説明

光信号出力装置、信号処理装置、信号処理方法、撮像装置、プロジェクタ、およびプログラム

【課題】異なる目的で使用される同一波長帯の2つの信号を的確に区別することができるようにする。
【解決手段】指示ペンは、スイッチが第1の状態である場合には弱レベルの光信号を出力し、スイッチが第2の状態である場合には強レベルの光信号を出力する。IRカメラは、指示ペンから出力された光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づいて、所定の閾値以上の信号レベルの光信号が検出されたとき、光信号の位置情報を出力する。この開示の技術は、例えば、プロジェクタに接続されるIRカメラに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、光信号出力装置、信号処理装置、信号処理方法、撮像装置、プロジェクタ、およびプログラムに関し、特に、異なる目的で使用される同一波長帯の2つの信号を的確に区別することができるようにする光信号出力装置、信号処理装置、信号処理方法、撮像装置、プロジェクタ、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタは、例えば、パーソナルコンピュータと接続して、プレゼンテーションなどを行う場合に、パーソナルコンピュータに表示している画像と同一画像をスクリーン等に映し出すために利用される。
【0003】
プロジェクタには、映像入力の切り換えや投射画像の調整を行うためのリモートコントローラが付属される。リモートコントローラは、操作された内容に応じた赤外信号をプロジェクタに送信する。また、プレゼンテーションでは、プロジェクタで投射して表示させた画像を指示する指示棒などもよく利用される。
【0004】
従来、赤外光や青色光を発光する入力ペンを用いてデータを入力するデータ入力装置や画像表示装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−243850号公報
【特許文献2】特開昭53−66122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
プレゼンテーション等で利用される指示棒などにおいて、赤外光を出力する指示棒なども存在するが、この場合、プロジェクタのリモートコントローラからの赤外信号と、指示棒からの赤外信号とを的確に区別できることが誤作動を防止するため重要である。
【0007】
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、異なる目的で使用される同一波長帯の2つの信号を的確に区別することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術の第1の側面の光信号出力装置は、ユーザの操作に応じて、第1の状態または第2の状態のいずれかとなるスイッチと、前記スイッチが前記第1の状態である場合には弱レベルの光信号を出力し、前記スイッチが前記第2の状態である場合には強レベルの光信号を出力する光信号出力部とを備える。
【0009】
本技術の第1の側面においては、スイッチが第1の状態である場合には弱レベルの光信号が出力され、スイッチが第2の状態である場合には強レベルの光信号が出力される。
【0010】
本技術の第2の側面の信号処理装置は、弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づいて、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する光信号処理部を備える。
【0011】
本技術の第2の側面の信号処理方法は、弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づく信号処理を行う信号処理装置が、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力するステップを含む。
【0012】
本技術の第2の側面のプログラムは、弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づく信号処理を行うコンピュータに、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する処理を実行させるためのものである。
【0013】
本技術の第2の側面においては、所定の閾値以上の信号レベルの光信号が検出されたとき、光信号の位置情報が出力される。
【0014】
本技術の第3の側面の撮像装置は、弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部と、前記撮像部で得られた撮像信号に基づいて、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する光信号処理部とを備える。
【0015】
本技術の第4の側面のプロジェクタは、前記第3の側面の撮像装置を備える。
【0016】
本技術の第3および第4の側面においては、所定の閾値以上の信号レベルの光信号が検出されたとき、光信号の位置情報が出力される。
【0017】
なお、プログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供することができる。
【0018】
光信号出力装置、信号処理装置、及び撮像装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
【発明の効果】
【0019】
本技術の第1乃至第4の側面によれば、異なる目的で使用される同一波長帯の2つの信号を的確に区別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本技術が適用されるシステムの構成および状況について説明する図である。
【図2】図1のプレゼンテーションシステムの機能的構成例を示すブロック図である。
【図3】指示ペンの外観図を示している。
【図4】指示ペンの第1の構成例を示す図である。
【図5】指示ペンの第2の構成例を示す図である。
【図6】指示ペンの第2の構成例を説明する図である。
【図7】指示ペンの処理を説明するフローチャートである。
【図8】キャリブレーションモードについて説明する図である。
【図9】閾値決定処理を説明するフローチャートである。
【図10】受光処理を説明するフローチャートである。
【図11】本技術が適用されたコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[プレゼンテーションシステムの構成例]
初めに、図1を参照して、本技術が適用されるシステムの構成および状況について説明する。
【0022】
図1は、会議等においてプレゼンテーションを行う場合に有用なプレゼンテーションシステム1の構成例を示している。
【0023】
プレゼンテーションシステム1は、パーソナルコンピュータ11、プロジェクタ12およびそのリモートコントローラ12R、IR(Infrared Radiation)カメラ13、および指示ペン14により構成される。
【0024】
パーソナルコンピュータ11(以下、PC11という。)は、プロジェクタ12と、映像ケーブル21および制御信号ケーブル22により接続されている。映像ケーブル21は、例えば、アナログRGBケーブルであり、制御信号ケーブル22は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブルである。
【0025】
PC11には、プレゼンテーション用のアプリケーションが内蔵されている。PC11で起動されたプレゼンテーション用のアプリケーションは、ユーザによって予め作成されたプレゼンテーション用の画像を、ディスプレイ11Dに表示させるとともに、映像ケーブル21を介して、ディスプレイ11Dに表示された画像の画像信号をプロジェクタ12に出力する。
【0026】
また、PC11で起動されたプレゼンテーション用のアプリケーションは、IRカメラ13で検出された、ディスプレイ11Dに表示された画像上の所定の位置においてクリック操作がされた場合と同一のクリック情報を、制御信号ケーブル22を介して取得する。
【0027】
プロジェクタ12は、映像ケーブル21を介してPC11から入力された画像信号に基づいて、ディスプレイ11Dに表示されている画像と同一の画像を、投射面である壁またはスクリーン15に投射する。投射面に表示される画像のサイズ(画面サイズ)は、例えば、80インチなどとすることができる。プロジェクタ12は、例えば、短焦点または超短焦点型であるとすると、投射面から60cm程度離れた天井に固定金具により固定されている。なお、プロジェクタ12は、卓上据置型でも勿論よい。
【0028】
プロジェクタ12は、リモートコントローラ12Rからの赤外光によるリモート信号を受信し、映像入力の切り換えや表示画像の調整などの、リモート信号に応じた所定の制御を行う。
【0029】
また、プロジェクタ12には、IRカメラ13が接続されており、IRカメラ13から取得されるクリック情報を、制御信号ケーブル22を介して、PC11に出力する。
【0030】
指示ペン14は、プレゼンテーションの発表者であるユーザによって保持され、操作される。指示ペン14は、赤外光(光信号)を常時出力している。また、指示ペン14は、先端部がスクリーン15等に接触されたときの外力に応じてオン、オフするスイッチ61(図2)を内蔵し、スイッチ61のオンオフにより、赤外光の出力レベルを変化させる。具体的には、先端部が所定の物体に接触した場合、指示ペン14は、強レベルの赤外光を出力し、それ以外の場合には、弱レベルの赤外光を出力する。
【0031】
IRカメラ(撮像装置)13は、プロジェクタ12に接続され、プロジェクタ12の投射範囲と同じか、それより少し広めの範囲を撮像範囲として赤外光を撮像する。そして、IRカメラ13は、指示ペン14が常時発する弱レベルの赤外光を捕捉するとともに、弱レベルから強レベルへの出力レベルの変化も検出する。
【0032】
IRカメラ13は、弱レベルから強レベルへの出力レベルの変化を検出した場合、強レベルの赤外光が検出された位置でクリック操作がなされたことを示すクリック情報を、プロジェクタ12に出力する。プロジェクタ12はクリック情報をパーソナルコンピュータ11に出力する。
【0033】
以上の構成を有するプレゼンテーションシステム1において、ユーザは、プロジェクタ12から投射された画像上の所定の位置で、指示ペン14をスクリーン15等に接触させる。IRカメラ13は、指示ペン14から常時出力される弱レベルの赤外光を捕捉し、弱レベルから強レベルに赤外光の出力レベルが変化した場合、クリック情報をプロジェクタ12を介してPC11に出力する。これにより、ユーザは、ディスプレイ11Dに表示された画像に対して行うクリック操作を、投射された画像上で行うことができる。ユーザは、指示ペン14を用いてPC11上の画像を操作することができ、指示ペン14はいわゆるインタラクティブペンと呼ばれる。
【0034】
なお、インタラクティブな指示ペン14を用いて、投射された画像上でディスプレイ11Dと同一のクリック操作を行うためには、ディスプレイ11Dに表示された画像上の位置と、投射された画像上の位置との対応をとる必要がある。そのため、プレゼンテーション用のアプリケーションには、通常モード(プレゼンテーションモード)とは別に、キャリブレーションモードが用意されている。キャリブレーションモードでは、ディスプレイ11Dに表示された画像上の位置と、投射された画像上の位置とを一致させるための補正値が算出され、記憶される。
【0035】
[プレゼンテーションシステム1の機能構成ブロック図]
図2は、プレゼンテーションシステム1の機能的構成例を示すブロック図である。
【0036】
PC11は、画像表示部31、画像生成部32、指示位置補正部33、位置補正情報記憶部34、および通信部35を少なくとも有する。
【0037】
画像表示部31は、図1のディスプレイ11Dに対応し、画像生成部32で生成された画像を表示する。
【0038】
画像生成部32は、予め作成されて所定の記憶部に記憶されているプレゼンテーション用のファイルを読み出し、そこで作成されているプレゼンテーション用の画像を生成し、その画像信号を画像表示部32と通信部35に出力する。また、画像生成部32は、指示位置補正部33から供給されるクリック情報に基づいて、プレゼンテーションの次の画像を表示するなどの制御も行う。
【0039】
指示位置補正部33は、通信部35を介してプロジェクタ12から供給されるクリック情報を取得する。そして、指示位置補正部33は、位置補正情報記憶部34に記憶されている補正値により、クリック情報の位置を補正し、補正後のクリック情報を画像生成部32に供給する。
【0040】
また、指示位置補正部33は、キャリブレーションモードにおいて、ディスプレイ11Dに表示された画像上の位置と、投射された画像上の位置を一致させるための補正値を算出し、算出された補正値を位置補正情報記憶部34に記憶させる。
【0041】
画像生成部32および指示位置補正部33は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等において、プレゼンテーション用のアプリケーションが実行されることにより構成される。
【0042】
位置補正情報記憶部34は、パーソナルコンピュータ11内のハードディスク等の記録媒体により構成され、キャリブレーションモードにおいて指示位置補正部33により算出された補正値を記憶する。
【0043】
通信部35は、パーソナルコンピュータ11内の通信部およびアプリケーション用のドライバ等により構成され、画像信号やクリック情報などの所定の情報をプロジェクタ12との間でやりとりする。
【0044】
なお、本実施の形態では、図1を参照して説明したように、PC11とプロジェクタ12が、映像ケーブル21と制御信号ケーブル22の2本のケーブルにより接続されるものとしたが、例えば、USBケーブル1本で、画像信号と制御情報(クリック情報など)の両方をやりとりするようにしてもよい。
【0045】
また、PC11とプロジェクタ12との通信は、有線で行うものに限らず、無線LANやBluetooth(登録商標)などにより無線で行うものでもよい。
【0046】
プロジェクタ12は、IR受信部41、PC通信部42、制御部43、投射部44、およびカメラI/F部45を少なくとも有する。
【0047】
IR受信部41は、リモートコントローラ12Rからの赤外光によるリモート信号を受信し、制御部43に供給する。
【0048】
PC通信部42は、PC11から入力される画像信号を取得し、制御部43に供給する。また、PC通信部42は、制御部43から供給されるクリック情報を取得し、PC11に出力する。また、PC11において、キャリブレーションモードが実行された場合には、キャリブレーションモードを示す情報もPC11から入力され、制御部43、カメラI/F45を介して、IRカメラ13に供給される。
【0049】
制御部43は、CPU、RAM、DSP (Digital Signal Processor)、ROM(Read Only Memory)等により構成され、プロジェクタ全体の動作を制御する。例えば、制御部43は、IR受信部41からのリモート信号に基づいて、映像入力の切り換えや投射する画像の調整(補正)などを行う。また制御部43は、PC通信部42を介してPC11から入力された画像信号を投射部44に供給し、カメラI/F45を介してIRカメラ13から入力されたクリック情報を、PC通信部42に供給する。
【0050】
投射部44は、光学レンズ部、液晶パネル、光源等により構成され、制御部43から供給される画像信号に基づいて画像を投射する。
【0051】
カメラI/F部45は、制御部43から供給されるキャリブレーションモードを示す情報をIRカメラ13に出力する。また、カメラI/F部45は、IRカメラ13から入力されるクリック情報を制御部43に供給する。
【0052】
IRカメラ13は、撮像部51、信号処理部52、および閾値記憶部53を少なくとも有する。
【0053】
撮像部51は、CCD(Charge CoupLED Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子、および、赤外光を透過する赤外フィルタなどにより構成される。撮像部51は、撮像素子の撮像範囲(2次元)内で検出された赤外光の光信号を撮像信号として信号処理部52に供給する。
【0054】
信号処理部52は、撮像部51から供給される撮像信号に基づいて、指示ペン14が発する赤外光の位置および信号レベルを算出する。
【0055】
また、キャリブレーションモードにおいては、信号処理部52は、指示ペン14が発する赤外光の弱レベルと強レベルの2種類の信号レベルから、それらを判別する閾値を決定し、閾値記憶部53に記憶させる。
【0056】
一方、通常モードにおいては、信号処理部52は、算出された赤外光の信号レベルが閾値以上となったタイミングを検出する。指示ペン14は、上述したように、スイッチ61がオンとなったとき強レベルの赤外光を出力し、それ以外は弱レベルの赤外光を出力する。そこで、信号処理部52は、取得された信号レベルが閾値以上となったかを判定することで、指示ペン14の赤外光が弱レベルから強レベルとなったタイミングを検出する。
【0057】
さらに、本実施の形態では、信号処理部52は、指示ペン14の赤外光が強レベルとなった位置が、直前の弱レベルの位置を基準位置として、そこから所定の範囲内であるかも判定する。所定の範囲は、例えば、撮像部51の撮像範囲を、9分割や4分割など、複数に分割した領域の一つ分の領域とすることができる。これにより、強レベルの赤外光を検出する検出対象の範囲を狭くすることができ、信号処理部52の処理負荷が軽減され、応答性が向上する。なお、信号処理部52の処理能力(演算能力)が十分であれば、強レベルの検出範囲を絞らず、撮像範囲全体としても勿論よい。即ち、検出された強レベルの受光位置が基準位置から所定の範囲内であるか否かの判定は省略することができる。
【0058】
信号処理部52は、指示ペン14の赤外光が弱レベルから強レベルとなったことを検出した場合、そのタイミングにおける赤外光の位置でクリックされたことを示すクリック情報を、プロジェクタ12のカメラI/F部45に出力する。
【0059】
閾値記憶部53は、キャリブレーションモードにおいて信号処理部52で算出される、指示ペン14の赤外光の弱レベルと強レベルを判別するための閾値を記憶する。
【0060】
指示ペン14は、スイッチ61と赤外信号出力部62を少なくとも有する。
【0061】
スイッチ61は、指示ペン14の先端部の押圧によりオンまたはオフする。
【0062】
赤外信号出力部62は、例えば、赤外光(780nmないし1000nmの波長帯の光)を出力するLED (Light Emitting Diode)により構成され、スイッチ61のオンオフに応じて出力レベルを強弱に変化させて出力する(発光する)。
【0063】
[指示ペン14の外観図]
図3は、指示ペン14の外観図を示している。
【0064】
指示ペン14は、図3に示されるように、先端部が略円錐形状となっており、先端部を押し当てることにより矢印方向に先端部が移動する。破線で示される位置が、スイッチ61がオフの状態であり、指示ペン14の先端部が押し当てられると、指示ペン14の先端部が、破線で示される位置から実線で示される位置へ移動し、スイッチ61がオンの状態となる。
【0065】
[指示ペン14の第1の構成例]
弱レベルと強レベルの2種類の信号レベルの赤外光を出力可能とする指示ペン14の構成として、例えば、以下に示す第1の構成や第2の構成を採用することができる。
【0066】
図4は、指示ペン14の第1の構成例を示している。
【0067】
指示ペン14は、赤外信号出力部62として、高輝度で赤外光を発光する高輝度LED71a、低輝度で赤外光を発光する低輝度LED71b、および電源72を備える。
【0068】
スイッチ61は、オフ状態であるとき、低輝度LED71b側の端子61bと接続し、オン状態であるとき、高輝度LED71a側の端子61aと接続する。
【0069】
従って、スイッチ61がオフ状態であるとき、低輝度LED71bに電源72が供給され、指示ペン14は低輝度(弱レベル)で発光する。一方、スイッチ61がオン状態であるとき、高輝度LED71aに電源72が供給され、指示ペン14は高輝度(強レベル)で発光する。
【0070】
[指示ペン14の第2の構成例]
図5は、指示ペン14の第2の構成例を示している。
【0071】
指示ペン14は、赤外信号出力部62として、CPU81とLED82を備える。
【0072】
CPU81は、スイッチ61のオン状態およびオフ状態を検出し、それぞれの状態に応じてLED82の点灯時間と消灯時間のDuty比(比率)を切り替える制御を行う。LED82は、CPU81の制御に応じて一定レベルの赤外光を出力する。
【0073】
図6を参照して詳細を説明する。CPU81は、スイッチ61がオフ状態のときには、図6Aに示されるように、点灯時間よりも消灯時間の方が長くなるようなDuty比となるように、LED82の点灯を制御する。一方、スイッチ61がオン状態のときには、図6Bに示されるように、点灯時間よりも消灯時間の方が短くなるようなDuty比となるように、LED82の点灯を制御する。
【0074】
IRカメラ13の撮像部51で検出される信号レベルは点灯時間の積算値に比例するため、このようにLED82の点灯時間と消灯時間のDuty比を制御することで、弱レベルと強レベルの2種類の出力が可能である。
【0075】
なお、図6の例では、点灯時間と消灯時間の大小関係がオン状態とオフ状態で逆転しているが、必ずしも逆転する必要はなく、オン状態のときの点灯時間が、オフ状態よりも長くなっていればよい。
【0076】
以上では、指示ペン14の強レベルと弱レベルの2種類の赤外光を出力させるための2つの構成例について説明したが、この例に限定されず、強レベルと弱レベルの2種類の赤外光を出力するものであれば、その他の構成例を採用してもよい。
【0077】
[指示ペン14の動作]
図7は、指示ペン14の処理(動作)を説明するフローチャートである。
【0078】
初めに、ステップS1において、指示ペン14は、スイッチ61がオンであるかを判定する。
【0079】
ステップS1で、スイッチ61がオンではない(オフである)と判定された場合、処理はステップS2に進み、指示ペン14は、弱レベルの赤外光を出力する。
【0080】
一方、ステップS1で、スイッチ61がオンであると判定された場合、処理はステップS3に進み、指示ペン14は、強レベルの赤外光を出力する。
【0081】
ステップS2またはS3の後、処理はステップS1に戻り、指示ペン14の電源がオフされるまで、上述したステップS1ないしS3の処理が繰り返される。
【0082】
[キャリブレーションモードの説明]
次に、図8を参照して、キャリブレーションモードについて説明する。
【0083】
PC11で起動されたプレゼンテーション用のアプリケーションにおいて、キャリブレーションモードが実行されると、図8に示される画像の画像信号がPC11からプロジェクタ12に供給され、プロジェクタ12は、図8の画像をスクリーン15に投射する。
【0084】
図8は、プロジェクタ12の投射範囲(表示範囲)の垂直方向および水平方向に均等に3×3の9か所の丸(○)が表示された画像である。
【0085】
この画像の表示に先立って、または、表示とともに、プレゼンテーション用のアプリケーションでは、「9か所の目印に順番に指示ペン14でタッチして下さい。」等のメッセージが音声出力または画像表示される。なお、9か所の目印をタッチする順番は、予め決められているか、事前に説明されることによりユーザが認識しているものとする。
【0086】
PC11の指示位置補正部33は、ユーザが目印をタッチしたときに供給されるクリック情報(に含まれるクリック位置)を、表示画像の目印に対応させることで、スクリーン15に表示される画像と画像表示部31に表示される画像の位置関係を補正する。
【0087】
一方、IRカメラ13は、キャリブレーションモードにおいて、指示ペン14の赤外光の弱レベルと強レベルの2種類の信号レベルを判別する閾値を決定する閾値決定処理を実行する。
【0088】
図9は、PC11からキャリブレーションモードが通知されたときに実行される、IRカメラ13が行う閾値決定処理のフローチャートである。
【0089】
初めに、ステップS11において、撮像部51は、指示ペン14が発する赤外光の受光を開始する。即ち、撮像部51は、各撮像素子が受光して得られる撮像信号を信号処理部52に供給する。
【0090】
ステップS12において、信号処理部52は、撮像部51から供給される撮像信号に基づいて、指示ペン14の赤外光の信号レベルを算出し、算出された信号レベルが弱レベルの信号であるかを判定する。ここで、弱レベルと強レベルとして取得され得る出力レベルの範囲は既知であるものとする。信号処理部52は、算出された信号レベルが弱レベルと強レベルそれぞれのどちらの範囲に含まれるかに応じて、算出された信号レベルが弱レベルの信号であるかを判定する。
【0091】
キャリブレーションモードでは、図8を参照して説明したように、ユーザは、スクリーン15に表示された目印を順番に指示ペン14でタッチする作業を行う。ユーザが指示ペン14で目印にタッチしたときには、指示ペン14のスイッチ61がオンとなり、強レベルの赤外光が信号処理部52で取得される。一方、ユーザが指示ペン14で目印にタッチしていない状況では、弱レベルの赤外光が信号処理部52で取得される。
【0092】
ステップS12で、算出された信号レベルが弱レベルの信号であると判定された場合、処理はステップS13に進み、信号処理部52は、算出された信号レベルを弱レベルデータとして内部の一時メモリに記憶(蓄積)する。
【0093】
一方、ステップS12で、算出された信号レベルが強レベルの信号であると判定された場合、処理はステップS14に進み、信号処理部52は、撮像信号に基づいて算出された、指示ペン14の赤外光の受光位置のクリック情報を、プロジェクタ12を介してPC11に出力する。
【0094】
そして、ステップS15において、信号処理部52は、算出された信号レベルを強レベルデータとして内部の一時メモリに記憶(蓄積)する。
【0095】
ステップS13またはS15の処理後、ステップS16において、信号処理部52は、キャリブレーションモードが終了したか、すなわち、PC11からキャリブレーションモードを終了する旨の通知を受信したかを判定する。
【0096】
ステップS16で、キャリブレーションモードがまだ終了していないと判定された場合、処理はステップS12に戻り、上述したステップS12ないしS16の処理が繰り返される。
【0097】
一方、ステップS16で、キャリブレーションモードが終了したと判定された場合、処理はステップS17に進み、信号処理部52は、一時メモリに記憶しておいた弱レベルデータと強レベルデータそれぞれの平均値を算出する。
【0098】
そして、ステップS18において、信号処理部52は、算出された弱レベルデータと強レベルデータそれぞれの平均値から、弱レベルと強レベルを判別する閾値を決定し、閾値記憶部53に記憶させて、処理を終了する。例えば、弱レベルの平均値が「5」であり、強レベルの平均値が「10」である場合、両者の中間値の「7.5」が閾値に決定される。
【0099】
以上のように、IRカメラ13は、キャリブレーションモードとしてPC11側において画像の位置補正が行われるのに合わせて、受光した光信号の信号レベルを、弱レベルと強レベルのそれぞれに分類して蓄積する。そして、IRカメラ13は、蓄積された弱レベルのデータと強レベルのデータに基づいて、弱レベルと強レベルを判別する閾値を決定し、記憶する。
【0100】
IRカメラ13が受光する赤外光の信号レベルは、プロジェクタ12の投射距離、即ち、プロジェクタ12に接続されて固定配置されているIRカメラ13とスクリーン15(指示ペン14)までの距離によって変化する。
【0101】
また、指示ペン14は、電源として乾電池や二次電池(バッテリ)を使用するのが一般的であり、電池の残容量によっても赤外光の出力レベルは変化する。
【0102】
したがって、ユーザがプロジェクタ12の使用を開始するごとに行うキャリブレーションモードを利用して、IRカメラ13が図9の閾値決定処理を行うことで、その都度、最適な閾値を決定して、設定することができる。また、このとき、ユーザはキャリブレーションを行っていることは認識するが、閾値の設定については認識させることなく(自動で)行うことができる。
【0103】
[通常モードの説明]
次に、キャリブレーション終了後の通常モードの処理について説明する。
【0104】
図10は、通常モードにおいて、指示ペン14からの赤外光を受光するIRカメラ13等で行われる受光処理のフローチャートである。
【0105】
初めに、ステップS31において、IRカメラ13の撮像部51は、指示ペン14から出力される赤外光を受光する。撮像部51は、受光した結果得られる撮像信号を信号処理部52に供給する。
【0106】
ステップS32において、信号処理部52は、撮像部51から供給される撮像信号に基づいて、指示ペン14の赤外光の位置および信号レベルを算出する。
【0107】
ステップS33において、信号処理部52は、算出された信号レベルがキャリブレーションモードで決定された閾値以上であるか、すなわち、強レベルの赤外光を受光したかを判定する。
【0108】
ステップS33で、算出された信号レベルが閾値以上ではないと判定された場合、すなわち、弱レベルの赤外光を受光した場合、処理はステップS31に戻る。
【0109】
一方、ステップS33で、算出された信号レベルが閾値以上であると判定された場合、すなわち、強レベルの赤外光を受光した場合、処理はステップS34に進む。そして、ステップS34において、信号処理部52は、受光した位置が、基準位置である直前の弱レベルの位置から所定の範囲内であるかを判定する。
【0110】
ステップS34で、受光した位置が基準位置から所定の範囲内ではないと判定された場合、処理はステップS31に戻る。
【0111】
一方、ステップS34で、受光した位置が基準位置から所定の範囲内であると判定された場合、処理はステップS35に進む。
【0112】
ステップS35において、信号処理部52は、赤外光の受光位置でクリックされたことを示すクリック情報を、プロジェクタ12を介してPC11に送信する。
【0113】
そして、ステップS36において、PC11の指示位置補正部33は、プロジェクタ12を介してIRカメラ13から送信されてきたクリック情報を取得し、位置補正情報記憶部34に記憶されている補正値により、クリック情報の位置を補正する。そして、指示位置補正部33は、補正後のクリック情報を画像生成部32に供給する。
【0114】
さらに、ステップS37において、画像生成部32は、指示位置補正部33から供給された、スクリーン15に表示した画像上の所定の位置でクリックされたことを示すクリック情報に基づいて、プレゼンテーションの次の画像を表示するなどの所定の制御を行う。その結果、ディスプレイ11Dに表示された画像上におけるクリック操作と同一の操作を、ユーザは、スクリーン15に投射された画像上で行うことができる。
【0115】
なお、図10の処理は、一連の処理の流れを説明したものであり、実際には、IRカメラ13、プロジェクタ12、およびPC11のそれぞれで、各ステップの処理が繰り返し実行されている。
【0116】
以上のように、図1のプレゼンテーションシステム1では、指示ペン14は、弱レベルの赤外光を常時出力し、スイッチ61がオンされたときのみ、強レベルの赤外光を出力する。IRカメラ13は、指示ペン14が発する弱レベルの赤外光を捕捉し、弱レベルの受光位置の近傍で強レベルの赤外光を受光した場合のみ、クリック情報をPC11に出力する。
【0117】
これにより、IRカメラ13は、プロジェクタ12のリモートコントローラ12Rから、同一波長帯の赤外光が出力された場合であっても、指示ペン14の赤外光と誤ってクリック情報を出力することを防止することができる。すなわち、異なる目的で使用される同一波長帯の2つの信号を的確に区別することができる。
【0118】
従来、プロジェクタ12のリモートコントローラ12Rとインタラクティブペンを同時に使用しようとした場合には、リモートコントローラ12Rの赤外光で誤作動する場合があり、ユーザはリモートコントローラ12Rを未使用に設定変更する必要があった。しかし、本技術を適用することで、リモートコントローラ12Rとインタラクティブペンを同時に使用することができ、ユーザの利便性が向上する。また、弱レベルと強レベルの2種類の赤外光を受光する場合、弱レベルの受光位置の近傍の範囲のみを強レベルの赤外光の検出対象範囲とすることで、応答性を向上させることができる。
【0119】
[変形例]
本技術は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0120】
例えば、上述した例では、指示ペン14はペン型の形状であって、先端部の接触(押圧)によってスイッチ61のオンオフ状態を変化させるようにした。しかし、指示ペン14に操作ボタンを設け、操作ボタンのオンオフ操作によってスイッチ61のオンオフ状態を変化させるようにしてもよい。
【0121】
また例えば、指示ペン14は、上述したようなペン型の形状に限らず、伸縮可能な指示棒型、指にはめるタイプのものなどの形状でもよく、2種類のレベルの赤外光の出力をスイッチに応じて切り替えられる光信号出力装置であればよい。
【0122】
さらに、上述した例では、光信号出力装置としての指示ペン14が出力する光信号は、780nmないし1000nmの波長帯の赤外光としたが、それ以外の波長帯、例えば、400nm以下の紫外光や、420nmないし480nm(青色)の可視光などでもよい。
【0123】
上述した例では、IRカメラ13は、プロジェクタ12に外付けされるものとして説明したが、プロジェクタ12に内蔵されるようにすることもできる。すなわち、プロジェクタ12が、その構成の一部としてIRカメラ13を備えるものでもよい。
【0124】
また、上述した例では、IRカメラ13は、強レベルの赤外光を受光した場合のみクリック情報をPC11に送信するようにしたが、IRカメラ13は常時赤外光を受光しているので、位置情報については常にPC11に送信するようにしてもよい。この場合、指示ペン14はマウスデバイスとしての動作が可能となる。IRカメラ13は、常時位置情報を出力するマウスデバイス型の動作と、クリックされたときの位置情報のみを出力するタブレットデバイス型の動作を、切り替えスイッチにより切り替えられるようにしてもよい。
【0125】
図8を参照して説明したキャリブレーションモードでは、9か所の目印をタッチする例について説明したが、タッチする目印の個数は9か所以外の個数でもよい。また、タッチする順番については、各目印をタッチさせる順番に点滅させるなどの、タッチさせる目印の表示を他の箇所と異ならせることによりユーザに認知させるようにすることもできる。
【0126】
[コンピュータの構成例]
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0127】
図11は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【0128】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)101,ROM(Read Only Memory)102,RAM(Random Access Memory)103は、バス104により相互に接続されている。
【0129】
バス104には、さらに、入出力インタフェース105が接続されている。入出力インタフェース105には、入力部106、出力部107、記憶部108、通信部109、及びドライブ110が接続されている。
【0130】
入力部106は、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる。出力部107は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部108は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部109は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ110は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体111を駆動する。
【0131】
撮像部112は、図2の撮像部51に対応するものである。撮像部112は、投射範囲を撮像し、撮像して得られた撮像信号を、入出力インタフェース105を介してCPU101等に供給する。
【0132】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU101が、例えば、記憶部108に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース105及びバス104を介して、RAM103にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0133】
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブル記録媒体111をドライブ110に装着することにより、入出力インタフェース105を介して、記憶部108にインストールすることができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部109で受信し、記憶部108にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM102や記憶部108に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0134】
なお、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる場合はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで実行されてもよい。
【0135】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0136】
本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
ユーザの操作に応じて、第1の状態または第2の状態のいずれかとなるスイッチと、
前記スイッチが前記第1の状態である場合には弱レベルの光信号を出力し、前記スイッチが前記第2の状態である場合には強レベルの光信号を出力する光信号出力部と
を備える光信号出力装置。
(2)
前記光信号出力部は、点灯時間と消灯時間の比率を変更することで、前記弱レベルまたは強レベルの2種類の光信号を出力する
前記(1)に記載の光信号出力装置。
(3)
前記光信号出力部は、前記強レベルの光信号として高輝度の光信号を出力する第1の発光部と、前記弱レベルの光信号として低輝度の光信号を出力する第2の発光部を備える
前記(1)に記載の光信号出力装置。
(4)
前記光信号は赤外光である
前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光信号出力装置。
(5)
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づいて、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する光信号処理部
を備える信号処理装置。
(6)
前記光信号処理部は、前記撮像信号に基づいて、前記光信号の信号レベルを算出し、算出された前記光信号の信号レベルが前記所定の閾値以上であるかを判定し、前記所定の閾値以上であると判定したとき、前記光信号の位置情報を出力する
前記(5)に記載の信号処理装置。
(7)
前記光信号処理部は、さらに、検出された前記所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号の位置が、前記所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号を検出する直前の前記光信号の位置から所定の範囲内である場合に、前記光信号の位置情報を出力する
前記(5)または(6)に記載の信号処理装置。
(8)
前記光信号処理部は、さらに、前記光信号の信号レベルを、弱レベルと強レベルのそれぞれに分類して蓄積し、蓄積された弱レベルのデータと強レベルのデータに基づいて、前記所定の閾値を決定する
前記(5)ないし(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9)
前記光信号は赤外光である
前記(5)ないし(8)のいずれかに記載の信号処理装置。
(10)
前記光信号処理部は、前記光信号の位置情報を、クリック情報の一部として出力する
前記(5)ないし(9)のいずれかに記載の信号処理装置。
(11)
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づく信号処理を行う信号処理装置が、
所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する
ステップを含む信号処理方法。
(12)
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づく信号処理を行うコンピュータに、
所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する
処理を実行させるためのプログラム。
(13)
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部と、
前記撮像部で得られた撮像信号に基づいて、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する光信号処理部と
を備える撮像装置。
(14)
前記(13)に記載の撮像装置
を備えるプロジェクタ。
【符号の説明】
【0137】
1 プレゼンテーションシステム, 12 プロジェクタ, 13 IRカメラ, 14 指示ペン, 51 撮像部, 52 信号処理部, 53 閾値記憶部, 61 スイッチ, 62 赤外信号出力部, 71a 高輝度LED, 71b 低輝度LED, 81 CPU, 82 LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に応じて、第1の状態または第2の状態のいずれかとなるスイッチと、
前記スイッチが前記第1の状態である場合には弱レベルの光信号を出力し、前記スイッチが前記第2の状態である場合には強レベルの光信号を出力する光信号出力部と
を備える光信号出力装置。
【請求項2】
前記光信号出力部は、点灯時間と消灯時間の比率を変更することで、前記弱レベルまたは強レベルの2種類の光信号を出力する
請求項1に記載の光信号出力装置。
【請求項3】
前記光信号出力部は、前記強レベルの光信号として高輝度の光信号を出力する第1の発光部と、前記弱レベルの光信号として低輝度の光信号を出力する第2の発光部を備える
請求項1に記載の光信号出力装置。
【請求項4】
前記光信号は赤外光である
請求項1に記載の光信号出力装置。
【請求項5】
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づいて、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する光信号処理部
を備える信号処理装置。
【請求項6】
前記光信号処理部は、前記撮像信号に基づいて、前記光信号の信号レベルを算出し、算出された前記光信号の信号レベルが前記所定の閾値以上であるかを判定し、前記所定の閾値以上であると判定したとき、前記光信号の位置情報を出力する
請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項7】
前記光信号処理部は、さらに、検出された前記所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号の位置が、前記所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号を検出する直前の前記光信号の位置から所定の範囲内である場合に、前記光信号の位置情報を出力する
請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項8】
前記光信号処理部は、さらに、前記光信号の信号レベルを、弱レベルと強レベルのそれぞれに分類して蓄積し、蓄積された弱レベルのデータと強レベルのデータに基づいて、前記所定の閾値を決定する
請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項9】
前記光信号は赤外光である
請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項10】
前記光信号処理部は、前記光信号の位置情報を、クリック情報の一部として出力する
請求項5に記載の信号処理装置。
【請求項11】
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づく信号処理を行う信号処理装置が、
所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する
ステップを含む信号処理方法。
【請求項12】
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部で得られた撮像信号に基づく信号処理を行うコンピュータに、
所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する
処理を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
弱レベルまたは強レベルの光信号を出力する光信号出力装置から出力された前記光信号を撮像する撮像部と、
前記撮像部で得られた撮像信号に基づいて、所定の閾値以上の信号レベルの前記光信号が検出されたとき、前記光信号の位置情報を出力する光信号処理部と
を備える撮像装置。
【請求項14】
請求項13に記載の撮像装置
を備えるプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−198858(P2012−198858A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64051(P2011−64051)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】