VH)を含む、可溶性タンパク質の生産率を増加させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて2つ以上のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することを含み、可溶性タンパク質の生産率が負荷電アミノ酸を欠くタンパク質の生産率と比較して増加する、方法。
【請求項39】
抗体重鎖可変領域(VH)を含む、可溶性タンパク質の生産率を向上する方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または33位および/または35位にてアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾し、前記タンパク質を生成することを含み、可溶性タンパク質の生産率が負荷電アミノ酸を欠くタンパク質の生産率と比較して増加する、方法。
【請求項40】
クロマトグラフィ樹脂からの抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の回収率を増加させる、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積を減少させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位および/または31位および/または32位および/または33位および/または35位にて2つ以上のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換ることによってVHを修飾することと、前記タンパク質をクロマトグラフィ樹脂に接触させることを含み、負荷電アミノ酸を欠くタンパク質と比較して、クロマトグラフィ樹脂から回収されたタンパク質の回収率が増加するか、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積が減少する、方法。
【請求項41】
クロマトグラフィ樹脂からの抗体重鎖可変領域(VH)を含むタンパク質の回収率を増加させる、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積を減少させる方法であって、Kabat付番システムに従う28位、31位、33位および/または35位のアミノ酸を負荷電アミノ酸に置換することによってVHを修飾することと、前記タンパク質をクロマトグラフィ樹脂に接触させることを含み、負荷電アミノ酸を欠くタンパク質と比較して、クロマトグラフィ樹脂から回収されたタンパク質の回収率が増加するか、またはクロマトグラフィ樹脂からタンパク質を回収するのに必要とする溶液の体積が減少する、方法。
【請求項42】
医療における請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質、または請求項31に記載の組成物の使用。
【請求項43】
対象において疾患を治療する、または予防する方法であって、それを必要とする対象に対して請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質、または請求項31に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項44】
細胞へ化合物を送達する方法であって、細胞を請求項29あるいは30に記載のタンパク質、または請求項31に記載の組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項45】
対象において疾患を診断する、または予後診断する方法であって、前記方法は、対象からの試料と、請求項1〜30のいずれかに記載のタンパク質または請求項31に記載の組成物とを、前記タンパク質が抗原に結合し、複合体を形成するように接触させることと、前記複合体を検出することと、を含み、前記複合体の検出は前記対象の前記疾患の診断または予後診断となる、方法。
【請求項46】
複合体のレベルを特定することを含み、前記複合体において増加したレベルまたは減少したレベルは、対象の疾患において診断または予後診断となる、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
対象において抗原の場所を特定するまたは検出する方法であって、
(i)請求項29または30に記載のタンパク質または請求項31に記載の組成物と、検出可能なラベルに結合された前記タンパク質が抗原に結合するように対象に投与することと、
(ii)生体内で検出可能なラベルを検出するか、またはその場所を特定することと、
を含む、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【公表番号】特表2013−508308(P2013−508308A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534501(P2012−534501)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【国際出願番号】PCT/AU2010/001416
【国際公開番号】WO2011/047442
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(510029999)ガーバン インスティテュート オブ メディカル リサーチ (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【国際出願番号】PCT/AU2010/001416
【国際公開番号】WO2011/047442
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(510029999)ガーバン インスティテュート オブ メディカル リサーチ (2)
【Fターム(参考)】
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