説明

内燃機関のクランク軸の軸受装置

【課題】 半割スラスト軸受のスラスト面のうち、クランク軸の回転方向の前方側の領域においても、油が十分に供給される内燃機関のクランク軸の軸受装置を提供する。
【解決手段】 半割スラスト軸受8の内径の中心位置A’は、半割ジャーナル軸受7の外径の中心位置Aに対し、クランク軸11の回転方向の後方側の半割ジャーナル軸受7の周方向端面側に近くなるように偏心させることで、クランク軸11の回転方向の前方側へ向かって次第にスラスト内径隙間10が小さくなる。このため、クランク軸11の回転方向の前方側のスラスト内径隙間10にも油が充填され、クランク軸11の回転方向の後方側からの油の流れにより、半割スラスト軸受8のスラスト面に油が押し出される。したがって、クランク軸11の回転方向の前方側の半割スラスト軸受8のスラスト面にも、油を十分に供給することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クランク軸の径方向の荷重を支承するように一対の半割ジャーナル軸受を組み合わせて円筒形状となる主軸受を設け、前記半割ジャーナル軸受の内周面の周方向両端部にはクラッシュリリーフが形成された内燃機関のクランク軸の軸受装置であって、一対の前記半割ジャーナル軸受の少なくとも一方の半割ジャーナル軸受の軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部側には前記クランク軸の軸線方向の荷重を支承するように半割スラスト軸受を設けた内燃機関のクランク軸の軸受装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的な内燃機関のクランク軸の軸受装置においては、図10に示すように、クランク軸31のジャーナル部の径方向の荷重(ラジアル荷重)を支承するように一対の半割ジャーナル軸受27からなる主軸受が設けられる。また、半割ジャーナル軸受27の軸線方向の両端部側には、クランク軸31の軸線方向の荷重を支承するように半割スラスト軸受28が設けられる。この半割スラスト軸受28の内径及び外径の中心位置Aは、半割ジャーナル軸受27の外径の中心位置Aと同心となるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来のクランク軸31のジャーナル部を支承する主軸受では、図10に示すように、半割ジャーナル軸受27の内周面にクラッシュリリーフ27aを形成することにより、一対の半割ジャーナル軸受27を軸受ハウジング(図示しない)に組み付けたとき、クランク軸31のジャーナル部との間にリリーフ隙間29が設けられ、一対の半割ジャーナル軸受27の突き合わせ端面の位置ずれや変形を吸収することが図られている。
【0004】
上記のように構成したクランク軸31の軸受装置においては、図11に示すように、一対の半割スラスト軸受28に対して、主に半割ジャーナル軸受27のリリーフ隙間29から油が供給される。一方の半割スラスト軸受28を基準にすると、その半割スラスト軸受28への油の供給は、その半割スラスト軸受28を幅方向の端面側に配置する半割ジャーナル軸受27のリリーフ隙間29のうち、主にクランク軸31の回転方向の後方側のリリーフ隙間29からなされる。このように、半割ジャーナル軸受27のリリーフ隙間29から排出された油は、半割スラスト軸受28の内径面と、クランク軸31のジャーナル表面と、軸受ハウジング(図示しない)の側面と、クランク軸31のスラストカラー面と、の間に設けられたスラスト内径隙間30に流入する。そして、スラスト内径隙間30に流入した油は、回転するクランク軸31のスラストカラー面に付随し、クランク軸31の回転方向の前方側へと流され、さらに遠心力の作用により、半割スラスト軸受28のスラスト面とクランク軸31のスラストカラー面との間に進入することで、一対の半割スラスト軸受28に対して油が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−71312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年の内燃機関では、オイルポンプの小型化がなされ、スラスト軸受への油の供給量が減少している。従来のクランク軸31の軸受装置では、図10に示すように、半割スラスト軸受28の内径及び外径の中心位置Aが半割ジャーナル軸受27の外径の中心位置Aと同心であり、半割スラスト軸受28の周方向にわたってスラスト内径隙間30が一定となっている。このため、図11に示すように、半割スラスト軸受28の周方向の後方側では、スラスト内径隙間30が油で満たされ、半割スラスト軸受28のスラスト面へ進入する油の量が十分であるのに対し、半割スラスト軸受28の周方向の前方側へ向かって次第にスラスト内径隙間30の油の量が少なくなり、半割スラスト軸受28のスラスト面へ進入する油の量も減少する(実線矢印→破線矢印→点線矢印の順に油量の減少を模式図的に示している)。すなわち、半割スラスト軸受28のスラスト面のうち、クランク軸31の回転方向の前方側の領域では、クランク軸31のスラストカラー面との間に流れる油が不足し、摩耗や焼付が発生する場合がある。
【0007】
本発明は、上記した事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、半割スラスト軸受のスラスト面のうち、クランク軸の回転方向の前方側の領域においても、油が十分に供給される内燃機関のクランク軸の軸受装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、クランク軸の径方向の荷重を支承するように一対の半割ジャーナル軸受を組み合わせて円筒形状となる主軸受を設け、前記半割ジャーナル軸受の内周面の周方向両端部にはクラッシュリリーフが形成された内燃機関のクランク軸の軸受装置であって、一対の前記半割ジャーナル軸受の少なくとも一方の半割ジャーナル軸受の軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部側には前記クランク軸の軸線方向の荷重を支承するように半割スラスト軸受を設けた内燃機関のクランク軸の軸受装置において、前記半割スラスト軸受の内径の中心位置は、前記半割ジャーナル軸受の周方向両端部を結ぶ仮想線上において、前記半割ジャーナル軸受の外径の中心位置に対し、前記クランク軸の回転方向の後方側の前記半割ジャーナル軸受の周方向端面側に近くなるように偏心させることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明においては、請求項1記載の内燃機関のクランク軸の軸受装置において、前記半割スラスト軸受の外径の中心位置は、前記半割ジャーナル軸受の外径の中心位置と同心であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明においては、半割スラスト軸受の内径の中心位置を、半割ジャーナル軸受の周方向両端部を結ぶ仮想線上において、半割ジャーナル軸受の外径の中心位置に対し、クランク軸の回転方向の後方側の半割ジャーナル軸受の周方向端面側に近くなるように偏心させることで、半割スラスト軸受におけるクランク軸の回転方向の後方側では、スラスト内径隙間(半割スラスト軸受の内径面と、クランク軸のジャーナル表面と、軸受ハウジングの側面と、クランク軸のスラストカラー面と、の間に設けられた隙間)が大きく、半割ジャーナル軸受のリリーフ隙間から排出された油を多量に収容することが可能となる。また、クランク軸の回転方向の前方側へ向かって次第にスラスト内径隙間が小さくなることで、クランク軸の回転方向の前方側のスラスト内径隙間にも油が充填され、クランク軸の回転方向の後方側からの油の流れにより、半割スラスト軸受のスラスト面に油が押し出される。したがって、近年の内燃機関では、半割スラスト軸受への油の供給量が減少する傾向にあるが、半割スラスト軸受のスラスト面のうち、クランク軸の回転方向の前方側の領域においても、油を十分に供給することができる。
【0011】
また、請求項2に係る発明のように、半割スラスト軸受の外径の中心位置が、半割ジャーナル軸受の外径の中心位置と同心であることで、相手材としての分割型軸受ハウジングに一対の半割スラスト軸受を組み付けるためのスラスト座面を円形凹部により構成すればよく、分割型軸受ハウジングを組み合わせた状態でスラスト座面を1回の機械加工で形成することが可能となり、クランク軸の軸受装置の生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】クランク軸の軸受装置の断面図である。
【図2】クランク軸の軸受装置の分解斜視図である。
【図3】一対の半割ジャーナル軸受の正面図である。
【図4】半割ジャーナル軸受の内面図である。
【図5】半割ジャーナル軸受と半割スラスト軸受との内径の中心位置の関係を示すクランク軸の軸受装置の正面図である。
【図6】半割スラスト軸受の正面図である。
【図7】スラスト内径隙間における油の流れを説明するためのクランク軸の軸受装置の正面図である。
【図8】別実施形態に係る半割ジャーナル軸受と半割スラスト軸受との内径及び外径の中心位置の関係を示すクランク軸の軸受装置の正面図である。
【図9】別実施形態に係る半割スラスト軸受の正面図である。
【図10】従来の半割ジャーナル軸受と半割スラスト軸受との内径の中心位置の関係を示すクランク軸の軸受装置の正面図である。
【図11】従来のスラスト内径隙間における油の流れを説明するためのクランク軸の軸受装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図1乃至図7を参照して説明する。図1は、クランク軸11の軸受装置1の断面図であり、図2は、クランク軸11の軸受装置1の分解斜視図であり、図3は、一対の半割ジャーナル軸受7の正面図であり、図4は、半割ジャーナル軸受7の内面図である。なお、上記した図は、実施形態に係る軸受装置の概略図であり、構成,構造等を理解し易くするために各箇所が誇張あるいは省略して描かれている。
【0014】
図1及び図2に示すように、クランク軸11の軸受装置1において、シリンダブロック2の下部に軸受キャップ3を取り付けて構成された組付け相手材としての分割型軸受ハウジング4には、軸受孔5と該軸受孔5の開口両端面の凹部により構成されるスラスト座面6とが形成されている。そして、軸受孔5には、クランク軸11の径方向の荷重を支承するように一対の半割ジャーナル軸受7を組み合わせて円筒形状となる主軸受が嵌着され、また、スラスト座面6には、クランク軸11のスラストカラー面12を介してクランク軸11の軸線方向の荷重を支承するように一対の半割スラスト軸受8から構成されるスラスト軸受が配設されている。
【0015】
図3及び図4に示すように、クランク軸11の軸受装置1においては、まず、一対の半割ジャーナル軸受7の内周面とクランク軸11のジャーナル表面との間に油が供給される。そして、この油は、回転するクランク軸11のジャーナル表面に付随し、半割ジャーナル軸受7の内周面におけるクランク軸11の回転方向の前方側となる周方向端面側へと流され、半割ジャーナル軸受7のクラッシュリリーフ面7aとクランク軸11のジャーナル表面との間の隙間(以下、リリーフ隙間9)を介して半割ジャーナル軸受7の幅方向の両端部から外部へ排出される。
【0016】
なお、半割ジャーナル軸受7にクラッシュリリーフ面7aを形成するクラッシュリリーフとは、半割ジャーナル軸受7の円周方向端面に近い領域の軸受壁厚さを円周方向端面に向かって次第に減じた壁厚減少領域を指し、該壁厚減少領域における半割ジャーナル軸受7の内周面の曲率中心位置が、その他の領域における半割ジャーナル軸受7の内周面の曲率中心位置と異なっている(SAE J506(項目3.26、項目6.4参照)、DIN1497(セクション3.2)、JIS D3102(項目2.4)で規定)。従来から、クランク軸11のジャーナル部を支承する一対の半割ジャーナル軸受7では、半割ジャーナル軸受7の内周面にクラッシュリリーフ面7aを形成することにより、一対の半割ジャーナル軸受7を分割型軸受ハウジング4に組み付けたとき、クランク軸11のジャーナル表面との間にリリーフ隙間9が設けられ、一対の半割ジャーナル軸受7の突き合わせ端面の位置ずれや変形を吸収することが図られている。
【0017】
上記のように構成したクランク軸11の軸受装置1においては、図3に示すように、一対の半割スラスト軸受8に対して、主に半割ジャーナル軸受7のリリーフ隙間9から油が供給される。一方の半割スラスト軸受8を基準にすると、その半割スラスト軸受8への油の供給は、その半割スラスト軸受8を幅方向の端面側に配置する半割ジャーナル軸受7のリリーフ隙間9のうち、主にクランク軸11の回転方向の後方側のリリーフ隙間9からなされる。このように、半割ジャーナル軸受7のリリーフ隙間9から排出された油は、半割スラスト軸受8の内径面と、クランク軸11のジャーナル表面と、分割型軸受ハウジング4の側面と、クランク軸11のスラストカラー面12と、の間の隙間(以下、スラスト内径隙間10)に流入する。そして、スラスト内径隙間10に流入した油は、回転するクランク軸11のスラストカラー面12に付随し、クランク軸11の回転方向の前方側へと流され、さらに遠心力の作用により、半割スラスト軸受8のスラスト面とクランク軸11のスラストカラー面12との間に進入することで、一対の半割スラスト軸受8に対して油が供給される。
【0018】
次に、本実施形態に係る半割スラスト軸受8について、図5乃至図7を参照して説明する。図5は、半割ジャーナル軸受7と半割スラスト軸受8との内径の中心位置の関係を示すクランク軸11の軸受装置1の正面図であり、図6は、半割スラスト軸受8の正面図であり、図7は、スラスト内径隙間10における油の流れを説明するためのクランク軸11の軸受装置1の正面図である。
【0019】
図5に示すように、半割スラスト軸受8の内径の中心位置A’は、半割ジャーナル軸受7の周方向両端部を結ぶ仮想線上において、半割ジャーナル軸受7の外径の中心位置Aに対し、クランク軸11の回転方向の後方側の半割ジャーナル軸受7の周方向端面側に近くなるように偏心させている。また、図6に示すように、半割スラスト軸受8のスラスト面の径方向の長さは均一であり、半割スラスト軸受8の外径の中心位置A’も、半割ジャーナル軸受7の外径の中心位置Aに対し、半割スラスト軸受8の内径の中心位置A’と同じく偏心させているため、一対の半割スラスト軸受8を組み合わせたときに外周が円形状とはならない。
【0020】
上記のように、半割スラスト軸受8の内径の中心位置A’を、半割ジャーナル軸受7の外径の中心位置Aに対し偏心させることで、半割スラスト軸受8におけるクランク軸11の回転方向の後方側では、スラスト内径隙間10が大きく、半割ジャーナル軸受7のリリーフ隙間9から排出された油を多量に収容することが可能となる。また、図7に示すように、クランク軸11の回転方向の前方側へ向かって次第にスラスト内径隙間10が小さくなることで、クランク軸11の回転方向の前方側のスラスト内径隙間10にも油が充填され、クランク軸11の回転方向の後方側からの油の流れにより、半割スラスト軸受8のスラスト面に油が押し出される。したがって、近年の内燃機関では、半割スラスト軸受8への油の供給量が減少する傾向にあるが、半割スラスト軸受8のスラスト面のうち、クランク軸11の回転方向の前方側の領域においても、油を十分に供給することができる。
【0021】
上記した実施形態(第1実施形態)においては、半割スラスト軸受8の外径の中心位置A’を、半割ジャーナル軸受7の外径の中心位置Aに対し偏心させており、一対の半割スラスト軸受8を組み合わせたときに外周が円形状とはならないものについて説明したが、次に、一対の半割スラスト軸受8を組み合わせたときに外周が円形状となる実施形態(第2実施形態)について、図8を参照して説明する。図8は、別実施形態に係る半割ジャーナル軸受7と半割スラスト軸受8との内径及び外径の中心位置の関係を示すクランク軸11の軸受装置1の正面図である。
【0022】
図8に示すように、半割スラスト軸受8の内径の中心位置A’を、半割ジャーナル軸受7の外径の中心位置Aに対し偏心させる一方で、半割スラスト軸受8のスラスト面の径方向の長さが均一ではなく、半割スラスト軸受8の外径の中心位置Aを、半割ジャーナル軸受7の外径の中心位置Aと同心とすることで、一対の半割スラスト軸受8を組み合わせたときに外周が円形状となるようにした。これにより、相手材としての分割型軸受ハウジング4に一対の半割スラスト軸受8を組み付けるためのスラスト座面6(図2参照)を円形凹部により構成すればよく、分割型軸受ハウジング4を組み合わせた状態でスラスト座面6を1回の機械加工で形成することが可能となり、クランク軸11の軸受装置1の生産性を高めることができる。
【0023】
なお、実施形態に係る半割スラスト軸受8は、図2に示すように、クランク軸11の軸受装置1において、一対の半割ジャーナル軸受7における各々の半割ジャーナル軸受7の軸線方向の両端部側に配設したものを示したが、一対の半割ジャーナル軸受7における少なくとも一方の半割ジャーナル軸受7の軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部側に配設するものでもよい。
【0024】
以上説明した実施形態に係る半割スラスト軸受8においては、図9に示すように、従来の半割スラスト軸受と同じく、次のような構成とすることが可能である。例えば、半割スラスト軸受8の外周面には、外側に突出する突起8aを形成してもよい。この突起8aは、分割型軸受ハウジング4のスラスト座面6と一体的に形成される係合溝(図示しない)に嵌合されて、スラスト座面6での半割スラスト軸受8の回転止めや、スラスト座面6に対する半割スラスト軸受8の位置決めがなされる。また、半割スラスト軸受8のスラスト面には、クランク軸11のスラストカラー面12との間に油をスムーズに供給するため、外周面と内周面とを連通する油溝8bを形成してもよい。
【0025】
さらに、半割スラスト軸受8のスラスト面における周方向両端部の領域には、クランク軸11のスラストカラー面12との局部当りを防止するため、周方向端部に向かって下降傾斜する傾斜面8cを形成してもよい。また、半割スラスト軸受8の内径面における周方向両端部の領域には、周方向端部に向かって切除する切除部8dを形成してもよい。また、半割スラスト軸受8の周方向両端面には、半割ジャーナル軸受7の周方向両端部を結ぶ仮想線との間に、S1=0.5mm程度の隙間を形成してもよい。
【符号の説明】
【0026】
1 軸受装置
7 半割ジャーナル軸受
7a クラッシュリリーフ面
8 半割スラスト軸受
9 リリーフ隙間
10 スラスト内径隙間
11 クランク軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランク軸の径方向の荷重を支承するように一対の半割ジャーナル軸受を組み合わせて円筒形状となる主軸受を設け、前記半割ジャーナル軸受の内周面の周方向両端部にはクラッシュリリーフが形成された内燃機関のクランク軸の軸受装置であって、
一対の前記半割ジャーナル軸受の少なくとも一方の半割ジャーナル軸受の軸線方向の両端部のうち少なくとも一方の端部側には前記クランク軸の軸線方向の荷重を支承するように半割スラスト軸受を設けた内燃機関のクランク軸の軸受装置において、
前記半割スラスト軸受の内径の中心位置は、前記半割ジャーナル軸受の周方向両端部を結ぶ仮想線上において、前記半割ジャーナル軸受の外径の中心位置に対し、前記クランク軸の回転方向の後方側の前記半割ジャーナル軸受の周方向端面側に近くなるように偏心させることを特徴とする内燃機関のクランク軸の軸受装置。
【請求項2】
前記半割スラスト軸受の外径の中心位置は、前記半割ジャーナル軸受の外径の中心位置と同心であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のクランク軸の軸受装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−219831(P2012−219831A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83033(P2011−83033)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(591001282)大同メタル工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】