説明

光学活性エポキシ化合物の製造方法

【課題】光学活性エポキシ化合物の工業的に有用な製造方法の提供。
【解決手段】光学活性チタンサレン錯体触媒及び光学活性チタンサラン触媒の存在下で、不飽和化合物を酸化剤(特に過酸化水素)によりエポキシ化するに当り、反応系中に緩衝剤又は緩衝液を添加する。これにより従来技術よりも、触媒の分解が抑制できること、触媒使用量が軽減できること、および副生成物を抑制できること等の利点がもたらされ、高い化学収率、光学純度で品質の良い光学活性エポキシ化合物を製造することができる。不飽和化合物としては、例えばインデン、2,2−ジメチルベンゾピラン、スチレン等が挙げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学活性エポキシ化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光学活性チタン錯体において、2005年に、ジ−μ−オキソチタンサラレン錯体を用いると、過酸化水素水を酸化剤として、種々のオレフィン類の不斉エポキシ化反応において、高いエナンチオ選択性で反応が進行することが報告された。しかしながら、この技術に用いる光学活性チタン錯体の分子量は、2000近くの巨大な分子量となり、該チタンサラレン錯体の合成にコストと時間がかかっていた。また、該チタンサラレン錯体を合成するのに分子内Meerwein−Ponndorf−Verley還元反応を経由するため、応用性の面においても不十分である問題があった(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
次いで2006年には、ジ−μ−オキソチタンサラン錯体を用いると、過酸化水素水を酸化剤として、種々のオレフィン類の不斉エポキシ化反応において、高いエナンチオ選択性で反応が進行することが報告された。この技術に用いる光学活性チタン錯体の分子量は、1000程度まで簡略化され、該チタンサラレン錯体と比較して合成にかかっていたコストと時間とを軽減できた。しかしながら、該チタンサラン錯体を用いると光学活性エポキシ化合物のエナンチオ選択性と化学収率が低下することと、使用する触媒量が5mol%必要となり軽減できない問題があった(例えば、特許文献2及び非特許文献3参照)。
【0004】
さらに、2006年には、チタンサラン錯体を触媒として用いる不斉エポキシ化反応について、サラン配位子の置換基を検討し、触媒の性能の向上に成功した例が報告された(例えば、非特許文献4参照)。しかしながら、基質によって生成したエポキシ化合物の一部が、反応条件下で副生成物となり、化学収率が低下する問題があり、副生成物の精製に時間とコストがかかる点で、十分満足し得る方法が望まれていた。さらに、触媒量についても、4mol%から6mol%が必要となり、反応後の触媒及び触媒の分解物を精製する点から、さらなる触媒量の軽減も望まれていた。
【0005】
【非特許文献1】K.Matsumoto, Y.Sawada, B.Saito, K.Sakai, T.Katsuki, Angew.Chem.Int.Ed.(2005年),44,4935−4939.
【特許文献2】国際公開第06/087874号パンフレット
【非特許文献3】Y.Sawada, K.Matsumoto, S.Kondo, H.Watanabe, T.Ozawa, K.Suzuki, B.Saito, K.Sakai,T.Katsuki, Angew.Chem.Int.Ed.(2006年),45,3478−3480.
【非特許文献4】K.Matsumoto, Y.Sawada, T.Katsuki, SYNLETT(2006年),20,3545−3547.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明が解決しようとする課題は、前記従来技術の問題を解決するため、触媒の分解を抑制するか若しくは使用する触媒の効率を向上させて触媒使用量を軽減し、又は副反応を抑制しながらも遜色なく反応を進行させる、光学活性エポキシ化合物の工業的に有用な製造方法を提供することにある。
なお、エポキシ化合物が酸に不安定な場合に、副生成物の生成を防ぐため、炭酸水素ナトリウムやリン酸二水素ナトリウムを添加することが、(非特許文献)日本化学会編:第4版;実験化学講座23;有機合成V;酸化反応(1991年)、245−246ページに記載されている。この場合、酸成分により、生成したエポキシ化合物が、開環してしまうことを、炭酸水素ナトリウムやリン酸二水素ナトリウムを添加により、抑止していることが、分かっている。しかしながら、本発明の基質に対して、アルカリ成分、緩衝剤又は緩衝剤の添加が分解抑制作用を示すかについては充分に知られていない。またアルカリ成分、緩衝剤又は緩衝液の存在下、本発明で用いた光学活性チタン錯体が触媒として、安定に存在し、また不斉エポキシ化反応に寄与しうるか否かについても何らの知見はない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者らは、光学活性エポキシ化合物の工業的に有用な製造方法について鋭意研究した結果、光学活性チタンサレン錯体又は光学活性チタンサラン錯体の存在下、分子中にプロキラルな炭素−炭素二重結合を有する不飽和化合物を、酸化剤を用いて不斉エポキシ化する反応において、反応系中に緩衝剤や緩衝液を加えることにより、触媒の分解を抑制できること、反応での触媒使用量が軽減できること、副生成物が抑制できることを見出し、高い化学収率、光学収率で、高品質の光学活性エポキシ化合物を製造できる実用的かつ工業的に有用な製造方法を完成した。
すなわち本発明は、
【0008】
(1)
式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)
【0009】
【化1】

【0010】
(式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−12アリールオキシ基又はC6−22アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はC1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、ベンジルオキシ基、若しくはC1−4アルコキシ基で任意に置換されており、光学活性又は光学不活性である。)であり、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基であり、Rは、C6−18アリール基又は、2つのRが一緒になって環を形成する場合は、C3−5の二価の基であり、Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基である。)の何れかで表される光学活性配位子(式(1)、式(1’)、式(3)及び式(3’)は、サレン配位子であり、式(2)、式(2’)、式(4)及び式(4’)は、サラン配位子である。)とチタン化合物とを反応させて得られる光学活性チタンサレン錯体又は光学活性チタンサラン触媒、及び緩衝剤又は緩衝液の存在下で、下記式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)
【0011】
【化2】

【0012】
(式(5)及び式(6)中のR、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基(該アミノ基は、保護基で保護されていないか、又は保護されている。)、ハロゲン原子、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−4アルコキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、C1−4アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C7−11アリールカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルバモイル基、C1−4アルキルスルフィニル基、C6−10アリールスルフィニル基、C1−4アルキルスルホニル基、C6−10アリールスルホニル基、スルファモイル基、モノアルキルアミノスルホニル基、又はC2−8ジアルキルアミノスルホニル基であり、式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のRは、水素原子、C1−4アルキル基、又はC1−4アルコキシ基であり、式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のR10は、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)であり、式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、式(7)及び式(8)中のR10は、それぞれ独立して、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)である。式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)である。ただし、式(5)、式(6)、式(8)及び式(9)中のRとR10とが、互いに結合して下記式(10)、式(11)、式(12)及び式(13)
【0013】
【化3】

【0014】
(式(11)、式(12)、式(13)及び式(14)中のR12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキル基である。)の何れかで表される二価の基を形成してもよい。式(9)及び式(10)中の環部分構造Aはベンゼン環と縮合する5、6又は7員環(該5、6又は7員環は何れも、無置換であるか、又はh個のR13(R13はハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はアルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基若しくはアルコキシカルボニル基は、ハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基及びアルコキシカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、カルバモイル基、スルホ基、スルホアミノ基、スルファモイル基、スルホニル基、アミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、C6−14アリールスルホンアミド基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC6−14アリールカルボニル基(該アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びアリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、hは1〜6の整数を意味し、hが2〜6の場合、R13は同じでも異なっていてもよい。)で置換されており、環の構成原子として酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができ、環内の不飽和結合の数は、縮合するベンゼン環の不飽和結合を含め、1、2又は3であり、環を構成する炭素原子は、カルボニル又はチオカルボニルであってもよい。)である。)で表される不飽和化合物を酸化剤で不斉エポキシ化することを特徴とする下記式(15)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)及び式(20)
【0015】
【化4】

【0016】
(式(15)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)及び式(20)中のR、R、R、R、R、R10及びR11は、前記と同じであり、*で示された炭素原子の絶対配置は(R)又は(S)を意味する。)の何れかで表される光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【0017】
(2)
前記の光学活性配位子が、式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)(式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、フェニル基(該フェニル基は、2−C1−3アルキル基(該2−C1−3アルキル基は、少なくとも1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)、ベンジルオキシ基、又は2−C1−4アルコキシ基で置換されている。)、2−フェニル−1−ナフチル基又は2−メトキシ−1−ナフチル基であり、Rは、水素原子であり、Rは、二価の基であるテトラメチレン基であり、Rは、水素原子である。)である上記(1)に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【0018】
(3)
前記式(8)又は式(9)中のAの環部分構造が、式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(x)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)、式(af)、式(ag)及び式(ah)の何れかで表される
【0019】
【化5】

【0020】
(前記式(a)、式(b)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(x)、式(ab)、式(ae)、式(af)及び式(ag)中のR14及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、C1−6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニルオキシ基及びアルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基(該シクロアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルスルホニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基で置換されている。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)であり、
前記式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(f)、式(g)、式(h)、式(j)、式(k)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)及び式(af)中のR16,R17,R18及びR19はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6カルボニルオキシ基、C1−6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニルオキシ基及びアルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基(該シクロアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルスルホニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基で置換されている。)、C3−8シクロアルキル基(該シクロアルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基若しくは水酸基で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基若しくはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)で置換されている。)、C1−6チオアルコキシ基(該チオアルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、水酸基、C6−14アリール基、若しくはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)で置換されている。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、スルホ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、カルバモイル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C6−14アリールカルボニル基、C2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、カルボキシル基、若しくはC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、カルボキシル基、若しくは水酸基で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、カルバモイル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、若しくはC6−14アリールカルボニル基で置換されている。)であり、
前記式(c)、式(d)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(ab)、式(ac)及び式(ad)中のQは、O(酸素原子)、S(硫黄原子)、SO(スルフィニル基)又はSO2(スルホニル基)を意味する。
式(9)及び式(10)中のRとR10とは、互いに結合して下記式(11)
【0021】
【化6】

【0022】
(式(11)中のR12は、メチル基であり、R側に酸素原子、R10側に炭素原子が結合する。)で表される二価の基である。)で表される不飽和化合物を酸化剤で不斉エポキシ化することを特徴とする下記式(19)及び式(20)
【0023】
【化7】

【0024】
(式(19)及び式(20)中の環部分構造A、R及びR10は、前記と同じであり、*で示された炭素原子の絶対配置は(R)又は(S)を意味する。)の何れかで表される上記(1)に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【0025】
(4)
前記の酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする上記(1)から(3)の何れか1項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【0026】
(5)
緩衝剤又は緩衝液の添加により、反応液のpHが5ないし12であることを特徴とする上記(1)から(4)の何れか1項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、分子中にプロキラルな炭素−炭素二重結合を有する不飽和化合物を高いエナンチオ選択性でエポキシ化し、光学活性エポキシ化合物を従来技術よりも、高品質かつ高収率で経済的に製造することができる。更に、本発明の製造方法で得られる光学活性エポキシ化合物は、高血圧症、喘息症等の治療に有効な化合物の光学活性医薬中間体として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本明細書中「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを、「Me」はメチル基を意味する。
【0029】
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の光学活性エポキシ化合物の製造方法は、式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)
【0030】
【化8】

【0031】
(式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−12アリールオキシ基又はC6−22アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はC1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、ベンジルオキシ基、若しくはC1−4アルコキシ基で任意に置換されており、光学活性又は光学不活性である。)であり、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基であり、Rは、C6−18アリール基又は、2つのRが一緒になって環を形成する場合は、C3−5の二価の基であり、Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基である。)の何れかで表される光学活性配位子(式(1)、式(1’)、式(3)及び式(3’)は、サレン配位子であり、式(2)、式(2’)、式(4)及び式(4’)は、サラン配位子である。)とチタン化合物とを反応させて得られる光学活性チタンサレン錯体又は光学活性チタンサラン触媒、及び緩衝剤又は緩衝液の存在下で、下記式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)
【0032】
【化9】

【0033】
(式(5)及び式(6)中のR、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基(該アミノ基は、保護基で保護されていないか、又は保護されている。)、ハロゲン原子、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−4アルコキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、C1−4アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C7−11アリールカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルバモイル基、C1−4アルキルスルフィニル基、C6−10アリールスルフィニル基、C1−4アルキルスルホニル基、C6−10アリールスルホニル基、スルファモイル基、モノアルキルアミノスルホニル基、又はC2−8ジアルキルアミノスルホニル基であり、式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のRは、水素原子、C1−4アルキル基、又はC1−4アルコキシ基であり、式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のR10は、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)であり、式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、式(7)及び式(8)中のR10は、それぞれ独立して、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)である。式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)である。ただし、式(5)、式(6)、式(8)及び式(9)中のRとR10とが、互いに結合して下記式(10)、式(11)、式(12)及び式(13)
【0034】
【化10】

【0035】
(式(11)、式(12)、式(13)及び式(14)中のR12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキル基である。)の何れかで表される二価の基を形成してもよく、式(9)及び式(10)中の環部分構造Aはベンゼン環と縮合する5、6又は7員環(該5、6又は7員環は何れも、無置換であるか、又はh個のR13(R13はハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はアルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基若しくはアルコキシカルボニル基は、ハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基及びアルコキシカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、カルバモイル基、スルホ基、スルホアミノ基、スルファモイル基、スルホニル基、アミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、C6−14アリールスルホンアミド基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC6−14アリールカルボニル基(該アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びアリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、hは1〜6の整数を意味し、hが2〜6の場合、R13は同じでも異なっていてもよい。)で置換されており、環の構成原子として酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができ、環内の不飽和結合の数は、縮合するベンゼン環の不飽和結合を含め、1、2又は3であり、環を構成する炭素原子は、カルボニル又はチオカルボニルであってもよい。)である。)で表される不飽和化合物を酸化剤で不斉エポキシ化することを特徴とする下記式(15)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)及び式(20)
【0036】
【化11】

【0037】
(式(15)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)及び式(20)中のR、R、R、R、R、R10及びR11は、前記と同じであり、*で示された炭素原子の絶対配置は(R)又は(S)を意味する。)の何れかで表される光学活性エポキシ化合物を製造できることを特徴とする。
【0038】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中の各置換基について説明する。
【0039】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−12アリールオキシ基又はC6−22アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はC1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、ベンジルオキシ基、若しくはC1−4アルコキシ基で任意に置換されており、光学活性又は光学不活性である。)である。
【0040】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRを具体的に説明する。該ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、該C1−4アルキル基は、メチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、該C1−4アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ等が挙げられ、該C6−12アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、2−ビフェニリルオキシ基、3−ビフェニリルオキシ基、4−ビフェニリルオキシ基等が挙げられ、該C6−22アリール基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−ペンタフルオロエチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、2−i−プロポキシフェニル基、2−ベンジルオキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、2−メチル−1−ナフチル基、2−フェニル−1−ナフチル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、2−[3,5−ジメチルフェニル]−1−ナフチル基、2−[4−メチルフェニル]−1−ナフチル基、2−[p−(t−ブチルジメチルシリル)フェニル]−1−ナフチル基、2−(o−ビフェニリル)−1−ナフチル基、2−(m−ビフェニリル)−1−ナフチル基、2−(p−ビフェニリル)−1−ナフチル基等が挙げられる。
【0041】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中の好ましいRは、フェニル基(該フェニル基は、2−C1−3アルキル基(該2−C1−3アルキル基は、少なくとも1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)、ベンジルオキシ基、又は2−C1−4アルコキシ基で置換されている。)2−フェニル−1−ナフチル基、2−メトキシ−1−ナフチル基である。該フェニル基としては、2−トリフルオロメチルフェニル基、2−ペンタフルオロエチルフェニル基、2−ベンジルオキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、2−i−プロポキシフェニル基、2−n−ブトキシフェニル基等が挙げられる。
【0042】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、2−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、2−i−プロポキシフェニル基、2−ベンジルオキシフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、2−フェニル−1−ナフチル基、2−メトキシ−1−ナフチル基が好ましく、2−メトキシフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、2−フェニル−1−ナフチル基、2−メトキシ−1−ナフチル基がより好ましい。
【0043】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−4アルキル基である。
【0044】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRを具体的に説明する。該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、該C1−4アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
【0045】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基が好ましく、これらの中でもRは、水素原子がより好ましい。
【0046】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、C6−18アリール基又は、2つのRが一緒になって環を形成する場合は、C3−5の二価の基である。
【0047】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRを具体的に説明する。該C6−18アリール基としては、フェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−メチルフェニル基が挙げられ、2つのRが一緒になって環を形成する場合は、C3−5の二価の基であり、トリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。
【0048】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRはフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2つのRが結合したテトラメチレン基が好ましく、2つのRが互いに結合したテトラメチレン基がより好ましい。
【0049】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基である。
【0050】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRを具体的に説明する。該ハロゲン基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、該C1−4アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、該C1−4アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
【0051】
前記式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基が好ましく、これらの中でも、Rとしては、水素原子がより好ましい。
【0052】
光学活性チタンサラレン錯体の製造法については、特許文献WO2006/08787A1及び非特許文献Angew.Chem.Int.Ed.(2005年),44,4935−4939.記載の方法に従って製造できる。
【0053】
光学活性チタンサラン錯体の製造法については、特許文献WO2006/08787A1及び非特許文献Angew.Chem.Int.Ed.(2006年),45,3478−3480.記載の方法に従って製造できる。
【0054】
使用するチタン化合物については、四塩化チタン、四臭化チタン、チタンアルコキシドが挙げられる。さらに、チタンアルコキシドとしては、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラn−プロポキシド、チタンテトラi−プロポキシド、チタンテトラn−ブトキシド、チタンテトラt−ブトキシド等が挙げられる。チタン化合物の中でも、チタンテトラn−プロポキシド、チタンテトラi−プロポキシド、チタンテトラn−ブトキシド、チタンテトラt−ブトキシドが好ましく、チタンテトライソプロポキシド[Ti(Oi−Pr)]がより好ましい。なお、チタン化合物の使用量は、サレン配位子及びサラン配位子1当量に対し0.6〜10当量の範囲が好ましく、0.8〜1.2当量の範囲がより好ましい。
【0055】
光学活性チタンサレン錯体および光学活性チタンサラン錯体の製造については、一旦オキソチタン錯体として単離する方法と、反応系中にて、調製して取り出さず使用する方法(in situ方法)の両方で、光学活性エポキシ化合物を製造できる。また、オキソチタン錯体を生成する際に行う水の添加については、反応で用いる酸化剤である過酸化水素水中の水にて、実施することも可能である。
【0056】
使用する緩衝剤又は緩衝液を反応系へ添加する際は、そのまま反応溶液に添加する方法、使用する酸化剤、例えば30%過酸化水素水等に溶かしてから添加する方法があり、使用する基質や反応条件により、適宜選択できる。
【0057】
該緩衝剤に用いる成分としては、ホウ酸、リン酸、クエン酸、アルカリリン酸、アルカリリン酸水素、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、二リン酸四ナトリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、ニトリロトリ酢酸(NTA)とそのアルカリ塩、エチレンジニトリロ酢酸(EDTA)又はそのアルカリ塩、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)、(N−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン−N,N,N’−トリ酢酸三ナトリウム、エチレングリコール-ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N−四酢酸(EGTA)、3−アザ−3−(カルボキシメチル)−ペンタメチレンジニトリロ四酢酸(DTPA)、1,2-シクロヘキサンジアミン−N,N,N,N’−四酢酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)等が挙げられ、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)が、好ましい。
【0058】
緩衝液は、(非特許文献):D.D.Perrin.;B.Dempsey.「Buffers for pH and Metal Ion Control」Ed.by CHAPMAN AND HALL,London,(1974年)又は、(非特許文献)日本化学会編:改訂3版;化学便覧;基礎編II(1984年)、354−357ページ記載の方法で、調製できる。該緩衝液としては、クエン酸/NaOH緩衝液、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝液、リン酸緩衝液、KHPO/NaOH緩衝液、Tris/HCl緩衝液、ホウ酸/NaOH緩衝液、ホウ酸Na/HCl緩衝液等が挙げられ、クエン酸/NaOH緩衝液、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝液、ホウ酸/NaOH緩衝液、リン酸緩衝液、KHPO/NaOH緩衝液が、好ましい。
【0059】
前記のとおり、エポキシ化合物が酸に不安定な場合に、副生成物の生成を防ぐため、炭酸水素ナトリウムやリン酸二水素ナトリウムを添加することが、(非特許文献)日本化学会編:第4版;実験化学講座23;有機合成V;酸化反応(1991年)、245−246ページに記載されいる。この場合、酸成分により、生成したエポキシ化合物が、開環してしまうことを、炭酸水素ナトリウムやリン酸二水素ナトリウムを添加により、抑止していることが、分かっている。
【0060】
一方、本明細書にて報告している緩衝剤又は緩衝液とチタン触媒(該チタン触媒は、チタンサレン錯体及びチタンサラン錯体を意味する。)との関わりについてや、緩衝剤又は緩衝液が触媒与える作用については、分かっていない。そこで、チタン触媒を反応条件下にさらし、撹拌して15分後にチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して、過酸化水素を還元し、触媒の残存量を内部標準定量法にて比較する実験を行った。結果として、添加剤を入れた系の方が、添加剤を入れない系よりも、触媒の残存量が多いことが分かった(参考実験A)。
【0061】
以上の検討より、光学活性チタンサレン錯体又は光学活性チタンサラン錯体の存在下で、分子中にプロキラルな炭素−炭素二重結合を有する不飽和化合物と酸化剤との反応において、反応系中に添加剤を加えることにより、従来技術よりも、触媒使用量を軽減し副生成物を抑制しながら高い化学収率、高い光学収率で、品質の良い光学活性エポキシ化合物を製造できることを見い出した。
【0062】
使用する添加剤の量は、基質の不飽和化合物に対して、0.001〜200モル%が挙げられ、0.01〜100モル%の範囲が好ましく、0.35〜40モル%の範囲がより好ましい。
【0063】
本発明の方法で用いる酸化剤としては、過酸化水素水及び尿素−過酸化水素付加物(UHP)が好ましく、過酸化水素水がより好ましい。ここで、過酸化水素水の濃度は、特に制限されないが、安全性、工業的観点及び入手容易性の点からは、市販の約30〜60%濃度のものを用いることが好ましい。また、用いる過酸化水素水を希釈し使用したり、過酸化水素水をエポキシ化反応溶液に少量ずつ滴下したりしてもよく、この場合、触媒の使用量を低減することができる。なお、酸化剤の使用量は、基質の不飽和化合物に対して、1〜10当量の範囲が好ましく、1〜1.5当量の範囲がより好ましい。
【0064】
触媒の使用量は、基質の不飽和化合物に対し0.001〜100モル%の範囲が好ましく、0.01〜10モル%の範囲がより好ましい。
【0065】
本発明の光学活性エポキシ化合物製造方法は、一般に有機溶媒中で行う。該有機溶媒としては、非プロトン性の有機溶媒が好ましく、具体的には、ジクロロメタン(CHCl)、1,2−ジクロロエタン(CHClCHCl)、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、トルエン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル等のエステル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテルが挙げられる。また、過酸化水素水を酸化剤として使用する場合は、反応溶液は、有機相と水相の二相系となっても良い。
【0066】
本発明の光学活性エポキシ化合物製造方法の反応温度は、特に限定されるものではないが、0℃〜用いる溶媒の還流温度で実施することが好ましく、25℃から40℃で実施することが、より好ましい。反応温度が高過ぎても低過ぎても、生成物の鏡像体過剰率が低下してしまう。また、反応時間は特に限定されず、前記反応温度に合わせて適宜選択される。
【0067】
本発明の製造方法では、鏡像異性体の一方のみを高い選択率で製造することができる。また、本発明の製造方法では、式(1)の錯体と式(1’)の錯体との使い分けによって、光学活性エポキシ化合物の両鏡像異性体を選択的に製造することができる。
【0068】
前記式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、式(10)、式(11)、式(12)、式(13)、式(14)、式(15)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)及び式(20)中の各置換基について説明する。
【0069】
、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基(該アミノ基は、保護基で保護されていないか、又は保護されている。)、ハロゲン原子、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−4アルコキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、C1−4アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C7−11アリールカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルバモイル基、C1−4アルキルスルフィニル基、C6−10アリールスルフィニル基、C1−4アルキルスルホニル基、C6−10アリールスルホニル基、スルファモイル基、モノアルキルアミノスルホニル基、又はC2−8ジアルキルアミノスルホニル基である。
【0070】
、R、R及びRを具体的に説明する。該アミノ基としては、アミノ基、トシルアミノ基、ベンジルアミノ基、C2−7アシルアミノ基、C2−5アルコキシカルボニルアミノ基等が挙げられ、該アシルアミノ基としては、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられ、該アルコキシカルボニルアミノ基としては、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、i−プロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、i−ブトキシカルボニルアミノ基、s−ブトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、該C1−4アルキル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられ、該C1−4アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基が挙げら、該C2−5アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、トリフルオロメチルカルボニル基、モノクロロメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、ペンタフルオロエチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基等が挙げられ、該C7−13アリールカルボニル基としては、フェニルカルボニル基、o−トルオイル基、m−トルオイル基、p−トルオイル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基等が挙げられ、該C1−4アルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n−プロピルスルフィニル基、i−プロピルスルフィニル基、n−ブチルスルフィニル基、i−ブチルスルフィニル基、s−ブチルスルフィニル基、t−ブチルスルフィニル基等が挙げられ、該C6−7アリールスルフィニル基としては、ベンゼンスルフィニル基、o−トルエンスルフィニル基、m−トルエンスルフィニル基、p−トルエンスルフィニル基等が挙げられ、該C1−4アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、i−プロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、i−ブチルスルホニル基、s−ブチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基等が挙げられ、該C1−3モノアルキルアミノスルホニル基としては、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、n−プロピルアミノスルホニル基、i−プロピルアミノスルホニル基等が挙げられ、該C2−6ジアルキルアミノスルホニル基としては、ジメチルアミノスルホニル基、ジエチルアミノスルホニル基、ジ−n−プロピルアミノスルホニル基、ジ−i−プロピルアミノスルホニル基等が挙げられる。
【0071】
、R、R及びRは、それぞれ独立して、アミノ基、トシルアミノ基、ベンジルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、i−プロポキシカルボニルアミノ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、メチルカルボニル基、トリフルオロメチルカルボニル基、モノクロロメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、ペンタフルオロエチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、フェニルカルボニル基、o−トルオイル基、m−トルオイル基、p−トルオイル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n−プロピルスルフィニル基、i−プロピルスルフィニル基、n−ブチルスルフィニル基、i−ブチルスルフィニル基、s−ブチルスルフィニル基、t−ブチルスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基、o−トルエンスルフィニル基、m−トルエンスルフィニル基、p−トルエンスルフィニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、i−プロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、i−ブチルスルホニル基、s−ブチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、n−プロピルアミノスルホニル基、i−プロピルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ジエチルアミノスルホニル基、ジ−n−プロピルアミノスルホニル基、ジ−i−プロピルアミノスルホニル基が、好ましい。
【0072】
は、水素原子、C1−4アルキル基、又はC1−4アルコキシ基である。
【0073】
を具体的に説明する。該C1−4アルキル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられ、該C1−4アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基が挙げられる。
【0074】
は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基が、好ましい。
【0075】
式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のR10は、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)であり、式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、式(7)及び式(8)中のR10は、それぞれ独立して、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)である。式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)である。ただし、式(5)、式(6)、式(8)及び式(9)中のRとR10とが、互いに結合して前記式(10)、式(11)、式(12)及び式(13)(式(11)、式(12)、式(13)及び式(14)中のR12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキル基である。)の何れかで表される二価の基を形成してもよい。
【0076】
10を具体的に説明する。該C1−22アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、イコシル基、ドコシル基等が挙げられ、該C1−4アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられ、該C6−10アリール基は、フェニル基、o−フルオロフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ブロモフェニル基、m−ブロモフェニル基、p−ブロモフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、o−エチルフェニル基、m−エチルフェニル基、p−エチルフェニル基、o−(t−ブチル)フェニル基、m−(t−ブチル)フェニル基、p−(t−ブチル)フェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、o−メトキシフェニル基、m−トキシフェニル基、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
【0077】
10は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、イコシル基、ドコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、フェニル基、o−フルオロフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ブロモフェニル基、m−ブロモフェニル基、p−ブロモフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、o−エチルフェニル基、m−エチルフェニル基、p−エチルフェニル基、o−(t−ブチル)フェニル基、m−(t−ブチル)フェニル基、p−(t−ブチル)フェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、o−メトキシフェニル基、m−トキシフェニル基、p−メトキシフェニル基が好ましい。
【0078】
11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)である。
【0079】
11を具体的に説明する。該C1−22アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
【0080】
11は、メチル基が好ましい。
【0081】
12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキル基である。
【0082】
12を具体的に説明する。該アルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
【0083】
12は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。
【0084】
前記式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のRとR10とは、互いに結合して二価の基を形成してもよく、RとR10とが互いに結合して前記式(11)で表される基を形成した場合、6員環が形成されるため、該化合物としては、ベンゾピラン及びその誘導体等が挙げられる。また、RとRとが互いに結合して前記式(12)で表される基を形成した場合、5員環が形成されるため、該化合物としては、インデン及びその誘導体等が挙げられる。さらに、RとRとが互いに結合して前記式(13)で表される基を形成した場合、6員環が形成されるため、該化合物としては、1,2−ジヒドロナフタレン及びその誘導体等が挙げられる。またさらに、RとRとが互いに結合して前記式(14)で表される基を形成した場合、7員環が形成されるため、該化合物としては、1,2−ベンゾ−1,3−シクロへプタジエン及びその誘導体等が挙げられる。
【0085】
式(9)及び式(10)中の環部分構造Aについて説明する。環部分構造Aはベンゼン環と縮合する5、6又は7員環(該5、6又は7員環は何れも、無置換であるか、又はh個のR13(R13はハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はアルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基若しくはアルコキシカルボニル基は、ハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基及びアルコキシカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、カルバモイル基、スルホ基、スルホアミノ基、スルファモイル基、スルホニル基、アミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、C6−14アリールスルホンアミド基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC6−14アリールカルボニル基(該アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びアリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、hは1〜6の整数を意味し、hが2〜6の場合、R13は同じでも異なっていてもよい。)で置換されており、環の構成原子として酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができ、環内の不飽和結合の数は、縮合するベンゼン環の不飽和結合を含め、1、2又は3であり、環を構成する炭素原子は、カルボニル又はチオカルボニルであってもよい。)である。)で表される部分構造を意味する。
【0086】
前記のR13について具体的に説明する。
該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
該C1−6アルキル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、メチルカルボニルアミノメチル基、トリフルオロメチルカルボニルアミノメチル基、エチルカルボニルアミノメチル基、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカルボニルアミノエチル基、メトキシカルボニルメチル基、トリフルオロメトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基及びエトキシカルボニルエチル基等が挙げられ、該C1−6アルコキシ基としては、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、1−ペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ、2,2−ジメチルプロポキシ基、1−ヘキシルオキシ基、2−ヘキシルオキシ基、3−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2−トリメチル−n−プロポキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、メチルカルボニルオキシメトキシ基、エチルカルボニルオキシメトキシ基、メチルカルボニルオキシエトキシ基、エチルカルボニルオキシエトキシ基、メチルカルボニルアミノメトキシ基、トリフルオロメチルカルボニルアミノメトキシ基、エチルカルボニルアミノメトキシ基、メチルカルボニルアミノエトキシ基、エチルカルボニルアミノエトキシ基、メトキシカルボニルメトキシ基、トリフルオロメトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基、メトキシカルボニルエトキシ基及びエトキシカルボニルエトキシ基等が挙げられ、該C1−6アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、トリフルオロメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、c−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、i−ブチルアミノ基、s−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、c−ブチルアミノ基、1−ペンチルアミノ基、2−ペンチルアミノ基、3−ペンチルアミノ基、i−ペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、t−ペンチルアミノ基、c−ペンチルアミノ基、1−ヘキシルアミノ基、2−ヘキシルアミノ基、3−ヘキシルアミノ基、c−ヘキシルアミノ基、1−メチル−n−ペンチルアミノ基、1,1,2−トリメチル−n−プロピルアミノ基、1,2,2−トリメチル−n−プロピルアミノ基及び3,3−ジメチル−n−ブチルアミノ基等が挙げられ、該ジC1−6アルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジ−(トリフルオロメチル)アミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−i−プロピルアミノ基、ジ−c−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−i−ブチルアミノ基、ジ−s−ブチルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジ−c−ブチルアミノ基、ジ−1−ペンチルアミノ基、ジ−2−ペンチルアミノ基、ジ−3−ペンチルアミノ基、ジ−i−ペンチルアミノ基、ジ−ネオペンチルアミノ基、ジ−t−ペンチルアミノ基、ジ−c−ペンチルアミノ基、ジ−1−ヘキシルアミノ基、ジ−2−ヘキシルアミノ基、ジ−3−ヘキシルアミノ基、ジ−c−ヘキシルアミノ基、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノ基、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノ基、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノ基、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノ基、メチル(エチル)アミノ基、メチル(n−プロピル)アミノ基、メチル(i−プロピル)アミノ基、メチル(c−プロピル)アミノ基、メチル(n−ブチル)アミノ基、メチル(i−ブチル)アミノ基、メチル(s−ブチル)アミノ基、メチル(t−ブチル)アミノ基、メチル(c−ブチル)アミノ基、エチル(n−プロピル)アミノ基、エチル(i−プロピル)アミノ基、エチル(c−プロピル)アミノ基、エチル(n−ブチル)アミノ基、エチル(i−ブチル)アミノ基、エチル(s−ブチル)アミノ基、エチル(t−ブチル)アミノ基、エチル(c−ブチル)アミノ基、n−プロピル(i−プロピル)アミノ基、n−プロピル(c−プロピル)アミノ基、n−プロピル(n−ブチル)アミノ基、n−プロピル(i−ブチル)アミノ基、n−プロピル(s−ブチル)アミノ基、n−プロピル(t−ブチル)アミノ基、n−プロピル(c−ブチル)アミノ基、i−プロピル(c−プロピル)アミノ基、i−プロピル(n−ブチル)アミノ基、i−プロピル(i−ブチル)アミノ基、i−プロピル(s−ブチル)アミノ基、i−プロピル(t−ブチル)アミノ基、i−プロピル(c−ブチル)アミノ基、c−プロピル(n−ブチル)アミノ基、c−プロピル(i−ブチル)アミノ基、c−プロピル(s−ブチル)アミノ基、c−プロピル(t−ブチル)アミノ基、c−プロピる(c−ブチル)アミノ基、n−ブチル(i−ブチル)アミノ基、n−ブチル(s−ブチル)アミノ基、n−ブチル(t−ブチル)アミノ基、n−ブチル(c−ブチル)アミノ基、i−ブチル(s−ブチル)アミノ基、i−ブチル(t−ブチル)アミノ基、i−ブチル(c−ブチル)アミノ基、s−ブチル(t−ブチル)アミノ基、s−ブチル(c−ブチル)アミノ基及びt−ブチル(c−ブチル)アミノ基等が挙げられ、該C1−6アルキルカルボニルアミノ基としては、メチルカルボニルアミノ基、トリフルオロメチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、i−ブチルカルボニルアミノ基、s−ブチルカルボニルアミノ基、t−ブチルカルボニルアミノ基、1−ペンチルカルボニルアミノ基、2−ペンチルカルボニルアミノ基、3−ペンチルカルボニルアミノ基、i−ペンチルカルボニルアミノ基、ネオペンチルカルボニルアミノ、t−ペンチルカルボニルアミノ基、1−ヘキシルカルボニルアミノ基、2−ヘキシルカルボニルアミノ基及び3−ヘキシルカルボニルアミノ基等が挙げられ、該C1−6アルキルスルホンアミド基としては、メタンスルホンアミド基、トリフルオロメタンスルホンアミド基、エタンスルホンアミド基、n−プロパンスルホンアミド基、i−プロパンスルホンアミド基、n−ブタンスルホンアミド基、i−ブタンスルホンアミド基、s−ブタンスルホンアミド基、t−ブタンスルホンアミド基、1−ペンタンスルンアミド基、2−ペンタンスルホンアミド基、3−ペンタンスルホンアミド基、i−ペンタンスルホンアミド基、ネオペンタンスルホンアミド基、t−ペンタンスルホンアミド基、1−ヘキサンスルホンアミド基、2−ヘキサンスルホンアミド基及び3−ヘキサンスルホンアミド基等が挙げられ、該C6−14アリールスルホンアミド基としては、ベンゼンスルホンアミド基、p−トルエンスルホンアミド基、o−ビフェニルスルホンアミド基、m−ビフェニルスルホンアミド基、p−ビフェニルスルホンアミド基、1−ナフタレンスルホンアミド基、2−ナフタレンスルホンアミド基、1−アントラセンスルホンアミド基、2−アントラセンスルホンアミド基、9−アントラセンスルホンアミド基、1−フェナントレンスルホンアミド基、2−フェナントレンスルホンアミド基、3−フェナントレンスルホンアミド基、4−フェナントレンスルホンアミド基及び9−フェナントレンスルホンアミド基等が挙げられ、該C1−6アルキルアミノカルボニル基としては、メチルアミノカルボニル基、トリフルオロメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、i−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、i−ブチルアミノカルボニル基、s−ブチルアミノカルボニル基、t−ブチルアミノカルボニル基、1−ペンチルアミノカルボニル基、2−ペンチルアミノカルボニル基、3−ペンチルアミノカルボニル基、i−ペンチルアミノカルボニル基、ネオペンチルアミノカルボニル、t−ペンチルアミノカルボニル基、1−ヘキシルアミノカルボニル基、2−ヘキシルアミノカルボニル基及び3−ヘキシルアミノカルボニル基等が挙げられ、該ジC1−6アルキルアミノカルボニル基としては、ジメチルアミノカルボニル基、ジ(トリフルオロメチル)アミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル基、ジ−i−プロピルアミノカルボニル基、ジ−c−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル基、ジ−i−ブチルアミノカルボニル基、ジ−s−ブチルアミノカルボニル基、ジ−t−ブチルアミノカルボニル基、ジ−c−ブチルアミノカルボニル基、ジ−1−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−2−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−3−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−i−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−ネオペンチルアミノカルボニル基、ジ−t−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−c−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−1−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−2−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−3−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−c−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノカルボニル基、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル基、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル基、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(エチル)アミノカルボニル基、トリフルオロメチル(エチル)アミノカルボニル基、メチル(n−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(i−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(c−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(n−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(n−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(i−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(c−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(n−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(i−プロピル)アミノカルボニル基、n−プロピル(c−プロピル)アミノカルボニル基、n−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(c−プロピル)アミノカルボニル基、i−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、i
−ブチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、s−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、s−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基及びt−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、トリフルオロメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、1−ペンチルカルボニル基、2−ペンチルカルボニル基、3−ペンチルカルボニル基、i−ペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニル基、t−ペンチルカルボニル基、1−ヘキシルカルボニル基、2−ヘキシルカルボニル基及び3−ヘキシルカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、1−ペンチルオキシカルボニル基、2−ペンチルオキシカルボニル基、3−ペンチルオキシカルボニル基、i−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、t−ペンチルオキシカルボニル基、1−ヘキシルオキシカルボニル基、2−ヘキシルオキシカルボニル基及び3−ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基及びn−ブタンスルホニル基等が挙げられ、該C6−14アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、p−フルオロベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、o−ビフェニルスルホニル基、m−ビフェニルスルホニル基、p−ビフェニルスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、1−アントラセンスルホニル基、2−アントラセンスルホニル基、9−アントラセンスルホニル基、1−フェナントレンスルホニル基、2−フェナントレンスルホニル基、3−フェナントレンスルホニル基、4−フェナントレンスルホニル基及び9−フェナントレンスルホニル基等が挙げられ、該C6−14アリールカルボニル基としては、フェニルカルボニル基、p−フルオロフェニルカルボニル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基、1−アントリルカルボニル基、2−アントリルカルボニル基、9−アントリルカルボニル基、1−フェナントリルカルボニル基、2−フェナントリルカルボニル基、3−フェナントリルカルボニル基、4−フェナントリルカルボニル基及び9−フェナントリルカルボニル基等が挙げられる。
【0087】
前記のR13について、好ましい原子及び置換基を具体的に説明する。R13は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、メチルカルボニルアミノメチル基、トリフルオロメチルカルボニルアミノメチル基、エチルカルボニルアミノメチル基、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカルボニルアミノエチル基、メトキシカルボニルメチル基、トリフルオロメトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、メチルカルボニルオキシメトキシ基、エチルカルボニルオキシメトキシ基、メチルカルボニルオキシエトキシ基、エチルカルボニルオキシエトキシ基、メチルカルボニルアミノメトキシ基、トリフルオロメチルカルボニルアミノメトキシ基、エチルカルボニルアミノメトキシ基、メチルカルボニルアミノエトキシ基、エチルカルボニルアミノエトキシ基、メトキシカルボニルメトキシ基、トリフルオロメトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基、メトキシカルボニルエトキシ基、エトキシカルボニルエトキシ基、メチルアミノ基、トリフルオロメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジ−(トリフルオロメチル)アミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−i−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、メチルカルボニルアミノ基、トリフルオロメチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、メタンスルホンアミド基、トリフルオロメタンスルホンアミド基、エタンスルホンアミド基、n−プロパンスルホンアミド基、i−プロパンスルホンアミド基、n−ブタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、p−トルエンスルホンアミド基、メチルアミノカルボニル基、トリフルオロメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、i−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ジ(トリフルオロメチル)アミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル、ジ−i−プロピルアミノカルボニル基、ジ−c−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル基、メチル(エチル)アミノカルボニル基、トリフルオロメチル(エチル)アミノカルボニル基、メチルカルボニル基、トリフルオロメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、メトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、o−ビフェニルスルホニル基、m−ビフェニルスルホニル基、p−ビフェニルスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、フェニルカルボニル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、カルバモイル基、スルホアミノ基、スルファモイル基、アミノ基、カルボキシル基が好ましい。
【0088】
前記式(9)及び式(10)中のAの環部分構造が、下記式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(x)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)、式(af)、式(ag)及び式(ah)の何れかで表される場合における、
【0089】
【化12】

【0090】
前記式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(x)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)、式(af)、式(ag)及び式(ah)中のR14、R15、R16、R17、R18及びR19を説明する。
【0091】
前記式(a)、式(b)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(x)、式(ab)、式(ae)、式(af)及び式(ag)中のR14及びR15について説明する。式(a)、式(b)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(x)、式(ab)、式(ae)、式(af)及び式(ag)中のR14及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、C1−6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニルオキシ基及びアルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基(該シクロアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルスルホニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基で置換されている。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)である。
【0092】
前記式(a)、式(b)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(x)、式(ab)、式(ae)、式(af)及び式(ag)中のR14及びR15の各置換基を具体的に説明する。
該C1−6アルキル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、メチルカルボニルアミノメチル基、トリフルオロメチルカルボニルアミノメチル基、エチルカルボニルアミノメチル基、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカルボニルアミノエチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基及びエトキシカルボニルエチル基等が挙げられ、
該C6−14アリール基としては、フェニル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基及び9−フェナントリル基等が挙げられる。
該C2−9ヘテロアリール基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2−6単環式複素環基及び構成原子数が8〜10までのC5−9縮合二環式複素環基が含まれる。該5〜7員環までのC2−6単環式複素環基としては、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリル基、2−1,3,4−チアジアゾリル基、3−1,2,4−オキサジアゾリル基、5−1,2,4−オキサジアゾリル基、3−1,2,4−チアジアゾリル基、5−1,2,4−チアジアゾリル基、3−1,2,5−オキサジアゾリル基及び3−1,2,5−チアジアゾリル基等が挙げられ、
構成原子数が8〜10までの該C5−9縮合二環式複素環基としては、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、4−ベンゾチエニル基、5−ベンゾチエニル基、6−ベンゾチエニル基、7−ベンゾチエニル基、1−イソベンゾチエニル基、4−イソベンゾチエニル基、5−イソベンゾチエニル基、2−クロメニル基、3−クロメニル基、4−クロメニル基、5−クロメニル基、6−クロメニル基、7−クロメニル基、8−クロメニル基、1−インドリジニル基、2−インドリジニル基、3−インドリジニル基、5−インドリジニル基、6−インドリジニル基、7−インドリジニル基、8−インドリジニル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−インダゾリル基、2−インダゾリル基、3−インダゾリル基、4−インダゾリル基、5−インダゾリル基、6−インダゾリル基、7−インダゾリル基、1−プリニル基、2−プリニル基、3−プリニル基、6−プリニル基、7−プリニル基、8−プリニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基、1−2,7−ナフチリジニル基、3−2,7−ナフチリジニル基、4−2,7−ナフチリジニル基、1−2,6−ナフチリジニル基、3−2,6−ナフチリジニル基、4−2,6−ナフチリジニル基、2−1,8−ナフチリジニル基、3−1,8−ナフチリジニル基、4−1,8−ナフチリジニル基、2−1,7−ナフチリジニル基、3−1,7−ナフチリジニル基、4−1,7−ナフチリジニル基、5−1,7−ナフチリジニル基、6−1,7−ナフチリジニル基、8−1,7−ナフチリジニル基、2−1,6−ナフチリジニル基、3−1,6−ナフチリジニル基、4−1,6−ナフチリジニル基、5−1,6−ナフチリジニル基、7−1,6−ナフチリジニル基、8−1,6−ナフチリジニル基、2−1,5−ナフチリジニル基、3−1,5−ナフチリジニル基、4−1,5−ナフチリジニル基、6−1,5−ナフチリジニル基、7−1,5−ナフチリジニル基、8−1,5−ナフチリジニル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基、2−プテリジニル基、4−プテリジニル基、6−プテリジニル基及び7−プテリジニル基等が挙げられる。該C1−6アルキルアミノカルボニル基としては、
メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、i−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、i−ブチルアミノカルボニル基、s−ブチルアミノカルボニル基、t−ブチルアミノカルボニル基、1−ペンチルアミノカルボニル基、2−ペンチルアミノカルボニル基、3−ペンチルアミノカルボニル基、i−ペンチルアミノカルボニル基、ネオペンチルアミノカルボニル、t−ペンチルアミノカルボニル基、1−ヘキシルアミノカルボニル基、2−ヘキシルアミノカルボニル基及び3−ヘキシルアミノカルボニル基等が挙げられ、該ジC1−6アルキルアミノカルボニル基としては、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル、ジ−i−プロピルアミノカルボニル基、ジ−c−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル基、ジ−i−ブチルアミノカルボニル基、ジ−s−ブチルアミノカルボニル基、ジ−t−ブチルアミノカルボニル基、ジ−c−ブチルアミノカルボニル基、ジ−1−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−2−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−3−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−i−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−ネオペンチルアミノカルボニル基、ジ−t−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−c−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−1−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−2−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−3−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−c−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノカルボニル基、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル基、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル基、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(エチル)アミノカルボニル基、メチル(n−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(i−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(c−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(n−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(n−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(i−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(c−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(n−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(i−プロピル)アミノカルボニル基、n−プロピル(c−プロピル)アミノカルボニル基、n−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(c−プロピル)アミノカルボニル基、i−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、s−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、s−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基及びt−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、1−ペンチルカルボニル基、2−ペンチルカルボニル基、3−ペンチルカルボニル基、i−ペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニル基、t−ペンチルカルボニル基、1−ヘキシルカルボニル基、2−ヘキシルカルボニル基及び3−ヘキシルカルボニル基が挙げられ、該C3−8シクロアルキルカルボニル基としては、c−プロピルカルボニル基、c−ブチルカルボニル基、1−メチル−c−プロピルカルボニル基、2−メチル−c−プロピルカルボニル基、c−ペンチルカルボニル基、1−メチル−c−ブチルカルボニル基、2−メチル−c−ブチルカルボニル基、3−メチル−c−ブチルカルボニル基、1,2−ジメチル−c−プロピルカルボニル基、2,3−ジメチル−c−プロピルカルボニル基、1−エチル−c−プロピルカルボニル基、2−エチル−c−プロピルカルボニル基、c−ヘキシルカルボニル基、c−ヘプチルカルボニル基、c−オクチルカルボニル基、1−メチル−c−ヘキシルカルボニル基、2−メチル−c−ヘキシルカルボニル基、3−メチル−c−ヘキシルカルボニル基、1,2−ジメチル−c−ヘキシルカルボニル基、2,3−ジメチル−c−プロピルカルボニル基、1−エチル−c−プロピルカルボニル基、1−メチル−c−ペンチルカルボニル基、2−メチル−c−ペンチルカルボニル基、3−メチル−c−ペンチルカルボニル基、1−エチル−c−ブチルカルボニル基、2−エチル−c−ブチルカルボニル基、3−エチル−c−ブチルカルボニル基、1,2−ジメチル−c−ブチルカルボニル基、1,3−ジメチル−c−ブチルカルボニル基、2,2−ジメチル−c−ブチルカルボニル基、2,3−ジメチル−c−ブチルカルボニル基、2,4−ジメチル−c−ブチルカルボニル基、3,3−ジメチル−c−ブチルカルボニル基、1−n−プロピル−c−プロピルカルボニル基、2−n−プロピル−c−プロピルカルボニル基、1−i−プロピル−c−プロピルカルボニル基、2−i−プロピル−c−プロピルカルボニル基、1,2,2−トリメチル−c−プロピルカルボニル基、1,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニル基、2,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニル基、1−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニル基、2−エチル−1−メチル−c−プロピルカルボニル基、2−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニル基及び2−エチル−3−メチル−c−プロピルカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、1−ペンチルオキシカルボニル基、2−ペンチルオキシカルボニル基、3−ペンチルオキシカルボニル基、i−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、t−ペンチルオキシカルボニル基、1−ヘキシルオキシカルボニル基、2−ヘキシルオキシカルボニル基及び3−ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基及びエタンスルホニル基が挙げられ、該C6−14アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、o−ビフェニルスルホニル基、m−ビフェニルスルホニル基、p−ビフェニルスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、1−アントラセンスルホニル基、2−アントラセンスルホニル基、9−アントラセンスルホニル基、1−フェナントレンスルホニル基、2−フェナントレンスルホニル基、3−フェナントレンスルホニル基、4−フェナントレンスルホニル基及び9−フェナントレンスルホニル基等が挙げられる。
該C2−9ヘテロアリールスルホニル基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2−6単環式複素環スルホニル基及び構成原子数が8〜10までのC5−9縮合二環式複素環スルホニル基が含まれる。該5〜7員環までのC2−6単環式複素環スルホニル基としては、2−チエニルスルホニル基、3−チエニルスルホニル基、2−フリルスルホニル基、3−フリルスルホニル基、2−ピラニルスルホニル基、3−ピラニルスルホニル基、4−ピラニルスルホニル基、1−ピロリルスルホニル基、2−ピロリルスルホニル基、3−ピロリルスルホニル基、1−イミダゾリルスルホニル基、2−イミダゾリルスルホニル基、4−イミダゾリルスルホニル基、1−ピラゾリルスルホニル基、3−ピラゾリルスルホニル基、4−ピラゾリルスルホニル基、2−チアゾリルスルホニル基、4−チアゾリルスルホニル基、5−チアゾリルスルホニル基、3−イソチアゾリルスルホニル基、4−イソチアゾリルスルホニル基、5−イソチアゾリルスルホニル基、2−オキサゾリルスルホニル基、4−オキサゾリルスルホニル基、5−オキサゾリルスルホニル基、3−イソオキサゾリルスルホニル基、4−イソオキサゾリルスルホニル基、5−イソオキサゾリルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基、3−ピリジルスルホニル基、4−ピリジルスルホニル基、2−ピラジニルスルホニル基、2−ピリミジニルスルホニル基、4−ピリミジニルスルホニル基、5−ピリミジニルスルホニル基、3−ピリダジニルスルホニル基、4−ピリダジニルスルホニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリルスルホニル基、2−1,3,4−チアジアゾリルスルホニル基、3−1,2,4−オキサジアゾリルスルホニル基、5−1,2,4−オキサジアゾリルスルホニル基、3−1,2,4−チアジアゾリルスルホニル基、5−1,2,4−チアジアゾリルスルホニル基、3−1,2,5−オキサジアゾリルスルホニル基及び3−1,2,5−チアジアゾリルスルホニル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までの該C5−9縮合二環式複素環スルホニル基としては、2−ベンゾフラニルスルホニル基、3−ベンゾフラニルスルホニル基、4−ベンゾフラニルスルホニル基、5−ベンゾフラニルスルホニル基、6−ベンゾフラニルスルホニル基、7−ベンゾフラニルスルホニル基、1−イソベンゾフラニルスルホニル基、4−イソベンゾフラニルスルホニル基、5−イソベンゾフラニルスルホニル基、2−ベンゾチエニルスルホニル基、3−ベンゾチエニルスルホニル基、4−ベンゾチエニルスルホニル基、5−ベンゾチエニルスルホニル基、6−ベンゾチエニルスルホニル基、7−ベンゾチエニルスルホニル基、1−イソベンゾチエニルスルホニル基、4−イソベンゾチエニルスルホニル基、5−イソベンゾチエニルスルホニル基、2−クロメニルスルホニル基、3−クロメニルスルホニル基、4−クロメニルスルホニル基、5−クロメニルスルホニル基、6−クロメニルスルホニル基、7−クロメニルスルホニル基、8−クロメニルスルホニル基、1−インドリジニルスルホニル基、2−インドリジニルスルホニル基、3−インドリジニルスルホニル基、5−インドリジニルスルホニル基、6−インドリジニルスルホニル基、7−インドリジニルスルホニル基、8−インドリジニルスルホニル基、1−イソインドリルスルホニル基、2−イソインドリルスルホニル基、4−イソインドリルスルホニル基、5−イソインドリルスルホニル基、1−インドリルスルホニル基、2−インドリルスルホニル基、3−インドリルスルホニル基、4−インドリルスルホニル基、5−インドリルスルホニル基、6−インドリルスルホニル基、7−インドリルスルホニル基、1−インダゾリルスルホニル基、2−インダゾリルスルホニル基、3−インダゾリルスルホニル基、4−インダゾリルスルホニル基、5−インダゾリルスルホニル基、6−インダゾリルスルホニル基、7−インダゾリルスルホニル基、1−プリニルスルホニル基、2−プリニルスルホニル基、3−プリニルスルホニル基、6−プリニルスルホニル基、7−プリニルスルホニル基、8−プリニルスルホニル基、2−キノリルスルホニル基、3−キノリルスルホニル基、4−キノリルスルホニル基、5−キノリルスルホニル基、6−キノリルスルホニル基、7−キノリルスルホニル基、8−キノリルスルホニル基、1−イソキノリルスルホニル基、3−イソキノリルスルホニル基、4−イソキノリルスルホニル基、5−イソキノリルスルホニル基、6−イソキノリルスルホニル基、7−イソキノリルスルホニル基、8−イソキノリルスルホニル基、1−フタラジニルスルホニル基、5−フタラジニルスルホニル基、6−フタラジニルスルホニル基、1−2、7−ナフチリジニルスルホニル基、3−2,7−ナフチリジニルスルホニル基、4−2,7−ナフチリジニルスルホニル基、1−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、3−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、4−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、5−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、6−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、5−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、7−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、6−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、7−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、2−キノキサリニルスルホニル基、5−キノキサリニルスルホニル基、6−キノキサリニルスルホニル基、2−キナゾリニルスルホニル基、4−キナゾリニルスルホニル基、5−キナゾリニルスルホニル基、6−キナゾリニルスルホニル基、7−キナゾリニルスルホニル基、8−キナゾリニルスルホニル基、3−シンノリニルスルホニル基、4−シンノリニルスルホニル基、5−シンノリニルスルホニル基、6−シンノリニルスルホニル基、7−シンノリニルスルホニル基、8−シンノリニルスルホニル基、2−プテリジニルスルホニル基、4−プテリジニルスルホニル基、6−プテリジニルスルホニル基及び7−プテリジニルスルホニル基等が挙げられる。該C6−14アリールカルボニル基としては、フェニルカルボニル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基、1−アントリルカルボニル基、2−アントリルカルボニル基、9−アントリルカルボニル基、1−フェナントリルカルボニル基、2−フェナントリルカルボニル基、3−フェナントリルカルボニル基、4−フェナントリルカルボニル基及び9−フェナントリルカルボニル基等が挙げられる。
該C2−9ヘテロアリールカルボニル基としては、
酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2−6単環式複素環カルボニル基及び構成原子数が8〜10までのC5−9縮合二環式複素環カルボニル基が含まれる。該5〜7員環までのC2−6単環式複素環カルボニル基としては、2−チエニルカルボニル基、3−チエニルカルボニル基、2−フリルカルボニル基、3−フリルカルボニル基、2−ピラニルカルボニル基、3−ピラニルカルボニル基、4−ピラニルカルボニル基、1−ピロリルカルボニル基、2−ピロリルカルボニル基、3−ピロリルカルボニル基、1−イミダゾリルカルボニル基、2−イミダゾリルカルボニル基、4−イミダゾリルカルボニル基、1−ピラゾリルカルボニル基、3−ピラゾリルカルボニル基、4−ピラゾリルカルボニル基、2−チアゾリルカルボニル基、4−チアゾリルカルボニル基、5−チアゾリルカルボニル基、3−イソチアゾリルカルボニル基、4−イソチアゾリルカルボニル基、5−イソチアゾリルカルボニル基、2−オキサゾリルカルボニル基、4−オキサゾリルカルボニル基、5−オキサゾリルカルボニル基、3−イソオキサゾリルカルボニル基、4−イソオキサゾリルカルボニル基、5−イソオキサゾリルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、4−ピリジルカルボニル基、2−ピラジニルカルボニル基、2−ピリミジニルカルボニル基、4−ピリミジニルカルボニル基、5−ピリミジニルカルボニル基、3−ピリダジニルカルボニル基、4−ピリダジニルカルボニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリルカルボニル基、2−1,3,4−チアジアゾリルカルボニル基、3−1,2,4−オキサジアゾリルカルボニル基、5−1,2,4−オキサジアゾリルカルボニル基、3−1,2,4−チアジアゾリルカルボニル基、5−1,2,4−チアジアゾリルカルボニル基、3−1,2,5−オキサジアゾリルカルボニル基及び3−1,2,5−チアジアゾリルカルボニル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までの該C5−9縮合二環式複素環カルボニル基としては、
2−ベンゾフラニルカルボニル基、3−ベンゾフラニルカルボニル基、4−ベンゾフラニルカルボニル基、5−ベンゾフラニルカルボニル基、6−ベンゾフラニルカルボニル基、7−ベンゾフラニルカルボニル基、1−イソベンゾフラニルカルボニル基、4−イソベンゾフラニルカルボニル基、5−イソベンゾフラニルカルボニル基、2−ベンゾチエニルカルボニル基、3−ベンゾチエニルカルボニル基、4−ベンゾチエニルカルボニル基、5−ベンゾチエニルカルボニル基、6−ベンゾチエニルカルボニル基、7−ベンゾチエニルカルボニル基、1−イソベンゾチエニルカルボニル基、4−イソベンゾチエニルカルボニル基、5−イソベンゾチエニルカルボニル基、2−クロメニルカルボニル基、3−クロメニルカルボニル基、4−クロメニルカルボニル基、5−クロメニルカルボニル基、6−クロメニルカルボニル基、7−クロメニルカルボニル基、8−クロメニルカルボニル基、1−インドリジニルカルボニル基、2−インドリジニルカルボニル基、3−インドリジニルカルボニル基、5−インドリジニルカルボニル基、6−インドリジニルカルボニル基、7−インドリジニルカルボニル基、8−インドリジニルカルボニル基、1−イソインドリルカルボニル基、2−イソインドリルカルボニル基、4−イソインドリルカルボニル基、5−イソインドリルカルボニル基、1−インドリルカルボニル基、2−インドリルカルボニル基、3−インドリルカルボニル基、4−インドリルカルボニル基、5−インドリルカルボニル基、6−インドリルカルボニル基、7−インドリルカルボニル基、1−インダゾリルカルボニル基、2−インダゾリルカルボニル基、3−インダゾリルカルボニル基、4−インダゾリルカルボニル基、5−インダゾリルカルボニル基、6−インダゾリルカルボニル基、7−インダゾリルカルボニル基、1−プリニルカルボニル基、2−プリニルカルボニル基、3−プリニルカルボニル基、6−プリニルカルボニル基、7−プリニルカルボニル基、8−プリニルカルボニル基、2−キノリルカルボニル基、3−キノリルカルボニル基、4−キノリルカルボニル基、5−キノリルカルボニル基、6−キノリルカルボニル基、7−キノリルカルボニル基、8−キノリルカルボニル基、1−イソキノリルカルボニル基、3−イソキノリルカルボニル基、4−イソキノリルカルボニル基、5−イソキノリルカルボニル基、6−イソキノリルカルボニル基、7−イソキノリルカルボニル基、8−イソキノリルカルボニル基、1−フタラジニルカルボニル基、5−フタラジニルカルボニル基、6−フタラジニルカルボニル基、1−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、3−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、4−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、1−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、3−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、4−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、5−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、6−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、5−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、7−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、6−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、7−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、2−キノキサリニルカルボニル基、5−キノキサリニルカルボニル基、6−キノキサリニルカルボニル基、2−キナゾリニルカルボニル基、4−キナゾリニルカルボニル基、5−キナゾリニルカルボニル基、6−キナゾリニルカルボニル基、7−キナゾリニルカルボニル基、8−キナゾリニルカルボニル基、3−シンノリニルカルボニル基、4−シンノリニルカルボニル基、5−シンノリニルカルボニル基、6−シンノリニルカルボニル基、7−シンノリニルカルボニル基、8−シンノリニルカルボニル基、2−プテリジニルカルボニル基、4−プテリジニルカルボニル基、6−プテリジニルカルボニル基及び7−プテリジニルカルボニル基等が挙げられる。
【0093】
式(a)、式(b)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(x)、式(ab)、式(ae)、式(af)及び式(ag)中のR14及びR15は、
それぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、メチルカルボニルアミノメチル基、エチルカルボニルアミノエチル基、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカルボニルアミノエチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、フェニル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、i−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル基、ジ−i−プロピルアミノカルボニル基、ジ−c−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、c−ペンチルカルボニル基、c−ヘキシルカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、o−ビフェニルスルホニル基、m−ビフェニルスルホニル基、p−ビフェニルスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基、3−ピリジルスルホニル基、4−ピリジルスルホニル基、フェニルカルボニル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、4−ピリジルカルボニル基が好ましい。
【0094】
前記式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(f)、式(g)、式(h)、式(j)、式(k)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)及び式(af)中のR14,R15,R16及びR17について説明する。式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(f)、式(g)、式(h)、式(j)、式(k)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)及び式(af)中のR16,R17,R18及びR19はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6カルボニルオキシ基、C1−6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニルオキシ基及びアルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基(該シクロアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルスルホニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基で置換されている。)、C3−8シクロアルキル基(該シクロアルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基若しくは水酸基で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基若しくはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)で置換されている。)、C1−6チオアルコキシ基(該チオアルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、水酸基、C6−14アリール基、若しくはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)で置換されている。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、スルホ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、カルバモイル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C6−14アリールカルボニル基、C2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、カルボキシル基、若しくはC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、カルボキシル基、若しくは水酸基で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、カルバモイル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、若しくはC6−14アリールカルボニル基で置換されている。)である。
【0095】
式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(f)、式(g)、式(h)、式(j)、式(k)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)及び式(af)中のR16,R17,R18及びR19の各原子及び各置換基を具体的に説明する。該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、該C1−6アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基及び3,3−ジメチル−n−ブチル基、メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、メチルカルボニルアミノメチル基、エチルカルボニルアミノメチル基、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカルボニルアミノエチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基及びエトキシカルボニルエチル基等が挙げられ、該C1−6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、1−ペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ、i−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、1−ヘキシルオキシ、2−ヘキシルオキシ基、3−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2−トリメチル−n−プロポキシ基及び3,3−ジメチル−n−ブトキシ基等が挙げられ、該C6−14アリール基として、フェニル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基及び9−フェナントリル基等が挙げられる。
該C2−9ヘテロアリール基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2−6単環式複素環基及び構成原子数が8〜10までのC5−9縮合二環式複素環基が含まれる。
該5〜7員環までのC2−6単環式複素環基としては、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリル基、2−1,3,4−チアジアゾリル基、3−1,2,4−オキサジアゾリル基、5−1,2,4−オキサジアゾリル基、3−1,2,4−チアジアゾリル基、5−1,2,4−チアジアゾリル基、3−1,2,5−オキサジアゾリル基及び3−1,2,5−チアジアゾリル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までの該C5−9縮合二環式複素環基としては、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、4−ベンゾチエニル基、5−ベンゾチエニル基、6−ベンゾチエニル基、7−ベンゾチエニル基、1−イソベンゾチエニル基、4−イソベンゾチエニル基、5−イソベンゾチエニル基、2−クロメニル基、3−クロメニル基、4−クロメニル基、5−クロメニル基、6−クロメニル基、7−クロメニル基、8−クロメニル基、1−インドリジニル基、2−インドリジニル基、3−インドリジニル基、5−インドリジニル基、6−インドリジニル基、7−インドリジニル基、8−インドリジニル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−インダゾリル基、2−インダゾリル基、3−インダゾリル基、4−インダゾリル基、5−インダゾリル基、6−インダゾリル基、7−インダゾリル基、1−プリニル基、2−プリニル基、3−プリニル基、6−プリニル基、7−プリニル基、8−プリニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基、1−2,7−ナフチリジニル基、3−2,7−ナフチリジニル基、4−2,7−ナフチリジニル基、1−2,6−ナフチリジニル基、3−2,6−ナフチリジニル基、4−2,6−ナフチリジニル基、2−1,8−ナフチリジニル基、3−1,8−ナフチリジニル基、4−1,8−ナフチリジニル基、2−1,7−ナフチリジニル基、3−1,7−ナフチリジニル基、4−1,7−ナフチリジニル基、5−1,7−ナフチリジニル基、6−1,7−ナフチリジニル基、8−1,7−ナフチリジニル基、2−1,6−ナフチリジニル基、3−1,6−ナフチリジニル基、4−1,6−ナフチリジニル基、5−1,6−ナフチリジニル基、7−1,6−ナフチリジニル基、8−1,6−ナフチリジニル基、2−1,5−ナフチリジニル基、3−1,5−ナフチリジニル基、4−1,5−ナフチリジニル基、6−1,5−ナフチリジニル基、7−1,5−ナフチリジニル基、8−1,5−ナフチリジニル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基、2−プテリジニル基、4−プテリジニル基、6−プテリジニル基及び7−プテリジニル基等が挙げられる。
該C1−6アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、i−プロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、i−ブチルカルボニルオキシ基、s−ブチルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基、1−ペンチルカルボニルオキシ基、2−ペンチルカルボニルオキシ基、3−ペンチルカルボニルオキシ基、i−ペンチルカルボニルオキシ基、ネオペンチルカルボニルオキシ基、t−ペンチルカルボニルオキシ基、1−ヘキシルカルボニルオキシ基、2−ヘキシルカルボニルオキシ基、3−ヘキシルカルボニルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基、1,2,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ基及び3,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ基等が挙げられ、
該C1−6アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、c−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、i−ブチルアミノ基、s−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、c−ブチルアミノ基、1−ペンチルアミノ基、2−ペンチルアミノ基、3−ペンチルアミノ基、i−ペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、t−ペンチルアミノ基、c−ペンチルアミノ基、1−ヘキシルアミノ基、2−ヘキシルアミノ基、3−ヘキシルアミノ基、c−ヘキシルアミノ基、1−メチル−n−ペンチルアミノ基、1,1,2−トリメチル−n−プロピルアミノ基、1,2,2−トリメチル−n−プロピルアミノ基及び3,3−ジメチル−n−ブチルアミノ基等が挙げられ、該ジC1−6アルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−i−プロピルアミノ基、ジ−c−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−i−ブチルアミノ基、ジ−s−ブチルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジ−c−ブチルアミノ基、ジ−1−ペンチルアミノ基、ジ−2−ペンチルアミノ基、ジ−3−ペンチルアミノ基、ジ−i−ペンチルアミノ基、ジ−ネオペンチルアミノ基、ジ−t−ペンチルアミノ基、ジ−c−ペンチルアミノ基、ジ−1−ヘキシルアミノ基、ジ−2−ヘキシルアミノ基、ジ−3−ヘキシルアミノ基、ジ−c−ヘキシルアミノ基、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノ基、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノ基、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノ基、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノ基、メチル(エチル)アミノ基、メチル(n−プロピル)アミノ基、メチル(i−プロピル)アミノ基、メチル(c−プロピル)アミノ基、メチル(n−ブチル)アミノ基、メチル(i−ブチル)アミノ基、メチル(s−ブチル)アミノ基、メチル(t−ブチル)アミノ基、メチル(c−ブチル)アミノ基、エチル(n−プロピル)アミノ基、エチル(i−プロピル)アミノ基、エチル(c−プロピル)アミノ基、エチル(n−ブチル)アミノ基、エチル(i−ブチル)アミノ基、エチル(s−ブチル)アミノ基、エチル(t−ブチル)アミノ基、エチル(c−ブチル)アミノ基、n−プロピル(i−プロピル)アミノ基、n−プロピル(c−プロピル)アミノ基、n−プロピル(n−ブチル)アミノ基、n−プロピル(i−ブチル)アミノ基、n−プロピル(s−ブチル)アミノ基、n−プロピル(t−ブチル)アミノ基、n−プロピル(c−ブチル)アミノ基、i−プロピル(c−プロピル)アミノ基、i−プロピル(n−ブチル)アミノ基、i−プロピル(i−ブチル)アミノ基、i−プロピル(s−ブチル)アミノ基、i−プロピル(t−ブチル)アミノ基、i−プロピル(c−ブチル)アミノ基、c−プロピル(n−ブチル)アミノ基、c−プロピル(i−ブチル)アミノ基、c−プロピル(s−ブチル)アミノ基、c−プロピル(t−ブチル)アミノ基、c−プロピル(c−ブチル)アミノ基、n−ブチル(i−ブチル)アミノ基、n−ブチル(s−ブチル)アミノ基、n−ブチル(t−ブチル)アミノ基、n−ブチル(c−ブチル)アミノ基、i−ブチル(s−ブチル)アミノ基、i−ブチル(t−ブチル)アミノ基、i−ブチル(c−ブチル)アミノ基、s−ブチル(t−ブチル)アミノ基、s−ブチル(c−ブチル)アミノ基及びt−ブチル(c−ブチル)アミノ基等が挙げられ、該C6−14アリールアミノ基としては、フェニルアミノ基、o−ビフェニリルアミノ基、m−ビフェニリルアミノ基、p−ビフェニリルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、1−アントリルアミノ基、2−アントリルアミノ基、9−アントリルアミノ基、1−フェナントリルアミノ基、2−フェナントリルアミノ基、3−フェナントリルアミノ基、4−フェナントリルアミノ基及び9−フェナントリルアミノ基が挙げられる。
該C2−9ヘテロアリールアミノ基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2−6単環式複素環アミノ基及び構成原子数が8〜10までのC5−9縮合二環式複素環アミノ基が含まれる。5〜7員環までの該C2−6単環式複素環アミノ基としては、2−チエニルアミノ基、3−チエニルアミノ基、2−フリルアミノ基、3−フリルアミノ基、2−ピラニルアミノ基、3−ピラニルアミノ基、4−ピラニルアミノ基、1−ピロリルアミノ基、2−ピロリルアミノ基、3−ピロリルアミノ基、1−イミダゾリルアミノ基、2−イミダゾリルアミノ基、4−イミダゾリルアミノ基、1−ピラゾリルアミノ基、3−ピラゾリルアミノ基、4−ピラゾリルアミノ基、2−チアゾリルアミノ基、4−チアゾリルアミノ基、5−チアゾリルアミノ基、3−イソチアゾリルアミノ基、4−イソチアゾリルアミノ基、5−イソチアゾリルアミノ基、2−オキサゾリルアミノ基、4−オキサゾリルアミノ基、5−オキサゾリルアミノ基、3−イソオキサゾリルアミノ基、4−イソオキサゾリルアミノ基、5−イソオキサゾリルアミノ基、2−ピリジルアミノ基、3−ピリジルアミノ基、4−ピリジルアミノ基、2−ピラジニルアミノ基、2−ピリミジニルアミノ基、4−ピリミジニルアミノ基、5−ピリミジニルアミノ基、3−ピリダジニルアミノ基、4−ピリダジニルアミノ基、2−1,3,4−オキサジアゾリルアミノ基、2−1,3,4−チアジアゾリルアミノ基、3−1,2,4−オキサジアゾリルアミノ基、5−1,2,4−オキサジアゾリルアミノ基、3−1,2,4−チアジアゾリルアミノ基、5−1,2,4−チアジアゾリルアミノ基、3−1,2,5−オキサジアゾリルアミノ基及び3−1,2,5−チアジアゾリルアミノ基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までの該C5−9縮合二環式複素環アミノ基としては、
2−ベンゾフラニルアミノ基、3−ベンゾフラニルアミノ基、4−ベンゾフラニルアミノ基、5−ベンゾフラニルアミノ基、6−ベンゾフラニルアミノ基、7−ベンゾフラニルアミノ基、1−イソベンゾフラニルアミノ基、4−イソベンゾフラニルアミノ基、5−イソベンゾフラニルアミノ基、2−ベンゾチエニルアミノ基、3−ベンゾチエニルアミノ基、4−ベンゾチエニルアミノ基、5−ベンゾチエニルアミノ基、6−ベンゾチエニルアミノ基、7−ベンゾチエニルアミノ基、1−イソベンゾチエニルアミノ基、4−イソベンゾチエニルアミノ基、5−イソベンゾチエニルアミノ基、2−クロメニルアミノ基、3−クロメニルアミノ基、4−クロメニルアミノ基、5−クロメニルアミノ基、6−クロメニルアミノ基、7−クロメニルアミノ基、8−クロメニルアミノ基、1−インドリジニルアミノ基、2−インドリジニルアミノ基、3−インドリジニルアミノ基、5−インドリジニルアミノ基、6−インドリジニルアミノ基、7−インドリジニルアミノ基、8−インドリジニルアミノ基、1−イソインドリルアミノ基、2−イソインドリルアミノ基、4−イソインドリルアミノ基、5−イソインドリルアミノ基、1−インドリルアミノ基、2−インドリルアミノ基、3−インドリルアミノ基、4−インドリルアミノ基、5−インドリルアミノ基、6−インドリルアミノ基、7−インドリルアミノ基、1−インダゾリルアミノ基、2−インダゾリルアミノ基、3−インダゾリルアミノ基、4−インダゾリルアミノ基、5−インダゾリルアミノ基、6−インダゾリルアミノ基、7−インダゾリルアミノ基、1−プリニルアミノ基、2−プリニルアミノ基、3−プリニルアミノ基、6−プリニルアミノ基、7−プリニルアミノ基、8−プリニルアミノ基、2−キノリルアミノ基、3−キノリルアミノ基、4−キノリルアミノ基、5−キノリルアミノ基、6−キノリルアミノ基、7−キノリルアミノ基、8−キノリルアミノ基、1−イソキノリルアミノ基、3−イソキノリルアミノ基、4−イソキノリルアミノ基、5−イソキノリルアミノ基、6−イソキノリルアミノ基、7−イソキノリルアミノ基、8−イソキノリルアミノ基、1−フタラジニルアミノ基、5−フタラジニルアミノ基、6−フタラジニルアミノ基、1−2、7−ナフチリジニルアミノ基、3−2,7−ナフチリジニルアミノ基、4−2,7−ナフチリジニルアミノ基、1−2,6−ナフチリジニルアミノ基、3−2,6−ナフチリジニルアミノ基、4−2,6−ナフチリジニルアミノ基、2−1,8−ナフチリジニルアミノ基、3−1,8−ナフチリジニルアミノ基、4−1,8−ナフチリジニルアミノ基、2−1,7−ナフチリジニルアミノ基、3−1,7−ナフチリジニルアミノ基、4−1,7−ナフチリジニルアミノ基、5−1,7−ナフチリジニルアミノ基、6−1,7−ナフチリジニルアミノ基、8−1,7−ナフチリジニルアミノ基、2−1,6−ナフチリジニルアミノ基、3−1,6−ナフチリジニルアミノ基、4−1,6−ナフチリジニルアミノ基、5−1,6−ナフチリジニルアミノ基、7−1,6−ナフチリジニルアミノ基、8−1,6−ナフチリジニルアミノ基、2−1,5−ナフチリジニルアミノ基、3−1,5−ナフチリジニルアミノ基、4−1,5−ナフチリジニルアミノ基、6−1,5−ナフチリジニルアミノ基、7−1,5−ナフチリジニルアミノ基、8−1,5−ナフチリジニルアミノ基、2−キノキサリニルアミノ基、5−キノキサリニルアミノ基、6−キノキサリニルアミノ基、2−キナゾリニルアミノ基、4−キナゾリニルアミノ基、5−キナゾリニルアミノ基、6−キナゾリニルアミノ基、7−キナゾリニルアミノ基、8−キナゾリニルアミノ基、3−シンノリニルアミノ基、4−シンノリニルアミノ基、5−シンノリニルアミノ基、6−シンノリニルアミノ基、7−シンノリニルアミノ基、8−シンノリニルアミノ基、2−プテリジニルアミノ基、4−プテリジニルアミノ基、6−プテリジニルアミノ基及び7−プテリジニルアミノ基等が挙げられる。
該C1−6アルキルカルボニルアミノ基としては、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、i−ブチルカルボニルアミノ基、s−ブチルカルボニルアミノ基、t−ブチルカルボニルアミノ基、1−ペンチルカルボニルアミノ基、2−ペンチルカルボニルアミノ基、3−ペンチルカルボニルアミノ基、i−ペンチルカルボニルアミノ基、ネオペンチルカルボニルアミノ基、t−ペンチルカルボニルアミノ基、1−ヘキシルカルボニルアミノ基、2−ヘキシルカルボニルアミノ基及び3−ヘキシルカルボニルアミノ基等が挙げられ、該C1−6アルキルスルホンアミド基としては、メタンスルホンアミド基、エタンスルホンアミド基、n−プロパンスルホンアミド基、i−プロパンスルホンアミド基、n−ブタンスルホンアミド基、i−ブタンスルホンアミド基、s−ブタンスルホンアミド基、t−ブタンスルホンアミド基、1−ペンタンスルンアミド基、2−ペンタンスルホンアミド基、3−ペンタンスルホンアミド基、i−ペンタンスルホンアミド基、ネオペンタンスルホンアミド基、t−ペンタンスルホンアミド基、1−ヘキサンスルホンアミド基、2−ヘキサンスルホンアミド基及び3−ヘキサンスルホンアミド基等が挙げられ、該C1−6アルキルアミノカルボニル基としては、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、i−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、i−ブチルアミノカルボニル基、s−ブチルアミノカルボニル基、t−ブチルアミノカルボニル基、1−ペンチルアミノカルボニル基、2−ペンチルアミノカルボニル基、3−ペンチルアミノカルボニル基、i−ペンチルアミノカルボニル基、ネオペンチルアミノカルボニル、t−ペンチルアミノカルボニル基、1−ヘキシルアミノカルボニル基、2−ヘキシルアミノカルボニル基及び3−ヘキシルアミノカルボニル基等が挙げられ、該ジC1−6アルキルアミノカルボニル基としては、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル、ジ−i−プロピルアミノカルボニル基、ジ−c−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル基、ジ−i−ブチルアミノカルボニル基、ジ−s−ブチルアミノカルボニル基、ジ−t−ブチルアミノカルボニル基、ジ−c−ブチルアミノカルボニル基、ジ−1−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−2−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−3−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−i−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−ネオペンチルアミノカルボニル基、ジ−t−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−c−ペンチルアミノカルボニル基、ジ−1−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−2−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−3−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−c−ヘキシルアミノカルボニル基、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノカルボニル基、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル基、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル基、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(エチル)アミノカルボニル基、メチル(n−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(i−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(c−プロピル)アミノカルボニル基、メチル(n−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、メチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(n−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(i−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(c−プロピル)アミノカルボニル基、エチル(n−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、エチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(i−プロピル)アミノカルボニル基、n−プロピル(c−プロピル)アミノカルボニル基、n−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、n−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(c−プロピル)アミノカルボニル基、i−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、i−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(n−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(i−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(s−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(t−ブチル)アミノカルボニル基、c−プロピル(c−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(i−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、n−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(s−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、i−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基、s−ブチル(t−ブチル)アミノカルボニル基、s−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基及びt−ブチル(c−ブチル)アミノカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、1−ペンチルカルボニル基、2−ペンチルカルボニル基、3−ペンチルカルボニル基、i−ペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニル基、t−ペンチルカルボニル基、1−ヘキシルカルボニル基、2−ヘキシルカルボニル基及び3−ヘキシルカルボニル基等が挙げられ、該C6−14アリールカルボニル基としては、フェニルカルボニル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基、1−アントリルカルボニル基、2−アントリルカルボニル基、9−アントリルカルボニル基、1−フェナントリルカルボニル基、2−フェナントリルカルボニル基、3−フェナントリルカルボニル基、4−フェナントリルカルボニル基及び9−フェナントリルカルボニル基等が挙げられる。
該C2−9ヘテロアリールカルボニル基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2−6単環式複素環カルボニル基及び構成原子数が8〜10までのC5−9縮合二環式複素環カルボニル基が含まれる。5〜7員環までの該C2−6単環式複素環カルボニル基としては、2−チエニルカルボニル基、3−チエニルカルボニル基、2−フリルカルボニル基、3−フリルカルボニル基、2−ピラニルカルボニル基、3−ピラニルカルボニル基、4−ピラニルカルボニル基、1−ピロリルカルボニル基、2−ピロリルカルボニル基、3−ピロリルカルボニル基、1−イミダゾリルカルボニル基、2−イミダゾリルカルボニル基、4−イミダゾリルカルボニル基、1−ピラゾリルカルボニル基、3−ピラゾリルカルボニル基、4−ピラゾリルカルボニル基、2−チアゾリルカルボニル基、4−チアゾリルカルボニル基、5−チアゾリルカルボニル基、3−イソチアゾリルカルボニル基、4−イソチアゾリルカルボニル基、5−イソチアゾリルカルボニル基、2−オキサゾリルカルボニル基、4−オキサゾリルカルボニル基、5−オキサゾリルカルボニル基、3−イソオキサゾリルカルボニル基、4−イソオキサゾリルカルボニル基、5−イソオキサゾリルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、4−ピリジルカルボニル基、2−ピラジニルカルボニル基、2−ピリミジニルカルボニル基、4−ピリミジニルカルボニル基、5−ピリミジニルカルボニル基、3−ピリダジニルカルボニル基、4−ピリダジニルカルボニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリルカルボニル基、2−1,3,4−チアジアゾリルカルボニル基、3−1,2,4−オキサジアゾリルカルボニル基、5−1,2,4−オキサジアゾリルカルボニル基、3−1,2,4−チアジアゾリルカルボニル基、5−1,2,4−チアジアゾリルカルボニル基、3−1,2,5−オキサジアゾリルカルボニル基及び3−1,2,5−チアジアゾリルカルボニル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までの該C5−9縮合二環式複素環カルボニル基としては、
2−ベンゾフラニルカルボニル基、3−ベンゾフラニルカルボニル基、4−ベンゾフラニルカルボニル基、5−ベンゾフラニルカルボニル基、6−ベンゾフラニルカルボニル基、7−ベンゾフラニルカルボニル基、1−イソベンゾフラニルカルボニル基、4−イソベンゾフラニルカルボニル基、5−イソベンゾフラニルカルボニル基、2−ベンゾチエニルカルボニル基、3−ベンゾチエニルカルボニル基、4−ベンゾチエニルカルボニル基、5−ベンゾチエニルカルボニル基、6−ベンゾチエニルカルボニル基、7−ベンゾチエニルカルボニル基、1−イソベンゾチエニルカルボニル基、4−イソベンゾチエニルカルボニル基、5−イソベンゾチエニルカルボニル基、2−クロメニルカルボニル基、3−クロメニルカルボニル基、4−クロメニルカルボニル基、5−クロメニルカルボニル基、6−クロメニルカルボニル基、7−クロメニルカルボニル基、8−クロメニルカルボニル基、1−インドリジニルカルボニル基、2−インドリジニルカルボニル基、3−インドリジニルカルボニル基、5−インドリジニルカルボニル基、6−インドリジニルカルボニル基、7−インドリジニルカルボニル基、8−インドリジニルカルボニル基、1−イソインドリルカルボニル基、2−イソインドリルカルボニル基、4−イソインドリルカルボニル基、5−イソインドリルカルボニル基、1−インドリルカルボニル基、2−インドリルカルボニル基、3−インドリルカルボニル基、4−インドリルカルボニル基、5−インドリルカルボニル基、6−インドリルカルボニル基、7−インドリルカルボニル基、1−インダゾリルカルボニル基、2−インダゾリルカルボニル基、3−インダゾリルカルボニル基、4−インダゾリルカルボニル基、5−インダゾリルカルボニル基、6−インダゾリルカルボニル基、7−インダゾリルカルボニル基、1−プリニルカルボニル基、2−プリニルカルボニル基、3−プリニルカルボニル基、6−プリニルカルボニル基、7−プリニルカルボニル基、8−プリニルカルボニル基、2−キノリルカルボニル基、3−キノリルカルボニル基、4−キノリルカルボニル基、5−キノリルカルボニル基、6−キノリルカルボニル基、7−キノリルカルボニル基、8−キノリルカルボニル基、1−イソキノリルカルボニル基、3−イソキノリルカルボニル基、4−イソキノリルカルボニル基、5−イソキノリルカルボニル基、6−イソキノリルカルボニル基、7−イソキノリルカルボニル基、8−イソキノリルカルボニル基、1−フタラジニルカルボニル基、5−フタラジニルカルボニル基、6−フタラジニルカルボニル基、1−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、3−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、4−2,7−ナフチリジニルカルボニル基、1−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、3−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、4−2,6−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,8−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、5−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、6−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,7−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、5−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、7−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,6−ナフチリジニルカルボニル基、2−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、3−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、4−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、6−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、7−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、8−1,5−ナフチリジニルカルボニル基、2−キノキサリニルカルボニル基、5−キノキサリニルカルボニル基、6−キノキサリニルカルボニル基、2−キナゾリニルカルボニル基、4−キナゾリニルカルボニル基、5−キナゾリニルカルボニル基、6−キナゾリニルカルボニル基、7−キナゾリニルカルボニル基、8−キナゾリニルカルボニル基、3−シンノリニルカルボニル基、4−シンノリニルカルボニル基、5−シンノリニルカルボニル基、6−シンノリニルカルボニル基、7−シンノリニルカルボニル基、8−シンノリニルカルボニル基、2−プテリジニルカルボニル基、4−プテリジニルカルボニル基、6−プテリジニルカルボニル基及び7−プテリジニルカルボニル基等が挙げられる。該C1−6アルコキシカルボニル基としては、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、1−ペンチルオキシカルボニル基、2−ペンチルオキシカルボニル基、3−ペンチルオキシカルボニル基、i−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、t−ペンチルオキシカルボニル基、1−ヘキシルオキシカルボニル基、2−ヘキシルオキシカルボニル基及び3−ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ、該C1−6アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基及びエタンスルホニル基が挙げられる。該C6−14アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、o−ビフェニルスルホニル基、m−ビフェニルスルホニル基、p−ビフェニルスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、1−アントラセンスルホニル基、2−アントラセンスルホニル基、9−アントラセンスルホニル基、1−フェナントレンスルホニル基、2−フェナントレンスルホニル基、3−フェナントレンスルホニル基、4−フェナントレンスルホニル基及び9−フェナントレンスルホニル基等が挙げられる。
該C2−9ヘテロアリールスルホニル基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5〜7員環までのC2−6単環式複素環スルホニル基及び構成原子数が8〜10までのC5−9縮合二環式複素環スルホニル基が含まれる。5〜7員環までの該C2−6単環式複素環スルホニル基としては、2−チエニルスルホニル基、3−チエニルスルホニル基、2−フリルスルホニル基、3−フリルスルホニル基、2−ピラニルスルホニル基、3−ピラニルスルホニル基、4−ピラニルスルホニル基、1−ピロリルスルホニル基、2−ピロリルスルホニル基、3−ピロリルスルホニル基、1−イミダゾリルスルホニル基、2−イミダゾリルスルホニル基、4−イミダゾリルスルホニル基、1−ピラゾリルスルホニル基、3−ピラゾリルスルホニル基、4−ピラゾリルスルホニル基、2−チアゾリルスルホニル基、4−チアゾリルスルホニル基、5−チアゾリルスルホニル基、3−イソチアゾリルスルホニル基、4−イソチアゾリルスルホニル基、5−イソチアゾリルスルホニル基、2−オキサゾリルスルホニル基、4−オキサゾリルスルホニル基、5−オキサゾリルスルホニル基、3−イソオキサゾリルスルホニル基、4−イソオキサゾリルスルホニル基、5−イソオキサゾリルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基、3−ピリジルスルホニル基、4−ピリジルスルホニル基、2−ピラジニルスルホニル基、2−ピリミジニルスルホニル基、4−ピリミジニルスルホニル基、5−ピリミジニルスルホニル基、3−ピリダジニルスルホニル基、4−ピリダジニルスルホニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリルスルホニル基、2−1,3,4−チアジアゾリルスルホニル基、3−1,2,4−オキサジアゾリルスルホニル基、5−1,2,4−オキサジアゾリルスルホニル基、3−1,2,4−チアジアゾリルスルホニル基、5−1,2,4−チアジアゾリルスルホニル基、3−1,2,5−オキサジアゾリルスルホニル基及び3−1,2,5−チアジアゾリルスルホニル基等が挙げられる。
構成原子数が8〜10までの該C5−9縮合二環式複素環スルホニル基としては、
2−ベンゾフラニルスルホニル基、3−ベンゾフラニルスルホニル基、4−ベンゾフラニルスルホニル基、5−ベンゾフラニルスルホニル基、6−ベンゾフラニルスルホニル基、7−ベンゾフラニルスルホニル基、1−イソベンゾフラニルスルホニル基、4−イソベンゾフラニルスルホニル基、5−イソベンゾフラニルスルホニル基、2−ベンゾチエニルスルホニル基、3−ベンゾチエニルスルホニル基、4−ベンゾチエニルスルホニル基、5−ベンゾチエニルスルホニル基、6−ベンゾチエニルスルホニル基、7−ベンゾチエニルスルホニル基、1−イソベンゾチエニルスルホニル基、4−イソベンゾチエニルスルホニル基、5−イソベンゾチエニルスルホニル基、2−クロメニルスルホニル基、3−クロメニルスルホニル基、4−クロメニルスルホニル基、5−クロメニルスルホニル基、6−クロメニルスルホニル基、7−クロメニルスルホニル基、8−クロメニルスルホニル基、1−インドリジニルスルホニル基、2−インドリジニルスルホニル基、3−インドリジニルスルホニル基、5−インドリジニルスルホニル基、6−インドリジニルスルホニル基、7−インドリジニルスルホニル基、8−インドリジニルスルホニル基、1−イソインドリルスルホニル基、2−イソインドリルスルホニル基、4−イソインドリルスルホニル基、5−イソインドリルスルホニル基、1−インドリルスルホニル基、2−インドリルスルホニル基、3−インドリルスルホニル基、4−インドリルスルホニル基、5−インドリルスルホニル基、6−インドリルスルホニル基、7−インドリルスルホニル基、1−インダゾリルスルホニル基、2−インダゾリルスルホニル基、3−インダゾリルスルホニル基、4−インダゾリルスルホニル基、5−インダゾリルスルホニル基、6−インダゾリルスルホニル基、7−インダゾリルスルホニル基、1−プリニルスルホニル基、2−プリニルスルホニル基、3−プリニルスルホニル基、6−プリニルスルホニル基、7−プリニルスルホニル基、8−プリニルスルホニル基、2−キノリルスルホニル基、3−キノリルスルホニル基、4−キノリルスルホニル基、5−キノリルスルホニル基、6−キノリルスルホニル基、7−キノリルスルホニル基、8−キノリルスルホニル基、1−イソキノリルスルホニル基、3−イソキノリルスルホニル基、4−イソキノリルスルホニル基、5−イソキノリルスルホニル基、6−イソキノリルスルホニル基、7−イソキノリルスルホニル基、8−イソキノリルスルホニル基、1−フタラジニルスルホニル基、5−フタラジニルスルホニル基、6−フタラジニルスルホニル基、1−2,7−ナフチリジニルスルホニル基、3−2,7−ナフチリジニルスルホニル基、4−2,7−ナフチリジニルスルホニル基、1−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、3−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、4−2,6−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,8−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、5−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、6−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,7−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、5−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、7−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,6−ナフチリジニルスルホニル基、2−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、3−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、4−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、6−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、7−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、8−1,5−ナフチリジニルスルホニル基、2−キノキサリニルスルホニル基、5−キノキサリニルスルホニル基、6−キノキサリニルスルホニル基、2−キナゾリニルスルホニル基、4−キナゾリニルスルホニル基、5−キナゾリニルスルホニル基、6−キナゾリニルスルホニル基、7−キナゾリニルスルホニル基、8−キナゾリニルスルホニル基、3−シンノリニルスルホニル基、4−シンノリニルスルホニル基、5−シンノリニルスルホニル基、6−シンノリニルスルホニル基、7−シンノリニルスルホニル基、8−シンノリニルスルホニル基、2−プテリジニルスルホニル基、4−プテリジニルスルホニル基、6−プテリジニルスルホニル基及び7−プテリジニルスルホニル基等が挙げられる。該C2−9ヘテロシクリル基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子の中から自由に選ばれる1つ以上の原子と2つ乃至9つの炭素原子からなる単環及び縮環二環性の複素環基が挙げられ、具体的には、
【0096】
【化13】

【0097】
等が挙げられる。(化25)中のそれぞれの環構造中に記した−(結合を意味する)は化学構造上置換可能である任意の位置がとれることを示したものであり、置換部位を特定する意味でない。
【0098】
式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(f)、式(g)、式(h)、式(j)、式(k)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)及び式(af)中のR16,R17,R18及びR19はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、メチルカルボニルアミノメチル基、エチルカルボニルアミノメチル基、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカルボニルアミノエチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、フェニル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、i−プロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−i−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、フェニルアミノ基、o−ビフェニリルアミノ基、m−ビフェニリルアミノ基、p−ビフェニリルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基、3−ピリジルアミノ基、4−ピリジルアミノ基、
メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、メタンスルホンアミド基、エタンスルホンアミド基、n−プロパンスルホンアミド基、i−プロパンスルホンアミド基、n−ブタンスルホンアミド基、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、i−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル基、ジ−i−プロピルアミノカルボニル基、ジ−c−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、フェニルカルボニル基、o−ビフェニリルカルボニル基、m−ビフェニリルカルボニル基、p−ビフェニリルカルボニル基、1−ナフチルカルボニル基、2−ナフチルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、4−ピリジルカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、o−ビフェニルスルホニル基、m−ビフェニルスルホニル基、p−ビフェニルスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基、3−ピリジルスルホニル基、4−ピリジルスルホニル基、
【0099】
【化14】

【0100】
が好ましい。(化14)中のそれぞれの環構造中に記した−(結合を意味する)は化学構造上置換可能である任意の位置がとれることを示したものであり、置換部位を特定する意味でない。
【0101】
以下、実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0102】
(実施例1)
下記式(I)
【0103】
【化15】

【0104】
(式(I)中のSは、絶対配置の(S)を意味する。)で表される光学活性チタンサラン錯体(3.1mg,0.0026mmol,触媒量1mol%)(特許文献2:国際公開第06/087874号パンフレットに記載の方法に従い合成した。)及びインデン(30mg,0.26mmol)をジクロロメタン(1.2mL)に溶解させる。該反応溶液にpH7に調製した50mMリン酸緩衝液(90mg)を添加し、続いて30%過酸化水素水(44mg,0.39mmol)を加え、40℃で撹拌して反応させた。反応の転化率(%)、副生成物の相対面積百分率(%)及び光学純度(%ee)を、2時間と4時間とでそれぞれ、HPLC(分析条件:ダイセルキラルセルOJ,ヘキサン/イソプロパノール(8/2=v/v),流速0.8mL/分、波長210nm,35℃)にて、分析した。転化率は、インデンから(1S,2R)−インデンオキシドへの転化を、HPLC波長210nmの感度比で換算し算出した。結果を下記の表1に示す。
表1(実施例1)
【0105】
【表1】

【0106】
(比較例1)
実施例1と同じ実験操作で、リン酸緩衝液を添加しないで、反応を行った。反応の転化率(%)、副生成物の相対面積百分率(%)及び光学純度(%ee)を、2時間と4時間とでそれぞれ、HPLC(分析条件:ダイセルキラルセルOJ,ヘキサン/イソプロパノール(8/2=v/v),流速0.8mL/分,波長210nm,35℃)にて、分析した。結果を下記の表2に示す。
表2(比較例1)
【0107】
【表2】

【0108】
光学純度98%eeであった。反応時間4時間後には副生成物が顕著に増加し、また観察事項として溶液中に、実施例1では観察されない沈殿物が観察された。
【0109】
(実施例2:実施例2A,実施例2B,実施例2C)
下記式(II)
【0110】
【化16】

【0111】
(式(II)中のSは、絶対配置の(S)を意味する。)で表される光学活性サラン配位子(92.6mg,0.17mmol,触媒量1mol%)を溶かしたジクロロメタン溶液(11.6mL)に、Ti(Oi−Pr)(48.9mg,0.17mmol,触媒量1mol%)を溶かしたジクロロメタン溶液を加え、25℃で1時間撹拌した。その後、光学活性チタンサラン錯体を単離することなく連続して、該反応溶液にジクロロメタン(37.7mL)、インデン(2.0g,17.2mmol)及びリン酸緩衝液(インデンに対して3質量倍、濃度とpHについては、下記の表に記載する。)を添加した。続いて市販の30%過酸化水素水(2.9g,25.8mmol)を加えて、反応温度40℃にて撹拌して反応を行った。反応液のサンプリングを行い転化率を確認した。反応終了時に、0℃にて過剰の過酸化水素水をチオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、水洗浄と分液を行い、ジクロロメタン溶液より、(1S,2R)−インデンオキシドを得て、HPLC(分析条件:ダイセルキラルセルOJ,ヘキサン/イソプロパノール(8/2=v/v),流速0.8mL/分,波長210nm,35℃)にて、定量収率(%)を確認した。反応の転化率(%)、副生成物の相対面積百分率(%)及び光学純度(%ee)についても、HPLCにて、分析した。pH8に調製したリン酸緩衝液の3つ濃度条件(10mM(実施例2A),25mM(実施例2B)及び100mM(実施例2C))での結果を下記の表3に示す。
表3(実施例2A,2B,2C)
【0112】
【表3】

【0113】
(比較例2)
実施例2と同じ実験操作で、リン酸緩衝液を添加しないで、反応を行った。反応の転化率(%)及び副生成物の相対面積百分率(%)を、1時間と3時間とでそれぞれ、HPLC(分析条件:ダイセルキラルセルOJ,ヘキサン/イソプロパノール(8/2=v/v),流速0.8mL/分,波長210nm,35℃)にて、分析した。結果を下記の表4に示す。
表4(比較例2)
【0114】
【表4】

【0115】
反応時間3時間の観察事項として、副生成物が増加し、反応溶液に沈殿物が観察された。光学純度は、98.3%eeであった。
【0116】
(実施例3)
実施例2と同じ実験操作で、pH11に調製した25mMのリン酸緩衝液を添加して、反応を行った。反応の転化率(%)及び副生成物の相対面積百分率(%)を、1時間、3時間と4時間とでそれぞれ、HPLCにて、分析した。定量収率及び光学純度の結果もあわせて下記の表5に示す。
表5(実施例3)
【0117】
【表5】

【0118】
(実施例4:実施例4A,実施例4B,実施例4C,実施例4D)
実施例2と同じ実験操作で、緩衝液の種類を変更し、反応を行った。反応時間4時間後の転化率(%)を、HPLCにて、分析した。定量収率及び光学純度の結果もあわせて下記の表6に示す。
表6(実施例4:実施例4A,実施例4B,実施例4C,実施例4D)
【0119】
【表6】

【0120】
(実施例5)
(実施例5:実施例5A〜G)
下記式(III)
【0121】
【化17】

【0122】
(式(III)中のRは、絶対配置の(R)を意味する。)で表されるサラン配位子を合成する。式(III)で表されるサラン配位子(2.7mg,0.005mmol)を溶かしたジクロロメタン溶液(0.8mL)に、Ti(Oi−Pr)(1.1mg,0.004mmol)を溶かしたジクロロメタン溶液(0.2mL)を加え、25℃で1時間撹拌した。その後、光学活性チタンサラン錯体を単離することなく連続して、炭素−炭素二重結合を有する不飽和化合物(0.4mmol)、pH7.4に調製した67mMリン酸緩衝液(68mg)、続いて市販の30%過酸化水素水(0.6mmol)を添加して、反応温度を40℃で6時間、撹拌した。その反応混合物の溶媒を減圧留去し、シリカゲルクロマトグラフィーにて精製操作を行い、目的の光学活性エポキシ化合物を得た。また、得られた光学活性エポキシ化合物の光学純度は、HPLCにより、分析した。
【0123】
下記式(基質1)、(基質2)、(基質3)、(基質4)、(基質5)、(基質6)及び(基質7)
【0124】
【化18】

【0125】
を炭素−炭素二重結合を有する不飽和化合物として、前記の実施例5に従って、不斉エポキシ化反応を行い、下記式(生成物1)、(生成物2)、(生成物3)、(生成物4)、(生成物5)、(生成物6)及び(生成物7)
【0126】
【化19】

【0127】
を光学活性エポキシ化合物として、(基質1)からは(生成物1)を、(基質2)からは(生成物2)を、(基質3)からは(生成物3)を、(基質4)からは(生成物4)を、(基質5)からは(生成物5)を、(基質6)からは(生成物6)を、(基質7)からは(生成物7)を得た。生成物1の鏡像体過剰率は、ダイセルキラルセルOB−H及びヘキサン/イソプロパノール(99/1=v/v)混合液を用いて、生成物2の鏡像体過剰率は、ダイセルキラルセルOB−H及びヘキサン/イソプロパノール(9/1=v/v)混合液用いて、生成物3の鏡像体過剰率は、ダイセルキラルセルOB−H及びヘキサン/イソプロパノール(99/1=v/v)混合液を用いて、生成物4の鏡像体過剰率は、ダイセルキラルパックAS−H及びヘキサン/イソプロパノール(999/1=v/v)混合液を用いて、生成物5の鏡像体過剰率は、ダイセルキラルセルOD−H及びヘキサン/イソプロパノール(999/1=v/v)混合液を用いて、生成物6の鏡像体過剰率は、ダイセルキラルセルOJ−H及びヘキサン/イソプロパノール(99/1=v/v)混合液を用いて、生成物7の鏡像体過剰率は、ダイセルキラルセルOD−H及びヘキサン/イソプロパノール(99/1=v/v)混合液を用いて、それぞれ高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。
【0128】
光学活性エポキシ化合物の製造した実施例5A〜Gを下記の表7に示す。
表7(実施例5:実施例5A〜G)
【0129】
【表7】

【0130】
*1 基質に対するサラン配位子(III)とTi(Oi−Pr)の使用量
*2 基質と生成物の構造は、前記に記載
*3 実施例5D及び実施例5Fは、反応時間を9時間にした。実施例5Eは、反応時間
を18時間にした。
【0131】
(比較例3:比較例3A〜G)
式(III)で表されるサラン配位子とTi(Oi−Pr)から、反応系中で触媒を調製し、pH7.4に調製した67mMリン酸緩衝液を添加せずに、光学活性エポキシ化合物の製造した比較例3を下記の表8に示す。緩衝液の添加以外の実験については、実施例5と同じ実験操作である。ただし、比較例3A及び比較例3Bは、反応時間を6時間にした。比較例3D〜比較例3Gは、反応時間を9時間にした。
表8(比較例3:比較例3A〜G)
【0132】
【表8】

【0133】
*1 基質に対するサラン配位子(III)とTi(Oi−Pr)の使用量
*2 基質と生成物の構造は、前記に記載

【0134】
(参考実験A)
下記式(IV)
【0135】
【化20】

【0136】
(式(IV)中のSは、絶対配置の(S)を意味する。)で表される光学活性チタンサラン錯体(93.1mg,0.086mmol)及びインデン(1000mg,8.6mmol)とエチルベンゼン(866mg,内部標準として)をジクロロメタン(24ml)に溶解させる。この反応溶液を3mlずつに分割し取り出し、2つの反応容器に転送した。1つ目の反応溶液には、pH8に調製したリン酸緩衝液(67mM,375mg)を添加し続いて、30%過酸化水素水(183mg)を加え、40℃で15分撹拌して反応させた。2つ目の反応溶液には、蒸留水(375mg)を添加し続いて、30%過酸化水素水(183mg)を加え、40℃で15分撹拌して反応した。その後、過剰の過酸化水素水をチオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、水洗浄と分液を行い、各々のジクロロメタン溶液をHPLC(分析条件:Inertsil ODS−3,アセトニトリル/20mM酢酸ナトリウム水溶液(96/4=v/v),流速1.0ml/分,254nm,40℃)で分析した。緩衝液を入れた系:触媒の残量率71%、緩衝液を入れない系:触媒の残量率57%であった。
【産業上の利用可能性】
【0137】
本発明の製造方法により、分子中に炭素−炭素二重結合を有するプロキラルな不飽和化合物を高いエナンチオ選択性でエポキシ化し、光学活性エポキシ化合物を製造することができる。更に、本発明の製造方法で得られる光学活性エポキシ化合物は、高血圧症、喘息症等の治療に有効な化合物の光学活性医薬中間体として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)
【化1】


(式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−12アリールオキシ基又はC6−22アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はC1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、ベンジルオキシ基、若しくはC1−4アルコキシ基で任意に置換されており、光学活性又は光学不活性である。)であり、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基であり、Rは、C6−18アリール基又は、2つのRが一緒になって環を形成する場合は、C3−5の二価の基であり、Rは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基である。)の何れかで表される光学活性配位子(式(1)、式(1’)、式(3)及び式(3’)は、サレン配位子であり、式(2)、式(2’)、式(4)及び式(4’)は、サラン配位子である。)とチタン化合物とを反応させて得られる光学活性チタンサレン錯体又は光学活性チタンサラン触媒、及び緩衝剤又は緩衝液の存在下で、下記式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)
【化2】


(式(5)及び式(6)中のR、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基(該アミノ基は、保護基で保護されていないか、又は保護されている。)、ハロゲン原子、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−4アルコキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、C1−4アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C7−11アリールカルボニル基(該アルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルバモイル基、C1−4アルキルスルフィニル基、C6−10アリールスルフィニル基、C1−4アルキルスルホニル基、C6−10アリールスルホニル基、スルファモイル基、モノアルキルアミノスルホニル基、又はC2−8ジアルキルアミノスルホニル基であり、式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のRは、水素原子、C1−4アルキル基、又はC1−4アルコキシ基であり、式(5)、式(6)、式(9)及び式(10)中のR10は、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)であり、式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、式(7)及び式(8)中のR10は、それぞれ独立して、水素原子、C1−22アルキル基、C1−4アルコキシ基、C6−10アリール基(該アリール基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−4アルキル基、若しくはC1−4アルコキシ基で置換されている。)である。式(6)中のR11は、C1−4アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)である。ただし、式(5)、式(6)、式(8)及び式(9)中のRとR10とが、互いに結合して下記式(10)、式(11)、式(12)及び式(13)
【化3】


(式(11)、式(12)、式(13)及び式(14)中のR12は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキル基である。)の何れかで表される二価の基を形成してもよく、式(9)及び式(10)中の環部分構造Aはベンゼン環と縮合する5、6又は7員環(該5、6又は7員環は何れも、無置換であるか、又はh個のR13(R13はハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はアルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基若しくはアルコキシカルボニル基は、ハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキルカルボニルオキシ基、C1−4アルキルカルボニルアミノ基、若しくはC1−4アルコキシカルボニル基(該アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基及びアルコキシカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)で置換されている。)、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、カルバモイル基、スルホ基、スルホアミノ基、スルファモイル基、スルホニル基、アミノ基、カルボキシル基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、C6−14アリールスルホンアミド基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、又はC6−14アリールカルボニル基(該アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びアリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)であり、hは1〜6の整数を意味し、hが2〜6の場合、R13は同じでも異なっていてもよい。)で置換されており、環の構成原子として酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を1〜3原子単独もしくは組み合わせて含むことができ、環内の不飽和結合の数は、縮合するベンゼン環の不飽和結合を含め、1、2又は3であり、環を構成する炭素原子は、カルボニル又はチオカルボニルであってもよい。)である。)で表される不飽和化合物を酸化剤で不斉エポキシ化することを特徴とする下記式(15)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)及び式(20)
【化4】


(式(15)、式(16)、式(17)、式(18)、式(19)及び式(20)中のR、R、R、R、R、R10及びR11は、前記と同じであり、*で示された炭素原子の絶対配置は(R)又は(S)を意味する。)の何れかで表される光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項2】
前記の光学活性配位子が、式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)(式(1)、式(1’)、式(2)、式(2’)、式(3)、式(3’)、式(4)及び式(4’)中のRは、フェニル基(該フェニル基は、2−C1−3アルキル基(該2−C1−3アルキル基は、少なくとも1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)、ベンジルオキシ基、又は2−C1−4アルコキシ基で置換されている。)、2−フェニル−1−ナフチル基又は2−メトキシ−1−ナフチル基であり、Rは、水素原子であり、Rは、二価の基であるテトラメチレン基であり、Rは、水素原子である。)である請求項1に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項3】
前記式(9)又は式(10)中のAの環部分構造が、式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(x)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)、式(af)、式(ag)及び式(ah)の何れかで表される
【化5】


(前記式(a)、式(b)、式(e)、式(f)、式(g)、式(h)、式(i)、式(j)、式(k)、式(l)、式(m)、式(n)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(x)、式(ab)、式(ae)、式(af)及び式(ag)中のR14及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、C1−6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニルオキシ基及びアルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基(該シクロアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルスルホニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基で置換されている。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基又はC2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れも、無置換であるか、又はq個のR20(R20はR13と同じ意味を表し、qは1〜3の整数を表し、qが2又は3の場合、R20は同じでも異なっていてもよい。)で置換されている。)であり、
前記式(a)、式(b)、式(c)、式(d)、式(f)、式(g)、式(h)、式(j)、式(k)、式(m)、式(n)、式(o)、式(p)、式(q)、式(r)、式(s)、式(t)、式(u)、式(v)、式(w)、式(y)、式(z)、式(aa)、式(ab)、式(ac)、式(ad)、式(ae)及び式(af)中のR16,R17,R18及びR19はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6カルボニルオキシ基、C1−6アルキルカルボニル基(該アルキルカルボニルオキシ基及びアルキルカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C3−8シクロアルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C1−6アルキルスルホニル基(該シクロアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルスルホニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、C6−14アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)若しくはC2−9ヘテロアリールカルボニル基で置換されている。)、C3−8シクロアルキル基(該シクロアルキル基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基若しくは水酸基で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、C6−14アリール基若しくはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)で置換されている。)、C1−6チオアルコキシ基(該チオアルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は、無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、カルボキシル基、水酸基、C6−14アリール基、若しくはC2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)で置換されている。)、水酸基、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、スルホ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C6−14アリールアミノ基、C2−9ヘテロアリールアミノ基(該アリールアミノ基及びヘテロアリールアミノ基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、カルバモイル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C6−14アリールカルボニル基、C2−9ヘテロアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基及びヘテロアリールカルボニル基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、C1−6アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、C2−9ヘテロアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基及びヘテロアリールスルホニル基は、何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、カルボキシル基、若しくはC2−9ヘテロシクリル基(該ヘテロシクリル基は、、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルキル基(該アルキル基は、、無置換であるか、又はハロゲン原子、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、アミノ基、カルボキシル基、若しくは水酸基で置換されている。)、C1−6アルコキシ基(該アルコキシ基は無置換であるか、又はハロゲン原子で置換されている。)、C6−14アリール基、C2−9ヘテロアリール基(該アリール基及びヘテロアリール基は何れも、無置換であるか、又はr個のR21(R21はR13と同じ意味を表し、rはqと同じ意味を表す。)で置換されている。)、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、ホルムアミド基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、ジC1−6アルキルアミノ基、C1−6アルキルカルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホンアミド基、カルバモイル基、C1−6アルキルアミノカルボニル基、ジC1−6アルキルアミノカルボニル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、若しくはC6−14アリールカルボニル基で置換されている。)であり、
前記式(c)、式(d)、式(p)、式(q)、式(v)、式(w)、式(ab)、式(ac)及び式(ad)中のQは、O(酸素原子)、S(硫黄原子)、SO(スルフィニル基)又はSO2(スルホニル基)を意味する。
式(9)及び式(10)中のRとR10とは、互いに結合して下記式(11)
【化6】


(式(11)中のR12は、メチル基であり、R側に酸素原子、R10側に炭素原子が結合する。)で表される二価の基である。)で表される不飽和化合物を酸化剤で不斉エポキシ化することを特徴とする下記式(19)及び式(20)
【化7】


(式(19)及び式(20)中の環部分構造A、R及びR10は、前記と同じであり、*で示された炭素原子の絶対配置は(R)又は(S)を意味する。)の何れかで表される請求項1に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項4】
前記の酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項5】
緩衝剤又は緩衝液の添加により、反応液のpHが5ないし12であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。

【公開番号】特開2008−255086(P2008−255086A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171116(P2007−171116)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】