説明

光電気装置及びその製造方法

薄膜光電気装置が開示され、
−第1バリア層構造(20)及び第2バリア層構造(40)の間に囲まれた機能的層構造(30)を備え、
−該装置は、オープンな、電気的に相互接続された導電性構造(10)を有し、それは第1バリア層構造(20)内に埋め込まれ、それは該バリア層構造(20)内に横方向に延在する金属の少なくとも1つの細長のエレメント(12a,12b,12c)を備え、そしてそれは機能層構造(30)に接触して配置されるものを有し、その電気的に相互接続された導電性構造(10)は、横方向に面する、第1バリア層(20)中に埋め込まれて、処理された表面を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は光電気装置に関する。
【0002】
本願発明は、さらに、光電気装置を製造する方法に関する。
【0003】
本願発明は、さらに、本方法で使用されることができる半製品に関する。
【0004】
本願発明は、そしてさらに、半製品を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0005】
光電気装置は、電気信号に応答する光学的効果をもたらすか、又は光学的刺激に応答して電気的信号を発生する、装置である。第1の例は、例えば有機発光ダイオードのような、発光ダイオード、及びエレクトロクロミック装置である。第2の例は、光起電力セルである。
【0006】
可撓性のプラスチック基板上の大面積のOLED照明のためには、大規模電流が、そのシステムを駆動するのに必要である。アノード(例えばITO)及びカソード(例えば、Ba/Al)に使用される本願の薄膜材料は、大きな抵抗率を有し、そして大きな電流は、かなりの電圧降下を生じ、それは、非均一な光の放射を確定する。プラスチック基板上に大面積の可撓性のOLED装置を作り出すため、プラスチック基板の追加のメタライゼーション構造が必要になる。製造コストを減少させるため、そのように構造化されたメタライゼーションコーティングは、インラインロールトゥロールウェブコーティング工程を用いてプラスチックホイルのロール上に適用することが好ましい。
【0007】
したがって、例えば光放射装置及びエレクトロクロミック装置のような、光電気装置のため、しかしまた光起電力製品のため、良好な電気伝導度を有する一方、フォトン放射のための高伝送を有する、メタライゼーション構造が必要である。
【0008】
特許文献1(国際公開第2007/036850号パンフレット)は、アノード層、カソード層、及び有機層を有する、有機ダイオード構造を具備する有機ダイオード装置を記載する。アノード層及びカソード層の1つは、前記構造の面上に分配された一組の接触領域を有している。バリア層は、密閉的に、前記構造を覆い、前記一組の接触領域に位置合せされた一組の開口部を提供する。金属導体は、前記バリア層上に電気めっきされており、一組の開口部を経由して一組の接触領域と接触する。
【0009】
電気めっきされた金属導体は、アノード及びカソードを短絡させ、そしてそれとともに、大きな有機ダイオード装置の領域にわたって電圧分配さえも提供し、それとともに輝度さえももたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2007/036850号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、改善された光電気装置を提供することである。本発明のさらなる目的は、光電気装置を製造するための改善された方法を提供することである。
【0012】
該方法で使用されることができる半製品を提供することも、本発明のさらなる目的である。
【0013】
該半製品を製造する方法を提供することも、本発明のさらなる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願発明の第1態様によれば、薄膜光電気装置を製造する方法は、以下のステップ、
− 第1の、金属基板を提供するステップ(S1)と、
− 金属基板の第1主面をパターン化するステップ(S2)であって、それとともに、前記第1主面に突出及び後退部分を作る、パターン化するステップ(S2)と、
− 前記金属基板の第1主面で第1バリア層構造を堆積するステップ(S3)と、
− 前記第1主面と反対側の第2主面で金属基板から材料を除去するステップ(S4)であって、それとともに前記後退部分と対向する側の第1バリア層構造を暴露する、材料を除去するステップ(S4)と、
前記金属基板から材料が除去された、前記第1バリア層構造の側に機能的構造を付加するステップ(S5)と、
第2バリア層構造を付加するステップ(S6)と、を具備する。
【0015】
既知の方法に反して、該バリア構造が付加される前に、導電性構造が少なくとも部分的に準備される。すなわち、準備ステップとして、突出及び後退部分を有する表面パターンは、金属基板の第1主面で作られる。この準備ステップを実行することにより、突出及び後退部分は、突出する部分の間の距離に比較して、相対的に大きな高さの差異を有することができる。後退部分は、第1主面から材料を選択的に除去することにより作られる。除去は、化学プロセス、例えば、材料をエッチングにより取り除くことにより、行われることができるが、代わりに、機械的プロセス、例えば、インプリンティングにより、行われることができ、そうすることにより、材料が第1主面から押しのけられる。
【0016】
金属基板で開始することにより、例えば、バリア構造の高い温度堆積のように、高い温度処理ステップが、有機材料が付加される時点まで、適用可能である。
【0017】
後続する、バリア層構造の付加及び、第1主面と反対側の第2主面で金属基板から材料を除去の後、導電性構造は、バリア層構造に横方向に延在し、且つ、幅に対する相対的に大きな高さの比を有することができる、相互に接続された、細長のエレメントを具備することをもたらす。その中に埋め込まれている導電性構造を有するバリア層構造は、(例えば、エッチングのような除去処理により引き起こされる一定の粗さは別として)実質的に平坦な表面を形成する。これは、バリア層構造上に付加された導電性構造により形成された表面と比較して、機能層構造の付加を容易にする。
【0018】
任意選択的に、透明な電極層が、そこに埋め込まれた導電体構造を伴うバリア層構造に付加されることができるが、これは、必須ではない。これは有利であり、なぜなら、そのような層のため通常付加される材料、例えば、酸化スズ又はインジウムスズ酸化物のようなものは、相対的に高価であり、相対的に脆弱であるという事実により処理することが困難であるからである。例えば、PEDOTのような高伝導性ポリマーは、導電性構造によりオープンなままにされた領域に電流を分配するために提供するために付加されることで、十分である。
【0019】
実際の実施形態において、相互に接続された細長のエレメントは、数μm〜数十μmの範囲の幅及び高さで、数μm〜数cmの範囲の長さを有することができる。
【0020】
薄膜装置は、局所的に平坦であるが、より大局的なスケールについては、任意の形状に曲げられることができる。実際、厚みDを有する平坦な薄膜は、厚さDの50倍の半径まで曲げられることができる。代わりに、本願発明による薄膜装置は、最初に曲がった形状で製造されることができる。局所スケールについては、バリア層構造の平面は、横寸法を規定する。構造の高さは、平面の横断方向として規定される。
【0021】
第2主面で金属基板から材料を除去する場合、その除去処理は好ましくは、バリア層構造が後退部分の場所で現われる瞬間で止められる。もし、処理がより長く継続されると、残りの導電体はバリア構造に関して深くされるが、残りの導電体の表面のレベルは、バリア層構造の表面のレベルと一致することが好ましい。もし望めば、導電性材料の追加の層が、レベルを等しくするために、導電性構造に付加されることができる。
【0022】
方法の実施形態において、エッチストップ層により分離される第1及び第2金属層を具備している、金属基板が、使用される。そのエッチストップ層は、第2主面で金属層から材料を除去するステップS4の後で、そして機能的構造を付加するステップS5の前に、除去される。
【0023】
これは、第1主面をパターン化するステップS2において、後退及び突出部分の間で明確に定められた高さの差異が、得られる。さらに、金属基板の第2主面から材料を除去するステップS4において、エッチ処理が自動的に正しい瞬間で中断されることが達成される。
【0024】
本発明の第2態様によれば、薄膜光電気装置が提供され、それは、
− 第1バリア層構造及び第2バリア層構造の間に囲まれた機能層構造を備え、
− 該装置は、オープンな、電気的に相互接続された導電性構造を有し、それは第1バリア層構造内に埋め込まれ、それは該バリア層構造内に横方向に延在する金属の少なくとも1つの細長のエレメントを具備し、そしてそれは機能層構造に接触して配置されるものを有し、その電気的に相互接続された導電性構造は、横方向に向かって、第1バリア層中に埋め込まれた処理された表面を有する。
【0025】
本願発明の方法によれば、薄膜光電気装置の導電性構造は、前記第1表面にバリア層を付加する前に、第1表面から材料を除去することにより準備された金属基板から得られる。それゆえ、本願発明による薄膜光電気装置は、導電性構造は、バリア層内に処理された表面を有していることが認識されることができる。バリア層内の表面は、例えばエッチング又はインプリンティングにより処理されることが認識される。また、第1バリア層構造から離れて面する導電性構造の表面は、処理される。第1バリア層から離れて面する表面及び第1バリア層内の表面は、同じように処理される必要はない。例えば、第1バリア層内の表面は、インプリンティング方法により定められることができる一方、そのバリア層から離れて面する表面は、エッチング方法により定められる。
【0026】
第1実施例によれば、導電性構造は、幅W、高さH及び長さL及び距離Dを有する複数の平行な線を具備する。構造の導電性は、HW/Dに比例する。透過率は、(D−W)/Dに比例する。第2実施例によれば、導電性構造は、矩形の開口部を有する迷路構造を具備する。その場合において、導電性は、H.((D-W)/D)2に比例する。
【0027】
光電気装置は、第1バリア層の側で透明であることが十分である。このように、LED装置において、光は、機能層構造からオープンな導電性構造を経由して装置の外側に脱出することができる。
したがって、機能的構造の他の側上の電極は、透明である必要はないので、それゆえ、相対的に厚くすることができ、それにともなって、良好な導電性を有することができる。同じことが、光起電力エレメントにも当てはまる。もし、環境からの光が機能層に導電性構造を経由して届けば、十分である。
【0028】
これら及び他の態様が、さらに詳細に、図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】薄膜光電気装置の一般構造を示す図である。 [図2A]〜[図2J]は、さらに詳細に本願発明による方法の第1の実施形態を示す図である。
【図2A】この第1実施形態による方法の第1ステップS1を示す図である。
【図2B】この実施形態による方法の第2ステップS2の第1態様を示す図である。
【図2C】第2ステップS2の第2態様を示す図である。
【図2D】第2ステップS2の第3態様を示す図である。
【図2E】第2ステップS2の第4態様を示す図である。
【図2F】この第1実施形態による方法の第3ステップS3を示す図である。
【図2G】この第1実施形態による方法の第4ステップS4を示す図である。
【図2H】図2GのIIHによる図面を示す図である。
【図2I】この第1実施形態による方法の完成後に得られる本発明による薄膜光電気装置の第1実施形態を示す図である。
【図2J】本願方法において使用するための有利な材料を示す図である。 [図3A]〜[図3H]は、本願発明による方法の第2実施形態を示す図である。より詳しくは、
【図3A】この第2実施形態による方法の第1ステップS1を示す図である。
【図3B】この第1実施形態による方法の第2ステップS2の第1態様を示す図である。
【図3C】第2ステップS2の第2態様を示す図である。
【図3D】第2ステップS2の第3態様を示す図である。
【図3E】この第2実施形態による方法の第3ステップS3を示す図である。
【図3F】この第2実施形態による追加のステップを示す図である。
【図3G】この第2実施形態による方法の第4ステップS4を示す図である。
【図3H】この第2実施形態による方法の完成後に得られる本発明による薄膜光電気装置の第2実施形態を示す図である。
【図4A】図3Gの製品の外観を示す写真である。
【図4B】図3GのIVBによる詳細を示す顕微鏡写真である。
【図5A】図2Hによる製品に使用される導電性構造のための様々な代替的なトポロジーを示す図である。
【図5B】図2Hによる製品に使用される導電性構造のための様々な代替的なトポロジーを示す図である。
【図5C】図2Hによる製品に使用される導電性構造のための様々な代替的なトポロジーを示す図である。
【図5D】図2Hによる製品に使用される導電性構造のための様々な代替的なトポロジーを示す図である。
【図6】本発明による薄膜光電気装置の第3実施形態を示す図である。
【図7】本発明による薄膜光電気装置の第4実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の詳細な説明において、本願発明の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が、説明される。しかしながら、本願発明は、これらの特定の詳細なしに実施されることができることが当業者によって理解される。他の例では、周知の方法、手順、及びコンポーネントは、本願発明の態様を曖昧にすることがないために、詳細に説明することはしなかった。
【0031】
ここで使用された用語は、特定の実施形態のみを記載する目的のためであり、本発明を制限する意図はない。ここで使用されているように、単数形”a”,”an”及び”the”は、コンテクストが他に明確に示していない限り、複数形も同様に含むことが意図されている。この明細書で、用語”comprises”(備える)及び/又は”comprising”(備えている)が、使用された場合には、述べられた特徴、整数、ステップ、作用、エレメント、及び/又はコンポーネントの存在を特定しているが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、作用、エレメント、コンポーネント、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除していない。
【0032】
さらに、明確に反対に述べられていない限り、”or”(又は)は、両立的なorを指し、排他的なorを指していない。例えば、条件A又はBは以下のいずれか1つにより満たされている:Aが真(又は存在する)及びBが偽(又は存在しない)である、Aが偽(又は存在しない)及びBが真(又は存在する)、及びA及びBの両方が真(又は存在する)。
【0033】
本発明は、より完全に、これ以降、添付の図面を参照して、記載され、本発明の実施形態が示される。この発明は、しかしながら、多くの異なる形態で実施されることができ、ここで説明される実施形態に限定されるように解釈されるべきではない。むしろ、この開示は、徹底して且つ完全になり、完璧に本発明の範囲を当業者に伝達できるように、これらの実施形態が提供されている。図面においては、層及び領域の寸法及び相対的な寸法は、明確性のため、誇張されていることがある。
【0034】
エレメント又は層が、他のエレメント又は層”on”(の上), ”connected to”(に接続され) 又は “coupled to”(に結合され)のように示されるとき、それは直接に他のエレメント又は層、上、に接続され、又は、に結合されることができ、又は介在エレメント又は層が存在してもよい。それに対して、エレメントが他のエレメント又は層”directly on”(直接上), “directly connected to”(直接接続され), “directly coupled to”(直接結合され)のように示されるとき、介在エレメント又は層は存在しない。類似する番号は、全体を通じて類似するエレメントを参照する。ここで使用されているように、”and/or”(及び/又は)という用語は、1以上の関連のリストされた項目の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0035】
用語、第1、第2、第3等は、ここで、様々なエレメント、コンポーネント、領域、層及び/又はセクションを記載するために使用され、それらのエレメント、コンポーネント、領域、層及び/又はセクションはこれらの用語により限定されるべきではないことが理解されるべきである。これらの用語は、あるエレメント、コンポーネント、領域、層又はセクションを他の領域、層又はセクションから区別することのみに使用される。それゆえ、以下で議論される第1エレメント、コンポーネント、領域、層又はセクションは、本願発明の教示から離れることなしに、第2エレメント、コンポーネント、領域、層又はセクションと称することができる。
【0036】
空間的に相対的な用語、例えば、”beneath”(下), “below”(下方), “lower”(下側), “above”(上), “upper”(上側)等は、図面で示されているように、あるエレメント又は特徴と、他のエレメント又は特徴との関係を記載するため、記載の容易のためにこの中で使用されることがある。
【0037】
空間的に相対的な用語は、図面で図示されている向きに加えて、使用又は作動中の装置の異なる向きを包含することが意図されている。例えば、もし図面中の装置がひっくり返ったとすると、他のエレメント又は特徴の、”below”(下方) 又は “beneath”(下)として記載されているエレメントは、他のエレメント又は特徴の、”above”(上)に向くことになりうる。それゆえ、例示的な用語”below”(下方)は、上と下の両方の向きを包含することができる。装置は、他の向きにある(90度回転され又は他の向きに)あることができ、この中で使用される空間的に相対的な記述子はそのように解釈される。
【0038】
本発明の実施形態は、この中では、本発明の理想化された実施形態(及び中間構造)の概略図である断面図を参照して記載される。そのようなものとして、例えば、製造技術及び/又は公差の結果として図面の形状からの変形が、予期されるべきである。それゆえ、本発明の実施形態は、この中で図示された領域の特定の形状に限定されるとして解釈されるべきではなく、例えば製造からもたらされる形状の偏差も含まれるべきである。
【0039】
他に規定されない限り、この中で使用される(技術的及び科学的用語を含む)全ての用語は、本発明が属する分野の当業者により通常解釈されるのと同じ意味を有している。この中で明確に規定されない限り、辞書で通常使用される定義のように、用語は、関連する分野のコンテクストにおける意味と両立する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化された又は過度に形式的な意味に解釈されないようにすることがさらに理解される。この中で言及されている全ての文献、特許出願、特許、及び他の文献は、その全体が、参照により組み込まれている。不一致の場合には、定義を含んで、本願明細書が統制する。さらに、材料、方法及び実施例は、例示のみであり、限定を意図するものではない。
【0040】
図1は、薄膜光電気装置1を概略的に示す。装置は、複数の機能層を備えることができ且つ第1バリア層構造20と第2バリア層構造40の間に配置される、機能層構造30を備える。
【0041】
図2Aから2Iは、図2Iに示されているような本発明による薄膜光電気装置を製造する、本願発明による方法を概略的に示す。
【0042】
図2Aで例示されているように、本願発明による方法は、第1の、金属基板を提供する第1ステップS1を備える。金属基板は、例えば、アルミニウム、チタニウム、銅、鋼鉄、鉄、ニッケル、銀、亜鉛、モリブデン、クローム又はそれらの合金のような金属を備える。示されている実施形態において、金属基板は、50〜500μmの範囲から選ばれた、ここでは100μmの、高さHを有している。もし、高さHが、実質的に50μmよりも小さい場合、例えば25μmの場合、金属基板は相対的に脆弱であり、それとともに、工業的処理において取り扱うのが困難になる。もし、高さHが500μmよりも実質的に大きければ、例えば1mmであれば、金属基板は相対的に堅く、それとともに工業処理においてロールトゥロール方法を使用して取り扱うのも困難になる。さらに、相対的に長い処理時間が、下に記載されるステップS4で必要である。
【0043】
第2ステップS2において、金属基板の第1主面11がパターン化される。示された実施形態において、ステップS2は、第1サブステップを備え、図2Bで示されるように、パターン化された防護層14が第1主面11上で付加される。パターン化された防護層14は、通常のフォトリゾグラフィック技術により付加され且つパターン化されるフォトレジスト層であることができる。図2Cは、実施例を示す図2BにおけるIICによる図面を示し、そこでは、防護層14は、六角形迷路の形態でパターン化される。図2Dで示される、第2サブステップにおいて、パターン化された防護層14を備える金属基板10は、エッチされる。金属基板層10のエッチングは、例えば、硝酸、硫酸、水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム、のような酸又は塩基を使用することで、達成されることができる。金属基板10はその第1側15でパターン化された防護層14により覆われており、そのエッチングプロセスは、防護層14のパターンと共形であり且つそれらの間に後退部分13を有する、突出部分12のパターンをもたらす。示された実施形態において、後退部分が約10μmの深さΔHまでエッチされる。金属基板は、エッチ浴槽を通って運ばれるので、約10μmの前記深さΔHでその第2側でもエッチされる。これは、金属基板10は、後で記載される第4ステップS4中のこの側で、いずれにせよエッチされるので、問題とはならない。非常に薄い金属基板が使用されて、金属基板10が第2側15でもエッチされることが望ましくない場合において、他のエッチング方法が使用されることができる。例えば、エッチング剤は、第1側のローラにより選択的に適用されることができる。エッチング処理が終了した後、パターン化された防護層14は、図2Eの半製品を得るために除去される。この半製品は、厚さH’を有する金属基板10であり、その上に厚さΔHを備えたレリーフがある。ステップS2で金属基板をエッチングするとき、例えばOLED中の光の出力を改善するために、特定の表面パターンが、金属基板10の残りの第2主面15で作られることができる。
【0044】
図2Bから2Eを参照して図示されるパターン化されたエッチング処理により、金属基板10の第1主面11中の突出部分12及び後退部分13の構造を作る代わりに、構造は代わりに第1主面11をスタンプでインプリントすることにより付加されることができる。
【0045】
パターン化されたフォトレジスト層はまた、また、例えば以下の図7に関して記載されているように、その中に埋め込まれた導電性構造を備えた基板上に絶縁領域を形成するために使用されることもできることが記されている。
【0046】
突出部分12及び後退部分13の構造がステップS2で形成された後、第1バリア層構造20が金属基板10の第1主面11で堆積される。第1バリア層構造20は明確性のため単一層として示されてはいるが、実際には複数の層、例えば、交互に無機及び有機層のスタック、例えば、第1及び第2無機層の間に挟まれている有機層を備えるスタック、を備えることができる。無機層は、たとえば、セラミック材料の層であり、例えば、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ素、及び酸化アルミニウムのような、金属酸化物を含むが限定はされない。1又はそれ以上の有機層は、例えば、架橋された(熱硬化性樹脂)材料、エラストマー、直鎖状ポリマー又は分岐又は高分岐ポリマーシステム又は前述したものの任意の組み合わせ、任意選択的に光伝達をさらに保証するのに十分に小さな寸法の無機粒子で充填される、から提供される。材料は、溶液から又は100%固体材料として、のいずれかで、処理される。硬化又は乾燥は、純粋な、又は、光-若しくは熱-感受性ラジカル又は超-酸開始剤で好適に調製された、湿った材料を、UV光、可視光、赤外線又は熱、E-ビーム、g-ray又は前述のものの任意の組み合わせで、照射することにより典型的に起こることができる。有機層の材料は、好ましくは、低い特定の水蒸気伝達率及び高い疎水性を有する。好適な架橋(熱硬化性樹脂)システムの例は、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、飽和炭化水素アクリレート、エポキシド、エポキシドアミン系、エポキシドカルボキシル酸複合物、オキセタン、ビニルエーテル、ビニル誘導体、及びチオール−エン系、の任意の単一の1つ又は任意の組み合わせの脂肪族又は芳香族のものである。エラストマー材料の好適な実施例は、ポリシロキサンである。好適な分岐又は直鎖ポリマー系の実施例は、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリノルボルネン、環状オレフィンコポリマー、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニリデンクロライド、ポリビニルクロライド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレンの任意の単一のもの又は任意のコポリマー又は、物理的な組み合わせである。有機層は、0.1〜100μmの間の、好ましくは5と50μmの間の、厚みを有することができる。無機層は、実際には、有機層よりもかなり薄い。無機層は10から1000nmの範囲の、好ましくは100から300nmの範囲の厚みを有するべきである。
【0047】
第1バリア構造を形成する無機層は、例えば熱蒸発、e−ビーム蒸発、スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、反応性スパッタリング、反応性蒸発等の全ての種類の物理的蒸着方法、並びに、例えば熱化学蒸着(CVD)、光アシスト化学蒸着(PACVD)、プラズマエンハンスト化学蒸着(PECVD)等の全ての種類の化学的蒸着方法により付加されることができる。有機層は、例えば、スピンコーティング、スロットダイコーティング、キスコーティング、ホットメルトコーティング、スプレーコーティング等の全ての種類のコーティング技術、及び、例えば、インクジェット印刷、グラビア印刷、フレクソグラフィック印刷、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷等の全ての種類の印刷技術により付加されることができる。
【0048】
特に良好なバリアは、酸化(O)シリコン及び窒化(N)シリコンの交互の層の積層により形成される。構造は、上に示されたような有機層で完成される。バリア層構造20は、さらなる処理ステップの間及び最終製品中で、基板として役立てることができる。
【0049】
ステップS3でバリア層構造20が付加された後、材料は、第4ステップS4で、例えば、NaOHのようなエッチング剤で、第1主面11の反対の金属基板10の第2主面15から除去される。それとともに、金属基板10のバルクは、その後退部分13を含んで除去される。突出部分12のみ残る。それとともに、後退部分13の反対側の第1バリア層20が、暴露される。バリア層構造20に残る突出部分12は、オープンな、電気的に相互接続された導伝性構造12を形成する。IIHによるそれらの図面が図2Hで示される。
【0050】
もし、ステップS4において、金属基板がエッチされすぎると、電気的に相互接続された導伝性構造12は、追加的な導電材料を堆積することにより(例えばスクリーン印刷すること又はこれらの領域に金属インクを電気めっきすることにより)完成されることができる。
【0051】
代わりに、又はさらに、図2Jで示されているように、エッチストップ層10cにより分離される第1及び第2金属層10a、10bの形態で、金属基板を提供することが可能である。例えば、金属基板は、90μmの厚みH’’を有する第1銅層10a、2μmの厚みを有する金層105b、及び10μmの厚みΔHを有する第2銅層10bを備える。エッチストップ層10c、例えばTiNの層は、第2主面で金属基板から材料を除去するステップS4の後で、且つさらなる層が導電性構造10で付加される前に、除去されることができる。
【0052】
ステップS4が完了した後、おそらく導電性材料の追加の堆積物を含んで、機能的構造30が、第1バリア層構造20により規定される表面で、電気的に相互接続された導電性構造12と共に、すなわち、第1バリア層構造20の側で、金属基板10から材料が除去されるところで、付加される。
【0053】
機能層30の性質は、所望の電気光装置の種類に依存する。示された実施形態において、電気光装置は、LED装置である。この場合の電気光装置は、発光層34、例えば高分子PPV又は層積層体及び、例えばIr(ppy)3のようなリン光エミッタをおそらく含む小さな分子の混合物を備える。示された実施形態において、さらに、ホール注入層(HIL)32、例えばPEDOTが存在する。例えば、ホール輸送層、電子ブロック層、電子輸送層のように、もっと層が存在することができる。ホール輸送層32は、導電性構造12により形成された迷路の間の電流の均一な分配のために備えられる。導電性構造12は、第1電極層、ここではアノードを形成する。第2電極層、ここではカソード36が付加される。カソード層36は、例えばBa/Alの二重層として形成され、機能的構造30と接触する5nmの厚みを有するバリウムの第1層と、Ba層の上に100nmの厚みを有するAlの第2層を備える。他の好適な材料は、例えば、LiF又はAgである。
【0054】
第2電極層36は、熱蒸発、印刷及びコーティング技術、金属層のラミネーション又はイオン性液体の使用を含む多くの異なる技術により付加されることができる。
【0055】
第2バリア層構造40は、次に、積層体32−36を封入するために付加され、それとともに、湿気等による損傷から装置を保護する。第2バリア層構造40は、第1バリア層構造20と同じ方法及び類似の方法で堆積されることができる。
【0056】
それとともに、薄膜電気光装置は、図2Iで示されているように得られる。この装置において、活性層構造30は、第1及び第2バリア層構造20、40により形成された封入パッケージ内に中央に配置される。これは、例えば、それらの折り曲げについて、機械的な安定性のため、好ましい。
【0057】
湿気の存在において、製品の長寿命を容易にするために、封入パッケージ20,40は、高くても10-4g.m-2.day-1の水蒸気伝達率を有する。第1及び/又は第2バリア層構造20,40中の無機層により包囲された有機又はオルガノシリコン層は、ゲッタ材料又は例えばCaOのようなゲッタ粒子を含むことができる。
【0058】
そのようにして得られた薄膜光電気装置は、第1バリア層構造20及び第2バリア層構造40の間に配置される機能的層構造30を備える。
【0059】
第1電極層12は、第1バリア層構造20中に埋め込まれ、オープンな、電気的に相互接続された導電性構造12により形成される。その構造は、バリア層構造20内に横方向に延在する金属の少なくとも1つの細長のエレメント12aを備える。そのオープンな、電気的に相互接続された導電性構造12は、機能的層構造30に接触して配置される。図2Iの実施形態において、オープンな、電気的に相互接続された導電性構造12は、六角形の迷路として形成される。図4Aは、その装置の外観を備える写真を示し、ここでは15x15cmの寸法を有している。その中に示された部分は、幅w及び高さhを有する、相互に、相互接続された、細長のエレメント12a、12b、12cを備える。この実施形態において、幅wは、約90マイクロメートルである。高さhは12から16マイクロメートルである。エレメントは、約3mmの長さを有する。六角形の迷路12は、導電フレーム14に電気的に接続されたその周辺部にある。そのフレーム14は、当該細長のエレメント12a、12b、12cよりも広い金属供給導体からなることができ、例えば、1から5mmの範囲の、例えば1mmの、幅を有することができ、電気的に相互接続された導電性構造12と電気的に接触することを容易にする。
【0060】
示された実施形態において、フレーム14は、六角形の迷路12が形成されたのと同じプロセスで、金属基板10から形成された。代わりに、フレーム14は、代わりのプロセスにより形成されることができる。図4Bの顕微鏡写真において、IVBにより図3Gの半製品の表面の一部分を示しており、電気的に相互接続された導電性構造12は、処理された表面を有していることが、見える。この処理された表面は、図2Iで示されているように、機能的層構造(30)に面する処理された表面12pを形成する。ここで、その表面12pは、エッチングにより処理される。これは、電気的に相互接続された導電性構造12の泡状の表面中に、当業者により認識されることができる。特に、エッチされた表面は、数から数十マイクロメートルの範囲の寸法の泡を有する。同様に、電気的に相互接続された導電性構造12の細長のエレメントは、バリア層20に埋め込まれ、且つ横方向に面する、そのような処理された表面12sを有する。代わりに、細長のエレメントの横方向に面する表面12sは、インプリントにより得られることができる。
【0061】
図3Aから3Hは、本発明による方法の第2実施形態を示す。示された方法は、図2Aから2Iに示された実施形態とは、図3Fで示されている、追加的なステップS3Aにおいて、有機材料の基板50は、金属基板10の第2主面15から材料が除去される前に、バリア構造20の自由(遊離)表面に付加される、点において異なる。基板50は、図2Fの方法の第1実施形態と関連して記載されたバリア構造20で使用するために上で記載されたのと同じ種類の有機層であることができる。この実施形態のバリア構造20は、例えば、互いに交代する第1無機材料の(例えば、酸化シリコンの)及び第2無機材料の(例えば、窒化シリコンの)層の積層体である。
【0062】
図5A−5Cは、電気的に相互接続された導電性構造12の幾つかの他のトポロジーの例を示す。明確性のため、構造12のみが示される。
【0063】
図5Aにおいて、オープンな、電気的に相互接続された導電性構造12は、装置の全幅に亘って横方向に延在し且つ電気的に導電性のフレームのバスバー12gにより相互に接続されている、複数の細長のエレメント12fの金属を備え、装置1との電気的接触を容易にする。
【0064】
細長のエレメント12は、例えば、10から100μmの範囲内の、例えば50μmの幅を有する。そのバスバー12gは、1から5mmの範囲内の、例えば1mmの幅を有する。
【0065】
図5Bにおいて、少なくとも1つの導電性構造12は、櫛構造である。
図5Cは、導電性構造12i,12jのペアを示し、それぞれ櫛構造の形態で、互いに把持している。
【0066】
図5Dは、複数の蛇行した導電性構造12k,12lが配置される実施例を示す。その実施例において、例えば、それぞれ、電源の極性を運ぶことができる、導電体のペアが示されている。しかしながら、例えば、制御信号を運ぶために、追加的な電気的に導電性の構造が存在することができる。
【0067】
図6は、どのように図2Iの装置が外部電気接点を備えることができるかを示す実施例である。第1外部電気接点91は、中間導体92を経由して電気的に相互接続された導電性構造12に、電気的に接続されている。中間導体92は、例えば、穴を開けることにより、好ましくは、レーザードリルにより、バリア構造20中に、形成され、その穴は導電性接着剤で充填する。類似した方法で、電気的接続94は、外部接点93と第2電極層36の間で作られることができる。
【0068】
図5C、5Dの実施形態において、導電性構造の1つ、例えば、12iは、アノードのために電源供給を形成し、他の12jは、カソードのための電源供給を形成する。これは、図7に概略的に示されている。示された実施形態において、導電性構造の1つ12jは、絶縁層24により覆われており、それにより、ホール注入層32と接触することがない。絶縁層24は、第2主面15で金属基板10から材料を除去するステップS4と機能的構造30を付加するステップS5の後に、付加される。絶縁層24は、例えば、それ自体知られている方法により、電気的に導電性の構造12jに共形の形態でパターンが形成されているフォトレジスト層である。機能構造30が付加された後、それは、電気的に導電性構造12jが存在する場所で、穿孔される。前記穿孔26内で、電気的導電構造12jと他の電極36を接触させるために、横断導電体28が付加されることができる。横断導電体28を形成する方法及びそれらをアクティブ層構造30から絶縁する方法が、より早く出願されている欧州特許出願第08159929.2号(P85193EP00)で、より詳細に記載されている。この実施形態において、外部接点93と導電性構造12jの間の接続が、横断電気的接続94により第1バリア構造20を通じて提供されている。同じことを、その中に埋め込まれた導電性構造12k,12lを有する例えば図5Dのような、1つよりも多い導電性構造が埋め込まれている他のトポロジーに適用する。
【0069】
ゲッタ材料は、装置の様々な部品に付加することができることを注記する。例えば、ゲッタ材料は、機能的構造で包囲されることができる。代わりに、ゲッタ材料は、バリア構造の有機層に存在することができる。様々な乾燥剤材料、例えば分子ふるい(又はゼオライト)、アルカリ土類金属酸化物、金属酸化物、サルフェイト、クロライド、ブロマイドをゲッタとして選択することができる。ゼオライトは、特に好適である。ゼオライトは、物理的吸収により湿気を吸収する材料であり、自然又は合成由来のものであることができ、両方が好適である。自然のゼオライトは、Na2O、Al2O3、xH2O及びxSiO2の種類の、アルミニウム及びナトリウム又はカルシウムのいずれか又は両方の、水和したケイ酸塩である。合成ゼオライトは、ジェルプロセス又はクレイプロセスのいずれかより作られ、それはゼオライトが追加されるマトリックスを形成する。既知のゼオライトとしては、菱沸石(またゼオライトDと称される)、クリノプチロライト、エリオン沸石、フォージャサイト(またゼオライトX及びゼオライトYと称される)、ファリエ沸石、モノデン沸石、ゼオライトA、及びゼオライトPが挙げられる。例えば、例えば、タイプ3A、4A及び13Xのゼオライトは全て、水分子を吸収する能力を有している。そのようなゼオライトは、Na2O、Al2O3及びSiO2を備える。ある吸収ゲッタは、水分に加えてガス状の混入物質、例えばガス状のH2及びO2を吸収することができる。
【0070】
光電気装置は、さらに、光出力を改善するために、層の比較的低い屈折率と比較して、相対的に高い屈折率を有するスキャッタリング粒子を備えた層が提供されることができる。そのような層は、例えば、装置の自由表面に付加されることができる。
【0071】
実施例の方法により、本発明は、特に、薄膜光電気装置として構成される発光ダイオードのために記載される。本願発明はまた、光起電力セルにも適用可能である。その場合において、機能的構造30は、それ自体知られている、光子放射の電流への転換のために提供される、機能的構造により置き換えられるべきである。
【0072】
本願発明は、また、エレクトロクロミックセルに適用可能である。その場合、機能的構造30は、光子放射の電圧依存伝達のために提供される、それ自体知られている、機能的構造により置き換えられるべきである。
【0073】
上で表されている実施例において、埋められている導電性構造12は、アノードである。代わりに、装置のカソードは、埋められている導電性構造により形成されることができる。
【0074】
請求項において、”comprising”(備えている)という単語は、他のエレメント又はステップを除外せず、不定冠詞”a”又は”an”は複数を除外しない。単一のコンポーネント又は他のユニットが、請求項で述べられている複数の幾つかの項目の機能を満たすことができる。ある手段が相互に異なる請求項で記載されているという事実のみでは、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないということを示さない。請求項の参照符号は全て、その範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0075】
10 金属基板
10a 第1金属層
10b 第2金属層
10c エッチストップ層
11 金属基板の第1主面
12 突出部分、第1電極層、導電性構造
12a 細長のエレメント
12b 細長のエレメント
12c 細長のエレメント
12f 複数の細長のエレメント
12g バスバー
12i,j 導電性構造
13 後退部分
14 防護層、導電フレーム
15 金属基板の第2主面
20 第1バリア構造
30 機能的構造
32 ホール注入層
34 発光層
36 第2電極層
40 第2バリア構造
50 基板
91 第1外部電気接点
92 中間導体
93 外部接点
94 横断電気的接続
105b 金層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜光電気装置(1)を製造する方法であって、以下のステップ
− 第1の、金属基板(10)を提供するステップ(S1)と、
− 前記金属基板の第1主面(11)をパターン化するステップ(S2)であって、それとともに、前記第1主面に突出(12)及び後退部分(13)を作る、パターン化するステップ(S2)と、
− 前記金属基板(12)の第1主面(11)で第1バリア層構造(20)を堆積するステップ(S3)と、
− 前記第1主面(11)と反対側の第2主面(15)で金属基板から材料を除去するステップ(S4)であって、それとともに前記後退部分の対向側の第1バリア層構造(20)を暴露する、材料を除去するステップ(S4)と、
− 前記金属基板から材料が除去された、前記第1バリア層構造(20)の側に、機能的構造(30)を付加するステップ(S5)と、
− 第1バリア層構造の対抗側の機能的構造の側に、第2バリア層構造(40)を付加するステップ(S6)と、
を備える、薄膜光電気装置(1)を製造する方法。
【請求項2】
前記金属基板(10)の第1主面(11)をパターン化するステップ(S2)は、前記第1主面上にパターン化された防護層(14)を付加するサブステップと、前記パターン化された防護層(14)を備えた金属基板(10)をエッチングするサブステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記金属基板(10)の第1主面(11)をパターン化するステップ(S2)が機械的プロセスで実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記金属基板(10)の第2主面(15)から材料を除去するステップ(S4)が、ホモジニアスエッチング方法により実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記金属基板(10)の第2主面(15)から材料を除去するステップ(S4)がポリッシング方法により実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
有機材料の基板(50)が、材料を前記金属基板(10)の第2主面(15)から除去する前に、バリア構造(20)の自由表面に付加される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記金属基板(10)は、エッチストップ層(10c)により分離される第1及び第2金属層(10a、10b)を備え、前記エッチストップ層(10c)は、前記第2主面での前記金属基板から材料を除去するステップ(S4)の後で、且つ機能的構造(30)を付加するステップ(S5)の前に、除去される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第2主面(15)から材料を除去するステップ(S4)の後、導電性材料が、第1バリア層構造(20)内に残る突出部分(12)により規定されるパターンに従って、印刷される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
薄膜光電気装置であって、
− 第1バリア層構造(20)及び第2バリア層構造(40)の間に囲まれた機能的層構造(30)を備え、
− 該装置は、オープンな、電気的に相互接続された導電性構造(10)を有し、それは第1バリア層構造(20)内に埋め込まれ、それは該バリア層構造(20)内に横方向に延在する金属の少なくとも1つの細長のエレメント(12a,12b,12c)を備え、そしてそれは該機能層構造(30)に接触して配置されるものを有し、その電気的に相互接続された導電性構造(10)は、横方向に面する、第1バリア層(20)中に埋め込まれて、エッチングされたか又はインプリントされた表面と、該機能的層構造(30)に面する、エッチングされたか又はインプリントされた表面(12p)と、を有する、薄膜光電気装置。
【請求項10】
請求項9により薄膜光電気装置として構成された発光ダイオード。
【請求項11】
請求項9により薄膜光電気装置として構成された光起電力セル。
【請求項12】
請求項9により薄膜光電気装置として構成されたエレクトロクロミックセル。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−501341(P2013−501341A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523578(P2012−523578)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050498
【国際公開番号】WO2011/016724
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(511095850)ネーデルランドセ・オルガニサティ・フォール・トゥーヘパスト−ナトゥールウェテンスハッペライク・オンデルズーク・テーエヌオー (16)
【Fターム(参考)】