説明

光拡散フィルムとその製造方法

【課題】バックライト光源に対して良好な光拡散性を発揮しつつ、優れた光透過性により高輝度の画像表示性能を実現することが可能な光拡散性フィルムとその製造方法を提供する。
【解決手段】基材フィルム10の内部に対し楕円体微粒子20を、各々の長径がy方向(MD方向又はTD方向)に向くように配設して光拡散フィルム1を構成する。楕円体微粒子20は、製造時の延伸処理によって球状微粒子30を当該延伸方向に延伸し、楕円体状に変形させて形成する。楕円体微粒子20の形状は、長径D2と短径D1との比D2/D1が1.1以上7.0以下の範囲にあることが好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光拡散フィルムとその製造方法に関し、特に当該フィルム組成の改良技術に関する。
【背景技術】
【0002】
PCモニタ、テレビジョン装置、PDA、携帯電話等のディスプレイとして、液晶ディスプレイ(LCD)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)が幅広く用いられている。
LCDは、一般的には液晶層の裏面に、光拡散フィルム及びバックライト光源等を順次積層して構成される。液晶層は非自発光型であるため、蛍光体ランプ等のバックライト光源が不可欠となる。バックライト光源の主な取付形態として、液晶層直下にスペースを設け、蛍光管を単数又は複数配設する直下型と、透明な導光板を液晶層下に配設し、当該導光板の側面に蛍光管を配設するサイドライト型とが存在する。
【0003】
このうち直下型は、大型モニタやTV、公共表示装置等の大画面用途として普及している。サイドライト型の導光板主面には、側面から入射された光を前面方向に出射するようにドット状やストライプ状のパターンが形成されており、薄型・小型ディスプレイに適している。
バックライト光源と液晶層との間には、光源の位置によって液晶層の表示面に発光ムラが生じないように、光源からの出射光をディスプレイ全面にわたり均一に発光させる手段を設ける必要がある。光拡散フィルムは、このような均一発光を行うための手段として用いられる。
【0004】
光拡散フィルムとして、例えば特許文献1には、透明熱可塑性樹脂をシート状に成形後、表面に物理的に凹凸をつける加工を施して得られた構成が記載されている。また特許文献2には、ポリエステル樹脂等の透明基材フィルム上に、微粒子を含有する透明樹脂からなる光拡散層をコーティングして得られる光拡散性フィルムが記載されている。特許文献3には、透明樹脂中に光拡散成分としてビーズ等の無機系微粒子を分散させてシート状に成形した光拡散フィルムが記載されている。さらに特許文献4〜6には、少なくとも2種類の透明熱可塑性樹脂を溶融混練してなる海島構造を有する光拡散性フィルムが記載されている。
【0005】
ここで、光拡散フィルムには高い光透過性が要求される。これによりバックライト光源からの発光を画面表示に有効利用でき、高輝度による画像表示性能を実現できる。また、高い透過性を発揮することで、バックライト光源をそれほど強めなくても所定の輝度が得られ、ディスプレイ全体での低電力駆動化が臨める。
一方、光拡散フィルムには、高い光拡散性を有する点も要求される。例えば直下型の場合、光拡散性が弱いとバックライト光源の蛍光管像が画像表示面に現れることがあるので、このような蛍光管像を適切に遮蔽して光線の出射分布を均一化する必要がある。このため、場合によっては蛍光管の形状に合わせた拡散ドット印刷をフィルム表面に行う場合もある。
【特許文献1】特開平4−275501号公報
【特許文献2】特開平6−59108号公報
【特許文献3】特開平6−123802号公報
【特許文献4】特開平9−311205号公報
【特許文献5】特開2001−272511号公報
【特許文献6】特開2002−182013号公報
【特許文献7】特開2004−354558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように光拡散フィルムには、高い光拡散性だけではなく、同時に高い光透過性も要求されるが、これらの性能は互いに相反する性質を有しており、上記したいずれの従来技術においても光拡散性と光透過性(ディスプレイにおいては高輝度の画像表示性能)を十分に両立することは困難な現状にある。
また、この問題は、直下型又はサイドライト型のいずれのバックライト光源においても重要な課題となっている。
【0007】
このように光拡散フィルムの分野においては、未だ解決すべき余地が残されている。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、バックライト光源に対して良好な光拡散性を発揮しつつ、優れた光透過性により高輝度の画像表示性能を実現することが可能な光拡散性フィルムとその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、基材フィルムの中に微粒子が分散されてなる光拡散フィルムであって、前記微粒子には楕円体微粒子が含まれ、各々の楕円体微粒子は、フィルム平面方向に沿った一方向に長径が揃えられた状態で配設された構成とした。
ここで、前記楕円体微粒子としては、長径D2と短径D1との比D2/D1が1.1以上7.0以下の範囲に設定されたものを用いることができる。
【0009】
また前記光拡散フィルム中には、楕円体微粒子の近接位置にボイドを存在させた構成も取り得る。
楕円体微粒子の長径における平均粒径は、例えば1μm以上100μm以下の範囲とするのが好適である。
さらに、前記光拡散フィルムに対する楕円体微粒子の重量比率については、1重量%以上10重量%以下の範囲が望ましい。
【0010】
なお、楕円体微粒子の長径が揃えられる前記一方向には、実際にはフィルム平面方向の中のMD方向又はTD方向のいずれかの方向とすることもできる。
前記基材フィルムとしては、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂の群から選ばれた少なくとも一種の材料から構成することができる。
【0011】
一方、前記楕円体微粒子は有機材料で構成することができる。
また本発明は、基材フィルム材料に球状の微粒子を混合した原料によりベースフィルムを成形するベースフィルム成形ステップと、ベースフィルムをMD方向又は/及びTD方向に延伸する延伸ステップとを経る光拡散フィルムの製造方法であって、前記延伸ステップでは、延伸方向に球状の微粒子を変形させ、当該主延伸軸方向を長径とする楕円体微粒子を形成するものとした。
【0012】
ここで前記延伸ステップでは、各々の楕円体微粒子の長径両端部付近の少なくともいずれかの位置にボイドを存在させることもできる。
【発明の効果】
【0013】
以上の構成を有する本発明の光拡散フィルムでは、基材フィルム中において、楕円体微粒子が当該フィルム平面方向の一方向に沿って長径方向を平行に配列された状態で分散されている。このため、光拡散フィルム全体で見ると、楕円体微粒子の長径方向と短径方向とで異方性を有する効果的な光拡散性を発揮させることができる。
ここで、特に発明者らの検討によれば、例えば、楕円体微粒子の長径方向を蛍光管等のバックライト光源の長手方向と一致させることによって、単純な球状微粒子を分散させた従来の光拡散フィルムに比べて効果的な光拡散性を発揮できることが明らかになっている。
【0014】
また、楕円体微粒子の分散量は、従来の球状微粒子の分散量より少量であっても、上記のように光拡散フィルム中の楕円体微粒子を配列させることで、効果的な光拡散性が発揮される。よって、光拡散フィルム中の楕円体微粒子の分散密度が従来の光拡散フィルムよりも低くて済み、その分、光拡散フィルム中の透過光が微粒子による遮断作用を受けにくくなっている。従って本発明によれば、上記光拡散性とともに、良好な光透過性も同時に実現され、優れた発光輝度の画像表示性能を備えるLCDの実現が期待できるものである。
【0015】
また、本発明によれば、楕円体微粒子による効果的な光拡散性を利用することにより、本発明の光拡散フィルムに分散している微粒子量を少量にできるため、基材フィルム自体が有する機械的強度が分散物(楕円体微粒子)により損なわれることがない。
従って本発明では、光拡散フィルムの製造工程やLCDの組立時において、光拡散フィルムが破損するのを防止し、歩留まりの低下を防いで高い製造効率を発揮することが可能となっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、当然ながら本発明はこれらの形式に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
また、各実施の形態における各構成要素は、矛盾しない範囲で互いに組み合わせることも可能である。
【0017】
<実施の形態1>
図1は実施の形態1にかかる光拡散フィルム1の構成を示す模式図である。
当該光拡散フィルム1は、その特徴として基材フィルム10に対し、内部に主として楕円体微粒子20が分散されてなる構成を有する。楕円体微粒子20は、その長径方向をy方向に向けて揃えられた状態で配設されている。
【0018】
基材フィルム10は、機械的強度、耐熱性、透明性、及び平坦性に優れる有機材料(ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂の群から選ばれた少なくとも一種の材料を主体とするもの)から構成されており、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、或いはポリシクロヘキサンジメチルテレフタレート(PCT)系樹脂等のポリエステル系樹脂の材料から構成されている。ポリエステル系樹脂は、いずれもジカルボン酸とジオールの重縮合で得られるが、ここではジオールとしてエチレングリコールと1,4-シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を含む材料が成形性に優れるため望ましい。また、複数の材料を組み合わせることも可能である。この場合、屈折率の異なる材料(例えばベース材料に対して屈折率が0.02以上異なる材料)をブレンドすることによって、適度に白濁した基材フィルムを形成することもできる。
【0019】
基材フィルム10の厚みは、約50μm以上500μm以下の範囲であればよく、さらに80μm以上400μm以下の範囲が好適である。
図2は、図1における領域Pを拡大したものであって、楕円体微粒子20及びボイド101、102の配置を示す部分拡大図である。
当図に示される楕円体微粒子20は、製造時の延伸処理によって球状微粒子30を当該延伸方向に延伸し、楕円体状に変形させたものである。このような球状微粒子30は、適度な熱可塑性を有する有機材料(例えばアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂の群から選ばれた少なくとも一種の材料を主体とするもの)から構成されている。
【0020】
なお、球状微粒子30は、理想的にはすべて製造時の延伸処理によって楕円体状に変形される。従って、球状微粒子30は、設計的には架橋密度を低くしてガラス転移温度(Tg)を低く調節し、延伸処理によって変形しやすくすることが好適である。例えば基材フィルム材料としてポリエステル系樹脂、球状微粒子としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)からなる微粒子を用いる場合、球状微粒子のガラス転移温度としては、30℃以上120℃以下であればよく、さらに50℃以上100℃以下であると一層好適である。
【0021】
ここでガラス転移温度が30℃未満であると、楕円体微粒子20が延伸ステップ後に自然収縮し、球状に近づく方向に形が復元してしまう。一方、ガラス転移温度が120℃を上回ると、球状微粒子30が延伸しにくくなり、加工性が低下するため望ましくない。また、一つの目安として、球状微粒子30のガラス転移温度は基材フィルム材料のガラス転移温度に対して同等、またはそれ以下にすることによって、球状微粒子30を良好に延伸することができる。
【0022】
当該楕円体微粒子20のサイズは、長径D2における平均粒径が1μm以上100μm以下の範囲であればよく、5μm以上70μm以下の範囲が好適である。さらには10μm以上50μm以下の範囲が好適である。この範囲であれば、光拡散フィルム1において、光拡散性と光透過性の両方を効果的に両立させることができ、優れた特性が得られる。
楕円体微粒子20の形状は、長径D2と短径D1との比D2/D1が1.1以上7.0以下の範囲にあることが好適である。例えば製造工程において、平均粒径が8μmの球状のPMMA微粒子を用い、これを延伸して、長径方向の平均粒径が約24μmの楕円体微粒子20とする例が挙げられる。
【0023】
なお、本発明における楕円体微粒子20の「楕円体」とは、数学的には平面上の固定された二点からの直線の和が一定となる閉曲線を回転させた回転楕円体として定義されるが、ここでは実際上の問題を考慮し、球状微粒子30が一方向に延伸されることで変形した形状を言う。従って数学上定義される回転楕円体に比べ、楕円体微粒子20では若干の形状の歪みが生ずる場合もある。
【0024】
ここで図5は、光学顕微鏡を用いて倍率1000倍で撮影した光拡散フィルム1の実物の部分拡大写真である。この写真に示されるように、本発明で言う「楕円体微粒子」には、フィルム平面方向に垂直な方向から見てやや扁平な形状を有する微粒子も含まれ、互いの長径方向が揃うように分散配置された構成も含まれる。
また、光拡散フィルム1に含まれる微粒子は、基本的には全て楕円体微粒子20であることが望ましいが、実際製品の公差として、図1のように、当該楕円体微粒子20の材料である球状微粒子30が製造後もそのままの形で残留する場合もある。この場合、残留量は多くて全微粒子中の1.0%程度である。従って本発明では、光拡散フィルム1の単位体積当たりに含まれる微粒子の内、99%以上を楕円体微粒子20とするのが好適である。
【0025】
また、本発明では、楕円体微粒子20とともに、意図的に球状微粒子30を分散させることで光拡散性をコントロールすることもできる。この場合、球状微粒子30は楕円体微粒子20の材料よりも製造時の延伸処理によって変形しにくい材料を選択する。このような球状微粒子30は架橋密度やガラス転移温度を調節するなどして得ることができる。また、基材フィルム10中における球状微粒子30の分散量は、適宜調節することができるが、大量に分散させることにより基材フィルム10の機械的強度及び透過率を損なわないように留意する。
【0026】
本発明の光拡散フィルム1において、楕円体微粒子20と球状微粒子30の両方が存在する場合、球状微粒子30の分散量の上限として、フィルム1中に含まれる全微粒子中の50重量%以下とするのが好適である。50重量%を上回ると延伸処理によってボイドが増加し、光透過性が悪化したり、異方性を有する効果的な光拡散性を発揮させにくくなる。
光拡散フィルム1中において、楕円体微粒子20は1〜10重量%の範囲で含まれる。このうち、さらに2重量%以上8重量%以下であれば好適である。1重量%未満であると光拡散性が十分に得られない。また、10重量%を上回るとフィルム強度が脆くなり、取り扱い性が悪くなるので好ましくない。
【0027】
光拡散性フィルム1中では、各々の楕円体微粒子20の長径(D2)方向がy方向に平行になるように揃えられて配設されている。なお、楕円体微粒子20は基材フィルム10中において、そのフィルム平面方向に沿った一方向に長径が平行になるように配列していればよい。実際上は光拡散フィルム1のベースフィルムをMD(Machine Direcion)方向やTD(Transverse Directon)方向に延伸させることで、楕円体微粒子20の長径方向をベースフィルムの主延伸軸方向に対して平行に配列させることができる。
【0028】
さらに各々の楕円体微粒子20における長径両端部と基材フィルム10との間には、紡錘状のボイド(気泡)101、102が存在している。ボイド101、102は、基材フィルム10の延伸性に比べて楕円体微粒子20の延伸性が小さくなるように材料を選択する(例えば本実施の形態1で挙げた材料例とする)ことで、製造工程の延伸処理時に基材フィルム10中に存在する微粒子周辺の僅かな空間を拡大させて形成できる。
【0029】
すなわち、楕円体微粒子20を形成する際に、球状微粒子30の延伸性と、ベースフィルムを延伸する時の延伸倍率を適宜変えることによって、楕円体微粒子20の楕円性とボイド101、102の有無・サイズとをそれぞれ同時に調整することが可能である。
例えば、上記した基材フィルム材料と微粒子材料を用いる場合、微粒子は3倍程度に延伸できるため、5倍程度にまでベースフィルムを延伸させると、楕円体微粒子20とボイド101、102を同時形成することができる。さらに延伸倍率を上げると、ボイド101、102を相対的に増やし、又は大きくすることができる。また、反対に微粒子が5倍程度の延伸率まで延伸できるものであれば、楕円体微粒子20の長径を大きくしつつ、ボイド101、102を相対的に少なく、又は小さく抑える等の調節を行うことも可能である。
【0030】
なお、図2では楕円体微粒子20の長径両端部の近接位置にボイド101、102が配設されているが、このうちいずれか一方の端部のみにボイドを形成するようにしてもよい。
また、例えばMD方向に延伸して当該方向を長径とする楕円体微粒子20を形成するとともに、TD方向にも比較的小さい延伸倍率でベースフィルムを延伸し、TD方向に沿った楕円体微粒子20の短径両端部付近に別途、ボイドを形成したり、長径両端部付近のボイドを変形することも可能である。
【0031】
ここで、本発明の光拡散フィルム1の実施の構成は、前述の図5のように、光学顕微鏡(例えばキーエンス社製VHX100とVH−Z450の組み合わせ)等を用いて確認できる。この場合、光拡散フィルム1中における球状微粒子30の存在と、楕円体微粒子20がその長径方向を光拡散フィルム1のフィルム平面方向に沿った一方向に揃えられた状態で配列されていることが確認できる。
【0032】
以上の構成を有する本発明の光拡散フィルム1では、基材フィルム10中において、楕円体微粒子20が当該フィルム1の平面方向の一方向に沿って長径方向を平行に配列された状態で分散されている。このため、光拡散フィルム1全体で見ると楕円体微粒子20の長径方向と短径方向とで異方性を有する効果的な光拡散性を発揮させることが可能になっている。
【0033】
本発明では、特にゴニオメーターを用いた発明者らの測定実験によれば、各々の楕円体微粒子20の長径方向をバックライト光源蛍光管の長手方向と一致させることによって、単純な球状微粒子を分散させた従来の光拡散フィルムに比べて効果的に光拡散性を発揮できることが明らかになっている(後述の表2を参照)。
このような効果により、例えはLCDのバックライト光源として配設した蛍光管の長手方向と、楕円体微粒子20の長径方向とが一致するように、光拡散フィルム1をバックライトユニットに採用することによって、画面に蛍光管の形状に対応した輝度ムラが現れるのを効果的に防止し、バックライト光源の優れた均一発光を利用して、優れた画像表示性能を得ることができる。
【0034】
また、楕円体微粒子20周辺に存在するボイド101、102は、基材フィルム10と異なる屈折率を有しているため、楕円体微粒子20の長径両端部付近においてさらなる光拡散効果が期待できる。よって光拡散フィルム1では、楕円体微粒子20及びボイド101、102の双方により、良好な光拡散性の相乗効果が期待できるものである。
さらに、楕円体微粒子20は、予め粒径分布が狭い、粒径が比較的揃えられた球状微粒子30を変形させて構成されているため、各々の短径、長径が比較的揃っている。このような短径、長径を有する楕円体微粒子20の採用により、光拡散フィルム1のいずれの部分においても、当該平面方向に沿った一方向に対して均一な光拡散性が発揮される。
【0035】
この特性によって、製品のバラツキが極力低減され、均一な品質が保たれるほか、例えば比較的大画面のLCDに本発明の光拡散フィルムを適用する場合であっても、その画面全体において均一な光拡散性が発揮されることとなり、優れた画像表示性能の発揮を期待できるものである。
なお、特許文献7には、異なる樹脂材料をブレンドしてなる海島構造を持つ光拡散フィルムにおいて、島構造をなすフィルム材料により複数の棒状粒子を形成し、これをフィルム平面に配設した構成が開示されているが、本発明では主として上記の通り、粒径が比較的揃えられた球状微粒子30を用いて楕円体微粒子20を形成している点や、その粒子のサイズが異なる点、及び光拡散性と光透過性についてフィルム全体で均一な特性が得られる点等において、両者は大きく異なるものである。また、本発明では、従来は不要とされていたフィルム中の気泡を光拡散性を発揮させる手段の一つとして、積極的に利用した点においても特徴を有している。
【0036】
一方、楕円体微粒子20の分散量は、従来の球状微粒子の分散量より少量であっても、上記のようにフィルム1中の楕円体微粒子20を配列させることで、効果的な光拡散性が発揮される。よって、光拡散フィルム1中の楕円体微粒子20の分散密度が従来の光拡散フィルムよりも低くて済み、その分、フィルム1に入射された透過光が遮断作用を受けにくくなっている。従って本発明によれば、上記光拡散性とともに、良好な光透過性も同時に実現されるようになっている。
【0037】
また、基材フィルム10に分散させる微粒子量を比較的少量にできるため、基材フィルム10自体が有する機械的強度が損なわれることがない。従って、当該光拡散フィルムの製造工程やLCDの組立時において、光拡散フィルム1の取り回しが容易になり、当該フィルムが破損するのを防止して、高い製造効率を実現することが可能となっている。
なお、光拡散フィルム1における光異方性は、楕円体微粒子20を光拡散フィルム平面の一方向に配列させて得られるものであるから、当該楕円体微粒子20がランダムな方向で光拡散フィルム1中に含まれると、異方性を有する効果的な光拡散性を示さなくなるので留意する。しかしながら、実際の製造工程における延伸処理の誤差等によって生じうる多少の配列誤差を含んだ構成は、実質的に本発明の効果を得られるため、このような構成も本発明に含まれるものとする。配列誤差を生じた楕円体微粒子の比率と長径方向の配列誤差角度の大きさは、それぞれ当該光拡散性に影響を与える為に一概には決定できないが、一つの目安として、配列誤差を生じた楕円体微粒子が光拡散フィルム1中の楕円体微粒子20の内の10重量%未満であり、且つ、前記一方向に対する楕円体微粒子20の長径方向の間の配列誤差角度が45°未満であるとすることが好ましい。
【0038】
<実施の形態2>
図3は、実施の形態2における光拡散フィルム1Aの構成を示す模式図である。当図に示される光拡散フィルム1Aは、基本的には基材フィルム10に楕円体微粒子20が長径方向を一方向に配列されて含まれる点において光拡散フィルム1と同様であるが、ボイド101、102が含まれていない点が異なる。ここで図6は、光学顕微鏡を用いて倍率1000倍で撮影した光拡散フィルム1Aの実物の部分拡大写真である。長径約20μmの楕円体微粒子20の周囲にはボイドが存在せず、密に基材フィルム10中に分散されているのが確認できる。
【0039】
このような構成を有する光拡散フィルム1Aにおいても、実施の形態1の光拡散フィルム1と同様の効果を奏する。
また、光拡散フィルム1Aでは、ボイド101、102が存在しない分、光透過性にも優れており、異方性を有する効果的な光拡散性と良好な輝度を発揮することが可能である。
【0040】
このように本発明では、一つの目安として、輝度(光透過性)よりも光拡散性を優先する場合には、ボイド101、102を利用した実施の形態1の光拡散フィルム1を構成し、透過性を優先する場合には、ボイド101、102を含まない実施の形態2の光拡散フィルム1Aを構成することができる。
<光拡散フィルムの製造方法について>
以下、本発明の光拡散フィルムの製造方法について例示する。ここでは溶融押出成形法を利用した製造方法について説明する。
【0041】
図4は、フィルム製造装置の構成とその製造過程を示す模式図である。当該装置は押出機本体、及びこれに連結されたTダイ110及びロール延伸機100で構成される。
当該光拡散フィルムは、フィルム材料の混合ステップと、ベースフィルムの成形ステップ、延伸ステップとを順次経ることで形成できる。
(フィルム材料の混合ステップ)
まず、基材フィルム材料となるペレット(例えばポリエステル系樹脂)と、楕円体微粒子20の材料となる低架橋密度の球状微粒子30(例えば平均粒径7μm〜8μmのPMMA)とを一定比率で混合する。基材フィルム材料と球状微粒子の比率は、基材フィルム材料が90〜99重量%に対し、球状微粒子を10〜1重量%とするのが好ましい。この混合は、タンブラー混合機等を用いたドライブレンド法で混合し、押出機のホッパーへ投入する。
【0042】
或いは、基材フィルム材料となるペレットと球状微粒子30とを二軸押出機を用いて溶融混練後、ペレット化したものを、基材フィルム材料となるペレットとドライブレンド法にて混合し、ホッパーへ投入することもできる。
また、基材フィルム材料となるペレットを二軸押出機を用いて溶融混練し、球状微粒子を押出機へサイドフィードして基材フィルム材料となる樹脂に微粒子を分散させても良い。この場合、フィルム材料の混合ステップとベースフィルム成形ステップとは同時に実施することになる。
【0043】
(ベースフィルム成形ステップ)
フィルムは一例としてTダイ法に基づき成形される。単軸、または二軸押出機に投入された材料は基材フィルム材料としてポリエステル系樹脂を用いる場合、200℃〜300℃で加熱溶融して溶融材料を得る。そして、この溶融材料を押出機からの導入管120を通じて連続的にTダイ本体110に導入する。加熱溶融する温度は基材フィルム材料に応じて適宜調整することが好ましい。
【0044】
次に溶融材料は、TダイのギャップGを通り、リップエッジ113からシート状に押し出される。そして、循環冷却水により表面温度が10〜70℃に冷却されたチルロールR1とその周面に近接配置されたエアーナイフ114との間に冷却固化される。或いは静電印加法、ポリシングロール法、タッチロール法等を用いて冷却固化しても良い。これにより、所定のフィルム形状に成形されて帯状の未延伸のベースフィルム1Xとなる。ベースフィルム1Xは一旦ワインダーで巻き取ってロール状にしても良いし、巻き取らずにベースフィルム1Xを成形後、連続的に延伸ステップへ導入しても良い。
【0045】
(延伸ステップ)
ベースフィルム1Xはロール延伸機100に導入されて延伸される。基材フィルム材料としてポリエステル系樹脂を用いる場合、ベースフィルム1Xは60℃〜120℃に加熱された加熱ロールR2〜R6の周面に巻回され、各加熱ロールR2〜R6の互いの回転速度差により搬送方向へ負荷を受けて延伸処理される。ここで、ベースフィルム1Xは赤外線ヒーターを用いて加熱してもよい。このとき、ベースフィルム1XをMD方向に延伸させるとともに、これに追従して当該フィルム1X中の球状微粒子30を当該延伸方向に変形させ、楕円体微粒子20とすることができる。ロールや赤外線ヒーター等の加熱温度は基材フィルム材料に応じて適宜調整することが好ましい。
【0046】
また、必要に合わせて延伸処理におけるロールの回転速度差を大きくすれば、球状微粒子30が収まっていたベースフィルム1X中のMD方向のスペースを拡大でき、楕円体微粒子20の長径両端部付近にボイド101、102を形成することができる。
この場合の具体的な条件設定は、選択した材料や得ようとする光拡散フィルムの性能等によって調節すべきであるが、一例として延伸倍率を1.1〜7.0倍の範囲でMD方向に延伸することができる。
【0047】
なお、ベースフィルム1XはMD方向に直交するTD方向(フィルム幅方向)にも延伸することもできる。MD方向への延伸倍率とTD方向への延伸倍率を相対的に調節することによって、TD方向に長径を配列させた楕円体微粒子20を形成させたり、TD方向に沿った楕円体微粒子20の短径両端部付近にボイドを形成することもできる。或いは長径両端部付近のボイドを変形させることも可能である。この場合は、テンター延伸機を用いた逐次二軸延伸法に基づき、一対のロールR5,R6の周面間から搬送された下流側のベースフィルム1Xを、公知のテンター延伸装置(不図示)を用い、TD方向に1.1〜7.0倍に延伸する。延伸温度は基材フィルム材料としてポリエステル系樹脂を用いる場合、70〜150℃の雰囲気温度で延伸、引き続いて100℃〜300℃の範囲で熱処理することによって、TD方向へ延伸されたフィルムを形成できる。
【0048】
これ以外にも、MD方向、或いはTD方向への延伸は同時二軸延伸法を用いて実施しても良い。
各延伸処理後は、ベースフィルム1Xをワインダーで巻き取る。或いは枚葉処理して、所定のサイズに切断加工すると、光拡散フィルム1又は1Aが得られる。
<実施例及び比較例>
各種市販材料を用い実施例1〜4及び比較例の光拡散フィルムを作製し、これらの全光線透過率、輝度、拡散率について調べた。
【0049】
基材フィルム(ベース樹脂)材料には表1に示すように、PET樹脂、グリコール変性PET樹脂、グリコール変性PCT樹脂、変性PET樹脂の何れかのポリエステル系樹脂を用いた。
実施例、及び比較例において、「グリコール変性PET樹脂」とは、エチレングリコールに由来する分子構造を1,4シクロヘキサンジメタノールに由来する分子構造で3〜50モル%程度部分変性したものを指す。また「グリコール変性PCT樹脂」とは1,4シクロヘキサンジメタノールに由来する分子構造をエチレングリコールに由来する分子構造に20〜50モル%程度部分変性したものを指す。
【0050】
楕円体微粒子となる球状微粒子の材料としては、実施例及び比較例で共通の材料とし、平均粒子径が7.4μm、DSC法に基づくTgが70℃の架橋球状PMMA微粒子を用いた。
基材フィルム材料と球状微粒子材料は、それぞれの重量比が同順に97:3になるように混合し、これを原料として上記製造方法例に従い、光拡散フィルムを製造した。ここで比較例では延伸倍率1.0(延伸無し)とし、実施例1〜4では延伸倍率を4.5倍又は3倍に設定した。この延伸倍率の違いにより、実施例1〜3でボイド101、102を形成し、実施例4でボイド無しの構成とした。
<性能評価試験>
性能評価は、ヘイズ値、全光線透過率、輝度、拡散率の各項目について行い、それぞれ以下の公知の各評価方法と装置を用いて実施した。
【0051】
全光線透過率及びヘイズ値については、JIS K7361の評価方法に基づき、日本電色工業株式会社製濁度計NDH−2000を用いて測定した。
輝度については、JIS Z8724の評価方法に基づき、株式会社トプコンテクノハウス製輝度計BM−7を用いて測定した。
拡散率については、日本電色工業株式会社製変角光度計GC5000Lを用いて測定した。
【0052】
実施例1〜4及び比較例の詳細な組成と、測定結果を表1に示す。また、拡散率について表2に測定データを示す。表2中、各サンプルの拡散率の上段はMD方向、下段はTD方向に沿った数値を示している。
【0053】
【表1】

【0054】
【表2】


(考察)
表1に示されるように、比較例の輝度は、実施例1〜4よりも高い数値が確認された。但し、これは基材フィルムに対する微粒子分散量を従来の構成に比べて少量としたためであって、実際はより大量の微粒子を使用するため、実施例に比べると低輝度値となることが予想される。また表2に示されるように、光拡散性はMD方向とTD方向でほぼ同じであり、効果的な光拡散性が発揮されていない。
【0055】
一方、実施例1〜4では、いずれも光拡散フィルム中に含まれる球状微粒子が延伸処理よって楕円体微粒子となっているため、当該フィルム表面からの入射光に対する遮光面積が増大し、輝度は若干低下する結果となった。しかしながらその低下は比較例に比べても微差であり、実際上の問題となるレベルではなく、良好な輝度値が維持されていると言える。
【0056】
一方、全光線透過率については、いずれの実施例1〜4についても比較例に対して低下しているものの、実際上、良好な性能を有していると言える。このうち、特に実施例4では、ボイド101、102を含まない実施の形態2のフィルム1Aと同じ構成であるため、光の透過性が格段に良い。このことから、実施の形態2のフィルム1Aの構成は、特に輝度及び全光線反射率の維持又は向上を図る上で最適な構成であると考えられる。
【0057】
次に、表2に示されるように、実施例1〜4の光拡散フィルムは、MD方向へ延伸を行い、当該方向に楕円体微粒子の長径を合わせた構成になっているが、いずれもMD方向への光拡散性については、TD方向に比べて高いことが分かる。なお、表2に示されるデータでは、拡散率がMD方向よりもTD方向で高くなっているが、±5〜50°の範囲の透過率についてはMD方向の方が大きいため、上記のような考察をしている。このように、MD方向に長径方向が揃っている本発明の光拡散フィルムでは、TD方向への光拡散性が低い分、フィルム正面方向への光の指向性(光透過性)が低下しないものと考えられる。
【0058】
なお、今回の実験では、微粒子の形状のみが異なり、その他を同一にした構成同士比較は行っていないが、実施例1と2では基材フィルムの組成のポリエステル樹脂が異なるだけでその他は同一であることから、両者の光学的性能の差異はほとんどないものと考えられる。
以上の実験から、本発明の優位性が確認された。
【0059】
<その他の事項>
本発明の光拡散フィルムは、LCDに限定するものではなく、各種非自発光型ディスプレイに適用できるほか、光源を均一的に面状に照射する照射装置にも適用することができる。
また、光拡散フィルムは一枚だけでなく、複数枚を重ねて使用することもできる。この場合、互いのフィルムにおける楕円体微粒子の長径方向がフィルム同士で同方向、或いは交差するように配設することによって、所望の光拡散性を得るようにしてもよい。
【0060】
また、ベースフィルムの製造方法は、上記したTダイ法に限定するものではなく、例えばインフレーション法、カレンダー法等、その他公知の溶融押出成形法を適用することができる。但し、楕円体微粒子20は球状微粒子30を含むベースフィルムを延伸して形成するため、このような延伸を行わないキャスト法は不適である。
また、本発明の光拡散フィルムには、その表面を粗面化処理等で処理することにより凹凸面とし、これにより別途光拡散効果を発揮できるように工夫しても良い。
【0061】
上記実施の形態では、光拡散フィルムの構成を例示したが、本発明における「フィルム」には、さらに若干の厚みを持つシート状、或いは板状のものも含まれるものとする。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の光拡散フィルムは、例えばテレビジョン装置、PCディスプレイ、公共表示手段等に使用されるLCDにおいて、直下型又はサイドライト型のいずれかのバックライト光源の光拡散手段として、利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実施の形態1の光拡散フィルムの模式的な構成を示す部分斜視図である。
【図2】光拡散フィルムの部分拡大図である。
【図3】実施の形態2の光拡散フィルムの模式的な構成を示す部分斜視図である。
【図4】フィルム製造装置と光拡散フィルムの製造過程を示す模式図である。
【図5】実施の形態1(実施例1)に相当する光拡散フィルムの拡大写真図である。
【図6】実施の形態2(実施例4)に相当する光拡散フィルムの拡大写真図である。
【符号の説明】
【0064】
1、1A 光拡散フィルム
1X ベースフィルム
10 基材フィルム
20 楕円体微粒子
30 球状微粒子
100 ロール延伸機
110(111、112) Tダイ本体
101、102 ボイド
113 リップエッジ
114 エアーナイフ
120 導入管
R1 チルロール
R2〜R6 加熱ロール(延伸ロール)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルムの中に微粒子が分散されてなる光拡散フィルムであって、
前記微粒子には楕円体微粒子が含まれ、
各々の楕円体微粒子は、フィルム平面方向に沿った一方向に長径が揃えられた状態で配設されている
ことを特徴とする光拡散フィルム。
【請求項2】
楕円体微粒子は長径D2と短径D1との比D2/D1が1.1以上7.0以下の範囲である
ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
【請求項3】
前記光拡散フィルム中において、楕円体微粒子の近接位置にボイドが存在する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光拡散フィルム。
【請求項4】
楕円体微粒子の長径における平均粒径が1μm以上100μm以下の範囲である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散フィルム。
【請求項5】
前記光拡散フィルムに対する楕円体微粒子の重量比率が1重量%以上10重量%以下の範囲である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光拡散フィルム。
【請求項6】
前記一方向が、フィルム平面方向の中のMD方向又はTD方向のいずれかである
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光拡散フィルム。
【請求項7】
基材フィルムは、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂の群から選ばれた少なくとも一種の材料から構成されている
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光拡散フィルム。
【請求項8】
前記楕円体微粒子は、有機材料で構成されている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光拡散フィルム。
【請求項9】
基材フィルム材料に球状の微粒子を混合した原料によりベースフィルムを成形するベースフィルム成形ステップと、
ベースフィルムをMD方向又は/及びTD方向に延伸する延伸ステップとを経る光拡散フィルムの製造方法であって、
前記延伸ステップでは、
延伸方向に球状の微粒子を変形させ、当該主延伸軸方向を長径とする楕円体微粒子を形成する
ことを特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記延伸ステップでは、各々の楕円体微粒子の長径両端部付近の少なくともいずれかの位置にボイドを存在させる
ことを特徴とする請求項9に記載の光拡散フィルムの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−36984(P2009−36984A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−201108(P2007−201108)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】