説明

光ディスク、光ディスク装置、再生方法及び記録方法。

【課題】
一枚のディスクが異なる種類の媒体を持つハイブリッドディスクについて、光ディスク装置へ装着後に、異なる媒体の記録層を移動する場合、どの層がどの媒体であるかという情報を光ディスクのDIなどに記録するという課題がある。
【解決手段】
光ディスクのBCAやPICなどのDIにあるディスク識別子やディスク構造を変えることで、ハイブリッドディスクの詳細な情報をDIに格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク、光ディスク装置、再生方法及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DVDとBD(Blu−ray Disc)の両方の再生層を持つ、ハイブリッドディスクが発売されている。これらは、光ディスク装置に装着された後、どちらか片方の媒体として判別される。どちらに判別するかは光ディスク装置によって異なるが、一旦判別されたら、以降、光ディスク装置を制御する制御装置から媒体切り替え命令が発行されるまで、選択された方の媒体としてのみ動作し続ける。
【0003】
また、光ディスクには、ディスクの媒体種類の情報が記録されている。特許文献1では、PICという領域にDI(ディスク情報)を記録し、そこに媒体種類とクラス、バージョンを定義するということが述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2008−508658
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1枚のディスクが、異なる媒体種類の記録層を持ち、光ディスク装置挿入後に、異なる媒体種類の記録層を移動する場合、どの層がどの種類の媒体であるかという情報を光ディスクのDIなどに記録するという課題がある。また、その情報を基に、光スポットが今どの層にフォーカスしているのかなどを光ディスク装置が判断するという課題がある。
【0006】
この課題は、特に光ディスクが多層化すればするほど重要な問題となる。
【0007】
また、光スポットを記録層間移動するフォーカスジャンプにおいて、到達後の記録層が目的の種類の層かを判別するという課題がある。
【0008】
本発明の目的は、例えば、光ディスクが複数種類の異なる層を有している場合に、該光ディスクの層構成を判別可能な光ディスクまたは光ディスク装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的は、例えば、特許請求の範囲に記載の構成によって達成される。また、上記の目的は、例えば、以下の手段によっても達成される。すなわち、複数の媒体種類の記録層を持つ光ディスクにおいて、全ての記録層のうち少なくとも1つの層に個々の媒体種類の記録層数と該光ディスクの全記録層数をディスク情報として記録しておく。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、例えば、光ディスクが複数種類の異なる層を有している場合に、該光ディスクの層構成を判別可能な光ディスクまたは光ディスク装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例1)
【図2】光ディスクの記録層の例を示す図(実施例1)
【図3】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例1)
【図4】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例2)
【図5】光ディスクの記録層の例を示す図(実施例3)
【図6】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例3)
【図7】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例4)
【図8】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例5)
【図9】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例6)
【図10】光ディスク装置の構成例を示すブロック図(実施例8)
【図11】記録処理または再生処理の例を示すフローチャート(実施例8)
【図12】光ディスクの記録層の例を示す図(実施例3)
【図13】ディスク識別子とディスク構造の例を示す図(実施例7)
【図14】光ディスクの記録層の例を示す図(実施例7)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて実施例について説明する。
【実施例1】
【0013】
DI(ディスク情報:Disc Information)は、光ディスクの記録および再生動作のために使用される様々な情報を示す。一般的に、ディスク情報は、光ディスクの製造業者または作成者によってレーザカッティングされたBCA(Burst Cutting Area)と呼ばれる領域のある光ディスクの既定の部分にあらかじめ記録されるか、PIC(不変情報&制御データ: Permanent Information & Control data)領域、または記録トラックのウォブル形状内に含まれる。
【0014】
ディスク情報には、少なくともディスク識別子(Disc Layer Type identifier)とディスク構造(BD structure)が含まれる。ディスク識別子は、3バイトのアスキーコードからなり、当該ディスク構造を記録している層における媒体種類を表す。また、ディスク構造は、記録層の層数とその記録層の特徴を表す。なお、本明細書においては、ディスク識別子は、ディスク識別情報と言い換えてもよい。また、本明細書においては、ディスク構造は、ディスク構造情報と言い換えてもよい。また、本明細書において、記録層とは、ユーザデータの追記または書き換え可能な記録可能層のみならず、媒体の製造時に既にユーザデータ等が記録され、追記等が不可能な層である再生専用層も含むものとする。また、例えば、記録層とは、カバー層以外の層を示す。また、例えば、記録層とは、スペーサ層以外の層を示す。
【0015】
図1に、1層のBD−RE(REwritable)と2層のBD−ROM(ReadOnly Memory)の場合についてディスク識別子とディスク構造がどのようになっているかを示す。1層のBD−REの場合、ディスク識別子に記録されている“BDW”で、BD−REであることを示し、ディスク構造に記録されている“SL/RE”で、記録層の数が1層を意味するSL(シングルレイヤー)かつその記録層がREであることを表している。2層のBD−ROMの場合、ディスク識別子に記録されている“BDO”で、BD−ROMであることを示し、ディスク構造に記録されている“DL/ROM”で、記録層の数が2層を意味するDL(ダブルレイヤー)かつその記録層がROMであることを表している。これらのDI情報は、PICやBCA共に同じ情報として記録される。
【0016】
しかし、例えば、このDI情報からでは、1枚の光ディスクが複数の種類の媒体の層を有する場合、光ディスクにどの種類の媒体の層が含まれており、また、それぞれの種類の媒体の層が何層ずつあり、全部で何層あるのかを表すことができない。
【0017】
そこで、本実施例では、光ディスクのディスク識別子とディスク構造に記録する情報の形式を新しくすることによって上記の問題を解決する。
【0018】
本実施例では、BDで複数の媒体を持つ光ディスクを考える。BDには、再生専用のBD−ROM、1つのトラックに対し、1回記録できるBD−R、1つのトラックに繰り返し記録できるBD−REがあり、これらの中から少なくとも2つ以上の媒体種類の記録層が1つの光ディスク内にある場合を考える。ここで、媒体種類とは、例えば、その記録層が再生専用層であるか、追記や書き換え可能な記録層といった特徴を示す。また、媒体種類とは、例えば、その記録層がBD相当の記録密度を有するか、DVD相当の記録密度を有するかといった特徴を示す。また、媒体種類とは、例えば、その記録層が23GBのBD相当の記録密度を有するか、23GBより大きい記録密度を有するかといった特徴を示す。また、媒体種類とは、例えば、その記録層が、追記や可能な記録層であるか、書き換え可能な記録層といった特徴を示す。
【0019】
また、当該例示した構成でなくとも、第1種類の層を少なくとも1層以上有し、前記第1種類とは異なる第2種類の層を1層以上有する光ディスクであればよい。例えば、第1の種類の層がDVD層であり、第2の種類の層がBD層である等、記録密度の異なる複数の備える光ディスクであってもよい。また、第1の種類の層が再生しか行えない再生専用層であり、第2の種類の層が情報の追記または書き換え可能な記録可能層であってもよい。また、ユーザデータ領域の物理規格の異なる複数種類の層を持つ光ディスクであってもよい。
【0020】
ここで、図2にBD−REの記録層を1つ、BD−ROMの記録層を2つ持つ光ディスク100を示す。これは図の下側からレーザを照射することによって、情報を記録および再生できる光ディスク100であり、表面に対して遠い側から、BD−RE、BD−ROM、BD−ROMという記録層の構成となっている。
【0021】
BCAは、一番奥の記録層であるBD−REにのみ記録されており、PICはそれぞれの媒体の記録層のうち少なくとも1つの記録層に記録されているものとする。また、PICのDIは、記録層の記録トラックのウォブル内にも含まれるものとする。
【0022】
また、各記録層は、ユーザデータが記録されているか、あるいは、ユーザデータを記録可能なユーザデータ領域を備える。
【0023】
次に、図3に本実施例のディスク識別子とディスク構造を示す。
【0024】
ディスク識別子は、BD−REのPICのディスク識別子を“WO1”とする。“W”はBD−REを表し、“O”はBD−ROMを表し、“1”は当該媒体のBD−REの全記録層数が1層であることを表す。この規則に従い、BD−ROMのPICのディスク識別子を“WO2”とする。一方、BCAのディスク識別子は、“WO3”とする。“3”は、当該光ディスク100の全層数を表す。なお、この“3”は、TL(トリプルレイヤー)の“T”などにしてもよい。同様に、“1”は“S”、“2”は“D”など、他に定義したアスキーコードに置き換えてもよい。
【0025】
つまり、本光ディスク100においては、ある記録層のディスク識別子に、当該層の媒体種類が何であるかを示す情報と、他にどの媒体種類の記録層があるかを示す情報と、当該媒体の記録層数を示す情報が記録される。
【0026】
また、BCAにおけるディスク識別子には、光ディスク100がどの媒体種類の記録層を含むかを示す情報と、各媒体種類の記録層の層数の和を示す情報が記録される。
【0027】
ディスク構造もPICとBCAで異なる。PICのディスク構造を、BD−REの記録層のPICでは“TL/RE”とし、BD−ROMの記録層のPICでは“TL/ROM”とする。一方、BCAのディスク構造を“TL/RE+ROM”とする。PICの情報は、当該光ディスク100の全記録層数と当該媒体の種類を表し、BCAの情報は当該光ディスク100の全記録層数と全媒体の種別を表す。例えば、BCAディスク構造は、全層数は3層であるので、TL(トリプルレイヤー)とし、REとROMの両方の媒体を持つことを表す。
【0028】
つまり、本光ディスク100においては、ある記録層のPICに含まれるディスク構造に、当該層の媒体種類が何であるかを示す情報と、当該光ディスク100が持つ記録層が全部で何層あるかを示す情報が記録される。また、本光ディスク100においては、BCAに含まれるディスク構造に、光ディスク100の全記録層の層数の和を示す情報と、当該光ディスク100にどの媒体種類の記録層が含まれるかを示す情報が記録される。
【0029】
また、BCAにおけるディスク構造には、光ディスク100がどの媒体種類の記録層を含むかを示す情報と、各媒体種類の記録層の層数の和を示す情報が記録される。
【0030】
これにより、光ディスク装置は、BCAまたはPICを読むことによって挿入された光ディスク100の全構成を知ることができる。また、BCAやPICのいずれかが傷や汚れによって再生できない場合でも、どれか1つを読むことができれば、該ディスクの全構成を知ることができる。
【0031】
ここで、図2の光ディスク100では、BCAを一番奥の記録層にのみ記録するとしたが、それぞれの媒体の記録層に少なくとも1つのBCAが記録されている場合は、PICと同じ情報をBCAのDIに記録してもよい。
【実施例2】
【0032】
実施例1では、表面に対して遠い側から、BD−RE、BD−ROM、BD−ROMという記録層の構成となっている光ディスク100について述べた。
【0033】
本実施例では、表面に対して遠い側から、BD−ROM、BD−RE、BD−REという記録層の構成となっている光ディスク100について述べる。
【0034】
図4に本実施例のディスク識別子とディスク構造を示す。
【0035】
本実施例の光ディスク100では、各媒体種類の記録層の光ディスク100内での層厚方向における位置において、ディスク識別子に記録される情報の配置順が異なる。
【0036】
ディスク識別子は、BD−ROMのPICのディスク識別子を“OW1”とする。“O”はBD−ROMを表し、“W”はBD−REを表し、“1”は当該媒体のBD−ROMの記録層数が1層であることを表す。この規則に従い、BD−REのPICのディスク識別子を“OW2”とする。一方、BCAのディスク識別子は、“OW3”とする。“3”は、当該光ディスク100の全層数を表す。“W”はBD−REを表し、“O”はBD−ROMし、“3”は該光ディスク100の全記録層数が3層であることを表すのは実施例1と同じだが、“W”と“O”の順序が異なる。
【0037】
このように、各媒体種類に対応するアスキーコードを、表面に対して奥の記録層から順に表すことにより、該光ディスク100の特徴をより詳細に伝えることができる。なお、ここでいう表面に対して奥の記録層とは、光ディスク100を、光ディスク装置に設置した場合に、光ピックアップから最も遠くに位置する記録層の事を示す。
【0038】
また、上記の例においては、ディスク表面に対してある媒体種類の記録層が奥に位置するほど、ディスク識別子においてより上位バイトに媒体種類を示すバイトが割り当てられる構成を示している。しかし、これに限定されるものでは無く、ディスク表面に対してある種類の媒体の記録層が手前に位置するほど、ディスク識別子における上位のバイトが割り当てられる構成としてもよい。
【0039】
なお、ディスク構造については、例えば、実施例1と同じである。PICのディスク構造を、BD−REの記録層のPICでは“TL/RE”とし、BD−ROMの記録層のPICでは“TL/ROM”とする。一方、BCAのディスク構造を“TL/RE+ROM”とする。PICの情報は、当該光ディスク100の全記録層数と当該媒体の種類を表し、BCAの情報は当該光ディスク100の全記録層数と全媒体の種別を表す。
【実施例3】
【0040】
本実施例では、図5で示す光ディスク100´に対し、実施例1および実施例2とは異なるディスク識別子とディスク構造を適用した例を示す。図5の光ディスク100´は、表面に対して遠い側から、BD−R、BD−RE、BD−RE、BD−ROMという記録層の構成となっている
図6に本実施例のディスク識別子とディスク構造を示す。
【0041】
本実施例のディスク識別子は、PICとBCAで異なる。
【0042】
PICのディスク識別子は、BD−Rの記録層のPICでは“RX1”とする。また、BD−REの記録層のPICでは、ディスク識別子は“RX2”とする。また、BD−ROMの記録層のPICでは、ディスク識別子は“RX1”とする。また、BCAでは、ディスク識別子は“RX4”とする。PICのディスク識別子は、それぞれの媒体の配置と当該媒体の記録層数を表す。より具体的に示すと、ディスク識別子の最上位バイトである第1バイトはディスク表面から最奥に配置された記録層の種類を示す。また、ディスク識別子の第2バイトは他の記録層の種類の配置を示す。また、BCAのディスク識別子は該光ディスク100´の媒体配置と全記録層数を表す。上記の場合、例えば、BD−RのPICのディスク識別子では、“R”はBD−Rを表し、“X”はBD−R媒体の次にはディスク表面に近づくに従ってBD−RE、BD−ROMの順番で媒体が配置されていることを表し、“1”は当該媒体であるBD−Rの記録層数を表す。BCAのディスク識別子の場合は、“R”はディスク表面から最奥にBD−R媒体が配置されていることを表し、“X”はBD−R媒体の次にはディスク表面に近づくに従ってBD−RE、BD−ROMの順番で媒体が配置されていることを表し、“4”は当該ディスクの全記録層数が4層であることを表す。なお、この“4”は、QL(クアッドレイヤー)を表す“Q”などにしてもよい。
【0043】
つまり、PICにおいては、当該記録層のディスク識別子には、当該光ディスク100´の最奥に配置された媒体の種類および他の種類の媒体の配置を示す情報と、当該媒体の記録層数を示す情報が記録される。
【0044】
また、BCAにおいては、ディスク識別子には、当該光ディスク100´の媒体種類とその配置を示す情報と、全記録層の層数が記録される。
【0045】
一方、ディスク構造は、PICにおいては、BD−Rの記録層のPICでは“QL/R”とし、BD−REの記録層のPICでは“QL/RE”とし、BD−ROMの記録層のPICでは“QL/ROM”とする。一方、BCAのディスク構造を“QL/R+RE+ROM”とする。PICの情報は、当該光ディスク100´の全記録層数と当該媒体の種類を表し、BCAの情報は当該光ディスク100´の全記録層数と全媒体の種別を表す。例えば、BCAディスク構造は、全層数は4層であるので、QLとし、RとREとROMの媒体を持つことを表す。
【0046】
つまり、ディスク構造においては、全記録層の層数を示す情報と、各記録層の媒体種類を示す情報とが記録される。
【0047】
ここで、ディスク構造で、RE+ROMを表す方法としては、1バイトの情報の中で3ビットがそれぞれROM、R、REを表すとし、その中で1となっているビットの媒体が該光ディスク100´の記録層としてある、という方法などが考えられる。
【0048】
本実施例では、ディスク識別子のコード中の1バイトに2つの媒体の種類と配置を定義することで、媒体の数が3つ以上となっても対応できる。
【0049】
本実施例では、第2バイトである“X”にBD−RE、BD−ROMという媒体と配置を定義し、光ディスク100´の表面に対して、奥から2つ目と3つ目の媒体に対して割り当てた例を示した。この他、例えば、BD−Rの記録層のPICでは、ディスク識別子を“RY1”のように第2バイトを変更することで、奥から2つ目と3つ目の媒体がBD−ROM、BD−REであることを示す構成としてもよい。これにより、例えば図12に示す光ディスク100´´のように、2つ目と3つ目の媒体の種類が図5に示した光ディスク100´とは逆になった場合でも対応できる。この場合、2つ目、3つ目の媒体はBD−ROM、BD−REとなり、両媒体のPICにおけるディスク識別子は“RY2”、“RY1”とすればよい。また、“XR1”などのように奥から1つ目と2つ目の媒体に対して第1バイトを用いて定義してもよく、様々なパターンに対応できる。
【実施例4】
【0050】
本実施例では、図5で示す光ディスク100´に対し、実施例3とは異なるディスク識別子とディスク構造を示す。
【0051】
図7に本実施例のディスク識別子とディスク構造を示す。
【0052】
ディスク識別子は、BCAとPIC共に“RX4”とする。第1バイトである“R”はデディスク表面から最奥にBD−Rが配置されていることを表し、“X”はBD−R媒体の次にはディスク表面に近づくに従ってBD−RE、BD−ROMの順番で媒体が配置されていることを表し、“4”は該光ディスク100´の全記録層数が4層であることを表す。なお、この“4”は、QLの“Q”などにしてもよい。
【0053】
つまり、ディスク識別子には、当該光ディスク100´の全ての媒体種類およびその配置順を示す情報と、全記録層の総数を示す情報が記録される。また、複数の媒体種類の組み合わせに対応する1バイトのアスキーコードがディスク識別子に記録される。
【0054】
一方、ディスク構造はPICとBCAで異なる。このうち、PICのディスク構造を、BD−Rの記録層のPICでは“SL/R”とし、BD−REの記録層のPICでは“DL/RE”とし、BD−ROMの記録層のPICでは“SL/ROM”とする。一方、BCAのディスク構造を“QL/R+RE+ROM”とする。PICの情報は、それぞれの媒体の記録層数と媒体種類を表し、BCAの情報は全記録層数と全媒体の種別を表す。例えば、BCAでは、全層数は4層であるので、QLとし、RとREとROMの3つの媒体を持つことを表す。
【0055】
つまり、本光ディスク100´においては、ある記録層のPICに含まれるディスク構造に、当該層の媒体種類が何であるかを示す情報と、同じ媒体種類を持つ記録層が何層あるかを示す情報が記録される。
【0056】
また、本光ディスク100´においては、BCAに含まれるディスク構造に、光ディスク100´の全記録層の層数の和を示す情報と、当該光ディスク100´にどの媒体種類の記録層が含まれるかを示す情報が記録される。
【0057】
これにより、光ディスク装置は、BCAまたはPICを読むことによって挿入された光ディスク100´の全構成を知ることができる。また、BCAまたはPICのいずれかが傷や汚れによって再生できない場合でも、どれか1つを読むことができれば、該ディスクの全構成を知ることができる。
【0058】
なお、上記の例では、上記ディスク識別子の第2バイト“X”では、第2番目と第3番目の媒体がBD−REとBD−ROMであることを定義していた。しかし、本発明は、これに限られるものでは無く、例えば、第2バイトを“Y”として第2番目と第3番目の媒体がBD−ROMとBD−REであることを定義するなど、様々な場合を含む。
【0059】
また、本実施例では、“X”にBD−RE、BD−ROMという媒体を定義し、光ディスク100´の表面に対して、奥から2つ目と3つ目の媒体に対して用いた。しかし、これに限られるものでは無く、“XR1”などのように奥から1つ目と2つ目の媒体の定義を組み合わせて用いてもよい。
【0060】
さらに、上記の例においては、ディスク識別子の第2バイト“X”が、BD−REとBD−ROMとの組み合わせに対応する情報であると説明した。しかし、ディスク識別子はこの例に限られるものでは無く、1バイトのアスキーコードによって、複数の媒体種類の組み合わせと、その配置順を示してもよい。例えば、文字“X”が、光ディスク100´が奥側からBD−ROMとBD−REとを有することを示すこととしてもよい。また、例えば、文字“Z”が光ディスク100´の奥側からBD−REとBD−ROMとを有することを示してもよい。これによって、ディスク識別子から検出できる情報の量をさらに増大させることが可能となる。
【0061】
また、上記の例においては、ディスク表面に対してある記録層が奥に位置するほど、媒体種類を表す文字ないし情報を割り当てるバイトをより上位のバイトとしている。しかし、本光ディスクは、これに限られるものでは無く、ディスク表面に対してある記録層が奥に位置するほど、媒体種類を表す文字ないし情報を割り当てるバイトをより下位のバイトとしてもよい。
【0062】
また、組み合わせを示すアスキーコードは2種類の媒体種類の組み合わせを示すだけでなく、3種以上の媒体種類の組み合わせを定義してもよい。また、“XY2”などのように、組み合わせを定義したコードを2つ用いて表してもよい。これにより、光ディスク100´の持つ媒体の種類や配置をより多く表すことができる。
【0063】
本実施例では、実施例3と異なり、PICのディスク情報において、ディスク識別子には当該光ディスク100´全般の情報、ディスク構造には当該媒体の情報と役割が分かれている。
【実施例5】
【0064】
本実施例では、図5で示す光ディスク100´に対するディスク識別子とディスク構造を示す。
【0065】
図8に本実施例のディスク識別子とディスク構造を示す。
【0066】
ディスク識別子は、PICとBCAで異なり、PICのディスク構造を、BD−Rの記録層のPICでは“K1Q”とし、BD−REの記録層のPICでは“K2Q”とし、BD−ROMの記録層のPICでは“K3Q”とし、BCAのディスク構造を“BKQ”とする。ここで、PICのディスク識別子において、最上位バイトである第1バイトの“K”は、光ディスク100´の最奥からBD−R、BD−RE、BD−ROMの順番で媒体が配置されていることを表す。 また、例えば、BD−Rの場合、第2バイトの“1”は奥から1番目に配置されている媒体であること表し、“Q”は当該光ディスク100´の全記録層数を表す。
【0067】
このように、本実施例においては、各記録層におけるディスク識別子中、1バイトのアスキーコードが、光ディスク100´が備える媒体種類の組み合わせ及び配置順序を示す。また、1バイトのアスキーコードが、前記配置順序の中で何番目に配置される媒体種類であるかを示す。
【0068】
また、BCAのディスク識別子においても、第1バイトの“K”はPICと同様の意味を表し、“Q”もPICと同様の意味を表す。PICでは、当該光ディスク100´の構成を1つ目のコードから読み取り、その定義から当該媒体の種類を示すことができ、全記録層数を読み取ることができる。
【0069】
また、本実施例の他、ディスク識別子に含まれる1バイトのアスキーコードが、媒体種類の組み合わせ、配置順序、前記配置順序の中で何番目に配置される媒体種類であるかを示すものとしてもよい。例えば、“L”が、光ディスク100´が奥側から順にBD−R、BD−RE、BD−ROMを有することを示し、さらに、“L”が、“L”を記録している記録層が、前記順序の中で1番目の記録層(BD−R層)であることを示す構成としてもよい。また、例えば、“M”が、光ディスク100´が奥側から順にBD−R、BD−RE、BD−ROMを有することを示す。さらに、“M”が、“M”を記録している記録層が、前記順序の中で2番目の記録層(BD−RE層)であることを示す構成としてもよい。このような構成によって、ディスク識別子にさらに多くの情報を記録させることが可能となる。
【0070】
ディスク構造は、実施例4と同じである。
【0071】
ディスク識別子の3つのアスキーコードは、配置を入れ替えてもよい。
【0072】
本実施例の方法を用いれば、ディスク識別子により多くの情報をもたせることができる。
【実施例6】
【0073】
本実施例では、図5で示す光ディスク100´に対するディスク識別子とディスク構造を示す。
【0074】
図9に本実施例のディスク識別子とディスク構造を示す。
【0075】
ディスク識別子は、PICとBCAで異なり、BD−Rの記録層のPICでは“K1S”とし、BD−REの記録層のPICでは“K2D”とし、BD−ROMの記録層のPICでは“K3S”とし、BCAのディスク構造を“BKQ”とする。PICの情報は、最上位バイトである第1バイト “K”は、光ディスク100´の最奥からBD−R、BD−RE、BD−ROMの順番で媒体が配置されていることを表す。またBD−Rの情報識別子における第2バイトの“1”は当該媒体が奥から1番目の配置であること表し、“S”は当該媒体の記録層数を表す。BCAの識別子において、第1バイトの“K”はPICと同様の意味を表し、“Q”は、当該光ディスク100´の全記録層数を表す。PICのディスク識別子は、当該光ディスク100´の媒体構成を1つ目のコードで示し、その定義から当該媒体の種類を読み取ることができ、さらに、その記録層数をも示す。
【0076】
ディスク構造は、PICとBCA共に、“QL/R+RE+ROM”とし、“QL”は当該光ディスク100´の全記録層数である4層を表し、“R+RE+ROM”は当該光ディスク100´の持つ媒体の全種類を表す。
【実施例7】
【0077】
本実施例では、図5で示す光ディスク100´に対するディスク識別子とディスク構造を示す。
【0078】
図13に本実施例のディスク識別子とディスク構造を示す。
【0079】
PICのディスク識別子においては、BD−Rの記録層のPICでは“BRS”とする。これは、“R”で、BD−Rであることを表し、“S”で当該媒体の記録層が1層であることを表す。同様に、BD−REの記録層のPICでは“BWD”とし、BD−ROMの記録層のPICでは“BOS”とする。
【0080】
BCAのディスク識別子においては、“BDH”とし、当該光ディスク100´がハイブリッドディスクであることを表す。
【0081】
つまり、PICの情報は、それぞれの媒体の種類と記録層数を表し、BCAの情報は該光ディスク100´がハイブリッドディスクであることを表す。上記の場合、“W”はBD−REを表し、“O”はBD−ROMを表し、“H”はハイブリッドディスクであることを表す。“S”や“D”などのコードは当該媒体の記録層数が1層や2層であることを表すが、層数そのものを表す“1”や“2”などにしてもよい。また、“B”はBDのBとしているが、特にこれにこだわる必要はない。
【0082】
つまり、PICにおいては、ある記録層のディスク識別子には、当該記録層の媒体種類を示す情報と、その層数を示す情報が記録される。
【0083】
また、BCAにおいては、ディスク識別子には、複数の媒体種類の記録層を含むハイブリッドディスクであることを示す情報が記録される。
【0084】
一方、ディスク構造は、BCAとPIC共に“TL/R+RE+ROM”とする。“TL”は該光ディスク100´の全記録層数が3層であることを表し、“R+RE+ROM”は該光ディスク100´の記録層がBD−RとBD−REとBD−ROMとの組み合わせであることを表す。
【0085】
つまり、ディスク構造においては、全記録層の層数を示す情報と、当該光ディスク100´の持つ媒体種類を示す情報とが記録される。
【0086】
ここで、ディスク構造で、R+RE+ROMを表す方法としては、1バイトの情報の中で3ビットがそれぞれROM、R、REを表すとし、その中で1となっているビットの媒体が該光ディスク100´の記録層としてある、という方法などが考えられる。
【0087】
上記のように、実施例1ないし7にて、ある媒体種類の記録層に対応するディスク識別子やディスク構造は、当該ある媒体種類の記録層に記録されるものとして説明した。しかし、本実施例の光ディスクはこれに限られるものではない。例えば、本光ディスクは、ある媒体種類の記録層に対応するディスク識別子やディスク構造が、他の媒体種類の記録層に記録されていてもよい。例えば、BD−R層の内容に対応するディスク識別子やディスク構造が、BD−RE層のPICやウォブルに記録されていてもよい。また、光ディスクは、1つの記録層に対応するディスク情報を1組のディスク情報とした上で、所定の記録層に複数組のディスク情報を記録する構成としてもよい。
【0088】
図14の光ディスク100´´´を用いて具体的に示す。BCA領域にはBCAのディスク情報が入っており、PIC領域AにはBD−REのディスク情報が入っており、PIC領域BとPIC領域CにはBD−ROMのディスク情報が入っており、PIC領域DにはBD−Rのディスク情報が入っている。ここで、PIC領域Aに、BD−ROMとBD−Rのディスク情報も入っていた場合、PIC領域Aには、当該光ディスク100´´´の全ての記録層の種類および記録層の数の情報が記録されていることになり、光ディスク装置はPIC領域Aの情報を読み取るだけで、光ディスク100´´´の全ての記録層の種類および記録層の数を読み取ることが可能となる。
【0089】
複数のディスク情報を持つのは、PIC領域Aだけに限らなくてもよい。また、BCAのディスク情報を追加してもよい。
【0090】
光ディスクがこのような構成である場合、光ディスク装置は、所定の層から、複数組のディスク情報を取得することが可能となる。さらに、光ディスク装置は、複数組のディスク情報より、当該光ディスクの全ての記録層構成を読み取ることができる。具体的には、光ディスク装置が光ディスクの全ての記録層の種類および記録層の数を読み取ることが可能となる。
【実施例8】
【0091】
上述した各実施例では、光ディスク100及び100´、100´´、100´´´の構造について説明してきた。本実施例においては、上記した光ディスク100及び100´、100´´、100´´´に対して、記録または再生を行う光ディスク装置について説明する。光ディスク装置は、情報の記録を行う場合でも再生を行う場合においても、所定の記録層にアクセスする必要がある。そして、本実施例の光ディスク装置は、上記実施例の1乃至7のいずれかに記載された、ディスク識別子またはディスク構造または記録層情報を取得することにより光ディスク100へのアクセス動作を行う。また、本実施例の光ディスク装置は、光ディスク100の装着時のセットアップ処理において、ディスク識別子またはディスク構造を取得する。ここで、セットアップ処理とは、光ディスク100へのユーザデータの再生又は、ユーザデータの記録を可能とするための各種調整処理のことである。また、セットアップ処理とは、ディスクロード処理、ローディング処理と言い換えてもよい。また、以下の説明は光ディスク100を例に説明しているが、光ディスク100´、100´´、100´´´でも同様であることはいうまでもない。
【0092】
図10は、本実施例の光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【0093】
光ディスク100は、2つ以上の媒体種類をもつ光ディスクであり、光ピックアップ110からのレーザ光の照射により情報の読み取り、消去、書き込みが行われるとともに、システム制御手段120からのスピンドルモータ駆動信号を受けたスピンドルモータ駆動手段121で駆動するスピンドルモータ101によって回転される。
【0094】
レーザ光源111から発光されたレーザ光は、アクチュエータ112によって動かされる対物レンズ113で光ディスク100の情報記録面に光スポットとして集光され、光ディスク100の情報記録面で反射し、光検出器114で検出される。
【0095】
光検出器114で検出された信号から信号生成手段122で、光ディスク100に記録されている情報の再生信号やサーボ制御用誤差信号が生成される。
【0096】
信号生成手段122で生成された再生信号から、システム制御手段120内の情報再生手段によって、光ディスク100の情報の再生を行う。また、システム制御手段120内の情報記録手段によって、光ディスク100の記録可能領域へデータの記録を行う。
【0097】
また、図示しないが、光ピックアップ110には他にも収差補正や偏光を行うための素子などが搭載されている。
【0098】
アクチュエータ112は、システム制御手段120から出力される駆動信号を受けた、アクチュエータ駆動手段123によって駆動され、対物レンズ113を、光ディスク100の略フォーカス方向および略半径方向に動かす。
【0099】
また、レーザ光源111はシステム制御手段120から信号を受けたレーザ駆動手段124によって、レーザパワーが設定される。
【0100】
本実施例の光ディスク装置は、光ディスク100を装着後、BCAにより、装着された光ディスク100が2つ以上の媒体種類の記録層をもつ光ディスクであると判別した後、光ディスク100の持つ媒体の種類のうち、最適なレーザパワーが最も小さいものに合わせたパワーを設定する。
【0101】
図11のフローチャートを用いて、上記の光ディスク装置によるレーザパワー設定処理の例について説明する。まず、上記実施1乃至7のいずれかに記載されたBCAの情報を確認する(ステップ11−1)。ハイブリッドディスクと認識し、光ディスク100の持つ媒体を読み取る(ステップ11−2)。最適なレーザパワーが最も小さい媒体用のレーザパワーに設定する(ステップ11−3)。
【0102】
もし、BCAのディスク情報を読んだだけでは、最も小さいレーザパワーが分からない場合、PICのディスク情報を読んだ後に設定する。
【0103】
そして、調整が終了し、記録または再生が可能な状態となると、光ディスク装置は、ホストからのコマンドに応じて、情報の記録または再生を行う(ステップ11−4)。
【0104】
これにより、全記録層の記録データを消失したり、書き換えたりする危険を低減することができる。
【0105】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0106】
また、上記の実施例では、複数の媒体種類を1枚の光ディスクの中に持つことを前提にしていたが、同じ、1つの媒体種類の光ディスクについても本発明を用いることで、より情報が増し、使いやすくなる。
【0107】
また、上記の各構成は、それらの一部又は全部が、ハードウェアで構成されても、プロセッサでプログラムが実行されることにより実現されるように構成されてもよい。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0108】
100…光ディスク、100´…光ディスク、100´´…光ディスク、100´´´…光ディスク、101…スピンドルモータ、110…光ピックアップ、111…レーザ光源、112…アクチュエータ、113…対物レンズ、114…光検出器、120…システム制御手段、121…スピンドルモータ駆動手段、122…信号生成手段、123…アクチュエータ駆動手段、124…レーザ駆動手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ領域と、記録媒体の特徴を示すディスク識別情報およびディスク構造情報を記録する管理情報領域と、を備え、複数の媒体種類の記録層を持つ光ディスクであって、
前記ディスク識別情報と前記ディスク構造情報は、前記光ディスクの持つ記録層の媒体種類を示す情報と、前記光ディスクの全記録層数を示す情報と、各媒体種類の記録層の数を示す情報とを含むことを特徴とする光ディスク。
【請求項2】
請求項1に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域に含まれるディスク識別情報は、前記光ディスク内の全ての媒体種類と、当該媒体種類の記録層の数を示す情報を含むことを特徴とする光ディスク。
【請求項3】
請求項1に記載の光ディスクであって、
前記ディスク識別情報は、3つのアスキーコードからなることを特徴とする光ディスク。
【請求項4】
請求項3に記載の光ディスクであって、前記3つのアスキーコードのうち、2つが前記光ディスクの持つ媒体種類を示し、1つが全記録層数を示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項5】
請求項3に記載の光ディスクであって、前記3つのアスキーコードのうち少なくとも1つは2つ以上の媒体種類の組み合わせを示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項6】
請求項3に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域において、前記3つのアスキーコードのうち、1つが当該媒体種類の記録層の数を示し、2つが前記光ディスクの持つ媒体種類を示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項7】
請求項3に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域において、前記3つのアスキーコードのうち、1つが前記光ディスクの持つ全媒体種類と配置関係の情報を示し、1つが前記ある媒体種類の記録層の前記光ディスクにおける配置を示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項8】
データ領域と、記録媒体の特徴を示すディスク識別情報およびディスク構造情報を記録する管理情報領域と、を備え、複数の媒体種類の記録層を持つ光ディスクであって、
前記ディスク識別情報と前記ディスク構造情報は、前記光ディスクの持つ記録層の媒体種類を示す情報と、前記光ディスクの全記録層数を示す情報と、各媒体種類の記録層の数を示す情報と、媒体の配置関係を示す情報とを含むことを特徴とする光ディスク。
【請求項9】
請求項8に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域におけるディスク識別情報は、当該ある媒体種類の記録層の数を示す情報と、前記ある媒体種類の記録層の光ディスクにおける配置を示す情報と、前記光ディスクにおける全ての媒体種類を示す情報と、含むことを特徴とする光ディスク。
【請求項10】
請求項8に記載の光ディスクであって、
前記ディスク識別情報は、3つのアスキーコードからなることを特徴とする光ディスク。
【請求項11】
請求項10に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域において、
前記3つのアスキーコードのうち、2つが前記光ディスクの持つ媒体種類を示し、1つが全記録層の数を示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項12】
請求項10に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域において、前記3つのアスキーコードのうち1つは2つ以上の媒体種類の組み合わせを示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項13】
請求項10に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域において、前記3つのアスキーコードのうち、2つが前記光ディスクの持つ媒体種類を示し、1つが前記ある媒体種類の記録層の数を示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項14】
請求項10に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域において、前記3つのアスキーコードのうち、1つが前記光ディスクの持つ全媒体種類と配置関係の情報を示し、1つが前記ある媒体種類の記録層の前記光ディスクにおける配置を示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項15】
請求項10に記載の光ディスクであって、
前記光ディスクは各媒体種類に対応する管理情報領域を備え、
ある媒体種類に対応する管理情報領域において、前記3つのアスキーコードのうち、1つが前記媒体の記録層数の情報を示し、残る2つのうち少なくとも1つが前記光ディスクの持つ媒体種類の情報を示すことを特徴とする光ディスク。
【請求項16】
レーザ光を用いて、光ディスクから情報を再生する、もしくは、光ディスクに情報を記録する光ディスク装置であって、
レーザ光を発光する発光部と、
レーザ光を集光させる対物レンズと、
前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、
光ディスクからの反射光を検出する検出部と、
を備え、
前記光ディスクが複数の媒体種類の記録層を持つ光ディスクであるとき、光ディスク装着後のローディング処理において、前記光ディスクのディスク情報を読み込んだ後、前記複数の媒体種類の記録層のうち、最適なレーザパワーが最も小さい媒体種類に対応するレーザパワーで、ローディング処理を継続することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項17】
レーザ光を用いて、複数の媒体種類の記録層を有する光ディスクから情報を再生する再生方法であって、
前記光ディスクに記録される前記ディスク識別情報または、前記ディスク構造情報とから、前記光ディスクの持つ記録層の媒体種類を示す情報と、前記光ディスクの全記録層数を示す情報と、各媒体種類の記録層の数を示す情報とを取得するステップと、
情報を再生するステップとを含むことを特徴とする再生方法。
【請求項18】
レーザ光を用いて、複数の媒体種類の記録層を有する光ディスクに情報を記録する記録方法であって、
前記光ディスクに記録される前記ディスク識別情報または、前記ディスク構造情報とから、前記光ディスクの持つ記録層の媒体種類を示す情報と、前記光ディスクの全記録層数を示す情報と、各媒体種類の記録層の数を示す情報とを取得するステップと、
情報を記録するステップとを含むことを特徴とする記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−70709(P2011−70709A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218412(P2009−218412)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】