説明

光源内蔵型光触媒マスク

【課題】 従来の光触媒マスクは紫外線を利用して殺菌および有害物質除去効果を発生させるため、紫外線が強く照射されている環境でしか十分な効果を得る事が出来なかった。また、従来の光触媒マスクは外部の光源を利用しており、マスク内部に存在する光触媒には十分な量の光が届かないため、光触媒が有効に利用されず、強力な有害物質除去効果を得る事が出来なかった。
【解決手段】 LED5を光源として内蔵し、光触媒粒子8として酸化チタン粒子もしくは窒素ドープ型酸化チタン粒子を用いた光源内蔵型光触媒マスク。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は光触媒酸化チタン含有マスクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の光触媒マスクは、光触媒酸化チタンが付着、固定されているマスク生地を用い、両端に掛け紐を布設して形成される。
【0003】
【特許文献1】特開2004−353116
【特許文献2】特開2003−250920
【特許文献3】特開2006−75794
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の光触媒マスクは紫外線を利用して殺菌および有害物質除去効果を発生させるため、紫外線が強く照射されている環境でしか十分な効果を得る事が出来なかった。従って、室内などの紫外線がほとんど存在しない場所では効果を発揮しない。
【0005】
また、従来の光触媒マスクは外部の光源を利用しており、マスク内部に存在する光触媒には十分な量の光が届かない。このため、光触媒が有効に利用されず、強力な有害物質除去効果を得る事が出来なかった。
【0006】
本願は、上記した従来の技術が有する問題点を解消するために成されたものであり、使用環境を問わず利用でき、かつ、有害物質除去効果を著しく向上させた光触媒マスクを提供する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の光触媒マスクにおいては、光触媒粒子と、その活性光源であるLEDの双方をマスクに内蔵するものである。
【0008】
上記光触媒酸化チタンは、窒素をドープしていることが好ましい。
【0009】
LED付き光触媒担持シートを、マスクフレームの内部に装着し、光源内蔵型光触媒マスクを実現する。
【0010】
LED付き光触媒担持シートは、紙、ガーゼもしくは不織布に、光触媒の微粉末または溶液を含浸させ、乾燥させた後、光源としてLEDを装着し、電源を接続して作製する。
【0011】
光触媒粒子として、酸化チタンを用いる場合は、紫外線LEDを活性光源にすると効果的である。
【0012】
光触媒粒子として、窒素をドープした酸化チタンを用いる場合は、青色LEDを活性光源にすると効果的である。
【発明の効果】
【0013】
光触媒の活性光源としてのLEDを内蔵しているため、外部に光源が存在しない環境においても、有害物質除去効果を発揮することができる。
【0014】
光触媒の活性光源としてのLEDを内蔵しているため、光触媒粒子に十分な光が当たり、有害物質除去効果が著しく向上する。
【0015】
窒素をドープした酸化チタンは、可視光照射時に光触媒能を有することがわかっている。従って、窒素をドープした酸化チタンを光触媒として利用する事により、青色LEDを光触媒の活性光源として使用でき、紫外線LEDを光源に用いた場合に比べて、安全な光源内蔵型光触媒マスクを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態の一例について図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれに限定するものではない。
【0017】
図1は本発明の光源内蔵型光触媒マスクの実施例の図である。マスクフレーム2の内部に、不織布3、電源4、チップLED5、チップ抵抗6、配線7、光触媒粒子8、シート9、電線12、で構成されたLED付き光触媒担持シートを、LED付き光触媒担持シートを入れる袋1の中に入れた状態で装着する。
【0018】
図2はLED付き光触媒担持シートの詳細な図である。光触媒粒子8が付着、固定された不織布3の上に、チップLED5とチップ抵抗6が配線7によってつなげ、それらを外部にある電源4と電線9によってつなげることで回路を形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光源内蔵型光触媒マスクの実施例の図である。
【図2】LED付き光触媒担持シートの詳細な図である。
【符号の説明】
1 LED付き光触媒担持シートを入れる袋
2 マスクフレーム
3 不織布
4 電源
5 チップLED
6 チップ抵抗
7 配線
8 光触媒粒子
9 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光触媒酸化チタンが付着、固定されている紙、ガーゼもしくは不織布と、光触媒の活性光源としてのLEDが内蔵されているマスク。
【請求項2】
上記光触媒酸化チタンが、窒素をドープしていることを特徴とする、請求項1に記載のマスク。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−110184(P2008−110184A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−319276(P2006−319276)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(506394603)
【Fターム(参考)】