説明

個人向け番組配信システム

【課題】視聴者個人の嗜好だけでなく、リアルタイムに知るべき情報が付加された個人向け番組編成を可能とする個人向け番組配信システムを提供する。
【解決手段】
個人向け番組配信システム100は、番組コンテンツサーバ200、番組配信サーバ300およびリアルタイムコンテンツサーバ400を備え、番組配信サーバ300の番組編成手段320において個人向け番組コンテンツを編成する際に、番組コンテンツサーバ200において生成された番組コンテンツとリアルタイムコンテンツサーバ400において取得された一般的な時事情報を含むリアルタイムコンテンツとから個人向け番組コンテンツの編成が行われる。また、緊急情報コンテンツが受信された場合は、配信中の番組コンテンツに割り込んで緊急情報コンテンツの配信が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インターネットを介した放送サービスに関し、特にたとえば、個人向け番組配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の地上波によるテレビ放送は、視聴者に対して、放送局やスポンサーからの一方向性である番組提供が大半であり、視聴者からの反応を正確に把握することが困難であった。すなわち、地上波テレビ放送では、放送局とは別に第三者の企業が集計する視聴率の情報が視聴者からの反応を連想させる定量的な情報であって、その他には、話題性等の定性的な番組評価しか行われていなかった。また、一般的な視聴者を対象としていることから流行に流されやすい傾向があり、一つのテレビ放送に対して見たい番組と見たくない番組との区別が視聴者ごとに存在している。さらに、地上波テレビ放送等における各番組は、決められた時間により放送されるため、視聴者のライフスタイルが番組の開始時間によって左右されてしまうといった問題があった。
【0003】
そこで近年では、デジタル放送やインターネットを用いた放送といったサービスが開始されており、視聴者からの反応を受け付ける機能を備えた双方向性を利用した放送サービス形態が出現してきている。そのうち、視聴者からの反応の情報と視聴者の個人情報等とを統計処理し、その後の番組の企画・制作・見直し、視聴者への案内等のツールとしての使用を可能にするものが提案されている。
たとえば、視聴者に番組紹介等の導入部分または本編の途中までを放送した後、さらに本編または本編の後続部分を視聴するか否かを確認する情報を含ませたインターネット放送システムとするものであり、導入部分や本編の途中に継続してみるか否かを確認する情報を組み込むことにより、本編を見たことを確認することが可能となり、番組に対する興味深さを推測するためのデータを記憶させることができるとしたものが提案されている。
また、事前に登録されていない視聴者に対し、アンケート形式で視聴者の個人情報を取得することで、本編のコンテンツ出力を可能としたインターネット放送システムが提案されており、個人情報を収集するシステムにより、番組に対する視聴者の特徴付けを詳細に行うことができるとしたものが提案されている(たとえば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−359834号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような、たとえば、インターネットを用いた放送システムのように、視聴者個人の嗜好により選択されたコンテンツのみを配信することは、視聴者に対して偏った情報を提供することとなり、コンテンツの配信内容が個人的関心の限定的範囲にとどまってしまうこととなる。すなわち、視聴者個人の関心が最優先となることで、生活者としての情報が偏る可能性が生じるという問題があり、インターネットを用いた放送システムは、個人的に観たいコンテンツを必要な時に視聴できるという特徴がある反面、視聴者が知るべき情報等の広がりが期待できないという問題があった。
具体的には、上述したようなインターネットを用いた放送システムでは、視聴者の嗜好に添った情報のみ視聴されることとなり、リアルタイムに知る必要のある情報や気象、地震、および火災に関する緊急情報を瞬時に受取ることができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した種々の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、視聴者個人の嗜好だけでなく、リアルタイムに知るべき情報を付加した個人向け番組編成を可能とした個人向け番組配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、視聴者端末に対して個人向けの番組を編成して配信する個人向け番組配信システムであって、視聴者に関する視聴者情報を取得する視聴者情報取得手段と、視聴者に対して提供する番組コンテンツを生成する番組コンテンツ生成手段と、一般的な時事情報を含むリアルタイムコンテンツを取得するリアルタイムコンテンツ取得手段と、視聴者端末からの配信要求を受付ける手段と、生成された番組コンテンツから抽出される番組コンテンツ属性と取得された視聴者情報から抽出される視聴者属性とを照合して配信する番組コンテンツを抽出する手段と、取得されたリアルタイムコンテンツから配信するリアルタイムコンテンツを抽出する手段と、抽出された番組コンテンツと抽出されたリアルタイムコンテンツとから個人向けの番組コンテンツを編成する手段とを有する番組編成手段と、視聴者端末に対して編成された個人向け番組コンテンツを配信する配信手段とを備えることを特徴とする、個人向け番組配信システムである。
これにより、視聴者個人の嗜好や属性に関連した番組を提供するだけでなく、一般的な時事情報が含まれたリアルタイムな情報をリアルタイムコンテンツとして随時盛りこんだ状態で番組コンテンツを配信することが可能となる。すなわち、視聴者個人の関心領域が優先して編成され、加えて、生活者として不可欠な情報も同時に入手が可能となる。
また、本発明にかかる個人向け放送における番組配信システムでは、番組コンテンツ毎に放送時間が決まっているという概念もない。すなわち、放送を視聴する時間は、視聴者により異なることから、番組の放送時間に制限されることなく、視聴者個人のライフスタイルに合わせて見たい番組を視聴することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、番組編成手段は、抽出されたリアルタイムコンテンツを各視聴者が指定した時刻に配信されるように編成する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の個人向け番組配信システムである。
これにより、個人向けの番組コンテンツを配信している場合に、視聴し始めた時刻からリアルタイムコンテンツの配信を指定された時刻の間に受信された最新のリアルタイムコンテンツを配信可能とする補完的な機能を備えているので、視聴者は、常に新しい情報を視聴することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、リアルタイムコンテンツ取得手段は、緊急情報コンテンツを取得する緊急情報コンテンツ取得手段を備え、配信手段は、緊急情報コンテンツ取得手段において緊急情報コンテンツが取得された場合に、取得された緊急情報コンテンツを配信中の番組コンテンツに割り込んで配信する機能を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の個人向け番組配信システムである。
これにより、個人向けの番組コンテンツを配信している途中に緊急を要する情報が取得された場合に、一早く該緊急情報を視聴することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、配信手段は、緊急情報コンテンツ取得手段において緊急情報コンテンツが取得された場合に、番組コンテンツの配信中に取得された緊急情報コンテンツに関連する文字情報を視聴者端末に提示する機能と、視聴者端末からの提示された文字情報を選択したことを示す情報を取得した場合に、取得された緊急情報コンテンツを配信中の番組コンテンツに割り込んで配信する機能とを有することを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の個人向け番組配信システムである。
これにより、取得された緊急情報の内容によって、視聴者は緊急情報コンテンツに関連する文字情報に基づいて、即時見る必要があるものか否かを判断でき、真に必要なもののみの配信を受けることができる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、配信手段は、視聴者端末から番組コンテンツの配信を制御する配信制御情報を取得する機能と、取得された配信制御情報に基づいて編成された番組コンテンツを配信する機能と、取得された配信制御情報を視聴者属性として記録する機能とを有し、番組編成手段は、記録された視聴者属性として記録された配信制御情報に基づき番組コンテンツを編成する機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の個人向け番組配信システムである。
これにより、視聴者自身が番組コンテンツを繰り返し視聴したり、一時停止して次の番組コンテンツを視聴したりといった行動を、いわゆる配信制御情報として取得することで、個人視聴者の嗜好や属性に関連した番組コンテンツを提供するだけでなく、視聴者が実際に視聴した状況を次回の番組コンテンツの編成にフィードバックすることができる。
【0012】
請求項6に記載の発明は、番組コンテンツ生成手段は、番組コンテンツを製作するための素材となる素材コンテンツを取得する素材コンテンツ取得手段と、番組コンテンツの製作を指示するプロデューサが使用するプロデューサ端末から番組コンテンツの製作指示を受信し、映像の編集製作を行う映像クリエータが使用する映像クリエータ端末と、編集された映像にナレーションをつけるナレータが使用するナレータ端末と、編集された映像に音楽をつける音楽クリエータが使用する音楽クリエータ端末とに配信する番組コンテンツ製作指示配信手段と、番組コンテンツの製作指示が受信された映像クリエータ端末からの編集命令に基づき素材コンテンツを編集する映像編集手段と、番組コンテンツの製作指示が受信されたナレータ端末からの編集命令に基づきナレーションを編集するナレーション編集手段と、番組コンテンツの製作指示が受信された音楽クリエータ端末からの編集命令に基づき音楽データを編集する音楽編集手段と、プロデューサ端末から編集された番組コンテンツの属性を取得する属性取得手段を備えたことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の個人向け番組配信システムである。
これにより、個人向け番組システムにおいて使用される番組コンテンツを製作するに当たって、全国から必要な映像素材を収集することが可能であり、それぞれの得意分野を持ったナレータおよび音楽クリエータらが協力して番組コンテンツを製作でき、各クリエータらに対してもビジネスの場を設定することが可能となる。さらに、個人事業者のネットワークが中心となることから、交通費が不要となり、設備投資も軽微となることから、番組コンテンツの作成が低コストで実現できる。
【0013】
請求項7に記載の発明は、広告コンテンツを取得する広告コンテンツ取得手段をさらに備え、番組編成手段は、取得された広告コンテンツから抽出される広告コンテンツ属性と取得された視聴者情報から抽出される視聴者属性とを照合して合致する広告コンテンツを編成された個人向けの番組コンテンツに組み込む機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の個人向け番組配信システムである。
これにより、個人向け番組配信システムにおいて、視聴者属性と広告コンテンツ属性とを照合することで、配信するべき広告コンテンツが選択されることから、視聴者の嗜好に添った広告コンテンツが提供され、広告企業にとって、高い広告宣伝効果が期待できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明にかかる個人向け番組配信システムを利用することで、視聴者に対して、各個人の嗜好や属性に関連した番組コンテンツだけでなく、リアルタイムの一般情報を随時盛り込んだ個人向け番組を提供できる。
【0015】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を用いて、この発明の一実施形態について説明する。図1は、この発明の一実施形態にかかる個人向け番組配信システムのシステム構成図である。
この発明の個人向け番組配信システム100は、番組コンテンツサーバ200、番組配信サーバ300、リアルタイムコンテンツサーバ400を備え、さらに、視聴者端末600、プロデューサ端末700、映像クリエータ端末710、ナレータ端末720、音楽クリエータ端末730で構成され、これらがネットワーク500で接続される。以下、各部を詳細に説明する。
【0017】
番組コンテンツサーバ200は、素材コンテンツ取得手段210、番組コンテンツ製作指示配信手段220、映像編集手段230、ナレーション編集手段240、音楽編集手段250、属性取得手段260を備えている。また、素材コンテンツデータベース212および番組コンテンツデータベース222を備えている。
素材コンテンツ取得手段210は、映像等によるコンテンツであり、該個人向け番組配信システムに利用される番組コンテンツの編集前のコンテンツである。素材コンテンツ取得手段210で取得された素材コンテンツは、素材コンテンツデータベース212に記憶される。
番組コンテンツ製作指示配信手段220は、記憶された素材コンテンツに基づき、プロデューサ端末700からの番組コンテンツの製作指示を受信し、映像の編集製作を行う映像クリエータが使用する映像クリエータ端末710と、編集された映像にナレーションをつけるナレータが使用するナレータ端末720と、編集された映像に音楽をつける音楽クリエータが使用する音楽クリエータ端末730とに、上述の番組コンテンツの製作指示を配信する機能を有する。
また、映像編集手段230は、上述の番組コンテンツの製作指示が受信された映像クリエータ端末710からの編集命令に基づいて素材コンテンツを編集する機能を有し、ナレーション編集手段240は、上述の番組コンテンツの製作指示が受信されたナレータ端末720からの編集命令に基づきナレーションを編集する機能を有し、音楽編集手段250は、上述の番組コンテンツの製作指示が受信された音楽クリエータ端末730からの編集命令に基づき音楽データを編集する機能を有する。
属性取得手段260は、プロデューサ端末700から編集された番組コンテンツの属性を取得する機能を有する。
また、番組コンテンツの属性には、たとえば、カテゴリ、視聴者嗜好性、地域および時間等の情報が含まれている。
【0018】
番組配信サーバ300は、視聴者情報取得手段310、番組編成手段320および配信手段330を備えている。また、視聴者情報データベース312および番組編成テーブル322を備えている。
視聴者情報取得手段310は、視聴者端末600から入力される視聴者情報を取得するための機能を有する。また、視聴者情報データベース312には、所定の視聴者情報入力画面に従って入力した視聴者情報が取得されて記録される。
視聴者情報は、視聴者個人の視聴者基本情報および視聴者嗜好情報を含んでいる。また、基本的な視聴者属性は、視聴者基本情報および視聴者嗜好情報から必要な情報(たとえば、個人の嗜好性、地域性、デモグラフィックデータ等)が抽出されることで生成され、さらに、視聴者属性には、各視聴者の配信制御情報等も含まれている。
視聴者基本情報は、たとえば、名前、住所、電話番号、E−mailアドレス、性別、年齢、所属等を含んでおり、視聴者嗜好情報は、たとえば、好きなカテゴリ、趣味、興味のあるコンテンツ等を含んでいる。
【0019】
番組編成手段320は、視聴者端末600からの配信要求を受付ける手段と、生成された番組コンテンツから抽出される番組コンテンツ属性と取得された視聴者情報から抽出される視聴者属性とを照合して配信する番組コンテンツを抽出する手段と、取得されたリアルタイムコンテンツから配信するリアルタイムコンテンツを抽出する手段と、抽出された番組コンテンツと抽出されたリアルタイムコンテンツとから個人向けの番組コンテンツを編成する手段とを備えている。
【0020】
配信手段330は、編成された個人向け番組コンテンツを配信する手段である。番組編成手段320において編成された個人向け番組コンテンツに基づいて、番組コンテンツデータベース222および一般情報データベース412より配信すべき番組コンテンツおよびリアルタイムコンテンツを読み出し、配信する機能を有する。
また、緊急情報取得手段420において緊急情報コンテンツが取得された場合に、該緊急情報コンテンツを配信中の番組コンテンツに割り込んで配信する機能を有する。さらに、緊急情報コンテンツに関連する文字情報を視聴者端末600に提示する機能を有する。そして、視聴者端末600から提示された文字情報を選択されたことを示す情報を取得した場合に、取得された緊急情報コンテンツを配信中の番組コンテンツに割り込んで配信する機能を有する。
また、配信手段330は、視聴者端末600からの番組コンテンツの配信を制御する配信制御情報を取得する機能を有する。ここで、配信制御情報とは、たとえば、配信中の番組コンテンツを中止するといったイジェクト情報、配信中の番組コンテンツを再配信するといったリピート再生情報もしくは配信中の番組コンテンツをポーズ(一時停止)するといったポーズ情報等が挙げられる。また、取得された配信制御情報に基づいて編成された番組コンテンツを配信する機能を有する。
さらに、配信手段330は、取得された配信制御情報を視聴者属性として記録する機能を有する。
視聴者情報データベース312は、視聴者情報取得手段310において取得された視聴者ごとの視聴者情報を記憶する機能を有する。また、視聴者情報には、視聴者属性の情報も含まれており、上述したように、視聴者属性の情報は、個人向けの番組コンテンツを編成する際に利用される。
番組編成テーブル322は、番組編成手段320において個人向けの番組コンテンツを編成した結果が生成されるものであり、各視聴者端末600からの番組配信要求に応じて生成される。
【0021】
リアルタイムコンテンツサーバ400は、一般情報取得手段410および緊急情報取得手段420を備えている。また、一般的な時事情報コンテンツを記憶する一般情報データベース412および緊急情報コンテンツを記憶する緊急情報データベース422を備えている。
一般情報取得手段410は、一般的な時事情報を含むリアルタイムコンテンツを取得する機能を有したものである。ここで、一般的な時事情報とは、たとえば、定時ニュース、全国ニュース、地域限定のローカルニュース、天気予報の情報等のカテゴリによりそれぞれ分類されている。
緊急情報取得手段420は、番組の配信途中に割り込んで配信すべき重要な緊急情報コンテンツ、たとえば、災害情報やライフライン情報等を取得する機能を有したものである。
また、一般情報データベース412は、取得された一般的な時事情報を含むリアルタイムコンテンツを記憶する機能を有する。
緊急情報データベース422は、取得された緊急情報コンテンツを記憶する機能を有する。
【0022】
視聴者端末600は、たとえば、パーソナルコンピュータを用いて構成される。このパーソナルコンピュータには、ブラウザと、番組コンテンツをストリーミングまたはダウンロード再生するための再生ソフトとがあらかじめインストールされている。図1には、1つの視聴者端末600しか示していないが、実際には多数の視聴者端末600がネットワーク500を介して接続される。また、視聴者端末600は、携帯電話といった携帯端末等でもかまわない。
【0023】
プロデューサ端末700は、たとえば、パーソナルコンピュータを用いて構成される。このパーソナルコンピュータには、番組コンテンツ製作指示配信手段220に対して、あらかじめ記憶されている素材コンテンツに基づき番組コンテンツを製作するための製作指示を作成し、送信する手段を備えている。また、編集された番組コンテンツに基づき、番組コンテンツ属性を作成し、番組コンテンツサーバ200における属性取得手段260に対して送信する手段を備えている。
【0024】
映像クリエータ端末710は、たとえば、パーソナルコンピュータを用いて構成される。このパーソナルコンピュータには、番組コンテンツサーバ200における番組コンテンツ製作指示配信手段220から送信された番組コンテンツの製作指示に基づいて映像編集手段230に対して記憶されている素材コンテンツの編集命令を送信するためのソフトウェアがあらかじめインストールされている。
【0025】
ナレータ端末720は、たとえば、パーソナルコンピュータおよびナレーション原稿を録音するためのマイク等により構成される。このパーソナルコンピュータには、番組コンテンツサーバ200における番組コンテンツ製作指示配信手段220から送信された番組コンテンツの製作指示に基づいてナレーション編集手段240に対してナレーションの編集命令を送信するためのソフトウェアがあらかじめインストールされている。
【0026】
音楽クリエータ端末730は、たとえば、パーソナルコンピュータを用いて構成される。このパーソナルコンピュータには、番組コンテンツサーバ200における番組コンテンツ製作指示配信手段220から送信された番組コンテンツの製作指示に基づいて音楽編集手段250に対して音楽データの編集命令を送信するためのソフトウェアがあらかじめインストールされている。
【0027】
次に、個人向け番組配信システムによって番組コンテンツを配信するための処理手順について説明する。図2に、個人向けの番組コンテンツを配信するための処理手順の説明図を示す。
視聴者は、視聴者端末600からネットワーク500を介して個人向け番組配信システム100における番組配信サーバ300に配信要求を送信する。番組配信サーバ300は、視聴者端末600からの配信要求を受信すると(S100)、会員登録済みか否かの判断が行われる(S102)。会員登録が行われていない場合は、視聴者端末600において入力された所定の視聴者情報が取得されることで、会員登録が行われる(S104)。
この視聴者情報は、番組配信サーバ300における視聴者情報取得手段310で取得され、視聴者毎に視聴者情報データベース312に記憶される。
【0028】
続いて、すでに会員登録されていた場合および会員登録の処理が行われると、番組配信サーバ300における番組編成手段320において個人向け番組コンテンツの編成が行われる。編成された個人向け番組コンテンツは、番組コンテンツデータベース222に記憶される番組コンテンツから抽出される番組コンテンツ属性と視聴者情報データベース312に記憶された視聴者情報から抽出される視聴者属性とを照合することにより配信する番組コンテンツが抽出されることで行われる(S106)。
また、リアルタイムコンテンツサーバ400における一般情報データベース412から配信するリアルタイムコンテンツが抽出される。リアルタイムコンテンツは、視聴者端末600から配信要求の受信された時刻に近い時刻に取得されたリアルタイムコンテンツが優先して抽出される。
そして、抽出された番組コンテンツと抽出されたリアルタイムコンテンツとから個人向けの番組コンテンツが編成される(S108)。
さらに、個人向け番組コンテンツを配信するために、個人向け番組コンテンツを構成する広告コンテンツが抽出される。広告コンテンツは、広告コンテンツデータベースに記憶される広告コンテンツから抽出される広告コンテンツ属性と視聴者情報データベース312に記憶された視聴者情報から抽出される視聴者属性とを照合することにより配信するための広告コンテンツが抽出される(S110)。
そして、抽出された広告コンテンツを編成された個人向けの番組コンテンツに組み込むことで(S112)、結果、抽出された番組コンテンツ、抽出されたリアルタイムコンテンツおよび抽出された広告コンテンツから、たとえば、図3に示されるような個人向け番組コンテンツ800が編成される。
【0029】
編成された個人向け番組コンテンツ800は、たとえば、タイトル810、リアルタイムコンテンツ820、番組コンテンツ830、広告コンテンツ840およびエンディング850等による各コンテンツにより構成されている。
タイトル810およびエンディング850は、たとえば、野鳥・昆虫・ペット・自然等の音と映像によるコンテンツが用いられるが、それに限られるものではなく、ここで用いられるコンテンツのタイトル名やタイトルバックの映像・音楽は、視聴者の好みにより選択できるようにされていてもよい。
リアルタイムコンテンツ820aは、たとえば、いくつかのニュース写真の画像およびナレーションにより構成されたコンテンツ824aと取材動画によるコンテンツ826a等とがまとめられることで構成されている。
番組コンテンツ830は、たとえば、タイトル832、本編834、エンディング836により構成され、タイトル832やエンディング836には、本編に関連する提供等が提示されていてもよい。また、提供には、関連するURLなどが提示されるようにしておき、直接サイトにリンクされていてもよい。同様に、広告コンテンツ840に対しても、広告主に関連するURL等が提示されるようにしておき、直接広告主のサイトにリンクされるようにされていてもよい。
各コンテンツの順序は、視聴者属性もしくは視聴者属性と番組コンテンツ属性との照合による照合の度合いにより決定される。また、編成された個人向け番組コンテンツは、たとえば、編成の単位を30分として生成される。
【0030】
続いて、編成された個人向け番組コンテンツに基づいて、配信要求を送信した視聴者端末600に対してリアルタイムコンテンツ、番組コンテンツおよび広告コンテンツが番組配信サーバ300における配信手段330により配信される(S114)。
ここで、リアルタイムコンテンツの取得処理および上述とは異なるリアルタイムコンテンツの配信方法については、後述する。
【0031】
(緊急情報コンテンツの配信)
次に、個人向け番組コンテンツの配信中に、リアルタイムコンテンツサーバ400の緊急情報取得手段420において緊急情報コンテンツが取得され、該取得されたという情報が、番組配信サーバ300の配信手段330において取得された場合には(S116)、配信中の番組コンテンツ等の配信を中止し、取得された緊急情報コンテンツが視聴者端末600に対して配信される(S118)。そして、緊急情報コンテンツの配信が終了すると(S120)、緊急情報コンテンツが配信されていたときに配信していた番組コンテンツ等が中断された箇所より引き続き配信される。
【0032】
(イジェクト要求)
個人向け番組コンテンツの配信中に、視聴中に配信されている番組コンテンツを視聴者端末600においてイジェクト(配信中止要求)された場合には(S122)、配信手段330は、視聴中の番組コンテンツの配信を中止し(S124)、視聴者端末600からのイジェクト要求である番組コンテンツの配信を制御する配信制御情報を取得する(S126)。取得されたイジェクト情報は、番組配信サーバ300における視聴者情報データベース312に視聴者属性として記録される(S128)。そして、次の番組コンテンツが続いて配信される。また、記録された視聴者属性の情報は、次回における個人向けの番組コンテンツの編成に利用される。
【0033】
(リピート再生要求)
また、視聴中に配信されている番組コンテンツを視聴者端末600においてリピート再生(再配信要求)された場合には(S130)、配信手段330は、配信されている番組コンテンツの再配信を行う(S132)。リピート再生要求についても、該リピート再生情報を番組コンテンツの配信を制御する配信制御情報として、配信手段330において取得される(S134)。そして、取得されたリピート再生情報は、番組配信サーバ300における視聴者情報データベース312に視聴者属性として記録される(S136)。またこの場合についても記録された視聴者属性の情報は、次回における個人向けの番組コンテンツの編成に利用される。
【0034】
(個人向け番組コンテンツの配信終了)
そして、個人向け番組コンテンツにおける全ての番組コンテンツ等の配信を終了した場合において(S138)、視聴を終了する場合は、番組コンテンツの配信が終了し、再度視聴を行う場合には、個人向け番組コンテンツの配信が、再度開始される。
【0035】
(番組コンテンツ生成処理)
次に、個人向け番組配信システムに利用される番組コンテンツを生成するための処理手順について説明する。図4に、番組コンテンツを生成するための処理手順の説明図を示す。
番組コンテンツサーバ200の素材コンテンツ取得手段210において素材コンテンツの登録依頼が受信されると(S200)、素材コンテンツが取得され(S202)、素材コンテンツデータベース212に記憶される。
次に、記憶された素材コンテンツがプロデューサ端末700において閲覧されることで、プロデューサにより番組コンテンツの製作指示が入力され、個人向け番組配信システム100に配信される。番組コンテンツの製作指示情報には、番組コンテンツの製作に必要な映像クリエータ、ナレータおよび音楽クリエータを選択した情報が含まれている。また、ナレータに対する依頼内容およびナレーション原稿や、音楽クリエータに対する依頼内容といった情報も含まれている。
配信された番組コンテンツの製作指示の情報は、番組コンテンツサーバ200の番組コンテンツ製作指示配信手段220において受信される(S204)。番組コンテンツ製作指示配信手段220は、受信された番組コンテンツ製作指示情報を映像クリエータ端末710、ナレータ端末720および音楽クリエータ端末730とに送信する(S206)。
【0036】
まず、映像クリエータ端末710において、映像クリエータは、番組コンテンツの製作指示情報に基づいて素材コンテンツの編集作業を行い、続いて、番組コンテンツサーバ200における映像編集手段230に対して編集命令が送付され、受信される(S208)。
【0037】
続いて、ナレータ端末720において、ナレータは、映像クリエータにより編集された番組コンテンツおよび番組コンテンツの製作指示情報に基づいてナレーションの編集作業が行われる。ナレータは、たとえば、パーソナルコンピュータに接続されたマイクを使用してナレーションの録音を行う。録音により生成されたナレーションファイルは、一度ナレータ端末に保存され、ナレータ端末側の操作により番組コンテンツサーバ200のナレーション編集手段240に送信される。そして、送信されたナレーションファイルに基づき、ナレーション編集手段240に対して編集命令が送付され、受信される(S210)。
【0038】
そして、音楽クリエータ端末730において、音楽クリエータは、映像クリエータとナレータとにより編集された番組コンテンツおよび番組コンテンツの製作指示情報に基づいて音楽クリエータにより、生成された番組コンテンツに合致する音楽ファイルが選択され、番組コンテンツサーバ200における音楽編集手段250に送信される。そして、送信された音楽ファイルに基づき、番組コンテンツの内容に応じて曲調を変えたり、曲の長さを変えたり、あるいは、効果音等を挿入したりといった番組コンテンツの表現力を高めるための編集作業が行われ、音楽編集手段250に対して該編集作業による編集命令が送付され、受信される(S212)。
【0039】
映像クリエータ端末710、ナレータ端末720および音楽クリエータ端末730においてなされた編集作業により生成された各素材を活用することで、プロデューサもしくは映像クリエータ等により最終的な編集が行われ、番組コンテンツが生成される(S214)。番組コンテンツは、番組コンテンツサーバ200における番組コンテンツデータベース222に記憶される。そして、プロデューサ端末700において入力された番組コンテンツ属性が属性取得手段260において取得される(S216)。
【0040】
(リアルタイムコンテンツの取得・配信処理)
次に、個人向け番組配信システムに利用されるリアルタイムコンテンツの取得およびリアルタイムコンテンツを定時配信するための処理手順について説明する。図5に、リアルタイムコンテンツの取得およびリアルタイムコンテンツを配信するための処理手順の説明図を示す。
リアルタイムコンテンツサーバ400の一般情報取得手段410においてリアルタイムコンテンツ配信情報が受信されると(S300)、一般情報データベース412にリアルタイムコンテンツが取得され(S302)、記憶される。
ここで、リアルタイムコンテンツを取得した際に、個人向け番組コンテンツが配信中か否かの判断がなされ(S304)、個人向け番組コンテンツが配信中でない場合は、取得されたリアルタイムコンテンツが記憶された時点で処理が終了する(S306)。個人向け番組コンテンツが配信中の場合において、視聴者によって指定された時刻にリアルタイムコンテンツを配信すると設定されていたか否かの判断がなされ(S308)、指定された時刻にリアルタイムコンテンツを配信しないと設定されていた場合は、現在配信中の番組コンテンツ等が継続して配信される(S310)。反対に、個人向け番組コンテンツが配信中の場合において、視聴者によって指定された時刻にリアルタイムコンテンツを配信するように設定されている場合は、現在配信中の番組コンテンツの配信が中止される(S312)。そして、個人向けの番組コンテンツの再編成が行われ(S314)、個人向けの番組コンテンツの配信が行われる(S316)。
【0041】
(広告コンテンツの取得処理)
次に、個人向け番組配信システムに利用される広告コンテンツを取得するための処理手順について説明する。図6に、広告コンテンツを取得および広告コンテンツを配信するための処理手順の説明図を示す。
広告主は、広告主端末(図示省略)からネットワーク500を介して個人向け番組配信システム100における広告コンテンツサーバ(図示省略)に配信依頼要求を送信する。広告コンテンツサーバは、広告主端末からの配信依頼要求を受信すると(S400)、会員登録済みか否かの判断が行われる(S402)。会員登録が行われていない場合は、広告主端末において入力された所定の広告主情報が取得されることで(S404)、会員登録が行われる。続いて、広告主より広告コンテンツおよび広告コンテンツ属性の取得が行われる(S406)。
広告主情報には、たとえば、広告主のURL情報が含まれている。また、広告コンテンツには、たとえば、広告コンテンツの内容に関連するホームページのURLに関する情報が含まれている。
【0042】
ここで、実施例における編成された個人向け番組コンテンツの配信では、編成の単位は30分として生成されるが、それに限られるものではなく、視聴者の希望により10分、20分単位等もしくは無制限とした編成変更も可能である。
【0043】
また、個人向けの番組コンテンツの編成を行う際に、各コンテンツの配信順序は、視聴者属性もしくは視聴者属性と番組コンテンツ属性との照合による照合の度合いにより決定されるが、リアルタイムコンテンツを配信する際においても、リアルタイムコンテンツのカテゴリの内容、たとえば、海外ニュース、全国ニュース、ローカルニュース、スポーツニュースもしくは天気予報等の配信順序の選択における設定が、視聴者自身によって行われ、該設定された結果に基づいて、リアルタイムコンテンツが配信されるようにしてもよい。
さらに、リアルタイムコンテンツに対して地域性の属性を付加しておくことで、視聴者の居所に関連する地域性に基づいてリアルタイムコンテンツが選択され、配信が行われるようにしてもよい。
【0044】
また、個人向けの番組コンテンツを配信する際に、視聴者端末600に対して編成された個人向けの番組コンテンツの編成テーブルが提示されるようにしておいてもよい。そして、該提示された編成テーブルに基づいて、観たい番組コンテンツの選択の設定が視聴者自身によって行われるようにしておき、該設定された結果に基づいて、番組コンテンツが配信されるようにしてもよい。
【0045】
また、上述した実施例とは緊急情報コンテンツの配信方法が異なる配信方法として、緊急情報コンテンツの配信を視聴者によって選択されるようにしてもよい。すなわち、個人向け番組コンテンツの配信中に、リアルタイムコンテンツサーバ400の緊急情報取得手段420において、緊急情報コンテンツが取得されたという情報が、番組配信サーバ300の配信手段330において取得された場合には、配信手段330は、配信中の番組コンテンツの画面内に緊急情報コンテンツに関連する文字情報を視聴者端末600に提示し、該提示された文字情報により緊急情報の詳細な内容を知りたいと判断された場合は、該文字情報が選択されることにより配信中の番組コンテンツ等を中止し、取得された緊急情報コンテンツが視聴者端末600に対して配信される。そして、緊急情報コンテンツの配信が終了すると、緊急情報コンテンツが配信されたときに配信していた番組コンテンツ等が中断された箇所より配信されるようにしてもよい。
【0046】
さらに、緊急情報コンテンツを配信する際に、上述のように、緊急情報取得手段420において取得された緊急情報コンテンツを配信するのではなく、ライブ放送と接続することで、該緊急情報コンテンツの代わりに、ライブ放送が配信されるようにしてもよい。その場合に、ライブ放送の終了後に、視聴者端末600に対して中継している番組コンテンツの配信を再開するか否かを問い合わせ、視聴者が再開を希望した場合には、ライブ放送が配信されたときに配信していた番組コンテンツ等が、中断された箇所より配信されるようにしてもよい。
【0047】
また、図4において、番組コンテンツの生成は、便宜上、映像クリエータによる編集、ナレータによる編集、音楽クリエータによる編集の順に行うとして、フローが構成されているが、これに限られるものではなく、映像クリエータによる編集、音楽クリエータによる編集、ナレータによる編集等、いずれの順序で行ってもよい。
【0048】
また、上述した実施例では、抽出された番組コンテンツと抽出されたリアルタイムコンテンツとから個人向けの番組コンテンツの編成が行われるが、それに限られるものではなく、番組コンテンツのみについて個人向けの番組コンテンツが編成されるようにし、該番組コンテンツの配信中に、リアルタイムコンテンツの指定時刻となったときに該リアルタイムコンテンツが、個人向けの番組コンテンツに組み込まれて配信されるようにしてもよい。
【0049】
本発明における個人向けの番組コンテンツを配信する際に、各番組コンテンツの配信に対する視聴における対価として、視聴料金を課金するようにしてもよい。また、その際に、番組コンテンツの配信先が該番組コンテンツ属性によって定められた地域にのみに限定され、設定されていた場合には、個人向けの番組コンテンツの配信に対して課金されないようにしていてもよい。
【0050】
また、本願発明は、視聴者の属性に基づいて個人向けの番組が編成されるものであるが、たとえば、市町村等の地方自治体や企業等が、地域情報の提供や企業の紹介等の特定の目的に沿って番組コンテンツおよび広告コンテンツを編成できるようにし、視聴者がこのような情報の配信を希望する場合に配信する機能を持たせてもよい。
【0051】
尚、上述した実施例では、個人向けの番組コンテンツの編成を行う際に、単に視聴者属性と番組コンテンツ属性との照合により番組コンテンツが抽出され、該抽出された番組コンテンツに基づいて、個人向けの番組コンテンツが編成されるとしたが、該照合には、各番組コンテンツにおける人口統計学的属性(デモグラフィックデータ)、すなわち、性別、年齢、住んでいる地域、所得、職業、学歴、家族構成などその人のもつ社会経済的な特質データに基づいて作成された判断基準情報に基づいて、個人向けの番組コンテンツを編成することも含まれてもよい。このことは、デモグラフィックスによって、その人の行動・態度が異なるという考え方からこれをベースにデータを分析し、有効なターゲットを探しだし、ターゲット・マーケティングを実施することに基づいており、例えば、20代と40代、50代とは生活様式が異なり、消費行動も違っていることから有効とされるターゲット・マーケティング手法を利用したものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この発明の一実施形態にかかる個人向け番組配信システムのシステム構成図である。
【図2】この発明の一実施形態にかかる個人向けの番組コンテンツを配信するための処理手順の説明図である。
【図3】この発明の一実施形態にかかる編成された個人向け番組コンテンツの編集例である。
【図4】この発明の一実施形態にかかる個人向け番組配信システムに利用される番組コンテンツを生成するための処理手順の説明図を示す。
【図5】この発明の一実施形態にかかる個人向け番組配信システムに利用されるリアルタイムコンテンツの取得およびリアルタイムコンテンツを定時配信するための処理手順の説明図を示す。
【図6】この発明の一実施形態にかかる個人向け番組配信システムに利用される広告コンテンツを取得および広告コンテンツを配信するための処理手順の説明図を示す。
【符号の説明】
【0053】
100 個人向け番組配信システム
200 番組コンテンツサーバ
210 素材コンテンツ取得手段
212 素材コンテンツデータベース
220 番組コンテンツ製作指示配信手段
222 番組コンテンツデータベース
230 映像編集手段
240 ナレーション編集手段
250 音楽編集手段
260 属性取得手段
300 番組配信サーバ
310 視聴者情報取得手段
312 視聴者情報データベース
320 番組編成手段
322 番組編成テーブル
330 配信手段
400 リアルタイムコンテンツサーバ
410 一般情報取得手段
412 一般情報データベース
420 緊急情報取得手段
422 緊急情報データベース
500 ネットワーク
600 視聴者端末
700 プロデューサ端末
710 映像クリエータ端末
720 ナレータ端末
730 音楽クリエータ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴者端末に対して個人向けの番組を編成して配信する個人向け番組配信システムであって、
視聴者に関する視聴者情報を取得する視聴者情報取得手段と、
視聴者に対して提供する番組コンテンツを生成する番組コンテンツ生成手段と、
一般的な時事情報を含むリアルタイムコンテンツを取得するリアルタイムコンテンツ取得手段と、
前記視聴者端末からの配信要求を受付ける手段と、前記生成された番組コンテンツから抽出される番組コンテンツ属性と前記取得された視聴者情報から抽出される視聴者属性とを照合して配信する番組コンテンツを抽出する手段と、前記取得されたリアルタイムコンテンツから配信するリアルタイムコンテンツを抽出する手段と、前記抽出された番組コンテンツと前記抽出されたリアルタイムコンテンツとから個人向けの番組コンテンツを編成する手段とを有する番組編成手段と、
前記視聴者端末に対して前記編成された個人向け番組コンテンツを配信する配信手段とを備えることを特徴とする、個人向け番組配信システム。
【請求項2】
前記番組編成手段は、
前記抽出されたリアルタイムコンテンツを各視聴者が指定した時刻に配信されるように編成する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の個人向け番組配信システム。
【請求項3】
前記リアルタイムコンテンツ取得手段は、
緊急情報コンテンツを取得する緊急情報コンテンツ取得手段を備え、
前記配信手段は、
前記緊急情報コンテンツ取得手段において緊急情報コンテンツが取得された場合に、前記取得された緊急情報コンテンツを配信中の番組コンテンツに割り込んで配信する機能を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の個人向け番組配信システム。
【請求項4】
前記配信手段は、
前記緊急情報コンテンツ取得手段において緊急情報コンテンツが取得された場合に、前記番組コンテンツの配信中に前記取得された緊急情報コンテンツに関連する文字情報を前記視聴者端末に提示する機能と、
前記視聴者端末からの前記提示された文字情報を選択したことを示す情報を取得した場合に、前記取得された緊急情報コンテンツを配信中の番組コンテンツに割り込んで配信する機能とを有することを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の個人向け番組配信システム。
【請求項5】
前記配信手段は、
前記視聴者端末から前記番組コンテンツの配信を制御する配信制御情報を取得する機能と、
前記取得された配信制御情報に基づいて前記編成された番組コンテンツを配信する機能と、
前記取得された配信制御情報を前記視聴者属性として記録する機能とを有し、
前記番組編成手段は、
前記記録された視聴者属性として記録された配信制御情報に基づき番組コンテンツを編成する機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の個人向け番組配信システム。
【請求項6】
前記番組コンテンツ生成手段は、
前記番組コンテンツを製作するための素材となる素材コンテンツを取得する素材コンテンツ取得手段と、
前記番組コンテンツの製作を指示するプロデューサが使用するプロデューサ端末から番組コンテンツの製作指示を受信し、映像の編集製作を行う映像クリエータが使用する映像クリエータ端末と、編集された映像にナレーションをつけるナレータが使用するナレータ端末と、編集された映像に音楽をつける音楽クリエータが使用する音楽クリエータ端末とに配信する番組コンテンツ製作指示配信手段と、
前記番組コンテンツの製作指示が受信された前記映像クリエータ端末からの編集命令に基づき素材コンテンツを編集する映像編集手段と、
前記番組コンテンツの製作指示が受信された前記ナレータ端末からの編集命令に基づきナレーションを編集するナレーション編集手段と、
前記番組コンテンツの製作指示が受信された前記音楽クリエータ端末からの編集命令に基づき音楽データを編集する音楽編集手段と、
前記プロデューサ端末から前記編集された番組コンテンツの属性を取得する属性取得手段を備えたことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の個人向け番組配信システム。
【請求項7】
広告コンテンツを取得する広告コンテンツ取得手段をさらに備え、
前記番組編成手段は、
前記取得された広告コンテンツから抽出される広告コンテンツ属性と前記取得された視聴者情報から抽出される視聴者属性とを照合して合致する広告コンテンツを前記編成された個人向けの番組コンテンツに組み込む機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の個人向け番組配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−339780(P2006−339780A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−159155(P2005−159155)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(500256587)
【Fターム(参考)】