説明

光源装置および投写型表示装置

【課題】蛍光体層から発せられた光を使用し、光学システムの小型化および低コスト化を実現可能とする光源装置および投写型表示装置を得ること。
【解決手段】光源と、光源から入射する光101を励起光として色光を発生させる蛍光体層110と、蛍光体層110で発生した色光を射出させる界面に設けられ、光学特性に応じて光を透過および反射させる光学多層膜130と、を有し、光学多層膜130は、蛍光体層110にて散乱した色光のうち、光源から蛍光体層110へ入射する光101の主光線に対し第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、第1の角度より大きい第2の角度の方向へ進行する成分を反射する光学特性を持つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置および投写型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、投写型表示装置は、高圧水銀ランプ等のランプを光源とするものが知られている。投写型表示装置については、ランプから発せられる光を効率良く光学系に取り込むための技術が開発されている。例えば、ランプから射出した光は反射鏡によって集められ、その先に配されている光学部品へと導かれる。ランプは、その特性上発熱量が大きく、温度を制御することが比較的困難とされている。また、ランプの寿命は、一般的に、2000時間から3000時間とされ、投写型表示装置でのランプの使用についてはメンテナンス性が課題となっている。
【0003】
このような事情から、近年、半導体光源であるLED(light emitting diode)やLD(laser diode)を使用する投写型表示装置が開発されている。半導体光源は、一般的なランプに比べて寿命が約10倍程度と非常に長く、また消費電力が少ないことから、プロジェクタやテレビへの応用が有望視されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−341105号公報
【特許文献2】特開2010−256457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
LDは、高い指向性と直進性を特徴とする。LDからの光は拡がりが少ないため、LDを使用する光学系は、光学部品を小型化しても効率良く光を使用できる。光学部品の小型化は、リレーレンズ等を含む照明光学系から投写レンズ等を含む投写光学系までの光学システムについての小型化に有利であり、製造コストを抑えることも可能となる。
【0006】
LDを使用する投写型表示装置は、画像の表示に必要な明るさを得るために、光源に複数のLDを配することとなる。また、光源は、カラー表示のために、色光ごとのLDが組み合わせられる。光源から投写光学系までの光学システムとしては、多くの要素からなる複雑な系を構成することとなるため、安価なシステムを構築することが困難となる。
【0007】
このような課題に関して、例えば、特許文献1および2には、LDが射出する光を励起光として蛍光体から光を発生させる技術が提案されている。この場合、複数の互いに異なる色光のLDが不要となり、安価なシステムを構築することが可能となる。
【0008】
一般に、蛍光体から発せられる光は、LDのような高い指向性や直進性を有さず、広い角度範囲に散乱することとなる。このため、蛍光体を使用する従来の構成では、効率良く光を利用可能とすることが困難となる。有効に光を取り込むために、光学部品は、外径および口径を大きくすることになる。このことは、光学システムの大型化を招き、安価なシステムの構築の妨げとなり得る。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、蛍光体層から発せられた光を使用し、光学システムの小型化および低コスト化を実現可能とする光源装置および投写型表示装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光源と、前記光源から入射する光を励起光として色光を発生させる蛍光体層と、前記蛍光体層で発生した前記色光を射出させる界面に設けられ、光学特性に応じて光を透過および反射させる光学多層膜と、を有し、前記光学多層膜は、前記蛍光体層にて散乱した前記色光のうち、前記光源から前記蛍光体層へ入射する光の主光線に対し第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、前記第1の角度より大きい第2の角度の方向へ進行する成分を反射する前記光学特性を持つことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、光源装置は、蛍光体層で発生させた光のうち小さい角度範囲の成分を光学多層膜にて透過させることで、光学部品を小型化しても効率良く光を使用可能とする。光学部品の小型化により、光学システム全体の小型化や製造コストの低減が可能となる。蛍光体層で発生させた光のうち大きい角度範囲の成分は、光学多層膜にて反射した後、蛍光体層での再度の散乱により、有効に利用することができる。これにより、光源装置および投写型表示装置は、蛍光体層から発せられた光を使用し、光学システムの小型化および低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかる投写型表示装置の概略構成を示す図である。
【図2】図2は、回転体の断面概略構成を示す図である。
【図3】図3は、光学多層膜への入射角と透過率との関係を説明する図である。
【図4】図4は、蛍光体層で発生する色光と光学多層膜の透過特性とを説明する図である。
【図5】図5は、カラーホイールのうち、光源からの光が入射する側の平面図である。
【図6】図6は、カラーホイールのうち、光源からの光が入射する側とは反対側の平面図である。
【図7】図7は、変形例にかかる回転体の断面概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明にかかる光源装置および投写型表示装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0014】
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかる投写型表示装置の概略構成を示す図である。光源100は、LDである。カラーホイール300は、光源100から入射する光101により複数の色光を生成する。カラーホイール300は、回転軸31および回転体32を有する。回転体32は、回転軸31の駆動により、回転軸31を中心として回転する。光源100およびカラーホイール300は、光源装置を構成する。
【0015】
ライトパイプ40は、カラーホイール300から入射する光の強度分布を均一化する。ライトパイプ40は、内面において光を複数回反射させることにより、光強度が均一な矩形の面光源を出射側端面に形成する。リレーレンズ50は、ライトパイプ40において形成した面光源により、表示素子60を均一に照明する。光源100、カラーホイール300、ライトパイプ40およびリレーレンズ50は、照明光学系を構成する。
【0016】
表示素子60は、映像信号に応じて、リレーレンズ50からの照明光を変調して、表示画像を形成する。表示素子60は、例えば、入射する光の反射方向を制御することにより、表示画像を形成する。投写光学系70は、表示素子60で形成した表示画像を拡大して、スクリーン80へ投写する。なお、投写型表示装置の構成は、適宜変形可能であるものとする。
【0017】
図2は、回転体の断面概略構成を示す図である。回転体32は、蛍光体層110、基材120および光学多層膜130を有する。蛍光体層110は、光源100から入射する光101を励起光として色光を発生させる。蛍光体層110は、基材120のうち光101が入射する側の面に塗布されている。基材120は、ガラス等からなる透明な板部材である。
【0018】
光学多層膜130は、基材120のうち蛍光体層110が塗布された側とは反対側の面に形成されている。光学多層膜130は、誘電体の薄膜を積層させた構成をなしている。光学多層膜130は、光学特性に応じて光を透過および反射させる。光学多層膜130は、回転体32のうち、蛍光体層110で発生した色光を射出させる界面に設けられている。
【0019】
蛍光体層110で発生した色光は、蛍光体層110の内部で散乱し、広い角度範囲において進行する。蛍光体層110から基材120へ入射した色光は、基材120を透過して光学多層膜130へ入射する。
【0020】
ここで、蛍光体層110で散乱した色光のうち、0°、θ1°、θ2°およびθ3°の各方向へ進行する成分に着目して、光学多層膜130の光学特性について説明する。0°、θ1°、θ2°およびθ3°は、いずれも、光源100から蛍光体層110へ入射する光101の主光線に対する角度とする。0°の方向へ進行する成分は、光101の主光線と同じ方向へ進行する。なお、θ1°、θ2°およびθ3°は、0°<θ1°<θ2°<θ3°<90°を満たす角度とする。
【0021】
図3は、光学多層膜への入射角と透過率との関係を説明する図である。光学多層膜130は、所定の波長より低い波長の光を透過させるローパスフィルタの特性を有している。光学多層膜130の透過特性は、一般に、光の入射角によって変化する。光学多層膜130へ垂直に入射する0°の場合からθ1°、θ2°、θ3°と入射角が大きくなるにつれて、光学多層膜130の透過特性は短波長側へシフトする。
【0022】
図4は、蛍光体層で発生する色光と光学多層膜の透過特性とを説明する図である。蛍光体層110で発生する色光のスペクトル250は、θ2°の入射角において光学多層膜130を透過し得る上限の波長と、θ3°の入射角において光学多層膜130を透過し得る上限の波長との間に位置する。
【0023】
光学多層膜130は、蛍光体層110にて散乱した色光のうち、0°、θ1°、θ2°(第1の角度)の方向へ進行する成分を透過させ、θ3°(第2の角度)の方向へ進行する成分を反射する。光学多層膜130は、蛍光体層110から入射した色光のうち透過可能とする成分の最大角度が、θ2°およびθ3°の間に設定されている。第1の角度は、かかる最大角度より小さい角度とする。第2の角度は、かかる最大角度より大きい角度とする。
【0024】
蛍光体層110にて散乱した色光のうち光学多層膜130を透過した成分は、回転体32から射出する。蛍光体層110にて散乱した色光のうち光学多層膜130で反射した成分は、基材120を透過し、蛍光体層110へ入射する。光学多層膜130での反射を経て蛍光体層110へ入射した色光は、蛍光体層110で発生した色光とともに再度散乱する。
【0025】
カラーホイール300は、蛍光体層110で散乱した色光のうち小さい角度範囲の成分を光学多層膜130にて透過させることで、進行方向が揃えられた色光を射出可能とする。カラーホイール300からの色光の進行方向が揃えられることで、カラーホイール300は、ライトパイプ40へ効率良く色光を入射させることができる。
【0026】
投写型表示装置は、カラーホイール300において各色光が散乱する角度範囲を狭めることで、光学部品を小型化しても効率良く光を使用可能とする。投写型表示装置は、光学部品の小型化により、光学システム全体の小型化や製造コストの低減が可能となる。カラーホイール300は、蛍光体層110で散乱した色光のうち大きい角度範囲の成分を、光学多層膜130にて反射した後、蛍光体層110で再度散乱させる。カラーホイール300は、光学多層膜130から戻される光を蛍光体層110で再度散乱させることで、有効に利用することができる。これにより、光源装置および投写型表示装置は、蛍光体層110から発せられた光を使用し、光学システムの小型化および低コスト化を実現することができる。
【0027】
図5は、カラーホイールのうち、光源からの光が入射する側の平面図である。図6は、カラーホイールのうち、光源からの光が入射する側とは反対側の平面図である。蛍光体層110は、赤色(R)光用蛍光体層110R、緑色(G)光用蛍光体層110Gおよび青色(B)光用蛍光体層110Bを有する。
【0028】
R光用蛍光体層110Rは、光源100から入射する光101を励起光として第1の色光であるR光を発生させる第1の蛍光体層である。G光用蛍光体層110Gは、光源100から入射する光101を励起光として第2の色光であるG光を発生させる第2の蛍光体層である。B光用蛍光体層110Bは、光源100から入射する光101を励起光として第3の色光であるB光を発生させる第3の蛍光体層である。R光用蛍光体層110R、G光用蛍光体層110GおよびB光用蛍光体層110Bは、円をなす帯状領域を3分割するように形成されている。
【0029】
光学多層膜130は、R光用光学多層膜130R、G光用光学多層膜130GおよびB光用光学多層膜130Bを有する。R光用光学多層膜130Rは、R光用蛍光体層110Rに対応して設けられている。R光用蛍光体層110RおよびR光用光学多層膜130Rは、回転体32の回転方向について位置を一致させて配置されている。R光用光学多層膜130Rは、R光のうち第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、第2の角度の方向へ進行する成分を反射する光学特性を持つ第1の光学多層膜である。
【0030】
G光用光学多層膜130Gは、G光用蛍光体層110Gに対応して設けられている。G光用蛍光体層110GおよびG光用光学多層膜130Gは、回転体32の回転方向について位置を一致させて配置されている。G光用光学多層膜130Gは、G光のうち第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、第2の角度の方向へ進行する成分を反射する光学特性を持つ第2の光学多層膜である。
【0031】
B光用光学多層膜130Bは、B光用蛍光体層110Bに対応して設けられている。B光用蛍光体層110BおよびB光用光学多層膜130Bは、回転体32の回転方向について位置を一致させて配置されている。B光用光学多層膜130Bは、B光のうち第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、第2の角度の方向へ進行する成分を反射する光学特性を持つ第3の光学多層膜である。
【0032】
カラーホイール300は、光源100からの光101が入射している状態において回転体32を回転させることで、R光用蛍光体層110R、G光用蛍光体層110GおよびB光用蛍光体層110Bへ順次光101が入射する。カラーホイール300は、R光用蛍光体層110Rへ光101が入射しているとき、R光用光学多層膜130RからR光を射出する。
【0033】
カラーホイール300は、G光用蛍光体層110Gへ光101が入射しているとき、G光用光学多層膜130GからG光を射出する。カラーホイール300は、B光用蛍光体層110Bへ光101が入射しているとき、B光用光学多層膜130BからB光を射出する。このようにして、カラーホイール300は、R光、G光およびB光を順次射出する。照明光学系は、表示素子60へ時分割的にR光、G光およびB光を入射させる。
【0034】
カラーホイール300は、R、GおよびBの3つの色光を生成するものに限られない。カラーホイール300は、R、GおよびB以外の色光を生成するものであっても良い。また、カラーホイール300は、少なくとも2色の色光を生成するものであれば良い。
【0035】
カラーホイール300は、例えば、黄色、マゼンタおよびシアン等の色光を生成するものであっても良い。カラーホイール300は、これらの色光に応じて形成された蛍光体層110および光学多層膜130を適用することで、所望の色光を生成する構成とし得る。
【0036】
照明光学系は、ある色光、例えばB光を射出する光源100を適用し、当該色光についてはカラーホイール300を単に通過させることとしても良い。この場合、カラーホイール300は、蛍光体層110および光学多層膜130が無い領域を回転体32に設けることで、光源100からのB光を通過させる。光源100に青色LDを使用する場合、高いエネルギーにより効率良く蛍光体層110を励起させて、蛍光体層110で発生した色光を取り出すことができる。
【0037】
図7は、変形例にかかる回転体の断面概略構成を示す図である。変形例にかかる回転体33は、蛍光体層110に関して、光源100からの光101が入射する側と同じ側に光学多層膜130が設けられている。光学多層膜130は、基材120のうち光101が入射する側の面に形成されている。光学多層膜130は、回転体33のうち、蛍光体層110で発生した色光を射出させる界面に設けられている。
【0038】
蛍光体層110は、基材120のうち光学多層膜130が形成された側とは反対側の面に塗布されている。反射膜140は、蛍光体層110のうち基材120に接合された側とは反対側に設けられている。反射膜140は、蛍光体層110からの色光を反射する。
【0039】
光源100からの光101は、光学多層膜130および基材120を透過して、蛍光体層110へ入射する。光学多層膜130には、光101が入射する側へ蛍光体層110から反射および散乱した色光が入射する。光学多層膜130は、蛍光体層110にて散乱した色光のうち、0°、θ1°、θ2°(第1の角度)の方向へ進行する成分を透過させ、θ3°(第2の角度)の方向へ進行する成分を反射する。
【0040】
反射膜140は、光101が入射する側とは反対側へ蛍光体層110を透過した色光を反射する。反射膜140での反射を経て蛍光体層110へ入射した色光は、蛍光体層110で発生した色光とともに再度散乱する。かかる回転体33を適用する場合も、カラーホイール300は、蛍光体層110で散乱した色光のうち小さい角度範囲の成分を光学多層膜130にて透過させ、進行方向が揃えられた色光を射出可能とする。
【0041】
カラーホイール300は、反射膜140で反射した色光を再度散乱させることで、光101が入射する側とは反対側へ蛍光体層110を透過する光を有効に利用することができる。なお、反射膜140は、適宜省略しても良い。
【符号の説明】
【0042】
31 回転軸
32、33 回転体
40 ライトパイプ
50 リレーレンズ
60 表示素子
70 投写光学系
80 スクリーン
100 光源
101 光
110 蛍光体層
110R R光用蛍光体層
110G G光用蛍光体層
110B B光用蛍光体層
120 基材
130 光学多層膜
130R R光用光学多層膜
130G G光用光学多層膜
130B B光用光学多層膜
140 反射膜
250 スペクトル
300 カラーホイール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源から入射する光を励起光として色光を発生させる蛍光体層と、
前記蛍光体層で発生した前記色光を射出させる界面に設けられ、光学特性に応じて光を透過および反射させる光学多層膜と、を有し、
前記光学多層膜は、前記蛍光体層にて散乱した前記色光のうち、前記光源から前記蛍光体層へ入射する光の主光線に対し第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、前記第1の角度より大きい第2の角度の方向へ進行する成分を反射する前記光学特性を持つことを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記光学多層膜は、前記蛍光体層に関して、前記光源からの光が入射する側とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記光学多層膜は、前記蛍光体層に関して、前記光源からの光が入射する側と同じ側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項4】
前記光源から入射する光により複数の前記色光を生成するためのカラーホイールを有し、
前記カラーホイールは、前記光源から入射する光を励起光として第1の色光を発生させる前記蛍光体層である第1の蛍光体層と、前記光源から入射する光を励起光として第2の色光を発生させる前記蛍光体層である第2の蛍光体層と、を少なくとも有し、
前記第1の蛍光体層に対応する前記光学多層膜である第1の光学多層膜は、前記第1の色光のうち前記第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、前記第2の角度の方向へ進行する成分を反射し、
前記第2の蛍光体層に対応する前記光学多層膜である第2の光学多層膜は、前記第1の色光のうち前記第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、前記第2の角度の方向へ進行する成分を反射することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の光源装置。
【請求項5】
照明光学系と、
前記照明光学系からの照明光を変調して表示画像を形成する表示素子と、
前記表示素子で形成した前記表示画像を投写する投写光学系と、を有し、
前記照明光学系は、
光源と、
前記光源から入射する光を励起光として色光を発生させる蛍光体層と、
前記蛍光体層で発生した前記色光を射出させる界面に設けられ、光学特性に応じて光を透過および反射させる光学多層膜と、を有し、
前記光学多層膜は、前記蛍光体層にて散乱した前記色光のうち、前記光源から前記蛍光体層へ入射する光の主光線に対し第1の角度の方向へ進行する成分を透過させ、前記第1の角度より大きい第2の角度の方向へ進行する成分を反射する前記光学特性を持つことを特徴とする投写型表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−47736(P2013−47736A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186057(P2011−186057)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】