説明

光照射装置

【課題】ワークに対する積算光量を精度良く測定することができる光照射装置を提供すること。
【解決手段】紫外線照射装置は、ランプユニットと、ワークを載置するためのステージ20と、ステージ20をランプユニットに対して走査させる走査機構とを備えている。ステージ20は、ワークの載置領域としての載置部22と、光量検出手段の配設領域としての光量検出部30とが、互いに走査方向に分割して設けられた構成となっている。そして、光量検出部30に設けられたセンサヘッド31により、ワークが受ける紫外線の積算光量が測定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光照射は、様々な工業製品の製造工程において広く利用されている技術であり、例えば特許文献1には、液滴吐出ヘッドのノズル形成面をなすノズルプレートの製造にあたり、ノズルプレートの原板の表面処理に紫外線照射を行うことの記述がある。また、光照射を行うための光照射装置としては、特許文献2に掲げるようなベルトコンベアを用いて走査式に光を照射するものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−318515号公報
【特許文献2】特開平11−337698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、光源(光照射手段)から照射される光の強度は、光源の経時的劣化等によって変動することがあるため、ワークの処理品質を保証するためには、ワークに対して照射される積算光量をきちんと管理する必要がある。しかしながら、上述した光照射装置においてはワークに対する積算光量を適切に測定する術がなく、品質管理が困難であった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、ワークに対する積算光量を精度良く測定することができる光照射装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光照射装置は、光照射手段と、ワークを載置するためのステージと、前記ステージを前記光照射手段に対して相対的に走査させる走査手段と、前記ステージ上に配設された光量検出手段と、を備えることを特徴とする。
この発明の光照射装置によれば、ワークが載置されるステージ上に光量検出手段が配設されているので、ワークに対する照射と略同一の条件で高精度に積算光量を測定することができる。
【0007】
また好ましくは、前記光照射装置において、前記光量検出手段の受光面が、前記ステージの載置面と略同一平面内に含まれるように構成されていることを特徴とする。
この発明の光照射装置によれば、光照射手段から受光面までの距離が光照射手段からワークまでの距離にほぼ等しくされているので、ワークに対する積算光量を高精度に測定することができる。
【0008】
また好ましくは、前記光照射装置において、走査方向に直交する方向における前記ステージ上の異なる位置の光量をそれぞれ検出可能なように、前記光量検出手段が複数配設されていることを特徴とする。
この発明の光照射装置によれば、複数の光量検出手段が走査方向に直交する方向における互いに異なる位置でそれぞれ紫外線を検出するので、ワークの載置位置の違いによる積算光量の差を適切に管理することができる。
【0009】
また好ましくは、前記光照射装置において、前記ステージ上における前記光量検出手段の配設領域と前記ワークの載置領域とが、互いに走査方向に分割して設けられていることを特徴とする。
この発明の光照射装置によれば、光量検出手段の配設領域とワークの載置領域とが走査方向に分割して設けられているので、走査範囲の切り替えによって、積算光量の測定およびワークへの照射をそれぞれ目的に応じて効率的に行うことができる。
【0010】
また好ましくは、前記光照射装置において、前記ワークの載置領域への光照射に対応する走査範囲で前記ステージを走査させる第1動作モードと、前記光量検出手段の配設領域への光照射に対応する走査範囲で前記ステージを走査させる第2動作モードと、を有する制御手段を備えることを特徴とする。
この発明の光照射装置によれば、走査モードの切替により、積算光量の測定およびワークへの照射をそれぞれ目的に応じて効率的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、以下の説明で参照する図では、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
【0012】
(紫外線照射装置の構成)
まずは、図1、図2、図3を参照して本発明に係る紫外線照射装置の構成について説明する。図1は、紫外線照射装置の要部構成を示す斜視図である。図2は、ステージの概略構成を示す斜視図である。図3は、紫外線照射装置の機能ブロック図である。
【0013】
図1に示す光照射装置としての紫外線照射装置100は、液滴吐出ヘッドのノズル形成面をなすノズルプレートの製造にあたり、その表面の改質処理のために用いられる。すなわち、アルキル基を終端とするプラズマ重合膜(例えば、ジメチルポリシキロサンの重合膜)を表面に有する金属製ノズルプレートの原板に紫外線を照射し、アルキル基を酸素原子に置換する処理を行うためのものである。終端の酸素原子は大気中で水酸基化されて、表面が一旦親水化されるが、この後さらに、フッ素を含む長鎖高分子(例えば、アルコキシシラン)を終端の水酸基に結合、縮合反応させることで、表面が撥液化されたノズルプレートを得ることができる。
【0014】
紫外線照射装置100は、基台1と、光照射手段としてのランプユニット10(ランプユニット10の支持フレームは図示を省略)と、ワークを載置するためのステージ20と、ステージ20をランプユニット10に対して走査させる走査機構2とを備えている。
【0015】
走査機構2は、X軸方向に伸長する1対のガイドレール3,3と、ガイドレール3,3間においてX軸方向に伸長するボールねじ4と、ボールねじ4を回転駆動させるための駆動モータ5とを備えている。ステージ20は、その底部においてボールねじ4と螺合されており、ボールねじ4の回転駆動によってガイドレール3に沿って移動する。ステージ20は、ランプユニット10から紫外線の照射を受けつつX軸方向に走査され、載置面21に載置されたワークには、走査方向(X軸方向)に対して均一に紫外線が照射される。
【0016】
ランプユニット10は、筐体内に、走査方向に直交する方向(Y軸方向)に伸長する3本の発光管11と、発光管11の冷却機構(図示せず)と、筐体内に窒素ガスを循環させる機構(図示せず)と、ステージ20に対向する側に設けられた透光性の照射板12と、を備えている。本実施形態では、発光管11として、172nm波長の紫外線を放射するXeエキシマランプが用いられている。
【0017】
このような短波長の紫外線は、大気中の酸素によって著しい減衰特性を示すため取り扱いに注意が必要である。例えば、筐体内における窒素ガスの循環機構は、筐体内において紫外線の減衰が起こらないようにするために設けられている。また、照射板12の表面とステージ20の載置面21との距離は、非常に近接した状態(本実施形態では、3mm)とされ、さらに照射板12の表面とワーク表面との距離にばらつきが生じないように、載置面21にも後述するような工夫がなされている。
【0018】
照射雰囲気中の酸素は、紫外線の減衰について上述のような対策の必要性をもたらす反面、ワークの表面処理においては必要不可欠な存在でもある。紫外線照射によって生じる活性酸素がワークの表面に作用して清浄効果や改質効果を生じさせるからである。従って、ワークに対する表面処理をムラなく好適に行うためには、ワークの表面付近の(活性)酸素の濃度を安定化させるべく、照射雰囲気の適度な空気循環を図ることが好ましく、このため紫外線照射装置100には、後述するような様々な工夫が施されている。
【0019】
紫外線照射装置100は、ランプユニット10の脇においてステージ20の走査軌跡の上方に架設された送気管6を備えている。送気管6は、ランプユニット10に向かって斜め下方の位置に形成された吹き出し口(作図方向の関係で図示されず)から、空気を吹き出させる構成となっており、これにより照射雰囲気の好適な空気循環が図られるようになっている。
【0020】
ステージ20とその走査手段、およびランプユニット10と送気管6の一部は、仮想線で示す隔壁により区画された処理室7内に収容されている。これは、紫外線照射によって生じる有害なオゾンから作業者を保護するためのものである。また、基台1には、処理室7内の空気を排気ドラフトへと排出するための排気口8が設けられており、処理室7外へのオゾンの流出防止と共に、照射雰囲気における好適な空気循環が図られるようになっている。
【0021】
処理室7の内外間におけるワークの移送は、処理室7の壁材に形成された開口である導入部9を通じて、ワーク移送装置41(図3参照)により行われる。本実施形態のワーク移送装置41は、ワークの収納ラックとの間で除材/給材を行う機構と、真空吸着パッドを備えたアームロボットとを備えた構成である。尚、導入部9は、導入部開閉装置42(図3参照)によってワークの移送時のみにおいて開放されるようになっており、処理室の気密性が無用に低下しないように配慮されている。
【0022】
ステージ20は、図2に示すように、ワークの載置領域としての載置部22と、光量検出手段の配設領域としての光量検出部30とが、互いに走査方向(X軸方向)に分割して設けられた構成となっている。載置部22は、ワークをXY平面に平行に規定して載置するための平滑な載置面21を有しており、本実施形態においては、走査方向(X軸方向)に2個、走査方向に直交する方向(Y軸方向)に5個の計10個のワークを並べて載置できるようになっている。
【0023】
載置面21には、個々のワークの載置領域に対応して、吸引口23と溝部24が設けられている。吸引口23は、ステージ20の下側から伸びる通気管(図示せず)を介して吸引ポンプに連通されており、ワークを載置面21に吸着させる役割を果たす。また、溝部24は、載置面21においてワークの外縁に対応する領域に形成されており、金属製ワークの外縁に折れ曲がりがある場合にその部分と載置面21との干渉を回避し、ワークが浮き上がらないようにする役割を果たすものである。かくして、ワークは載置面21に好適に密着された状態で載置され、ランプユニット10の照射板12からワーク表面までの距離が高精度に規定されるので、照射される光量のばらつきが好適に抑えられる。
【0024】
また、載置面21には、ステージ20の下側から伸びる通気管(図示せず)を介して吸引ポンプ(送気ファンに代えたり、省略したりすることもできる)と連通し、さらに排気ドラフトへと通じる排気口25が配設されている。この排気口25は周囲の空気を強制排気するためのものであり、紫外線の照射を受ける載置面21に設けられているため、載置面21上のワークに紫外線が照射される状態において、照射雰囲気の空気循環(換気)を効果的に行うことができる。また、照射雰囲気で発生した紫外線の処理室7外への流出を効果的に抑えることができる。
【0025】
光量検出部30は、紫外線の光量を検出可能な光量検出手段としての3個のセンサヘッド31と、センサヘッド31を取り付けるための取付ガイド33と、センサヘッド31の検出部32を開閉可能な検出部開閉機構34とを備えている。本実施形態のセンサヘッド31にはダイヤモンド薄膜方式のものが用いられており、上述したような短波長の紫外線を高精度に且つ安定的に検出できるようになっている。
【0026】
3つのセンサヘッド31はY軸方向に並設されており、各センサヘッド31は、走査方向に直交する方向(Y軸方向)における互いに異なる位置の光量をそれぞれ測定するようになっている。ランプユニット10から照射される紫外線の光量は、発光管11の形状や、冷却機構の構造に起因した温度差などに起因して、Y軸方向内においてある程度の分布を有しているが、上述の構成により、ワークの載置位置の違いによる光量の差を適切に管理することができるようになっている。
【0027】
センサヘッド31は、検出部32の受光面32aが載置面21とぼぼ同じ高さとなる(略同一平面内に含まれる)ように取り付けられている。これは、紫外線の強度が照射雰囲気中において著しく減衰することに鑑み、ワーク表面とほぼ同じ位置(照射板12からの距離)において光量の検出を行うことで、このような減衰の影響による測定誤差の低減を図ったものである。
【0028】
検出部開閉機構34は、検出部32を遮蔽可能な大きさの薄板状の遮光性部材(金属板など)からなるシャッタ35と、Y軸方向に伸長して複数のシャッタ35を連結する連結棒36と、一端が連結棒36に結合されたエアシリンダ37とを備えている。
【0029】
エアシリンダ37が駆動されない場合、センサヘッド31の検出部32は、シャッタ35によって遮蔽された状態(図1に示す状態)となっている。そして、エアシリンダ37が駆動されると、連結棒36がガイド(図示せず)に沿ってY軸方向に移動し、シャッタ35がスライドして、各センサヘッド31の検出部32が露出(開放)された状態(図2に示す状態)となる。
【0030】
検出部32は、光量検出を行うときには露出されていることが必要であるものの、光量検出を行わないときにまで紫外線の照射を受けると、センサヘッド31の寿命を無用に低下させてしまう原因となる。検出部開閉機構34は、このような事情に鑑み、検出部32への紫外線の照射の可否を必要に応じて切り替えるために設けられている。すなわち、ワークに対して紫外線照射(表面処理)を行う場合には検出部32をシャッタ35で遮蔽し、光量の測定を行う場合にのみシャッタ35を開いて検出部32に紫外線を照射するようになっている。
【0031】
図3に示すように、紫外線照射装置100は、ランプユニット10の出力を調整するための出力調整器43と、センサヘッド31により検出される光量(積算光量)を表示するための光量表示部44と、走査機構2、検出部開閉機構34、ワーク移送装置41、導入部開閉装置42の駆動制御を行う制御手段としての制御コンピュータ40とを備えている。
【0032】
制御コンピュータ40は、インターフェースを介した作業者からの指示により、ワークの表面処理(第1動作モード)と積算光量の検出(第2動作モード)とを切り替えて実行することができるようになっている。光量表示部44に表示される積算光量の検出結果に対しては、作業者は、出力調整器43を操作して紫外線の照射強度を調整したり、照射に係るステージ20の走査速度を変更したりして、必要に応じて対処することができる。
【0033】
(紫外線照射装置の動作について)
次に、図4、図5を参照して、紫外線照射装置の動作について説明する。図4は、第1動作モードの過程におけるステージの位置を示す側面図である。図5は、第2動作モードの過程におけるステージの位置を示す側面図である。
【0034】
ワークの表面処理を行うための第1動作モードでは、検出部開閉機構34(図2参照)は駆動されず、検出部32はシャッタ35(図2参照)によって遮蔽された状態とされる。そして、制御コンピュータ40(図3参照)は、以下に示すようにステージ20の移動制御(走査制御)を行う。
【0035】
図4(a)は、ステージ20の初期位置を示しており、導入部9を通じたワークの移送は、この初期位置において行われる。ステージ20の載置部22にワークが載置された後、ステージ20は図4(b)に示す位置、すなわち載置部22が紫外線の有効照射領域にかかる手前の位置まで移動される。このときの移動速度は、後述する紫外線照射に係る走査速度よりも十分に高速にすることができ、処理時間の短縮化を図ることができる。
【0036】
ステージ20が図4(b)に示す位置に達したら、制御コンピュータ40は、所定の走査速度(本実施形態では10mm/s)でステージ20をX軸の正方向側に走査させ、載置部22上のワークに紫外線を照射させる。そして、ステージ20が図4(c)に示す位置にまで達したら、移動の方向を反転させ、図4(b)に示す位置までステージ20を走査させつつ、ワークに紫外線を照射させる。
【0037】
ここで、走査方向の反転は、載置部22が有効照射範囲を通過した直後ではなく、送気管6から吹き出される空気によって載置部22(ワーク)が掃気された後のタイミングで行われるようになっている。これは、ワークの表面付近の空気を十分に置換することにより、復路走査に係る表面処理が好適になされることを目的としたものである。
【0038】
最後に、図4(a)に示す初期位置までステージ20が移動され、ワークが載置部22から収納ラック(処理前のワークが収納されていたものとは異なるもの)に移送されて、一連の動作が終了する。このような一連の動作は、ワークの供給が続く限り、または、作業者からの中断の命令があるまで繰り返し実行される。
【0039】
ステージ20は、ワークを載置するための載置部22と光量検出部30とが互いに走査方向(X軸方向)に分割された構成とされている。そして、第1動作モードでは、載置部22にのみ着目して紫外線照射に係る走査範囲(図4(b)の位置から図4(c)の位置までの範囲)が設定されている。これにより、例えばセンサヘッド31(図2参照)が載置部22の中央に設けられているような場合と比較すると、載置されたワークについて有効照射範囲を通過させるために必要な走査範囲を狭くすることができるので、処理時間の短縮化を図ることができる。
【0040】
尚、上述の実施形態では、ワークへの紫外線照射がステージ20の往復走査により行われるようになっているが、これは、ワーク移送装置41(図3参照)が走査方向(X軸方向)の片側に設けられているための装置構成上の制限によるものであり、ワーク移送装置41をX軸方向の両側に設けた上で単方向の走査とすることもできる。また、往復走査させる場合において、往復の回数を2回、3回に増やすことも可能である。
【0041】
積算光量の検出を行うための第2動作モードは、例えば、装置の始業時点検などにおいて定期的に実行される。このモードでは、検出部開閉機構34の駆動によりシャッタ35が開き、検出部32が露出された状態とされる。そして、制御コンピュータ40(図3参照)は、以下に示すようにステージ20の移動制御(走査制御)を行う。
【0042】
ステージ20はまず、図5(a)に示す初期位置から図5(b)に示す位置、すなわち光量検出部30が紫外線の有効照射領域にかかる手前の位置まで移動される。このときの移動速度は、紫外線照射のための走査速度よりも十分に高速にされており、これによって光量検出に要する時間の短縮化が図られている。
【0043】
ステージ20が図5(b)に示す位置に達したら、制御コンピュータ40は、第1動作モードに係る走査速度と同じ走査速度でステージ20をX軸の正方向側に走査させ、検出部32に紫外線を照射させる。そして、ステージ20が図5(c)に示す位置、すなわち光量検出部30が紫外線の有効照射領域から外れる位置にまで達したら、移動の方向を反転させ、図5(b)に示す位置までステージ20を走査させる。最後に、ステージ20が図5(a)に示す初期位置まで戻され、一連の動作が終了する。
【0044】
かくして、第2動作モードでは、ワークに対する紫外線照射と同じ走査速度の下でセンサヘッド31により積算光量が測定され、光量表示部44(図3参照)にその結果が表示される。これにより、ワークに対する積算光量を高精度に管理することができ、紫外線照射による表面処理を経て得られるノズルプレートの撥液性に関して、品質の安定化を図ることができる。
【0045】
また、第2動作モードに係る紫外線照射の走査範囲(図5(b)の位置から図5(c)の位置までの範囲)は、光量検出部30にのみ着目して設定されており、第1動作モードに係る走査範囲(図4(b)の位置から図4(c)の位置までの範囲)に比べると狭くなっている。これにより、第1動作モードと同じ走査制御で光量検出を行う場合と比較すると、時間を短縮して効率的に積算光量の測定を行うことができる。
【0046】
本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、本発明の光照射装置から照射される光は、上述のような紫外線に限定されるものではなく、可視光や赤外光、X線等についても適用することが可能である。
また、上述の光照射装置は可動式のステージを備える構成であったが、固定式のステージに対して光照射手段(ランプユニット)が移動することで走査が行われるような装置構成とすることもできる。
また、実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】紫外線照射装置の要部構成を示す斜視図。
【図2】ステージの概略構成を示す斜視図。
【図3】紫外線照射装置の機能ブロック図。
【図4】(a)〜(c)は、第1動作モードの過程におけるステージの位置を示す側面図。
【図5】(a)〜(c)は、第2動作モードの過程におけるステージの位置を示す側面図。
【符号の説明】
【0048】
2…走査手段としての走査機構、3…ガイドレール、4…ボールねじ、5…駆動モータ、9…導入部、10…光照射手段としてのランプユニット、20…ステージ、21…載置面、22…ワークの載置領域としての載置部、30…光量検出手段の配設領域としての光量検出部、31…光量検出手段としてのセンサヘッド、32…検出部、32a…受光面、40…制御手段としての制御コンピュータ、100…光照射装置としての紫外線照射装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光照射手段と、
ワークを載置するためのステージと、
前記ステージを前記光照射手段に対して相対的に走査させる走査手段と、
前記ステージ上に配設された光量検出手段と、を備える光照射装置。
【請求項2】
前記光量検出手段の受光面が、前記ステージの載置面と略同一平面内に含まれるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
【請求項3】
走査方向に直交する方向における前記ステージ上の異なる位置の光量をそれぞれ検出可能なように、前記光量検出手段が複数配設されていることを特徴とする請求項2に記載の光照射装置。
【請求項4】
前記ステージ上における前記光量検出手段の配設領域と前記ワークの載置領域とが、互いに走査方向に分割して設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の光照射装置。
【請求項5】
前記ワークの載置領域への光照射に対応する走査範囲で前記ステージを走査させる第1動作モードと、前記光量検出手段の配設領域への光照射に対応する走査範囲で前記ステージを走査させる第2動作モードと、を有する制御手段を備える請求項4に記載の光照射装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−49256(P2008−49256A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−227457(P2006−227457)
【出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】