説明

共結晶およびその使用

基材上へその放射線照射によってイメージを形成する方法であって、前記基材は、その中またはその上に、重合性不飽和モノマーおよびスペーシング成分の共結晶を含み、前記共結晶は、放射線活性化色変化反応を起こす能力を有する、方法。ジアセチレンの反応性が低下したジアセチレンおよびスペーシング成分の共結晶も、この共結晶を含む表面コーティング組成物と共に、提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共結晶およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ジアセチレンなどの特定の不飽和化合物は、例えばUV放射線に曝露されると、光活性化色変化反応を起こすことが知られている。色変化反応に有用であるポリアセチレンは、特許文献1、特許文献2、および特許文献3に開示されている。そのようなジアセチレンの例は、10,12‐ペンタコサジイン酸である。
【0003】
色変化反応の機構は、ジアセチレン基のトポ化学的重合を介した共役ポリマーネットワークの形成を含む。しかし、分子内にジアセチレン部分−C≡C−C≡C−が存在することは、重合および色の形成が発生することを必ずしも意味しない。ジアセチレンの重合に対するトポ化学的必要条件は、V. Enklemannによって非特許文献1に開示されている。この文献は、その全体が本明細書に援用される。Enklemannの開示によると、分子間の繰り
返し距離dがおよそ490ピコメートル、および軸からの傾き角φがおよそ44°であることが、重合に必要とされる、隣接するジアセチレン基の1から4個の炭素のファンデルワールス接触に近い状態をもたらす。
【0004】
特許文献4は、ホスト分子およびゲスト共役モノマーを含む共役ポリマーを作製するための方法を開示しており、ここで、ホスト分子およびゲスト共役モノマーは、共役モノマーが重合に必要とされる正しい分子間距離および傾き角を有する共結晶を形成する。実際、その純粋な形態では、ゲスト共役モノマーは、重合することができない。
【0005】
特許文献4は、共役モノマーとして、ジアセチレンを含むポリアセチレンの重合について記載している。その具体例だけが、その反応性、すなわち重合のし易さが、適切な共結晶にて提供されることによって高められるトリアセチレンに関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4705742号
【特許文献2】国際公開第2006/018640号
【特許文献3】国際出願第PCT/GB2009/000174号
【特許文献4】米国特許第6417245号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Structural Aspects of the Topochemical Polymerization of Diacetylenes, Advanced Polymer Science, 1984, 63, 91-136
【発明の概要】
【0008】
本発明は、特許文献4に報告された効果を制御および利用し、適切な共結晶着色で提供することによって向上される効果的なイメージの形成および着色を達成することができる方法についての応用に一部基づいている。
【0009】
本発明は、重合性不飽和モノマーおよびスペーシング成分を含む共結晶が、放射線活性化色変化反応を起こす能力を有するという驚くべき発見に基づいている。この共結晶の放射線誘発色変化反応は、印刷用途および基材の着色におけるイメージ形成の基礎として用いることができる。本発明では、スペーシング成分は、発色重合性不飽和モノマーの反応
性を改変するように選択され、それによって、その用途の特定の必要性に合うようにその反応性が調整される。
【0010】
特定の用途では、低い反応性が必要とされる。従って、スペーシング成分は、不飽和モノマーが周囲条件下で重合する傾向を低下させるように選択される。他の用途では、反応性の増加が必要とされる。これは、通常は重合を起こさないが、共結晶化によって反応を起こす系となり得る特定の不飽和化合物で必要とされる場合がある。このような不飽和化合物は、他の特性を有していてよく、または公知の自己重合を起こす均等物と比較して、問題となっている用途にとってより適する共結晶を生じさせるものであってよい。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明における使用に適する好ましい重合性不飽和モノマーは、−C≡C−C≡C−の構造を含むジアセチレンおよび−C≡C−C≡C−C≡C−の構造を含むトリアセチレンなどの共役ポリアセチレンである。特に好ましいポリアセチレンは、複数の色を示す能力を有するものである。特定のジアセチレンは、例えば、UV光への曝露で青色に変化し、続いてさらなる曝露により紫色、赤色、橙色、および黄色に変化する。
【0012】
その純粋な形態では重合することのできない重合性不飽和モノマーから共結晶が形成される系の例は、特許文献4に開示されている。さらなる例は、Lauher et al. "Single crystal to single crystal topochemical polymerization by design", Acc. of Chem. Res. vol. 41, No. 9 (September 2008), pp. 1215 to 1229、に提供されている。
【0013】
これらの例では、重合性不飽和モノマーは、スペーシング成分と水素結合を介して連結され、トポ化学的重合が発生するための正しい距離および傾き角に保持される。特に好ましい重合性モノマーは、双極子‐双極子および水素結合などの超分子結合を形成する能力を有する基を持つ、ジ‐およびトリ‐アセチレンンなどのポリアセチレンである。特に好ましいポリアセチレンは、NまたはOなどの電気陰性度の高い元素を含む基を有するものである。そのような基の例としては、OH、COOH、エステル、アミド、チオール、チオエステル、ピリジル、フェノール類、NHR、NH2が挙げられるが、これらに限定さ
れず、さらにハロゲンおよび末端アセチレン‐Hも挙げられる。イオン性基またはイオン化可能基を含むスペーシング成分もまた好ましい。
【0014】
特に好ましいジアセチレン化合物は、「活性化可能」であり、すなわち、その最初の固体形態ではUV光に非反応性であり、この最初の形態では、本質的に光誘発色変化反応を起こす能力を持たない。しかし、前記ジアセチレン化合物が、例えば溶融され、再固化されると、それらはUV光に対して高い反応性を有する固体の形態へと変換し、続いて、無色から青色へ、マゼンタ色へ、赤色へ、橙色へ、黄色への、光誘発色変化反応を起こす。
【0015】
特に好ましいジアセチレンは、最初の溶融および再固化による活性化の後は無色であるが、光、特にUV光へ曝露すると青色になるものである。最も好ましいジアセチレン化合物は、カルボン酸およびその誘導体であり:
R−C≡C−C≡C−R’
ここで、Rおよび/またはR’は、COX基を含み、
ここで、Xは:−NHY、−OY、−SYであり、ここで、Yは、H、または少なくとも1つの炭素原子を含む任意の基である。
【0016】
カルボン酸基がアミド、エステル、またはチオエステルへ官能化された誘導体が、特にさらに好ましい。これらは、ジアセチレンカルボン酸を塩化オキサリルなどの塩素化剤と反応させ、次にこのジアセチレン酸塩化物をアミン、アルコール、またはチオールなどの求核性化合物と反応させることで、容易に作製することができる。特に好ましいジアセチ
レンカルボン酸化合物は、10,12‐ドコサジイン二酸、ならびにアミド、エステル、およびチオエステルなどのその誘導体である。アミドが特に好ましい。特別に特に好ましい10,12‐ドコサジイン二酸誘導体はアミドである。さらに特に好ましい10,12‐ドコサジイン二酸アミド誘導体は、少なくとも1つの、好ましくは両方のカルボン酸基がプロパルギルアミドへ変換されたプロパルギルアミドである(図1)。
【0017】
【化1】

図1: 10,12‐ドコサジイン二酸ジプロパルギルアミド
【0018】
プロパルギルアミドは、カルボン酸をプロパルギルアミンと反応させることで作製される。適切なアミドの作製に用いることができるその他の好ましいアミンとしては:ジプロパルギルアミンおよび1,1‐ジメチルプロパルギルアミンが挙げられる。
【0019】
光酸もしくは光塩基発生化合物、または熱酸もしくは熱塩基発生化合物を用いて、系の電荷を付加または除去することができ、このことは、静電反発力または静電引力によって引き起こされる結合長さdまたは傾き角φの変化に対応して、反応性の増加または反応性の減少を結果として引き起こす。適切な光酸発生剤としては、ヨードニウムおよびスルホニウム型などの「オニウム」型化合物が挙げられる。
【0020】
好ましいスペーシング成分は、重合性不飽和モノマーと超分子結合を形成する能力を有するものであり;双極子‐双極子結合および水素結合を形成する能力を有するものが特に好ましい。例としては、オキサラミド、ビニローグアミド(vinylogous amides)、イソ
シトシン(isocytocines)、アミノピリドン、アミノキノン、および尿素が挙げられる。オキサラミドが特に好ましく、最も好ましいのは、グリシンのオキサラミドなどのオキサラミド‐アミノ酸化合物である。
【0021】
ポリアセチレンおよびスペーシング成分の正しい組み合わせを選択することにより、共結晶の反応性を、問題となっている特定の用途の必要性に合わせて細かく調節することができる。
【0022】
ポリアセチレンが、純粋な場合に、非反応性または反応性が低すぎるのではなく、むしろ実際には反応性が高すぎるという場合があり得る。例えば、10,12‐ペンタコサジイン酸は、周知のように、UV光へ曝露されると、スペーシング成分の必要なしに、トポ化学的重合反応を介して青色を迅速に形成する。一方、特定の用途が反応性の低下を必要とする場合もあり得、例えば、高い光安定性を必要とする場合である。従って、純粋なモノマーよりも全体の反応性が低い共結晶を得るために、スペーシング成分が用いられる。スペーシング基は、反応性が低下される程度に重合性不飽和モノマーを分離するかまたはこれに傾きを与えると考えられる。ここでも、スペーシング成分を用いて重合性不飽和モノマーの反応性を細かく調整することができ、それにより、特定の用途におけるその有用性が高められる。例えば、10,12‐ペンタコサジイン酸のようなジアセチレンなど、高い反応性を有する光活性化発色不飽和モノマーを用いる用途において光安定性が必要とされる場合、スペーシング成分を用いて、ジアセチレンの分子間距離を増加させるか、ま
たはあまり有利ではない傾き角を導入することにより、反応性を低下させることができる。しかし、レーザーによって提供されるものなどの強い放射線曝露下では、重合はそれでも発生し、色変化反応が起こる。
【0023】
発色重合性不飽和モノマーおよびスペーシング成分が同一の分子内の一部分であることも可能である。このような分子は、自己相補的な超分子結合を固相で形成することができる。特に好ましいのは、発色重合性モノマーがジアセチレンまたはトリアセチレンなどのポリアセチレン性であり、スペーシング成分が分子間水素結合を形成する能力を有する場合である。
【0024】
発色不飽和モノマーは、遷移金属イオンを例とする金属イオンなどの化学種と複合体化する場合に、その分子間の間隔距離および傾き角を調節することができる。この場合、発色不飽和モノマーは、金属イオンとの配位結合を形成する能力を有する基を含む。
【0025】
本発明の共結晶は、放射線誘発色変化反応を起こす能力を有する必要がある。このことが、イメージングおよび着色の用途におけるその使用の基礎を形成する。この文脈におけるイメージングとは、基材上または基材内における、テキスト、文字、ロゴ、機械読み取り用コードなどのコード、例えばバーコード、装飾効果、証印、シンボル体系(symbologies)、図案(devices)、および図画などの放射線を用いた形成である。共結晶またはその成分を用いて、従来の染料および顔料と同様であるが、放射線活性化および多色という利点を有する着色を基材に施すことができる。共結晶は、予め作製されたものを適用してよく、または成分を適用して、基材内もしくは基材上にてin situで共結晶を形成してもよい。共結晶またはその成分は、製剤化してインクなどの表面コーティング製剤とし、公知のいずれの印刷適用技術を用いて基材に適用してもよい。基材は、公知のいずれの基材であってもよく、例えば、紙、カード、コルゲートもしくはボード、布地、プラスチック部品、プラスチックフィルム、ガラス、金属、ブリキ、または箔である。基材は、CDまたはDVDなどのデータキャリアであってよい。その他の例としては、食品などの食用物、ならびに錠剤および丸剤などの医薬単位用量製剤が挙げられる。
【0026】
共結晶またはその成分は、例えば射出成型または押出し技術を用いて、プラスチック部品またはフィルムなどの基材全体を構築させることができる。共結晶またはその成分が表面にコーティングされるのではなく、繊維構造の内部に埋め込まれた紙または布地は、本発明のさらなる態様である。
【0027】
色変化反応を活性化するために用いられる放射線は、200nmから20μmの範囲の波長であってよい。これは、レーザー、または非コヒーレント放射線、単色光、もしくは広帯域光であってよい。レーザーは、コンピュータ制御が可能であることから、正確なイメージを基材に描画するために、特に有用である。しかし、マスクと組み合わせた非コヒーレント放射線もまた、基材上にイメージを作製するために使用することができる。
【0028】
基材はまた、染料/顔料、UV、近赤外線、もしくは中赤外線吸収剤、抗菌剤、バインダー、TiO2などの白色剤、蛍光増白剤、熱もしくは光酸発生剤、ロイコ染料などの他
の発色剤、電荷移動剤、アンモニウムオクタモリブデートなどのモリブデート、メタホウ酸ナトリウム、ラジカル発生剤、ラジカル消光剤/捕捉剤、柔軟剤、サイズ剤、滑り防止剤、および気体拡散バリアなど、基材に一般的に適用される1もしくは2つ以上のその他の物質も含んでよい。
【0029】
本発明の放射線活性化発色共結晶およびそれを含む基材は、イメージ形成および着色が必要とされるいずれの用途にも用いてよい。例としては、これらに限定されないが、印刷、特に紙系もしくはプラスチック系基材上のデジタルインクレス印刷(digital inkless
printing)、プラスチック全体の着色、布地の着色および印刷、カラーフィルターの形成、特にLCDなどのディスプレイに用いられるカラーフィルター、セキュリティ用途、ならびに光記録ディスクが挙げられる。
【0030】
以下の実施例で本発明を実証する。
【実施例】
【0031】
実施例1
5,7‐ドデカジイン‐1,12‐ジオールおよびグリシンのオキサラミド
【0032】
【化2】

を、2つの異なる方法で紙に適用した:
a. バインダーを含む表面コーティングインク製剤による方法
b. 製造段階の過程で紙全体に組み込む方法
【0033】
IBMコンパチブルPCで制御した266nmのコヒーレントUVレーザーを用いて、この2つの基材上にテキストを書き、イメージおよび機械読み取り用コードを描画した。
【0034】
マスクを備えた非コヒーレント広帯域UV硬化装置を用いて、読み取り可能のテキストおよびイメージを作成した。
【0035】
実施例2
トリアセチレンジカルボン酸およびピリジンペンダント基を有するビニローグアミド
【0036】
【化3】

を、2つの異なる方法で紙に適用した:
a. バインダーを含む表面コーティングインク製剤による方法
b. 製造段階の過程で紙全体に組み込む方法
【0037】
IBMコンパチブルPCで制御した266nmのコヒーレントUVレーザーを用いて、この2つの基材上にテキストを書き、イメージおよび機械読み取り用コードを描画した。
【0038】
マスクを備えた非コヒーレント広帯域UV硬化装置を用いて、読み取り可能のテキストおよびイメージを作成した。
【0039】
実施例3
実施例1に記載の共結晶を、射出成型プロセスを用いてPEおよびPPに適用した。得られたプラスチック部品にUVランプを用いて色を付与した。
【0040】
実施例4
実施例2に記載の共結晶を、射出成型プロセスを用いてPPに適用した。得られたプラスチック部品にUVランプを用いて色を付与した。
【0041】
実施例5
実施例1に記載の共結晶を用いて、LCDディスプレイデバイスのカラーフィルターの作製に用いられる青色のプラスチックフィルムを作製した。
【0042】
実施例6
実施例2に記載の共結晶を用いて光記録ディスクを構築した。
【0043】
実施例7
10,12‐ペンタコサジイン酸およびグリシンのオキサラミドを、2つの異なる方法で紙に適用した:
a. バインダーを含む表面コーティングインク製剤による方法
b. 製造段階の過程で紙全体に組み込む方法
【0044】
IBMコンパチブルPCで制御した266nmのコヒーレントUVレーザーを用いて、この2つの基材上に、多色にて、テキストを書き、イメージおよび機械読み取り用コードを描画した。
【0045】
マスクを備えた非コヒーレント広帯域UV硬化装置を用いて、多色にて読み取り可能のテキストおよびイメージを作成した。
【0046】
この共結晶は、10,12‐ペンタコサジイン酸のみを含む同一のシステムと比較して、反応性が低いことが見出された。
【0047】
実施例8
10,12‐ペンタコサジイン酸およびグリシンのオキサラミドを、PEおよびPP中へ射出成型した。
【0048】
IBMコンパチブルPCで制御した266nmのコヒーレントUVレーザーを用いて、この2つのプラスチック部品上に、多色にて、テキストを書き、イメージおよび機械読み取り用コードを描画した。
【0049】
マスクを備えた非コヒーレント広帯域UV硬化装置を用いて、このプラスチック部品に読み取り可能のテキストおよびイメージを作成し、多色での全体の着色を施した。
【0050】
この共結晶は、10,12‐ペンタコサジイン酸のみを含む同一のシステムと比較して、反応性が低いことが見出された。
【0051】
実施例9
10,12‐ドコサジイン二酸ジプロパルギルアミドをバインダーおよびNIR吸収剤
と共にインクに製剤化した。このインクをCDおよびDVD上へコーティングした。次に、NIRレーザーを用いて、コーティングしたディスクの着色すべき特定の領域を活性化し、レーザーまたはランプなどのUV光源を用いてNIR活性化領域を青色に変化させた。次に、NIRレーザーを用いて青色領域を赤色に変化させ、多色イメージを作成した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上へその放射線照射によってイメージを形成する方法であって、前記基材は、その中またはその上に、重合性不飽和モノマーおよびスペーシング成分の共結晶を含み、前記共結晶は、放射線活性化色変化反応を起こす能力を有する、方法。
【請求項2】
前記共結晶が、前記不飽和モノマーよりも反応性が低い、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記共結晶が、前記不飽和モノマーよりも反応性が高い、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記不飽和モノマーが、前記スペーシング成分なしでは直接重合可能ではない、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記不飽和モノマーが、ポリアセチレンである、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリアセチレンが、ジアセチレン、トリアセチレン、またはテトラアセチレンである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記不飽和モノマーおよび前記スペーシング成分が、分子間結合によって結合している、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記分子間結合が、水素結合である、請求項8に記載の方法。
【請求項9】
前記分子間結合が、イオン結合である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記不飽和モノマーおよび前記スペーシング成分が、同一の分子の一部分である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記不飽和モノマーが、金属原子と配位結合している、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記共結晶において、隣接するモノマーが2.5から10Aの距離の間隔で配置され、25から65°の角度で配向される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記イメージが着色されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記イメージが、少なくとも2つの色を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記基材が、印刷用途に用いられるプラスチック部品、ディスプレイデバイスの一部、光記録ディスクの一部、または布地である、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
ジアセチレンおよびスペーシング成分の共結晶であって、前記ジアセチレンの反応性が低下している、共結晶。
【請求項17】
請求項16に記載の共結晶を含む、表面コーティング組成物。

【公表番号】特表2012−516795(P2012−516795A)
【公表日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548782(P2011−548782)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際出願番号】PCT/GB2010/050170
【国際公開番号】WO2010/089595
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(507055925)データレース リミテッド (24)
【氏名又は名称原語表記】DATALASE LTD.
【Fターム(参考)】