説明

光電式煙感知器

【課題】発光素子の光軸と受光素子の光軸とが交差する角度を容易にかつ確実に形成することができる光電式煙感知器を提供する。
【解決手段】光電式煙感知器100は、第1プリント基板10に、断面略台形状の収納部39を具備する素子ホルダー30が設置され、発光素子40および受光素子50が実装された折り曲げ自在な第2プリント基板20が収納部39に収納されている。発光素子40の光軸41は収納部39の一方の斜面に直角で、受光素子50の光軸51は収納部39の他方の斜面に直角で、光学台60に形成された光学台孔61を通過する光軸41と光軸51とは、光学台60と光学台カバー70とによって形成される暗室80内において鈍角でもって交差している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光電式煙感知器、特に、発光素子の光軸と受光素子の光軸とが交差する角度を容易にかつ確実に形成する光電式煙感知器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光電式煙感知器は、通常、屋内等の天井に設置されるものであって、感知器内に流入した煙を感知する煙感知手段と、これらの感知結果に基づいて火災の発生を判断する判断手段と、かかる判断結果を報知する報知手段と、を有している。煙感知手段は、発光素子および受光素子から構成され、暗室内に流入した煙粒子による光の散乱の有無ないし程度を感知する。そして、暗室は、蓋部、プレート、および通風自在かつ遮光可能なラビリンス体によって形成されている。
そして、発光素子および受光素子は、それぞれ回路基板に実装され、それらの光軸が所定の角度で交差するように調整されていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−216193号公報(第7頁、図2B)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された発明は、発光素子および受光素子を回路基板に実装する際に、実装部が曲がる等するため、発光素子の光軸と受光素子の光軸とが交差する角度を所定の角度とする調整に手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明はかかる問題を解決するものであって、発光素子の光軸と受光素子の光軸とが交差する角度を、容易にかつ確実に形成することができる光電式煙感知器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る光電式煙感知器は、貫通した光学台孔が形成された底板と、該底板の一方の面に立設され、環状に配置された複数の側板と、を具備する光学台と、前記側板の端部に設置された光学台カバーと、前記底板の前記側板が設置された面ではない他方の面側に配置された第1プリント基板と、該第1プリント基板に設置され、一対のホルダー側部および一対のホルダー斜部を具備し、上部および下部が開口している筒状の収納部を具備する素子ホルダーと、前記底板、前記複数の側板、前記素子ホルダーおよび前記光学台カバーによって形成され、外光は入射不能で煙は流入可能な暗室と、前記素子ホルダーの収納部に収納され、光を照射する発光素子と、該発光素子から照射され、前記暗室内の煙粒子により生じる散乱光を受光する受光素子とが実装された折り曲げ自在な第2プリント基板と、を有し、
前記発光素子が実装されている前記第2プリント基板の一方の基板傾斜部が前記一対のホルダー斜部の一方のホルダー斜部に配置され、前記発光素子の光軸が前記光学台孔を貫通し、
前記受光素子が実装されている前記第2プリント基板の他方の基板傾斜部が前記一対のホルダー斜部の他方のホルダー斜部に配置され、前記受光素子の光軸が前記光学台孔を貫通し、
前記発光素子の光軸と前記受光素子の光軸とが、前記暗室内において交差することを特徴とする。
【0007】
(2)前記(1)において、前記発光素子の光軸と前記受光素子の光軸とが交差する角度が鈍角であることを特徴とする。
(3)前記(1)または(2)において、前記第2プリント基板の前記発光素子が配置された側のホルダー斜部と前記発光素子の光軸とがなす角度、および前記第2プリント基板の前記受光素子が実装された側のホルダー斜部と前記受光素子の光軸とがなす角度は、いずれも直角であることを特徴とする。
(4)前記(1)〜(3)の何れかにおいて、前記光学台孔を挟んで前記底板の前記側板が形成されていない他方の面に、一対の押さえ板が形成され、
該押さえ板は前記収納部に進入自在な押さえ上端面および一対の押さえ斜端面を具備し、
前記第2プリント基板の側縁が、前記押さえ上端面と前記第1プリント基板の前記光学台側の面とによって、および前記押さえ斜端面と前記ホルダー斜部の前記収納部側の面とによって、挟圧されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る光電式煙感知器は、発光素子および受光素子が折り曲げ自在な第2プリント基板に略垂直に実装され、かかる第2プリント基板が第1プリント基板に設置された素子ホルダーに収納されるから、小型化を図ることができる。しかも発光素子の光軸と受光素子の光軸とが鈍角でもって交差するから、800〜1000nm付近を感知波長とする場合、散乱する光量をより多く感知することができ、S/Nが改善される。
さらに、底板、環状に配置された複数の側板および光学台カバーによって暗室が形成されるから、特定の方向からの煙の流入を阻害する障壁がないため、全方向から暗室に煙が流入し、流入性(指向性)が悪化することがない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1に係る光電式煙感知器を説明する平面図。
【図2】図1に示す光電式煙感知器を構成する部材(第1プリント基板、光学台、光学台カバー)を示す斜視図。
【図3】図1に示す光電式煙感知器を構成する部材(素子ホルダー)を示す斜視図。
【図4】図1に示す光電式煙感知器を構成する部材(第2プリント基板)を示す斜視図。
【図5】図1に示す光電式煙感知器を説明する側面視のA−A断面図(中心線の位置)。
【図6】図1に示す光電式煙感知器を説明する側面視のB−B断面図(中心線から偏位した位置)。
【図7】図1に示す光電式煙感知器を説明する一部の組立状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1に係る光電式煙感知器を図面を参照しながら説明する。なお、各図において同じ部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図1〜図7は本発明の実施の形態1に係る光電式煙感知器を説明するものであって、図1は平面図、図2〜図4は部材を示す斜視図、図5は側面視のA−A断面図(中心線の位置)、図6は側面視のB−B断面図(中心線から偏位した位置)、図7は一部の組立状態を示す斜視図である。
【0011】
図1〜図7において、光電式煙感知器100は、貫通した光学台孔61が形成された底板62と、底板62の一方の面(以下、「底板下面」と称す)62aに立設され、環状に配置された複数の側板63と、を具備する光学台60と、側板63の端部に設置された光学台カバー70と、底板62の側板63が設置された面ではない他方の面(以下、「底板上面」と称す)62bと所定の間隔を空けて配置された第1プリント基板10と、第1プリント基板10に設置された素子ホルダー30と、を有している。
そして、底板62、複数の側板63、素子ホルダー30および光学台カバー70によって、外光は入射不能で煙は流入可能な暗室80が形成されている。
さらに、素子ホルダー30には、折り曲げ自在な第2プリント基板20が収納され、第2プリント基板20には発光素子40および受光素子50が実装されている。
【0012】
(第1プリント基板)
第1プリント基板10は円盤状であって、光学台60側の面(以下、「基板下面」と称す)10aに所定の電子回路(含む電気回路、図示しない)が形成されている(図2の(a)参照)。また、中心を跨いで貫通する基板孔11a、11bが形成され、基板孔11a、11bに素子ホルダー30に形成されたホルダー突起38a、38bが進入している。すなわち、かかる進入によって、第1プリント基板10と素子ホルダー30との位置決め及び接合がなされている(図5参照)。
【0013】
(素子ホルダー)
素子ホルダー30は、台形状の一対のホルダー側部31、32と、ホルダー側部31の斜辺に相当するホルダー斜縁31aとホルダー側部32の斜辺に相当するホルダー斜縁32aとを連結するホルダー斜部34と、ホルダー側部31の斜辺に相当するホルダー斜縁31bとホルダー側部32の斜辺に相当するホルダー斜縁32bとを連結するホルダー斜部35と、によって形成された筒状の収納部39を具備している(図3参照)。
すなわち、ホルダー側部31の上辺に相当するホルダー上縁31cと、ホルダー側部32の上辺に相当するホルダー上縁32cと、ホルダー斜部34の第1プリント基板10側の端(以下、「ホルダー上縁」と称す)34cと、ホルダー斜部35の第1プリント基板10側の端(以下、「ホルダー上縁」と称す)35cと、によって囲まれた矩形状の範囲にホルダー上開口部33(図5参照)が形成されている。
【0014】
また、ホルダー側部31の下辺に相当するホルダー下縁31dと、ホルダー側部32の下辺に相当するホルダー下縁32dと、ホルダー斜部34の光学台60側の端(以下、「ホルダー下縁」と称す)34dと、ホルダー斜部35の光学台60側の端(以下、「ホルダー下縁」と称す)35dと、によって囲まれた矩形状の範囲にホルダー下開口部36(図5参照)が形成されている。
さらに、ホルダー斜部34のホルダー下縁34dおよびホルダー斜部35のホルダー下縁35dには、収納部39の外側に向かう方向に突出したホルダーフランジ37aおよびホルダーフランジ37bが形成されている。このとき、ホルダーフランジ37a、ホルダーフランジ37b、ホルダー下縁31dおよびホルダー下縁32dの光学台60側の面は、同一の平面(以下、「ホルダー下面」と称す)30aを形成している。
【0015】
また、ホルダー斜部34のホルダー上縁34cおよびホルダー斜部35のホルダー上縁35cには、それぞれ第1プリント基板10側に突出したホルダー突起38aおよびホルダー突起38bが形成されている。ホルダー突起38a、38bはホルダー下面30aに対して直角であって、第1プリント基板10に形成された基板孔11a、11bに進入している。すなわち、かかる進入によって、第1プリント基板10と素子ホルダー30とは位置決めされ、接合される。
さらに、ホルダー側部31のホルダー上縁31cとホルダー側部32のホルダー上縁32cとには、それぞれ平面状の窪み部分(第2プリント基板20の厚さに略同じ深さ)であるホルダー凹部31eとホルダー凹部32eとが形成されている。
【0016】
(第2プリント基板)
図4において、第2プリント基板20は折り曲げ自在な矩形状のシートであって、所定の電子回路(含む電気回路)が形成されている。
第2プリント基板20は素子ホルダー30の収納部39に収納されるものであって、側面視で略台形状に折り曲げられ、長手方向の中央範囲であって、台形の上辺に相当する基板中央部23と、基板中央部23の両端に繋がって、台形の斜辺に相当する基板傾斜部24、25と、基板傾斜部24、25の端に繋がって、基板中央部23に平行な基板端部27a、27bと、を具備している。
そして、基板中央部23はホルダー上開口部33の位置に配置され、基板傾斜部24、25はそれぞれホルダー斜部34、35に当接し、基板端部27a、27bはそれぞれホルダーフランジ37a、37bに当接している。また、基板中央部23の長手方向の中央範囲(基板中央部23の一部)は幅が拡大し、矩形状の基板張出部21、22が形成されている。
基板張出部21、22はホルダー凹部31eとホルダー凹部32eに進入自在な大きさ(長さ、厚さ)であり、第2プリント基板20は、基板張出部21、22を折り曲げた状態で素子ホルダー30に挿入し、基板張出部21、22をホルダー凹部31e、32eに進入させる。そして、第2プリント基板20を素子ホルダー30に取り付けた後、基板張出部21、22と第1プリント基板10とを電気的に接続する。
【0017】
(発光素子、受光素子)
発光素子40は近赤外光を発するチップLEDであって、第2プリント基板20の基板傾斜部24に実装されている。このとき、発光素子40の光軸41は基板傾斜部24に直角であり、基板傾斜部24は素子ホルダー30のホルダー斜部34に当接しているから、光軸41はホルダー斜部34に対して直角になっている。
受光素子50は、チップフォトダイオードであって、第2プリント基板20の基板傾斜部25に実装されている。このとき受光素子50の光軸51は基板傾斜部25に直角であり、基板傾斜部25は素子ホルダー30のホルダー斜部35に当接しているから、光軸51はホルダー斜部35に対して直角になっている。
なお、受光素子50は、ケース孔53が形成され、電気的ノイズから遮蔽するためのシールドケース52に収納されている(図4参照)。
【0018】
(光学台)
図2の(b)および図5において 光学台60の側板63は断面略J字状であって、外光は入射不能で煙は流入可能なラビリンス(迷路)を形成するように配置され、底板62、複数の側板63、素子ホルダー30および光学台カバー70によって、暗室80が形成されている。このとき、暗室80の周囲は、側板63によって包囲され、特別な部材が配置されていないから、側板63の周囲で煙の流れが妨げられないため、全方向からの煙流入の均一性が得られ、流入性(指向性)が改善されている。
また、底板62の光学台孔61の底板62の第1プリント基板10側の面(以下、「底板上面」と称す)62bは、中央範囲が平面状に窪み、底板凹部64が形成されている(図5、6参照)。
さらに、底板凹部64には、光学台孔61を挟んで、第1プリント基板10側に突出した一対の押さえ板65が形成され、押さえ板65は側面視台形状の板部材であって、台形の上辺に相当する押さえ上端面65cと、台形の斜辺に相当する押さえ斜端面65a、65bと、を具備している。
【0019】
(組立状態)
図5〜図7において、前記の様に、第2プリント基板20は素子ホルダー30の収納部39に収納されている。
このとき、第2プリント基板20の基板中央部23は、素子ホルダー30のホルダー上開口部33の位置に配置され、基板中央部23の両側縁部は、第1プリント基板10の基板下面10aに押さえ板65の押さえ上端面65cによって押し付けられている。また、第2プリント基板20の基板傾斜部24、25の両側縁部は、それぞれ素子ホルダー30のホルダー斜部34、35に押さえ板65の押さえ斜端面65a、65bによって押し付けられている。
すなわち、第2プリント基板20の基板中央部23の両側縁部は、押さえ板65の押さえ上端面65cと第1プリント基板10の基板下面10aとによって挟圧され、第2プリント基板20の基板中央部23の両側縁部は、素子ホルダー30のホルダー斜部34、35と押さえ板65の押さえ斜端面65a、65bによって挟圧されている。
さらに、第2プリント基板20の基板端部27a、27bは、それぞれ素子ホルダー30のホルダーフランジ37a、37bに、光学台60の底板凹部64の第1プリント基板10側の面によって押し付けられている。また、第2プリント基板20の基板張出部21、22は、ホルダー凹部31eとホルダー凹部32eに進入し、第1プリント基板10に半田付けされ、電気的にも接続されている。
【0020】
したがって、発光素子40の光軸41と受光素子50の光軸51とのなす角度は、ホルダー斜部34とホルダー斜部35との収納部39側の面同士がなす角度によって決まり、また、発光素子40および受光素子50は、それぞれの光軸41および光軸51が基板傾斜部24および基板傾斜部25の法線方向に合わせて実装されるから、発光素子40の光軸41と受光素子50の光軸51とを所望の角度に交差させることができる。
このとき、光軸41と光軸51とは光学台孔61を貫通して、暗室80内において鈍角(例えば、120°)でもって交差しているから、S/N(シグナル/ノイズ)比が改善された光電式煙感知器100が得られる。
また、側板63によって包囲され、特別な部材が配置されていない暗室80は全方向からの煙流入の均一性が得られ、流入性が改善されているから、煙感知の指向性が改善されている。
すなわち、発光素子40の光軸41と受光素子50の光軸51とが交差する角度を容易にかつ確実に形成することできるため、かかる角度を調整する手間が軽減されるので、精度のよい光電式煙感知器100が、安価に提供されることになる。
【0021】
(使用状況)
図1において、光電式煙感知器100は、第1プリント基板10が建物の天井側あるいは壁側になるように設置され、発生した煙は一方の側板63同士の隙間(ラビリンスが形成されている)を通過して暗室80内に流入し、他方の側板63同士の隙間を経由して流出する。
このとき、暗室80内において、発光素子40から光学台孔61を通過して照射された光は、煙によって散乱されるから、かかる散乱光は光学台孔61を通過して受光素子50によって感知される。
【0022】
(散乱光出力)
発光素子の光軸と受光素子の光軸とがなす角度と、受光素子が感知する散乱光出力との関係を測定した。
その結果、光軸同士がなす角度が90°より大きくなる程、散乱光出力は増大し、特に、110°を超えると、散乱光出力は急増している。
したがって、光電式煙感知器100は、光軸41と光軸51とがなす角度を略120°にしているから、散乱する光量をより多く感知することができ、S/N比が改善されている。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明に係る光電式煙感知器は、発光素子の光軸と受光素子の光軸とが交差する角度を調整する手間が軽減されるので、精度がよく、しかも安価に提供されるから、様々な場所に設置される各種光電式煙感知器として広く利用することができる。
【符号の説明】
【0024】
10:第1プリント基板、10a:基板下面、11a:基板孔、11b:基板孔、20:第2プリント基板、21:基板張出部、22:基板張出部、23:基板中央部、24:基板傾斜部、25:基板傾斜部、27a:基板端部、27b:基板端部、30:素子ホルダー、30a:ホルダー下面、31:ホルダー側部、31a:ホルダー斜縁、31b:ホルダー斜縁、31c:ホルダー上縁、31d:ホルダー下縁、31e:ホルダー凹部、32:ホルダー側部、32a:ホルダー斜縁、32b:ホルダー斜縁、32c:ホルダー上縁、32d:ホルダー下縁、32e:ホルダー凹部、33:ホルダー上開口部、34:ホルダー斜部、34c:ホルダー上縁、34d:ホルダー下縁、35:ホルダー斜部、35c:ホルダー上縁、35d:ホルダー下縁、36:ホルダー下開口部、37a:ホルダーフランジ、37b:ホルダーフランジ、38a:ホルダー突起、38b:ホルダー突起、39:収納部、40:発光素子、41:光軸、50:受光素子、51:光軸、52:シールドケース、53:ケース孔、60:光学台、61:光学台孔、62:底板、62a:底板下面、62b:底板上面、63:側板、64:底板凹部、65:押さえ板、65a:押さえ斜端面、65b:押さえ斜端面、65c:押さえ上端面、70:光学台カバー、80:暗室、100:光電式煙感知器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通した光学台孔が形成された底板と、該底板の一方の面に立設され、環状に配置された複数の側板と、を具備する光学台と、
前記側板の端部に設置された光学台カバーと、
前記底板の前記側板が設置された面ではない他方の面側に配置された第1プリント基板と、
該第1プリント基板に設置され、一対のホルダー側部および一対のホルダー斜部を具備し、上部および下部が開口している筒状の収納部を具備する素子ホルダーと、
前記底板、前記複数の側板、前記素子ホルダーおよび前記光学台カバーによって形成され、外光は入射不能で煙は流入可能な暗室と、
前記素子ホルダーの収納部に収納され、光を照射する発光素子と、該発光素子から照射され、前記暗室内の煙粒子により生じる散乱光を受光する受光素子とが実装された折り曲げ自在な第2プリント基板と、
を有し、
前記発光素子が実装されている前記第2プリント基板の一方の基板傾斜部が前記一対のホルダー斜部の一方のホルダー斜部に配置され、前記発光素子の光軸が前記光学台孔を貫通し、
前記受光素子が実装されている前記第2プリント基板の他方の基板傾斜部が前記一対のホルダー斜部の他方のホルダー斜部に配置され、前記受光素子の光軸が前記光学台孔を貫通し、
前記発光素子の光軸と前記受光素子の光軸とが、前記暗室内において交差することを特徴とする光電式煙感知器。
【請求項2】
前記発光素子の光軸と前記受光素子の光軸とが交差する角度が鈍角であることを特徴とする請求項1記載の光電式煙感知器。
【請求項3】
前記第2プリント基板の前記発光素子が配置された側のホルダー斜部と前記発光素子の光軸とがなす角度、および前記第2プリント基板の前記受光素子が実装された側のホルダー斜部と前記受光素子の光軸とがなす角度は、いずれも直角であることを特徴とする請求項1または2記載の光電式煙感知器。
【請求項4】
前記光学台孔を挟んで前記底板の前記側板が形成されていない他方の面に、一対の押さえ板が形成され、
該押さえ板は前記収納部に進入自在な押さえ上端面および一対の押さえ斜端面を具備し、
前記第2プリント基板の側縁が、前記押さえ上端面と前記第1プリント基板の前記光学台側の面とによって、および前記押さえ斜端面と前記ホルダー斜部の前記収納部側の面とによって、挟圧されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の光電式煙感知器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−3654(P2013−3654A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−131224(P2011−131224)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【Fターム(参考)】