説明

光源装置

【課題】 外部トリガ方式による補助電極を備えた高圧放電ランプと金属製の凹面反射鏡とを具備した光源装置において、リード線の取り回しが容易で、始動時に印加される高電圧を確実に絶縁することができ、ランプの始動を確実に行えると共にランプ内部に封入された水銀の未蒸発を回避し、所期の発光強度を得ることができる光源装置を提供すること。
【解決手段】 光源装置は、一対の電極と0.15mg/mm以上の水銀が内部に封入された高圧放電ランプと、集光部および該集光部の後端に連設された筒状頸部を有する金属製の凹面反射鏡と、ランプ始動用の補助電極とを備え、高圧放電ランプの一方の封止管部及び前記補助電極の給電線が筒状頸部の内部に挿通されると共に、該筒状頸部の後方部分に接着剤が充填されて当該ランプと凹面反射鏡が固定され、該筒状頸部の前方部分に、給電線と該筒状頸部の間に絶縁層が形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凹面反射鏡と放電ランプからなる光源装置に関し、特に、凹面反射鏡が金属より構成された光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
投射型のプロジェクター装置は矩形状のスクリーンに対して均一にしかも十分な演色性をもって画像を照射することが要求され、このための光源として、超高圧放電ランプが好適に使用されている。かかる放電ランプは発光管の内部に水銀を多量に封入することにより、点灯時において高い動作圧力を達成し、もってアークの広がりを抑え、大きな光出力を実現することができる。
【0003】
この種の放電ランプにおいては、始動時にスタータを用いて高電圧を発生させ、放電空間を絶縁破壊させて放電を開始させる必要がある。通常は一対の電極間に高電圧を印加する方式のスタータが用いられるが、主放電のための電極の間に高電圧を印加せず、放電容器に近接する導体に高電圧を印加して放電始動することが行われる。このような方法はいわゆる外部トリガ方式と呼ばれ、主としてフラッシュランプにおいて多用され、スタータの大型化、大重量化を防止するために広く用いられる点灯方法である。
【0004】
図6は外部トリガ方式による補助電極を備えた高圧放電ランプ装置の一例を示す一部断面で示す説明図、図7は交流点灯型の外部トリガ方式による点灯装置の一例を簡略化して示す図である。図6に示すように高圧放電ランプ10は発光管11の中央部に膨出部が形成されて発光管部12が形成されている。発光管部12の内部には主放電のための第1の電極E1と第2の電極E2とが対向配置されており、かかる電極E1、E2を先端に有する電極棒14A,14Bが発光管部12の両端に連設された封止管部13A,13B内に埋設されている。電極棒14A,14Bの後端部にモリブデンからなる金属箔15A,15Bが接続され、封止管部13A,13B内に気密に埋設されることにより、発光管部11の内部が気密状態とされている。金属箔15A,15Bの後端部には外部リード棒16A,16Bが接続されて電気的に外部に導出されている。なお、W1,W2は外部リード棒16A,16Bに接続された給電線である。
発光管部12外周には補助電極Wcとして作用する導電性ワイヤが配置されている。
【0005】
図7において、MxはDC電源、Bxは給電回路、Ueはスタータである。この方式の場合スタータUeの高電圧の2次巻線(Se)は放電ランプに並列に接続されており、スタータUeの高電圧トランスTeの2次側巻線Seの一端(F2)から給電線Wtを介して放電ランプ10の補助電極Wcに高電圧が印加されると、発光管11の内面と高圧トランスTeの2次側巻線Seとの他端(F1)が接続された側の主たる放電のための電極E1との間で放電路が形成されて誘電体バリア放電が発生する。この誘電体バリア放電により発生したプラズマを種として、両極の電極E1,E2の間にDC電源電圧Mxに接続された給電回路Bxより印加された電圧(無負荷開放電圧)によって主たる放電を開始させる。
高圧放電ランプにこのような補助電極(「外部トリガ」と言う)を用い、凹面反射鏡を組み合わせた光源装置は例えば特開2003−092198号公報(特許文献1)等に記載されている。
【特許文献1】特開2003−092198号公報
【特許文献2】特開2004−342446号公報
【特許文献3】特開2005−084585号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記技術分野に係る高圧放電ランプと凹面反射鏡とよりなる光源装置においては、例えば特許文献2等で知られるように光源装置の小型化に伴い、凹面反射鏡を従来の耐熱性セラミックやガラスに替えて金属によって構成することにより、熱伝導特性の良好な凹面反射鏡を得ることが検討されている。とりわけ、発光管の内部に水銀が多量(具体的には、0.15mg/mm以上)封入されて発光管内部の圧力が点灯動作時に150気圧以上という極めて高い圧力になるものにおいては、凹面反射鏡を金属で構成すると高圧放電ランプが破損してしまった場合でもその影響を凹面反射鏡の内部にとどめておくことができて外的影響を十分小さく抑えられるという利点がある。更には、耐熱性、熱衝撃性の点で優位と考えられている。
前述した特許文献2においては、凹面反射鏡の金属を母材としながらその反射面にガラスコーティングを施し、更にその上に誘電体の多層膜を形成して反射鏡を作製し、内部に光源ランプを具備した光源装置が記載されている。
【0007】
かかる特許文献2に記載の光源装置において、先述したような外部トリガ方式による点灯方法を採用した場合には、金属製反射鏡と導電ワイヤとの間の絶縁を確実に維持することが必要である。万一、始動時に導電ワイヤにかけられる高電圧がリークした場合には電極間の絶縁破壊が行われず始動することができなくなる。
【0008】
無論、従来技術のように反射鏡が絶縁性のガラスからなる場合は、特許文献1に記載の光源装置のように、補助電極の給電線を凹面反射鏡の開口側から導出する構造を採用すれば簡単である。しかしながら、凹面反射鏡を金属で構成した場合には導電ワイヤの電力が金属にリークし、補助電極と主放電のための電極との間に所定の電位差が発生せず、このためランプが点灯しないという事態が生じる。
このような事情から、導電ワイヤを耐熱性を具備する絶縁性のスリーブ等の部材に挿入し、かかる絶縁性スリーブを凹面反射鏡に形成した透孔内に挿入、固定して導電ワイヤと凹面反射鏡の絶縁距離を伸ばし、電力のリークを防止することを検討した。しかしながら絶縁性を確実なものとするためには、例えば印加電圧が7.5kVである場合は反射鏡とリード線の距離を少なくとも15mm離隔することが必要で、凹面反射鏡内方の反射面側に不透光の部材が大きく突出することになり、反射光の出射が妨げられて著しい光量低下をもたらしてしまう。
【0009】
そこで本発明者らは、導電ワイヤWtを封止管部に沿って凹面反射鏡の筒状頸部から導出することを検討し、封止管部と凹面反射鏡との間に絶縁性の物質を介在させることにより、両部材間に配置された補助電極の給電線と凹面反射鏡との絶縁を確保することを検討した。
図8は、本発明者らが先に検討した光源装置の概略断面図である。同図において先に図6で説明した構成については同符号で示して詳細説明を省略する。凹面反射鏡20は、具体的に、凹状であって集光空間を形成する集光部21と、この集光部21の前端(図8において左端)21Aにおいて開口部を形成する前方外縁部と、当該集光部21の後端(図1において右端)21Bに続いて光軸方向後方に伸びる筒状頸部25とよりなる基体を具備し、この集光部21内表面に可視光の反射層が形成されて構成されている。この凹面反射鏡はアルミニウムなどの熱伝導性が良好な金属により構成されている。
一方、高圧放電ランプ10は、発光管部12およびその両端に連設された封止管部13A,13Bを具備しており、かかる発光管部12内に所定量の水銀と希ガス、ハロゲン等が封入されてなるものであり、電極E1,E2に連設された電極棒14A,14Bが、封止管部13A,13B内に気密に封着された金属箔15A,15Bに溶接されて外部リード棒16A,16Bに接続されて導出されて構成されている。
かかる凹面反射鏡20の内部空間内に、高圧放電ランプ10を当該高圧放電ランプ10の管軸と凹面反射鏡20の光軸とが一致するように略水平に配置し、この高圧放電ランプ10の後方の封止管部13B(図8において左端)を基体における筒状頸部25に挿通すると共に、アルカリ系セラミックス接着剤などの接着剤30が筒状頸部25内部の全域に亘って充填して、導電ワイヤの移動を規制して絶縁を確保すると共に、高圧放電ランプ10を凹面反射鏡20に固定して、光源装置を構成した。
【0010】
而して、この場合は放電ランプの封止管部の過冷却が生じ、発光管内に多量に封入された水銀が未蒸発となり、所期の発光効率を得ることができないという事態に至ることが判明した。すなわち、封止部の外周に充填された接着剤を介して金属よりなる凹面反射鏡に封止管部の熱が伝達された結果、封止管部が過剰に冷却され、該封止管部に連設された発光管部もまた過剰に冷却されてしまい、発光管部が所期の温度に上がらなくなったため水銀の未蒸発が発生するに至った。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、外部トリガ方式による補助電極が発光管の外周部に配置された光源ランプと、金属製の凹面反射鏡とを具備した光源装置において、リード線の取り回しが容易で、始動時に印加される高電圧を確実に絶縁することができ、ランプの始動を確実に行えると共に、ランプ内部に封入された水銀の未蒸発を回避し、所期の発光強度を得ることができる光源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明にかかる光源装置は、一対の電極と0.15mg/mm以上の水銀が内部に封入された発光管部及び当該発光管部の両端に連設された封止管部を具備し、該封止管部の内部に金属箔が埋設されその前端部に前記電極を先端に具備してなる電極棒の後端部が接続されてなる高圧放電ランプと、
金属により構成され、前方に向けて光を反射する集光部および該集光部の後端に連設された筒状頸部を有する凹面反射鏡と、
前記高圧放電ランプの発光管外周面に沿って配置された補助電極と、
を備えた光源装置であって、
前記高圧放電ランプの一方の封止管部及び前記補助電極の給電線が前記筒状頸部の内部に挿通されてなり、該筒状頸部の後方部分における封止管部と筒状頸部との間に接着剤が充填されて高圧放電ランプが凹面反射鏡に固定されると共に、該筒状頸部の前方部分に給電線と該筒状頸部の間に絶縁層が形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、前記絶縁層は、給電線と筒状頸部の間に絶縁性のスリーブ部材が配置されることにより形成されてなることを特徴とする。
また、前記絶縁層は、筒状頸部内面に燐酸系セラミックスコート剤が塗布されることにより形成されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願発明によれば、熱伝導性の良い材質である金属を反射鏡として使用した場合であっても、反射面で反射された光を遮ることなく有効に利用することができ、明るいムラのない光源装置を提供することができると共に、ランプ始動時に導電ワイヤに印加される高電圧を他の部材から確実に絶縁することができてリークを防止でき、ランプの始動信頼性を高めることができる。しかも、封止管部における発光管側の所定領域においては他の部材が接触していないので、封止管部の過剰な冷却が生じることなく、発光部の温度の安定に維持できて水銀の未蒸発化を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は本願第1の実施形態にかかる光源装置の軸方向断面図、図2は本願発明にかかるスリーブ部材と凹面反射鏡の分解図であり斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1においてこの光源装置は、光源である高圧放電ランプ10と、この高圧放電ランプ10が収容され、当該高圧放電ランプ10からの放射光を反射してその反射光を開口部を介して投射する凹面反射鏡20とを具備して構成される。なお同図中、高圧放電ランプ10については一部分のみ断面図で示している。
この光源装置1は、図1に示されるように、高圧放電ランプ10の管軸が水平状態とされた状態で使用される。
具体的に、凹面反射鏡20は、凹状であって集光空間を形成する集光部21と、この集光部21の前端(図1において左端)21Aにおいて開口部を形成する前方外縁部24と、当該集光部21の後端(図1において右端)21Bに続いて光軸方向後方に伸びる筒状頸部25とよりなる基体20Aを具備し、この集光部21内表面に中間層22を介して可視光反射層23が形成されて構成されている。
【0015】
凹面反射鏡20における基体20Aを構成する金属としては、熱伝導率が3.2W/k・m以上のもの、好ましくは50W/k・m以上のものが用いられ、具体的には、例えば熱伝導率が233W/k・mであるアルミニウム、熱伝導率が56W/k・mである鉄、熱伝導率が381W/k・mである銅などが挙げられる。基体20Aとしては、アルミニウムよりなるものが好ましく用いられる。
【0016】
凹面反射鏡20の基体20Aの集光部21内表面に形成される中間層22は、その表面上に可視光反射層23が形成されるいわば支持層であり、基体20Aと可視光反射層23との一体性が得られるものであればよい。具体的に中間層22は、例えばシリカを主成分とするガラス質層よりなるもの、あるいは面反射鏡の基体を構成する金属の酸化物を含有する層とガラス質層との積層体よりなるもの、または基体を研磨し、その表面に高耐熱アルマイト処理を施してアルマイト層を得、更にその上に高耐熱性樹脂層を設けることにより得られる平滑層よりなるもの、などが挙げられる。なお前記平滑層は、アルマイト層を有するものに限定されず、アルマイト層に代えて他の金属酸化物層を有するものであってもよい。
【0017】
中間層22がガラス質層を有するものである場合には、可視光反射層23を形成すべき表面の表面平滑性が容易に得られるが、非常に高い集光効率が求められる場合には、ガラス質層を研磨することによって更に表面平滑性を向上し、これにより一層高い集光効率を得ることができる。
中間層を形成するガラス質層の厚さは、通常、1mm以下とされるが、500μm以下であることが好ましく、特に200〜300μmであることが好ましい。ガラス質層の厚さが1mmを超える場合には、ガラス質層を構成する材料と、基体20Aを構成する金属との熱膨張率の差に起因して当該ガラス質層にクラックが生じるおそれがある。
【0018】
可視光反射層23は、例えばシリカ(SiO)層およびチタニア(TiO)層が交互に積層されてなる厚さ0.5〜10μmの誘電体多層膜からなるものであって、主として赤外線領域および紫外線領域の光を透過し、かつ可視光を反射する機能を有するものである。
【0019】
このようなガラス質層を中間層として有する構成の凹面反射鏡20は、例えば絞り加工、切削加工、プレス加工、ダイキャストなどの手法によって金属よりなる所望の形状の基体20Aを得、当該基体20Aにおける所定の内表面に、ガラス質層形成用懸濁液を塗布し、例えば温度150℃で加熱して乾燥することによって得られた塗膜を焼結処理することによってガラス質層を形成し、更に、得られたガラス質層の表面に、蒸着法などによってシリカ層と、チタニア層とを交互に積層して可視光反射層を形成することにより製造することができる。
【0020】
高圧放電ランプ10は、発光空間を形成する略楕円状の発光管部12と、その両端に続いて管軸方向外方、すなわち、光軸方向前方及び後方に伸びるロッド状の封止管部13A、13Bとよりなる発光管10を具備している。発光管11は、シリカガラス製であって発光空間の内部には互いに対向するよう一対の電極E1,E2が配置されている。そして、発光管部12内には、点灯始動ガスとして希ガスと、当該発光管部11の内壁の黒化抑制のためのハロゲンと、発光物質として水銀とが封入されている。
発光管部内には電極棒14A,14Bが突出して配置されており、その先端に電極E1,E2が保持されて対向配置されている。電極棒14A,14Bの後端部は封止管部13A,13Bに埋設されており、更に該封止管部内に封着された金属箔15A,15Bの先端部に溶接されている。かかる金属箔は具体的にはモリブデンよりなる。金属箔15A,15Bの後端部が外部リード棒16A,16Bに接続されることにより、発光管11の外部に導出されている。
なお、図中W2,W1は外部リード棒16A,16Bに接続された給電線である。
【0021】
高圧放電ランプ10においては、発光管部12内における水銀の封入量は0.15mg/mm以上、更に望ましくは0.25mg/mm以上であることが好ましい。水銀の封入量が0.25mg/mm以上であることにより、高圧水銀ランプ10に高い輝度が得られることから、光源装置10に一層高い光放射性能を得ることができる。
【0022】
凹面反射鏡20の内部空間内に、高圧放電ランプ10が、当該高圧放電ランプ10の管軸と凹面反射鏡20の光軸とが一致するように略水平に配置され、この高圧放電ランプ10の後方の封止管部13B(図1において右端)が基体20Aにおける筒状頸部25に挿通されている。
【0023】
高圧放電ランプにおける発光管部12外部には補助電極Wcが配置されている。この補助電極Wcは導電性を有するワイヤを一方の封止管部13Aの外周に巻回して発光管部11の外周面にそって張り渡し、他方の封止管部13Bの外周に巻回することにより配置される。そして他方の封止管部13Bに巻回した後、導電ワイヤを伸ばして当該封止管部13Bの軸に沿って引き出すことにより、給電線Wtが封止管部13Bの外周面と凹面反射鏡における筒状頸部25の内周面との間を通過させて取り出されている。導電ワイヤは具体的には線径φが0.05〜1mmのステンレス鋼よりなり、電気の良導体であると共に耐熱性を有する。また線径をφ0.1mm以上とすることで適度な剛性を具備し、棒状にして使用することが可能であり、本実施形態のように封止管部13Bに沿って直線状に伸ばして引き出すこともできる。
【0024】
導電ワイヤの給電部Wtが通過する凹面反射鏡20における筒状頸部25は、その内径が集光部21に近い前端部25Aにおいて小さく、後端部25Bにおいて大きくなるよう、段部25aが形成されている。
【0025】
このように筒状頸部25の内部が後端において拡径しているのは、凹面反射鏡20の集光部21における集光率を上げるために集光部21の開口径を小さくしなければならず、集光部21に隣接する前端部25Aの内径を大きくすることができない一方、後端部25B側においては当該筒状頸部25の内部に高圧放電ランプ10の固着用の接着剤を充填するために十分な間隙を設ける必要があるからである。
無論、筒状頸部25の内径については、当該筒状頸部内周面と給電線Wtとの間の距離を稼ぐためにも大きくするが望ましい。しかしながら、前記のように集光部21の制約があるため、筒状頸部25と給電線Wtとの距離は集光部21側において近接して配置されることは避けられない。
以上のような理由から、構造上給電線Wtから筒状頸部25の前方部分において電力がリークする可能性が高いものとなるが、本実施形態によれば、筒状頸部25内部に絶縁性セラミックスからなるスリーブ部材31が挿入されている、すなわち、スリーブ部材31により絶縁層が形成されているので、給電線Wtと筒状頸部25との絶縁距離が拡大すると共に、給電線Wtと筒状頸部25とが接触することが無く確実に絶縁され、従って、電力のリークが発生することなく高圧放電ランプ10を確実に点灯させることができる。
【0026】
スリーブ部材31は、絶縁性、耐熱性を有する例えばセラミック製であり、具体的な材質名を挙げるとアルミナ、ムライトなどから構成される。スリーブ部材31の前方側における筒状部31Aにおいては外径が筒状頸部25内径に適合するよう形成されると共に、後方側の開口縁には外径が拡径してなるフランジ部31Bが形成されている。そしてフランジ部31Bが凹面反射鏡20の筒状頸部25の段部25aに当接することにより前方向における位置が規正され、一方、後ろ方向にはセラミック接着剤によって移動が規制されることにより所定の位置に安定的に配置される。
【0027】
スリーブ部材31の肉厚は0.1〜2mmであり、その全長は筒状頸部25の前端側25A部分よりも長く、その前端が凹面反射鏡20における集光面21よりも0.1〜2mm程度前方に突出するよう配置されている。この例においては、このスリーブ部材31の内部に、前図図1で示すように補助電極Wcから導出された導電ワイヤ及び高圧放電ランプ10の封止管部13Bが挿通されている。この結果、筒状頸部25の前方部分に形成された接着剤非充填部の全域に亘る給電線Wtと金属製凹面反射鏡20との間に絶縁層が形成されて確実に絶縁され、補助電極Wcに供給された印加電圧のリークが確実に回避される。
【0028】
このような光源装置は、図2で示す分解図のようにスリーブ部材31を凹面反射鏡20の筒状頸部25の内部に挿入して嵌着し、その後、高圧放電ランプ10の封止部13B及び給電線Wtをスリーブ部材31の内部に挿入して高圧放電ランプ10を位置合わせして接着剤で固定して作製する。
かかる接着剤は、耐熱性、接着性の点からアルカリ系無機セラミックス接着剤が好適であり、これによれば高圧放電ランプ10を安定的に保持することができる。
【0029】
図1に示すように給電部Wtは接着剤30によって固着されており、封止管部13Bと筒状頸部25との間において移動不能に固定されている。よって、給電線Wtが不用意に凹面反射鏡20の筒状頸部25に接触するなどといった事態が発生することなく絶縁を確実に維持することができる。
【0030】
ここに、接着剤30が充填される位置は、その最線端部30Aが電極棒後端部と金属箔との溶接部Kよりも後退した位置であり、より望ましくは溶接部Kよりも2mm以上後退した位置である。
この理由は、まず第1に接着剤30が溶接部Kの位置を越えて充填された場合には、封止管部13Bの放熱が接着剤を通じて促進され、これに連設する発光管部12の温度が低下し、水銀の未蒸発を引き起こす可能性があるからである。特に、溶接部Kよりも前方に2mmを越えて接着剤が充填された場合には、より多くの未蒸発の水銀が発生して放射強度に大きな影響が生じることになる。
第2に、接着剤に含まれるアルカリ金属成分が封止管部13Bの内部に浸透してガラスの結合を切断し、脆弱化させた結果、耐圧強度の低下が生じてランプの早期破損を生じさせる恐れが生じるからである。とくに溶接部Kの外周面上に接着剤が充填されている場合は石英ガラスの脆弱化が著しい。
以上のことから、接着剤30の最線端部30Aの位置は電極棒後端部と金属箔との溶接部Kよりも後退した位置であるのが望ましい。
【0031】
以上説明した本願第1の実施形態によれば補助電極Wcの給電線Wtを凹面反射鏡20の後方に形成された筒状頸部25を介して導出しているので、当該集光部21において影となる部材がなく、集光性が損なわれるといった問題を回避することができる。そして、給電線Wtと凹面反射鏡20とはスリーブ部材31によって確実に絶縁されているので、補助電極Wcに供給された高電圧が他の部材にリークすることがなく、高圧放電ランプ10の始動を確実に行うことができる。
【0032】
以上、本願の第1の実施形態について説明したが、本発明は上記構成に限定されることなく適宜変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施例においては接着剤によってスリーブ部材を固定しているため、凹面反射鏡の筒状頸部における接着剤の非充填部分全域に亘ってスリーブ部材を配置した状態としているが、このような態様に限定されるものではなく適宜変更が可能である。すなわち、スリーブ部材は接着剤の非充填部において光源ランプの封止部外周面と該筒状頸部内周面とが近接した部分、すなわち筒状頸部前方(集光部側)部分に少なくとも配置すればよく、絶縁距離が確保された部分については絶縁層の形成を省略することができる。また、スリーブ部材を接着剤以外の手段によって固定してもよい。
【0033】
続いて第2の実施形態を図3を参照して説明する。図3は本願第2の実施形態に係る光源装置の軸方向断面図である。なお、先に前図、図12において説明した構成と同じ構成については同符号で示して詳細説明を省略する。本実施形態において高圧放電ランプ10、補助電極Wt及び凹面反射鏡20の基本的構成は第1の実施形態と同じである。両実施形態における相違点はスリーブ部材31の形態であって、本実施形態においてはスリーブ部材31が細長い管より構成され、給電線Wtのみをカバーするよう形成された点である。
スリーブ部材31の材質は前記第1の実施形態と同様であって、アルミナやムライト等を好適に使用することができ、具体的寸法例を挙げると外径がφ0.5〜2.0mm、内径がφ0.2〜1.5mmである。また本実施形態においては、全長は筒状頸部25の前方部分に形成された接着剤非充填部よりも長いものとされる。
このように、細長い直管状のスリーブ部材31を用いて給電線Wtを覆うことにより、筒状頸部25の前方部分における給電線Wtと筒状頸部25の間に絶縁層を設けることも可能である。
【0034】
続いて第3の実施形態を図4を参照して説明する。図4は本願第3の実施形態に係る光源装置の軸方向断面図である。なお、先に前図、図1〜3において説明した構成と同じ構成については同符号で示して詳細説明を省略する。本実施形態において高圧放電ランプ10、補助電極Wt及び凹面反射鏡20の基本的構成は第1の実施形態と同じである。両実施形態における相違点は凹面反射鏡20における筒状頸部25内面と補助電極Wcにおける給電線Wcとの絶縁処理にかかる構成であり、本実施形態においては筒状頸部内周面を燐酸系セラミックのコート剤により被覆することによって絶縁層を設け、スリーブ部材を用いることなく絶縁処理している。
【0035】
すなわち、図4に示すように筒状頸部前端部25Aにおける内周面全域にわたって燐酸系セラミック系のコート剤を塗布して絶縁被膜32を形成する。
導電性ワイヤの給電部Wtと筒状頸部25との間に絶縁被膜32が形成されているので給電部Wtが凹面反射鏡と絶縁され、ランプの始動に補助電極Wcに印加される電圧が低下する事態を防止できる。ここに、燐酸系セラミックコート剤によれば、耐熱性の点からも十分な耐性を具備していると共に、被覆膜の形成段階においても膜厚の均一性から、絶縁皮膜として十分に機能させることができる。
【0036】
前記燐酸系セラミックコート剤は具体的には、第一燐酸アルミニウムがシリカ、アルミナと混合され、pHが1.5〜2.0の範囲、粘度が5000〜7000mPa・sに調製された混濁液であり、凹面反射鏡20の筒状頸部25における前端部25Aに塗布されることにより成形される。本実施形態においては絶縁被膜32は少なくとも前端部25A全域に形成されていればよく、また、段部25a端面に形成されていても、筒状頸部25の全域に形成されていてもよい。要は、補助電極Wcの給電線Wtと筒状頸部25内周面とが近接する部分、すなわち集光部21に隣接する筒状頸部25の前方部分において少なくとも絶縁層が形成されていれば足りる。
最終的な絶縁被膜の厚さは100〜1000μmである。膜厚が50μmより小さい場合には高電圧に対する絶縁信頼性が乏しくなるので好ましくなく、膜厚が2000μmより大きい場合には、コーティング剤と反射鏡素材の金属との熱膨張差によりクラックや割れが発生し易くなるので好ましくない。クラックが発生した場合にはそこから高電圧がリークすることがあるため、高電圧に対する絶縁信頼性が著しく低下してしまう。
【0037】
絶縁被膜を燐酸系セラミックコート剤により形成すると、かかるコート剤は基体21を構成するアルミニウム、鉄、銅、若しくはこれらを含有する合金等の金属に対してぬれ性が良好であるので、緻密で連続した被膜を作製することができる。その結果、筒状頸部25の前端部25A内周面上に連続して絶縁被膜32を形成することができるからである。
かかる被膜の形成に際し、例えばアルカリ系セラミックを主原料とする前述の接着剤と類似成分の充填剤等によって被膜を形成しようとすると、粘性が高く、膜厚を薄く形成することが困難で、かつ、連続した被膜を形成することができない。そのような結果、絶縁膜厚が所定以上に厚く形成された場合には筒状頸部25内に高圧放電ランプ10の封止管部13Bを貫通させることができない場合が生じ、また、被膜が不連続に形成された場合には導電ワイヤWtと凹面反射鏡とを完全に絶縁処理することができなくなる可能性が生じる。
【0038】
以上説明したように、本願第3の実施形態によれば、凹面反射鏡の筒状頸部25の少なくとも前端部25Aの内周面上に燐酸系セラミックを主成分とするコート剤からなる絶縁被膜を形成したので、金属製の凹面反射鏡と、当該反射鏡のくび部より導出された導電ワイヤとの絶縁を確実に行うことができ、導電ワイヤに印加する始動電圧の凹面反射鏡へのリークを回避することができる。よって、ランプの点灯特性を損なうことなくかつ集光部21の前方に遮光性の部材が配置されることなく、集光性を高く維持できて始動性を維持することができるようになる。
【0039】
〔実施例1〕
図1及び図2の構成に基づいて本願発明に係る光源装置を作製した。
先ず、アルミニウムのダイキャストにより凹面反射鏡の基体を成形した。集光部内面部分を研磨した後、シリカを主成分とするガラス質層よりなる中間層を形成して更にその上にシリカ−チタニアの誘電体多層膜よりなる可視光反射層を形成した。
凹面反射鏡(20)の最大外径は46mm、筒状頸部(25)の外径はφ16mmであり、その集光部(21)は回転楕円よりなる曲面を有するものであった。筒状頸部(25)における前端部(25A)の内径はφ10mm、後端部(25B)の内径はφ12mmであり、それぞれ軸方向の長さが前端部5mm、後端部5mmであった。
高圧放電ランプ(10)は、交流点灯型で石英ガラス製の発光管(11)を具備しており、封止管部(13A,13B)の径は6mm、長さは10mmである。また発光管部(12)の最大外径はφ10mm、長さは12mmであった。なお、この高圧放電ランプ(10)は、発光管部(12)内部にタングステンからなる電極(E1,E2)を対向配置し、発光物質である水銀を0.2mg/mm、さらに臭素を封入し、封止管部(13A,13b)内に電極後端に溶接された金属箔介在させてシュリンクシールによって気密封止すると共に外部リード棒を導出したものである。
スリーブ部材(31)はアルミナよりなり、フランジ部を除いた全長が5mm、外径φ10mm、内径9mmであった。なおフランジ部は長さ1mm、外径12mm、内径9mmであった。
【0040】
補助電極Wcを構成する導電性ワイヤとして、ステンレス線を用い、発光管部(12)と封止管部(13A,13B)の境界部分に巻回して発光管の外周面に沿って張り渡して配置した。
【0041】
筒状頸部内部にスリーブ部材を挿入してその前端面が集光面よりも1mm突出するよう配置し、更に、凹面反射鏡の集光部曲面の第一焦点が高圧放電ランプ10の輝点と一致するよう、筒状頸部内に封止管部の一方を挿入して高圧放電ランプを配置して仮固定した。また、封止管部(13B)に巻きつけた導電ワイヤの終端部分をこの封止管部に沿って後方に導出して筒状頸部に挿入した。しかる後、アルカリ系セラミックス接着剤(30)を注入してランプを凹面反射鏡に固定した。なお接着剤の充填個所は、高圧放電ランプにおける電極と金属箔との溶接部よりも軸方向に4mm後退した位置から、筒状頸部の後端面にいたる部分であった。
このように作製した光源装置をスタータを用いて始動したところ、始動電圧のリークは無く良好に点灯した。また、連続して点灯した状態のランプの状態を観察したが、水銀の未蒸発が発生することなく、かつ、封止管部が接着剤に含まれるアルカリ金属によって侵食された様子も認められなかった。
【0042】
〔実験例〕
凹面反射鏡、高圧放電ランプ、補助電極及びスリーブ部材については上記実施例1と同仕様のものを用い、高圧放電ランプを凹面反射鏡に固定するための接着剤の充填割合を種々変化させて、図5の表で表す装置1〜装置8の光源装置を作製した。
図5において「接着剤前端位置」とは、図1に示した断面図において、金属箔(15B)と電極棒(14B)の後端部との溶接部(K)を基準点(0mm)とし、封止部(13B)の後方側をプラス、前方側をマイナスとしたときの接着剤の前端面(30A)の位置を表している。このように接着剤前端位置(30A)を2mmずつ変化させ、接着剤(30)の後端位置を凹面反射鏡(20)の筒状頸部(25)後端に一致させることにより、接着剤(30)の充填量を変化させている。
すなわち、装置1は接着剤(30)を基準点(K)より前方4mmの位置から凹面反射鏡(20)の筒状頸部(25)後端まで充填し、装置2は接着剤を基準点(K)より前方2mmの位置から凹面反射鏡(20)の筒状頸部(25)後端まで充填し、装置3は接着剤(30)を基準点(K)の位置ちょうどから凹面反射鏡(20)の筒状頸部(25)後端まで充填した。そして装置4は接着剤(30)を基準点(K)より後方2mmの位置から凹面反射鏡(20)の筒状頸部(25)後端まで充填し、装置5は接着剤(30)を基準点(K)より後方4mmの位置から凹面反射鏡(20)の筒状頸部(25)後端まで充填した。以下の装置6〜装置8もこれに準じている。
さらに比較例として、スリーブ部材(31)が配置されていないことを除いて上記実施例1と同じ仕様の装置9を作製した。
以上の装置1〜装置9の光源装置を図7の点灯装置により点灯した。この結果を同じく図5の表にまとめて示す。
なお図5において「水銀未蒸発」の欄は、連続点灯したときに水銀の未蒸発がみられたか否かを示している。
「特記」の欄にはその他の現象について確認された事項を表している。
【0043】
この実験例の結果、装置1〜3においては高圧放電ランプの始動には問題がなかったものの水銀の未蒸発が確認された。またその後も点灯を続けた結果、金属箔と電極棒の溶接部近傍が結晶化し、発光管内部の圧力によって封止管部より破裂した。これは、封止部の外周面に付着した接着剤に含まれるアルカリ金属が浸透したためと推察される。
装置4〜装置8については、高圧放電ランプの始動についても問題なく、また、水銀の蒸発状態についても問題ないことが確認された。
ただし、装置7,8については接着剤の充填量が不足して固着強度が不足していた。よって本実験例における装置7,8については実使用上問題があることが確認された。このような強度不足については接着剤の充填量を調整することで回避することができる。
装置9については、高圧放電ランプを点灯させることができなかった。これは、スリーブ部材を配置していなかったために、補助電極に印加した電圧が凹面反射鏡の筒状頸部を通じてリークし、主放電のための電極と補助電極との間に所定の電位差が発生せず、放電を発生させることができなかったためと推察される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本願第1の実施形態に係る光源装置の軸方向断面図である。
【図2】本願発明にかかるスリーブ部材と凹面反射鏡の分解図であり斜視図である。
【図3】本願第2の実施形態に係る光源装置の軸方向断面図である。
【図4】本願第3の実施形態に係る光源装置の軸方向断面図である。
【図5】実験例に用いた光源装置仕様及び点灯特性を示す図である。
【図6】一般的な外部トリガ方式による補助電極を備えた高圧放電ランプを示す一部断面で示す説明図である。
【図7】交流点灯型の外部トリガ方式による点灯装置の一例を簡略化して示す図である。
【図8】先に発明者らが試作した光源装置の説明用断面図である。
【符号の説明】
【0045】
10 高圧放電ランプ
11 発光管
12 発光管部
13A,13B 封止管部
14A,14B 電極棒
15A,15B 金属箔
16A,16B 外部リード棒
E1,E2 電極
Wc 補助電極
Wt 給電線
20 凹面反射鏡
20A 基体
21 集光部
21A 集光部前端
21B 集光部後端
22 中間層
23 可視光反射層
24 前方外縁部
25 筒状頸部
25A 前端部
25B 後端部
25a 段部
30 接着剤
31 スリーブ部材
32 絶縁被膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電極と0.15mg/mm以上の水銀が内部に封入された発光管部及び当該発光管部の両端に連設された封止管部を具備し、該封止管部の内部に金属箔が埋設されその前端部に前記電極を先端に具備してなる電極棒の後端部が接続されてなる高圧放電ランプと、
金属により構成され、前方に向けて光を反射する集光部および該集光部の後端に連設された筒状頸部を有する凹面反射鏡と、
前記高圧放電ランプの発光管外周面に沿って配置された補助電極と、
を備えた光源装置であって、
前記高圧放電ランプの一方の封止管部及び前記補助電極の給電線が前記筒状頸部の内部に挿通されてなり、該筒状頸部の後方部分における封止管部と筒状頸部との間に接着剤が充填されて高圧放電ランプが凹面反射鏡に固定されると共に、該筒状頸部の前方部分に給電線と該筒状頸部の間に絶縁層が形成されていることを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記絶縁層は、給電線と筒状頸部の間に絶縁性のスリーブ部材が配置されることにより形成されてなることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
【請求項3】
前記絶縁層は、筒状頸部内面に燐酸系セラミックスコート剤が塗布されることにより形成されてなることを特徴とする請求項1記載の光源装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−213983(P2007−213983A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−32714(P2006−32714)
【出願日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(000102212)ウシオ電機株式会社 (1,414)
【Fターム(参考)】