説明

光ネットワークを経由する中心端末及び複数のクライアント端末の間の光通信

本発明は、中心端末(101)及び複数のクライアント端末(11,12)の間のパッシブ光ネットワーク(PON)(3)を経由した双方向光通信のシステム及び関連付けられた方法に関連する。そこでは、OTDM信号のWDM信号への変換(又はWDM信号のOTDM信号への変換)は、ダウンリンク(又はアップリンク)送信段階の間に、孤立波捕捉効果によって、光変換器(20)(又は21)によって達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、パッシブ光ネットワーク(PON)の構成形式を取るアクセスネットワークの分野である。本発明は、より詳細には、中心端末及び複数のクライアント端末を、アクセスパッシブ光ネットワークを経由してリンクする、非常に高いビットレートの光通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在では、ほとんどの遠隔通信オペレータのアクセスネットワークは、ADSL(非対称デジタル加入者線)のようなケーブルアクセス技術を使用する。光学技術は、特に、中心オフィス及び加入者の間に光ファイバを設置することによって発生するインフラコストが、未だに非常に高価であるが故に、現在アクセスネットワークでは殆ど使用されていない。
【0003】
しかしながら、パッシブ光ネットワークアーキテクチャをベースとするアクセスネットワークでの光学技術の使用は、ケーブルアクセス技術では達成不可能である容量の点では重要な前進を示すが、それでもなお、増大するサービスのビットレートが加入者に向けられるので、不可避であることを示す。
【0004】
一般的に、パッシブ光ネットワークの形式でのアクセスネットワークは、2つのタイプ、標準的パッシブ光ネットワーク及び波長分割多重化(WDM)パッシブ光ネットワークでありうる。
【0005】
標準的パッシブ光ネットワークは、時分割多重アクセス(TDMA)を使用するとともに、中心オフィスで1つの送信器のみを必要とする。それらは、N個のクライアントに全ての時分割多重化されたデータストリームを分配するために、1×N光結合器を使用することをベースとする(ここで、Nは、クライアント又は加入者の数である)。前記中心オフィスによって送信される信号によって搬送される情報は、次いで、全ての加入者に送信されるとともに、各加入者構内の専用の端末が、当該加入者に対象とされた情報を抽出する。このよう、単一波長上で前記中心オフィスによって送信されるデータは、前記加入者構内上で配置されるクライアント端末の各内部で時分割逆多重化される。
【0006】
しかしながら、クライアント端末は複雑であるとともに、1×N結合器による前記信号の減衰は無視できない。さらに、情報が各クライアント端末内で抽出される事実は、セキュリティ問題を提示する。
【0007】
WDMパッシブ光ネットワークは、資源の波長分割を使用する。換言すると、各クライアントは、前記中心オフィスによって特定の波長を割り当てられている。各波長は、光逆多重化器内でフィルタされるとともに、対応する加入者に送信される。従って、当該タイプのネットワークは、加入者及び逆多重化器の数と等しい数の波長を具備する多重化の使用を必要とする。
【0008】
WDMパッシブ光ネットワークは、従って、標準的パッシブ光ネットワークと比較して、各波長が特定の加入者に割り当てられる簡潔さ、及び、光逆多重化器が1×N結合器よりも著しく小さい減衰を発生するパフォーマンスの特長を具備する。
【0009】
それに対して、それは、より多くの波長と、簡潔な1×N結合器よりもより高価なルーティング構成要素(光逆多重化器)と、を使用するので、それはより高価である。
【0010】
多くの異なる波長を放出しうる波長可変レーザを具備する中心オフィスも、また公知である。それは、従って、それが送信する波長を調節することによって、次々にクライアントに送信する。しかしながら、最良の場合のシナリオで、波長可変レーザは、クライアントに割り当てられるよりもN倍大きいビットレートで動作しなければならないとともに、50nsの切り替え時間を追加しなければならず、これは、ビットレート通信にとって、無視できるのには程遠い。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、当該欠点を除去するとともに、中心端末及び複数のクライアント端末の間の光通信を簡潔にすることである。
【0012】
上記の目的は、中心端末及び複数のクライアント端末の間の、光ネットワークを経由する光通信の方法によって達成される。そこでは、ダウンリンクデータD,Dは、前記中心端末から、ダウンリンク送信段階の間に前記複数のクライアント端末に送信されるとともに、アップリンクデータD’,D’は、アップリンク送信段階の間に前記複数のクライアント端末から中心端末に送信される。
【0013】
本発明によると、前記ダウンリンク送信段階は、次の段階、
・前記中心端末が、単一波長で振幅/時間多重化されたダウンリンク光信号Sを送信するとともに、前記複数のクライアント端末によって受信される前記ダウンリンクデータD,Dを搬送する段階と、
・波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sを構成するために、前記ダウンリンク光信号の単一波長λを、前記複数の振幅A,Aの関数として、複数の波長λ,λに変換するために非線形孤立波捕捉効果(effet non−lineaire de piegeage solitonique)を使用する段階と、
・前記波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sを、前記複数のクライアント端末にルーティングする段階と、
・各クライアント端末が、特定の波長λでそれに向けられたデータD、Dを受信するように、前記波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sを波長分割逆多重化段階と、
を具備し、
単一波長の前記ダウンリンク光信号は、複数の振幅A,Aを具備する孤立波パルスを具備することを特徴とする。
【0014】
本発明によると、前記アップリンク送信段階は、次の、
・複数のアップリンク光信号S’,S’を中心端末に送信する段階と、
・波長分割多重化されたアップリンク光信号S’を構成するように、前記複数のアップリンク光信号S’,S’を波長分割多重化する段階と、
・前記複数のクライアント端末の各クライアント端末によって送信されたデータD’,D’を受信する1つ又は複数の受信器に前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’をルーティングする段階と、
を具備し、
各アップリンク光信号は、異なる波長λ’,λ’でそれぞれのアップリンクデータD’,D’を搬送するとともに、特定の振幅A’,A’及び所定の時間シフトt’、t’をもって、前記複数のクライアント端末からそれぞれのクライアント端末によって送信される。
【0015】
このように、変換段階の間の孤立波捕捉効果は、前記中心端末によって送信された単一波長の振幅/時間多重化された光信号を、各波長が、各クライアント端末に固有のデータを搬送するように、複数の波長を具備する波長分割多重化された光信号に変換する。この変換処理は、特に、非常に高いビットレート光信号を変換するのに適切である。以下では、表現「非常に高いビットレート」は、40ギガビット/秒(Gbps)から160Gbpsのオーダーのビットレートを言う。
【0016】
従って、本発明の方法は(現在のWDMパッシブ光ネットワークと比較して)、パッシブ光通信ネットワークのコストを低減するとともに、特に、送信ビットレートとセキュリティと送信ネットワークの簡潔さとでパフォーマンスを向上する。
【0017】
本発明の光通信方法の第1実施のアップリンク送信段階は、
・前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’が複数のスペクトル成分にスペクトル逆多重化される波長分割逆多重化段階と、
・クライアント端末によって送信された、それぞれの波長上でアップリンクデータを搬送するスペクトル成分の各々が、複数の受信器からの受信器によって受信される、前記複数の受信器によって前記アップリンクデータを受信する段階と、
をさらに具備する。
【0018】
本発明の光通信方法の第2実施形態のアップリンク送信段階は、
・前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’が、非線形孤立波捕捉効果によって、前記アップリンクデータを搬送する単一波長λ’で時分割多重化されたアップリンク信号に変換される変換段階と、
・単一の受信器が、単一波長λ’0で前記アップリンク信号を受信する段階と、
をさらに具備する。
【0019】
本発明の方法は、(前記中心端末によって送信される)OTDM信号の前記孤立波捕捉効果による(前記複数のクライアント端末に送信される)WDM信号への変換と、(前記複数のクライアント端末から入来する)WDM信号の(前記中心端末へ送信される)OTDM信号への相互的変換と、に同時に達成する。本発明の方法は、従って、TDM送信の特長を、WDM送信の特長と組み合わせる。
【0020】
アップリンクデータD’,D’は、前記中心端末内で単一の受信器を使用して復元され、そのようにして、前記中心端末の全体サイズを最小化するのが好ましい。
【0021】
本発明の1つの特徴によると、本発明の方法は、前記変換段階の前の前記孤立波パルスの時間的圧縮の段階を具備する。
【0022】
時間領域内で孤立波パルスを圧縮するこの段階は、前記パルスのピーク出力を増大し、このように、非線形孤立波捕捉効果による励起を向上する。
【0023】
本発明のもう1つの特徴によると、本発明の光通信方法の前記ダウンリンク送信段階の間の、前記非線形孤立波捕捉効果による変換段階は、前記ダウンリンク光信号Sを、単一波長λで、偏光保持複屈折ファイバの固有軸に対して45°で注入することによって達成される。
【0024】
これは、時間領域内の孤立波パルスの捕捉を最適化する。
【0025】
本発明のもう1つの特徴によると、本発明の光通信方法の前記ダウンリンク送信段階の間の前記アップリンク送信段階の間に、前記非線形孤立波捕捉効果による変換段階は、前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’を、偏光保持複屈折ファイバの固有軸に対して45°で注入することによって達成される。
【0026】
本発明のもう1つの特徴によると、前記波長分割多重化された信号は、前記偏光保持複屈折ファイバの固有軸の1つの上で抽出される。
【0027】
ファイバの複屈折性のために、任意の入射パルスは、2つの固有の伝播モードに二重化され、各モードは、偏光保持ファイバの固有軸の1つ上で伝播する。例えば、前記ファイバの固有軸の1つに向けられた偏光子を配置することによって、前記スペクトルの2つの固有のモードの1つ、及び、従って前記ファイバの固有軸の1つによって搬送された、前記孤立波捕捉効果によって生成された周波数構成要素の1つを復元することが可能である。
【0028】
本発明は、光ネットワークを経由して中心端末及び複数のクライアント端末をリンクする光通信システムを、さらに対象とする。前記中心端末は、前記複数のクライアント端末へのダウンリンク上でダウンリンクデータD,Dを送信するとともに、前記複数のクライアント端末からのアップリンク上でアップリンクデータD’,D’を受信するように適合されている。
【0029】
本発明による前記システムは、ダウンリンク上で、
・単一波長λでアップリンク光信号Sを送信するとともに、前記ダウンリンクデータD,Dを搬送する手段と、
・波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sを構成するために、孤立波捕捉効果によって、前記ダウンリンク光信号Sの単一波長λを、前記複数の振幅A,Aの関数として複数の波長λ,λに変換する非線形手段と、
・前記波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sを、前記複数のクライアント端末にルーティングするルーティング手段と、
・各クライアント端末が、特定の波長λ,λ上で、それのための前記ダウンリンクデータD,Dを受信するように、前記ダウンリンク光信号Sをスペクトル逆多重化するための第1逆多重化手段と、
を具備し、
前記ダウンリンク光信号Sは、時間/振幅多重化されるとともに、複数の振幅A,Aを具備する孤立波パルスを具備する。
【0030】
本発明の前記システムは、アップリンク上で、
・複数のアップリンク光信号S’,S’を前記中心端末に送信する手段と、
・波長分割多重化されたアップリンク光信号S’を構成するように、前記複数のアップリンク光信号S’,S’を波長分割多重化する多重化手段と、
・前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’をルーティングする手段と、
・前記複数のクライアント端末の各クライアント端末によって送信されたデータD’,D’を受信する1つ又は複数の受信器と、
を具備し、
各アップリンク光信号は、異なる波長λ’,λ’でそれぞれのアップリンクデータD’,D’を搬送するとともに、特定の振幅A’,A’及び、所定の時間シフトt’,t’で前記複数のクライアント端末のそれぞれのクライアント端末によって送信される。
【0031】
本発明の双方向システムのアーキテクチャは、従って、実施するのが非常に簡潔であるとともに、非常に高い送信ビットレート(40GBpsから160GBpsまで)で動作ことが可能である。前記ダウンリンク上では、中心端末は、単一波長上でダウンリンクデータを送信する。
【0032】
さらに、前記システムは、特定の波長を各クライアント端末に関連付けるので、最適なセキュリティ及び良好なパフォーマンスを提供する。このように、標準的パッシブ光ネットワークとは対照的に、各クライアント端末は、特定の波長上の、それに向けられたデータのみを受信する。
【0033】
本発明の前記システムの第1実施形態は、前記アップリンク上で、
・前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’を、複数のスペクトル成分にスペクトル逆多重化する第2逆多重化手段と、
・各スペクトル成分によって搬送されるとともに、それぞれの波長上でクライアント端末によって送信されるアップリンクデータを受信するように各々が適合される第2逆多重化手段の出力での複数の受信器と、
をさらに具備する。
【0034】
本発明の前記システムの第2実施形態は、前記アップリンク上で、
・孤立波捕捉効果によって、前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’を、前記アップリンクデータを搬送する、単一波長λ’の時分割多重化されたアップリンク信号に変換する非線形手段と、
・単一波長λ’で前記アップリンク信号を受信する手段と、
をさらに具備する。
【0035】
本発明のもう1つの特徴によると、本発明の前記システムは、前記孤立波パルスを圧縮するために、前記非線形手段の上流に時間的圧縮手段をさらに具備する。
【0036】
本発明のもう1つの特徴によると、前記時間的圧縮手段は、非線形圧縮カルコゲニドガラスファイバを具備する。
【0037】
カルコゲニドガラス光ファイバのような全光学的な構成要素を使用することは、アクティブ構成要素をなくしつつ、時間領域内で孤立波パルスを圧縮する特長を具備する。
【0038】
さらに、時間的圧縮に関して、カルコゲニドガラスファイバは、標準ガラスファイバよりもずっと高い非線形指数の特長を具備する。このように時間領域内のパルスの非線形圧縮は、標準ファイバよりもこのタイプのファイバでより多く容易に達成されうる。それによって時間的圧縮手段の全体サイズ及び圧縮効果を増幅するのに必要とされる出力を制限する。
【0039】
本発明のもう1つの特徴によると、前記非線形手段は、2つの異なる固有軸を具備する偏光保持複屈折ファイバを具備する。
【0040】
偏光保持複屈折ファイバによって、前記孤立波捕捉効果によって波長シフトを生成するのに必要なファイバの長さは、好都合に無視しうる。
【0041】
本発明のもう1つの特徴によると、前記システムは、前記複屈折ファイバの固有軸の1つの上で前記波長分割多重化されたダウンリンク光信号を抽出するための手段をさらに具備する。前記手段は、次の、
・偏光子と、
・バンドパス光学フィルタと、
から選択される。
【0042】
本発明のもう1つの特徴によると、前記光ネットワークは、アクセスパッシブ光ネットワークである。
【0043】
説明される本発明の前記システムは、アクティブ構成要素を必要としないので、特に、時間/振幅分割多重化から波長分割多重化への変換に対して、このタイプの光通信ネットワークは、定義より、信号をルーティングするのにアクティブ構成要素を使用しないパッシブ光ネットワークに特に適切である。
【0044】
本発明は、また、
・ダウンリンクデータD,Dを複数のクライアント端末に送信する送信器と、
・前記複数のクライアント端末によって送信されたアップリンクデータD’,D’を受信する1つ又は複数の受信器と、
を具備し、
ダウンリンク光信号Sで、単一波長λにて搬送される前記ダウンリンクデータは、複数の孤立波パルスを具備し、前記ダウンリンク光信号Sは、時間/振幅分割多重化されるとともに、複数の振幅A,Aを具備する光通信中心端末を対象とする。
【0045】
本発明の端末は、それが、
・ダウンリンク及びアップリンクデータをルーティングするルーティング手段と、
・前記送信器及び前記ルーティング手段の間にあるとともに、波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sを構成するために、前記ダウンリンク光信号Sの単一波長λを、孤立波捕捉効果によって、前記複数の振幅A,Aの関数として、複数の波長λ,λに変換する非線形手段を具備する、第1光変換器と、
をさらに具備することで特徴付けられる。
【0046】
この装置のアーキテクチャは、振幅/時分割多重化された光信号を単一波長で送信する単一の送信器と、波長分割多重化された信号を取得する光変換器と、で十分であるために、非常に簡潔になるという特長を具備する。
【0047】
ルーティング手段を使用して、前記中心端末によって送信されるダウンリンクデータストリームは、前記複数のクライアント端末にルーティングされ、前記クライアント端末によって送信されるアップリンクデータストリームは、前記中心端末の1つ又は複数のデータ受信器にルーティングされる。これらルーティング手段(例えば、光サーキュレータ)は、従って、前記中心端末がデータを同時に送受信しうるという意味において、前記中心端末を「全二重」端末にするという特長を具備する。
【0048】
このソリューションは、前記アップリンク及び前記ダウンリンクが、同一のネットワークインフラを共有し、このようにして、前記送信システムの複雑度及び全体コストを最小化するという特長を具備する。
【0049】
本発明の前記中心端末の第1実施形態は、受信逆多重化器及び前記アップリンクデータD’,D’を受信する複数の受信器を具備し、前記受信器の各々は、前記受信逆多重化器に接続されるとともに、前記第1非線形手段及び前記受信逆多重化器の間に、ルーティング手段が配置される。
【0050】
本発明の前記中心端末の第2実施形態は、データ受信器と、前記ルーティング手段及び前記データ受信器の間に位置されるとともに、非線形手段を具備する第2光変換器とをさらに具備する。
【0051】
この第2実施形態は、前記中心端末で1つの受信器のみを使用するという特長を具備する。
【0052】
本発明は、上記特徴を具備する中心端末から、又は前記中心端末に特定の波長を具備する光信号によって搬送されるデータを送信又は受信するためのトランシーバを具備する光通信のクライアント端末をさらに対象とする。
【0053】
前記クライアント端末は、それに向けられたデータを抽出する専用の手段を具備することが不要なので、高度にセキュアであるとともに顕著な簡潔性を有する。
【0054】
本発明の他の特徴及び特長は、非限定的な実施例を使用して、及び添付図を引用して、下で与えられる説明を読むことから明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
図1は、中心端末1及び複数のクライアント端末(図1内の3つのクライアント端末11,12,13)を、光ネットワーク3を経由してリンクする光通信システムを、実施例を使用するとともに、高度に図表的に示している。前記システムは、本発明による非線形手段5を具備する。
【0056】
この実施例では、中心端末1は、単一波長λであるとともに、複数の振幅(A,A,A)を具備する、振幅/時間多重化されたダウンリンク光信号Sによって搬送される、ダウンリンクデータ(D,D,D)を送信する。
【0057】
前記送信システムは、非線形手段5及び波長分割逆多重化器7(第1逆多重化手段)を具備し、この逆多重化器7は、光ネットワーク3の一部である。
【0058】
非線形手段5は、単一波長λでの振幅/時間多重化されたダウンリンク光信号Sを、複数の波長(λ±Δλ、λ±Δλ、λ±Δλ)で複数のスペクトル成分S,S,Sを具備するダウンリンクの波長分割多重化された光信号に変換する。例えば、波長λ=λ±Δλのスペクトル成分Sは、クライアント端末11のためのデータDを搬送する。
【0059】
非線形手段5及びクライアント端末11,12,13の間の波長分割逆多重化器7は、各クライアント端末がそれに向けられるデータのみを受信するように、前記複数の波長で、前記複数のスペクトル成分(S,S,S)を空間的に分配する、信号Sを波長分割逆多重化する。例えば、クライアント端末12は、信号Sによって、波長λ=λ±Δλで搬送されるデータDを受信する。
【0060】
図2A及び2Bは、図1からの非線形手段5の動作原理を図説する。
【0061】
非線形手段5は、単一波長λでの振幅/時間多重化された光信号Sを、波長分割多重化された光信号Sに変換する。
【0062】
図2A内の図表Aで示されるように、光信号Sは、(縦座標軸Y10上でA,S,Aと記される)異なる振幅を伴う、(横軸X10上で)時間内に分配される孤立波パルスのシーケンスを具備する。例えば、波長λ=λ±Δλでクライアント端末13によって受信されるダウンリンクデータDは、同一の振幅Aの前記パルスによって表される。
【0063】
前記孤立波捕捉効果によって、同一の振幅(又は出力)を具備する全てのパルスは、これらのパルスの初期の波長λが、特定の波長(この実施例では、λ=λ±Δλ、λ=λ±Δλ、又はλ=λ±Δλ)に変換されるように、それらの振幅の関数として、同一の周波数シフト(又は波長シフト)に向けられる。例えば、振幅Aをもって波長λで非線形手段5に入力するパルスの組は、光信号Sによって図表的に表される波長λ=λ±Δλでのパルスの組に変換される。
【0064】
このように、非線形手段5は、そのスペクトルの半分のみが、図2A内の図表Bで図表的に表される、波長分割多重化された光信号Sを出力として供給する。この実施例では、信号Sのスペクトルは、それらの振幅が、横軸X20上のそれらの波長の関数として縦座標軸Y20上で表される3つのスペクトル成分S,S,Sのみによって表される。
【0065】
前記孤立波捕捉効果変換段階の間に、クライアント端末13のためのデータDを搬送する振幅A及び波長λのパルスは、クライアント端末13のみに向けられた波長λ=λ±Δλの光信号Sに変換される。
【0066】
非線形手段5によって生成される波長シフトは、前記孤立波パルスのピーク出力に比例することに留意する。換言すると、Δλは、振幅Aに正比例する。
【0067】
図2Bは、振幅Aの孤立波パルスが、偏光保持複屈折ファイバ5の固有軸に対して45°で前記ファイバに注入されるときに、前記ファイバ内で捕捉される孤立波の現象の、高度に図表的な表現である。
【0068】
ファイバ5の複屈折性のために、この入射パルスは、複屈折ファイバ5の2つの固有軸上で2つの伝播モードに二重化される。前記モードの1つは、速軸上で伝播されるとともに、他のモードは、遅軸上で伝播される。前記入射パルスの偏光は、前記ファイバの前記固有軸に対して45°に向けられているので、このパルスは、等しい振幅の2つの複製に分割される。
【0069】
図2Bの図表C及びDは、それぞれ、初期パルスの偏光がファイバ5の固有軸に対して45°に向けられるようにファイバ5に注入された後に、前記孤立波捕捉効果を受ける振幅Aの孤立波パルスの、時間的プロファイル及びスペクトルを示す。
【0070】
これらの図表C及びD内で、破線のプロファイルは、偏光保持複屈折ファイバ5の速軸上で伝播するモードに対応するとともに、実線のプロファイルは、ファイバ5の遅軸上で伝播するモードに対応する。
【0071】
前記孤立波捕捉効果のために、時間領域内で、I11及びI12と記されるパルスの2つの固有モードは、横軸X21上の、t=0と記される時間のまわりで捕捉される。この孤立波捕捉効果は、殆ど完全な孤立波モードI11及びI12の重ね合わせによって、図2B内の図表C内で表される。
【0072】
しかしながら、周波数領域では、前記非線形孤立波捕捉効果は、中心波長λの振幅Aの孤立波パルスのスペクトルを、図2B内の図表D内で表されるように、前記入射パルスの中心波長λに関して対称的な2つのスペクトル成分W11及びW12に分割する。
【0073】
当該図表内では、前記非線形孤立波捕捉効果によって生成された波長シフトの絶対値は、Δλと記される。このように、スペクトル成分W11は、波長λ−Δλであるとともに、スペクトル成分W12は、波長λ+Δλである。放出パルスの波長λに関する2つの成分W11,W12のスペクトルシフトは、初期パルスの振幅Aに、及びその結果、前記孤立波捕捉効果の大きさに正比例する。
【0074】
従って、一般的規則として、偏光保持複屈折ファイバ5は、振幅A(ここで、この実施例では、n=1,2又は3)の孤立波パルスの初期波長λを、2つの異なる波長λ+Δλ及びλ−Δλに変換する。ここで、Δλは、振幅Aに関連付けられるスペクトルシフトである。これらの2つの波長は、波長λに関して対称的である。
【0075】
図3は、本発明の変換器20の一実施形態を示す。
【0076】
変換器20のこの実施形態は、(非線形手段5を構成する)偏光保持複屈折ファイバ5、(圧縮手段22を構成する)孤立波パルスの時間的圧縮ファイバ22、(偏光抽出手段23を構成する)偏光子23、及び偏光制御器24を具備する。
【0077】
図2B内で、偏光保持複屈折ファイバ5によって生成される2つのスペクトル成分W11及びW12は、同一の情報を搬送する。その結果、非線形手段5の出力で、ただ1つの当該スペクトル成分(W11又はW12)を復元すれば十分である。例えば、偏光子23は、偏光保持ファイバ5の固有軸の1つ上に配置しても良い。同一の効果は、中心波長が成分W11,W12の1つの波長に対応するバンドパス光学フィルタ23’を使用して達成しても良い。
【0078】
偏光制御器24は、前記パルスが、偏光保持複屈折ファイバ5に、ファイバ5の固有軸に対して45°に向けられた偏光をもって注入されることを確実にするように、前記パルスの偏光状態を制御する。
【0079】
他の実施形態では、光変換器20は、また、光増幅器25を具備しても良い。
【0080】
変換器20波長分割は、多重化された光信号Sを、どのように40Gbpsの合計ビットレートで逆多重化するかを示すために、数値実施例が下に与えられる。
【0081】
例えば、前記中心端末1によって40Gbpsのビットレートで送信されるとともに、1psに等しい時間幅τ及び1550nmに等しい単一波長λを具備するパルスを具備するデータストリームを検討する。
【0082】
また、10−18/Wに等しい非線形指数n及び50μmに等しい有効面積Aeffを具備するカルコゲニドガラスファイバ構成要素を具備する圧縮手段22を検討する。カルコゲニドガラスファイバ22の非線形指数nは、標準なガラスファイバのそれよりもずっと高いことに留意する。さらに、5ps/nm/kmに等しい色分散Dを、このカルコゲニドガラスファイバ22に対して選択しても良い。
【0083】
光ファイバでは、時間領域での孤立波パルスの非線形圧縮は、もしファイバに導入される孤立波パルスの出力が、基本孤立波の出力Pより大きいならば、可能であることを想起する。
【0084】
次に、圧縮ファイバ22内で概ね25の圧縮係数を取得するのに必要とされる次数N=6の孤立波パルスのピーク出力の計算の説明をする。
【0085】
前記孤立波の分光長Zは、次の等式によって与えられる。ここで、cは、真空内の光速である。
【0086】
【数1】

【0087】
上記のデータを使用すると、分光長Zは、従って、50.5mに等しい。孤立波周期Zは、等式
【数2】

によって与えられる。
【0088】
この実施例では、孤立波周期Zは、79.3mに等しい。前記基本孤立波のピーク出力Pは、次いで、値
【数3】

を具備する。
【0089】
この実施例では、ピーク出力Pは、123mWの値を具備する。このように、対応するパルスのストリームの中心出力は、4.4dBmに等しい。
【0090】
さらに、幅1ps及びピーク出力Pのパルスの、(圧縮手段22を構成する)非線形カルコゲニドガラスファイバ22内の伝播に対応する、分光長L及び非線形長さLNLは、次の等式によって与えられる。
【0091】
【数4】

【0092】
前記パルスは、もしそれらのピーク出力Pが、次の関係を満足するならば、N番目の次数の孤立波に非常に近いものとして検討することが可能である。
【0093】
【数5】

【0094】
例えば、次数N=6の孤立波に対して、対応するピーク出力Pは、41mWの値を具備する。
【0095】
【数6】

【0096】
当該のパルスを圧縮ファイバ22に注入するときの、上記で計算されたピーク出力を伴う前記パルスの圧縮係数Fは、次いで、等式
【数7】

によって与えられる。
【0097】
この圧縮を取得するのに必要なファイバ長Loptは、次いで、
【数8】

であり、即ち、N=6に対して、
【数9】

である。
【0098】
前記圧縮係数は、従って、概ね25(圧縮の後の前記パルスの幅は40fs)であるとともに、当該圧縮を取得するのに必然的なカルコゲニドガラスファイバ22の長さは、6.65mである。
【0099】
時間領域内で前記パルスを圧縮する段階には、前記孤立波捕捉効果による前記パルスのスペクトルシフトが続く。
【0100】
例えば、この非線形効果は、偏光保持ファイバ5内で、当該ファイバ5の固有軸に対して45°に向けられた偏光を具備する孤立波パルスをもって生成される。
【0101】
もし、次の2つの条件が満足されるならば、前記孤立波捕捉効果が達成されうることに留意する。
【0102】
第1条件は、(非線形手段5を構成する)偏光保持ファイバ5は、非線形領域内で使用されなければならない、即ち、前記入射パルスは、前記偏光保持ファイバ5に適合する孤立波、好ましくは1次孤立波の物理的特徴(振幅及び片振幅幅)を具備しなければならない。前記孤立波捕捉効果は、1次孤立波上で最も良く働くことに留意する。
【0103】
第2条件は、偏光保持ファイバ5内を伝播する前記孤立波パルスの「ウォークオフ」(換言すると、偏光保持ファイバ5の偏光モード分散に対して、直交偏光をもった2つの孤立波パルスの衝突の継続時間)は、1つの孤立波周期の後では、偏光保持ファイバ5への注入の前の前記パルスの幅(ここでは、この幅は、τ=40fsである)よりも少ない、又は等しくなくてはならない。
【0104】
M.N.Islam他は、Δβ’を偏光保持ファイバ5の偏光モード分散として、次の等式によって「ウォークオフ」を定義した。
【0105】
【数10】

【0106】
ここで、2.10−18/Wに等しい非線形指数n、50μmに等しい有効面積Aeff、及び5ps/nm/kmに等しい色分散を伴うカルコゲニド偏光保持ガラスファイバを具備する非線形手段5を検討すると、それに対して、孤立波周期Zは、値
【数11】

を具備する。
【0107】
次いで、基本孤立波のピーク出力Pは、値
【数12】

を具備する。
即ち、対応パルスストリームの中心出力は、18.4dBmに等しい。等式(10)は、偏光モード分散は、315ps/kmより小さい又は等しくなければならないことを指示する。
【0108】
「“Soliton Trapping in birefringent optical fibers, Optics Letters”, Vol.14, No.18, pp.1011−1013, September 1989」という名称の論文内でM.N.Islam,C.D.Poole,J.P.Gordonによって定義されるように、孤立波捕捉パラメータδは、次の数式で与えられる。ここで、Δnは、偏光保持ファイバの固有複屈折軸の間の指数変分である。
【0109】
【数13】

【0110】
偏光モード分散Δβ’は、次の等式
【数14】

によってΔnと関連付けられるので、式(13)は、次いで、
【数15】

になる。
【0111】
「“Stability of solitons in birefringent optical fibers. I: Equal propagation amplitudes”,Optics Letters, Vol. 12 No.8, pp.614−616, August 1987」という名称の論文では、C.R.Menyuckによると、偏光保持ファイバの複屈折性は、もしパラメータδが0.5に等しいならば、1次孤立波のKerr効果によって補償される。このようにして、
【数16】

である。
【0112】
このΔβ’の値をもって、前記「ウォークオフ」は、35.7fsに等しい。この値は、初期パルスの幅(40fs)より小さく、前記孤立波捕捉効果が存在するための条件は、明らかに満足される。前記ファイバの複屈折性は、次いで、
【数17】

即ち、(3mmの非常に強い複屈折ファイバのビート長と比較して、概ね18mmのビート長Lに等しい。
【0113】
要約すると、18.4dBmに等しい中心出力の1次孤立波を、Δn=8.4.10−5、色分散D=5ps/nm/km、非線形指数n=2.10−18/W、有効面積Aeff=50μm、のカルコゲニド偏光保持複屈折ガラスファイバの固有軸に対して45°に注入することによって、全ての孤立波捕捉励起条件は満足される。
【0114】
G.P.Agrawalによって、「“Nonlinear Fiber Optics”,p.164−165,Academic Press,1989」で開示されるように、前記パルスは、概ね10.Zに対応する1.3mの距離を超えて伝播する。図2からのパルスのスペクトルの2つの複製W12及びW11の間に生成された波長シフトΔλは、次いで、等式
【数18】

によって与えられる。
【0115】
従って、40fsの幅を具備する(しかしながら前記中心端末1によって1psの幅で放出される)圧縮パルスに対して、前記パルスのスペクトルの2つの複製W12及びW11の間で、56nmの波長シフトが達成される。
【0116】
合計で(前記パルスを圧縮するのに必要な6.65mを含めて)概ね8mのファイバの後に、前記入射パルスの単一の長さλに対して、28nmのシフトが達成される。
【0117】
例えば、もし前記光通信システムが、端末当り1Gbpsのビットレートを伴う40個のクライアント(又は加入者)端末を具備するならば、次いで、分配される40個の76W(18.4dBm)のピークフレーム出力値を思慮深く検討することによって、概ね30nmのバンド上で、(40個のクライアントの端末に送信される)40個のダウンリンク波長、即ち概ね100GHz毎に1つの波長を分配することが可能である。出力限界は、従って、基本又は1次孤立波の出力によって与えられる。
【0118】
各クライアント端末の出力は、前記アップリンク上の前記孤立波捕捉効果が、各クライアント端末によって放出される前記パルスの波長を、単一のターゲット波長に変換するように選択される。各クライアント端末によって放出される前記パルスの振幅は、初期の光ネットワーク構成段階の間に、前もって調節されることに留意する。
【0119】
さらに、異なる生成WDMチャネル(又は異なる波長)の間のクロストークは、前記中心端末1をクライアント端末に接続する標準ファイバ内で生成されたスペクトルの圧縮が与えられると深刻ではない。標準ファイバ(分光D=17ps/nm/km、基本孤立波の分光長Z=2.4cm、基本孤立波の中心出力P=42.4dBm)内の超短(ultra−courtes)(ここでは40fs)パルスの2,3メートル上の非孤立波伝播は、(「孤立波」伝播を不安定化することによって)時間領域で前記パルスを広げ、それは、前記逆多重化器内での深刻なクロストークが観測されないように、前記スペクトルの圧縮によって、周波数領域で反射される。
【0120】
それに対して、色分散補償モジュールは、前記中心端末1及び前記クライアント端末の間の経路に沿った累積色分散を補償するために、逆多重化器7の上流に構成しなければならない。
【0121】
それにもかかわらず、前記クライアント端末によって知覚されるビットレートは、(1nsに等しいビット周期に対応する)1Gbpsに過ぎないので、前記初期パルスの厳密な幅(即ち40fs)を取り戻す必要はない。前記ビット周期(即ち500ps)の半分よりも少ない片振幅幅の前記パルスを、それらのビット周期に戻すことで、十分すぎる程である。標準的単一モードファイバ(SSMF)を補償するファイバ長上の許容範囲は、概ね1kmである。このように、もし前記中心オフィスから加入者への距離が20kmならば、前記光検出器が解決可能であるのに十分に小さい幅をもって、前記ビット周期内に前記パルスを戻すためには、SSMFの19kmのみを補償することで十分である。
【0122】
上記の数値実施例は、40Gbpsのデータストリームをスペクトル逆多重化するための孤立波捕捉効果の有効性を示す。
【0123】
このように、本発明は、2つのタイプのパッシブ光ネットワークアーキテクチャを調停するという特長を具備する。換言すると、前記中心端末1は、単一波長λを送信するとともに、低損失光逆多重化器7は、各クライアント(又は加入者)端末11,12又は13が、それに固有であり、及びそのためのデータD,D又はDが搬送される、波長λ,λ又はλに関連付けられるように、ネットワーク3内に構成される。
【0124】
本発明による、前記孤立波捕捉効果をベースとする変換は、40の加入者を伴う標準的パッシブ光ネットワークアーキテクチャで、ファイバの長さを2、3メートルに制限する。上記の数値実施例によると、(前記パルスを圧縮するのに必然的な6.5mを入れて)合計で、概ね8mのファイバで十分である。これは、低コストで製造されるように簡素である、コンパクトであり、完全にパッシブな変換器を生成する特長を具備する。
【0125】
図4及び5は、例えば、2つのクライアント端末11及び12を具備する双方向光通信システム内の、本発明の前記中心端末101,100の2つの実施形態を示す。これらの2つの実施形態では、前記中心端末100,101は、ダウンリンク及びアップリンクデータストリームを同時に管理しうるという意味で、それ自体双方向端末(即ち全二重端末)である。
【0126】
これらの2つ実施形態では、光通信中心端末100,101は、ダウンリンク送信段階の間に、前記ダウンリンク上でダウンリンクデータD,Dを、複数のクライアント端末11,12に送信する送信器30を具備する。中心端末100,101は、前記アップリンクによって送信されたアップリンクデータD’,D’を、複数のクライアント端末11,12によって受信する1つ又は複数の受信器をさらに具備する。
【0127】
表現「ダウンリンク」は、以降で、それによってダウンリンクデータD,Dが、前記中心端末100,101から前記複数のクライアント端末11,12に、ダウンリンク送信段階の間に送信される、前記システムの通信リンクのことを言う。
【0128】
反対に、表現「アップリンク」は、アップリンクデータD’,D’が、前記複数のクライアント端末11,12から前記中心端末100,101に、アップリンク送信段階の間に送信される前記システムの通信リンクのことを言う。
【0129】
ダウンリンク送信段階
送信段階の間に、前記中心端末100,101は、単一波長λの振幅/時間多重化された光信号Sによって搬送されるダウンリンクデータD,Dを、複数のクライアント端末11,12に送信する。光信号Sは、複数の振幅を具備する複数の孤立波パルスを具備する。図4,5内に示された実施例では、信号Sは、振幅Aのパルスの第1系列(データD)及び振幅Aのパルスの第2系列(データD)を具備する。
【0130】
変換段階の間に、光変換器20は、ダウンリンク光信号Sの単一波長λを、前記ダウンリンクデータD及びDをそれぞれ波長λ及びλで搬送する波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sを構成するために、振幅A及びAの関数として、2つの異なる波長λ及びλに変換する。
【0131】
ルーティング段階の間に、波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sは、光変換器20及び光ネットワーク3の間のWDM光サーキュレータ31を具備するルーティング手段によって、前記複数のクライアント端末11,12にルーティングされる。
【0132】
ダウンリンク上で、
・Sは、クライアント端末11に向けられた、波長λのダウンリンクデータDを搬送する波長分割多重化された信号Sのスペクトル成分であるとともに、
・Sは、クライアント端末12に向けられた、波長λのダウンリンクデータDを搬送する波長分割多重化された信号Sのスペクトル成分である。
【0133】
波長分割逆多重化段階の間に、波長分割多重化されたダウンリンク光信号Sは、各クライアント端末11,12が、特定の波長(それぞれλ,λ)で、それに向けられたデータ(それぞれD,D)を受信することが可能であるように、スペクトル逆多重化される。この目的のために、WDM光逆多重化器7を具備する光逆多重化手段は、WDMサーキュレータ31及び前記複数のクライアント端末11,12の間の光ネットワーク3内に配置される。
【0134】
クライアント端末11及び12は、各が、前記ダウンリンク光信号Sのスペクトル成分S,Sによって搬送されるデータを受信するそれぞれの受信器モジュール又は受信器16,18を具備する。このように、波長λ(又はλ)で、スペクトル成分S(又はS)によって搬送される、前記ダウンリンクデータD(又はD)は、光リンクによって、クライアント端末11(又は12)にルーティングされるとともに、クライアント端末11(又は12)の受信器16(又は18)によって復調される。
【0135】
アップリンク送信段階
前記アップリンク(クライアント端末11及び12から中心端末100又は101までの)上では、S’(又はS’)は、前記中心端末100又は101に向けられた、波長λ’(又はλ’)で前記アップリンクデータD’(又はD’)を搬送する、クライアント端末11(又は12)の送信器16(又は18)によって放出される光信号を指示する。
【0136】
前記アップリンクの送信の段階の間に、各クライアント端末11,12は、アップリンクデータD’,D’を前記中心端末100,101に送信する。前記アップリンク光信号S’(又はS’)は、特定の振幅A’(又はA’)で、かつ所定の時間シフトt’(又はt’)をもって送信される。
【0137】
波長分割多重化段階の間に、前記アップリンク光信号S’及びS’は、波長分割多重化されたアップリンク光信号S’を構成するように、WDM多重化器7(多重化手段)によって、波長分割多重化される。前記ダウンリンクに使用されるこのWDM多重化器7及びWDM逆多重化器7は、多重化器及び逆多重化器の両方として動作する単一の構成要素を具備することに留意する。
【0138】
ルーティング段階の間に、前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’は、それぞれ、クライアント端末11及び12によって送信される前記アップリンクデータD’及びD’を受信する1つ又は複数の受信器に、光サーキュレータ31によって、ルーティングされる。
【0139】
図4の第1実施形態は、上記で説明された前記アップリンク及びダウンリンク送信段階を使用したアップリンク及びダウンリンクを具備する双方向光通信システムの第1実施形態を示す。その第1実施形態では、前記中心端末100は、受信逆多重化器33(第2逆多重化手段)と、受信逆多重化器33に接続された2つのデータ受信器37及び35と、変換器20及び受信逆多重化器33の間に配置されるサーキュレータ31と、を具備する。
【0140】
前記アップリンク送信段階の逆多重化段階の間に、前記波長分割多重化されたアップリンク光信号S’は、スペクトル成分S’,S’をそれぞれ第1及び第2データ受信器35,37に分配するように、受信逆多重化器33によってスペクトル逆多重化される。
【0141】
受信段階の間に、第1データ受信器35及び第2データ受信器37は、それぞれの波長上で、それぞれアップリンク光信号S’及びS’によって搬送される、アップリンクデータD’及びアップリンクデータD’を、それぞれ受信する。
【0142】
このように、中心端末100は、受信逆多重化器33による信号S’及びS’の波長分割逆多重化の次にデータD’及びD’を受信する。
【0143】
図4の実施例で、振幅/時間多重化された光信号Sの波長分割多重化された光信号Sへの変換は、前記ダウンリンク光信号S,Sに関連することに留意する。
【0144】
しかしながら、前記中心端末100内のアップリンクデータ受信器の数を最小化するために、波長分割多重化されたアップリンク光信号S’は、図5内の第2実施形態内で示されているように、前記孤立波捕捉効果をベースとして、追加の光変換器21を使用して、光時分割多重化(OTDM)信号に変換しても良い。
【0145】
第2実施形態
図5内に示された第2実施形態では、中心端末101は、
・送信器30と、光サーキュレータ31と、
・送信器30及び光サーキュレータ31の間の本発明の第1光変換器20と、
・第2変換器21に接続されたデータ受信器39と、
・データ受信器39及び光サーキュレータ31の間の、本発明の第2光変換器21と、
を具備する。
【0146】
それが光サーキュレータ31によってルーティングされた後に、波長分割多重化されたアップリンク光信号S’は、前記非線形孤立波捕捉効果による変換段階内で、それを、前記アップリンクデータD’,D’を搬送する単一波長λ’上の時分割多重化されたアップリンク信号に変換する第2光変換器21に注入される。
【0147】
前記ダウンリンク送信段階内のように、第2変換器21の非線形光学的手段は、偏光保持複屈折ファイバ5を具備する。前記アップリンク送信段階の変換段階は、次いで、波長分割多重化されたアップリンク光信号S’を偏光保持複屈折ファイバ5の固有軸に対して、45°で注入することによって達成される。
【0148】
第2変換器21の効果は、波長λ’及びλ’によって搬送される2つのチャネルを、前記アップリンク及び前記ダウンリンクの間の干渉を防止するために、その値が、例えば、前記ダウンリンク方向内で使用される波長λのそれより若干高くされた、単一のアップリンク波長λ’上にロックすることである。
【0149】
各クライアント端末11,12では、波長λ’及びλ’が単一のアップリンク波長λ’に成功裏にロックされうるように、出力フレームを送信することが当然に必要である。
【0150】
受信段階の間に、第2光変換器21の出力で供給される単一波長λ’の前記アップリンク信号は、2つの異なるチャネル上で前記アップリンクデータD’,D’を復元するために、単一の受信器39によって復調される。
【0151】
この第2実施形態の特長は、これらの信号が時間領域内で正確にインターリーブされるように、前記アップリンク信号S’,S’を送信するときに、良好な同期が達成されるならば、中心端末101内で、1つの受信器39のみが必要であることである。換言すると、送信時には、前記孤立波捕捉効果による変換に続く第2光変換器21の出力で取得される信号が、光時分割多重化(OTDM)信号であるように、各信号S’,S’は時間シフトt’及びt’をもって送信されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】図1は、中心端末及び複数のクライアント端末を、光ネットワークを経由してリンクするとともに、本発明の非線形手段を具備する光通信システムの高度に構造的な実施例を示す。
【図2A】図2Aは、図1の非線形手段の動作理論を示す。
【図2B】図2Bは、図1の非線形手段の動作理論を示す。
【図3】図3は、本発明の光変換器の一実施形態を示す。
【図4】図4,5は、本発明の光通信システムの2つの実施形態を示す。
【図5】図4,5は、本発明の光通信システムの2つの実施形態を示す。
【符号の説明】
【0153】
3 光ネットワーク
7 逆多重化/多重化器
11 クライアント端末
12 クライアント端末
16 受信器
18 受信器
20 第1光変換器
21 第2光変換器
30 送信器
31 光サーキュレータ
39 受信器
101 中心端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心端末(1;100;101)及び複数のクライアント端末(11,12)の間の、光ネットワーク(3)を経由する光通信の方法において、
ダウンリンクデータ(D,D)を送信するダウンリンク送信段階と、
アップリンクデータ(D’,D’)を送信するアップリンク送信段階と、
を具備し、
前記ダウンリンク送信段階は、次の段階、
・前記中心端末(1;100;101)が単一波長(λ)で振幅/時間多重化されたダウンリンク光信号(S)を送信するとともに、前記複数のクライアント端末(11,12)によって受信される前記ダウンリンクデータ(D,D)を搬送する段階と、
・前記ダウンリンク光信号(S)の前記単一波長(λ)を、波長分割多重化されたダウンリンク光信号(S)を構成するために、前記複数の振幅(A,A)の関数として、複数の波長(λ,λ)に変換する非線形孤立波捕捉効果を使用する段階と、
・前記波長分割多重化されたダウンリンク光信号(S)を、前記複数のクライアント端末(11,12)にルーティングする段階と、
・各クライアント端末(11,12)が、特定の波長(λ,λ)でそれに向けられたデータ(D,D)を受信するように、前記波長分割多重化されたダウンリンク光信号(S)を波長分割逆多重化段階と、
を具備し、
前記アップリンク送信段階は、次の段階、
・前記中心端末(1;100;101)に複数のアップリンク光信号(S’,S’)を送信する段階と、
・波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)を構成するために前記複数のアップリンク光信号を波長分割多重化する段階と、
・前記複数のクライアント端末(11,12)の各クライアント端末によって送信されるデータ(D’,D’)を受信する1つ又は複数の受信器に、前記波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)をルーティングする段階と、
を具備し、
単一波長(λ)の前記ダウンリンク光信号(S)は、複数の振幅(A,A)を具備する孤立波パルスを具備し、
各アップリンク光信号は、異なる波長(λ’,λ’)でそれぞれのアップリンクデータ(D’,D’)を搬送するとともに、それぞれのクライアント端末によって、前記複数のクライアント端末(11,12)から、特定の振幅(A’,A’)及び所定の時間シフト(t’,t’)をもって送信されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の光通信方法において、
前記アップリンク送信段階は、
前記波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)が複数のスペクトル成分にスペクトル逆多重化される波長分割逆多重化段階と、
それぞれの波長上で、クライアント端末によって送信されたアップリンクデータを搬送する前記スペクトル成分の各々は、複数の受信器からの受信器によって受信される、前記複数の受信器によって前記アップリンクデータを受信する段階と、
をさらに具備することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の光通信方法において、
前記アップリンク送信段階は、
・前記波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)は、非線形孤立波捕捉効果によって、前記アップリンクデータを搬送する単一波長(λ’)で、時分割多重化されたアップリンク信号に変換される変換段階と、
・単一の受信器(39)が、単一波長(λ’)で前記アップリンク信号を受信する段階と、
をさらに具備することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1−3のいずれか1項に記載の光通信方法において、
前記変換段階の前に前記孤立波パルスの時間的圧縮の段階をさらに具備することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1−4の何れか1項に記載の光通信方法において、
前記ダウンリンク送信段階の間に、前記非線形孤立波捕捉効果による変換の前記段階は、単一波長(λ)の前記ダウンリンク光信号(S)を、偏光保持複屈折ファイバ(5)の固有軸に対して45°で注入することによって達成されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項3に記載の光通信方法において、
前記アップリンク送信段階の間に、前記非線形孤立波捕捉効果による変換の前記段階は、前記波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)を、偏光保持複屈折ファイバ(5)の固有軸に対して45°で注入することによって達成されることを特徴とする方法。
【請求項7】
中心端末(1;100;101)及び複数のクライアント端末(11,12)を、光ネットワーク(3)を経由してリンクする光通信システムにおいて、
前記中心端末(1;100;101)は、前記複数のクライアント端末(11,12)のダウンリンク上でダウンリンクデータ(D,D)を送信するとともに、前記複数のクライアント端末からアップリンク上でアップリンクデータ(D’,D’)を受信するように適合され、
前記システムは、前記ダウンリンク上で
・単一波長(λ)でアップリンク光信号(S)を送信するとともに、前記ダウンリンクデータ(D,D)を搬送する手段と、
・波長分割多重化されたダウンリンク光信号(S)を構成するために、前記ダウンリンク光信号(S)の前記単一波長(λ)を、孤立波捕捉効果によって前記複数の振幅(A,A)の関数として、複数の波長(λ,λ)に変換する非線形手段(5)と、
・前記波長分割多重化されたダウンリンク光信号(S)を、前記複数のクライアント端末(11,12)にルーティングするルーティング手段(31)と、
・各クライアント端末(11,12)が、特定の波長(λ,λ)上で、そのための前記ダウンリンクデータ(D,D)を受信するように、前記ダウンリンク光信号(S)をスペクトル逆多重化するための第1逆多重化手段(7)と、
を具備し、
前記システムは、前記アップリンク上で、
・前記中心端末(1;100;101)に複数のアップリンク光信号(S’,S’)を送信する手段と、
・波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)を構成するために、前記複数のアップリンク光信号(S’,S’)を波長分割多重化する多重化手段(7)と、
・前記波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)をルーティングする手段と、
・前記複数のクライアント端末(11,12)の各クライアント端末によって送信されるデータ(D’,D’)を受信する1つ又は複数の受信器と、
をさらに具備し、
前記ダウンリンク光信号(S)は、時間/振幅多重化されるとともに、複数の振幅(A,A)を具備する孤立波パルスを具備し、
各アップリンク光信号は、異なる波長(λ’,λ’)でそれぞれのアップリンクデータ(D’,D’)を搬送するとともに、特定の振幅(A’,A’)をもって、及び所定の時間シフト(t’,t’)をもって、前記複数のクライアント端末(11,12)のクライアント端末によって、それぞれ送信されることを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、
前記アップリンク上で、
・前記波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)を複数のスペクトル成分にスペクトル逆多重化するための第2逆多重化手段と、
・各スペクトル成分によって搬送されるとともに、それぞれの波長上でクライアント端末によって送信されるアップリンクデータを受信するように各々が適合された、前記第2逆多重化手段の出力での複数の受信器と、
をさらに具備することを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項7に記載のシステムにおいて、
前記アップリンク上で、
・孤立波捕捉効果によって、前記波長分割多重化されたアップリンク光信号(S’)を、単一波長(λ’)で前記アップリンクデータを搬送する時分割多重化されたアップリンク信号に変換する非線形手段(5)と、
・単一波長(λ’)で、前記アップリンク信号を受信する手段と、
をさらに具備することを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項7に記載のシステムにおいて、
前記システムは、前記孤立波パルスを圧縮する前記非線形手段(5)の上流に時間的圧縮手段(22)をさらに具備することを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記時間的圧縮手段(22)は、カルコゲニド非線形圧縮ガラスファイバ(22)を具備することを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項7−11までのいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記非線形手段(5)は、2つの異なる固有軸を具備する偏光保持複屈折ファイバ(5)を具備することを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項7−12のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記光ネットワーク(3)は、アクセスパッシブ光ネットワークであることを特徴とするシステム。
【請求項14】
・ダウンリンクデータ(D,D)を複数のクライアント端末(11,12)に送信する送信器(30)と、
・前記複数のクライアント端末(11,12)によって送信されるアップリンクデータ(D’,D’)を受信する1つ又は複数の受信器と、
を具備し、
単一波長(λ)でダウンリンク光信号(S)によって搬送される前記ダウンリンクデータは、複数の孤立波パルスを具備し、前記ダウンリンク光信号(S)は、時間/振幅分割多重化されるとともに、複数の振幅(A,A)を具備する、光通信中心端末(1;100;101)において、
前記中心端末は、
・ダウンリンク及びアップリンクデータをルーティングするルーティング手段(31)と、
・前記送信器(30)及び前記ルーティング手段(31)の間の第1光変換器(20)と、
をさらに具備し、
前記第1光変換器(20)は、孤立波捕捉効果によって、前記ダウンリンク光信号(S)の単一波長(λ)を、波長分割多重化されたダウンリンク光信号(S)を構成するために、前記複数の振幅(A,A)の関数として、複数の波長(λ,λ)に変換する非線形手段(5)を具備することを特徴とする中心端末。
【請求項15】
請求項14に記載の端末(100)において、
前記端末は、
受信逆多重化器(33)と、
前記アップリンクデータ(D’,D’)を受信するための複数の受信器(37,35)と、
を具備し、
各々の前記受信器(37,35)は、前記受信逆多重化器(33)に接続されるとともに、前記ルーティング手段(31)は、前記第1非線形手段(5)及び前記受信逆多重化器(33)の間に配置されることを特徴とする端末。
【請求項16】
請求項14に記載の端末(101)において、
前記端末は、前記ルーティング手段(31)及び前記データ受信器(39)の間に位置されるとともに非線形手段(5)を具備する、データ受信器(39)及び第2光変換器(21)をさらに具備することを特徴とする端末。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−521158(P2009−521158A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546558(P2008−546558)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【国際出願番号】PCT/FR2006/051404
【国際公開番号】WO2007/074297
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(591034154)フランス テレコム (290)
【Fターム(参考)】