説明

入力装置および入力制御プログラム

【課題】1のテキストが特定されないような操作をユーザが行った場合であっても、ユーザの操作性が損なわれることを抑制できる入力装置および入力制御プログラムを提供すること。
【解決手段】ユーザがソフトウェアキーボードSKの複数のキー領域Kを操作することにより、複数のテキストが特定された場合、MFP10は、ユーザ操作に基づいて特定される複数のテキストのうち1のテキストを、特別な表示色(例えば赤)でテキスト表示部TEに表示させる。例えば、図2(c)に示すように、ユーザ操作に基づいて、2つのテキスト「c,d」が特定される場合には、1のテキスト「c」を特別の表示色でテキスト表示部TEに表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置および入力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、入力装置において、接触面積判定部により所定の閾値以上の面積での接触が検知された操作キーが複数ある場合、各操作キーに割り当てられた文字に対応する変換候補文字列のリストを作成し、作成したリストを表示することを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−79631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の入力装置によれば、ユーザは、誤って複数の操作キーに触れてしまう度に、いちいち複数の変換候補を確認しなければならない。よって、ユーザの操作性が損なわれるおそれがあるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、1のテキストが特定されないような操作をユーザが行った場合であっても、ユーザの操作性が損なわれることを抑制できる入力装置および入力制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、テキストを表示するテキスト表示部と、複数の操作領域を備え各操作領域にテキストが割り当てられた操作部と、前記操作部に対する操作を検出するタッチパネルと、前記タッチパネルより入力された信号に基づいて、前記操作部において指定されたテキストを特定する特定手段と、前記特定手段により単数のテキストが特定される場合、当該テキストを第1の態様で前記テキスト表示部に表示させる第1表示制御手段と、前記特定手段により複数のテキストが特定される場合、当該複数のテキストのうち少なくとも1のテキストを、前記第1の態様と異なる第2の態様で、前記テキスト表示部に表示させる第2表示制御手段とを備える。
【0007】
なお、本発明は、入力装置を制御する制御装置、入力方法、入力制御プログラム、当該プログラムを記録する記録媒体等の種々の態様で実現可能である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の入力装置によれば、ユーザは操作部を操作することにより、テキスト表示部にテキストを表示させることができる。ここで、タッチパネルにより入力された信号に基づいて単数のテキストが特定される場合、当該テキストは第1の態様で表示される。一方、タッチパネルにより入力された信号に基づいて複数のテキストが特定される場合、当該複数のテキストのうち少なくとも1のテキストが第1の態様とは異なる第2の態様で表示される。よって、ユーザは、操作により単数のテキストを特定できたか又は複数のテキストを特定してしまったのかを気にすることなく、とりあえず操作部の操作を継続し、テキスト表示部に表示されたテキストを後でまとめて確認することで、複数のテキストを特定してしまった操作を認識できる。よって、ユーザが誤入力を容易に発見でき、且つ、1のテキストが特定されないような操作をユーザが行った場合であっても、ユーザの操作性が損なわれることを抑制できるという効果がある。
【0009】
請求項2記載の入力装置によれば、請求項1記載の入力装置の奏する効果に加え、タッチパネルにより入力された信号に基づいて特定される複数のテキストのうち、1のテキストが第2の態様で表示され、当該第2の態様で表示されるテキストに対する指定を受け付けた場合、前記複数のテキストが表示される。よって、ユーザは、第2の態様で表示されているテキストを指定するという簡単な操作で、修正候補を視認でき、操作性が良いという効果がある。
【0010】
請求項3記載の入力装置によれば、請求項2記載の入力装置の奏する効果に加え、候補表示制御手段が表示させたテキストの中からいずれかを選択する操作を受け付けた場合、テキスト表示部において指定されたテキストが、前記候補表示制御手段が表示させたテキストの中から選択されたテキストに変更されるので、テキストの修正が容易であり、操作性が良いという効果がある。
【0011】
請求項4記載の入力装置によれば、請求項3記載の入力装置の奏する効果に加え、複数のテキストが特定される場合であっても、1のテキストが第1候補テキストとして決定されて第2の態様でテキスト表示部に表示されるので、当該第1候補テキストが指定された場合に、候補表示制御手段が表示させるテキストが存在することを、ユーザに認識させることができるという効果がある。
【0012】
請求項5記載の入力装置によれば、請求項4記載の入力装置の奏する効果に加え、第1候補テキストが、候補表示制御手段が表示させたテキストのいずれかに変更される場合には、その変更の履歴を示す履歴情報が記憶され、その履歴情報に基づいて第1候補テキストが決定されるので、過去の変更の履歴に基づく適切な第1候補テキストをユーザに提示できるという効果がある。
【0013】
請求項6記載の入力装置によれば、請求項5記載の入力装置の奏する効果に加え、複数のテキストと、当該複数のテキストの中から選択されたテキストと、当該テキストが前記複数のテキストの中から選択された回数とに基づいて、適切な第1候補テキストを決定し、ユーザに提示できるという効果がある。
【0014】
請求項7記載の入力装置によれば、請求項6記載の入力装置の奏する効果に加え、テキストの入力確定が指示された時点において、第1候補テキストを変更することにより表示されているテキストが存在する場合に、当該テキストについて履歴情報を更新するので、ユーザの最終的な意図を反映した履歴情報を記憶させることができるという効果がある。
【0015】
請求項8記載の入力装置によれば、請求項7記載の入力装置の効果に加え、複数のテキストのうち、当該複数のテキストの中から選択された回数が最も多いテキストを、第1候補テキストとしてユーザに提示できるという効果がある。
【0016】
請求項9記載の入力装置によれば、請求項7または8に記載の入力装置の奏する効果に加え、複数のテキストのうち、当該複数のテキストの中から所定回数以上選択されているテキストを、第1候補テキストとしてユーザに提示できるという効果がある。
【0017】
請求項10記載の入力装置によれば、請求項4記載の入力装置の奏する効果に加え、ユーザが2以上の操作領域を操作した場合には、最も接触面積が大きい操作領域に対応するテキストを、第1候補テキストとしてユーザに提示できるという効果がある。
【0018】
請求項11記載の入力装置によれば、請求項4記載の入力装置の奏する効果に加え、複数のテキストが特定される場合、最も早く操作された位置に対応するテキストを、第1候補テキストとしてユーザに提示できるという効果がある。
【0019】
請求項12記載の入力装置によれば、請求項4記載の入力装置の奏する効果に加え、複数のテキストが特定される場合、最も遅くまで操作されていた位置に対応するテキストを、第1候補テキストとしてユーザに提示できるという効果がある。
【0020】
請求項13記載の入力装置によれば、請求項3から12のいずれに記載の入力装置の奏する効果に加え、候補表示制御手段が表示させた複数のテキストの中から選択されるテキストが、テキスト表示部において指定されたテキストと同一である場合、テキスト表示部における表示が更新されない。
【0021】
請求項14記載の入力装置によれば、請求項3から12のいずれかに記載の入力装置の奏する効果に加え、候補表示制御手段が表示させたテキストの中からいずれかが選択された場合、当該選択されたテキストが、テキスト表示部において指定されたテキストと同一であるか否かに関わらず、テキスト表示部における表示が更新される。
【0022】
請求項15記載の入力制御プログラムによれば、コンピュータにおいて実行されることにより、請求項1記載の入力装置と同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の入力装置の一実施形態であるMFPの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】MFPにおけるテキスト入力の操作方法を説明する図である。
【図3】MFPにおけるテキスト列の修正方法を説明する図である。
【図4】(a)は修正履歴テーブルの構成を模式的に示す図であり、(b)は入力テキストテーブルの構成を模式的に示す図である。
【図5】MFPにおいて実行されるテキスト入力処理を示すフローチャートである。
【図6】MFPにおいて実行される入力結果表示処理を示すフローチャートである。
【図7】MFPにおいて実行される入力修正処理を示すフローチャートである。
【図8】MFPにおいて実行される履歴更新処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の入力装置の一実施形態である多機能周辺装置(以下、「MFP(Multi Function Peripheral)」と称す)10の電気的構成を示したブロック図である。MFP10は、プリンタ機能、コピー機能、スキャン機能などの各種機能を有する複合機である。特に、本実施形態のMFP10は、ソフトウェアキーボードにおいて1のテキストが特定されないような操作をユーザが行った場合であっても、ユーザの操作性が損なわれることを抑制できるように構成されている。
【0025】
MFP10は、CPU11、フラッシュメモリ12、RAM13、操作キー14、LCD15、タッチパネル16、スキャナ17、プリンタ18、LANI/F19を主に有し、これらはバスライン21を介して互いに接続されている。
【0026】
CPU11は、フラッシュメモリ12に記憶される固定値やプログラム、RAM13に記憶されているデータなどに従って、MFP10が有する機能の制御や、バスライン21と接続された各部を制御する。フラッシュメモリ12は、MFP10の動作を制御する制御プログラム12a、修正履歴テーブル12bなどが記憶された書換可能な不揮発性のメモリである。CPU11は、この制御プログラム12aに従い、後述するテキスト入力処理(図5)を実行する。修正履歴テーブル12bについては、図4を参照して後述する。
【0027】
RAM13は、書換可能な揮発性のメモリであり、入力テキストテーブル13aを記憶する。入力テキストテーブル13aについては、図4を参照して後述する。
【0028】
操作キー14はハードキーであり、MFP10に各種情報や指示を入力する。LCD15は、液晶表示装置である。LCD15の表示面には、静電容量方式のタッチパネル16が設けられる。スキャナ17は、原稿を読み取り、その読み取った原稿の画像データを生成する装置である。プリンタ18は、記録紙に画像を印刷する装置である。LANI/F19は、LAN(図示せず)を介してMFP10と他の装置と通信可能に接続するためのインターフェイスである。
【0029】
図2,図3を参照して、MFP10におけるテキスト入力の操作方法を説明する。図2(a)は、MFP10のLCD15に表示されるテキスト入力画面の一例を示す図である。テキスト入力画面は、ソフトウェアキーボードSKと、テキスト表示部TEと、確定ボタンBT1と、キャンセルボタンBT2とを含む。
【0030】
ソフトウェアキーボードSKは、複数のキー領域Kを備え、各キー領域Kには1のテキストが割り当てられている。ユーザによってソフトウェアキーボードSKが操作される場合、MFP10は、タッチパネル16により入力された信号に基づいて、ソフトウェアキーボードSKにて指定されたテキストを特定する。具体的には、MFP10は、予め記憶している各キー領域Kの座標と、タッチパネル16により入力された信号に対応する座標(すなわち接触が検出された位置を示す座標)とに基づいて、操作されたキー領域Kを判断し、当該キー領域Kに割り当てられたキーを、指定されたテキストとして特定する。
【0031】
そして、特定したテキストを所定の表示色(例えば黒)で、テキスト表示部TEに表示させる。例えば、図2(b)に示すように、ソフトウェアキーボードSKにおいてテキスト「b」が指定された場合、テキスト表示部TEには、テキスト「b」を表示させる。ユーザは、ソフトウェアキーボードSKの操作を繰り返すことで、入力したテキストで構成されるテキスト列を作成し、テキスト表示部TEに表示させることができる。
【0032】
ここで、ユーザがソフトウェアキーボードSKの複数のキー領域Kを操作することにより、複数のテキストが特定された場合について説明する。この場合、MFP10は、ユーザ操作に基づいて特定される複数のテキストのうち1のテキストを、特別な表示色(例えば赤)でテキスト表示部TEに表示させる。図2(c)には、ユーザ操作に基づいて、2つのテキスト「c,d」が特定される場合において、1のテキスト「c」を特別の表示色でテキスト表示部TEに表示させた例を示している。
【0033】
このようにすれば、ユーザは、操作により1のテキストを特定できたか又は複数のテキストを特定してしまったのかを気にすることなく、とりあえずソフトウェアキーボードSKの操作を継続し、後でまとめてテキスト列を確認することで、複数のテキストを特定してしまった操作を認識でき、誤入力を容易に発見できる。
【0034】
すなわち、ソフトウェアキーボードSKを操作してテキストを入力する場合、ハードキーの場合とは異なり、指先へのフィードバックがない。よって、ユーザは、ソフトウェアキーボードSKを注視しながら操作を行う。本実施形態のMFP10によれば、ユーザは、ソフトウェアキーボードSKのみを見ながらテキストを順次入力し、いくつかのテキストを入力してから、テキスト表示部TEのテキスト列を視認することにより、誤入力の可能性があるテキスト(特別の表示色で表示されたテキスト)をまとめて認識できる。
【0035】
よって、テキスト列の入力中に、1のテキストが特定されないような操作をユーザが行った場合であっても、ユーザはテキストの入力作業を中断したり、テキスト表示部TEを視認したりせずに、テキストの入力操作を継続できる。したがって、ユーザの操作性が損なわれることを抑制できる。
【0036】
なお、以下の説明では、ソフトウェアキーボードSKに対する1回の操作(押下)で特定されたテキストを、同時入力テキストと称する。また、テキストを特別の表示色で表示することを、強調表示と称する。また、テキストを通常の表示色で表示することを、通常表示と称する。
【0037】
図3は、MFP10におけるテキスト列の修正方法を説明する図である。図2を参照して説明したように、テキスト表示部TEにおいて、強調表示されているテキストは誤入力の可能性がある。よって、強調表示されているテキストに対する指定を受け付ける。そして、指定されたテキストに対応する同時入力テキストを、修正候補NとしてLCD15に表示させる。例えば、図3(a)に示す例では、強調表示されているテキスト「c」がユーザによって指定(押下)された場合、当該テキストに対応する同時入力テキスト「c,d」を、修正候補Nとして表示させる。
【0038】
そして、修正候補Nの中からいずれかを選択する操作を受け付けた場合、テキスト表示部TEにおいて指定された強調表示テキストを、修正候補Nの中から選択されたテキストに変更する。例えば、図3に示す例では、テキスト表示部TEにおいて指定された強調表示テキスト「c」を、修正候補Nの中から選択されたテキスト「d」に変更する(図3(b)参照)。なお、図3(b)に示すように、修正後のテキストも強調表示する。
【0039】
このように、ユーザは、テキスト表示部TEにおけるテキストの表示色に基づいて、修正候補Nが存在するテキストであるか否かを認識できる。そして、強調表示されているテキストを指定するという簡単な操作によって、同時入力テキストを修正候補Nとして視認できる。さらに、修正候補Nの中からいずれかを選択するという簡単な操作によって、テキスト表示部TEにおいて指定した強調表示テキストを、修正候補Nの中から選択したテキストに変更できる。よって、テキストの修正が容易であり、操作性が良い。
【0040】
このようにして、テキスト列の入力と修正を完了した場合、ユーザは、確定ボタンBT1を押下することによりテキストの入力確定を指示する。入力確定が指示された場合、MFP10は、テキストの入力受け付けを終了し、且つ、テキスト表示部TEに表示されたテキスト列を保存する。一方、入力したテキスト列を消去したい場合、ユーザは、キャンセルボタンBT2を押下することによりテキスト列の消去を指示する。この場合、テキスト列は記憶されない。
【0041】
なお、図3に示すように、修正候補Nは、ソフトウェアキーボードSKにおけるキー領域Kよりも大きいサイズで表示されることが好ましい。このようにすれば、ユーザは、修正候補NとソフトウェアキーボードSKとの違いを一目で把握でき、また、修正候補Nを容易に選択できる。
【0042】
図4(a)は、修正履歴テーブル12bの構成を模式的に示す図である。この修正履歴テーブル12bは、テキスト表示部TEにおけるテキストの変更の履歴を示す履歴情報を記憶する。履歴情報は、同時入力テキストと、適正テキストと、修正回数とを対応づけた情報である。
【0043】
同時入力テキスト格納部30は、第1から第4のテキスト格納部30a,30b,30c,30dを備え、最大4つのテキストを同時入力テキストとして格納する。適正テキスト格納部31は、同時入力テキストのうちテキスト表示部TEに最初に表示されたテキストが、ユーザによって修正された場合に、その修正後のテキストを、適正テキストとして格納する。
【0044】
修正回数格納部32は、同時入力テキストに示される複数のテキストの組み合わせの中から、適正テキストが選択された回数を示す修正回数を格納する。例えば、図4(a)に示す第1列目の履歴情報は、同時入力テキストとして特定されたテキスト「c,d」のうち、最初に「d」をテキスト表示部TEに表示させたが、最終的に「c」に修正された回数が10回であることを意味している。一方、第2列目の履歴情報は、同時入力テキストとして特定されたテキスト「c,d」のうち、最初に「c」をテキスト表示部TEに表示させたが、最終的に「d」に修正された回数が13回であることを意味している。
【0045】
図4(b)は、入力テキストテーブル13aの構成を模式的に示す図である。この入力テキストテーブル13aは、テキスト表示部TEに表示させるテキストに対応づけて同時入力テキストを記憶するテーブルであり、表示入力番号格納部41と、同時入力テキスト格納部42とを備える。
【0046】
同時入力テキスト格納部42は、第1〜第4のテキスト格納部42a,42b,42c,42dを備え、同時入力テキスト(すなわち、ソフトウェアキーボードSKに対する1回の操作で特定されたテキスト)を格納する。なお、同時入力テキストのうち、第1テキスト格納部42aに格納されたテキストを、以下、第1テキストと称する。ユーザ操作に基づいて1の同時入力テキストが特定される場合には、当該1のテキストが第1テキストとして決定される。また、ユーザ操作に基づいて複数の同時入力テキストが特定される場合には、それら複数の同時入力テキストの中から1つのテキストが第1テキストとして決定され、テキスト表示部TEに最初に表示される。第1テキストの決定方法については、図6を参照して後述する。
【0047】
表示入力番号格納部41は、同時入力テキストのうちいずれのテキストをテキスト表示部TEに表示中であるかを示す表示入力番号を格納する。例えば、表示入力番号が1の場合、同時入力テキストのうち、第1テキストをテキスト表示部TEに表示中であることを意味している。また、表示入力番号が1ではない場合、第1テキスト以外のテキストを表示中であることを意味している。すなわち、第1テキストとして最初に表示されたテキストが、ユーザの意志により別のテキストに変更されていることを意味している。
【0048】
なお、同時入力テキストと表示入力番号とを対応づけた情報を、入力情報と称する。また、入力テキストテーブル13aにおいて、入力情報が格納されている位置が、テキスト表示部TEにおける各テキストの表示位置に対応する。具体的には、入力テキストテーブル13aのn行目に格納されている入力情報で特定されるテキストが、テキスト表示部TEにおける先頭からn番目に表示される。
【0049】
図5は、MFP10において実行されるテキスト入力処理を示すフローチャートである。この処理は、テキスト入力画面(図2)に対する操作を受け付ける処理であり、MFP10において、テキスト入力の受付を開始する場合に実行される。
【0050】
まず、CPU11は、入力テキストテーブル13aをクリアし(S501)、ソフトウェアキーボードSKをテキスト入力画面に表示させる(S502)。そして、タッチパネル16が操作されない場合(S503:No)、CPU11は次のステップに移行しない。一方、タッチパネルが操作されると(S503:Yes)、CPU11は、その操作位置に処理が割り当てられているか否かを判断する(S504)。操作位置に何の処理も割り当てられていない場合(S504:No)、CPU11は、S503から処理を繰り返す。
【0051】
操作位置に処理が割り当てられ(S504:Yes)、且つ、操作位置がソフトウェアキーボードSK上である場合(S505:Yes)、CPU11は、入力結果表示処理を実行し(S506)、S503に戻る。入力結果表示処理(S506)は、ユーザ操作に基づいて特定されるテキストを、テキスト表示部TEに表示させる処理であるが、詳細は図6を参照して後述する。
【0052】
操作位置がソフトウェアキーボードSK上ではなく(S505:No)、テキスト表示部TE上である場合(S507:Yes)、CPU11は、操作位置に強調表示テキストがあるか否かを判断する(S508)。そして、操作位置に強調表示テキストがある場合(S508:Yes)、すなわち、強調表示テキストに対する指定を受け付けた場合、CPU11は、入力修正処理を実行し(S509)、S503に戻る。入力修正処理(S509)は、テキスト表示部TEにおいて指定された強調表示テキストを修正する処理であるが、詳細は図7を参照して後述する。なお、テキスト表示部TE上において、操作位置に強調表示テキストがない場合(S508:No)、CPU11はS509をスキップし、S503に戻る。
【0053】
操作位置がテキスト表示部TE上ではなく(S507:No)、確定ボタンBT1上である場合(S510:Yes)、CPU11は、強調表示テキストについて修正がされたか否か、すなわち、第1テキストを変更する操作が行われたか否かを判断する(S511)。具体的には、入力テキストテーブル13aにおいて、表示入力番号が1ではない入力情報が存在するか否かを判断する。
【0054】
第1テキストを変更する操作が行われたと判断される場合(S511:Yes)、CPU11は、履歴更新処理を実行する(S514)。履歴情報更新処理(S514)は、履歴情報を更新する処理であるが、詳細は図8を参照して後述する。一方、第1テキストに変更がない場合(S511:No)、CPU11はS514をスキップする。そして、CPU11は、確定したテキスト列を例えばフラッシュメモリ12などに保存する(S515)。
【0055】
操作位置が確定ボタンBT1上ではなく(S510:No)、キャンセルボタンBT2上である場合(S512:Yes)、CPU11は、S511,S514,S515をスキップし、S516へ移行する。そして、CPU11は、ソフトウェアキーボードSKを非表示とし(S516)、処理を終了する。
【0056】
なお、操作位置がキャンセルボタンBT2上ではない場合(S512:No)、CPU11は、その操作位置に対応したその他の処理を実行し(S513)、S503の処理に戻る。
【0057】
図6は、入力結果表示処理を示すフローチャートである。この処理は、ユーザ操作に基づいて特定されるテキストを、テキスト表示部TEに表示させる処理である。
【0058】
まず、CPU11は、タッチパネル16により入力された信号に基づいて、ソフトウェアキーボードSKにおいて指定されたテキストを特定する(S600)。複数のテキストが特定される場合(S601:Yes)、特定した複数のテキストと同一の組み合わせの同時入力テキストを含む履歴情報を、修正履歴テーブル12bより取得する(S605)。この処理を、図4(a)を参照しながら説明する。複数のテキストとして、例えば「c,d」が特定された場合、同時入力テキストとして「c」と「d」との2つのテキストを含む履歴情報を、修正履歴テーブル12bより取得する。
【0059】
図6に戻り説明する。次に、取得した履歴情報のうち、修正回数が所定値(例えば15)以上の履歴情報が存在する場合(S606:Yes)であって、且つ、修正回数が所定値以上の履歴情報が1つだけ存在する場合(S607:No)、CPU11は、当該履歴情報により示される適正テキストを、第1テキストとして決定する(S608)。すなわち、今回特定された複数のテキストと同じ組み合わせの同時入力テキストの中から所定回数以上、適正テキストとして選択されているテキストを、第1テキストとして決定する。
【0060】
例えば、図4(a)に示す修正履歴テーブル12bには、同時入力テキスト「c,d」を含む2つの履歴情報が記憶されている。そのうち、修正回数が15以上である履歴情報は、第1行目の履歴情報のみである。よって、第1行目の履歴情報により示される適正テキスト「d」を、第1テキストとして決定する。
【0061】
図6に戻り説明する。修正回数が所定値以上の履歴情報が複数存在する場合であって(S607:Yes)、修正回数が最大の履歴情報が1つである場合(S609:Yes)、CPU11は、当該履歴情報により示される適正テキストを、第1テキストとして決定する(S610)。すなわち、今回特定された複数のテキストと同じ組み合わせの同時入力テキストの中から、適正テキストとして選択された回数が最も多いテキストを、第1テキストとして決定する。
【0062】
履歴情報に基づいて第1テキストを決定することにより、過去の変更の履歴に基づく適切な第1テキストを決定し、ユーザに提示できる。ここで、適切な第1テキストとは、ユーザにとって修正の可能性が低いテキストを意味している。すなわち、過去の変更の履歴に基づいて、ユーザが最も選択する可能性が高いテキストを第1テキストとして最初に表示させることで、テキスト修正の手間を抑制している。
【0063】
一方、修正回数が最大の履歴情報が複数ある場合(S609:No)、または修正回数が所定値以上の履歴情報が存在しない場合(S606:No)、CPU11は、2以上のキー領域Kのうち、最も接触面積が大きいキー領域Kに対応するテキストを、第1テキストとして決定する(S611)。このようにすれば、ユーザ操作に応じた適切な第1テキストを決定し、ユーザに提示できる。
【0064】
次に、CPU11は、同時入力テキストを含む入力情報を生成し、入力テキストテーブル13aに記憶させる(S612)。例えば、同時入力テキストとして「c,d」が特定された場合において、「c」が第1テキストとして決定された場合には、図4(b)の3行目に図示する入力情報のように、第1テキスト「c」を入力テキストテーブル13aにおける第1テキスト格納部42aに格納し、「d」を第2テキスト格納部42bに格納する。また、表示入力番号格納部41には、第1テキストを表示することを示す「1」を格納する。そして、CPU11は、テキスト表示部TEにおいて、第1テキストを強調表示させ(S613)、本処理を終了する。
【0065】
一方、タッチパネル16により入力された信号に基づいて単数のテキストが特定される場合(S601:No)、CPU11は、特定したテキストを第1テキストとして決定し(S602)、入力情報を生成して入力テキストテーブルに記憶させる(S603)。なお、この場合に生成される入力情報は、同時入力テキストとして、1のテキストのみを含む。そして、CPU11は、テキスト表示部TEにおいて、第1テキストを通常表示させ(S604)、本処理を終了する。
【0066】
入力結果表示処理によれば、ユーザが複数のキー領域Kを操作することに基づいて複数のテキストが特定された場合であっても、ユーザに対しては、履歴情報または接触面積に基づいて決定した1のテキスト(第1テキスト)を提示できる。また、この第1テキストは強調表示されるので、当該第1テキストに対応する修正候補が存在することを、ユーザに認識させることができる。
【0067】
図7は、入力修正処理を示すフローチャートである。この処理は、強調表示されるテキストに対する指定を受け付けた場合に修正候補Nを表示させ、指定されたテキストを修正候補Nの中から選択されたテキストに修正する処理である。
【0068】
まず、CPU11は、指定された強調表示テキストに対応する入力情報を、入力テキストテーブル13aより取得する(S701)。そして、CPU11は、取得した入力情報に含まれる同時入力テキストを、修正候補NとしてLCD15に表示させ、修正候補Nの中からいずれかを選択する操作を受け付ける(S702)。そして、修正候補Nが選択されない間(S703:No)、CPU11は次のステップに移行しない。
【0069】
一方、修正候補Nが選択(押下)される場合(S703:Yes)、CPU11は、修正候補Nを非表示とする(S704)。そして、CPU11は、テキストの変更が指示されたか否かを判断する(S705)。具体的には、修正候補テキストNの中からユーザが選択したテキストが、テキスト表示部TEにおいてユーザが指定した強調表示テキストと異なるかを判断する。
【0070】
修正候補テキストNの中からユーザが選択したテキストが、テキスト表示部TEにおいてユーザが指定した強調表示テキストと異なる場合(S705:Yes)、CPU11は、テキスト表示部TEの表示を更新し(S706)、ユーザが指定した強調表示テキストを、ユーザが修正候補テキストNの中から選択したテキストに変更する。具体的には、表示入力番号を、ユーザが選択したテキストを示す番号に変更し、変更後の入力情報に基づいて、テキスト表示部TEにおける表示を更新する。なお、変更後のテキストも強調表示とする。
【0071】
一方、修正候補テキストNの中からユーザが選択したテキストが、テキスト表示部TEにおいてユーザが指定したテキストと同一である場合(S705:No)、CPU11は、S706をスキップして、本処理を終了する。すなわち、入力情報およびテキスト表示部TEにおける表示を更新しない。
【0072】
図8は、MFP10において実行される履歴更新処理を示すフローチャートである。この処理は、テキストの入力確定が指示された場合において、第1テキストを変更することにより表示されているテキストが存在する場合に、履歴情報を更新する処理である。
【0073】
まず、CPU11は、修正されたテキストに対応する入力情報を特定する(S801)。具体的には、入力テキストテーブル13aに記憶されている入力情報のうち、表示入力番号が1ではない入力情報を1つ特定する。
【0074】
次に、CPU11は、特定した入力情報に対応する履歴情報があるか否かを判断する(S802)。具体的には、入力情報に含まれる同時入力テキストと、同一の組み合わせの同時入力テキストを含み、且つ、修正後のテキストと同一のテキストを適正テキストとして含む履歴情報が、修正履歴テーブル12bに記憶されているか否かを判断する。
【0075】
入力情報に対応する履歴情報がある場合(S802:Yes)、すなわち、修正候補Nの組み合わせ及びユーザが最終的に選択した適正テキストについて、今回と同じ修正が過去に行われている場合、入力情報に対応する履歴情報の修正回数に1を加算する(S803)。
【0076】
一方、入力情報に対応する履歴情報がない場合(S802:No)、入力情報に対応する履歴情報を修正履歴テーブル12bに追加し、記憶させる(S804)。具体的には、特定した入力情報に含まれる同時入力テキストを修正履歴テーブル12bに記憶させ、表示入力番号で特定される表示中の修正後テキストを適正テキストとして記憶させ、且つ、修正回数として「1」を記憶させる。
【0077】
そして、修正されたテキストについて全て処理したか否かを判断し(S805)、否定される場合(S805:No)、CPU11は、S801から処理を繰り返す。このようにして処理を繰り返すうちに、S801の判断が肯定される場合(S805:Yes)、CPU11は、本処理を終了する。
【0078】
履歴更新処理によれば、テキスト列の入力確定が指示された時点において、第1テキストを変更することにより表示されているテキストが存在する場合に、当該テキストについて履歴情報を更新するので、ユーザの最終的な意図を反映した履歴情報を記憶させることができる。
【0079】
上記実施形態において、CPU11がコンピュータの一例である。MFP10が入力装置の一例である。制御プログラム12aが入力制御プログラムの一例である。ソフトウェアキーボードSKが操作部の一例である。キー領域Kが操作領域の一例である。黒色の表示色が第1の態様の一例であり、特定の表示色が第2の態様の一例である。第1テキストが第1候補テキストの一例である。
【0080】
S600を実行するCPU11が特定手段の一例である。S604を実行するCPU11が第1表示制御手段の一例である。S613を実行するCPU11が第2表示制御手段の一例である。S612を実行するCPU11が記憶制御手段の一例である。S508を実行するCPU11が指定受付手段の一例である。S702を実行するCPU11が候補表示制御手段、選択受付手段の一例である。S706を実行するCPU11が修正手段の一例である。S608,S610,S611を実行するCPU11が第1候補テキスト決定手段の一例である。S514を実行するCPU11が履歴記憶制御手段の一例である。S511を実行するCPU11が判断手段の一例である。
【0081】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0082】
例えば、上記実施形態で挙げた具体的数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。例えば、図6のS606の所定回数は適宜決めれば良い。また、修正履歴テーブル12b、入力テキストテーブル13aは、4未満または5以上のテキストを、同時入力テキストとして記憶可能に構成されていても良い。
【0083】
また、上記実施形態では、入力装置の一例としてMFP10を説明したが、プリンタ、スキャナ、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット端末、デジタルカメラなど各種の装置が入力装置の一例となり得る。
【0084】
また、上記実施形態では、接触面積が最大のキー領域Kに対応するテキストを、第1テキストとして決定した(図6のS611)。これに代えて、最も早く操作された位置に対応するテキストを、第1テキストとして決定しても良い。また、最も遅くまで操作されていた位置に対応するテキストを、第1テキストとして決定しても良い。これらの変形例であっても、ユーザ操作に応じた適切なテキストを、第1テキストとしてユーザに提示できる。
【0085】
また、上記実施形態では、テキスト表示部TEにおいてユーザが指定したテキストと、修正候補Nの中からユーザが選択したテキストとが同一である場合、テキスト表示部TEの表示を更新しないものとして説明した(図7のS705)。これに代えて、修正候補Nの中からテキストが選択された場合には、当該選択されたテキストがテキスト表示部TEにおいて指定されたテキストと同一であるか否かに関わらず、テキスト表示部TEにおける表示を更新しても良い。
【0086】
また、上記実施形態では、特定された複数のテキストのうち1のテキストを第1テキストとして決定し、テキスト表示部TEに表示させていたが、2以上のテキストをテキスト表示部TEに表示させても良い。
【0087】
また、上記実施形態では、タッチパネル16により入力された信号に基づいて単数のテキストが特定された場合には当該テキストを通常の表示色で表示させ、複数のテキストが特定された場合にはそれら複数のテキストのうち1のテキストを特別の表示色で表示させるものとして説明した。しかしながら、例えば、一方を太字で強調表示する、または点灯表示することにより、両者を視覚的に判別可能としても良い。
【0088】
また、上記実施形態では、テキストの一例としてアルファベットを例示したが、テキストは、文字に限られず、記号、語、絵文字などであっても良い。
【0089】
また、上記実施形態では、ソフトウェアキーボードSKの表示領域に重ねて、修正候補Nを表示させていたが、例えば、ソフトウェアキーボードSKに含まれるキー領域Kのうち、修正候補Nに相当するキー領域Kのみを有効とし、他のキー領域Kを無効とすることで、修正候補Nを表示させ、その選択を受け付けても良い。
【0090】
また、上記実施形態では、複数の履歴情報の修正回数が同一である場合には、接触面積が最大のキー領域Kに対応するテキストを第1テキストとして決定した。これに代えて、修正回数が同一である複数の履歴情報のうち、1の履歴情報(例えば最も小さいメモリ番地に記憶された履歴情報)の適正テキストを、第1テキストとして決定しても良い。
【0091】
また、上記実施形態では、ユーザ操作に基づいて複数のテキストが特定された場合、その複数のテキストのうち1のテキストを強調表示していた。しかしながら、当該1のテキストを通常表示させるように上記実施形態を変形しても良い。ただし、この変形例では、テキスト表示部TEにおいて当該1のテキストが指定された場合、当該テキストに対応づけて記憶している同時入力テキストを修正候補Nとして表示させることとする。このようにすれば、ユーザは、同時入力してしまったテキストを指定するという簡単な操作で、修正候補Nを視認でき、修正作業が容易である。
【0092】
また、上記実施形態では、複数のテキストうち1のテキストが強調表示される場合には、当該テキストが指定されることを条件として、修正候補Nが表示されるものとして説明した。しかしながら、修正候補Nの表示は必須ではなく、単に、強調表示を行うものであっても良い。
【0093】
また、上記実施形態では、修正候補Nの中からいずれかを選択する操作をタッチパネル6で検出していたが、この操作は、必ずしもタッチパネルで検出される必要はない。例えば、修正候補Nに割り当てられた番号をユーザがハードキーから入力することにより、修正候補Nを選択するように、上記実施形態を変形しても良い。テキスト表示部TEに表示されたテキストを指定する操作についても同様に、必ずしもタッチパネルで検出される必要はない。
【符号の説明】
【0094】
10 MFP
16 タッチパネル
K キー領域
N 修正候補
SK ソフトウェアキーボード
TE テキスト表示部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキストを表示するテキスト表示部と、
複数の操作領域を備え各操作領域にテキストが割り当てられた操作部と、
前記操作部に対する操作を検出するタッチパネルと、
前記タッチパネルより入力された信号に基づいて、前記操作部において指定されたテキストを特定する特定手段と、
前記特定手段により単数のテキストが特定される場合、当該テキストを第1の態様で前記テキスト表示部に表示させる第1表示制御手段と、
前記特定手段により複数のテキストが特定される場合、当該複数のテキストのうち少なくとも1のテキストを、前記第1の態様と異なる第2の態様で、前記テキスト表示部に表示させる第2表示制御手段とを備える入力装置。
【請求項2】
前記第2表示制御手段により、前記複数のテキストのうち少なくとも1のテキストを前記第2の態様で表示させる場合、前記第2の態様で表示させるテキストに対応づけて、前記特定手段により特定された前記複数のテキストを記憶部に記憶させる記憶制御手段と、
前記テキスト表示部に表示されるテキストのうち、前記第2の態様で表示されるテキストに対する指定を受け付ける指定受付手段と、
前記指定受付手段により、前記第2の態様で表示されるテキストに対する指定を受け付けた場合、指定されたテキストに対応づけて前記記憶部に記憶されている前記複数のテキストを表示させる候補表示制御手段とを備える、請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記候補表示制御手段が表示させたテキストの中からいずれかを選択する操作を受け付ける選択受付手段と、
前記選択受付手段により、前記候補表示制御手段が表示させたテキストの中からいずれかを選択する操作を受け付けた場合、前記テキスト表示部において指定されたテキストを、前記候補表示制御手段が表示させたテキストの中から選択されたテキストに変更する修正手段とを備える、請求項2記載の入力装置。
【請求項4】
前記特定手段により複数のテキストが特定される場合、当該複数のテキストのうち1のテキストを第1候補テキストとして決定する第1候補テキスト決定手段を備え、
前記第2表示制御手段は、前記第1候補テキスト決定手段により決定された前記第1候補テキストを、前記第2の態様で表示させる請求項3記載の入力装置。
【請求項5】
前記修正手段により前記第1候補テキストを前記候補表示制御手段が表示させたテキストのいずれかに変更した場合、その変更の履歴を示す履歴情報を、履歴記憶部に記憶させる履歴記憶制御手段を備え、
前記第1候補テキスト決定手段は、
前記履歴記憶部に記憶される前記履歴情報に基づいて、前記第1候補テキストを決定する請求項4記載の入力装置。
【請求項6】
前記履歴情報記憶制御手段は、
前記候補表示制御手段が表示させた複数のテキストと、当該複数のテキストの中から選択されたテキストとの組み合わせに対応づけて、当該テキストが前記複数のテキストの中から選択された回数を示す情報を、前記履歴情報として記憶させる、請求項5記載の入力装置。
【請求項7】
テキストの入力確定が指示されると、前記修正手段により前記第1候補テキストを前記複数のテキストのうちいずれかに変更することにより表示されているテキストが存在するかを判断する判断手段を備え、
前記履歴情報記憶制御手段は、
前記判断手段により、前記第1候補テキストを前記複数のテキストのいずれかに変更することにより表示されているテキストが存在すると判断される場合、当該テキストが前記複数のテキストの中から選択された回数を示す前記履歴情報を更新する、請求項6記載の入力装置。
【請求項8】
前記第1候補テキスト決定手段は、
前記特定手段により特定される複数のテキストのうち、当該複数のテキストの中から選択された回数が最も多いテキストを、前記第1候補テキストとして決定する請求項7記載の入力装置。
【請求項9】
前記第1候補テキスト決定手段は、
前記特定手段により特定される複数のテキストのうち、当該複数のテキストの中から所定回数以上選択されているテキストを、前記第1候補テキストとして決定する請求項7または8に記載の入力装置。
【請求項10】
前記第1候補テキスト決定手段は、
2以上の操作領域が操作されることに基づいて、前記特定手段により複数のテキストが特定される場合、前記2以上の操作領域のうち、最も接触面積が大きい操作領域に対応するテキストを、前記第1候補テキストとして決定する、請求項4記載の入力装置。
【請求項11】
前記第1候補テキスト決定手段は、
前記特定手段により複数のテキストが特定される場合、最も早く操作された位置に対応するテキストを、前記第1候補テキストとして決定する、請求項4記載の入力装置。
【請求項12】
前記第1候補テキスト決定手段は、
前記特定手段により複数のテキストが特定される場合、最も遅くまで操作されていた位置に対応するテキストを、前記第1候補テキストとして決定する、請求項4記載の入力装置。
【請求項13】
前記修正手段は、
前記テキスト表示部に前記第2の態様で表示されるテキストが指定されたことに基づいて前記候補表示制御手段が複数のテキストを表示させる場合において、前記候補表示制御手段が表示させた複数のテキストの中から選択されるテキストが、前記テキスト表示部において指定されたテキストと同一である場合、前記テキスト表示部における表示を更新しない、請求項3から12のいずれかに記載の入力装置。
【請求項14】
前記修正手段は、
前記テキスト表示部に前記第2の態様で表示されるテキストが指定されたことに基づいて前記候補表示制御手段が複数のテキストを表示させ、且つ、当該候補表示制御手段が表示させた複数のテキストの中からいずれかが選択された場合、当該選択されたテキストが、前記テキスト表示部において指定されたテキストと同一であるか否かに関わらず、前記テキスト表示部における表示を更新する、請求項3から12のいずれかに記載の入力装置。
【請求項15】
テキストを表示するテキスト表示部と、複数の操作領域を備え各操作領域にテキストが割り当てられた操作部と、前記操作部に対する操作を検出するタッチパネルと、コンピュータとを備えた情報処理装置において実行される情報処理プログラムであって、
前記タッチパネルより入力された信号に基づいて、前記操作部において指定されたテキストを特定する特定手段と、
前記特定手段により単数のテキストが特定される場合、当該テキストを第1の態様で前記テキスト表示部に表示させる第1表示制御手段と、
前記特定手段により複数のテキストが特定される場合、当該複数のテキストのうち少なくとも1のテキストを、前記第1の態様と異なる第2の態様で、前記テキスト表示部に表示させる第2表示制御手段として、前記コンピュータを機能させる入力制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−65070(P2013−65070A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201859(P2011−201859)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】