説明

健康加工食品

【課題】 センナに代わる新しい植物対葉豆(タイヨウトウ:学名カシアアラタ)を主原料とし、便秘を効果的に解消し、又ダイエットにも有用な食材を提供する。
【解決手段】 主材料として粉砕し微粉末にして焙煎した対葉豆粉を35重量%の割合で、副材料としてカワラケツメイとキダチアロエとチエリとを粉砕して微粉末にして焙煎したものを2:2:1の重量比率で混合したものを35重量%の割合で、補助材料としてウーロン茶の茶粉末を30重量%の割合で混合し、それを袋詰めして便秘改善とダイエットの為の飲用茶とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対葉豆(タイヨウトウ:学名カシアアラタ)を主原料とし、カワラケツメイ・キダチアロエ・チコリ・その他茶成分を混合した、腸内環境を良くして便通を改善し、便秘とダイエットに有効な食材及び飲用茶に関する。
【背景技術】
【0002】
植物を原料とする便秘を改善する加工食品としては、センナの茎を使用したものがよく知られている。しかしながら、センナの実・葉・葉軸部位は医薬品指定であるため有効な部位が充分に活用できる加工食品として使用できなかった。
又対葉豆は、皮膚病治療薬・ローション・シャンプー・入浴剤の原料として知られている。(特開2000−178199号公報参照)
【特許文献1】特開2000−178199号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、センナに代わる新しい植物対葉豆を主原料とし、便秘を解消でき、ダイエットにも有用な食材を提供することにある。更に、その効果を高める他の食材との配合と便秘とダイエットに効果がある飲用茶の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 対葉豆の植物体の粉末を主原料とする便秘改善食材
2) 対葉豆の植物体の粉末を主原料とするダイエット健康食材
3) 対葉豆の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を主材料とし、これにカワラケツメイ・キダチアロエ又はチコリから選ばれる一種又は複数種の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を副材料として混合させたことを特徴とする、前記1)記載の便秘改善食材
4) ウーロン茶・プーアル茶又はその他の茶の茶粉末を補助材料として添加混合した、前記1)又は3)記載の便秘改善食材
5) 対葉豆の主材料を30〜80重量%に、副材料を10〜40重量%に、補助材料の茶粉末を10〜30重量%の割合で混合した、前記4)記載の便秘改善食材
6) 前記1),3),4),5)いずれかの便秘改善食材を袋詰めして湯に浸漬して飲用できるようにした、便秘改善用飲用茶
7) 対葉豆の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を主材料とし、これにカワラケツメイ・キダチアロエ又はチコリから選ばれる一種又は複数種の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を副材料として混合させたことを特徴とする、前記2)記載のダイエット健康食材
8) ウーロン茶・プーアル茶又はその他の茶の茶粉末を補助材料として添加混合した、前記7)記載のダイエット健康食材
9) 対葉豆の主材料を30〜80重量%に、副材料を10〜40重量%に、補助材料の茶粉末を10〜30重量%の割合で混合した、前記8)記載のダイエット健康食材
10) 前記2),7),8),9)いずれかのダイエット健康食材を主成分とし、これを袋詰めして湯に浸漬して飲用できるようにした、ダイエット用飲用茶
にある。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、この食材を1〜2週間飲食することによって、便通が良好又ははなはだ良好の状態となって便秘がほとんど解消でき、体重減少のダイエット効果も認められるものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明における対葉豆の主材料と、副材料と茶粉末との最良の配合割合は、50重量%:20重量%:30重量%の前後である。又良好な主材料と副材料と補助材料の配合重量割合は、30〜80:10〜40:10〜30であった。
本発明における対葉豆の植物体としては、葉・茎・花・枝・根・果実の部位が使用できるが、主に葉・実の部位を使用する。
又、本発明の副材料となるカワラケツメイ・キダチアロエ・チコリの植物体の使用する部位は、葉・茎・根・実が使用できる。これらは一種のみ又は複数種組み合わせて使用する。
本発明の食材は、袋詰めして湯に浸漬して茶風に飲用するのが香味があって飲み易くなって好ましい。他の食材に添加、混合させて、飲用又は食することもできる。
【実施例1】
【0007】
実施例1は、主材料として粉砕し微粉末にして焙煎した対葉豆粉を使用し、副材料としてカワラケツメイとキダチアロエとチコリとを粉砕して微粉末にして焙煎したものを重量配合比率で2:2:1の割合で混合したものを使用する。補助材料としてウーロン茶の茶粉末を材料として、下記の3つの配合割合で材料を袋詰めして飲用茶を作製した。主材料の対葉豆粉と副材料と補助材料とを、重量比で50:0:50の副材料なしの実施例のA試材と、35:35:30の割合で主・副・補助材料を混合した本発明の実施例のB試材と、50:50の重量割合でセンナ粉と茶粉の割合で混合した従来の便秘食材のC試材とを、それらをそれぞれ3.5g袋詰めし、湯に浸漬させて食後3時間を経過した就寝前に20名の人が1週間試飲した。試飲開始前1週間は無飲用期間をとった。その後の1週間試飲の結果を表2に示している。各試飲の間は2〜3週間の無飲用の期間を設けた。各試飲の飲用開始前では試飲者の大略65%が通常の便秘状態で残り大略35%の人が軽い便秘の状態であった。
【0008】
【表1】

【0009】
【表2】

【0010】
この表2から分かるように、本実施例1のA,B,C試材を1週間の試飲の結果、本実施例1のB試材の試飲者の80%が便秘がなく、はなはだ良好の便通となっていて、15%の人が良好の便通となっている。このようにB試材では、良好以上となって改善が認められた人が95%となった。このように、本実施例1では便通は大巾に改善されている。
一方、対葉豆粉とウーロン茶の茶粉のA試材を1週間試飲すると、15%の人が便秘がある程度改善されることが認められた。
更に従来のセンナ茎粉とウーロン茶の茶粉のC試材を試飲した場合は、便秘はかなり改善するが、軽い下痢があり、又はなはだ良好になった人は10%あり、良好以上になった人が、50%認められた。
これから分かるように、本実施例1のB試材のものが、大巾に他のA,C試材に比べて優れた便通効果があることが分かった。
【実施例2】
【0011】
更に、実施例2では、上記B試材において主材料、副材料、補助材料の3材料を混合させた場合の配合比率を変えてその配合比率の影響を確認した。主材料、副材料、補助材料は実施例1のB試材で使用したものを使用した。配合比率をB1,B2,B3試材として下記表3の3つの配合比率の試材を用意した。
【0012】
【表3】

【0013】
試飲は、飲用開始前1週間の無飲用期間をおき、次に20人の試飲者に2週間B1,B2,B3の各試材を食後3時間を経過した就寝前に飲用した。各試材の試飲期間には2〜3週間の無飲用期間をおいている。
その試飲結果を下記表4に示している。
【0014】
【表4】

【0015】
試飲者は20名で、試飲する前は、大略65%の人が便秘状態であり、残りは便通が悪い状態であった。表4から分かるように、25,45,30%の配合割合のB1試材を2週間飲用した人は、はなはだ良好となった者が15%、良好となった者が40%で、良好以上の者は55%であった。
35,35,30%の配合割合のB2試材を2週間飲用した者は、はなはだ良好となった者が35%、良好となった者は45%で良好以上が80%であった。
50,20,30%の配合割合のB3試材を2週間飲用した人は、はなはだ良好となった者が75%、良好となった者は15%で良好以上の者は90%であった。又、体重の減量も1〜2kg期待できるものとなっている。
以上から、主、副、補助材料の配合割合は、主材料が多い方が好ましく、副材料は低めでもよく、50,20,30重量%のものが最良のものとなった。
主,副,補助の割合は、30〜80:10〜40:10〜30の重量%がよいことが分かった。
又、袋詰めして湯で浸漬して飲用するのが、使用が簡便であり、又茶の香味のものであるため、飲用に抵抗が少ないものである。
【0016】
以上の様に、本実施例1,2から対葉豆の主材料と、カワラケツメイ・キダチアロエ・チコリの副材料と、茶の補助材料の組み合わせが、副材料のない主材料のものよりかなり良好であり、又、従来のセンナ茎粉と補助材料のものよりも優れたことが分かった。又3つの材料の比率は、30〜80:10〜40:10〜30%の範囲が好ましく、50%,20%,30%の前後が最も良好な結果を示した。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明は、腸内環境を改善し、便秘改善食材・ダイエット健康食材として使用でき、食材を主成分とする食品又は他の食材と混合した食品・飲料品として使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対葉豆の植物体の粉末を主原料とする便秘改善食材。
【請求項2】
対葉豆の植物体の粉末を主原料とするダイエット健康食材。
【請求項3】
対葉豆の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を主材料とし、これにカワラケツメイ・キダチアロエ又はチコリから選ばれる一種又は複数種の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を副材料として混合させたことを特徴とする、請求項1記載の便秘改善食材。
【請求項4】
ウーロン茶・プーアル茶又はその他の茶の茶粉末を補助材料として添加混合した、請求項1又は3記載の便秘改善食材。
【請求項5】
対葉豆の主材料を30〜80重量%に、副材料を10〜40重量%に、補助材料の茶粉末を10〜30重量%の割合で混合した、請求項4記載の便秘改善食材。
【請求項6】
請求項1,3,4,5いずれかの便秘改善食材を袋詰めして湯に浸漬して飲用できるようにした、便秘改善用飲用茶。
【請求項7】
対葉豆の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を主材料とし、これにカワラケツメイ・キダチアロエ又はチコリから選ばれる一種又は複数種の植物体を粉砕して微粉末にして焙煎又は加熱乾燥させた成分を副材料として混合させたことを特徴とする、請求項2記載のダイエット健康食材。
【請求項8】
ウーロン茶・プーアル茶又はその他の茶の茶粉末を補助材料として添加混合した、請求項7記載のダイエット健康食材。
【請求項9】
対葉豆の主材料を30〜80重量%に、副材料を10〜40重量%に、補助材料の茶粉末を10〜30重量%の割合で混合した、請求項8記載のダイエット健康食材。
【請求項10】
請求項2,7,8,9いずれかのダイエット健康食材を主成分とし、これを袋詰めして湯に浸漬して飲用できるようにした、ダイエット用飲用茶。

【公開番号】特開2007−20445(P2007−20445A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−205453(P2005−205453)
【出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(504050301)株式会社メディカルドーズ (1)
【Fターム(参考)】