説明

光エネルギ依存性の生物学的種を成長させる生物反応器装置、生物反応器システム及び方法

本発明は、生物学的種2の成長のための生物反応器装置1に関するもので、第1の種2aのための第1生息環境4aを画定する少なくとも1つの容器装置3と、光Lを放出することにより上記第1の種2aに適合された1つの発光固体照明源6を持つ第1照明装置5aとを有し、この固体照明源6は該固体照明源6から放出される光エネルギを用いて上記生息環境4を照明し、当該生物反応器装置1は第2の種2bに適合された第2生息環境4bを有する。本発明は、更に、2つの生物反応器装置1a及び1bを有し、一方が水中生態域として構成され、もう一方が陸上生態域として構成され、両方が組み合わされて複合人工生態域を形成するような生物反応器システム20にも関するものである。また、本発明は1つの生物反応器装置1内で光エネルギ依存性生物学的種2を成長させる方法であって、第1生息環境4a内の第1の種1を第1照明装置5aにより照明するステップと、成長された種2aを前の生息環境4から分離された後続の生息環境4b、4c、4d、…へ接続システム7を介して移送するステップと、上記後続の生息環境4b、4c、4d、…における後続の種2b、2c、…を後続の照明装置5b、5c、…により照明するステップと、上記の移送及び照明するステップを所望の種2が最適状態に成長するまで繰り返すステップとを有するような方法にも関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光依存性の生物学的種(biological species)を成長させる請求項1の前置部に記載の生物反応器(バイオリアクタ)装置、少なくとも2つの生物反応器装置を有する生物反応器システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生物反応器装置及び生物反応器装置を有する生物反応器システムは従来技術においてよく知られている。
【0003】
例えば、米国特許第7,220,018号には、成長のためにLED光システムを用いて海洋生息環境を照明する方法及び装置が開示されている。該光システムは、LED光源、斯様な光源のための電源並びに該LED光源の駆動状態及び輝度を制御するためのコントローラを含んでいる。該装置は、海洋生息環境が収容される単一の閉じた領域を有している。上記照明源は、1つの装置においては1種類の種に対してのみ適合化されている。従って、米国特許第7,220,018号による装置は、2以上の種に対しては、特に完全な食物連鎖に対しては適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かくして、本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものである。特に、本発明の一つの目的は、2以上の光依存性種の最適な成長のための、低コストで稼働する効率的な装置、効率的なシステム及び効率的な方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記及び他の目的は、独立請求項に記載された装置、システム及び方法により達成することができる。従属請求項は、本発明の他の有利な例示的組み合わせを示す。
【0006】
本発明の上記目的は、光エネルギ依存性生物学的種の成長のための生物反応器装置であって、第1の種を収容するための第1生息環境を画定する少なくとも1つの容器装置(basin device)と、光、特に上記第1の種の最適な成長に対して設定されたスペクトルを持つ光を放出することにより該第1の種に適合された少なくとも1つの発光固体照明源を備える第1照明装置とを有し、上記固体照明源は該固体照明源から上記第1の種に対して放出される光エネルギを用いて上記生息環境を照明し、当該生物反応器装置が第2の種に対して適合された少なくとも第2の生息環境を有し、1つの生物反応器システムにおいて少なくとも2つの異なる種類の種を成長させるような生物反応器装置により達成される。
【0007】
光エネルギ依存性生物学的種は、成長のために光を必要とする全ての生き物である。このような光エネルギ依存性生物学的種の例は、一次生産者(primary producers)、独立栄養生物(autotrophs)、消費者(consumers)、従属栄養生物(heterotrophs)、分解者(decomposers)、腐食性生物(detritivores)、植物プランクトン(phytoplankton)、動物プランクトン(zooplankton)、藻類(algae)、魚類(fish)、ナノプランクトン(nanoplankton)、マイクロ動物プランクトン(micorzooplankton)、マクロ動物プランクトン(macrozooplankton)、メガ動物プランクトン(megazooplankton)、動物プランクトン食性の魚類(zooplanktivorous fish)、魚食性の魚類(piscivorous fish)、マイクロ植物プランクトン(microphytoplankton)、底生草食生物(benthic herbivores)、底生肉食生物(benthic carnivores)、マクロ植物プランクトン(macrophytoplankton)、プランクトン食性の魚類(planktivorous fish)、メガプランクトン(megaplankton)及びプランクトン食性の鯨類(planktivorous whales)等を含む。
【0008】
本発明における意味での容器装置は、光エネルギ依存性生物学的種を収容するのに適した全ての筐体を含むものとする。好ましくは、該容器装置は、密閉された容器装置、特には少なくとも部分的に水密な容器装置、少なくとも非浸透性容器装置、及び/又は少なくとも気密な容器装置とする。該容器装置は、単一の部分として設計することができるか、又は一緒に結合された少なくとも2つの部分の構成とすることもできる。一つの好ましい実施例において、該容器装置は水密性容器と覆い(top)とを有する。該容器は、水密的に構成することができると共に、底板と壁とを有し、当該容器装置の内部を画定する。上記覆いは、蓋とすることができ、上記容器上に着脱可能に配置することができる。好ましい一実施例において、上記容器装置は水槽である。該容器装置は単一の容器ユニットを有することができる。他の例として、該容器装置は少なくとも2つの、好ましくは数個の容器ユニットを有することができる。該容器ユニット(又は複数の容器ユニット)は、上記容器装置と同様に構成することができる。
【0009】
上記容器装置の内側は、第1の生息環境を有する。該生息環境は、当該容器装置の全内側に等しくすることができるか、又は該容器装置により囲まれる領域の一部のみとすることができる。
【0010】
前記照明装置は、少なくとも1つの発光固体照明源を有する。該固体照明源は、LED照明源、OLED照明源及びSSLレーザ照明源等を含むことができる。当該照明装置は、単一の固体照明源又は幾つかの固体照明源を有することができる。上記幾つかの固体照明源は、全て同一の種類のものとすることができるか、又は個別に、例えば1つがOLED照明源であり、もう1つがLED照明源である等のように、構成することができる。
【0011】
当該照明装置は、上記第1の生息環境に収容された第1の種に適合される。即ち、該照明装置により放出される光は、上記第1の種を成長させるのに最適化されたスペクトルを有する。各最適化は、当該種の光合成活動に対して最適化されたスペクトル、当該種の特別な環境条件、光の強度、光の波長、細菌感染の防止、カビ感染の防止、当該環境に対する加熱効果、当該環境に対する浸透性(例えば、空気、水等)、照明の時間長等を含む。
【0012】
当該照明装置は、第1生息環境と、該生息環境に対応する種とを照明する。この照明光により、エネルギが当該種及び生息環境に伝達される。この光エネルギは、当該種の最適な成長に適合される。
【0013】
本発明の生物反応器装置は、少なくとも、第2の種に適合された第2の生息環境を有する。この方法により、2つの異なる種類の種を単一の生物反応器装置において成長させることができる。第2の生息環境は、前記第1の照明装置により照明することができるか、又は第2の照明装置により照明することができる。該第2の照明装置は、前記第1の照明装置と同一とすることができるか、又は異なるように構成することもできる。該第2照明装置は、好ましい一実施例では、上記第2の種の最適な成長に適合される。
【0014】
好ましい実施例において、上記生物反応器装置は、各々が少なくとも1つの生息環境を持つ少なくとも2つの容器装置を有する。他の例として、当該装置は、少なくとも2つの生息環境が備えられた少なくとも1つの容器装置を有することができる。これら生息環境は、対応する容器装置の内側に挿入された分離壁により、互いに分離することができる。これら生息環境は、互いから隔離することができるか、又は互いに通ずることができる。
【0015】
本発明の他の実施例において、上記生息環境は、食物連鎖の順次の種に適合されて、順次に配列することができ、該配列は、人工的食物連鎖を形成するために、各々の種が従う食物連鎖の段階に対応する。
【0016】
従って、本発明の一実施例では、第1の生息環境は、食物連鎖における初段の、一次生産者及び/又は独立栄養生物を含む種を収容するように適合される。勿論、該第1生息環境は、例えば従属栄養生物等の他の種に適合させることもできる。該適合化は、初段の種を収容するために要する全てのパラメータ、例えば光、環境媒体(atmosphere)等の環境パラメータ等を含む。特に、光の環境が該一次種のために調整される。即ち、当該第1生息環境を照明する放出光は、好ましくは200nm〜1000nmの範囲内にある特定のスペクトルを有する。より好ましくは、上記放出光は、赤色光、特には約666nmの波長を持つ赤色光とする。好ましくは、当該照明装置は、各々が特には約666nmの波長を持つ赤色光を放出するように調整された、数個のLED照明源を有する。該LED照明源は、例えば環境媒体として水を含む生息環境内に直接配置することができる。上記一次種は、当該食物連鎖における後続の段の種のための食物として働く。
【0017】
本発明の他の実施例において、第2生息環境は、消費者及び/又は従属栄養生物を含む、食物連鎖の二次段の種を収容するように適合される。当該適合化は、二次段の種を収容するために要する全てのパラメータ、例えば光、環境媒体等の環境パラメータ等を含む。特に、光の環境は当該二次種のために調整される。即ち、当該第2生息環境を照明する放出光は、好ましくは200nm〜1000nmの範囲内にある特定のスペクトルを有する。より好ましくは、上記放出光は、何らかの他の光と組み合わされた赤色光、特には約625〜520nmの波長を持つオレンジ色、黄色及び/又は緑色光と組み合わされた赤色光とする。好ましくは、当該照明装置は、各々が特には約625〜520nmの波長を持つ、赤色スペクトルから緑色スペクトルまでの光を放出するように調整された、数個のLED照明源を有する。該LED照明源は、例えば環境媒体として水を含む上記生息環境内に直接配置することができる。上記二次種は、当該食物連鎖における後続の段の種のための食物として働き得る。
【0018】
本発明の更に他の実施例において、第3生息環境は、従属栄養生物(好ましくは、前記第2段の従属栄養生物とは異なる従属栄養生物)を含む、食物連鎖の第3段の種を収容するように適合される。当該適合化は、第3段の種を収容するために要する全てのパラメータ、例えば光、環境媒体等の環境パラメータ等を含む。特に、光の環境が当該第3の種のために調整される。即ち、当該第3生息環境を照明する放出光は、好ましくは200nm〜1000nmの範囲内にある特定のスペクトルを有する。より好ましくは、上記放出光は、緑色光、特には約520〜565nmの波長を持つ緑色光とする。好ましくは、当該照明装置は、各々が特には約540nmの波長を持つ緑色光を放出するように調整された、数個のLED照明源を有する。該LED照明源は、例えば環境媒体として水を含む上記生息環境内に直接配置することができる。この場合も、上記第3の種は、後続の段の種のための食物として働き得る。更に、上記照明装置はパルス駆動されるUVのLED照明源を有し、これら照明源は第3段の種の真菌病を処置するために設置される。該第3段は、食物連鎖における最後の段とすることもできる。
【0019】
本発明の更なる実施例では、最後の生息環境は、従属栄養生物等の廃物を収容して該廃物を再利用するよう適合される。該最後の生息環境は、食物連鎖の第4の、第5の、…の生息環境とすることができるか、又は複数の連続した生息環境の配置における最後のものとすることができる。当該適合化は、最後の段の種を収容するために要する全てのパラメータ、例えば光、環境媒体等の環境パラメータ等を含む。特に、光の環境が当該最後の種又は該種に対応する廃物のために調整される。即ち、当該最後の生息環境を照明する放出光は、好ましくは200nm〜1000nmの範囲内にある特定のスペクトルを有する。好ましくは、当該照明装置は、数個のLED照明源を有する。該LED照明源は、例えば環境媒体として水を含む上記生息環境内に直接配置することができる。更に、上記照明装置はパルス駆動されるUVのLED照明源を有することができ、これら照明源は最後の段の種の真菌病を処置するために設置される。
【0020】
本発明の好ましい一実施例において、前記生息環境は、これら生息環境を接続及び分離するために、閉鎖手段を備える接続システムを介して連結される。これら生息環境は、1つの共通の容器装置内に、分離壁により分離されて配置することができる。上記の分離された生息環境を接続するために、上記接続システムは、異なる生息環境を接続するパイプ及び導管等を有することができる。これらのパイプ及び導管等は、ゲート又はロックを介して閉塞又は閉鎖することができ、かくして、上記生息環境を連通させ又は分離させることができる。上記接続システムは、或る生息環境から他の生息環境へ種及び/又は環境媒体を移送する移送機を有することができる。更に、上記移送を調整するために制御ユニットを設置することができる。
【0021】
前記各生息環境は、別個の容器装置に、特には離隔された容器装置に配置することができる。この場合、上記接続システムは、これら生息環境の接続のために斯かる容器装置を接続することができる。
【0022】
異なる生息環境は、分離壁により少なくとも部分的に画定される。上記分離壁は、容器装置内の追加の壁とすることができるか、又は当該容器装置の壁の一部とすることができる。該分離壁は、対応する容器装置の形状に部分的に依存して、板状とすることができるか、又はチューブの形態を有することができる。
【0023】
本発明の更なる実施例において、前記固体照明源は、少なくとも1つのLED、特には1つの無機LED、1つのOLED、1つのレーザダイオード、前記LEDに接続された1つの光導体、及び/又は斯かる光導体に接続された1つの放射構造体を有する。上記光導体及び/又は放射構造体は、オプション的なもので、付加的に追加することができる。LEDの使用は、下記のような利点を有する。
【0024】
第1に、LED/OLEDの性能は高く、依然として急速に改善しつつある。第2に、LED/OLEDの光出力の波長は種の吸収スペクトルに同調させて、低エネルギ消費で最良の成長速度を達成することができる。第3に、LED/OLEDは非常に容易に制御(調光、パルス化、波長、周波数等)することができる。第4に、特定の波長を持つLED/OLEDを、種のカビ感染を処置するために有害な細菌を除去すると共に環境媒体、例えば水を浄化するために使用することができる。第5に、LED/OLEDは容易に冷却することができる一方、発生された熱は再利用することができる。第6に、OLEDは、優れたフォームファクタ故に、生物反応器用途に非常に適している。
【0025】
最適な成長のために照明装置を使用することは、成長を日光及び/又は天候条件から無関係とさせる。特に、光の輝度及びスペクトル条件を必要に応じて制御することができる。光源は、最適な成長を実現するために当該種に所望の限り接近させることができ、かくして、光が例えば水により全く又は殆ど吸収されることがない。完全な白いスペクトルの代わりに小さなスペクトルを使用することにより、当該光のスペクトル組成の制御を容易に実現することができ、1つのタイプの種又は生物のためのみの最適な条件を生成することができる。このことは、他の種からの栄養に関する争いを回避することができる。
【0026】
複数の容器装置を使用することにより、完全な魚食物連鎖等を形成することができる一方、異なる種をLED/OLEDにより別個に且つ最適に制御することができる。
【0027】
上述した固体照明源は、非常に小型であって、容器装置に容易に組み込むことができる。
【0028】
本発明の好ましい一実施例において、前記LED、特には前記無機LED、前記OLED、前記レーザダイオード、前記LEDに接続された前記光導体、及び/又は斯かる光導体に接続された前記放射構造体は、容器装置の又は幾つかの容器装置の前記分離壁(又は複数の分離壁)に、及び前記容器装置の他の壁に組み込まれる。対応する壁は、好ましくは、光を伝導する材料からなるものとする。
【0029】
本発明の他の実施例において、当該装置は、対応する生息環境に面する前記分離壁(又は複数の分離壁)の表面に配置されて該生息環境及び該生息環境の内容物を照明する放射構造体を有する。このような配置により、上記固体照明源は当該容器装置に非常に容易に組み込むことができる。
【0030】
本発明の更なる実施例は、前記照明装置を少なくとも制御するコントローラを有し、各固体照明源が、関連する種の最適な成長に対応する特定のスペクトル及び/又は特定の輝度の光を放出するようにする。固体照明源は、斯かる放出光に関して容易に制御することができる。従って、1種類の固体照明源を第1の生息環境及び第2の生息環境のための照明源として使用することができ、その場合において、放出される光は異なるスペクトルを有することができる。該コントローラは、放出されるべき光の1以上のパラメータを制御することができる。
【0031】
本発明の更に他の実施例では、当該生物反応器装置は、前記照明装置を少なくとも部分的に冷却するための冷却システムを更に有する。効率的な動作のために、前記照明装置を冷却することができる。当該照明装置により発生された熱は、再利用することができる。例えば、生成された熱は当該生息環境を加熱するために使用することができる。
【0032】
一つの好ましい例は、対応する生息環境の内容物を冷却のために使用するような内部冷却システムとして構成された冷却システムを有する。生息環境の内容物が例えば水である場合、当該照明装置により発生された熱を、該水を加熱するために使用することができる。
【0033】
本発明の他の好ましい実施例において、上記冷却システムは前記分離壁を含む当該対応する生息環境の内容物の外側へ熱を移送するための導管を有するような外部冷却システムとして構成される。この様にして、熱は、当該生息環境の外側の熱が必要とされる位置へ移送することができる。従って、上記対応する生息環境における熱の正確な調整を実現することができる。
【0034】
本発明の一実施例において、当該生物反応器装置は、特に養魚場、イガイ又はアサリ養殖場及びロブスタ養殖場等を形成する水中生態域として構成される。各生息環境は水中生態域として構成することができ、その場合において、異なる生息環境は、例えば異なる種に適合された異なる水中生態域を構築することができる。上記水中生態域は海洋生態域又は淡水生態域とすることができる。或る生息環境においては海洋生態域を確立することができる一方、他の生息環境では淡水生態域を確立することができる。
【0035】
本発明の他の実施例において、当該生物反応器装置は、特には温室を形成する地上生態域として構成される。異なる生息環境は、例えば異なる種のための異なる地上生態域として構成することができる。勿論、異なる生息環境は、異なる生態域として構成することができる。例えば、或る生息環境は水中生態域として構成することができる一方、他の生息環境は地上生態域として構成することができる。
【0036】
更に他の実施例において、当該生物反応器装置は、疾病、感染及び他の最適な成長を阻害する効果の処置のための、UV−LED、UV−OLED、パルス駆動されるUV−LED及びパルス駆動されるUV−OLED等の放射装置を有し、上記処置は不所望な種の成長の防止、並びに対応する種のための最適化されたスペクトル組成、パルス周波数及び/又は昼夜サイクル光の提供を含む。このような放射装置の使用により、1つの特定の種の最適な成長を実現することができる。1つの共通の容器における第2の種の成長のためにエネルギが浪費されることがない。当該生息環境は1つの特定の種を成長させるために最適化され、真菌病、細菌又は他の感染等の如何なる成長阻害効果も防止する。
【0037】
本発明の前記目的は、少なくとも2つの生物反応器装置を有する生物反応器システムであって、1つの装置が水中生態域として構成され、もう1つの装置が地上生態域として構成され、両方の装置が複合人工生態域を形成するように組み合わされた生物反応器システムによっても達成される。各生物反応器装置は、異なる種類の水中及び地上生態域を各々有することができる。
【0038】
更に、本発明の前記目的は、少なくとも1つの生物反応器装置において光エネルギ依存性生物学的種を成長させる方法であって、第1生息環境における第1の種を第1波長を持つ光を放出する第1照明装置により照明するステップと、成長された該第1の種を当該前の生息環境から分離された後続の生息環境へ接続システムを介して移送するステップと、前記後続する生息環境における後続の種を前の照明装置の光とは異なるスペクトルを持つ光を放出する後続の照明装置により照明するステップと、前記移送及び照明するステップを、所望の種が最適状態に成長するまで繰り返すステップとを有するような方法によっても達成される。
【0039】
上述した生物反応器装置、並びに請求項に記載の構成要素及び下記実施例において本発明に従い使用されるべき構成要素は、寸法、形状、材料の選択に関して如何なる特別な例外を受けるものではない。というのは、関連する分野で選択基準が既知であるような技術思想は制限無しで適用することができるからである。本発明の目的の更なる詳細、特徴及び利点は、従属請求項及び本発明の好ましいものではあるが限定するものではない実施例を示す解説図の下記の説明に開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、生物反応器装置の一実施例の概略側面図を示す。
【図2】図2は、容器装置の一実施例の概略側面図を示す。
【図3】図3は、容器装置の他の実施例の概略側面図を示す。
【図4】図4は、生物反応器装置の他の実施例の概略斜視図である。
【図5】図5は、生物反応器装置の更に他の実施例の概略斜視図である。
【図6】図6は、生物反応器装置の他の実施例の概略斜視図である。
【図7】図7は、温室と養魚場との組み合わせによる生物反応器システムの概要を示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1は、異なる種2を成長させるための、3つの容器装置3を有する生物反応器装置1の一実施例の概略側面図を示す。各容器装置3は、異なる種類の種2a、2b、2cに適合されている。第1の容器装置3aは第1の種2aを収容するように適合化され、第2の容器装置3bは第2の種2bを収容するように適合化され、第3の容器装置3cは第3の種2cを収容するように適合化されている。
【0042】
第1の種2aは、食物連鎖における初段の一次種であり、一次生産者(primary producers)及び/又は独立栄養生物(autotrophs)等を含む。
【0043】
第2の種2bは、食物連鎖における二次段の二次種であり、消費者(consumers)及び/又は従属独立栄養生物(heterotrophs)を含む。
【0044】
第3の種2cは、食物連鎖における第3段の第3の種であり、第2段と同様に、従属独立栄養生物、特には第2段の前記従属栄養生物とは異なる従属栄養生物、を含む。この実施例において、第3段は食物連鎖の最後の段である。
【0045】
各容器装置3a〜3cは、対応する種2a〜2cが配置される生息環境4a〜4cを画定する。
【0046】
更に、生物反応器装置1は、少なくとも1つの容器装置3内に少なくとも1つの照明装置5を有している。図1による例では、第1の容器装置3aは第1照明装置5aを有し、第2の容器装置3bは第2照明装置5bを有し、第3の容器装置3cは第3照明装置5cを有している。照明装置5a〜5cは異なるように配置され、各照明装置5は対応する容器装置3内に配置された種2に従って適合化されている。異なる照明装置5の差は、使用される照明源の種類、及び/又は斯かる照明源が放出する光の強度(輝度)及び/又はスペクトル、及び/又は何らかの他のパラメータにあるものとすることができる。
【0047】
各照明装置5は、少なくとも1つの固体照明源6を有する。図1による固体照明源6は、LED照明源、特にはOLED照明源である。図示された照明源6は、異なる照明装置5a〜5cでは相違する。例えば、照明源6は、数、配置及び放出される光のスペクトル等で相違する。
【0048】
異なる容器装置3、特に異なる生息環境4は、接続システム7を介して接続される。該接続システムは矢印により概念的に示されており、その場合において、該矢印は、或る生息環境4の種及び/又は他の内容物を他の生息環境4へ移送するためのチューブシステム又は何らかの他の移送システムを表している。容器装置の構成を、以下の図で更に詳細に示す。
【0049】
図2は、容器装置3の一実施例の概略側面図を示す。該容器装置3は、角型の水槽として形成され、生息環境4を画定するガラス壁又は光伝導性材料からなる壁を有している。図2の例は、図1による食物連鎖の第3段を表し、従って殆どの符号には"c"なるインデックスが使用されている。容器装置3cは、本例では魚である第3の種2cに適合されている。従って、生息環境4cは上記魚にとり適した環境として水を収容している。照明装置5cは幾つかのLED照明源6cを有し、これら照明源6cは互いに部分的に相違している。可能性のある相違は、放出されるスペクトル、異なる形状及び異なる輝度等を含む。照明装置5cは、容器装置3cの生息環境4cを画定する該容器装置3cの分離壁8に配置されている。この場合、生息環境4cは上記容器装置3cの全内部を含み、分離壁8は該容器装置3cの外壁に一致する。
【0050】
図3は容器装置3の他の実施例の概略側面図を示し、該図3の容器装置は図1による第3の容器装置3cを表している。単体の各固体照明源6が、照明の主方向も示す小さな複数の矢印により表されている。該容器装置3cは第3段の種2cに適合されている。特に、照明装置5は上記種2cに適合化されている。即ち、該種2cにより最適な成長のために完全に吸収される光Lが放出される。該照明装置5は、少なくとも1つのLED9を有する。該LED9は、1つの分離壁8に隣接して配置されると共に、光導体10に沿って光を放出し、該光導体は、図示の例では、1つの分離壁に統合されている。上記光Lを対応する生息環境4に放出するために、照明装置5は上記光導体に接続された放射構造体11を有している。該放射構造体は、光Lを当該生息環境へと案内する如何なる構造とすることもできる。上記光Lの発生は、コントローラ12(図6に示す)により制御することができる。前記LEDにより発生される熱を利用するために、照明装置5は冷却システム13を有し、該冷却システムは内部冷却システム又は外部冷却システムとすることができる。図3における冷却システムは、前記分離壁に組み込まれると共に、上記の発生された熱をチューブシステムを介して移送する導管を有している。適切な熱エネルギ伝送媒体は、当該生息環境4からの水であり得る。
【0051】
図4は、生物反応器装置1の他の実施例の概略斜視図を示す。該生物反応器装置1は容器装置3を有する。該容器装置3は如何なる形状又は形態を有することもできる。図4においては、容器装置3は一種の管状形態を有し、管状の分離壁8により相互に分離された、第1方向において環状断面を有する2つの生息環境4a、4bを備えている。言い換えると、第1の(円柱状)生息環境4aは上記管状分離壁8の内側により画定され、該管状分離壁は離てられた円筒状の壁により囲まれて、第2の(管状)生息環境4bが形成される。上記分離壁8には、2つの生息環境4a、4bにより挟まれて照明装置5が組み込まれている。該照明装置5は、生息環境4aを、又は生息環境4bを、又はこれら両方を同時に照明することができる。生息環境4a、4bは接続システム(図4には図示せず)により接続することができ、かくして、両生息環境の内容物の連絡を実現することができ、その場合において、例えば生息環境4aの内容物が生息環境4bに流れるようにする。
【0052】
図5は、生物反応器装置1の更に他の実施例の概略斜視図を示す。該生物反応器装置1は、4つの生息環境4a〜4dを画定する容器装置3を有している。容器装置3は、互いに隣接して配置された2つの板状部分50、51から構築されている。これら板状部分のうちの少なくとも一方50は、生息環境4のための空洞を画定する溝及び凸部を有し、これら生息環境4は第2の部分51により覆われる。上記部分50、51の長手方向に延びる上記溝は、接続システム7(図示略)により接続することができ、かくして、異なる生息環境4の間の連絡を実現することができる。照明装置5は、当該容器装置3を画定する上記2つの部分のうちの少なくとも一方に組み込まれる。
【0053】
図6は、生物反応器装置1の他の実施例の概略斜視図を示す。該生物反応器装置1は1つの容器装置3を有する。該容器装置3は、角型の水槽として形成され、該水槽の内部に4つの分離壁8を有している。生息環境4は、上記分離壁8及び当該容器装置3の外壁により相互に分離されている。本例において、各分離壁8は、組み込まれた照明装置5を有している。該照明装置5は、光Lを少なくとも2つの方向に、即ち、2つの異なる生息環境4に放出することができる。対応する種に従って光Lの放出を適合化させるために、照明装置5はコントローラ12により制御される。該コントローラ12は、スペクトル、波長、輝度、照明時間及び照明頻度等を制御する。
【0054】
図7は、温室及び養魚場の組み合わせの概念的生物反応器システム20を示す。上記温室は第1生物反応器装置1aを表し、上記養魚場は第2生物反応器装置1bを表す。斯かる2つの生物反応器システム1a及び1bの、照明装置5、熱H、栄養N及び光Lに関する相互依存性が示されている。
【0055】
第1の種2aを含む第1生物反応器1aは、照明装置5により放出される光L及び熱Hを受ける。第1の種2aは、植物等であり得る。第1生物反応器装置1aは熱Hを第2生物反応器装置2bに伝達する。該第2生物反応器装置2bも、照明装置5から熱H及び光Lを受ける。
【0056】
照明装置5は、上記2つの種2a、2bの成長を最適化するように適合化される。第1の種2aは、種2bに対する食物として働く。種2bは、種2aに対する補給とすることができる。従って、複合生態域を実現することができる。好ましくは、上記第1生物反応器装置1aは地上生態域であり、第2生物反応器装置1bは水中生態域であるとする。
【0057】
当該生物反応器装置1は、下記の構成要素を有することができる。即ち、魚食物連鎖における少なくとも1つの種を成長させるための少なくとも1つの水容器、魚食物連鎖における少なくとも1つの種、並びに少なくとも1つの有機発光ダイオード(OLED)及び/又は無機発光ダイオード(LED)である。
【0058】
更に、下記のフィーチャを追加することができる。即ち、前記OLED/LEDのための少なくとも1つの冷却システム、日光を使用する少なくとも1つの容器、HPSランプ等の他の光源(この場合、不足する波長の光を生成するためにLED又はOLEDを使用することができる)、日光の変化とは無関係に一定な光出力を保証するためのコントローラ及び/又はOLED/LEDのための制御システムであり、該制御システムは光(輝度、オン/オフ、パルス化、昼夜サイクル、スペクトル等)、水温、水添加物(栄養、薬液、ミネラル等)の濃度、水中のCO濃度、水の移動/循環を制御することができる。
【0059】
生物反応器システム20は、例えば下記の構成要素を有する。即ち、温室、該温室内の植物を含む植物用飼育床、該温室内で藻及び/又は魚を成長させるための藻及び/又は魚容器装置3、好ましくはHPSを有する第1照明装置5、並びに最適な植物の生長のために該温室内に配置され及び/又は最適な魚/藻の成長のために容器装置3の水中に配置されたLED/OLEDを有する第2照明装置である。
【0060】
上記魚容器装置3は、養魚場であり得るか又は別の生物反応器であり得る。
【0061】
上記魚/藻は、当該温室内の光及び上記照明装置5により発生される熱を再利用する。他の例として、上記魚/藻は、薬品用のバイオ油、色素及びタンパク質、並びに化粧品産業におけるタンパク質等の他の目的のために使用することもできる。この組み合わされたシステムは、下記の利点を提供する。即ち、上記魚は上記藻/植物のための水を栄養(N、P、C、…)により富栄養化する。該水は使用され、廃棄されない。エネルギは理想的に使用される。魚及び植物の両方の源を追跡するのが容易となり、安全性を増加させる。空間が最適に利用される。水が二重に使用される。
【符号の説明】
【0062】
1 生物反応器装置
2 種
2a 第1の種
2b 第2の種
2c 第3の種
3 容器装置
3a 第1の容器装置
3b 第2の容器装置
3c 第3の容器装置
4 生息環境
4a 第1生息環境
4b 第2生息環境
4c 第3生息環境
4d 第4生息環境
4e 第5生息環境
5 照明装置
5a 第1照明装置
5b 第2照明装置
5c 第3照明装置
6 固体照明源(又は複数の固体照明源)
7 接続システム
8 分離壁(又は複数の分離壁)
9 LED
10 光導体
11 放射構造体
12 コントローラ
13 冷却システム
20 生物反応器システム
50 (第1の板状)部分
51 (第2の板状)部分
L 光
H 熱
N 栄養

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光エネルギ依存性の生物学的種を成長させる生物反応器装置であって、
第1の種を収容するための第1生息環境を画定する少なくとも1つの容器装置と、
光を放出することにより前記第1の種に適合された、少なくとも1つの発光固体照明源を備える第1照明装置と、
を有し、前記固体照明源が前記生息環境を前記固体照明源から前記第1の種に放出される光エネルギを用いて照明する生物反応器装置において、
第2の種に適合された第2生息環境を少なくとも有し、1つの生物反応器システムにおいて少なくとも2つの異なる種類の種を成長させることを特徴とする生物反応器装置。
【請求項2】
各々が少なくとも1つの生息環境を有する少なくとも2つの容器装置を有することを特徴とする請求項1に記載の生物反応器装置。
【請求項3】
少なくとも2つの生息環境が設けられた少なくとも1つの容器装置を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生物反応器装置。
【請求項4】
前記生息環境が食物連鎖における順次の種に適合されて連続的に配列され、人工的食物連鎖を形成するために、前記配列が、前記種が各々従う食物連鎖の段階に対応することを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項5】
第1生息環境が、食物連鎖における初めの段の、一次生産者及び/又は独立栄養生物を含む種を収容するよう適合化されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項6】
第2生息環境が、食物連鎖における二次段の、消費者及び/又は従属栄養生物を含む種を収容するよう適合化されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項7】
第3生息環境が、食物連鎖における第3段の、従属栄養生物を含む種を収容するよう適合化されていることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項8】
最後の生息環境が、従属栄養生物の廃物を収容し、該廃物を再利用するように適合化されていることを特徴とする請求項1ないし7の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項9】
前記生息環境が、これら生息環境を接続及び分離するための閉鎖手段を持つ接続システムを介して連結されることを特徴とする請求項1ないし8の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項10】
前記生息環境が分離壁により少なくとも部分的に画定されていることを特徴とする請求項1ないし9の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項11】
前記固体照明源が、少なくとも1つの、特には1つの無機LEDであるLED、1つのOLED、1つのレーザダイオード、前記LEDに接続された1つの光導体、及び/又は前記光導体に接続された1つの放射構造体を有していることを特徴とする請求項1ないし10の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項12】
特には前記無機LEDである前記LED、前記OLED、前記レーザダイオード、前記LEDに接続された前記光導体、及び/又は前記光導体に接続された前記放射構造体が、前記分離壁に組み込まれていることを特徴とする請求項1ないし11の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項13】
前記照射構造体が、対応する生息環境に面する前記分離壁の表面に、該生息環境及び該生息環境の内容物を照明するために配置されていることを特徴とする請求項1ないし12の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項14】
前記照明装置を、関連する種の最適な成長に対応する特定のスペクトル及び/又は特定の輝度の光を各固体照明源が放出するように少なくとも制御するコントローラを更に有していることを特徴とする請求項1ないし13の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項15】
前記照明装置を少なくとも部分的に冷却する冷却システムを更に有していることを特徴とする請求項1ないし14の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項16】
前記冷却システムが、対応する生息環境の内容物を冷却のために使用する内部冷却システムとして構成されることを特徴とする請求項1ないし15の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項17】
前記冷却システムが、前記分離壁を含む対応する生息環境の内容物の外側に熱を移送する導管を有する外部冷却システムとして構成されることを特徴とする請求項1ないし16の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項18】
当該生物反応器装置が、特には養魚場、イガイ若しくはアサリ養殖場又はロブスタ養殖場を形成する水中生態域として構成されることを特徴とする請求項1ないし17の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項19】
当該生物反応器装置が、特には温室を形成する地上生態域として構成されることを特徴とする請求項1ないし18の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項20】
望ましくない種の成長の妨害を含む疾病、感染及び他の最適成長阻害効果の処置を行うと共に、対応する種に対して最適化されたスペクトル組成、パルス周波数及び/又は昼夜サイクル光を供給するUV-LED、UV-OLED、パルス駆動されるUV-LED又はパルス駆動されるUV-OLEDの放射装置を有する請求項1ないし19の何れか一項に記載の生物反応器装置。
【請求項21】
1つが水中生態域として適合化され、もう1つが地上生態域として適合化され、両方が複合人工生態域を形成するように組み合わされた少なくとも2つの生物反応器装置を有する生物反応器システム。
【請求項22】
少なくとも1つの生物反応器装置において光エネルギ依存性の生物学的種を成長させる方法であって、
第1生息環境における第1の種を、第1スペクトルを持つ光を放出する第1照明装置により照明するステップと、
成長された前記第1の種を、前の生息環境から分離された後続の生息環境へ接続システムを介して移送するステップと、
前記後続の生息環境における後続の種を、前の照明装置の光とは異なるスペクトルを持つ光を放出する後続の照明装置により照明するステップと、
所望の種が最適状態に成長するまで、前記移送するステップ及び照明するステップを繰り返すステップと、
を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−502529(P2011−502529A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533713(P2010−533713)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054816
【国際公開番号】WO2009/066231
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】