説明

充填機及びベントチューブ

【課題】容器を公転させながら容器に液体を充填する充填機において、容器の公転による液面の傾斜に起因する充填量のばらつきをより確実に低減する。
【解決手段】充填機は、充填すべき液体を貯留するフィラーボウルと、フィラーボウルの下部に設けられた複数の充填部10とを備え、複数の充填部10及び複数の容器1を公転軌道Rに沿って公転させながら複数の容器1に液体を充填する。各充填部10は、液体の充填時に容器1の開放端に密着して容器1の上部を密閉する密閉筒101と、密閉筒101の内側に配置されたベントチューブ120と、ベントチューブ120を保持するホルダー104とを有する。ベントチューブ120は、その側面に形成された開口部121を有する。ホルダー104は、ベントチューブ20の中心から見た開口部121の方向が公転軌道Rを基準とする所定方向に一致するように開口部121の方向を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の充填部を公転軌道に沿って公転させながら複数の容器に液体を充填する充填機及びそれに組み込まれるベントチューブに関する。
【背景技術】
【0002】
ビール缶等の容器にビール等の液体を充填するために充填機が使用される。充填機には種々の形式があるが、その1つの形式は、液体を貯留するフィラーボウルと、そのフィラーボウルの下部に設けられた複数の充填部とを備えている。そして、各充填部は、容器の開放端に密着して該容器の上部を密閉する密閉筒(チューリップ)、密閉筒の内側に配置されたベントチューブ、そのベントチューブが接続されたフィリングバルブアッセンブリ等を有する。
【0003】
液体の充填時は、ベントチューブから容器内のガスが排出されながら密閉筒を通してフィラーボウル内の液体が容器内に注入される。この注入は、ベントチューブを通して容器内のガスが抜けなくなるまで、すなわち、容器内に注入された液体の液面がベントチューブの開口部を塞ぐまで続く。よって、容器への液体の充填量(入味)は、ベントチューブの開口部の高さで決定される。
【0004】
ベントチューブには、その下端に開口部を有するものと、その側面に開口部を有するものとがある。後者は、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたベントチューブは、上部ベントチューブ部材と下部ベントチューブ部材とを結合して構成される。下部ベントチューブ部材には、約120度の角度間隔で3つの窓部が形成されている。また、下部ベントチューブ部材は、挿入部を有し、その挿入部に係合突起が形成されている。上部ベントチューブ部材は、被挿入部を有し、その被挿入部に係合溝部が形成されている。
【0005】
上部ベントチューブ部材と下部ベントチューブ部材との結合において、下部ベントチューブ部材の挿入部が上部ベントチューブ部材の被挿入部に挿入される。この際に挿入部の係合突起が被挿入部の係合溝部によってガイドされる。下部ベントチューブ部材の挿入部が上部ベントチューブ部材の被挿入部に挿入された後に、下部ベントチューブ部材を適切な回転角(180度)だけ回転させ、スナップリング受溝にスナップリングを取り付けることによって上部ベントチューブ部材と下部ベントチューブ部材との結合作業が完了する。
【特許文献1】実公平6−43037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の充填部を備え、複数の充填部及び複数の容器を公転軌道に沿って公転させながら複数の容器に液体を充填する充填機においては、容器に充填された液体の液面が遠心力によって傾斜する。したがって、複数の充填部においてベントチューブの中心から見た開口部(窓部)の方向(例えば、公転軌道又は半径方向を基準とする方向)が異なると、複数の容器において充填量(入味)に差(ばらつき)が生じうる。
【0007】
特許文献1には、下部ベントチューブ部材の挿入部が上部ベントチューブ部材の被挿入部に挿入された後に、下部ベントチューブ部材を適切な回転角(180度)だけ回転させ、下部ベントチューブ部材に設けられた位置合せ溝と上部ベントチューブ部材に設けられた位置合せ溝とを一致させることが開示されている(第4頁左欄第1行〜第3行)。
【0008】
しかしながら、特許文献1において、下部ベントチューブ部材に設けられた位置合せ溝と上部ベントチューブ部材に設けられた位置合せ溝とは、互いに係合するようには構成されておらず、位置合せ用の指標に過ぎない。
【0009】
したがって、作業者の注意不足によって、上部ベントチューブ部材に対する下部ベントチューブの回転角度が不均一な状態になりうる。また、上部ベントチューブ部材への下部ベントチューブ部材の取り付け後に下部ベントチューブ部材が回転する可能性もある(第7ページ第32行〜第39行)。
【0010】
なお、特許文献1には、遠心力によって容器内の液体の液面が傾斜することや、それに起因して複数の容器において充填量(入味)に差(ばらつき)が生じうることについて、開示も示唆もされていない。
【0011】
本発明は、上記の課題認識を基礎としてなされたものであり、例えば、容器の公転による液面の傾斜に起因する充填量のばらつきをより確実に低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の側面は、充填すべき液体を貯留するフィラーボウルと、前記フィラーボウルの下部に設けられた複数の充填部とを備え、前記複数の充填部及び複数の容器を公転軌道に沿って公転させながら前記複数の容器に液体を充填する充填機に係り、前記の各充填部が、液体の充填時に前記容器の開放端に密着して前記容器の上部を密閉する密閉筒と、前記密閉筒の内側に配置されたベントチューブと、前記ベントチューブを保持するホルダーとを有し、前記ベントチューブが、その側面に形成された開口部を有し、前記ホルダーが、前記ベントチューブの中心から見た前記開口部の方向が前記公転軌道を基準とする所定方向に一致するように、前記開口部の方向を規制する。
【0013】
本発明の好適な実施形態によれば、前記開口部は、前記ベントチューブの前記側面の互いに対向する位置にそれぞれ形成された2つの孔部を含むことが好ましい。
【0014】
本発明の好適な実施形態によれば、前記ホルダーは、前記2つの孔部の方向が前記公転軌道の接線に沿った方向にほぼ一致するように前記2つの孔部の方向を規制することが好ましい。或いは、前記ホルダーは、前記2つの孔部のうち一方の孔部が前記公転軌道の内側にあり、かつ、当該一方の孔部の方向と前記公転の方向とがなす角度が0度以上45度以下の範囲内となるように前記2つの孔部の方向を規制することが好ましい。
【0015】
本発明の好適な実施形態によれば、前記ベントチューブは、方向規制面を有し、前記ホルダーは、ガイド面を有し、前記方向規制面と前記ガイド面との接触によって前記開口部の方向を規制することが好ましい。
【0016】
本発明の第2の側面は、充填すべき液体を貯留するフィラーボウルと、前記フィラーボウルの下部に設けられた複数の充填部とを備え、前記複数の充填部及び複数の容器を公転軌道に沿って公転させながら前記複数の容器に液体を充填する充填機に組み込まれて使用されるベントチューブに係り、当該ベントチューブの側面に形成された開口部と、前記側面に形成された方向規制面とを有し、当該ベントチューブを保持するように前記充填部に設けられたホルダーのガイド面と前記方向規制面との接触によって、当該ベントチューブの中心から見た前記開口部の方向が前記公転軌道を基準とする所定方向に一致するように、前記開口部の方向が規制される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、例えば、容器の公転による液面の傾斜に起因する充填量のばらつきをより確実に低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
【0019】
本発明に係る充填機は、缶、瓶、プラスチックボトル等の容器に液体、例えば、ビールや清涼飲料等の飲料、薬品等を充填するために好適である。
【0020】
図1は、本発明の好適な実施の形態としての充填機50の概略構成を示す側面図である。この実施の形態の充填機50は、缶容器1にビール等の液体を充填するように構成されている。充填機50は、支持体30と、その上に対面するように配置されたフィラーボウル20とを備えている。
【0021】
支持体30は、不図示の第1搬送系から連続的に送られてくる容器1を公転軌道に沿って公転させた後に連続的に不図示の第2搬送系に送り出す。フィラーボウル20の下部には、複数(例えば、120個)の充填部10が円周に沿って設けられている。複数の充填部10は、容器1の公転軌道と同一の公転軌道に沿って公転する。支持体30と複数の充填部10とは、各充填部10の直下に容器1が位置するように同期して公転する。
【0022】
このような充填機50では、支持体30上に円周に沿うように配列された容器1に対して並行して液体が充填される。すなわち、第1搬送系から連続的に送られてくる容器1は、支持体30上で公転しながら、その上方で公転する充填部10によって液体が充填され、その後、第2搬送系に送り出される。
【0023】
フィラーボウル20は、容器1に充填すべき液体を一旦貯留するタンクであり、フィラーボウル20に貯留された液体は、その下部に設けられた各充填部10を通して容器1に注入される。
【0024】
図2は、各充填部10の概略構成を示す図である。容器1は、支持体30に設けられた容器ホルダー32によって保持されて公転軌道Rに沿って公転する。充填部10は、容器1に液体を充填する際に下降して容器1の開放端(開放部)に密着して容器1の上部を密閉する密閉筒(チューリップ)101を備えている。密閉筒101は、容器の密閉を確実にするためにシール部材102を有し、このシール部材102が容器1の上端面に押し付けられる。
【0025】
密閉筒101の内側には、ベントチューブ(ガス抜き管)120が配置されている。ベントチューブ120は、フィリングバルブアッセンブリ103(下端の中継管のみ図示されている)に結合されており、また、ベントチューブホルダー104によって支持されている。ベントチューブ120の側面には、開口部121が形成されている。
【0026】
液体の充填時は、フィラーボウル20から供給される液体が矢印Aに示すように密閉筒101を通して容器1内に注入される。この際、容器1内のガスは、ベントチューブ120の開口部121及び内部の流路122を通してフィリングバルブアッセンブリ103に向けて排出される。液体の充填は、液面がベントチューブ120の開口部121の上端に至った時点で終了する。すなわち、液面がベントチューブ120の開口部121の上端に至ると、容器1内のガスがベントチューブ120を通して排出されなくなり、これにより液体の充填が終了する。したがって、開口部121の上端によって容器1への液体の充填量(入味)が定まる。
【0027】
ところで、容器1内に充填された液体の液面は、公転軌道Rに沿った容器1の公転によって、公転軌道Rの外側が高く公転軌道Rの内側が低い状態で傾斜する。したがって、ベントチューブ120の中心から見た開口部121の方向(以下、開口部の方向ともいう)と公転軌道R(より厳密には、その接線方向)との間の角度が複数の充填部10において一致していない場合には、複数の充填部10における液体の充填量にばらつきが生じうる。
【0028】
図4及び図5において、ベントチューブ120'の開口部121'の方向が互いに異なる2つの例が示されている。図4に示す例では、開口部121'が公転軌道Rの外側方向Eに向いている。図5に示す例では、開口部121'が公転軌道Rの内側方向Dに向いている。図4に示す例において充填が終了する液面LS1の高さが図5に示す例において充填が終了する液面LS2よりも低いことが分かる。
【0029】
そこで、この実施形態では、全ての充填部10において、ベントチューブ120の中心から見た開口部121の方向が公転軌道Rを基準とする所定方向(例えば、公転軌道Rの接線に沿った方向)にほぼ一致するように、ホルダー104によって開口部121の方向を規制する。
【0030】
ここで、開口部121は、例えば図3に示すように、ベントチューブ120の側面の互いに対向する位置にそれぞれ形成された2つの孔部121a、121bを含むことが好ましい。このように対向する位置に孔部121a、121bを設けることによって、ビール等のような発泡性の飲料の充填時に、液面上に生じる泡によって開口部が塞がれて充填が誤って終了することが低減されうる。これは、一方の孔部から侵入した泡が液体の揺動によって他方の孔部から押し出され易いからである。また、このような液体の揺動による泡の押し出しは、2つの孔部が対向して配置されている構成において最も顕著に起こると考えられる。
【0031】
ベントチューブ120の中心から見た孔部121aの方向は、公転軌道Rの接線に沿った方向のプラス方向Fにほぼ一致し、ベントチューブ120の中心から見た孔部121bの方向は、公転軌道Rの接線に沿った方向のマイナス方向Gにほぼ一致することが好ましい。なお、プラス方向及びマイナス方向とは、両者が反対方向であることを表現するための便宜上のものである。
【0032】
このように対向する2つの孔部121a、121bの方向を公転軌道Rの接線に沿った方向にほぼ一致させることにより、容器1に充填される液体Lの液面の傾斜やその傾斜方向における液面の揺れに関わらず、液体Lによって2つの孔部121a、121bをほぼ同時に塞ぐことができる。これにより、充填量(入味)をより安定させることができる。
【0033】
図9は、同一形状の2つの孔部121a、121bの方向と公転軌道Rとがなす角度(°)と充填量(g)との関係を試験によって求めた結果である。角度(°)は、公転方向DRと孔部121a(又は121b)とがなす角度であり、マイナス(−)は、孔部121a(又は121b)が公転軌道Rの内側にあることを示し、プラス(+)は、孔部121a(又は121b)が公転軌道Rの外側にあることを示す。2つの孔部121a、121bは、対向する位置に配置されているので、角度が−90度である場合と+90度である場合とは等価である。図9における試験結果の数値の単位はg(グラム)である。例えば、角度が−90度におけるサンプル1の試験結果は、369.6gである。この結果より、角度が0度以上−45度以下の範囲内である場合に、充填量(入味)の標準偏差が0.70g以下となり、良好な結果が得られることが分かる。すなわち、2つの孔部121a、121bのうちの一方の孔部が公転軌道Rの内側にあり、かつ、当該一方の孔部の方向と公転方向DRとがなす角度が0度以上45度以下の範囲内である場合に比較的良好な結果が得られることが分かる。また、2つの孔部121a、121bの方向が公転軌道Rの接線に沿った方向にほぼ一致する場合、すなわち、角度が0度である場合に、充填量(入味)の標準偏差が0.60gとなり、最も良好な結果が得られることが分かる。
【0034】
以下では、ベントチューブ120の開口部121の方向が公転軌道Rを基準とする所定方向(例えば、公転軌道Rの接線に沿った方向)にほぼ一致するように、ホルダー104によって開口部121の方向を規制するための構成を説明する。
【0035】
図6は、本発明の好適な実施形態のベントチューブ120の構成を示す図である。図7は、ベントチューブ120及びベントチューブホルダー104の構成を示す図である。図8は、ベントチューブ120の断面図である。ベントチューブ120の開口部121は、図3を参照して説明したように、互いに対向する位置にそれぞれ形成された2つの孔部121a、121bを含むことが好ましい。
【0036】
ベントチューブ120は、方向規制面124a、124bを有する。図6〜図8に示す例では、ベントチューブ120は、2つの互いに平行な方向規制面124a、124bを有する。ベントチューブ120は、鍔部125を有することが好ましく、方向規制面124a、124bは、鍔部125の下に配置されることが好ましい。ベントチューブホルダー104は、ガイド面104a、104bをそれぞれ有する保持部104c、104dを備えている。
【0037】
ベントチューブ120を充填部10に装着する際は、まず、フィリングバルブアッセンブリ103の中継管(図2において、"103"が付された部品)にベントチューブ120の上端を挿入する。その後に、図7に示すように、ベントチューブホルダー104のガイド面104a、104bにベントチューブ120の方向規制面124a、124bを沿わせながら、ガイド面104a、104bの間にベントチューブ120を挿入する。方向規制面124a、124bとガイド面104a、104bとの接触によって開口部121(孔部121a、121b)の方向が規制される。また、鍔部125がベントチューブホルダー120の保持部104c、104dに載ることによって、ベントチューブ120が下方から支持される。
【0038】
前述のように、2つの孔部121a、121bの方向を公転軌道Rの接線に沿った方向にほぼ一致させるように方向規制面124a、124b及び/又はガイド面104c、104bを形成することにより、容器1に充填される液体Lの液面の傾斜やその傾斜方向における液面の揺れに関わらず、液体Lによって2つの孔部121a、121bをほぼ同時に塞ぐことができる。また、2つの孔部121a、121bのうちの一方の孔部が公転軌道Rの内側にあり、かつ、当該一方の孔部の方向と公転方向DRとがなす角度が0度以上45度以下の範囲内になるように方向規制面124a、124b及び/又はガイド面104c、104bを形成した場合にも比較的良好な結果が得られることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の好適な実施の形態としての充填機の概略構成を示す側面図である。
【図2】各充填部の概略構成を示す図である。
【図3】ベントチューブの開口部(孔部)の構成例を示す図である。
【図4】ベントチューブの開口部の方向による充填量のばらつきを説明する図である。
【図5】ベントチューブの開口部の方向による充填量のばらつきを説明する図である。
【図6】本発明の好適な実施形態のベントチューブの構成を示す図である。
【図7】本発明の好適な実施形態のベントチューブ及びベントチューブホルダーの構成を示す図である。
【図8】本発明の好適な実施形態のベントチューブの断面図である。
【図9】同一形状の2つの孔部の方向と公転軌道とがなす角度(°)と充填量(g)との関係を試験によって求めた結果である。
【符号の説明】
【0040】
1 容器
10 充填部
20 フィラーボウル
30 支持体
50 充填機
101 密閉筒(チューリップ)
102 シール部材
103 フィリングバルブアッセンブ
104 ベントチューブホルダー
104a、104b ガイド面
104c、104d 保持部
120 ベントチューブ
121 開口部
121a、121b 孔部(開口部)
122 流路
124a、124b 方向規制面
125 鍔部
D 公転軌道の内側方向
E 公転軌道の外側方向
F、G 公転軌道の接線に沿った方向
R 公転軌道
L 液体
DR 公転方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填すべき液体を貯留するフィラーボウルと、前記フィラーボウルの下部に設けられた複数の充填部とを備え、前記複数の充填部及び複数の容器を公転軌道に沿って公転させながら前記複数の容器に液体を充填する充填機であって、
前記の各充填部は、
液体の充填時に前記容器の開放端に密着して前記容器の上部を密閉する密閉筒と、
前記密閉筒の内側に配置されたベントチューブと、
前記ベントチューブを保持するホルダーとを有し、
前記ベントチューブは、その側面に形成された開口部を有し、
前記ホルダーは、前記ベントチューブの中心から見た前記開口部の方向が前記公転軌道を基準とする所定方向に一致するように、前記開口部の方向を規制する、
ことを特徴とする充填機。
【請求項2】
前記開口部は、前記ベントチューブの前記側面の互いに対向する位置にそれぞれ形成された2つの孔部を含むことを特徴とする請求項1に記載の充填機。
【請求項3】
前記ホルダーは、前記2つの孔部の方向が前記公転軌道の接線に沿った方向にほぼ一致するように前記2つの孔部の方向を規制することを特徴とする請求項2に記載の充填機。
【請求項4】
前記ホルダーは、前記2つの孔部のうち一方の孔部が前記公転軌道の内側にあり、かつ、当該一方の孔部の方向と前記公転の方向とがなす角度が0度以上45度以下の範囲内となるように前記2つの孔部の方向を規制することを特徴とする請求項2に記載の充填機。
【請求項5】
前記ベントチューブは、方向規制面を有し、
前記ホルダーは、ガイド面を有し、前記方向規制面と前記ガイド面との接触によって前記開口部の方向を規制することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の充填機。
【請求項6】
充填すべき液体を貯留するフィラーボウルと、前記フィラーボウルの下部に設けられた複数の充填部とを備え、前記複数の充填部及び複数の容器を公転軌道に沿って公転させながら前記複数の容器に液体を充填する充填機に組み込まれて使用されるベントチューブであって、
当該ベントチューブの側面に形成された開口部と、
前記側面に形成された方向規制面とを有し、
当該ベントチューブを保持するように前記充填部に設けられたホルダーのガイド面と前記方向規制面との接触によって、当該ベントチューブの中心から見た前記開口部の方向が前記公転軌道を基準とする所定方向に一致するように、前記開口部の方向が規制される、
ことを特徴とするベントチューブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−120444(P2008−120444A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−309610(P2006−309610)
【出願日】平成18年11月15日(2006.11.15)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】