説明

光触媒噴射施工装置システム

【課題】従来、主な産業製品及び部品に対する光触媒施工は媒体本体に練り込むか、又は製品完成後に別途施工業者に依頼して手または加湿機状の装置で施工するのが主であったが両者も均一ロットまたは大量需要に対しての対応は可能であったがスポット受注の対応には時間と費用と大量の受注ロットが必要で、現状およびインク媒体素材に練りこむ製法は特性上最表面にて紫外線により反応する光触媒の作用自体も最大限に発揮する事が不可能であったが今回の装置を装着した産業製造機器を使用して媒体を製造する事により製品完成と同時に最表面に光触媒を噴霧できる事が可能となり多種多様な製造媒体ならびに小ロットの製造媒体にも光触媒を施工する事が可能となる。
【解決手段】 製造媒体の製造及び搬送ライン上に微粒化可能な光触媒噴射ノズルを可動式の取付装置を配した光触媒噴射ユニットを取付ける事により製品製造完了または製造過程において同一ライン上で光触媒の最表面施工を可能にする事ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に自動車のダッシュボード及びリヤウインドウ直下の部品素材に光触媒反応効果が期待できる、使用用途の一般産業製造媒体の製造ライン、または搬送流通ライン上で、自動に光触媒溶液を噴霧施工機能を持たせた光触媒噴射施工装置システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、UVカットガラス未使用時において自動車シート及び内張り等に直接、光触媒溶液を施工する技術は存在したものの現状、一般の国産乗用車においてのUVカットガラス使用率は、非常に高くシート及び内張り等の窓ガラスからの距離と、UVカットガラスの効果に対して、光触媒施工はさほど期待できる効果は望めないのが現状である、しかしフロントガラス直下のダッシュボード及びリヤウインドウ直下の部品素材部分においては計器測定の結果、光触媒反応効果を充分に発揮できるだけの紫外線量を得られることが確認でき、通常の部品素材に光触媒自体を練りこむ手法より、光が当たる最表面に施工を施す当社、特許出願中(特願2005−237356)の光触媒噴霧施工装置付き印刷機の噴霧アタッチメントを、ダッシュボード及び光触媒反応効果が期待できる媒体の製造ライン上、または梱包及び輸送へのコンベアー部分も含めた最終ラインに装着することにより光触媒皮膜を最表面に施工することが可能となり、UVカットガラスの使用が当たり前となった現状においても車内空間の浄化等を目的とした光触媒の作用を最大限に発揮でき、一部の自動車部品にかかわらず、その他の一般製造媒体の製造、搬送、流通過程において光触媒噴射施工を行うシステムである。
【0003】
噴射装置部分を後つけ可能なアタッチメント形状、および噴霧施工処理を行う箇所をボックス型形状にすることにより噴霧定着の効率化および液剤の無駄な噴霧の減少に役立ち、自動車部品のみにかかわらず、アタッチメント形状およびボックス型形状をカスタマイズすることにより、他の多種多様な製造業ラインに組み込むことにより、光触媒の多大な環境衛生効果、ならびに付加価値効果を期待でき使用用途はかなり広がると考えられる上、噴射ノズルの形状を変えることにより、光触媒溶液のみならず次々と進化を遂げる、最表面噴霧施工型の薬剤並びに粉末素材の薬品にも対応が見込まれる単純で順応対応可能なユニット形状。
【特許文献1】特願2005−237356
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、UVカットガラス下の自動車室内装に対する光触媒施工は通常、運転者ならびに同乗者の位置においては、UVカットガラスの作用により紫外線を遮る効果が働き、内装への使用は無意味になりつつあったが、考案によりフロントガラス直下のダッシュボード及びリヤウインドウ直下の部品素材部分に容易に施工を施すことが可能になり、前記の製造媒体のみにあらず多品種、小ロットのさまざまな部品および素材に光触媒施工が可能となる考案である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本考案は噴射アタッチメントのみであれば、通常の製品製造ラインの搬送コンベアー部分に装着が可能なサイズのシステム構成で装着できることが期待できるので、さまざまな製品媒体の製造過程にシステムとして組み込める考案である。
【発明の効果】
【0006】
上記でも述べたように従来の自動車室内装に対する光触媒施工は現状、あまり期待できない中、一部の部品のみに製造過程で施工することにより、車内の環境浄化に効果を発揮できるとともに各業種、多品種小ロット化した現状、各種製造ラインに安易に組み込むことにより、比較的容易で安価に高付加価値商品の製造が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
噴霧アタッチメントを製造完了後の搬送部分に装着することで、光触媒皮膜を最表面に施工でき、光触媒の作用を最も発揮できる噴射装置の取り付け位置の考慮。
【0008】
噴射装置の装着部分に充分なスペースを設けられるラインにおいては、かまぼこ型及び方形ボックス化して、光触媒微粒子の噴霧吸着の効率化がはかられる。
【0009】
噴射ノズルの数および位置を取り付け主軸をレール状またはフレキシブルアームにすることにより数、位置を噴霧塗布する媒体のサイズによっても可変させることができ、光触媒薬剤の無駄な噴霧を抑えられユニット部分を通過する商品並びに部品その他媒体の形状によっては、製造ラインの動きに連動させて噴射ノズルの位置自体も可等式として、さまざまな形状の部品、製品、媒体の形状に対応させられる。
【0010】
製品製造ラインの一部に噴射ユニット並びにボックスを設置する際、その位置がベルトコンベヤー上であれば、ベルトコンベヤー自体の素材形状を耐久性は劣るものの、通常の平面的なゴムシート状のものから大きな格子状または大きなメッシュ状のものにすれば、下部または裏面に当たる部分に噴射ユニットを装着噴霧可能となり、同時または違う特性の性質の液剤を同時施工でき、全面に光が当たる製品に関して効率よく噴霧施工が可能となる。
【実施例1】
【0011】
以下の、本発明の実施の形態を図1〜図3で説明する。
【0012】
図において、1は製造ラインの搬送部分に搬送されてくる製造工程完了の媒体に対して、噴射ユニットをアーチ型に装着された状態を表記し、完成して梱包ラインに回る媒体に噴霧施工が次工程に回っていくのと同時に、噴射施工されていく噴射ノズルアタッチメントの設置形状例。
【0013】
図において、2は装着したノズルアタッチメントの形状でX字型にてライン上、搬送されてくる製品媒体に噴射ノズルアタッチメント装着位置を取り付けレールまたは、アーム上にて移動可能であり製品媒体の大きさにより移動ならびにコンプレッサーとの間にバルブ開閉弁を設置することにより、媒体の大きさによる液剤の無駄な噴射が防止でき、噴霧媒体の形状が複雑な場合は、ラインを一旦停止させるX字型アームを90度回転しての施工を繰り返し行う機能を追加させれば複雑な形状の媒体にも均一噴霧施工が可能となる。
将来的には媒体の形状を計測するセンサーを、アームまたはノズル付近に設置することにより、各噴射バルブごとの噴霧圧、および噴霧量を制御できるシステムへの転換が可能性である。
【0014】
図において、3は搬送用コンベヤーまたは搬送用ライン素材に大きな格子状、または大きなメッシュ状の形状の素材を使用し、上下より同時噴霧を想定して装着した例。
【産業上の利用可能性】
【0015】
噴射装置をユニット化することにより汎用品として多種多様の製造産業機械に装着でき短納期、小ロット、低価格で製造する媒体に高付加価値を提供できる。
機械制御の噴霧ノズルアタッチメントにより、施工されるため通常の屋内の光触媒の手作業による噴霧施工技術に比べロットの均一化を計ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】「製造後搬送部分にアーチ型ノズルアタッチメントを配置した例で斜め上より示した平面図である。」
【図2】「X字型ノズルアタッチメント及び噴霧ユニットをボックス化しラインに配置した例で、側面斜め上より示した平面図である。」
【図3】「搬送コンベヤーを格子、またはメッシュ状にして施工媒体の上下、または表裏に大して同時施工できる例を側面より示した平面図である。」
【符号の説明】
【0017】
A 微粒化噴射ノズル
B ノズル取付レールおよびアーム
C 格子またはメッシュ状搬送用コンベヤー
D 噴霧施工ユニットボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造産業における製造ラインの、一部または次工程への搬送工程ライン、あるいは製造完了後の流通関連の搬送部へのコンベヤー部分に、コンプレッサーを用いた当社、特許出願中(特願2005−237356)の光触媒噴霧施工装置付き印刷機の噴霧アタッチメントを、製造媒体の製造過程、または製造完了時光触媒噴霧塗布が行われる、2液2層施工においてはシステム自体を2機、直列に配して対応できる光触媒噴射施工装置システム。
【請求項2】
当社、特許出願中(特願2005−237356)の光触媒噴霧施工装置付き印刷機の噴霧アタッチメントは、紙媒体のような平面状の媒体に対する使用を主に考慮した考案である機能を、立体の媒体に施工可能なように改良を加え、微粒化噴霧ノズルを製造ラインまたは搬送部にアーチ状、X字状に配置したレール、またはフレキシブルアームに可動可能またはライン連動可能な形状とし、噴射媒体の形状によっては、X字状アーム上部を支点軸に90度回転させることにより複雑な形状に均一施工でき噴射ノズルを複数配置し、製造過程または製造完了、搬送ラインに光触媒噴霧塗布する製造媒体の大きさや形状が可変しても、ノズルの数またはレール及びアームに噴霧ノズルを取り付ける位置を手動、またはワイヤーまたは小型モータをコンプレッサーを用いて可変させることにより、装置自体の大きさを変えることにより貴金属のような小さなものから、自動車といった大きなサイズに対応できる機能を持った、光触媒噴射施工装置システム。
【請求項3】
施工媒体搬送ライン、またはコンベヤーを格子状、または大きなメッシュ状にすることにより、上下または表裏部分を同時施工、および光触媒溶液のみならず、特性の違う液剤形状の化学薬品を、同時施工できる機能を持った光触媒噴射施工装置システム。
【請求項4】
噴射装置部分並びに設置スペースに余裕がある場合の噴霧施工処理を行う箇所をボックス型形状にして覆うこと更にはボックス後ろ部分に温風乾燥機を装着することによりより、噴霧定着の施工定着の短縮並びに効率、化更には液剤の無駄な噴霧の減少に役立ち、製造または搬送ラインに後から取り付け可能なアタッチメント形状とすることにより、さまざまな製造機器並びに商品搬送ラインに汎用装着が効き、多用な噴霧形態に対応した噴霧装置を配した光触媒噴射施工装置システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−98256(P2007−98256A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−290676(P2005−290676)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(505087643)トヨダ印刷株式会社 (5)
【Fターム(参考)】