説明

免疫調節化合物を用いたC型肝炎の治療または予防の方法

標的となる対象に、式中、nが1または2であり、Rが水素、アシル、アルキル、またはペプチド断片であり、かつXが芳香族アミノ酸もしくは複素環アミノ酸またはその誘導体である、式A:


の免疫調節化合物の有効量を投与する段階を含む、標的となる対象においてC型肝炎(HepC)を処置または予防するための治療方法であって、
(i)該免疫調節化合物が、0.001mg/kgを上回る投与量で該対象に投与されるか、
(ii)該免疫調節化合物が、該対象へのリバビリン投与をさらに含む併用療法レジメンにおいて投与され、該免疫調節化合物および該リバビリンが、該療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に該対象に投与されるか、
(iii)該免疫調節化合物が、C型肝炎の特異的標的抗ウイルス療法(STAT‐C)剤を用いた併用療法レジメンにおいて投与され、該免疫調節化合物および該STAT‐C剤が、該療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に該対象に投与されるか、または、
(iv) (i)、(ii)、および(iii)のうちの少なくとも2つの組み合わせである、方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、C型肝炎治療の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術の説明
C型肝炎は、肝臓親和性ウイルスであるC型肝炎ウイルス(HCV)に起因する、血液媒介性の感染性ウイルス疾患である。この感染症は肝臓の炎症の原因となり、慢性肝炎は、肝硬変(肝臓の繊維性瘢痕)および肝癌を引き起こす。
【0003】
C型肝炎ウイルス(HCV)は、通常、感染者の血液との血液間の接触によって広がる。世界中で推定1.5億〜2億人の人々がC型肝炎に感染している。現在の治療は、24〜48週間にわたるペグ化インターフェロンαと抗ウイルス剤リバビリンの併用である。
【0004】
ヒトに関しては、I型、II型、およびIII型の3つの主要な種類のインターフェロンが説明されており、それらが受容体を通してシグナルを伝達する受容体の種類に基づいて分類されている。ヒトのI型インターフェロン(IFN)は、膨大な増え続けるIFNタンパク質の群から構成され、一方、II型およびIII型は、現在のところそれよりもかなり小さな群である。
【0005】
一般的に、インターフェロン類は共通する効果をいくつか有している。それらは抗ウイルス性であり、かつマクロファージおよびナチュラルキラーリンパ球の活性化、主要組織適合性複合体である糖タンパク質のクラスIおよびIIの強化、ひいては外来(微生物)ペプチドのT細胞への提示といった抗腫瘍性を持つ。大抵の場合、インターフェロン類の産生は、ウイルスおよび細菌等の微生物ならびにそれらの産物(ウイルス糖タンパク質、ウイルスのRNA、細菌の内毒素、細菌の鞭毛、CpG DNA)、ならびにマイトジェンおよび他のサイトカイン(例えば、体内の種々の抗原の出現に応じて合成されるインターロイキン1、インターロイキン2、インターロイキン−12、腫瘍壊死因子およびコロニー刺激因子)に応じて誘発される。それらの代謝および排泄は、主に肝臓および腎臓で起こる。それらは滅多に胎盤および血液脳関門を通過しない。
【0006】
現在、いくつかの異なる種類のインターフェロンがヒトにおける使用について認可されており、インターフェロン療法は、(化学療法および放射線療法と併用して)多くの癌の治療法として用いられている。全身療法に使用される場合、IFN‐αおよびIFN‐γは主に筋肉内注射によって投与される。筋肉内、静脈内、または皮下におけるインターフェロン類の注射は、概ね良好な忍容性を示す。最も頻繁に見られる副作用は、体温上昇、気分不快、倦怠感、頭痛、筋肉痛、痙攣、めまい、薄毛化、および鬱状態等のインフルエンザ様症状である。注射部位の紅斑、疼痛、および硬化も頻繁に観察される。すべての既知の影響は、通常、可逆的であり、治療終了後数日で消失する。しかしながら、中には深刻な副作用があるため、患者は添付のパンフレットを読むことが推奨される。
【0007】
インターフェロンを用いた治療を受けたC型肝炎患者の半数以上が、より良好な血液検査およびより良好な肝生検に応答する。感染直後にインターフェロンを与えることでC型肝炎を予防できるというある程度の証拠が存在するが、C型肝炎に感染した人々は、数ヶ月後または数年後までHCVの症状を示さないことが多い。
【0008】
最近になって、FDAは、インターフェロンが体内で長期間持続するようにポリエチレングリコールを添加したペグ化インターフェロンαを認可した(ペグ化インターフェロンα‐2bが2001年1月に認可され、ペグ化インターフェロンα‐2aが2002年10月に認可された)。従来のインターフェロンαの週3回の注射と比較すると、ペグ化形態は週1回のみ注射される。抗ウイルス剤リバビリンと併用すると、ペグ化インターフェロンは、遺伝子型2または3のC型肝炎(治療がより容易である)に罹患する人々では75%以上の持続的な治癒率をもたらすが、遺伝子型1(米国および西欧州で最も一般的である)の人々では、治癒率は依然として50%未満である。
【0009】
当該技術分野では、C型肝炎(HepC)を治療または予防するための方法において、改良の必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0010】
本発明によって、標的となる対象に、式中、nが1または2であり、Rが水素、アシル、アルキル、またはペプチド断片であり、かつXが芳香族アミノ酸もしくは複素環アミノ酸またはその誘導体である、式A:

の免疫調節化合物の有効量を投与する段階を含む、標的となる対象においてC型肝炎(HepC)感染症を処置または軽減するための治療方法であって、
(i) 上記免疫調節化合物が、0.001mg/kgを上回る投与量で上記対象に投与されるか、
(ii) 上記免疫調節化合物が、上記対象へのリバビリン投与をさらに含む併用療法レジメンにおいて投与され、上記免疫調節化合物および上記リバビリンが、上記療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に上記対象に投与されるか、
(iii) 上記免疫調節化合物が、C型肝炎の特異的標的抗ウイルス療法(STAT‐C)剤を用いた併用療法レジメンにおいて投与され、上記免疫調節化合物および上記STAT‐C剤が、上記療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に上記対象に投与されるか、または、
(iv) (i)、(ii)、および(iii)のうちの少なくとも2つの組み合わせである、
方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
好ましい態様の説明
本発明による使用のための免疫調節化合物は、式Aの免疫調節剤を含む。

式Aにおいて、nは1または2であり、Rは水素、アシル、アルキル、またはペプチド断片であり、Xは芳香族アミノ酸もしくは複素環アミノ酸またはその誘導体である。特定の実施形態において、Xは、L‐トリプトファンまたはD‐トリプトファンである。「X」で表した芳香族アミノ酸または複素環アミノ酸の適切な誘導体は、アミド類、モノ‐またはジ−(C‐C)アルキル置換アミド類、アリールアミド類、および(C‐C)アルキルまたはアリールのエステル類である。「R」で表した適切なアシルまたはアルキル部分は、1個から約6個の炭素の分岐もしくは直鎖のアルキル基、2個から約10個の炭素原子のアシル基、ならびにカルボベンゾキシおよびt−ブチルオキシカルボニル等のブロック基である。特定の実施形態において、式Aに示されるCH基の炭素は立体配置を有し、nが2である場合、それはXの立体配置とは異なる。
【0012】
特定の実施形態は、γ‐D‐グルタミル‐L‐トリプトファン、γ‐L‐グルタミル‐L‐トリプトファン、γ‐L‐グルタミル‐Nin‐ホルミル‐L‐トリプトファン、N‐メチル‐γ‐L‐グルタミル‐L‐トリプトファン、N‐アセチル‐γ‐L‐グルタミル‐L‐トリプトファン、γ‐L‐グルタミル‐D‐トリプトファン、β‐L‐アスパルチル‐L‐トリプトファン、およびβ‐D‐アスパルチル‐L‐トリプトファン等の化合物を用いる。特に好ましい実施形態は、SCV−07と称されることもあるγ‐D‐グルタミル‐L‐トリプトファンを用いる。これらの化合物、これらの化合物を調製するための方法、これらの化合物の薬学的に許容される塩類、およびそれらの薬学的製剤が、参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許第5,916,878号に開示される。
【0013】
SCV‐07と実質的に同じ活性を用いて実質的に同じ様式において機能するように、例えば、SVC‐07と十分な相同性を持つSCV‐07由来ペプチド等、SCV‐07の生物活性と実質的に同様の生物活性を保持する、置換、消失、伸長、交換、または別様に修飾された部分を有する生物学的に活性な類似体が含まれる。
【0014】
SCV‐07(γ‐D‐グルタミル‐L‐トリプトファン)は、γ‐グルタミルまたはβ‐アスパルチル部分を持つ免疫調節薬のあるクラスのメンバーであり、ロシアの科学者によって発見され、SciClone Pharmaceuticals,Inc.が、米国におけるいくつかの適応症に対する有効性について調査中である。
【0015】
SCV‐07は、生体内および生体外でいくつかの免疫調節活性を持つ。SCV‐07は、Con‐A誘発性の胸腺細胞およびリンパ球の増殖を増大させ、脾臓リンパ球によるCon‐A誘発性のインターロイキン‐2(IL‐2)産生およびIL‐2受容体の発現を増大させ、骨髄細胞上のThy‐1.2の発現を刺激する。生体内で、SCV‐07は、5‐FUにより免疫抑制した動物に対して、またヒツジ赤血球を用いた免疫モデルにおいて、強い免疫賦活効果を有する。細胞内の作用機序についての、すなわちSTAT−3依存性シグナル伝達の阻害と結果として生じるIL−10および調節性T細胞の減少という影響とについての最近の情報もまた、SCV−07がC型肝炎ウイルス感染症の治療に有用であるということを支持している。
【0016】
C型肝炎ウイルスの性質上、他のウイルス感染の治療と比較して、異なったより高い用量のSCV‐07が有効性のために必要であると考えられる。他のウイルス感染が、小さい、局所的、つまり「空間的に限られた」感染を引き起こすのに対して、C型肝炎ウイルスによる感染は大量のウイルス粒子を循環させるため、このより全身性の感染と戦うためには、より高濃度のSCV‐07が必要であると考えられる。より高い用量のSCV‐07を使用すると、C型肝炎ウイルスと戦うことを短期間で見ることができ、この場合、SCV‐07を単独で1〜2週間使用する治療により、循環するウイルスの濃度の減少をもたらしうる。
【0017】
特定の実施形態において、式Aの化合物は、0.07mgを上回り最大約700mgまでの範囲の投与量として投与されてもよい。特定の実施形態において、式Aの化合物は、約0.07〜700mgの範囲内の投与量、約0.7〜70mgの投与量、または約7〜70mgの投与量で投与される。
【0018】
投与量は、1週間に1回もしくは複数回投与されてもよく、例えば、1日に1回もしくは複数回投与される投与量で、毎日投与されてもよい。特定の実施形態において、投与量は、1週間に2回投与される。投与は、経口的投与、経鼻的投与、経皮的投与、舌下的投与、注射による投与、定期的な注入、持続注入等を含む、任意の好適な方法によるものであってもよい。これらの投与量は、筋肉内注射によって投与されてもよいが、他の注射および注入の形態が用いられてもよく、経口吸入もしくは経鼻吸入または経口摂取等の他の投与形態が採用されてもよい。
【0019】
投与量はまた、1キログラム当たりのミリグラムで測定されてもよく、0.001mg/kgを上回り最大約10mg/kgまでの範囲の投与量、約0.01mg/kgを上回り最大約10mg/kgまでの範囲内の投与量、または約0.1〜2mg/kgの投与量である。
【0020】
特定の実施形態において、SCV‐07またはその他の式Aの化合物を用いる治療にリバビリンを加えることが含まれる。したがって、特定の実施形態において、式Aの化合物は、HCVに対して活性である別の剤(例えばリバビリン)の対象への投与をさらに含む併用療法レジメンにおいて投与される。たとえ低用量の式Aの化合物でも(すなわち、0.001mg/kgまたは0.07mg以下)、リバビリン(または、併用レジメンにおける任意の他の剤)との併用により作用することが可能である。リバビリンの投与量は、約100〜2000mg/日、約800〜1200mg/日、または約1000〜1200mg/日の範囲内であってもよい。リバビリンの投与量は、1週間に1回もしくは複数回投与されてもよく、例えば、1日に1回もしくは複数回投与される投与量で、毎日投与されてもよい。
【0021】
特定の実施形態において、例えば、式Aの化合物が、HCV感染症の治療または予防のための唯一の治療剤として用いられる実施形態において、0.001mg/kgを上回るより高い投与量の式Aの化合物が用いられる。単剤療法には、0.002〜1mg/kgの範囲内の投与量、例えば、0.002〜0.1mg/kgの範囲内、または0.002〜0.01mg/kgが用いられてもよい。一実施形態によると、約0.01mg/kgを上回り最大約10mg/kgまでの範囲内の投与量、例えば、約0.1〜2mg/kgが、単剤療法で用いられる。
【0022】
特定の実施形態において、1日0.1〜2.0mg/kgのSCV‐07の用量が最長48週間用いられる。
【0023】
単剤療法における、式Aの化合物の投与における1日当たりの実際の投与量は、約0.2〜200mg、0.2〜20mg、または0.2〜2mgの範囲内であってもよい。
【0024】
一実施形態によると、本発明は、免疫調節化合物を被験哺乳動物、好ましくは、ヒト患者に投与することによるC型肝炎(HCV)感染症の治療に関し、上記免疫調節化合物は、上記患者にインターフェロン(IFN)を投与することなく、療法レジメンにおいて上記患者に投与される。
【0025】
本発明の一実施形態は、免疫調節化合物を対象に投与する段階から本質的になる療法レジメンにおける、HCV感染症の治療である。
【0026】
1型インターフェロンα(IFN‐a)は、抗ウイルス機構および免疫調節機構の両方を介してC型肝炎の感染を除去すると考えられる。IFN‐aは、強力な抗ウイルス活性を有するが、ウイルスまたは複製複合体に直接作用することはせず、ウイルスの複製を減少させる細胞内状態を確立するIFN刺激遺伝子を誘導することによって作用する。何百個もの遺伝子がIFN‐aによって刺激され、多くは、リボヌクレアーゼ−Lの活性化およびその後のウイルスのRNAの分解を引き起こす2’,5’‐オリゴアデニル酸合成酵素(OAS)等の抗ウイルス活性に関連する。活性化される他の遺伝子、特にC型肝炎のより大規模な排除に関連するTh1表現型を促進する遺伝子は、免疫応答に密接に関与している。
【0027】
外因的に加えたIFN‐aは、内因性IFN‐aと同じ様式で作用し、IFN‐a受容体に結合して第2のメッセンジャーを核に移行させ、インターフェロン感受性遺伝子を刺激して、それによって、抗ウイルス機構および免疫機構の両方を活性化させると考えられる。しかしながら、IFN‐aの直接投与は、治療を制限する可能性があり、おそらく高濃度の単一のサイトカインの使用に関連する、複数の副作用をもたらす。より広く免疫を刺激することにより、任意の単一のサイトカインに対するこの過剰な曝露を回避することができ、それによって、より少数の、かつより忍容性の高い副作用を持って、免疫応答の刺激および間接的な抗ウイルス活性という利益を達成することができる。
【0028】
ジペプチドγ‐Glu‐Trp(SCV‐07)は、幅広いスペクトルの免疫刺激を示し、T細胞のTh1サブセットを強化し、抗原特異的T細胞応答を増大させた。SCV‐07を用いた治療は、Th1サイトカインのIFN‐gおよびIL‐2の産生を増加させる一方で、Th2サイトカインのIL‐4およびIL‐10を減少させる。SCV‐07療法は、モルモットにおけるピチンデウイルスおよびウサギにおけるワタウサギパピローマウイルスを含むいくつかのウイルス感染の前臨床モデルにおいて生存率の増加をもたらし、ヘルペスウイルスHSV‐2に感染したモルモットにおいて再発の減少をもたらした。これらの免疫刺激活性および抗ウイルス活性に基づき、特定の実施形態では、C型肝炎の治療においてSCV‐07がIFN‐aに取って代わることができる。
【0029】
SCV‐07を用いた短期間の治療は、ウイルス複製の減少およびTh1免疫マーカーの増加をもたらすことができる。Th1経路の刺激によって、内因性IFN‐aが増加することができ、OAS等のIFN‐a作用についてのマーカーも測定可能な程度に増加させることができる。
【0030】
本発明の一実施形態による療法レジメンは、C型肝炎の特異的標的抗ウイルス療法(STAT‐C)剤の対象への投与を含み、式Aの化合物およびSTAT‐C剤は、本療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に対象に投与される。
【0031】
本発明には、C型肝炎の複製に必要な2つの酵素であるセリンプロテアーゼおよびポリメラーゼを標的とする、STAT‐Cが含まれ、したがって、STAT‐Cは、C型肝炎プロテアーゼ阻害剤およびポリメラーゼ阻害剤を包含する。
【0032】
プロテアーゼ阻害剤の例は、SCH503034、VX‐950(テラプレビル)、VX500、R7227、ITMN‐191、ACH‐1095、およびTMC435350を含む。
【0033】
ポリメラーゼ阻害剤の例は、GS9190、GSK625433、R7128、R1626、VCH‐759、MK‐0608、IDX‐184、A‐837093、およびAG‐021541を含む。
【0034】
本発明で使用されてもよい特定のプロテアーゼ阻害剤について、以下でより詳細に論じる。
【0035】
BILN‐2061 セリンプロテアーゼHCV NS3は、ポリタンパク質プロセシングを媒介し、浅い疎水性の結合領域を有する。NS3のタンパク質阻害剤BILN‐2061(Boehringer Ingelheim社製、Ingelheim,Germany)は、検査された最初のHCVプロテアーゼ阻害剤の1つであった。BILN‐2061の抗ウイルス効果を評価する第1相臨床試験は、この剤が最初の48時間以内にウイルス量を急速に減少させたことを示した。BILN‐2061は、HCV遺伝子型1に対して強力な抗ウイルス活性を示したが、ウイルス学的反応はあまり明白ではなく、HCV遺伝子型が2および3の患者ではさらにばらつきがみられた。
【0036】
VX‐950(テラプレビル、Vertex Pharmaceuticals社製、Cambridge,Massachusetts)は、HCV NS3‐4Aセリンプロテアーゼの選択的、特異的、および強力なペプチド模倣阻害剤である。第1相臨床試験において、HCV遺伝子型1の患者をプラセボまたはVX‐950単剤療法に無作為に割り付け、8時間ごとに450mgもしくは750mg、または12時間ごとに1250mgの用量で14日間投与した。この予備試験の結果は、8時間ごとに750mgの用量で投与されたVX‐950は、HCV RNAにおいてベースラインから4.4logの減少をもたらしたことを示した。実際に、このウイルス量の減少は、治療の最初の4日以内に起こった。後の試験で、ペグ化インターフェロンα‐2aと併用したVX‐950の投薬中の有効性を調査した。この試験では、被験者の1つのコホートに、ペグ化インターフェロンα‐2aと併用してVX‐950を14日間投与した。14日の試験期間の終わりには、HCV RNAにおいて5.5logの減少が見られた。実際に、8人中6人の患者は、14日目までにHCV RNA(<30IU/mL)が検出されなくなった。14日間の試験期間終了後、試験外の後の治療において、患者全員が、さらに24週間ペグ化インターフェロンα‐2aとリバビリンを併用投与された。
【0037】
24週間のペグ化インターフェロンα‐2aとリバビリンの併用療法を終了した6人の患者のうち5人は、12週間の経過観察後も、HCV RNAが検出されないままであった。
【0038】
より長期間のより大規模な別の試験において、二重盲検プラセボ対照方式(第2b相PROVE1臨床試験)で、治療未経験のHCV遺伝子型1の患者におけるペグ化インターフェロンα‐2aおよびリバビリンと併用したVX‐950の安全性および有効性を評価した。この試験では、患者は、ペグ化インターフェロンα‐2aおよびリバビリンに加えて、少なくとも1用量のVX‐950またはプラセボを投与された。第42回欧州肝臓学会議(EASL)の最中に提示された中間分析は、治療4週目に、3剤併用療法を受けた患者の88%が早期ウイルス陰性化を達成し(HCV RNA<30IU/mL0、79%がHCV RNAレベル<10IU/mLで測定される早期ウイルス陰性化を達成したことを示した。それに対して、ペグ化インターフェロンα‐2a、リバビリン、およびプラセボの組み合わせを投与された患者の16%が早期ウイルス陰性化を達成し(HCV RNA<30IU/mL)、11%がHCV RNA<10IU/mLで測定される早期ウイルス陰性化を達成した。治療を完了した9人中6人の患者は、経過観察から20週後もウイルスは検出されなかった(持続性ウイルス学的著効「SVR20」)。
【0039】
SCH503034(Shering‐Plough社製、Kenilworth,New Jersey)は、別のNS3血清プロテアーゼ阻害剤である。第1相臨床試験において、ペグ化インターフェロンαを用いた以前の治療に非応答であったHCV遺伝子型1に感染した61人の患者を、SCH503034(100mgを1日2回、200mgを1日2回、400mgを1日2回、400を1日3回)またはプラセボを14日間投与するように無作為に割り付けた。予備結果は、14日間の単剤療法後、400mgの用量で1日3回投与されたSCH503034が、HCV RNAのベースラインの値からおよそ2logの減少と関連していることを示した。経過観察で、以前のペグ化インターフェロンα‐2bベースの治療に非応答であったHCV遺伝子型1に感染した患者における、SCH503034とペグ化インターフェロンα‐2bを併用した場合のウイルス学的反応を評価した。予備結果は、ペグ化インターフェロンα‐2bがSCH503034(400mg)と併用して1日3回14日間投与された場合に最良のウイルス陰性化が起こり、この治療群の患者間ではHCV RNAにおける2.88logの減少が起こったことを示唆した。
【0040】
他のプロテアーゼ阻害剤 別のHCVプロテアーゼ阻害剤であるACH‐806(別名GS‐9132、Achillion Pharmaceuticals/Gilead Sciences社製)の抗ウイルス活性を、第1相臨床試験において検査した。スペインのバルセロナで開催されたEASLの会議で提示されたデータによると、ACH‐806を用いた治療は、治療5日以内のHCV RNAにおける2.38logの減少と関連していた。また、ITMN B(InterMune社、Brisbane,California)も、複製モデルにおいて検査した別のHCVプロテアーゼ阻害剤である。
【0041】
本発明において使用されてもよい特定のHCV RNAポリメラーゼ阻害剤を、以下でより詳細に論じる。
【0042】
NM283(バロピシタビン、Idenix Pharmaceuticals社製、Cambridge,Massachusetts)は、ウイルスのRNAポリメラーゼを標的とし、かつウイルスのRNA鎖ターミネーターである、リボヌクレオシド類似体である。1日50mgから1日800mgの範囲のNM283の第1/2相用量漸増試験を行った。結果は、400mgから800mg/日の間に用量漸増した用量で、NM283に対する最良の反応が起こったことを示した。
【0043】
別のヌクレオシド類似体である経口ポリメラーゼ阻害剤R1626(Roche Pharmaceuticals社製、Basel,Switzerland)を、治療未経験のHCV遺伝子型1の患者に、500mgから1500mgの範囲の用量で1日2回14日間投与した。この剤を用いた初期臨床試験は、1500mg 1日2回の投薬レジメンに関連して、HCV RNAにおいて臨床的に有意なおよそ1.2logの減少を示した。それに続くR1626の反復投与量漸増試験(500mg、1500mg、3000mg、および4500mg、1日2回14日間)を、以前に未治療であったHCV遺伝子型1に感染した患者において実行した。500mg、1500mg、3000mg、および4500mg 1日2回の用量について、それぞれ、0.3(0.2)、1.2(0.8)、2.6(2.7)、および3.7(4.1)log10の平均(中央値)HCVウイルス減少が観察された。
【0044】
非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤HCV‐796(ViroPharma社製、Exton,PennsylvaniaおよびWyeth Research社製、Philadelphia,Pennsylvania)を、1日50mgから1日1500mgの範囲の用量で、第1相臨床試験において検討した。より高い用量(500〜1500mg/日)を投与された患者の間で、およそ1.2logのHCV RNAウイルス量の減少が観察された。これらの剤に加えて、MK‐0608、A‐837093、およびAG‐021541を含む他のいくつかのポリメラーゼ阻害剤も開発中である。
【0045】
特定の実施形態において、1000〜3000mg/日のSTAT‐C用量が、最長48週間用いられる。
【0046】
SCV‐07または他の式Aの化合物を用いる治療にリバビリンが加えられる場合、STAT‐Cが含まれてもよい。したがって、特定の実施形態において、式Aの化合物およびSTAT‐C剤は、リバビリン等のHCVに対して活性である別の剤を対象に投与することをさらに含む併用療法レジメンにおいて投与される。リバビリンの投与量は、約100〜3000mg/日、または約800〜3000mg/日、または約1000〜3000mg/日の範囲内であってもよい。リバビリンの投与量は、1週間に1回もしくは複数回投与されてもよく、例えば、1日に1回もしくは複数回投与される投与量で、毎日投与されてもよい。
【0047】
ジペプチドγ‐Glu‐Trp(SCV−07)は、幅広いスペクトルの免疫刺激を示し、T細胞のTh1サブセットを強化し、抗原特異的T細胞応答を増大させた。SCV‐07を用いた治療は、Th1サイトカインのIFN−gおよびIL−2の産生を増加させる一方で、Th2サイトカインのIL−4およびIL−10を減少させる。SCV‐07療法は、モルモットにおけるピチンデウイルスおよびウサギにおけるワタウサギパピローマウイルスを含む、いくつかのウイルス感染の前臨床モデルにおいて生存率の増加をもたらし、ヘルペスウイルスHSV‐2に感染したモルモットにおいて再発の減少をもたらした。
【0048】
SCV‐07を用いた短期間の治療は、ウイルス複製の減少およびTh1免疫マーカーの増加をもたらすことができる。Th1経路の刺激によって、内因性IFN‐aが増加することができ、OAS等のIFN‐a機能についてのマーカーも、測定可能な程度に増加させることができる。
【0049】
一実施形態によると、本発明は、免疫調節化合物を被験哺乳動物、好ましくは、ヒト患者に投与することによるC型肝炎(HCV)感染症の治療に関し、上記免疫調節化合物は、少なくとも1つのインターフェロン(IFN)を用いる併用レジメンにおいて上記患者に投与される。式Aの化合物も、HCVに対して活性である他の剤とともに投与することができる。
【0050】
インターフェロンは、I型、II型、および/またはIII型インターフェロンから選択されてもよい。特定の実施形態において、インターフェロンは、αインターフェロン、βインターフェロン、γインターフェロン、またはそれらの組み合わせである。特定の実施形態において、インターフェロンはαインターフェロンである。
【0051】
特定の実施形態において、インターフェロンはα‐2a、例えば、ペグ化インターフェロンα‐2aであるか、および/またはインターフェロンα‐2b、例えば、ペグ化インターフェロンα‐2bである。
【0052】
インターフェロンα‐2aは、約1〜1000ugの投与量で投与されてもよく、毎日、または1週間に1日、2日、3日、4日、5日、もしくは6日投与されてもよく、1日に複数回投与されてもよい。例えば、180ugのペグ化インターフェロンα‐2aは、1週間に1回投与されてもよい。代替として、ペグ化インターフェロンα‐2aは、より低い投与量である1週間に135ugで投与されてもよい。
【0053】
インターフェロンα‐2bの好適な投与量は、約50万〜1000万ユニット(MU)の範囲である。例えば、インターフェロンα‐2bの1つの投与量レジメンは、3MUペグ化インターフェロンα‐2bを1週間に3回投与することである。
【0054】
いくつかの実施形態において、式Aの化合物および/またはSTAT‐Cおよび/またはリバビリンおよび/またはインターフェロンは、注射用水、生理的濃度の生理食塩水等の薬学的に許容される液体担体中にもしくは同等物中に、または好適な乾燥担体および賦形剤とともに錠剤形態で存在する。
【0055】
式Aの化合物、STAT‐C、リバビリンおよび/またはインターフェロンの有効量は、定型の用量漸増実験によって決定することができる。
【実施例】
【0056】
実施例1
免疫刺激性ジペプチドSCV‐07を用いたC型肝炎の治療
SCV‐07(g‐D‐Glu‐Trp)は、T細胞の分化および機能を増加させてSTAT3活性を阻害することが分かっている免疫調節性ジペプチドであり、したがって、C型肝炎(HCV)等の不適切なTh1媒介免疫と関連する感染疾患の治療において有用であると仮定される。
【0057】
ここでは、本発明者らは、遺伝子型1の慢性HCV感染症に罹患した非硬変性の被験者においてSCV‐07の安全性および抗ウイルス効果を評価する、第2a相、原理証明、多施設、無作為割り付け化、対照、単純盲検、用量範囲決定の試験からの中間結果を記載する。試験に参加した被験者は、ペグ化インターフェロンおよびリバビリンを用いた以前の治療まで再び戻らなければならず、したがって、0.5logを上回るHCVウイルス量のどんな変化も、有意な反応であると見なすことができる。
【0058】
SCV‐07(コホート当たり8人)または生理食塩水(コホート当たり2人)を1日7回注射して被験者を処置する。コホート1(0.01mg/kgのSCV‐07)およびコホート2(0.10mg/kg)が注射の試験を終了し、低用量では反応は見られなかったが、14日目の経過観察通院で、ウイルス量の減少およびバイオマーカーであるネオプテリンの増加が高用量の2人の被験者に見られた(表1を参照)。この明らかな反応の遅延のために、コホート3には30日の経過観察通院が追加された。30日後の通院に至ったこのコホート中4人の被験者のうちの1人が、ネオプテリンの増加を伴って、HCVにおける1.2logの減少という反応を示した(表1を参照)。生理食塩水で処置した被験者では、0.3logを上回るHCVの減少または3nmol/Lを上回るネオプテリンの増加を示した者はいなかった。いずれの被験者においても、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)にベースラインからの有意な変化は見られなかった。
【0059】
SCV‐07は、3つの用量群すべてにおいて忍容性が良好であった。重篤な有害事象(SAE)の報告はなく、有害事象(AE)のために治療を中断しなければならない被験者はいなかった。観察された反応は有望であり、ウイルス量の変化とネオプテリン増加の相関は、SCV‐07が免疫系を賦活する役割を果たし、持続性ウイルス陰性化が得られる可能性を増大させ得るものであることを示唆している。より長期にわたる治療期間または他の抗ウイルス剤への添加について、さらに臨床研究を行うことが妥当であるとと考えられる。
【0060】
【表1】

【0061】
予想外の驚くべき発見は、ネオプテリンの血漿中濃度が、ウイルス陰性化を示した各患者において増加するという事実である。10nmol/Lを超えるネオプテリンの血漿中濃度は、免疫系が「刺激された」ことを表す。これは、SCV‐07が確実に免疫系を刺激していることを示すものである。ネオプテリン濃度の増加は、HCVに対する持続性ウイルス陰性化の増加とも相関しており、つまり、この疾患においてSCV‐07を使用することの非常に強力な証拠である。その増加のタイミングも興味深い。SCV‐07のいずれの効果も、「後」になるまで見られなかった(すなわち、投薬は1〜7日目に行われたが、HCVの減少およびネオプテリンの増加は14日目または30日目まで見られなかった)。これは、免疫系が、SCV‐07を用いた治療によって「賦活」され得ることを示唆するものである。
【0062】
実施例2
上記実施例1などで治療されるC型肝炎患者はまた、STAT‐C剤を1000〜3000mg/日の用量で最長48週間投与され、HCVに対する反応の向上を示す。
【0063】
実施例3
上記実施例1および2などで治療されるC型肝炎患者はまた、リバビリンを1000〜2000mg/日の用量で最長48週間投与され、HCVに対する反応の向上を示す。
【0064】
実施例4
C型肝炎患者は、0.1〜2.0mg/kg/日の用量のSCV‐07を用いて治療され、また同時に1000〜3000mg/日の用量のSTAT‐C、および/または1000〜1200mg/日の用量のリバビリン、および/または3MUペグ化インターフェロンα‐2bで1週間に3回、および/または180ugペグ化インターフェロンα‐2aで1週間に1回、最長48週間治療され、HCVに対する反応の向上を示す。
【0065】
上記実施例などにおける治療は、65〜75%の持続性ウイルス学的著効(SVR)(治癒として認められ、FDA認可のための有効性エンドポイントとして使用される)を達成する結果となる。これは、45〜50%という現在の標準的ケアのSVRと比較して有利である。このSVRの向上は、標準的治療(SOC)(インターフェロンなし)と比較するとかなり毒性の低いレジメンにおいて達成される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的となる対象に、式中、nが1または2であり、Rが水素、アシル、アルキル、またはペプチド断片であり、かつXが芳香族アミノ酸もしくは複素環アミノ酸またはその誘導体である、式A:

の免疫調節化合物の有効量を投与する段階
を含む、標的となる対象においてC型肝炎(HepC)感染症を処置または軽減するための治療方法であって、
(i) 該免疫調節化合物が、0.001mg/kgを上回る投与量で該対象に投与されるか、
(ii)該免疫調節化合物が、該対象へのリバビリン投与をさらに含む併用療法レジメンにおいて投与され、該免疫調節化合物および該リバビリンが、該療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に該対象に投与されるか、
(iii)該免疫調節化合物が、C型肝炎の特異的標的抗ウイルス療法(STAT‐C)剤を用いた併用療法レジメンにおいて投与され、該免疫調節化合物および該STAT‐C剤が、該療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に該対象に投与されるか、または、
(iv) (i)、(ii)、および(iii)のうちの少なくとも2つの組み合わせである、
方法。
【請求項2】
Xが、L‐トリプトファンまたはD‐トリプトファンである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記免疫調節化合物が、SCV‐07である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記免疫調節化合物が、0.001mgを上回り最大約700mgまでの範囲内の投与量で投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記範囲が、約0.07〜700mgである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記範囲が、約0.7〜70mgである、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記範囲が、約7〜70mgである、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記免疫調節化合物が、0.001mg/kgを上回り最大約10mg/kgまでの範囲内の投与量で投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記範囲が、約0.01mg/kgを上回り約10mg/kgまでの範囲である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記範囲が、約0.1〜1mg/kgである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記併用療法レジメンにおいて、前記リバビリンが、約100〜2000mg/日の範囲内の投与量で投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記範囲が、約800〜1200mg/日である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記範囲が、約1000〜1200mg/日である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記免疫調節化合物が、前記対象とする対象にインターフェロンを投与することなく、療法レジメンにおいて該対象とする対象に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの前記インターフェロンが、αインターフェロン、βインターフェロン、γインターフェロン、またはそれらの組み合わせである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記インターフェロンが、αインターフェロンである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記インターフェロンが、βインターフェロンである、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記インターフェロンが、γインターフェロンである、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記STAT‐C剤が、約1000〜3000mg/日の投与量で投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記療法レジメンにおいて、リバビリンが、前記式Aの化合物もしくは前記STAT‐C剤のうちの少なくとも1つと別個にまたは一緒に、約100〜2000mg/日の範囲内の投与量で投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記STAT‐C剤が、SCH503034、VX‐950、VX500、R7227、ITMN‐191、ACH‐1095、TMC435350、BILN‐2061、ACH‐806、GS9190、GSK625433、R7128、R6126、VCH‐759、MK‐0608、IDX‐184、A‐837093、AG‐021541、NM283、HCV‐796、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1つのインターフェロンが、前記免疫調節化合物とともに投与され、該免疫調節化合物および該インターフェロンが、療法レジメンにおいて別個にまたは一緒に前記対象に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記インターフェロンが、インターフェロンα‐2aである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記インターフェロンが、ペグ化インターフェロンα‐2aである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記インターフェロンが、インターフェロンα‐2bである、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記インターフェロンが、ペグ化インターフェロンα‐2bである、請求項25に記載の方法。

【公表番号】特表2011−530519(P2011−530519A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522157(P2011−522157)
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/052666
【国際公開番号】WO2010/017178
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(593199563)サイクローン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (17)
【氏名又は名称原語表記】SciClone Pharmaceuticals,Inc.
【住所又は居所原語表記】950 Tower Lane, Suite 900, Foster City, California 94404, United States of America
【Fターム(参考)】