光ディスク装置
【課題】ロックアームとディスクガイド部材の係合が外れることによるロックアームの脱落を防止することができる光ディスク装置を提供すること。
【解決手段】第１リング部と当該第１リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部とを有し、ターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持する第１部材と、第２リング部と当該第２リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第２円板部とを有し、クランパー支持体に回転自在に支持される第２部材と、を備え、前記第１リング部と前記第２リング部とでマグネットと前記マグネットより外径が大きいヨークとを挟持するディスククランパーであって、前記第１リング部の内周側であって、前記第１リング部と前記第１円板部との間には段差部が形成されており、前記段差部が形成されている部分における前記第１リング部の内径は前記ヨークの外径よりも小さくなるように形成されていることとする。
【解決手段】第１リング部と当該第１リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部とを有し、ターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持する第１部材と、第２リング部と当該第２リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第２円板部とを有し、クランパー支持体に回転自在に支持される第２部材と、を備え、前記第１リング部と前記第２リング部とでマグネットと前記マグネットより外径が大きいヨークとを挟持するディスククランパーであって、前記第１リング部の内周側であって、前記第１リング部と前記第１円板部との間には段差部が形成されており、前記段差部が形成されている部分における前記第１リング部の内径は前記ヨークの外径よりも小さくなるように形成されていることとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＤＶＤやＣＤなどの光ディスクに記録・再生を行う光ディスク装置に関し、特に、光ディスクを挟持するディスククランパーを改良した光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
ＣＤ（Ｃｏｍｐａｃｔ Ｄｉｓｃ）、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｃ）、ＢＤ（Ｂｌｕ−Ｒａｙ Ｄｉｓｃ）等の光ディスクを記録媒体として用いる光ディスク装置では、光ピックアップより出射されたレーザ光を光ディスクの記録面に集光させて照射することでデータの記録を行い、及び（又は）前記記録面に照射され反射してきたレーザ光を検出して情報の再生を行っている。
【０００３】
従来の光ディスク装置は光ピックアップとターンテーブルが搭載されたトラバースシャーシをその後端部でローダーシャーシに上下回動可能に取り付けている。また、ターンテーブルの上方にはディスククランパーがメインシャーシのクランパー支持体の開口部に回転自在に取り付けられている。そして、光ディスクをディスクトレイに載せてターンテーブルとディスククランパーの間に送り込んだときに、トラバースシャーシをカムスライダーによって上昇（上方に回動）させ、ターンテーブルとディスククランパーとで光ディスクの中央開口縁を挟持して光ディスクを回転させながら、光ピックアップからレーザービームを光ディスクに照射して記録・再生を行うように構成されている。
【０００４】
このような光ディスク装置における光ディスクのクランパー方式（挟持方式）としては、ディスククランパーの内部にマグネットとヨークを内蔵し、他方、ターンテーブルの上面にヨークを設けて、このディスククランパーとターンテーブルで光ディスクを挟持するマグネット方式のものがある。なお、ヨークはマグネットの磁性部材から生じる磁力の漏れを少なくさせるものである。
【０００５】
上述したようなディスククランパーとターンテーブルで光ディスクを挟持するときにおけるディスククランパーに内蔵されたヨークとマグネットの位置関係は、ディスククランパーのマグネットとターンテーブルのヨークの間で磁気的な吸引力を発生させるために、ターンテーブル側にマグネットが配置され、クランパー支持体側（マグネットの上方）にヨークが配置される必要がある。
【０００６】
しかしながら従来のディスククランパーにおいてはマグネットとヨークを上下逆に配置する（クランパー支持体側にマグネットを配置し、ターンテーブル側にヨークを配置する）ことが可能であり、組み立て段階においてマグネットとヨークの配置を誤ってしまうとディスククランパーがターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持するという役割を果たさなくなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】特開２０００−２１５５６８号公報
【特許文献２】特開２００８−１７６８７６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
上記特許文献１に記載されているディスク装置にはディスククランパーがマグネットとヨークを備える構成については開示されているが、マグネットとヨークの配置間違えを防止する構成についてはなんら開示されていない。
【０００９】
また、上記特許文献２に記載されているディスク装置にはディスククランパーがマグネットとヨークを備える構成については開示されているが、マグネットとヨークの配置間違えを防止する構成についてはなんら開示されていない。
【００１０】
本発明は上述した問題点に鑑み、マグネットとヨークの配置間違えを防止することができるディスククランパーを備える光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
上記目的を達成するために本発明の光ディスク装置は、第１リング部と当該第１リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部とを有し、ターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持する第１部材と、第２リング部と当該第２リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第２円板部とを有し、クランパー支持体に回転自在に支持される第２部材と、を備え、前記第１リング部と前記第２リング部とでマグネットと前記マグネットより外径が大きいヨークとを挟持するディスククランパーであって、前記第１リング部の内周側であって、前記第１リング部と前記第１円板部との間には段差部が形成されており、前記段差部が形成されている部分における前記第１リング部の内径は前記ヨークの外径よりも小さくなるように形成されていることを特徴としている。
【００１２】
この構成によれば、第１リング部の内周側に段差部が、該段差部が形成されている部分における該第１リング部の内径がヨークの外径よりも小さくなるように形成されており、該段差部の内側にマグネットを載置することができないのでディスククランパーを組み立てるときにおけるマグネットとヨークの配置間違えを防止することができる。
【００１３】
また上記構成の光ディスク装置において、前記段差部の厚さは前記マグネットの厚さよりも薄いことが望ましい。
【００１４】
この構成によれば、マグネットがディスククランパー内のヨークに磁気的に引き付けられてマグネットと第１部材（第１部材の円板部）との間に隙間が発生することを防ぐことができる。
【００１５】
また上記構成の光ディスク装置において、前記第２部材には前記ディスククランパー内で挟持された前記マグネットと前記ヨークとを前記第１部材に向かって押し付ける押さえ手段が形成されていることが望ましい。
【００１６】
この構成によれば、ディスククランパーに内蔵されたマグネットとヨークを第１部材に向かって押さえつけるので、マグネットとヨークをディスククランパー内においてしっかりと保持することができる。
【００１７】
また上記構成の光ディスク装置において、前記第１リング部と前記第２リング部とはそれぞれ係合部を備え、前記第１部材には、前記第１リング部と前記第２リング部とが備える係合部が咬合したときに前記第２部材を当該第２部材側に押し上げる押さえ片が形成されていることが望ましい。
【００１８】
この構成によれば、第１リング部と第２リング部とが備える係合部が咬合したときに第２部材を上方（第２部材側）に押し上げることによって第１リング部と第２リング部とが備える係合部の咬合を強固なものとすることができる。
【発明の効果】
【００１９】
本発明によれば、第１リング部の内周側に段差部が、該段差部が形成されている部分における該第１リング部の内径がヨークの外径よりも小さくなるように形成されており、該段差部の内側にマグネットを載置することができないのでディスククランパーを組み立てるときにおけるマグネットとヨークの配置間違えを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２０】
【図１】は、本発明の光ディスク装置の一例であるＢＤ再生装置の構成を示すブロック図である。
【図２】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーの断面図構造を示す図である。
【図３】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第１部材の上面斜視図である。
【図４】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の底面図である。
【図５】は、本発明の光ディスク装置が備える第１部材の別の例を示す上面斜視図である。
【図６】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の別の例を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【００２１】
以下に本発明の光ディスク装置の一例としてＢＤ（Blu-ray Disc）再生装置を用いて説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために本発明の光ディスク装置の一例を示すものであって、本発明をこの光ディスク装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の装置にも等しく適応し得るものである。
【００２２】
図１は、ＢＤ再生装置６０の構成を示すブロック図である。ＢＤ再生装置６０は、光ピックアップ６１と、ＲＦアンプ６２と、モータ６３と、サーボ回路６４と、信号処理回路６５と、トラックバッファ６６と、システムデコーダ６７と、システムマイコン（制御部）６８と、表示部６９と、フラッシュＲＯＭ７０とを備えている。
【００２３】
ディスクトレイによりローディングされた光ディスクｄは、ターンテーブル９上に載置されてターンテーブル９とディスククランパー１０とに挟持されて、ターンテーブル９とともにモータ６３により回転駆動される。
【００２４】
光ピックアップ６１は、所定波長のレーザ光を光ディスクｄの記録面に向けて照射し、その反射光を受けて電気信号（反射光検出信号）に変換する。また光ピックアップ６１は、この反射光検出信号をＲＦアンプ６２に供給する。なお、光ピックアップ６１は、光ディスクｄから対象のデータを適宜読み出すことができるように、所定のガイド軸等により、光ディスクｄの径方向に移動自在に支持されている。
【００２５】
ここで、光ピックアップ６１に搭載されている再生用のレーザダイオード７１は、同一の駆動電流が流された場合であっても、温度変化や経時劣化に応じて出力するレーザ強度が変化する。そこで、光ピックアップ６１では、例えば、レーザダイオード７１の出力するレーザ強度を検出し、レーザ強度を再生処理可能な値にするよう駆動電流を調整するようになっている。調整した後の駆動電流値（Ｉｏｐ）は、フラッシュＲＯＭ７０などに記録する。
【００２６】
ＲＦアンプ６２は、光ピックアップ６１より供給された反射光検出信号からＲＦ信号、トラッキング信号、及びフォーカス信号等を生成する。更に、ＲＦ信号をデータスライスした二値化信号を生成する。ＲＦアンプ６２は、生成したトラッキング信号等をサーボ回路６４に供給し、また、生成した二値化信号を再生信号として信号処理回路６５に供給する。
【００２７】
ＲＦアンプ５３は、光ディスクｄを搭載する所定のターンテーブルを回転させるためのスピンドルモータ等からなる。ＲＦアンプ５３は、サーボ回路６４により制御され、光ディスクｄを例えば線速度が一定となるように回転駆動させる。
【００２８】
サーボ回路６４は、ＲＦアンプ５３を駆動制御し、所定の回転速度で回転駆動させる。また、サーボ回路６４は、ＲＦアンプ６２から供給されるトラッキング信号等によりスレッドモータ（不図示）を駆動制御し、光ピックアップ６１を光ディスクｄの径方向に適宜移動させる。
【００２９】
信号処理回路６５は、ＲＦアンプ６２から供給される再生信号を復調し、そして、誤り訂正等を行う。信号処理回路６５は、この復調等により得られた復調データをトラックバッファ６６に順次供給する。
【００３０】
トラックバッファ６６は、所定容量のＲＡＭ等からなり、信号処理回路６５から供給された復調データを順次記憶する。なお、トラックバッファ６６に記憶された復調データは、システムデコーダ６７へ逐次供給される。
【００３１】
システムデコーダ６７は、トラックバッファ６６から供給される復調データをデコードし、映像データ及び音声データ等を生成する。システムデコーダ６７は、生成した映像データ及び音声データ等を所定のＡＶアンプ等に供給する。
【００３２】
システムマイコン６８は、例えば、ＲＯＭ、ＲＡＭ、及びＣＰＵを備えた１チップマイコン等からなり、ＢＤ再生装置１０全体を制御する。例えば、システムマイコン６８は、読み出し対象となる対象データのアドレスを設定し、サーボ回路６４等を制御して、設定したアドレスの対象データをサーチする。そして、サーチした対象データを光ディスクｄから読み出し、信号制御回路１５を制御して、読み出した対象データ（再生信号）の復調及び誤り訂正等を行い、復調データをトラックバッファ６６に格納する。システムマイコン６８は、これらアドレス設定、サーチ、読み出し、復調・誤り訂正、データ格納等からなる一連の動作をトラックバッファ６６の空き容量等に応じて繰り返し行う。
【００３３】
またこれらの動作と並行して、システムマイコン６８は、システムデコーダ６７を制御してトラックバッファ６６に格納されている復調データをデコードし、映像データ及び音声データ等を順次再生する。
【００３４】
表示部６９は、ＬＣＤ（Liquid Crystal Display）パネル等からなり、ＢＤ再生装置１０の動作状況等を表示する。
【００３５】
次に本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーについて図面を参照して説明する。図２は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーの断面図構造を示す図である。また、図３は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第１部材の上面斜視図である。また、図４は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の底面図である。
【００３６】
図２などに示すようにディスククランパー１０は第１リング部２１と第２リング３１によって構成された円筒部１１と、円筒部１１の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部２２と、円筒部１１の軸方向の他端側に同心状に設けられている第２円板部３２を備えている。第１リング部２１と第１円板部２２は一体成型されて第１部材２０を構成し、第２リング部３１と第２円板部３２は一体成型されて第２部材３０を構成する。すなわち、ディスククランパー１０は第１部材２０と第２部材３０を備えると言い換えることができる。
【００３７】
なお、ディスククランパー１０において第１部材２０はターンテーブル（図１に示すターンテーブル９）との間で光ディスクを挟持するものであり、第２部材３０はクランパー支持体（図示せず）に回転自在、軸方向変位自在に支持されるものである。すなわち、第２部材３０（第２部材３０を備えるディスククランパー１０）がクランパー支持体に支持された状態でクランパー支持体が回動することによってディスククランパー１０がターンテーブル９に接近し、第１部材２０（第１部材２０を備えるディスククランパー１０）とターンテーブル９が光ディスクを挟持する。
【００３８】
第１部材２０の第１円板部２２の中心部には第１リング部２１に同心状にセンターホルダ２３が形成されており、当該センターホルダ２３に円環状のマグネット４０及びヨーク５０の中心孔を嵌通させることによってマグネット４０及びヨーク５０がセンタリングされる。そして第１部材２０の第１リング部２１が第２部材３０の第２リング３１の内側に嵌合されることによってマグネット４０及びヨーク５０が第１部材及び第２部材に保持されてディスククランパー１０が組み立てられる。
【００３９】
上述したように第１部材２０はターンテーブル９との間で光ディスクを挟持するものであるため、センターホルダ２３にマグネット４０及びヨーク５０を嵌通させるときにおいてマグネット４０は第１部材２０（ターンテーブル９）側に配置され、ヨーク５０は第２部材３０（ディスク支持体）側に配置される（図２においては下段側にマグネット４０が嵌通され、その上部（上段側）にヨーク５０が嵌通される）。なお、第１リング部２１の内周側であって第１リング部２１と第１円板部２２の間には段差部２５が形成されているのでヨーク５０が段差部２５の内側（内周側）においてマグネット４０よりも下段側に嵌通されることがない（詳細は後述）。
【００４０】
[第１部材]
図３はディスククランパー１０が備える第１部材２０の上面斜視図である。第１部材２０の第１円板部２２の中心部には略凹円筒形状のセンターホルダ２３が形成されており、その外側には円環状凸部形状の第１リング部２１がセンターホルダ２３と同心状に形成されている。この第１リング部２１の内周側であって第１リング部２１と第１円板部２２の間には円環状の段差部２５が形成されており、該段差部２５により第１リング部２１の内周側の径（内径）Ｄ１〜Ｄ２が第１円板部２２に向けて段階的に小さくなる。
【００４１】
なお、本実施形態では第１リング部２１と第１円板部２２の間に段差部２５を第１リング部２１に同心状且つ円環状に形成しているが、第１リング部２１と第１円板部２２の間に第１リング部２１に同心状の円周に沿って複数の段差部２５を所定間隔で形成することとしてもよい。
【００４２】
第１部材２０の第１リング部２１の外周側には上端に係止爪２６ａを有する略Ｌ字状の第１係合部２６が三つ形成されており、当該係止爪２６ａは後述する第２係合部３６と咬合する。また、第１円板部２２の外周部には三方が第１円板部２２から切り離された押さえ片２７が、その先端が第１円板部２２の上方に突き出されるように形成されている。押さえ片２７は第１リング部２１に同心状の円周に沿って三つ形成されており、第１リング部２１と第２リング部３１が嵌合したとき（第１係合部２６の係止爪２６ａと第２係合部３６が咬合したとき）に第２リング部３１（第２リング部３１を有する第２部材２０）を上方に押し上げることによって第１係合部３６と第２係合部３７の嵌合を強固なものとする。
【００４３】
このような構成の第１部材２０において段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）はマグネット４０の外径よりも大きく、また、ヨークの外径よりも小さくなるように（マグネット４０の外径＜段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）＜ヨーク５０の外径となるように）形成されているため、組み立ての際にマグネット４０よりも先にヨーク５０の中心孔をセンターホルダ２３に嵌通させるとヨーク５０が段差部２５の内側（内周側）でセンターホルダ２３に嵌通されないのでディスククランパー１０を組み立てることができなくなる。これによりディスククランパー１０の誤組立を防止することができる。
【００４４】
なお、段差部２５の厚さ（高さ）はマグネット４０の厚さ（高さ）よりも薄く（低く）なるように形成されている。これによりマグネット４０がヨーク５０に磁気的に引き付けられてマグネット４０と第１円板部２２との間に隙間が発生することを防ぐことができる。
【００４５】
[第２部材]
図４はディスククランパー１０が備える第２部材３０の底面図である。第２部材３０の第２円板部３２の内周部にはディスククランパー１０の内部に向かって突き出すように形成されている円環状の扇形状の押さえ段部と３４と、第２円板部３２からＵ字状に切り離され、その先端部がディスククランパー１０の内部に向かって突き出すように形成されている押さえ部３７ａを有する押さえ片片３７が第２円板部３２に同心状の円周に沿って交互に三つずつ形成されている。押さえ段部３４と押さえ片３７はディスククランパー１０に内蔵されたマグネット４０とヨーク５０を第１部材２０の第１円板部２１に向かって押さえつける押さえ手段を構成し、マグネット４０とヨーク５０をディスククランパー１０内においてしっかりと保持することができる。
【００４６】
第２部材３０の第２リング部３１の内周側には上述した第１係合部２６の係止爪２６ａと咬合する第２係合部３６が三つ形成されている。
【００４７】
第２部材３０の第２円板部２２の外周部には凹欠部３３が三つ形成されており、これによって第２円板部２２が図示しないクランパー支持体に係止されディスククランパー１０がクランパー保持体から脱落するのを防止する。
【００４８】
[別の例]
本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーの別の例について図面を参照して説明する。図５は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第１部材の別の例を示す上面斜視図である。また、図６は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の別の例を示す底面図である。
【００４９】
上述した第１部材２０と第２部材３０においてマグネット４０とヨーク５０は第１部材２０に形成されたセンターホルダ２３に嵌通されることとしているがこれに限られない。図５の第１部材２０の別の例が示すように段差部２５が形成されている第１部材２０において下段側に段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）よりも外径が小さいマグネット４０を載置し、その上段側に段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）及びマグネット４０の外径よりも外径が大きいヨーク５０を載置した後に、マグネット４０とヨーク５０の中心孔に図６の第２部材３０の別の例が示すように第２部材３０の中心部に形成されたセンターホルダ３８を嵌通することとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【００５０】
本発明は、光ディスクをチャックするディスククランパーを備える光ディスク装置に利用できる。
【符号の説明】
【００５１】
１０ ディスククランパー
２０ 第１部材
２３ センターホルダ
３０ 第２部材
４０ マグネット
５０ ヨーク
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＤＶＤやＣＤなどの光ディスクに記録・再生を行う光ディスク装置に関し、特に、光ディスクを挟持するディスククランパーを改良した光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
ＣＤ（Ｃｏｍｐａｃｔ Ｄｉｓｃ）、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｃ）、ＢＤ（Ｂｌｕ−Ｒａｙ Ｄｉｓｃ）等の光ディスクを記録媒体として用いる光ディスク装置では、光ピックアップより出射されたレーザ光を光ディスクの記録面に集光させて照射することでデータの記録を行い、及び（又は）前記記録面に照射され反射してきたレーザ光を検出して情報の再生を行っている。
【０００３】
従来の光ディスク装置は光ピックアップとターンテーブルが搭載されたトラバースシャーシをその後端部でローダーシャーシに上下回動可能に取り付けている。また、ターンテーブルの上方にはディスククランパーがメインシャーシのクランパー支持体の開口部に回転自在に取り付けられている。そして、光ディスクをディスクトレイに載せてターンテーブルとディスククランパーの間に送り込んだときに、トラバースシャーシをカムスライダーによって上昇（上方に回動）させ、ターンテーブルとディスククランパーとで光ディスクの中央開口縁を挟持して光ディスクを回転させながら、光ピックアップからレーザービームを光ディスクに照射して記録・再生を行うように構成されている。
【０００４】
このような光ディスク装置における光ディスクのクランパー方式（挟持方式）としては、ディスククランパーの内部にマグネットとヨークを内蔵し、他方、ターンテーブルの上面にヨークを設けて、このディスククランパーとターンテーブルで光ディスクを挟持するマグネット方式のものがある。なお、ヨークはマグネットの磁性部材から生じる磁力の漏れを少なくさせるものである。
【０００５】
上述したようなディスククランパーとターンテーブルで光ディスクを挟持するときにおけるディスククランパーに内蔵されたヨークとマグネットの位置関係は、ディスククランパーのマグネットとターンテーブルのヨークの間で磁気的な吸引力を発生させるために、ターンテーブル側にマグネットが配置され、クランパー支持体側（マグネットの上方）にヨークが配置される必要がある。
【０００６】
しかしながら従来のディスククランパーにおいてはマグネットとヨークを上下逆に配置する（クランパー支持体側にマグネットを配置し、ターンテーブル側にヨークを配置する）ことが可能であり、組み立て段階においてマグネットとヨークの配置を誤ってしまうとディスククランパーがターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持するという役割を果たさなくなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】特開２０００−２１５５６８号公報
【特許文献２】特開２００８−１７６８７６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
上記特許文献１に記載されているディスク装置にはディスククランパーがマグネットとヨークを備える構成については開示されているが、マグネットとヨークの配置間違えを防止する構成についてはなんら開示されていない。
【０００９】
また、上記特許文献２に記載されているディスク装置にはディスククランパーがマグネットとヨークを備える構成については開示されているが、マグネットとヨークの配置間違えを防止する構成についてはなんら開示されていない。
【００１０】
本発明は上述した問題点に鑑み、マグネットとヨークの配置間違えを防止することができるディスククランパーを備える光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
上記目的を達成するために本発明の光ディスク装置は、第１リング部と当該第１リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部とを有し、ターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持する第１部材と、第２リング部と当該第２リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第２円板部とを有し、クランパー支持体に回転自在に支持される第２部材と、を備え、前記第１リング部と前記第２リング部とでマグネットと前記マグネットより外径が大きいヨークとを挟持するディスククランパーであって、前記第１リング部の内周側であって、前記第１リング部と前記第１円板部との間には段差部が形成されており、前記段差部が形成されている部分における前記第１リング部の内径は前記ヨークの外径よりも小さくなるように形成されていることを特徴としている。
【００１２】
この構成によれば、第１リング部の内周側に段差部が、該段差部が形成されている部分における該第１リング部の内径がヨークの外径よりも小さくなるように形成されており、該段差部の内側にマグネットを載置することができないのでディスククランパーを組み立てるときにおけるマグネットとヨークの配置間違えを防止することができる。
【００１３】
また上記構成の光ディスク装置において、前記段差部の厚さは前記マグネットの厚さよりも薄いことが望ましい。
【００１４】
この構成によれば、マグネットがディスククランパー内のヨークに磁気的に引き付けられてマグネットと第１部材（第１部材の円板部）との間に隙間が発生することを防ぐことができる。
【００１５】
また上記構成の光ディスク装置において、前記第２部材には前記ディスククランパー内で挟持された前記マグネットと前記ヨークとを前記第１部材に向かって押し付ける押さえ手段が形成されていることが望ましい。
【００１６】
この構成によれば、ディスククランパーに内蔵されたマグネットとヨークを第１部材に向かって押さえつけるので、マグネットとヨークをディスククランパー内においてしっかりと保持することができる。
【００１７】
また上記構成の光ディスク装置において、前記第１リング部と前記第２リング部とはそれぞれ係合部を備え、前記第１部材には、前記第１リング部と前記第２リング部とが備える係合部が咬合したときに前記第２部材を当該第２部材側に押し上げる押さえ片が形成されていることが望ましい。
【００１８】
この構成によれば、第１リング部と第２リング部とが備える係合部が咬合したときに第２部材を上方（第２部材側）に押し上げることによって第１リング部と第２リング部とが備える係合部の咬合を強固なものとすることができる。
【発明の効果】
【００１９】
本発明によれば、第１リング部の内周側に段差部が、該段差部が形成されている部分における該第１リング部の内径がヨークの外径よりも小さくなるように形成されており、該段差部の内側にマグネットを載置することができないのでディスククランパーを組み立てるときにおけるマグネットとヨークの配置間違えを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２０】
【図１】は、本発明の光ディスク装置の一例であるＢＤ再生装置の構成を示すブロック図である。
【図２】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーの断面図構造を示す図である。
【図３】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第１部材の上面斜視図である。
【図４】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の底面図である。
【図５】は、本発明の光ディスク装置が備える第１部材の別の例を示す上面斜視図である。
【図６】は、本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の別の例を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【００２１】
以下に本発明の光ディスク装置の一例としてＢＤ（Blu-ray Disc）再生装置を用いて説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために本発明の光ディスク装置の一例を示すものであって、本発明をこの光ディスク装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の装置にも等しく適応し得るものである。
【００２２】
図１は、ＢＤ再生装置６０の構成を示すブロック図である。ＢＤ再生装置６０は、光ピックアップ６１と、ＲＦアンプ６２と、モータ６３と、サーボ回路６４と、信号処理回路６５と、トラックバッファ６６と、システムデコーダ６７と、システムマイコン（制御部）６８と、表示部６９と、フラッシュＲＯＭ７０とを備えている。
【００２３】
ディスクトレイによりローディングされた光ディスクｄは、ターンテーブル９上に載置されてターンテーブル９とディスククランパー１０とに挟持されて、ターンテーブル９とともにモータ６３により回転駆動される。
【００２４】
光ピックアップ６１は、所定波長のレーザ光を光ディスクｄの記録面に向けて照射し、その反射光を受けて電気信号（反射光検出信号）に変換する。また光ピックアップ６１は、この反射光検出信号をＲＦアンプ６２に供給する。なお、光ピックアップ６１は、光ディスクｄから対象のデータを適宜読み出すことができるように、所定のガイド軸等により、光ディスクｄの径方向に移動自在に支持されている。
【００２５】
ここで、光ピックアップ６１に搭載されている再生用のレーザダイオード７１は、同一の駆動電流が流された場合であっても、温度変化や経時劣化に応じて出力するレーザ強度が変化する。そこで、光ピックアップ６１では、例えば、レーザダイオード７１の出力するレーザ強度を検出し、レーザ強度を再生処理可能な値にするよう駆動電流を調整するようになっている。調整した後の駆動電流値（Ｉｏｐ）は、フラッシュＲＯＭ７０などに記録する。
【００２６】
ＲＦアンプ６２は、光ピックアップ６１より供給された反射光検出信号からＲＦ信号、トラッキング信号、及びフォーカス信号等を生成する。更に、ＲＦ信号をデータスライスした二値化信号を生成する。ＲＦアンプ６２は、生成したトラッキング信号等をサーボ回路６４に供給し、また、生成した二値化信号を再生信号として信号処理回路６５に供給する。
【００２７】
ＲＦアンプ５３は、光ディスクｄを搭載する所定のターンテーブルを回転させるためのスピンドルモータ等からなる。ＲＦアンプ５３は、サーボ回路６４により制御され、光ディスクｄを例えば線速度が一定となるように回転駆動させる。
【００２８】
サーボ回路６４は、ＲＦアンプ５３を駆動制御し、所定の回転速度で回転駆動させる。また、サーボ回路６４は、ＲＦアンプ６２から供給されるトラッキング信号等によりスレッドモータ（不図示）を駆動制御し、光ピックアップ６１を光ディスクｄの径方向に適宜移動させる。
【００２９】
信号処理回路６５は、ＲＦアンプ６２から供給される再生信号を復調し、そして、誤り訂正等を行う。信号処理回路６５は、この復調等により得られた復調データをトラックバッファ６６に順次供給する。
【００３０】
トラックバッファ６６は、所定容量のＲＡＭ等からなり、信号処理回路６５から供給された復調データを順次記憶する。なお、トラックバッファ６６に記憶された復調データは、システムデコーダ６７へ逐次供給される。
【００３１】
システムデコーダ６７は、トラックバッファ６６から供給される復調データをデコードし、映像データ及び音声データ等を生成する。システムデコーダ６７は、生成した映像データ及び音声データ等を所定のＡＶアンプ等に供給する。
【００３２】
システムマイコン６８は、例えば、ＲＯＭ、ＲＡＭ、及びＣＰＵを備えた１チップマイコン等からなり、ＢＤ再生装置１０全体を制御する。例えば、システムマイコン６８は、読み出し対象となる対象データのアドレスを設定し、サーボ回路６４等を制御して、設定したアドレスの対象データをサーチする。そして、サーチした対象データを光ディスクｄから読み出し、信号制御回路１５を制御して、読み出した対象データ（再生信号）の復調及び誤り訂正等を行い、復調データをトラックバッファ６６に格納する。システムマイコン６８は、これらアドレス設定、サーチ、読み出し、復調・誤り訂正、データ格納等からなる一連の動作をトラックバッファ６６の空き容量等に応じて繰り返し行う。
【００３３】
またこれらの動作と並行して、システムマイコン６８は、システムデコーダ６７を制御してトラックバッファ６６に格納されている復調データをデコードし、映像データ及び音声データ等を順次再生する。
【００３４】
表示部６９は、ＬＣＤ（Liquid Crystal Display）パネル等からなり、ＢＤ再生装置１０の動作状況等を表示する。
【００３５】
次に本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーについて図面を参照して説明する。図２は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーの断面図構造を示す図である。また、図３は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第１部材の上面斜視図である。また、図４は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の底面図である。
【００３６】
図２などに示すようにディスククランパー１０は第１リング部２１と第２リング３１によって構成された円筒部１１と、円筒部１１の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部２２と、円筒部１１の軸方向の他端側に同心状に設けられている第２円板部３２を備えている。第１リング部２１と第１円板部２２は一体成型されて第１部材２０を構成し、第２リング部３１と第２円板部３２は一体成型されて第２部材３０を構成する。すなわち、ディスククランパー１０は第１部材２０と第２部材３０を備えると言い換えることができる。
【００３７】
なお、ディスククランパー１０において第１部材２０はターンテーブル（図１に示すターンテーブル９）との間で光ディスクを挟持するものであり、第２部材３０はクランパー支持体（図示せず）に回転自在、軸方向変位自在に支持されるものである。すなわち、第２部材３０（第２部材３０を備えるディスククランパー１０）がクランパー支持体に支持された状態でクランパー支持体が回動することによってディスククランパー１０がターンテーブル９に接近し、第１部材２０（第１部材２０を備えるディスククランパー１０）とターンテーブル９が光ディスクを挟持する。
【００３８】
第１部材２０の第１円板部２２の中心部には第１リング部２１に同心状にセンターホルダ２３が形成されており、当該センターホルダ２３に円環状のマグネット４０及びヨーク５０の中心孔を嵌通させることによってマグネット４０及びヨーク５０がセンタリングされる。そして第１部材２０の第１リング部２１が第２部材３０の第２リング３１の内側に嵌合されることによってマグネット４０及びヨーク５０が第１部材及び第２部材に保持されてディスククランパー１０が組み立てられる。
【００３９】
上述したように第１部材２０はターンテーブル９との間で光ディスクを挟持するものであるため、センターホルダ２３にマグネット４０及びヨーク５０を嵌通させるときにおいてマグネット４０は第１部材２０（ターンテーブル９）側に配置され、ヨーク５０は第２部材３０（ディスク支持体）側に配置される（図２においては下段側にマグネット４０が嵌通され、その上部（上段側）にヨーク５０が嵌通される）。なお、第１リング部２１の内周側であって第１リング部２１と第１円板部２２の間には段差部２５が形成されているのでヨーク５０が段差部２５の内側（内周側）においてマグネット４０よりも下段側に嵌通されることがない（詳細は後述）。
【００４０】
[第１部材]
図３はディスククランパー１０が備える第１部材２０の上面斜視図である。第１部材２０の第１円板部２２の中心部には略凹円筒形状のセンターホルダ２３が形成されており、その外側には円環状凸部形状の第１リング部２１がセンターホルダ２３と同心状に形成されている。この第１リング部２１の内周側であって第１リング部２１と第１円板部２２の間には円環状の段差部２５が形成されており、該段差部２５により第１リング部２１の内周側の径（内径）Ｄ１〜Ｄ２が第１円板部２２に向けて段階的に小さくなる。
【００４１】
なお、本実施形態では第１リング部２１と第１円板部２２の間に段差部２５を第１リング部２１に同心状且つ円環状に形成しているが、第１リング部２１と第１円板部２２の間に第１リング部２１に同心状の円周に沿って複数の段差部２５を所定間隔で形成することとしてもよい。
【００４２】
第１部材２０の第１リング部２１の外周側には上端に係止爪２６ａを有する略Ｌ字状の第１係合部２６が三つ形成されており、当該係止爪２６ａは後述する第２係合部３６と咬合する。また、第１円板部２２の外周部には三方が第１円板部２２から切り離された押さえ片２７が、その先端が第１円板部２２の上方に突き出されるように形成されている。押さえ片２７は第１リング部２１に同心状の円周に沿って三つ形成されており、第１リング部２１と第２リング部３１が嵌合したとき（第１係合部２６の係止爪２６ａと第２係合部３６が咬合したとき）に第２リング部３１（第２リング部３１を有する第２部材２０）を上方に押し上げることによって第１係合部３６と第２係合部３７の嵌合を強固なものとする。
【００４３】
このような構成の第１部材２０において段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）はマグネット４０の外径よりも大きく、また、ヨークの外径よりも小さくなるように（マグネット４０の外径＜段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）＜ヨーク５０の外径となるように）形成されているため、組み立ての際にマグネット４０よりも先にヨーク５０の中心孔をセンターホルダ２３に嵌通させるとヨーク５０が段差部２５の内側（内周側）でセンターホルダ２３に嵌通されないのでディスククランパー１０を組み立てることができなくなる。これによりディスククランパー１０の誤組立を防止することができる。
【００４４】
なお、段差部２５の厚さ（高さ）はマグネット４０の厚さ（高さ）よりも薄く（低く）なるように形成されている。これによりマグネット４０がヨーク５０に磁気的に引き付けられてマグネット４０と第１円板部２２との間に隙間が発生することを防ぐことができる。
【００４５】
[第２部材]
図４はディスククランパー１０が備える第２部材３０の底面図である。第２部材３０の第２円板部３２の内周部にはディスククランパー１０の内部に向かって突き出すように形成されている円環状の扇形状の押さえ段部と３４と、第２円板部３２からＵ字状に切り離され、その先端部がディスククランパー１０の内部に向かって突き出すように形成されている押さえ部３７ａを有する押さえ片片３７が第２円板部３２に同心状の円周に沿って交互に三つずつ形成されている。押さえ段部３４と押さえ片３７はディスククランパー１０に内蔵されたマグネット４０とヨーク５０を第１部材２０の第１円板部２１に向かって押さえつける押さえ手段を構成し、マグネット４０とヨーク５０をディスククランパー１０内においてしっかりと保持することができる。
【００４６】
第２部材３０の第２リング部３１の内周側には上述した第１係合部２６の係止爪２６ａと咬合する第２係合部３６が三つ形成されている。
【００４７】
第２部材３０の第２円板部２２の外周部には凹欠部３３が三つ形成されており、これによって第２円板部２２が図示しないクランパー支持体に係止されディスククランパー１０がクランパー保持体から脱落するのを防止する。
【００４８】
[別の例]
本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーの別の例について図面を参照して説明する。図５は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第１部材の別の例を示す上面斜視図である。また、図６は本発明の光ディスク装置が備えるディスククランパーが備える第２部材の別の例を示す底面図である。
【００４９】
上述した第１部材２０と第２部材３０においてマグネット４０とヨーク５０は第１部材２０に形成されたセンターホルダ２３に嵌通されることとしているがこれに限られない。図５の第１部材２０の別の例が示すように段差部２５が形成されている第１部材２０において下段側に段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）よりも外径が小さいマグネット４０を載置し、その上段側に段差部２５の内径（段差部２５が形成されている部分における第１リング部２１の内径）及びマグネット４０の外径よりも外径が大きいヨーク５０を載置した後に、マグネット４０とヨーク５０の中心孔に図６の第２部材３０の別の例が示すように第２部材３０の中心部に形成されたセンターホルダ３８を嵌通することとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【００５０】
本発明は、光ディスクをチャックするディスククランパーを備える光ディスク装置に利用できる。
【符号の説明】
【００５１】
１０ ディスククランパー
２０ 第１部材
２３ センターホルダ
３０ 第２部材
４０ マグネット
５０ ヨーク
【特許請求の範囲】
【請求項１】
第１リング部と当該第１リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部とを有し、ターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持する第１部材と、
第２リング部と当該第２リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第２円板部とを有し、クランパー支持体に回転自在に支持される第２部材と、
を備え、前記第１リング部と前記第２リング部とでマグネットと前記マグネットより外径が大きいヨークとを挟持するディスククランパーであって、
前記第１リング部の内周側であって、前記第１リング部と前記第１円板部との間には段差部が形成されており、前記段差部が形成されている部分における前記第１リング部の内径は前記ヨークの外径よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項２】
前記段差部の厚さは前記マグネットの厚さよりも薄いことを特徴とする請求項１に記載の光ディスク装置。
【請求項３】
前記第２部材には前記ディスククランパー内で挟持された前記マグネットと前記ヨークとを前記第１部材に向かって押し付ける押さえ手段が形成されていることを特徴とする請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の光ディスク装置。
【請求項４】
前記第１リング部と前記第２リング部とはそれぞれ係合部を備え、
前記第１部材には、前記第１リング部と前記第２リング部とが備える係合部が咬合したときに前記第２部材を当該第２部材側に押し上げる押さえ片が形成されていることを特徴とする請求項１〜請求項３いずれか１項に記載の光ディスク装置。
【請求項１】
第１リング部と当該第１リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第１円板部とを有し、ターンテーブルと一対になって光ディスクを挟持する第１部材と、
第２リング部と当該第２リング部の軸方向の一端側に同心状に設けられている第２円板部とを有し、クランパー支持体に回転自在に支持される第２部材と、
を備え、前記第１リング部と前記第２リング部とでマグネットと前記マグネットより外径が大きいヨークとを挟持するディスククランパーであって、
前記第１リング部の内周側であって、前記第１リング部と前記第１円板部との間には段差部が形成されており、前記段差部が形成されている部分における前記第１リング部の内径は前記ヨークの外径よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項２】
前記段差部の厚さは前記マグネットの厚さよりも薄いことを特徴とする請求項１に記載の光ディスク装置。
【請求項３】
前記第２部材には前記ディスククランパー内で挟持された前記マグネットと前記ヨークとを前記第１部材に向かって押し付ける押さえ手段が形成されていることを特徴とする請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の光ディスク装置。
【請求項４】
前記第１リング部と前記第２リング部とはそれぞれ係合部を備え、
前記第１部材には、前記第１リング部と前記第２リング部とが備える係合部が咬合したときに前記第２部材を当該第２部材側に押し上げる押さえ片が形成されていることを特徴とする請求項１〜請求項３いずれか１項に記載の光ディスク装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１２−２３４５８９（Ｐ２０１２−２３４５８９Ａ）
【公開日】平成２４年１１月２９日（２０１２．１１．２９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１００７７８（Ｐ２０１１−１００７７８）
【出願日】平成２３年４月２８日（２０１１．４．２８）
【出願人】（０００２０１１１３）船井電機株式会社 (7,855)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１１月２９日（２０１２．１１．２９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年４月２８日（２０１１．４．２８）
【出願人】（０００２０１１１３）船井電機株式会社 (7,855)
【Ｆターム（参考）】
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