説明

光検出用のPINダイオード及び高速、高分解能画像検出

本発明は、光検出器及びCMOS撮像装置に使用する高速かつ高効率のPINダイオードを提供するものである。PINダイオードは、2つのシリコン酸化物のトンネル障壁層の間に配置された、真性Ge又は真性GeSiなどの真性半導体材料の層を含む。2つのトンネル障壁層は、それら自体がn型シリコンの層とp型シリコンの層との間に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光検出器及びCMOS光撮像装置で使用するPINダイオードに関する。
【背景技術】
【0002】
(可視部及び赤外部を包含する)マルチスペクトル光検出により、増加した情報量での目標識別が可能となる。例えば、軍事用途では、マルチスペクトル光検出器アレイを使用して、本物のミサイル弾頭を偽物と識別することができ、迎撃ミサイル弾頭を実際の標的の方へ誘導する支援を行うことができる。マルチスペクトル検出の原理は天体観測に広く使用されてきた。1つの利用可能な光検出機構として、逆バイアスをかけたPINダイオードにおける電子正孔の生成がある。
【0003】
PINダイオードベースの光検出器では、検出できる最長波長は、真性層に使用される真性半導体のバンドギャップにより決定される。真性層が光子を吸収するのに十分な厚さである限り、バンドギャップのエネルギーよりも高いエネルギーを有する光子が検出されることになる。光検出器を高速目標物の検出に使用するために、光検出器は高効率かつ高速な動作を行う必要がある。高速かつ高機能のデジタル信号処理回路を作製する場合、CMOSチップ上に光検出器を集積するためには、グループIVベースの検出器が望ましい場合がある。Siチップ上に光検出器を構成する最近の手法では、Si基板内に垂直に深く埋め込んだ厚いSiPINダイオードが一般に使用される。これらのPINダイオード光検出器では、真性層が十分な厚さである限り、効率を高く保持することができる。しかしながら、(正孔のドリフト速度が低いことに起因する)光子電流の収集はロングテール化するため、これらのPINダイオードの速度はかなり低い。
【0004】
Geは、少なくとも2つの理由で光通信における光検出のための有望な材料である。第1に、Geの直接バンドギャップは0.8eVであり、間接バンドギャップは0.66eVであるため、Geは広範囲にわたって高度に吸光性である。第2に、既存のSi技術との互換性により、Geは、高品質のCMOS互換の集積受光器に可能性を提供する。残念なことに、SiとGeとの間の格子不整合が大きいため、Si上にGeベースの高速光検出器を形成する方向への発展は非常に限定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Si表面上のGe量子ドットの成長を利用して光検出器を製作し、Si膜とGe量子ドットとの多くの交互層を作製するための何らかの研究がなされてきた。このような光検出器により吸収はいくらか増大するが、これらはSiPINダイオードよりも僅かな向上を示すものにすぎない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、光検出器として、及びCMOS撮像装置で使用される高速、高効率のPINダイオードを提供するものである。PINダイオードは、シリコン酸化物の2つのトンネル障壁層間に配置された真性半導体材料の層を含む。2つのトンネル障壁層は、これら自体n型シリコンの層とp型シリコンの層との間に配置される。
【0007】
好ましい実施形態では、真性半導体材料は、単結晶ゲルマニウム(Ge)ナノ膜又はGeSi合金ナノ膜であり、p型及びn型シリコン(Si)層は単結晶Siナノ膜である。Ge又はGeSiナノ膜は、約2000nm以下の厚み(この厚みは、光検出器の速度と効率との間の妥協点に依存する)を有し、好ましくは約10nm以下の厚みを有するシリコン酸化層により分離されて、ナノ膜のスタックを形成することが好ましい。
【0008】
このナノ膜のスタックは、表面に非常に薄い酸化層を有する薄いシリコン層の上に薄い真性Ge層又はGeSi層を転写することにより作製することができる。次に、単結晶Ge層又はGeSi層上に、表面上に薄い酸化層を含む(第1の層とは異なるドーピング型を有する)第2の薄いシリコン層を転写することができる。或いは、スタック上に第2の薄いシリコン層を転写する前に、Siの薄層を成膜及び酸化させることにより、Ge層又はGeSi層上に第2の酸化層を形成することができる。1つの実施形態では、Geナノ膜は、(埋め込み酸化層などの)下部犠牲層をエッチング除去することにより剥離されたGeオンインシュレータ基板の最上素子層である。別の実施形態では、Geオンインシュレータ基板のGe素子層内に若干量のSiを組み込んでGeSi合金層を形成し、その後、下部犠牲層をエッチング除去することによりこのGeSi合金層が剥離される。剥離されたGeSi又はGeナノ膜を、Siオンインシュレータ基板の酸化素子層の上に直接転写することができる。或いは、ホスト基板を使用して、剥離されたナノ膜を持ち上げ、転写することができる。
【0009】
n型及びp型シリコン層に電気的に結合された電極に接続された電源を使用して、PINダイオードの両端に逆バイアスを与えることができ、これによりPINが光検出器として機能できるようになる。複数のこのような光検出器をアレイの形で配列して、光検出器アレイを提供することができる。光検出器アレイに結合されたCMOS回路を使用して、CMOSイメージセンサを提供することができる。
【0010】
添付図面と併せて以下の詳細な記述を読むことにより、本発明のさらなる目的、特徴及び利点が明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による波長固有光検出器の断面図である。
【図2】本発明によるマルチスペクトル光検出器アレイの例示的なレイアウト図である。
【図3】図1の光検出器の概略平面図である。
【図4】本発明による光検出器の作製方法を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、PINダイオードを組み込む光検出器の速度及び効率の両方を向上させる構造のPINダイオードを提供する。このPINダイオードから作製した光検出器をシリコン加工技術に、及びデジタル撮像装置などのCMOSベースの装置に容易に一体化することができる。
【0013】
図1に示すように、PINダイオードは、n型シリコン層100と、n型シリコン層の上層部に配置されたシリコン酸化物を含む第1のトンネル障壁層102と、第1のトンネル障壁層の上層部に配置された真性半導体材料の層104と、真性半導体材料の層の上層部に配置されたシリコン酸化物を備える第2のトンネル障壁層106と、第2のトンネル障壁層の上層部に配置されたp型シリコン層108とを含む。代表的な実施形態では、前述の層の各々は先行する層の上層部に、また、その先行する層と直接接触して配置される。
【0014】
PINダイオードは、n型シリコン層に電気的に結合された第1の電極110及びp型シリコン層に電気的に結合された第2の電極112も含むことができる。第1及び第2の電極に電源が接続され、PINダイオードの両端に逆バイアスが印加されると、PINダイオードは光検出器として機能し、この場合、真性層に吸収された光子により荷電キャリア(すなわち電子及び正孔)が発生し、この荷電キャリアがそれぞれの電極に集められて光電流が発生する。真性層内で様々なエネルギーの光子により荷電キャリアが生成される場合、これらの荷電キャリアもまた様々なエネルギーを有することになる。シリコン酸化物トンネル障壁層は、真性半導体材料の伝導帯エネルギーよりも高い伝導帯エネルギーを有し、真性半導体材料の価電子帯エネルギーよりも低い価電子帯エネルギーを有する。エネルギー障壁は荷電キャリアのために存在する。しかしながら、両側のシリコン酸化物の厚みは非常に薄い。量子物理学に基づけば、十分な運動エネルギーを有する荷電キャリアの波動関数は、この薄いエネルギー障壁と重なることになる。この波動関数の重なりによって、酸化エネルギー障壁の反対側でも荷電キャリアを検出することができる。この現象はトンネリングとしてよく知られている。より高エネルギーのキャリアは、薄いエネルギー障壁を横切る確率がより高くなる。従って、トンネル障壁層により、十分な高エネルギーを有するこれらの電子及び正孔のみが障壁をトンネリング通過し、電極がこれらを収集できるようになる。これらのより高エネルギーを有するキャリアを選択することにより(トンネル障壁は、荷電キャリアのための高エネルギー通過フィルタのように機能する)、トンネル障壁層の使用によって光検出器の速度が向上する。
【0015】
トンネル障壁層の導入で光検出器の速度は向上するが、「高速の」電子及び正孔のみが収集されることになるため、光電流の収集効率は必然的に犠牲となる。この理由で、Ge又はGeSi真性層は、光子の吸収効率を(通常、シリコンに対して桁違いに)高め、光電流の発生効率を向上させ、この結果光検出器の感度を向上させるため有利である。Geは、より広範囲の波長に渡ってSiよりも光子吸収効率が非常に高いことが知られている。真性半導体材料は、好ましくは薄い、連続した、単結晶ナノ膜の形状である真性Geからなることが望ましい。
【0016】
好ましい実施形態では、真性層は約2000nm以下の厚みを有する。この実施形態は、真性層が約1000nm以下の厚みを有する実施形態を含み、真性層が約500nm以下の厚みを有する実施形態をさらに含み、真性層が約200nm以下の厚みを有する実施形態をさらにまた含む。n型及びp型シリコン層もまた非常に薄いことが望ましい。いくつかの実施形態では、シリコン層は約1000nm以下の厚みを有する。この実施形態は、シリコン層が約500nm以下の厚みを有する実施形態を含み、かつシリコン層が約200nm以下の厚みを有する実施形態をさらに含む。n型及びp型シリコン層を真性層から分離するシリコン酸化層は、通常約10nm以下の厚みを有する。これは、シリコン酸化層が約5nm以下の厚みを有する実施形態を含み、シリコン酸化層が約2nm以下の厚みを有する実施形態をさらに含む。
【0017】
図2に示すように、複数の光検出器200をアレイの形で配列して光検出器アレイを構成することができ、またCMOS回路を光検出器アレイに結合してCMOSイメージセンサを構成することができる。マルチスペクトル検出を実現するために、光検出器アレイの1又はそれ以上の様々な範囲の上に、異なる波長用の1又はそれ以上のフィルタ202を配置することができる。しかしながら、フィルタの使用は任意である。これらのフィルタは広く利用可能であり、提案する光検出器アレイに容易に実装することができる。様々な範囲から得たデジタルイメージング情報を、CMOSデジタル回路を使用して同時に処理することができる。(Si基板などの)PINダイオードの下にある基板上、或いはn型及びp型Si層上に、画像処理用のCMOS回路を製作することができる。PINダイオードで構成される光検出器アレイ及び光検出器アレイと共に使用するCMOS回路は公知である。PINダイオードのアレイ及びPINダイオードのアレイと共に使用するCMOS回路についての適当なレイアウトの説明は、米国特許第6,809,358号及び第6,831,263号に記載されており、これらの特許の開示全体は引用により本明細書に組み入れられる。
【0018】
図3は、図1のPINダイオード及びCMOS回路300を含むCMOSイメージセンサにおける単一ピクセルの平面図である。図3の実施形態では、絶縁体の層302が、PINダイオードの周囲及びピクセルの周辺部に配置される。
【0019】
図4は、本発明による高速かつ高効率のCMOS互換光検出器の作製に使用することができる製造プロセスのフローを示す図である。この例示的なプロセスでは、Si及びGeナノ膜が使用される。上部にPINダイオードを製作するベース基板は、シリコンハンドル層406上に支持された埋め込み酸化層404の上に薄いn型シリコン層402を含むSiオンインシュレータ基板400である(ステップ(a)を参照)。シリコン層402は、表面上に薄い酸化層408を有する(ステップ(b)を参照)。酸化層408は、自然酸化層であってもよく、或いは別個の酸化プロセスにより生成されたものであってもよい。シリコン層402は、図4に示すように、シリコンオンインシュレータウエハのテンプレート層である必要はない。代わりに、シリコン層402及びその酸化層408を別個の基板から予め製作し、転写することができる。Ge層の下の犠牲層を除去することによりGeオンインシュレータ基板から剥離されていた単結晶真性Ge層410が、シリコン酸化層408に転写され付着される。予め成膜したSi層412と共にGe層410を転写することができ、その後これが酸化されてシリコン酸化層414が形成される(ステップ(c)及びステップ(d)を参照)。次に、p型シリコン層416がシリコン酸化層414に転写され付着される(ステップ(e)を参照)。次に、メサ418が、層410、414及び416内にエッチングされ、電極420が、n型シリコン層402及びp型シリコン層416上に堆積される。図1及び図3に示すように、p型シリコン層上の電極は、光が通過するための中央開口部を定めることができる。電極形成は、表面安定化の後、PECVD酸化物或いは成膜された酸化物又は窒化物を用いて行うことができる。パッシベーションを使用する場合、メタルコンタクトのためのビアホールが望ましい。p型シリコンの位置とn型シリコンの位置は換えることができる。
【0020】
例えば図1及び図4に示すように、いくつか実施形態では、PINダイオードは頑丈な半導体オンインシュレータ支持体上に作製される。しかしながら、他の実施形態では、ナノ膜のスタックを(プラスチックフィルムなどの)フレキシブル基板に転写して、柔軟性のある光検出器及び撮像装置を構成することができ、これによりPINダイオードの裏側からの光を結合できるようになる。球状に形成されたフレキシブル基板を使用した場合、人工眼球又は同様の装置を作製することができる。
【0021】
図4でのステップ(c)及び(e)のナノ膜転写プロセスは下記のように実施される。真性層は、(埋め込み酸化層などの)犠牲層上に支持された単結晶Ge又はGeSiの薄層を含む素子基板から作製することができる。次に、犠牲層を除去(例えばエッチング)することにより、真性層が犠牲層から剥離され、剥離層が持ち上げられ、この剥離層が転写される。ホスト基板、又は転写終了後に低温加熱によって気化することができるテープに剥離層を接触させることにより、剥離層の持ち上げを行うことができ、そこに剥離層の上面が付着する。いくつかの実施形態では、ホスト基板自体がPINダイオードの一部を形成する。例えば、ホスト基板は、表面上に自然酸化物を含むnドープされた又はpドープされたシリコン層であってもよい。別の実施形態では、ホスト基板は、表面上に自然酸化物を含むnドープされた又はpドープされたシリコン層に転写される前に一時的な支持体を提供し、その上で剥離層が運ばれる。同様のプロセスを使用して、剥離n型又はp型シリコン層を形成し、転写することができる。ホスト基板は、剥離層が付着する少なくとも1つの表面により一般に特徴付けられる。通常、ホスト基板は、剥離層の付着を促進するために接着性コーティングで被覆されることになる。
【0022】
本開示においては、及び別途定めない限り、「1つの(英文不定冠詞)」は「1又はそれ以上」を意味するものとする。本明細書で引用した全ての特許、出願、参考文献及び出版物は、個別に引用により組み入れられた場合と同程度に、全体が引用により組み入れられる。
【0023】
特定の実施形態に関連して本発明の原理を説明してきたが、これらの説明は一例として行ったものにすぎず、本発明の範囲を限定することを意図したものではないということを明確に理解されたい。
【符号の説明】
【0024】
100 n型シリコン層
102 第1のトンネル障壁層
104 真性半導体材料の層
106 第2のトンネル障壁層
108 p型シリコン層
110 第1の電極
112 第2の電極
202 フィルタ
【図1−2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)n型シリコンの層と、
(b)該n型シリコンの層の上に配置されたシリコン酸化物の第1のトンネル障壁層と、
(c)該第1のトンネル障壁層の上に配置された真性半導体材料の層と、
(d)該真性半導体材料の層の上に配置されたシリコン酸化物の第2のトンネル障壁層と、
(e)該第2のトンネル障壁層の上に配置されたp型シリコンの層と、
を具備することを特徴とするPINダイオード。
【請求項2】
前記n型シリコンの層に電気的に結合した第1の電極と、
前記p型シリコンの層に電気的に結合した第2の電極と、
をさらに具備する、請求項1に記載のPINダイオード。
【請求項3】
請求項2に記載のPINダイオードを具備し、
前記第1の電極及び前記第2の電極に接続され、前記PINダイオードの両端に逆バイアスを印加するように構成された電圧源をさらに具備する、
ことを特徴とする光検出器。
【請求項4】
前記真性半導体材料の層が約2000nm以下の厚さを有する、請求項1に記載のPINダイオード。
【請求項5】
前記真性半導体材料の層が約200nm以下の厚さを有する、請求項1に記載のPINダイオード。
【請求項6】
前記真性半導体材料の層が真性ゲルマニウムの層である、請求項1に記載のPINダイオード。
【請求項7】
前記真性ゲルマニウムの層が約1000nm以下の厚さを有する単結晶層である、請求項6に記載のPINダイオード。
【請求項8】
前記真性ゲルマニウムの層が約500nm以下の厚さを有する単結晶層である、請求項6に記載のPINダイオード。
【請求項9】
前記n型シリコンの層及び前記p型シリコンの層が約1000nm以下の厚さを有する単結晶層である、請求項6に記載のPINダイオード。
【請求項10】
前記n型シリコンの層及び前記p型シリコンの層が約500nm以下の厚さを有する単結晶層である、請求項6に記載のPINダイオード。
【請求項11】
前記第1のトンネル障壁層及び前記第2のトンネル障壁層が約10nm以下の厚さを有する、請求項7に記載のPINダイオード。
【請求項12】
前記真性半導体材料の層が真性ゲルマニウムシリコン合金の層である、請求項1に記載のPINダイオード。
【請求項13】
前記真性ゲルマニウムシリコン合金の層が約2000nm以下の厚さを有する単結晶層である、請求項12に記載のPINダイオード。
【請求項14】
前記n型シリコンの層及び前記p型シリコンの層が約1000nm以下の厚さを有する単結晶層である、請求項12に記載のPINダイオード。
【請求項15】
前記第1のトンネル障壁層及び前記第2のトンネル障壁層が約10nm以下の厚さを有する、請求項14に記載のPINダイオード。
【請求項16】
請求項3に記載の光検出器を複数具備し、
該複数の光検出器をアレイ状に配置した、ことを特徴とする光検出器アレイ。
【請求項17】
前記複数の光検出器のうちの1又はそれ以上の光検出器の上に配置された少なくとも1つの光学フィルタをさらに具備する、請求項16に記載の光検出器アレイ。
【請求項18】
請求項16に記載の光検出器アレイを具備し、該光検出器アレイに結合されたCMOS回路をさらに具備する、ことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項19】
(a)約1000nm以下の厚さを有するn型シリコンの層と、
(b)該n型シリコンの層の上に配置されたシリコン酸化物の第1のトンネル障壁層と、
(c)該第1のトンネル障壁層の上に配置された約2000nm以下の厚さを有する単結晶真性ゲルマニウムの層と、
(d)該真性ゲルマニウムの層の上に配置されたシリコン酸化物の第2のトンネル障壁層と、
(e)該第2のトンネル障壁層の上に配置された約1000nm以下の厚さを有するp型シリコンの層と、
を具備することを特徴とするPINダイオード。
【請求項20】
前記n型シリコンの層及び前記p型シリコンの層が約500nm以下の厚さを有し、前記単結晶真性ゲルマニウムの層が約200nm以下の厚さを有する、請求項19に記載のPINダイオード。
【請求項21】
請求項19に記載のPINダイオードを具備し、
第1の電極及び第2の電極に接続され前記PINダイオードの両端に逆バイアスを印加するように構成された電圧源をさらに具備する、ことを特徴とする光検出器。
【請求項22】
請求項21に記載の光検出器を複数具備し、
複数の前記光検出器がアレイ状に配列された、ことを特徴とする光検出器アレイ。
【請求項23】
前記複数の光検出器のうちの1又はそれ以上の光検出器の上に配置された少なくとも1つの光学フィルタをさらに具備する、請求項22に記載の光検出器アレイ。
【請求項24】
請求項22に記載の光検出器アレイを具備し、
前記光検出器アレイに結合されたCMOS回路をさらに具備する、イメージセンサ。
【請求項25】
(a)約1000nm以下の厚さを有するn型シリコンの層と、
(b)該n型シリコンの層の上に配置されたシリコン酸化物の第1のトンネル障壁層と、
(c)該第1のトンネル障壁層の上に配置された約2000nm以下の厚さを有する単結晶真性ゲルマニウムシリコン合金の層と、
(d)該真性ゲルマニウムシリコン合金の層の上に配置されたシリコン酸化物の第2のトンネル障壁層と、
(e)該第2のトンネル障壁層の上に配置された約1000nm以下の厚さを有するp型シリコンの層と、
を具備することを特徴とするPINダイオード。
【請求項26】
前記n型シリコンの層及び前記p型シリコンの層が約500nm以下の厚さを有し、
前記単結晶真性ゲルマニウムシリコン合金の層が約200nm以下の厚さを有する、
請求項25に記載のPINダイオード。
【請求項27】
請求項25に記載のPINダイオードを具備し、
第1の電極及び第2の電極に接続され前記PINダイオードの両端に逆バイアスを印加するように構成された電圧源をさらに具備する、ことを特徴とする光検出器。
【請求項28】
請求項27に記載の光検出器を複数具備し、
複数の前記光検出器がアレイ状に配列された、ことを特徴とする光検出器アレイ。
【請求項29】
前記複数の光検出器のうちの1又はそれ以上の光検出器の上に配置された少なくとも1つの光学フィルタをさらに具備する、請求項28に記載の光検出器アレイ。
【請求項30】
請求項28に記載の光検出器アレイを具備し、
該光検出器アレイに結合されたCMOS回路をさらに具備する、ことを特徴とするイメージセンサ。

【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−540611(P2009−540611A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515550(P2009−515550)
【出願日】平成19年5月15日(2007.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/068962
【国際公開番号】WO2007/146533
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(500517248)ウイスコンシン アラムニ リサーチ ファンデーション (18)
【Fターム(参考)】