説明

光電子デバイス及び光電子デバイスを製造するための方法

【課題】 キャッピング層と、光学的性質を調節することが容易なキャッピング層を持つ光電子デバイスと、該光電子デバイスを製造するための方法及びキャッピング層の屈折率を定めるための方法と、を提供すること。
【解決手段】 光電子デバイスが、光を放出するための光電子部材(12、14、16)と、光放出面(22)と、該光放出面(22)の上のキャッピング層(18)とを備える。キャッピング層(18)は、第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料との混合物を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電子デバイスに関し、特に、取出し効率を向上させ、放出特性を光学的に微調整するためのキャッピング層を備える光電子デバイスに関する。
本発明は、上部放出デバイス及び有機発光デバイスにとって特に有利である。
【背景技術】
【0002】
ここ数年の間に、有機発光材料が、次第に、光電子デバイスに、特にディスプレイ装置に用いられるようになってきた。最初の用途は、携帯電話及び他の携帯ユニットのための小型ディスプレイ装置であったが、将来的な用途には、コンピュータ・ディスプレイ及びテレビ受像機が含まれる。これらのディスプレイ装置は、有機材料からの光が放出される光放出面を備える。光放出面は、誘電キャッピング層によって覆われる。誘電キャッピング層は、特に上部放出デバイス、すなわち底部基板を通して放出しないデバイスにおいて、取出し効率を向上させ、放出特性を光学的に微調整するためには不可欠である。
【0003】
光電子デバイスからの光の取出し効率を向上させるために、キャッピング層を設けることによって、放出面からの光反射を抑制することができる。これは、キャッピング層の厚さ及び屈折率と、隣接する材料の屈折率とによって決まる光路長の問題である。カラー・ディスプレイの場合には、取出し効率は、さらに複雑な事項である。キャッピング層の最適な厚さは、放出光の所望の波長によって変わる。
【0004】
放出特性を光学的に微調整することは、主に、スペクトル特性と放出の立体角とを微調整することを意味する。上述の問題に対する従来の解決法は、バンドギャップの大きな高屈折率材料から作られるキャッピング層である。しかしながら、これらの材料は、有機発光デバイス自体に対して両立性がないことが多い。高屈折率材料の多くは、OLEDに用いられる低仕事関数のカソード材料と化学的に反応しやすい酸化物である。さらに、高屈折率材料に用いられる堆積方法のほとんどは、費用がかかるものであり、OLEDの前処理に適さないことが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、キャッピング層と、光学的性質を調節することが容易なキャッピング層を持つ光電子デバイスと、該光電子デバイスを製造するための方法及びキャッピング層の屈折率を定めるための方法と、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、光を放出するための光電子部材と、光放出面と、該光放出面の上のキャッピング層とを備える光電子デバイスが提供される。キャッピング層は、第1の屈折率を有する第1の材料と、第2の屈折率を有する第2の材料との混合物からなる。
【0007】
本発明の別の態様によると、電極の上に配置されるキャッピング層が提供される。このキャッピング層は、第1の屈折率を有する第1の材料と、第2の屈折率を有する第2の材料との混合物からなる。キャッピング層の屈折率は、第1の材料と第2の材料との体積比によって決まる。
【0008】
本発明のさらに別の態様によると、上述のキャッピング層を持つ光電子デバイスを備えるディスプレイ装置が提供される。
【0009】
本発明のまたさらに別の態様によると、光電子デバイスを製造するための方法が提供される。この方法は、(1)所定の波長の光子を生成するための光電子部材を作成し、(2)該光電子部材の上に光放出面を作成し、(3)第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料との混合物からなるキャッピング層を該光放出面の上に作成する、ステップを含む。
【0010】
本発明のまた別の態様によると、光電子デバイスにおけるキャッピング層の屈折率を定めるための方法が提供される。この方法は、(a)第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料とを準備し、(b)決定された体積比を持つ該第1の材料と該第2の材料との混合物が所定の屈折率を有するように、該第1の材料と該第2の材料との体積比を決定し、(c)該第1の材料と該第2の材料との該混合物から、決定された体積比でキャッピング層を作成する、ステップを含む。
【0011】
好ましい実施形態によると、混合物は第2の材料の微粒子を含み、この第2の材料の微粒子は、光電子部材が放出することができる光の波長より小さいことが好ましい。第2の材料の第2の屈折率は、第1の屈折率より高いことが好ましい。第1の材料は、乾燥剤、ポリマー、液晶系、ワックスなどとすることができるのに対して、第2の材料は、酸化チタンであることが好ましい。混合物は第3の屈折率を有する第3の材料の微粒子を含むこともでき、この第3の材料の微粒子は、光子の波長より小さいことが好ましい。混合物及び該混合物の屈折率が、キャッピング層の内部において変化することは利点をもたらす。
【0012】
好ましい実施形態によると、光子生成部材とも呼ばれる光電子部材は、アノードと、カソードと、該アノード及び該カソードの間の発光材料とを備える。発光材料は、有機材料、又は有機材料のスタックであることが好ましい。好ましくは、光放出面は、アノード又はカソードの表面である。特定的には、光放出面はカソードの表面であり、該カソードの材料は低仕事関数材料からなり、第2の材料は酸化物又は硫化物である。好ましくは、キャッピング層は、透明材料によって覆われる、すなわち封入される。
【0013】
好ましくは、キャッピング層は、混合物を光放出面に吹き付けるステップによって作成される。代替的に、第1の材料は、原材料が光放出面の上に堆積する際に、化学反応によって該原材料から作成される。
【0014】
本発明の基礎となる基本的な着想は、第1の屈折率及び第2の屈折率を有する2つの材料の混合物から作られるキャッピング層を持つ光電子部材を提供することにある。取出し効率と放出の光学的微調整に直接影響を与えるキャッピング層の光学的性質は、2つの材料の体積比によって容易に調節することができる。第2の材料を、光電子部材によって放出される光の波長より小さい微粒子の形態で提供することが、特に有利である。微粒子である第2の材料は、酸素を含む高屈折率材料とすることができる。第2の材料は、堆積の前又は堆積の際には固体であり、第1の材料の中に埋め込まれるため、化学的に反応しない。したがって、光放出面は、劣化することのない低仕事関数材料を含むことになる。
【0015】
本発明のこれらの及び他の目的及び特徴は、添付図面を用いて行われる以下の説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、光電子デバイスを通る概略的な垂直断面図である。光電子デバイスは、半導体層に薄膜トランジスタ(TFT)を含むTFT層10を備える。TFT層の上には、アノード12、発光材料層14、及びカソード16を備える光電子部材が配置される。カソード16の上面は、アノード12、発光材料層14、及びカソード16によって形成されるスタックの光放出面22である。カソード16の上には、キャッピング層18が設けられる。封入層20が、スタックの上に設けられる。
【0017】
カソード16及びアノード12の間に所定の電圧を加えることによって、発光材料層14が刺激され、光を放出する。放出される光の色又はスペクトルは、発光材料、該発光材料の光学的厚さ、及び電極12、16の合成屈折率によって決まる。この実施形態においては、発光材料は、電界発光特性を持つ有機材料である。
【0018】
横方向には、アノード12(及び/又は、カソード16)は、ピクセルの2次元矩形マトリクスに分割される。アノード12及びカソード16によって発光材料層14に加えられる電圧は、TFT層10に組み込まれた電子的手段によって、各々のピクセルについて個別に制御される。
【0019】
カソード16は、例えばCa又はMgといった低仕事関数材料からなる。この低仕事関数によって、カソード16から発光材料層14に電子を注入するためには低電圧でも十分である。カソード層16は、発光材料層14から放出される光を通すようにするために、できるだけ薄くされる。
【0020】
キャッピング層18は、第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料との混合物からなる。混合物は、第1及び第2の材料の体積比及び屈折率に応じて、中間的な屈折率を有する。このように、混合物の屈折率は調整可能であり、用途の要件に合わせて調節することができる。具体的には、キャッピング層18の屈折率は、内部反射による損失が光学干渉によって最小にされるように調整される。このことは、発光材料層14からの光が反射されず、キャッピング層18を完全に透過することを意味する。他の層、特定的にはカソード16及び封入層20の屈折率及び厚さを考慮して、キャッピング層18の最適な屈折率は、典型的には、約2から約3までの範囲である。
【0021】
ディスプレイ又はディスプレイ装置が、隣接するピクセルにおいて異なる波長を持つ光を放出する異なる発光材料を含む場合には、状況はなお一層複雑になる。ディスプレイ又はディスプレイ装置は、通常は、多数の光電子デバイスを含む。ディスプレイ装置の製造を簡素化するためには、横方向に均質な1つのキャッピング層18を用いるべきである。高い取出し効率のためには、キャッピング層18の屈折率は、波長に比例するようにすべきである。しかしながら、大多数の材料は正常分散を示す、すなわち、屈折率は波長の増加に伴って減少する。以下の段落からより明らかになるように、本発明は、異常分散を伴うキャッピング層の提供を容易にするものである。
【0022】
キャッピング層18は、各々が異なる光学的性質を持つ2つ又はそれ以上の材料の混合物を含むことができる。キャッピング層18の最適な性質又はほぼ最適な性質は、混合物の材料の適切な体積比を選択することによって達成される。体積比によって定められるさらに別の光学的性質は、スペクトル特性及び放出の立体角である。
【0023】
簡単な例においては、キャッピング層18に含まれる混合物は、2つの成分で構成される。1つの成分は、例えば、ポリマー、液晶系、若しくはワックス、又はそのいずれかの合成物である。第2の材料は、例えば、酸化チタン、硫化亜鉛若しくは他のいずれかの酸化物、鉛の硫化物若しくはセレン化物、亜鉛、又はチタンといった、高屈折率材料である。第2の材料によって、正常分散又は異常分散を伴う屈折率がもたらされる。各々が異なる正常分散又は異常分散を伴うさらに別の(第3又は第4などの)成分によって、付加的な自由度が導入される。
【0024】
好ましくは、キャッピング層18の中の混合物に含まれる材料の1つは、液状乾燥剤系である。この場合には、改善された取出し効率と強化された安定性とを併せ持つことになる。
【0025】
さらに、好ましくは、第2の材料は高屈折率材料であり、ナノ粒子を含むか又はナノ粒子で構成される。換言すれば、キャッピング層18は、第1の材料と、第2の材料の微粒子との混合物からなる。微粒子は、キャッピング層18を透過する光の波長より小さいか又は著しく小さい。波長より著しく小さい微粒子又は粒子を用いると、光の散乱を無視することができる。したがって、微粒子の大きさは、100nm以下のオーダーである。
【0026】
代替的に、波長と同程度の大きさの微粒子から散乱する光を、有益に利用することができる。微粒子の大きさ、形状、及び濃度を適切なものにすると、ある種のフォトニック結晶構造をキャッピング層18の中に構成することができる。第1の材料内における第2の材料の微粒子の2次元又は3次元周期配列で発生する回折によって、ディスプレイ装置の視角特性を装置の用途に合わせることができる。こうした格子の形成は、微粒子の大きさ、形状、及び濃度、並びに、両方の材料の他の性質のほかに、キャッピング層18の生成時の条件によっても、制御される。
【0027】
キャッピング層18が幾つかの層で構成され、各々の層の光学的性質が、装置の特定の用途に合わせた透過性、スペクトル特性、及び視角を持つキャッピング層18全体の最適な光学的性質に合わせて調節される場合には、キャッピング層18の光学的性質をさらに改善することができる。
【0028】
同じ理由で、又は、同様の結果及び改善をもたらすために、屈折率は、一層からなるキャッピング層18の内部で、又は多層キャッピング層18内の一つの層の内部で、連続的に勾配を付けることができる。
【0029】
第1の材料と第2の材料の微粒子との混合物が、さらに別の利点をもたらす。特定的には、第2の材料とカソード16との間の化学反応の可能性又は危険性が低下する。これは、第2の材料が固体で与えられ、該第2の材料の微粒子が第1の材料の中に埋め込まれるためである。両方の理由のため、第2の材料とカソード16との間の化学反応は、起こらないか、又は少なくとも著しく低速となる。したがって、カソードは、例えばCa又はMgといった、容易に酸化される低仕事関数材料から作られるが、第2の材料は、例えば酸素を含むものとすることさえできる。言い換えると、本発明によれば、キャッピングは、キャッピング層18の堆積を容易にする化学的性質又は他の性質をもたらす第1の成分と、最適な光学的性質を保証する第2若しくは第3の成分又はさらに別の成分とを含む。
【0030】
キャッピング層18は、湿度又は反応性雰囲気などの環境影響から発光デバイスを保護する封入層20によって覆われる。代替的に、封入層20はさらに、キャッピング層18、カソード16、発光材料層14、アノード12、及び/又は、TFT層10の端面又は側面を覆う。封入層20は、デバイスの光学的性質にまったく影響を与えないか又はそれほど影響を与えない。特に、封入層20は、典型的には、10μmから50μmまでの厚さであるか、又はそれより厚いものである。したがって、干渉現象は発生しない。さらに、キャッピング層18と封入層20との間に、間隙を設けることができる。この間隙が、透過する光の波長と比較して厚い場合には、該間隙の光学的影響は最小になる。上述のディスプレイ装置、特に上述のキャッピング層18を用いると、50%又はそれ以上の取出し効率を達成することができる。
【0031】
図2は、上述のような光電子デバイスを製造するための方法の概略的なフロー・チャートである。第1のステップ40において、所定の波長の光子を生成するための光電子部材が作成される。図1に示される実施形態を参照すると、このステップは、TFT層10の上に、アノード12、発光材料層14、及びカソード16を堆積させることを含む。
【0032】
光電子部材に光放出面を作成する第2のステップ42は、別個のステップとするか、又は代替的に、該光電子部材を作成するためのステップ40の間に行われる。特定的には、光放出面は、カソード16又はその表面22である。
【0033】
最後に、第3のステップ44において、キャッピング層18が光放出面22の上に作成される。1つの実施形態によれば、材料は、キャッピング層18を形成するために光放出面22に吹き付けられる。材料は、1つのスプレー源からまとめて吹き付けられるか、異なるスプレー源から同時に吹き付けられるか、又は代替的に、混合物が、拡散、自己組織化、若しくは自己集合化によって発生するようにすることができる。
【0034】
別の方法として、キャッピング層18の材料又は材料のうちの少なくとも1つは、原材料が光放出面上に堆積する際に化学反応によって該原材料から第1の材料が作成される化学的気相成長法又は同様の方法で、反応的に堆積させられる。さらに、キャッピング層18は、スピンコーティング法その他のいずれかの従来方法によって作成することもできる。
【0035】
図3は、光電子デバイスにおけるキャッピング層18の屈折率を定めるための方法の概略的なフロー・チャートである。第1のステップ50において、第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料とが、準備されるか、又は、選択若しくは特定される。第2のステップ52において、決定された体積比を持つ第1の材料と第2の材料との混合物が所定の屈折率を有するように、該第1の材料と該第2の材料との体積比が決定される。第3のステップ54において、キャッピング層は、第1の材料と第2の材料との混合物から、決定された体積比で作成される。
【0036】
当然のことながら、本発明は、図1に示されるスタック構造からなるデバイスに限定されるものではない。それどころか、本発明は、電極及び発光材料のいずれかの構造を持ついずれかの光電子デバイス、例えば電極及び発光材料のコプラナー配置を持つデバイスに、適用することもできる。さらに、キャッピング層は、多数の材料の混合物を含むことができる。混合物により多くの材料が含まれるほど、その光学的性質を、デバイスの用途の必要性に合わせて調節することができるようになる。微粒子の利点が上述され、多材料混合物にも同様に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る光電子デバイスの概略的な断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る方法の概略的なフロー・チャートである。
【図3】本発明の別の実施形態に係る方法の概略的なフロー・チャートである。
【符号の説明】
【0038】
10:TFT層
12:アノード
14:発光材料層
16:カソード
18:キャッピング層
20:封入層
22:光放出面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を放出するための光電子部材(12、14、16)と、
光放出面(22)と、
前記光放出面(22)の上のキャッピング層(18)と、
を備え、前記キャッピング層(18)は、第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料との混合物からなることを特徴とする光電子デバイス。
【請求項2】
前記混合物は前記第2の材料の微粒子を含む、請求項1に記載の光電子デバイス。
【請求項3】
前記第2の材料の前記微粒子は、前記光電子部材(12、14、16)が放出可能な光の波長より小さい、請求項2に記載の光電子デバイス。
【請求項4】
前記第2の屈折率は前記第1の屈折率より高い、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項5】
前記第1の材料は、乾燥剤、ポリマー、液晶系、及びワックスのうちの1つである、前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項6】
前記第2の材料は異常分散を示す屈折率を有する、前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項7】
前記第2の材料は、酸化物、鉛の硫化物又はセレン化物、亜鉛、及びチタンのうちの1つである、前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項8】
前記キャッピング層(18)は、第3の屈折率を有する第3の材料の微粒子をさらに含む、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項9】
前記混合物及び該混合物の前記屈折率は、前記キャッピング層(18)の内部において変化する、前記請求項1〜8のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項10】
前記第2の材料又は前記第3の材料の前記微粒子はナノ粒子である、請求項2又は請求項8に記載の光電子デバイス。
【請求項11】
前記光放出面(22)はカソード(16)の表面であり、前記カソード(16)は低仕事関数材料からなり、前記第2の材料は酸化物である、前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項12】
前記キャッピング層(18)は透明材料(20)によって覆われる、前記請求項1〜11のいずれか1項に記載の光電子デバイス。
【請求項13】
前記請求項1〜12のいずれか1項に係る前記光電子デバイスを備えるディスプレイ装置。
【請求項14】
電極(12、16)の上に配置されるキャッピング層(18)であって、
第1の屈折率を有する第1の材料と、
第2の屈折率を有する第2の材料と、
の混合物からなるキャッピング層。
【請求項15】
光電子デバイスを製造するための方法であって、
所定の波長の光子を生成するための光電子部材(12、14、16)を作成し(40)、
前記光電子部材(12、14、16)の上に光放出面(22)を作成し(42)、
前記光放出面(22)の上にキャッピング層(18)を作成する(44)、
ステップを含み、前記キャッピング層(18)は、第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料との混合物からなることを特徴とする方法。
【請求項16】
前記キャッピング層(18)を作成する(44)前記ステップは、前記光放出面(22)に前記混合物を吹き付けるステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の材料は、原材料が前記光放出面(22)の上に堆積する際に、化学反応によって該原材料から作成される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
光電子デバイスにおけるキャッピング層(18)の屈折率を定めるための方法であって、
第1の屈折率を有する第1の材料と第2の屈折率を有する第2の材料とを準備し(50)、
決定された体積比を持つ前記第1の材料と前記第2の材料との混合物が所定の屈折率を有するように、該第1の材料と該第2の材料との体積比を決定し(52)、
前記第1の材料と前記第2の材料との前記混合物から、決定された前記体積比で前記キャッピング層(18)を作成する(54)、
ステップを含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−32333(P2006−32333A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−183456(P2005−183456)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】