光電変換モジュール
【課題】製造工程を減らすことができ、低コスト化することができる光電変換モジュールを提供する。
【解決手段】光電変換モジュール10は、基板12と、光ファイバ30と光学的に結合される光電変換素子22と、基板12の表面に設けられ、光電変換素子22が実装される電極パターン16と光ファイバ30の位置を規制するための規制パターン18とを含む導体パターン14と、を備える。
【解決手段】光電変換モジュール10は、基板12と、光ファイバ30と光学的に結合される光電変換素子22と、基板12の表面に設けられ、光電変換素子22が実装される電極パターン16と光ファイバ30の位置を規制するための規制パターン18とを含む導体パターン14と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光電変換モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光ファイバを有する通信ケーブルのコネクタ部には、電気信号を光信号に又は光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが用いられている。
例えば、特許文献1が開示する光電変換モジュールは、配線パターンを備えた配線基板の上に、光ファイバを配置するための溝を備えた光ファイバ搭載部が設けられている。配線基板の上には、光ファイバ、光導波路及び光半導体素子が搭載され、光ファイバは光導波路を介して光半導体素子と光学的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−129385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光電変換モジュールには、低コスト化が望まれている。
しかしながら、特許文献1が開示する光電変換モジュールでは、光ファイバ搭載部の溝を形成する製造工程が必要であるため、その製造工程分のコストがかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされ、その目的とするところは、製造工程を減らすことができ、低コスト化することができる光電変換モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、基板と、光ファイバと光学的に結合される光電変換素子と、基板の表面に設けられ、光電変換素子が実装される電極パターンと光ファイバの位置を規制するための規制パターンとを含む導体パターンと、を備える光電変換モジュールが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、製造工程を減らすことができ、低コスト化することができる光電変換モジュールを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う概略的な断面図である。
【図3】図2の光電変換素子の近傍を拡大して概略的に示す断面図である。
【図4】導体パターン及びミラー部の製造方法を説明するための図であり、Cu層をエッチングした直後の状態を概略的に示す斜視図である。
【図5】導体パターン及びミラー部の製造方法を説明するための図であり、ミラー部のCu層を成形した直後の状態を概略的に示す斜視図である。
【図6】光ファイバの端部の近傍を拡大して概略的に示す断面図である。
【図7】バンプピッチが狭小である場合の導体パターンの形状を説明するための図である。
【図8】第2実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図9】第3実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す断面図である。
【図10】第4実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図11】第5実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図12】第6実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図13】第7実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図14】第8実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図15】第8実施形態の光電変換モジュールの連結部及びその周辺部を拡大して示す部分断面図である。
【図16】第8実施形態の光電変換モジュールのダイシング工程を示す斜視図である。
【図17】第9実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図18】第10実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図19】第10実施形態の変形例に係る光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の光電変換モジュール10を概略的に示す平面図であり、図2は、図1中のII−II線に沿う概略的な断面図である。
【0010】
光電変換モジュール10は、基板12と、光ファイバ30と光学的に結合される光電変換素子22と、基板12の表面に設けられた導体パターン14とを備える。導体パターン14は、光電変換素子22が実装される電極パターン16と、光ファイバ30の位置を規制するための規制パターン18とからなる。導体パターン14には、光電変換素子22と光ファイバ30とを光学的に結合するための反射面28aを有するミラー部28が形成されている。電極パターン16には、光電変換素子22と電気的に接続されるように、IC(集積回路)チップ20が実装されている。
【0011】
基板12は、例えばガラスエポキシ樹脂やポリイミド樹脂からなる。
導体パターン14は、基板12の表面にパターン化された導体層からなる。本実施形態では、導体パターン14は、基板12の表面に積層されパターン化されたCu(銅)層と、Cu層に表面にめっきして設けられたNi(ニッケル)層と、Ni層の表面にめっきして設けられたAu(金)層とからなる。導体パターン14は、基板12の表面にCu層を積層する製造工程と、積層したCu層をエッチングしてパターン化する製造工程と、パターン化されたCu層の表面にNi層をめっきする製造工程と、Ni層の表面にAu層をめっきする製造工程からなる製造方法により形成される。導体パターン14は電極パターン16と規制パターン18とを含み、電極パターン16と規制パターン18は、導体パターン14を形成する際に、同一の製造工程で一緒に形成される。
【0012】
基板12の表面には、所定の位置に、ICチップ20及び光電変換素子22が実装されている。ICチップ20及び光電変換素子22の各々は、フリップチップ実装されており、金からなる複数のバンプ24を介して電極パターン16に電気的に接続されている。本実施形態では、光電変換素子22の複数のバンプ24のうち一部のバンプ24が規制パターン18に接続されている。
【0013】
光電変換素子22は、LD(レーザダイオード)等の発光素子、又は、PD(フォトダイオード)等の受光素子である。光電変換素子22が発光素子である場合、ICチップ20は発光素子のための駆動回路であり、光電変換素子22が受光素子である場合、ICチップ20は受光素子の出力を増幅する増幅回路である。
【0014】
光電変換素子22は、面発光型若しくは面受光型であり、自身の光の出射面若しくは入射面が基板12の表面と対向するように配置されている。本実施形態では、光電変換素子22は、VCSEL(Vertical Cavity SurfaceEmitting LASER)である。
【0015】
電極パターン16は、基板12の端部に位置する電極端子26を含んでおり、電極端子26を介して、ICチップ20が外部の電気回路に電気的に接続される。また、ICチップ20は、電極パターン16を介して光電変換素子22と電気的に接続されている。
【0016】
本実施形態では、電極パターン16と一体に、基板12の表面上にミラー部28が設けられている。ミラー部28は、反射面28aにおける反射によって、光電変換素子22から基板12の表面に向けて延びる光路を、基板12の表面に沿うように90度曲げている。
【0017】
基板12の表面上には、光ファイバ30の端部が表面に沿うように配置されている。光ファイバ30の端部は、ミラー部28から延びる光路上に配置され、光電変換素子22と光ファイバ30は、ミラー部28を介して光学的に結合されている。光ファイバ30の端部では、端末処理により被覆31が剥がされている。
【0018】
基板12の表面上における光ファイバ30の端部の位置は、規制パターン18によって規制されている。規制パターン18は、2本の突条32,32からなり、突条32,32は、所定の間隔(光ファイバ30の直径とほぼ同じ間隔)を存して平行に延びている。光ファイバ30の端部は、突条32,32の間に配置され、突条32,32によって、基板12の表面に対して平行且つ光ファイバ30の光軸と垂直な方向にて、位置決めされている。突条32,32の上には、光ファイバ30の端部を覆うようにファイバ押さえ部材34が接着層36を介して固定されている。ファイバ押さえ部材34によって、光ファイバ30の端部が固定されている。
【0019】
ファイバ押さえ部材34は、例えばガラス板や樹脂からなり、透光性を有する。接着層36は、例えば紫外線硬化樹脂からなり、紫外線硬化樹脂は、ファイバ押さえ部材34を通して紫外線を照射することによって硬化させられる。接着層36に用いる接着剤は、紫外線硬化樹脂に限定されることはないが、ミラー部28と光ファイバ30の端部の間に進入した場合を考慮して、透光性を有することが好ましい。
【0020】
なお、本実施形態では、突条32が電極パターン16の一部を兼ねており、電極パターン16を兼ねる突条32は、例えばワイヤ38によって電極パターン16の他の部分に接続されている。電極パターン16と規制パターン18の電気的な接続には、ワイヤ38の他に、導電性インク又は金属ナノペーストを塗布焼結してもよい。
【0021】
図3は、図2の光電変換素子22近傍を拡大して示す図である。光ファイバ30は、円柱形状のコア40と、コア40の外周面を覆うクラッド42からなる。光ファイバ30は、マルチモード及びシングルモードのいずれであってもよく、ガラス製又は樹脂製であってもよい。
【0022】
光ファイバ30の直径をDとし、コア40の直径をdとし、規制パターン18の突条32の厚さ(すなわち、導体パターン14の厚さ)をT1とすると、次式:
T1>(D+d)/2
で表される関係が満たされるのが好ましい。突条32の厚さT1はミラー部28の高さに等しく、この関係が満たされることによって、基板12の表面からのミラー部28の高さが、光ファイバ30のコア40の高さを超える。これにより、光ファイバ30と光電変換素子22の結合効率が高くなる。
【0023】
突条32の厚さT1は、光ファイバ30の直径D以下(T1≦D)であることが好ましい。これにより、ファイバ押さえ部材34を固定したときに、光ファイバ30が基板12とファイバ押さえ部材34の間にしっかりと固定される。
【0024】
また、バンプ24の高さをT2とすると、次式:
T1+T2>D
で表される関係が満たされるのが好ましい。つまり、基板12の表面から光電変換素子22までの距離は、光ファイバ30の直径Dよりも大きいのが好ましい。この関係が満たされることによって、光ファイバ30の端部を、基板12と光電変換素子22の隙間に配置することができ、光ファイバ30の端部の先端をミラー部28のより近傍に配置することができる。この結果として、光電変換素子22と光ファイバ30の間の結合効率が高くなる。
【0025】
図3の右下の円内には、規制パターン18の突条32の概略的な部分断面が示されている。突条32は、基板12の表面上に設けられたCu層44と、Cu層44の表面に設けられたNi層46と、Ni層46の表面に設けられたAu層48とからなる。
【0026】
光ファイバ30の直径Dが80μmの場合、好ましくは、Cu層44の厚さは50μm以上80μm以下であり、Ni層46の厚さは9μm以上15μm以下であり、Au層48の厚さは0.05μm以上0.5μm以下である。
【0027】
また、光ファイバ30の直径Dが125μmの場合、好ましくは、Cu層44の厚さは80μm以上125μm以下であり、Ni層46の厚さは9μm以上15μm以下であり、Au層48の厚さは0.05μm以上0.5μm以下である。
【0028】
図3の中央下の円内には、ミラー部28の概略的な部分断面が示されている。ミラー部28は、基板12の表面上に設けられたCu層50を含み、Cu層50は、表面に対して45度傾いた傾斜面を有する。傾斜面の表面には、Ni層52と、Au層54が設けられている。
【0029】
図3の左下の円内には、電極パターン16の概略的な部分断面が示されている。電極パターン16は、基板12の表面上に設けられたCu層56と、Cu層56の表面に設けられたNi層58と、Ni層58の表面に設けられたAu層60とからなる。
【0030】
上述したように、規制パターン18、ミラー部28及び電極パターン16のCu層、Ni層、Au層は、同一の製造工程で一緒に形成される。規制パターン18の厚さ、電極パターン16の厚さ及びミラー部28の高さは同じである。規制パターン18、電極パターン16及びミラー部28はCu層、Ni層及びAu層という同じ材料からなり、且つ、Cu層、Ni層及びAu層のそれぞれの厚さも同じである。
【0031】
〔導体パターン及びミラー部の製造方法〕
以下、導体パターン14及びミラー部28の製造方法について説明する。
基板12の表面にCu層を積層する。
次に、基板12の表面に積層されたCu層をエッチングしてパターン化する。図4は、エッチングされたCu層のパターンを示す。エッチングによって成形されたパターンは、規制パターン18のCu層44と、電極パターン16のCu層56と、後ほどミラー部28のCu層50に成形されるロッド部62を含んでいる。ロッド部62は、電極パターン16のCu層56と一体に設けられている。
【0032】
次に、図5に示したよう、ロッド部62をVカットダイシングによって切削し、ミラー部28の傾斜面を有するCu層50を成形する。この後、電解めっき又は無電解めっきによって、規制パターン18、ミラー部28及び電極パターン16のNi層及びAu層を同時に形成する。これにより、基板12の表面上に規制パターン18、ミラー部28及び電極パターン16が形成される。ミラー部28におけるAu層54の表面は、反射面28aとなる。
【0033】
図6は、光ファイバ30の端部を含む概略的な部分断面図である。例えば、光ファイバ30の直径Dが80μmであって、規制パターン18の突条32の厚さT1を80μmに設定する場合、突条32のCu層44の厚さT3、則ち、基板12に積層するCu層の厚さは約70μmである。
そしてこの場合、エッチングによって成形される突条32のCu層44同士の間隔G1は、約100μmに設定され、Ni層46の厚さT4は10μmに設定され、Au層は0.05μmに設定される。突条32の厚さT1は、Cu層44の厚さT3とNi層46の厚さT4の合計に略等しい。
【0034】
上述した第1実施形態の光電変換モジュール10においては、基板12の表面に、光電変換素子22が実装される電極パターン16と光ファイバ30の位置を規制するための規制パターン18とからなる導体パターン14が設けられている。電極パターン16と規制パターン18とは、導体パターン14を形成する同一の製造工程で一緒に形成することができる。これにより、光電変換モジュール10は、製造工程を減らすことができ、低コスト化することができる。
【0035】
また、第1実施形態の光電変換モジュール10においては、光電変換素子22と光ファイバ30とを光学的に結合するためのミラー部28を導体パターン14に形成している。これにより、ミラー部28も電極パターン16及び規制パターン18と一緒に形成できる。ミラー部材の部品を減らすことができ、低コスト化することができる。
【0036】
また、第1実施形態の光電変換モジュール10においては、9μm以上15μm以下の厚さを有するNi層を設けている。
従来、Cu層の表面にめっきして設けるNi層の厚さは、1μm以上3μm以下程度であった。第1実施形態の光電変換モジュール10において、光ファイバ30を規制する規制パターン18を形成するために、例えば、光ファイバ30の直径Dが80μmの場合、Cu層44の厚さは70μm程度と厚く形成する必要がある。一方、光電変換素子22を実装するためには、電極パターン16同士の間や、電極パターン16と規制パターン18の間を、50μm程度の狭い間隔とする必要がある。Ni層の厚さを1μm以上3μm以下程度にした場合、70μm程度の厚さのCu層を50μm程度の間隔で形成する必要がある。しかし、このような寸法のパターンをCu層のエッチングによって形成するのは難しいという問題がある。
【0037】
そこで、第1実施形態の光電変換モジュール10においては、70μm程度の厚さのCu層を従来の場合よりも広い70μm〜80μm程度の間隔で形成し、Cu層の表面に、従来のNi層の厚さよりも厚い、9μm以上15μm以下のNi層を形成して、最終的なパターンの間隔を50μm程度とした。これにより、70μm程度の厚さで、50μm程度の間隔を有する、電極パターン16や規制パターン18のパターンを形成するのが容易となる。
【0038】
例えば、図7に示したように、Cu層44の厚さT3が70μmであって、光電変換素子22のバンプ24のピッチPが50μmである場合、規制パターン18のCu層44と電極パターン16のCu層56との間隔G2を約70μmとし、Ni層46,58及びAu層48,60を設けることで、規制パターン18と電極パターン16の間隔を50μm以下に形成することができる。
【0039】
さらに、ミラー部28のCu層50の傾斜面は、ダイシングによって形成されており、表面が少し荒れた状態となっているが、Cu層の傾斜面に従来よりも厚めのNi層52を設けることで、ミラー部28の反射面28aにおける平滑性を良くすることができる。この反射面28aの表面粗さRaは、光ファイバ30を伝搬する光の波長の5分の1以下であることが望ましい。例えば、光ファイバ30を伝搬する光の波長が850nmである場合には、反射面28aの表面粗さRaが170nm以下であることが望ましい。このように反射面28aを形成することで、光電変換素子22と光ファイバ30の間の結合効率がより高くなる。
【0040】
また、ミラー部28が導体パターン14と一体に形成されていることで、ミラー部28の剥離が防止される。その上、ミラー部28が、電極パターン16のうちグランド電極と一体に形成されていれば、ミラー部28によって電磁的なノイズの遮蔽効果が得られる。
【0041】
また、導体パターン14は、通常の電子機器のプリント基板に形成される配線パターンの厚さ(例えば35μm)よりも厚いので、光電変換素子22やICチップ20の熱を複数のバンプ24を介した熱伝導によって導体パターン14に拡散することにより、光電変換素子22及びICチップ20の熱を放熱することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、突条32,32の上に接着層36を介してファイバ押さえ部材34を固定することにより、光ファイバ30の端部を基板12に固定したが、ファイバ押さえ部材34及び接着層36に替えて、フィルム状のソルダーレジスト(絶縁膜)によって光ファイバ30を固定してもよい。ソルダーレジストによって突条32,32の間に配置した光ファイバ30を固定することで、部品点数を削減することが可能となる。
【0043】
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態の光電変換モジュール100について説明する。ただし、以下の実施形態の説明において、先述した実施形態と同一又は類似の構成要素については、同一の名称又は符号を付して説明を省略又は簡略化する。
【0044】
図8は、光電変換モジュール100を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール100では、配線102を通じて、ICチップ20と規制パターン18が接続されている。配線102は、基板12の表面に、電極パターン16及び規制パターン18と同一の製造工程で同時に形成されており、電極パターン16の一部を構成している。
【0045】
具体的には、配線102は、ICチップ20から、光電変換素子22及び突条32の外側を光ファイバ30の端部と平行に延び、基板12の端部近傍で直角に曲がって、突条32の端部に繋がっている。また、第1実施形態のようにワイヤ38で接続していないため、第1実施形態に比べて電極パターン16及び突条32の幅が狭くなっている。
第2実施形態の光電変換モジュール100は、第1実施形態の光電変換モジュール10と同一の効果を奏する。
【0046】
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態の光電変換モジュール200について説明する。図9は、光電変換モジュール300を概略的に示す断面図である。光電変換モジュール200は、反射面202aを有するミラー部202の形状及び光ファイバ30の先端の位置において、第2実施形態と異なる。
【0047】
具体的には、図9の円内に拡大して示したように、ミラー部202のCu層204は、傾斜面と、傾斜面の下縁に連なり、基板12の表面に対して垂直な垂直面を有する。Cu層204は、Ni層206及びAu層208によって覆われており、ミラー部202は、Ni層206及びAu層208によって覆われた垂直面によって構成される当接面202bを有する。
【0048】
当接面202bは、基板12に表面に対して垂直であり、光ファイバ30の先端が部分的に当接面202bに当接している。当接面202bは、光ファイバ30の光軸方向にて、光ファイバ30の先端の位置を規制している。なお、当接面202bの高さは、光ファイバ30のクラッド42の厚みよりも小さくする。
【0049】
第3実施形態の光電変換モジュール200は、第1及び第2実施形態の光電変換モジュール10,100と同一の効果を奏する。
その上、第3実施形態の光電変換モジュール200では、光ファイバ30の先端の位置がミラー部202の当接面202bによって規制されるので、基板12に対する光ファイバ30の端部の配置及び固定が容易になる。
また、第3実施形態の光電変換モジュール200では、ミラー部202と光ファイバ30の先端の距離が近くなることで、結合効率が一層高くなる。
【0050】
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態の光電変換モジュール300について説明する。図10は、光電変換モジュール300を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール300は、配線302及びミラー部304の形状において、第2実施形態と異なる。
【0051】
具体的には、配線302は、光電変換素子22側の突条32,32の端部に繋がっている。つまり、規制パターン18とICチップ20を接続する配線の形状は特に限定されることはない。
一方、ミラー部304は、電極パターン16及び規制パターン18から離間している(電気的に接続していない)以外は、ミラー部28と同じ構成を有する。
第4実施形態の光電変換モジュール200は、第2実施形態の光電変換モジュール100と略同様の効果を奏する。
【0052】
〔第5実施形態〕
以下、第5実施形態の光電変換モジュール400について説明する。図11は、光電変換モジュール400を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール400は、配線302と規制パターン18の突条402とが離間している(電気的に接続していない)点において、第4実施形態と異なる。
【0053】
具体的には、電極パターン16の一部を構成する配線302が光電変換素子22に接続され、突条402は、光電変換素子22及びICチップ20に接続されていない。つまり、規制パターン18は電極パターン16を兼ねていなくてもよい。
第5実施形態の光電変換モジュール400は、第4実施形態の光電変換モジュール300と同一の効果を奏する。
【0054】
〔第6実施形態〕
以下、第6実施形態の光電変換モジュール500について説明する。図12は、光電変換モジュール500を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール500は、光ファイバ30の先端が、光電変換素子22と基板12の表面の間に位置しておらず、ミラー部304が電極パターン16から離間している点において、第2実施形態と異なる。具体的には、光ファイバ30の先端は、ファイバ押さえ部材34と基板12の表面の間に位置している。
【0055】
第6実施形態の光電変換モジュール500によれば、光ファイバ30の先端を光電変換素子22と基板12の間に挿入しない状態で基板12に光ファイバ30を固定するので、基板12に対する光ファイバ30の端部の配置及び固定作業が容易になる。
【0056】
〔第7実施形態〕
以下、第7実施形態の光電変換モジュール600について説明する。図13は、光電変換モジュール600を概略的に示す斜視図である。なお、図13及びこれ以降の各図面では、説明のため、光電変換素子22やICチップ20、及びファイバ押さえ部材34等の図示を省略している。
【0057】
光電変換モジュール600は、2本の突条32,32における光ファイバ30の先端側の端部に切欠き320が形成され、この切欠き320によって突条32,32の対向面間の距離が拡大されている点において、第1実施形態と異なる。
【0058】
図13に示す例では、突条32,32のそれぞれの端部に、凹円弧状に湾曲した切欠き320が形成されている。突条32,32の互いの対向面のうち、切欠き320が形成されていない部分の対向面を第1の対向面32a,32aとし、切欠き320が形成された部分の対向面を第2の対向面32b,32bとすると、第1の対向面32a,32aの間隔は一定であり、第2の対向面32b,32bの間隔は、2本の突条32,32の端面32c(ミラー部28側の端面)に近づくにつれて徐々に大きくなる。第1の対向面32a同士の間隔をW1とし、端面32cにおける第2の対向面32b同士の間隔をW2とすると、W2は例えばW1の2倍以上である。
【0059】
第7実施形態の光電変換モジュール600によれば、ロッド部62(図4に示す)をダイシングしてミラー部28のCu層50を成形する際に、ダイサーのブレードの側面が突条32のCu層44(図4に示す)の端面に接触しても、この接触によって発生するバリによって光ファイバ30の光軸が遮られることが抑制される。つまり、バリが発生したとしても、W2がW1よりも大きいことにより、このバリが光ファイバ30の光軸に到達することが抑制され、光ファイバ30を伝搬する光信号による通信が妨げられることを回避することが可能となる。また、光ファイバ30の先端を突条32,32の間からミラー部28側に突出させて配置する場合には、ダイシングの際に発生するバリとの干渉によって光ファイバ30を突条32,32の間に配置できなくなることを抑制することができる。
【0060】
なお、切欠き320は、2本の突条32,32のうち一方の突条32にのみ形成されていてもよい。この場合、ブレードの進行方向及び回転方向を考慮して、光ファイバ30の光軸に向かう方向にバリが発生する側の突条32に切欠き320を形成すべきである。また、切欠き320の形状は、図13に例示した凹円弧状でなくともよく、例えば突条32の端面32cに対して傾斜した平坦なテーパ状や、凸円弧状であってもよい。また、切欠き320が矩形状に切欠き形成されていてもよい。
【0061】
〔第8実施形態〕
以下、第8実施形態の光電変換モジュール700について説明する。図14は、光電変換モジュール700を概略的に示す斜視図である。光電変換モジュール700は、ミラー部28が、基板12に沿って光ファイバ30の光軸に対して直交する方向に延びるように形成され、その延伸方向の一方の端部が電極パターン16に連結され、他方の端部が突条32(規制パターン18)と一体に連結されている点において第1実施形態と異なる。
【0062】
図14に示す例では、ミラー部28が突条32側から電極パターン16側に向かって厚みが増す三角柱状に形成され、図14の左側の端部が電極パターン16と一体に連結されている。ミラー部28の図14における右側の端部は、連結部29を介して突条32(2本の突条32,32のうち図面右側における一方の突条32)と一体に連結されている。連結部29は、厚さが均一な平板状であり、その厚さは電極パターン16及び規制パターン18の厚さよりも薄く形成されている。
【0063】
図15は、連結部29及びその周辺部を拡大して示す部分断面図である。連結部29は、図15の円内に拡大して示したように、基板12の表面上に設けられたCu層51と、Cu層51の表面に設けられたNi層53と、Ni層53の表面に設けられたAu層55とからなる。連結部29のCu層51は、ミラー部28のCu層50及び突条32のCu層44と連続して一体となっている。連結部29のNi層53は、ミラー部28のNi層52及び突条32のNi層46と連続して一体となっている。また、連結部29のAu層55は、ミラー部28のAu層54及び突条32のAu層48と連続して一体となっている。
【0064】
連結部29のCu層51の厚さは、ミラー部28のCu層50の最も薄い部分の厚さと同じである。連結部29のNi層53の厚さは、突条32のNi層46の厚さと同様に9μm以上15μm以下であり、連結部29のAu層55の厚さは、突条32のAu層48の厚さと同様に0.05μm以上0.5μm以下である。
【0065】
なお、連結部29の厚さ(Cu層51、Au層55、及びAu層48の合計の厚さ)は、光ファイバ30のクラッド42の厚さ((D−d)/2)よりも薄いことが望ましい。このように連結部29の厚さを設定することにより、光ファイバ30のコア40から出射された光、又は光電変換素子22から出射されてコア40に入射する光をミラー部28によって適切に反射することができる。すなわち、光ファイバ30と光電変換素子22の結合効率が高くなる。
【0066】
図16は、光電変換モジュール700の製造工程のうちダイシング工程を示す斜視図である。図16では、基板12上にエッチングされたCu層のパターン及びブレード7を示している。エッチングによって成形されたパターンは、規制パターン18のCu層44と、電極パターン16のCu層56と、ミラー部28のCu層50及び連結部29のCu層51に成形されるロッド部63とを含んでいる。ロッド部63は、一方の端部が電極パターン16のCu層56と一体に連結され、他方の端部が規制パターン18のCu層44と一体に連結されている。ロッド部63は、四角柱状であり、その延伸方向は規制パターン18のCu層44の延伸方向と直交している。
【0067】
ブレード7は、その外周面に円筒状の第1刃面70と、第1刃面70に対して例えば45度の角度で傾斜して形成されたテーパ状の第2刃面72とを有している。第1刃面70及び第2刃面72には、図示しない砥粒層が設けられている。ブレード7が回転しながら図16に示す矢印方向に進行すると、第1刃面70によって連結部29のCu層51が成形されると共に、第2刃面72によってミラー部28のCu層50が成形される。その後、Cu層50,51,44の表面にNi層52,53,46をめっきし、さらにNi層52,53,46の表面にAu層54,55,48をめっきして、ミラー部28、連結部29、及び突条32が形成される。
【0068】
第8実施形態の光電変換モジュール700によれば、ロッド63の一方の端部及び他方の端部が電極パターン16のCu層56及び規制パターン18のCu層44に連結されているため、すなわちロッド63がその延伸方向の両端部で支持されているため、ブレード7による研削加工時にロッド63の一部(ミラー部28のCu層50)がブレード7からの押圧力を受けて基板12から剥離してしまうことを抑制できる。これにより、例えば第1実施形態の光電変換モジュール10に比較して、不良率を低減し、歩留まり率を高めることができる。
【0069】
〔第9実施形態〕
以下、第9実施形態の光電変換モジュール800について説明する。図17は、光電変換モジュール800を概略的に示す斜視図である。光電変換モジュール800は、光ファイバ30を挟んで互いに平行に延びる2本の突条32A,32Aを備え、突条32A,32Aの両端部を除く部位に光ファイバ30から離間するように形成された複数の凹部321が設けられている点において第1実施形態と異なる。なお、突条32A,32Aは、第1実施形態に係る光電変換モジュール10の突条32,32と同様の製造方法によって形成される。
【0070】
図17に示す例では、2本の突条32A,32Aのそれぞれに、複数(2つ)の矩形状の凹部321が形成されている。2本の突条32A,32Aのうち一方の突条32Aに設けられた2つの凹部321と、他方の突条32Aに設けられた2つの凹部321とは、それぞれ光ファイバ30を挟んで向かい合う位置に形成されている。つまり、凹部321が形成された部分では、2本の突条32A,32Aの対向面間の距離が他の部分に比べて長く、各凹部321の底面(光ファイバ30に対向する面)は光ファイバ30に接触しないようになっている。
【0071】
第9実施形態の光電変換モジュール800によれば、エッチング及びめっきによって形成される2本の突条32A,32Aの仕上がり寸法誤差により、2本の突条32A,32Aの間に光ファイバ30を配置できなくなることが抑制される。つまり、第1実施形態に係る光電変換モジュール10においては、2本の突条32,32の対向面32a,32aが、突条32,32の延伸方向の全長にわたって光ファイバ30と接し得るため、この全長の何れか1箇所で対向面32a,32a間の幅が狭くなっていると光ファイバ30を配置できなくなるが、第9実施形態の光電変換モジュール800によれば、凹部321の長さ(突条32Aの延伸方向における長さ)の範囲では突条32Aが光ファイバ30に接触しないので、この凹部321の長さに応じて、光ファイバ30を配置できない割合が減少する。
【0072】
なお、凹部321の形状は、矩形状に限らず、例えば円弧状やV字状であってもよい。また、凹部321を突条32Aの2箇所に形成することに限らず、1箇所でもよいし3箇所以上でもよい。またさらに、一方の突条32Aに形成された凹部321と他方の突条32Aに形成された凹部321との位置は、突条32Aの延伸方向に沿って互いにずれていてもよい。
【0073】
〔第10実施形態〕
以下、第10実施形態の光電変換モジュール900及びその変形例について説明する。図18は、光電変換モジュール900を概略的に示す斜視図である。光電変換モジュール900は、規制パターン18が光ファイバ30を挟む複数対(図18に示す例では3対)の突起33A,33B,33Cからなる構成が第1実施形態と異なる。
【0074】
図18に示すように、光電変換モジュール900における規制パターン18は、ミラー部28側に配置されて対をなす2つの突起33A,33Aと、基板12の端面側に配置されて対をなす2つの突起33C,33Cと、2つの突起33A,33A及び2つの突起33C,33Cの間に配置されて対をなす2つの突起33B,33Bとからなる。2つの突起33A,33Aの間、2つの突起33B,33Bの間、及び2つの突起33C,33Cの間には、光ファイバ30が直線状に配置される。突起33A,33B,33Cは、光ファイバ30の延伸方向が長手方向となる直方体状であり、光ファイバ30の延伸方向に沿って間隔をあけて配列されている。
【0075】
第10実施形態の光電変換モジュール900によれば、突起33A,33B,33Cが間隔をあけて配置されているので、第9実施形態の光電変換モジュール800と同様に、光ファイバ30を配置できなくなることが抑制される。また、突起33A,33B,33Cが間隔をあけて配置されていることにより、エッチングによって突起33A,33B,33CのCu層を成形する際のエッチング液(腐食液)の流れがよくなり、規制パターン18の寸法誤差を小さくすることができる。
【0076】
なお、図18に示す例では、突起33A,33B,33Cの大きさが均一であるが、これらの突起の大きさは不均一でもよい。また、突起33A,33B,33Cの形状は、直方体状に限らず、様々な形状を適用することができる。
【0077】
図19は、第10実施形態の光電変換モジュール900の変形例に係る光電変換モジュール910を示す。この光電変換モジュール910は、光電変換モジュール900の突起33B,33Bに替えて円柱状の突起33D,33Dを、また突起33C,33Cに替えて円柱状の突起33E,33Eを備えている。突起33D,33Eは、基板12の表面に立設され、2つの突起33D,33Dの間、及び2つの突起33E,33Eの間に光ファイバ30が直線状に配置されている。突起33D及び突起33Eの直径は、突起33Aの光ファイバ30の延伸方向に沿った長さよりも短く形成されている。
【0078】
この光電変換モジュール910によれば、光電変換モジュール900よりもさらにエッチング液の流れがよくなり、規制パターン18の寸法誤差を小さくすることができる。これにより、光ファイバ30をより確実に配置することが可能となる。
【0079】
本発明は上述した第1乃至第10実施形態に限定されることはなく、第1乃至第10実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
例えば、金属製のブロックからなるミラーを、接着剤等を用いて基板12の表面に固定してもよい。また、基板12に、2本以上の光ファイバ30を固定してもよい。この場合、規制パターン18は、光ファイバ30に対応する数だけ形成する。また、基板12には、複数の光電変換素子22が実装されるか、又は、光電変換素子として、複数の発光要素又は受光要素を含むアレイ素子が実装される。
【符号の説明】
【0080】
7…ブレード、10…光電変換モジュール、12…基板、14…導体パターン、16…電極パターン、18…規制パターン、20…ICチップ、22…光電変換素子、24…バンプ、26…電極端子、28…ミラー部、28a…反射面、29…連結部、30…光ファイバ、31…被覆、32,32A…突条、32a…第1の対向面、32b…第2の対向面、32c…端面、33A,33B,33C,33D,33E…突起、34…ファイバ押さえ部材、36…接着層、38…ワイヤ、40…コア、42…クラッド、44,50,51,56…Cu層、46,52,53,58…Ni層、48,54,55,60…Au層、62,63…ロッド部、70…第1刃面、72…第2刃面、102…配線、100,200…光電変換モジュール、202…ミラー部、202a…反射面、202b…当接面、204…Cu層、206…Ni層、208…Au層、300…光電変換モジュール、302…配線、304…ミラー部、321…凹部、400…光電変換モジュール、402…突条、500,600,700,800,900,910…光電変換モジュール
【技術分野】
【0001】
本発明は光電変換モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光ファイバを有する通信ケーブルのコネクタ部には、電気信号を光信号に又は光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが用いられている。
例えば、特許文献1が開示する光電変換モジュールは、配線パターンを備えた配線基板の上に、光ファイバを配置するための溝を備えた光ファイバ搭載部が設けられている。配線基板の上には、光ファイバ、光導波路及び光半導体素子が搭載され、光ファイバは光導波路を介して光半導体素子と光学的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−129385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光電変換モジュールには、低コスト化が望まれている。
しかしながら、特許文献1が開示する光電変換モジュールでは、光ファイバ搭載部の溝を形成する製造工程が必要であるため、その製造工程分のコストがかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされ、その目的とするところは、製造工程を減らすことができ、低コスト化することができる光電変換モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、基板と、光ファイバと光学的に結合される光電変換素子と、基板の表面に設けられ、光電変換素子が実装される電極パターンと光ファイバの位置を規制するための規制パターンとを含む導体パターンと、を備える光電変換モジュールが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、製造工程を減らすことができ、低コスト化することができる光電変換モジュールを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う概略的な断面図である。
【図3】図2の光電変換素子の近傍を拡大して概略的に示す断面図である。
【図4】導体パターン及びミラー部の製造方法を説明するための図であり、Cu層をエッチングした直後の状態を概略的に示す斜視図である。
【図5】導体パターン及びミラー部の製造方法を説明するための図であり、ミラー部のCu層を成形した直後の状態を概略的に示す斜視図である。
【図6】光ファイバの端部の近傍を拡大して概略的に示す断面図である。
【図7】バンプピッチが狭小である場合の導体パターンの形状を説明するための図である。
【図8】第2実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図9】第3実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す断面図である。
【図10】第4実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図11】第5実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図12】第6実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。
【図13】第7実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図14】第8実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図15】第8実施形態の光電変換モジュールの連結部及びその周辺部を拡大して示す部分断面図である。
【図16】第8実施形態の光電変換モジュールのダイシング工程を示す斜視図である。
【図17】第9実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図18】第10実施形態の光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【図19】第10実施形態の変形例に係る光電変換モジュールを概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の光電変換モジュール10を概略的に示す平面図であり、図2は、図1中のII−II線に沿う概略的な断面図である。
【0010】
光電変換モジュール10は、基板12と、光ファイバ30と光学的に結合される光電変換素子22と、基板12の表面に設けられた導体パターン14とを備える。導体パターン14は、光電変換素子22が実装される電極パターン16と、光ファイバ30の位置を規制するための規制パターン18とからなる。導体パターン14には、光電変換素子22と光ファイバ30とを光学的に結合するための反射面28aを有するミラー部28が形成されている。電極パターン16には、光電変換素子22と電気的に接続されるように、IC(集積回路)チップ20が実装されている。
【0011】
基板12は、例えばガラスエポキシ樹脂やポリイミド樹脂からなる。
導体パターン14は、基板12の表面にパターン化された導体層からなる。本実施形態では、導体パターン14は、基板12の表面に積層されパターン化されたCu(銅)層と、Cu層に表面にめっきして設けられたNi(ニッケル)層と、Ni層の表面にめっきして設けられたAu(金)層とからなる。導体パターン14は、基板12の表面にCu層を積層する製造工程と、積層したCu層をエッチングしてパターン化する製造工程と、パターン化されたCu層の表面にNi層をめっきする製造工程と、Ni層の表面にAu層をめっきする製造工程からなる製造方法により形成される。導体パターン14は電極パターン16と規制パターン18とを含み、電極パターン16と規制パターン18は、導体パターン14を形成する際に、同一の製造工程で一緒に形成される。
【0012】
基板12の表面には、所定の位置に、ICチップ20及び光電変換素子22が実装されている。ICチップ20及び光電変換素子22の各々は、フリップチップ実装されており、金からなる複数のバンプ24を介して電極パターン16に電気的に接続されている。本実施形態では、光電変換素子22の複数のバンプ24のうち一部のバンプ24が規制パターン18に接続されている。
【0013】
光電変換素子22は、LD(レーザダイオード)等の発光素子、又は、PD(フォトダイオード)等の受光素子である。光電変換素子22が発光素子である場合、ICチップ20は発光素子のための駆動回路であり、光電変換素子22が受光素子である場合、ICチップ20は受光素子の出力を増幅する増幅回路である。
【0014】
光電変換素子22は、面発光型若しくは面受光型であり、自身の光の出射面若しくは入射面が基板12の表面と対向するように配置されている。本実施形態では、光電変換素子22は、VCSEL(Vertical Cavity SurfaceEmitting LASER)である。
【0015】
電極パターン16は、基板12の端部に位置する電極端子26を含んでおり、電極端子26を介して、ICチップ20が外部の電気回路に電気的に接続される。また、ICチップ20は、電極パターン16を介して光電変換素子22と電気的に接続されている。
【0016】
本実施形態では、電極パターン16と一体に、基板12の表面上にミラー部28が設けられている。ミラー部28は、反射面28aにおける反射によって、光電変換素子22から基板12の表面に向けて延びる光路を、基板12の表面に沿うように90度曲げている。
【0017】
基板12の表面上には、光ファイバ30の端部が表面に沿うように配置されている。光ファイバ30の端部は、ミラー部28から延びる光路上に配置され、光電変換素子22と光ファイバ30は、ミラー部28を介して光学的に結合されている。光ファイバ30の端部では、端末処理により被覆31が剥がされている。
【0018】
基板12の表面上における光ファイバ30の端部の位置は、規制パターン18によって規制されている。規制パターン18は、2本の突条32,32からなり、突条32,32は、所定の間隔(光ファイバ30の直径とほぼ同じ間隔)を存して平行に延びている。光ファイバ30の端部は、突条32,32の間に配置され、突条32,32によって、基板12の表面に対して平行且つ光ファイバ30の光軸と垂直な方向にて、位置決めされている。突条32,32の上には、光ファイバ30の端部を覆うようにファイバ押さえ部材34が接着層36を介して固定されている。ファイバ押さえ部材34によって、光ファイバ30の端部が固定されている。
【0019】
ファイバ押さえ部材34は、例えばガラス板や樹脂からなり、透光性を有する。接着層36は、例えば紫外線硬化樹脂からなり、紫外線硬化樹脂は、ファイバ押さえ部材34を通して紫外線を照射することによって硬化させられる。接着層36に用いる接着剤は、紫外線硬化樹脂に限定されることはないが、ミラー部28と光ファイバ30の端部の間に進入した場合を考慮して、透光性を有することが好ましい。
【0020】
なお、本実施形態では、突条32が電極パターン16の一部を兼ねており、電極パターン16を兼ねる突条32は、例えばワイヤ38によって電極パターン16の他の部分に接続されている。電極パターン16と規制パターン18の電気的な接続には、ワイヤ38の他に、導電性インク又は金属ナノペーストを塗布焼結してもよい。
【0021】
図3は、図2の光電変換素子22近傍を拡大して示す図である。光ファイバ30は、円柱形状のコア40と、コア40の外周面を覆うクラッド42からなる。光ファイバ30は、マルチモード及びシングルモードのいずれであってもよく、ガラス製又は樹脂製であってもよい。
【0022】
光ファイバ30の直径をDとし、コア40の直径をdとし、規制パターン18の突条32の厚さ(すなわち、導体パターン14の厚さ)をT1とすると、次式:
T1>(D+d)/2
で表される関係が満たされるのが好ましい。突条32の厚さT1はミラー部28の高さに等しく、この関係が満たされることによって、基板12の表面からのミラー部28の高さが、光ファイバ30のコア40の高さを超える。これにより、光ファイバ30と光電変換素子22の結合効率が高くなる。
【0023】
突条32の厚さT1は、光ファイバ30の直径D以下(T1≦D)であることが好ましい。これにより、ファイバ押さえ部材34を固定したときに、光ファイバ30が基板12とファイバ押さえ部材34の間にしっかりと固定される。
【0024】
また、バンプ24の高さをT2とすると、次式:
T1+T2>D
で表される関係が満たされるのが好ましい。つまり、基板12の表面から光電変換素子22までの距離は、光ファイバ30の直径Dよりも大きいのが好ましい。この関係が満たされることによって、光ファイバ30の端部を、基板12と光電変換素子22の隙間に配置することができ、光ファイバ30の端部の先端をミラー部28のより近傍に配置することができる。この結果として、光電変換素子22と光ファイバ30の間の結合効率が高くなる。
【0025】
図3の右下の円内には、規制パターン18の突条32の概略的な部分断面が示されている。突条32は、基板12の表面上に設けられたCu層44と、Cu層44の表面に設けられたNi層46と、Ni層46の表面に設けられたAu層48とからなる。
【0026】
光ファイバ30の直径Dが80μmの場合、好ましくは、Cu層44の厚さは50μm以上80μm以下であり、Ni層46の厚さは9μm以上15μm以下であり、Au層48の厚さは0.05μm以上0.5μm以下である。
【0027】
また、光ファイバ30の直径Dが125μmの場合、好ましくは、Cu層44の厚さは80μm以上125μm以下であり、Ni層46の厚さは9μm以上15μm以下であり、Au層48の厚さは0.05μm以上0.5μm以下である。
【0028】
図3の中央下の円内には、ミラー部28の概略的な部分断面が示されている。ミラー部28は、基板12の表面上に設けられたCu層50を含み、Cu層50は、表面に対して45度傾いた傾斜面を有する。傾斜面の表面には、Ni層52と、Au層54が設けられている。
【0029】
図3の左下の円内には、電極パターン16の概略的な部分断面が示されている。電極パターン16は、基板12の表面上に設けられたCu層56と、Cu層56の表面に設けられたNi層58と、Ni層58の表面に設けられたAu層60とからなる。
【0030】
上述したように、規制パターン18、ミラー部28及び電極パターン16のCu層、Ni層、Au層は、同一の製造工程で一緒に形成される。規制パターン18の厚さ、電極パターン16の厚さ及びミラー部28の高さは同じである。規制パターン18、電極パターン16及びミラー部28はCu層、Ni層及びAu層という同じ材料からなり、且つ、Cu層、Ni層及びAu層のそれぞれの厚さも同じである。
【0031】
〔導体パターン及びミラー部の製造方法〕
以下、導体パターン14及びミラー部28の製造方法について説明する。
基板12の表面にCu層を積層する。
次に、基板12の表面に積層されたCu層をエッチングしてパターン化する。図4は、エッチングされたCu層のパターンを示す。エッチングによって成形されたパターンは、規制パターン18のCu層44と、電極パターン16のCu層56と、後ほどミラー部28のCu層50に成形されるロッド部62を含んでいる。ロッド部62は、電極パターン16のCu層56と一体に設けられている。
【0032】
次に、図5に示したよう、ロッド部62をVカットダイシングによって切削し、ミラー部28の傾斜面を有するCu層50を成形する。この後、電解めっき又は無電解めっきによって、規制パターン18、ミラー部28及び電極パターン16のNi層及びAu層を同時に形成する。これにより、基板12の表面上に規制パターン18、ミラー部28及び電極パターン16が形成される。ミラー部28におけるAu層54の表面は、反射面28aとなる。
【0033】
図6は、光ファイバ30の端部を含む概略的な部分断面図である。例えば、光ファイバ30の直径Dが80μmであって、規制パターン18の突条32の厚さT1を80μmに設定する場合、突条32のCu層44の厚さT3、則ち、基板12に積層するCu層の厚さは約70μmである。
そしてこの場合、エッチングによって成形される突条32のCu層44同士の間隔G1は、約100μmに設定され、Ni層46の厚さT4は10μmに設定され、Au層は0.05μmに設定される。突条32の厚さT1は、Cu層44の厚さT3とNi層46の厚さT4の合計に略等しい。
【0034】
上述した第1実施形態の光電変換モジュール10においては、基板12の表面に、光電変換素子22が実装される電極パターン16と光ファイバ30の位置を規制するための規制パターン18とからなる導体パターン14が設けられている。電極パターン16と規制パターン18とは、導体パターン14を形成する同一の製造工程で一緒に形成することができる。これにより、光電変換モジュール10は、製造工程を減らすことができ、低コスト化することができる。
【0035】
また、第1実施形態の光電変換モジュール10においては、光電変換素子22と光ファイバ30とを光学的に結合するためのミラー部28を導体パターン14に形成している。これにより、ミラー部28も電極パターン16及び規制パターン18と一緒に形成できる。ミラー部材の部品を減らすことができ、低コスト化することができる。
【0036】
また、第1実施形態の光電変換モジュール10においては、9μm以上15μm以下の厚さを有するNi層を設けている。
従来、Cu層の表面にめっきして設けるNi層の厚さは、1μm以上3μm以下程度であった。第1実施形態の光電変換モジュール10において、光ファイバ30を規制する規制パターン18を形成するために、例えば、光ファイバ30の直径Dが80μmの場合、Cu層44の厚さは70μm程度と厚く形成する必要がある。一方、光電変換素子22を実装するためには、電極パターン16同士の間や、電極パターン16と規制パターン18の間を、50μm程度の狭い間隔とする必要がある。Ni層の厚さを1μm以上3μm以下程度にした場合、70μm程度の厚さのCu層を50μm程度の間隔で形成する必要がある。しかし、このような寸法のパターンをCu層のエッチングによって形成するのは難しいという問題がある。
【0037】
そこで、第1実施形態の光電変換モジュール10においては、70μm程度の厚さのCu層を従来の場合よりも広い70μm〜80μm程度の間隔で形成し、Cu層の表面に、従来のNi層の厚さよりも厚い、9μm以上15μm以下のNi層を形成して、最終的なパターンの間隔を50μm程度とした。これにより、70μm程度の厚さで、50μm程度の間隔を有する、電極パターン16や規制パターン18のパターンを形成するのが容易となる。
【0038】
例えば、図7に示したように、Cu層44の厚さT3が70μmであって、光電変換素子22のバンプ24のピッチPが50μmである場合、規制パターン18のCu層44と電極パターン16のCu層56との間隔G2を約70μmとし、Ni層46,58及びAu層48,60を設けることで、規制パターン18と電極パターン16の間隔を50μm以下に形成することができる。
【0039】
さらに、ミラー部28のCu層50の傾斜面は、ダイシングによって形成されており、表面が少し荒れた状態となっているが、Cu層の傾斜面に従来よりも厚めのNi層52を設けることで、ミラー部28の反射面28aにおける平滑性を良くすることができる。この反射面28aの表面粗さRaは、光ファイバ30を伝搬する光の波長の5分の1以下であることが望ましい。例えば、光ファイバ30を伝搬する光の波長が850nmである場合には、反射面28aの表面粗さRaが170nm以下であることが望ましい。このように反射面28aを形成することで、光電変換素子22と光ファイバ30の間の結合効率がより高くなる。
【0040】
また、ミラー部28が導体パターン14と一体に形成されていることで、ミラー部28の剥離が防止される。その上、ミラー部28が、電極パターン16のうちグランド電極と一体に形成されていれば、ミラー部28によって電磁的なノイズの遮蔽効果が得られる。
【0041】
また、導体パターン14は、通常の電子機器のプリント基板に形成される配線パターンの厚さ(例えば35μm)よりも厚いので、光電変換素子22やICチップ20の熱を複数のバンプ24を介した熱伝導によって導体パターン14に拡散することにより、光電変換素子22及びICチップ20の熱を放熱することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、突条32,32の上に接着層36を介してファイバ押さえ部材34を固定することにより、光ファイバ30の端部を基板12に固定したが、ファイバ押さえ部材34及び接着層36に替えて、フィルム状のソルダーレジスト(絶縁膜)によって光ファイバ30を固定してもよい。ソルダーレジストによって突条32,32の間に配置した光ファイバ30を固定することで、部品点数を削減することが可能となる。
【0043】
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態の光電変換モジュール100について説明する。ただし、以下の実施形態の説明において、先述した実施形態と同一又は類似の構成要素については、同一の名称又は符号を付して説明を省略又は簡略化する。
【0044】
図8は、光電変換モジュール100を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール100では、配線102を通じて、ICチップ20と規制パターン18が接続されている。配線102は、基板12の表面に、電極パターン16及び規制パターン18と同一の製造工程で同時に形成されており、電極パターン16の一部を構成している。
【0045】
具体的には、配線102は、ICチップ20から、光電変換素子22及び突条32の外側を光ファイバ30の端部と平行に延び、基板12の端部近傍で直角に曲がって、突条32の端部に繋がっている。また、第1実施形態のようにワイヤ38で接続していないため、第1実施形態に比べて電極パターン16及び突条32の幅が狭くなっている。
第2実施形態の光電変換モジュール100は、第1実施形態の光電変換モジュール10と同一の効果を奏する。
【0046】
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態の光電変換モジュール200について説明する。図9は、光電変換モジュール300を概略的に示す断面図である。光電変換モジュール200は、反射面202aを有するミラー部202の形状及び光ファイバ30の先端の位置において、第2実施形態と異なる。
【0047】
具体的には、図9の円内に拡大して示したように、ミラー部202のCu層204は、傾斜面と、傾斜面の下縁に連なり、基板12の表面に対して垂直な垂直面を有する。Cu層204は、Ni層206及びAu層208によって覆われており、ミラー部202は、Ni層206及びAu層208によって覆われた垂直面によって構成される当接面202bを有する。
【0048】
当接面202bは、基板12に表面に対して垂直であり、光ファイバ30の先端が部分的に当接面202bに当接している。当接面202bは、光ファイバ30の光軸方向にて、光ファイバ30の先端の位置を規制している。なお、当接面202bの高さは、光ファイバ30のクラッド42の厚みよりも小さくする。
【0049】
第3実施形態の光電変換モジュール200は、第1及び第2実施形態の光電変換モジュール10,100と同一の効果を奏する。
その上、第3実施形態の光電変換モジュール200では、光ファイバ30の先端の位置がミラー部202の当接面202bによって規制されるので、基板12に対する光ファイバ30の端部の配置及び固定が容易になる。
また、第3実施形態の光電変換モジュール200では、ミラー部202と光ファイバ30の先端の距離が近くなることで、結合効率が一層高くなる。
【0050】
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態の光電変換モジュール300について説明する。図10は、光電変換モジュール300を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール300は、配線302及びミラー部304の形状において、第2実施形態と異なる。
【0051】
具体的には、配線302は、光電変換素子22側の突条32,32の端部に繋がっている。つまり、規制パターン18とICチップ20を接続する配線の形状は特に限定されることはない。
一方、ミラー部304は、電極パターン16及び規制パターン18から離間している(電気的に接続していない)以外は、ミラー部28と同じ構成を有する。
第4実施形態の光電変換モジュール200は、第2実施形態の光電変換モジュール100と略同様の効果を奏する。
【0052】
〔第5実施形態〕
以下、第5実施形態の光電変換モジュール400について説明する。図11は、光電変換モジュール400を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール400は、配線302と規制パターン18の突条402とが離間している(電気的に接続していない)点において、第4実施形態と異なる。
【0053】
具体的には、電極パターン16の一部を構成する配線302が光電変換素子22に接続され、突条402は、光電変換素子22及びICチップ20に接続されていない。つまり、規制パターン18は電極パターン16を兼ねていなくてもよい。
第5実施形態の光電変換モジュール400は、第4実施形態の光電変換モジュール300と同一の効果を奏する。
【0054】
〔第6実施形態〕
以下、第6実施形態の光電変換モジュール500について説明する。図12は、光電変換モジュール500を概略的に示す平面図である。光電変換モジュール500は、光ファイバ30の先端が、光電変換素子22と基板12の表面の間に位置しておらず、ミラー部304が電極パターン16から離間している点において、第2実施形態と異なる。具体的には、光ファイバ30の先端は、ファイバ押さえ部材34と基板12の表面の間に位置している。
【0055】
第6実施形態の光電変換モジュール500によれば、光ファイバ30の先端を光電変換素子22と基板12の間に挿入しない状態で基板12に光ファイバ30を固定するので、基板12に対する光ファイバ30の端部の配置及び固定作業が容易になる。
【0056】
〔第7実施形態〕
以下、第7実施形態の光電変換モジュール600について説明する。図13は、光電変換モジュール600を概略的に示す斜視図である。なお、図13及びこれ以降の各図面では、説明のため、光電変換素子22やICチップ20、及びファイバ押さえ部材34等の図示を省略している。
【0057】
光電変換モジュール600は、2本の突条32,32における光ファイバ30の先端側の端部に切欠き320が形成され、この切欠き320によって突条32,32の対向面間の距離が拡大されている点において、第1実施形態と異なる。
【0058】
図13に示す例では、突条32,32のそれぞれの端部に、凹円弧状に湾曲した切欠き320が形成されている。突条32,32の互いの対向面のうち、切欠き320が形成されていない部分の対向面を第1の対向面32a,32aとし、切欠き320が形成された部分の対向面を第2の対向面32b,32bとすると、第1の対向面32a,32aの間隔は一定であり、第2の対向面32b,32bの間隔は、2本の突条32,32の端面32c(ミラー部28側の端面)に近づくにつれて徐々に大きくなる。第1の対向面32a同士の間隔をW1とし、端面32cにおける第2の対向面32b同士の間隔をW2とすると、W2は例えばW1の2倍以上である。
【0059】
第7実施形態の光電変換モジュール600によれば、ロッド部62(図4に示す)をダイシングしてミラー部28のCu層50を成形する際に、ダイサーのブレードの側面が突条32のCu層44(図4に示す)の端面に接触しても、この接触によって発生するバリによって光ファイバ30の光軸が遮られることが抑制される。つまり、バリが発生したとしても、W2がW1よりも大きいことにより、このバリが光ファイバ30の光軸に到達することが抑制され、光ファイバ30を伝搬する光信号による通信が妨げられることを回避することが可能となる。また、光ファイバ30の先端を突条32,32の間からミラー部28側に突出させて配置する場合には、ダイシングの際に発生するバリとの干渉によって光ファイバ30を突条32,32の間に配置できなくなることを抑制することができる。
【0060】
なお、切欠き320は、2本の突条32,32のうち一方の突条32にのみ形成されていてもよい。この場合、ブレードの進行方向及び回転方向を考慮して、光ファイバ30の光軸に向かう方向にバリが発生する側の突条32に切欠き320を形成すべきである。また、切欠き320の形状は、図13に例示した凹円弧状でなくともよく、例えば突条32の端面32cに対して傾斜した平坦なテーパ状や、凸円弧状であってもよい。また、切欠き320が矩形状に切欠き形成されていてもよい。
【0061】
〔第8実施形態〕
以下、第8実施形態の光電変換モジュール700について説明する。図14は、光電変換モジュール700を概略的に示す斜視図である。光電変換モジュール700は、ミラー部28が、基板12に沿って光ファイバ30の光軸に対して直交する方向に延びるように形成され、その延伸方向の一方の端部が電極パターン16に連結され、他方の端部が突条32(規制パターン18)と一体に連結されている点において第1実施形態と異なる。
【0062】
図14に示す例では、ミラー部28が突条32側から電極パターン16側に向かって厚みが増す三角柱状に形成され、図14の左側の端部が電極パターン16と一体に連結されている。ミラー部28の図14における右側の端部は、連結部29を介して突条32(2本の突条32,32のうち図面右側における一方の突条32)と一体に連結されている。連結部29は、厚さが均一な平板状であり、その厚さは電極パターン16及び規制パターン18の厚さよりも薄く形成されている。
【0063】
図15は、連結部29及びその周辺部を拡大して示す部分断面図である。連結部29は、図15の円内に拡大して示したように、基板12の表面上に設けられたCu層51と、Cu層51の表面に設けられたNi層53と、Ni層53の表面に設けられたAu層55とからなる。連結部29のCu層51は、ミラー部28のCu層50及び突条32のCu層44と連続して一体となっている。連結部29のNi層53は、ミラー部28のNi層52及び突条32のNi層46と連続して一体となっている。また、連結部29のAu層55は、ミラー部28のAu層54及び突条32のAu層48と連続して一体となっている。
【0064】
連結部29のCu層51の厚さは、ミラー部28のCu層50の最も薄い部分の厚さと同じである。連結部29のNi層53の厚さは、突条32のNi層46の厚さと同様に9μm以上15μm以下であり、連結部29のAu層55の厚さは、突条32のAu層48の厚さと同様に0.05μm以上0.5μm以下である。
【0065】
なお、連結部29の厚さ(Cu層51、Au層55、及びAu層48の合計の厚さ)は、光ファイバ30のクラッド42の厚さ((D−d)/2)よりも薄いことが望ましい。このように連結部29の厚さを設定することにより、光ファイバ30のコア40から出射された光、又は光電変換素子22から出射されてコア40に入射する光をミラー部28によって適切に反射することができる。すなわち、光ファイバ30と光電変換素子22の結合効率が高くなる。
【0066】
図16は、光電変換モジュール700の製造工程のうちダイシング工程を示す斜視図である。図16では、基板12上にエッチングされたCu層のパターン及びブレード7を示している。エッチングによって成形されたパターンは、規制パターン18のCu層44と、電極パターン16のCu層56と、ミラー部28のCu層50及び連結部29のCu層51に成形されるロッド部63とを含んでいる。ロッド部63は、一方の端部が電極パターン16のCu層56と一体に連結され、他方の端部が規制パターン18のCu層44と一体に連結されている。ロッド部63は、四角柱状であり、その延伸方向は規制パターン18のCu層44の延伸方向と直交している。
【0067】
ブレード7は、その外周面に円筒状の第1刃面70と、第1刃面70に対して例えば45度の角度で傾斜して形成されたテーパ状の第2刃面72とを有している。第1刃面70及び第2刃面72には、図示しない砥粒層が設けられている。ブレード7が回転しながら図16に示す矢印方向に進行すると、第1刃面70によって連結部29のCu層51が成形されると共に、第2刃面72によってミラー部28のCu層50が成形される。その後、Cu層50,51,44の表面にNi層52,53,46をめっきし、さらにNi層52,53,46の表面にAu層54,55,48をめっきして、ミラー部28、連結部29、及び突条32が形成される。
【0068】
第8実施形態の光電変換モジュール700によれば、ロッド63の一方の端部及び他方の端部が電極パターン16のCu層56及び規制パターン18のCu層44に連結されているため、すなわちロッド63がその延伸方向の両端部で支持されているため、ブレード7による研削加工時にロッド63の一部(ミラー部28のCu層50)がブレード7からの押圧力を受けて基板12から剥離してしまうことを抑制できる。これにより、例えば第1実施形態の光電変換モジュール10に比較して、不良率を低減し、歩留まり率を高めることができる。
【0069】
〔第9実施形態〕
以下、第9実施形態の光電変換モジュール800について説明する。図17は、光電変換モジュール800を概略的に示す斜視図である。光電変換モジュール800は、光ファイバ30を挟んで互いに平行に延びる2本の突条32A,32Aを備え、突条32A,32Aの両端部を除く部位に光ファイバ30から離間するように形成された複数の凹部321が設けられている点において第1実施形態と異なる。なお、突条32A,32Aは、第1実施形態に係る光電変換モジュール10の突条32,32と同様の製造方法によって形成される。
【0070】
図17に示す例では、2本の突条32A,32Aのそれぞれに、複数(2つ)の矩形状の凹部321が形成されている。2本の突条32A,32Aのうち一方の突条32Aに設けられた2つの凹部321と、他方の突条32Aに設けられた2つの凹部321とは、それぞれ光ファイバ30を挟んで向かい合う位置に形成されている。つまり、凹部321が形成された部分では、2本の突条32A,32Aの対向面間の距離が他の部分に比べて長く、各凹部321の底面(光ファイバ30に対向する面)は光ファイバ30に接触しないようになっている。
【0071】
第9実施形態の光電変換モジュール800によれば、エッチング及びめっきによって形成される2本の突条32A,32Aの仕上がり寸法誤差により、2本の突条32A,32Aの間に光ファイバ30を配置できなくなることが抑制される。つまり、第1実施形態に係る光電変換モジュール10においては、2本の突条32,32の対向面32a,32aが、突条32,32の延伸方向の全長にわたって光ファイバ30と接し得るため、この全長の何れか1箇所で対向面32a,32a間の幅が狭くなっていると光ファイバ30を配置できなくなるが、第9実施形態の光電変換モジュール800によれば、凹部321の長さ(突条32Aの延伸方向における長さ)の範囲では突条32Aが光ファイバ30に接触しないので、この凹部321の長さに応じて、光ファイバ30を配置できない割合が減少する。
【0072】
なお、凹部321の形状は、矩形状に限らず、例えば円弧状やV字状であってもよい。また、凹部321を突条32Aの2箇所に形成することに限らず、1箇所でもよいし3箇所以上でもよい。またさらに、一方の突条32Aに形成された凹部321と他方の突条32Aに形成された凹部321との位置は、突条32Aの延伸方向に沿って互いにずれていてもよい。
【0073】
〔第10実施形態〕
以下、第10実施形態の光電変換モジュール900及びその変形例について説明する。図18は、光電変換モジュール900を概略的に示す斜視図である。光電変換モジュール900は、規制パターン18が光ファイバ30を挟む複数対(図18に示す例では3対)の突起33A,33B,33Cからなる構成が第1実施形態と異なる。
【0074】
図18に示すように、光電変換モジュール900における規制パターン18は、ミラー部28側に配置されて対をなす2つの突起33A,33Aと、基板12の端面側に配置されて対をなす2つの突起33C,33Cと、2つの突起33A,33A及び2つの突起33C,33Cの間に配置されて対をなす2つの突起33B,33Bとからなる。2つの突起33A,33Aの間、2つの突起33B,33Bの間、及び2つの突起33C,33Cの間には、光ファイバ30が直線状に配置される。突起33A,33B,33Cは、光ファイバ30の延伸方向が長手方向となる直方体状であり、光ファイバ30の延伸方向に沿って間隔をあけて配列されている。
【0075】
第10実施形態の光電変換モジュール900によれば、突起33A,33B,33Cが間隔をあけて配置されているので、第9実施形態の光電変換モジュール800と同様に、光ファイバ30を配置できなくなることが抑制される。また、突起33A,33B,33Cが間隔をあけて配置されていることにより、エッチングによって突起33A,33B,33CのCu層を成形する際のエッチング液(腐食液)の流れがよくなり、規制パターン18の寸法誤差を小さくすることができる。
【0076】
なお、図18に示す例では、突起33A,33B,33Cの大きさが均一であるが、これらの突起の大きさは不均一でもよい。また、突起33A,33B,33Cの形状は、直方体状に限らず、様々な形状を適用することができる。
【0077】
図19は、第10実施形態の光電変換モジュール900の変形例に係る光電変換モジュール910を示す。この光電変換モジュール910は、光電変換モジュール900の突起33B,33Bに替えて円柱状の突起33D,33Dを、また突起33C,33Cに替えて円柱状の突起33E,33Eを備えている。突起33D,33Eは、基板12の表面に立設され、2つの突起33D,33Dの間、及び2つの突起33E,33Eの間に光ファイバ30が直線状に配置されている。突起33D及び突起33Eの直径は、突起33Aの光ファイバ30の延伸方向に沿った長さよりも短く形成されている。
【0078】
この光電変換モジュール910によれば、光電変換モジュール900よりもさらにエッチング液の流れがよくなり、規制パターン18の寸法誤差を小さくすることができる。これにより、光ファイバ30をより確実に配置することが可能となる。
【0079】
本発明は上述した第1乃至第10実施形態に限定されることはなく、第1乃至第10実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
例えば、金属製のブロックからなるミラーを、接着剤等を用いて基板12の表面に固定してもよい。また、基板12に、2本以上の光ファイバ30を固定してもよい。この場合、規制パターン18は、光ファイバ30に対応する数だけ形成する。また、基板12には、複数の光電変換素子22が実装されるか、又は、光電変換素子として、複数の発光要素又は受光要素を含むアレイ素子が実装される。
【符号の説明】
【0080】
7…ブレード、10…光電変換モジュール、12…基板、14…導体パターン、16…電極パターン、18…規制パターン、20…ICチップ、22…光電変換素子、24…バンプ、26…電極端子、28…ミラー部、28a…反射面、29…連結部、30…光ファイバ、31…被覆、32,32A…突条、32a…第1の対向面、32b…第2の対向面、32c…端面、33A,33B,33C,33D,33E…突起、34…ファイバ押さえ部材、36…接着層、38…ワイヤ、40…コア、42…クラッド、44,50,51,56…Cu層、46,52,53,58…Ni層、48,54,55,60…Au層、62,63…ロッド部、70…第1刃面、72…第2刃面、102…配線、100,200…光電変換モジュール、202…ミラー部、202a…反射面、202b…当接面、204…Cu層、206…Ni層、208…Au層、300…光電変換モジュール、302…配線、304…ミラー部、321…凹部、400…光電変換モジュール、402…突条、500,600,700,800,900,910…光電変換モジュール
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
光ファイバと光学的に結合される光電変換素子と、
前記基板の表面に設けられ、前記光電変換素子が実装される電極パターンと前記光ファイバの位置を規制するための規制パターンとを含む導体パターンと、
を備える光電変換モジュール。
【請求項2】
前記電極パターンの厚さと前記規制パターンの厚さは同じであり、且つ、前記電極パターンと前記規制パターンは同じ材料からなる、
請求項1に記載の光電変換モジュール。
【請求項3】
前記導体パターンに、前記光電変換素子と前記光ファイバとを光学的に結合するための反射面を有するミラー部が形成されている、
請求項1又は2に記載の光電変換モジュール。
【請求項4】
前記ミラー部の前記基板の表面からの高さは前記電極パターンの厚さ及び前記規制パターンの厚さと同じであり、且つ、前記ミラー部は前記電極パターン及び前記規制パターンと同じ材料からなる、
請求項3に記載の光電変換モジュール。
【請求項5】
前記ミラー部は、前記反射面よりも前記基板側に、前記光ファイバの先端に当接して前記光ファイバの軸方向の位置を規制する当接面を有する、
請求項4に記載の光電変換モジュール。
【請求項6】
前記ミラー部は、前記基板に沿って前記光ファイバの光軸に対して直交する方向に延びるように形成され、その延伸方向の両端部が前記電極パターン又は前記規制パターンと一体に連結されている、
請求項3乃至5の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項7】
前記光ファイバの直径をD、前記光ファイバのコアの直径をd、前記導体パターンの厚さをT1としたとき、
T1>(D+d)/2
である、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項8】
前記光電変換素子はバンプを介して前記電極パターンに実装されており、
前記バンプの高さをT2としたとき、
T1+T2>D
である、
請求項7に記載の光電変換モジュール。
【請求項9】
前記光ファイバは、その先端が前記基板と前記光電変換素子の間に配置されて前記基板に固定されている、
請求項8に記載の光電変換モジュール。
【請求項10】
前記規制パターンは、前記光ファイバを挟んで相互に離間した2本の突条からなる、
請求項1乃至9の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項11】
前記2本の突条のうち少なくとも一方の突条には、前記光ファイバの先端側の端部に切欠きが形成され、
前記切欠きによって前記2本の突条の対向面間の距離が拡大されている、
請求項10に記載の光電変換モジュール。
【請求項12】
前記2本の突条には、その両端部を除く部位に前記光ファイバから離間するように形成された凹部が設けられている、
請求項10又は11に記載の光電変換モジュール。
【請求項13】
前記規制パターンは、前記光ファイバを挟む複数対の突起からなる、
請求項1乃至8の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項14】
前記光ファイバは、前記規制パターンに接着層を介して固定された押さえ部材によって前記基板に対して固定されている、
請求項1乃至13の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項15】
前記導体パターンは、Cu層と、前記Cu層の表面に設けられたNi層と、前記Ni層の表面に設けられたAu層と、からなる、
請求項1乃至14の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項16】
前記Ni層は、9μm以上15μm以下の厚さを有する、
請求項15に記載の光電変換モジュール。
【請求項1】
基板と、
光ファイバと光学的に結合される光電変換素子と、
前記基板の表面に設けられ、前記光電変換素子が実装される電極パターンと前記光ファイバの位置を規制するための規制パターンとを含む導体パターンと、
を備える光電変換モジュール。
【請求項2】
前記電極パターンの厚さと前記規制パターンの厚さは同じであり、且つ、前記電極パターンと前記規制パターンは同じ材料からなる、
請求項1に記載の光電変換モジュール。
【請求項3】
前記導体パターンに、前記光電変換素子と前記光ファイバとを光学的に結合するための反射面を有するミラー部が形成されている、
請求項1又は2に記載の光電変換モジュール。
【請求項4】
前記ミラー部の前記基板の表面からの高さは前記電極パターンの厚さ及び前記規制パターンの厚さと同じであり、且つ、前記ミラー部は前記電極パターン及び前記規制パターンと同じ材料からなる、
請求項3に記載の光電変換モジュール。
【請求項5】
前記ミラー部は、前記反射面よりも前記基板側に、前記光ファイバの先端に当接して前記光ファイバの軸方向の位置を規制する当接面を有する、
請求項4に記載の光電変換モジュール。
【請求項6】
前記ミラー部は、前記基板に沿って前記光ファイバの光軸に対して直交する方向に延びるように形成され、その延伸方向の両端部が前記電極パターン又は前記規制パターンと一体に連結されている、
請求項3乃至5の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項7】
前記光ファイバの直径をD、前記光ファイバのコアの直径をd、前記導体パターンの厚さをT1としたとき、
T1>(D+d)/2
である、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項8】
前記光電変換素子はバンプを介して前記電極パターンに実装されており、
前記バンプの高さをT2としたとき、
T1+T2>D
である、
請求項7に記載の光電変換モジュール。
【請求項9】
前記光ファイバは、その先端が前記基板と前記光電変換素子の間に配置されて前記基板に固定されている、
請求項8に記載の光電変換モジュール。
【請求項10】
前記規制パターンは、前記光ファイバを挟んで相互に離間した2本の突条からなる、
請求項1乃至9の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項11】
前記2本の突条のうち少なくとも一方の突条には、前記光ファイバの先端側の端部に切欠きが形成され、
前記切欠きによって前記2本の突条の対向面間の距離が拡大されている、
請求項10に記載の光電変換モジュール。
【請求項12】
前記2本の突条には、その両端部を除く部位に前記光ファイバから離間するように形成された凹部が設けられている、
請求項10又は11に記載の光電変換モジュール。
【請求項13】
前記規制パターンは、前記光ファイバを挟む複数対の突起からなる、
請求項1乃至8の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項14】
前記光ファイバは、前記規制パターンに接着層を介して固定された押さえ部材によって前記基板に対して固定されている、
請求項1乃至13の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項15】
前記導体パターンは、Cu層と、前記Cu層の表面に設けられたNi層と、前記Ni層の表面に設けられたAu層と、からなる、
請求項1乃至14の何れか1項に記載の光電変換モジュール。
【請求項16】
前記Ni層は、9μm以上15μm以下の厚さを有する、
請求項15に記載の光電変換モジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−76987(P2013−76987A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−185341(P2012−185341)
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】
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