説明

内視鏡システム

【課題】色票と基準色票データの対応付けを誤る可能性がなく、適切に内視鏡特性の補正が行えるようにすること。
【解決手段】内視鏡システムは、画像を撮影する内視鏡10と、基準色を有する色票50と、上記色票50が有する基準色に対応する基準色票データを保持する基準色票データ記録部24と、上記内視鏡10による上記色票50の撮影画像と上記基準色票データ記録部24が保持する上記基準色票データとを使用して、上記内視鏡10の特性を補正するための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出部23と、上記内視鏡10による被写体の撮影画像に対し、上記補正パラメータ算出部23で算出した上記補正パラメータを使用して色処理を行う色処理部22と、少なくとも上記基準色票データ記録部24を収容するとともに、上記色票50が設けられた筐体21と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡で撮影された画像の色補正を行う内視鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内視鏡により基準チャートである色票を撮影して、当該内視鏡の特性を補正する発明が記載されている。
【0003】
即ち、内視鏡の撮影画像を処理する内視鏡プロセッサに、上記色票に対応する基準色票データを保存しておき、上記内視鏡で撮影した色票の撮影画像と上記基準色票データとを使用して、上記内視鏡の特性を補正するための補正パラメータを算出し、実際の被写体の撮影の際には、被写体の撮影画像に対し、その算出した補正パラメータを使用して色処理を行う。
【特許文献1】特開平8−152566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、色票は、内視鏡や該内視鏡の撮影画像を処理する内視鏡プロセッサとは別に用意されている。従って、撮影した色票と、内視鏡プロセッサ内に保存されている補正に使用する基準色票データとの整合が取れず、誤って補正する場合がありえる。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、色票と基準色票データとの対応付けを誤る可能性がなく、適切に内視鏡特性の補正が行える内視鏡システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の内視鏡システムの一態様は、
画像を撮影する内視鏡と、
基準色を有する色票と、
上記色票が有する基準色に対応する基準色票データを保持する基準色票データ記録部と、
上記内視鏡による上記色票の撮影画像と上記基準色票データ記録部が保持する上記基準色票データとを使用して、上記内視鏡の特性を補正するための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出部と、
上記内視鏡による被写体の撮影画像に対し、上記補正パラメータ算出部で算出した上記補正パラメータを使用して色処理を行う色処理部と、
少なくとも上記基準色票データ記録部を収容するとともに、上記色票が設けられた筐体と、
を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、内視鏡補正のために使用する色票を筐体に設け、また対応した基準色票データを筐体内に保持することで、色票と基準色票データとが一体に管理されるので、色票と基準色票データの対応付けを誤る可能性がなく、適切に内視鏡特性の補正が行える内視鏡システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
【0009】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る内視鏡システムの構成を示す図である。
【0010】
本実施形態に係る内視鏡システムは、内視鏡10と、該内視鏡10の撮影画像を処理する内視鏡プロセッサ20と、該内視鏡プロセッサ20で処理された画像を表示するモニタ30と、上記内視鏡10用の光源40と、色票50と、から構成される。
【0011】
上記内視鏡プロセッサ20の筐体21内には、色処理部22、補正パラメータ算出部23、基準色票データ記録部24及びデータ出力部25が収容されている。なお、上記光源40も、この内視鏡プロセッサ20の筐体21内に収容され、光ケーブル等で内視鏡10に接続されていても良い。また、上記色票50は、この内視鏡プロセッサ20の筐体21に固定されている。
【0012】
ここで、上記色処理部22は、内視鏡10の撮影画像における、内視鏡10の特性の変化を原因とする色再現の変化を補正する。補正パラメータ算出部23は、そのような色処理部22での補正処理に使用する補正パラメータを算出する。基準色票データ記録部24は、上記色票50が有する基準色に対応する基準色票データを記録しているもので、この基準色票データは、上記補正パラメータ算出部23での補正パラメータの算出に使用される。データ出力部25は、上記色処理部22での補正後の画像をモニタ30に映像として表示させるものである。
【0013】
図2は、上記構成の本第1実施形態に係る内視鏡システムの動作フローチャートを示す図である。
【0014】
手術中又は検査中に、内視鏡10の色補正が必要となった場合、内視鏡10の使用者あるいは補助者が、所定の操作により内視鏡プロセッサ20を補正パラメータ取得モードに設定する(ステップS10)。その後、内視鏡10の使用者が、内視鏡10の先端を内視鏡プロセッサ20の筐体21に固定された色票50に向けて色票50を内視鏡10で撮影し、内視鏡10より撮影画像を内視鏡プロセッサ20内の色処理部22に送信する(ステップS11)。
【0015】
色処理部22では、内視鏡10より送信されてきた撮影画像を補正パラメータ算出部23に送信する(ステップS12)。その撮影画像を受け取った補正パラメータ算出部23は、基準色票データ記録部24に対して、色票50を撮影したデータの目標値である基準色票データの送信を要求する(ステップS13)。この送信要求を受けた基準色票データ記録部24では、基準色票データを補正パラメータ算出部23に送信する。こうして基準色票データを取得した補正パラメータ算出部23では、撮影画像と基準色票データとを照合することにより、補正パラメータを算出する(ステップS14)。この補正パラメータの算出法の詳細については後述する。
【0016】
算出された補正パラメータは、該補正パラメータ算出部23より色処理部22に送信される(ステップS15)。この補正パラメータを受けた色処理部22では、補正パラメータの取得が終了したことを、ランプによる表示やスピーカによる音出力で告知すると共に、補正パラメータ取得モードから通常モードに復帰する(ステップS16)。
【0017】
上記補正パラメータ取得終了の告知に応じて、内視鏡10の使用者は、周知の手法により内視鏡10の先端を、手術部位や検査部位である所望被写体に設定して、当該被写体を内視鏡10で撮影し、内視鏡10より撮影画像を内視鏡プロセッサ20内の色処理部22に送信する(ステップS17)。
【0018】
色処理部22では、上記補正パラメータ算出部23からの補正パラメータを使用して、上記被写体を撮影した撮影画像に対して色処理を行い、処理後の画像データをデータ出力部25に送信する(ステップS18)。データ出力部25は、その色処理後の画像データをモニタ30に送信し(ステップS19)、モニタ30が適切に色処理された画像データを表示する(ステップS20)。
【0019】
上記の動作により、内視鏡10の使用者は内視鏡10の特性を適正に反映した映像を参照して検査、処置、手術が可能となる。
【0020】
以下、補正パラメータの具体的な算出法について説明する。
補正パラメータ算出部23は、色処理部22から受け取った色票50の撮影画像より、予め決められた補正用画像領域の平均信号値を算出する。そして、この補正用画像領域の平均信号値と、基準色票データ記録部24より受け取った基準色票データとより、以下のようにして補正パラメータを算出する。
【0021】
即ち、補正用画像領域のN個の平均信号値
【数1】

【0022】
からなる行列
【数2】

【0023】
を、
【数3】

【0024】
とし、基準色票データのN点の目標信号値からなる行列を
【数4】

【0025】
としたとき、
【数5】

【0026】
となる補正行列Mを、最小自乗法などを使用し補正パラメータを算出する。この計算により、補正パラメータが算出される。
【0027】
以上のように、本第1実施形態に係る内視鏡システムによれば、内視鏡10の補正のために使用する色票50を、当該色票50の基準色票データを記録した基準色票データ記録部24を内蔵した内視鏡プロセッサ20の筐体21に固定しているので、色票50と基準色票データの対応付けを誤る可能性がなく、適切に内視鏡10の特性の補正が行える。
【0028】
[第2実施形態]
図3(A)は、本発明の第2実施形態に係る内視鏡システムの構成を示す図である。
【0029】
本第2実施形態に係る内視鏡システムにおいては、内視鏡プロセッサ20の筐体21に、内視鏡10を挿入する凹構造26を構成し、上記色票50は、その凹構造26の内部(底部または側面)に固定している。より詳しくは、直視型内視鏡が用いられるシステムにおいては色票50が凹構造26の底部に設けられ、側視型内視鏡が用いられるシステムにおいては色票50が凹構造26の側面に設けられる構造となっている。
【0030】
色票50を内視鏡10で撮影する際には、この凹構造26に内視鏡10の先端を挿入して撮影を行う。
【0031】
このような凹構造26を構成することにより、色票50に対する内視鏡10の先端の位置を規定でき、また、色票50の撮影の際に外光を遮光できるので、内視鏡10の特性だけでなく、光源40の特性の変化を原因とする色再現の変化を加味した補正を行うことが可能となる。
【0032】
また、上記凹構造26は、図3(B)に示すように、上記筐体21に設けられ、その底部または側面に上記色票50が固定された凹部26Aと、同図に両方向矢印で示すように、上記凹部26Aに対して着脱自在な内視鏡位置決め部26Bと、より構成するようにしても良い。この場合、内視鏡位置決め部26Bには、上記内視鏡10の先端を挿入し、当該内視鏡10で上記色票50を撮影可能に位置決めすると共に外光の進入を防止して遮光するための貫通孔26Cが設けられる。なお、図では、先端径の異なる内視鏡に対応できるように、複数の貫通孔26Cを設けているが、少なくとも一つあれば良いことは勿論である。複数の貫通孔26Cを設けた場合、各貫通孔26Cに対応して同一の色票50が固定配置される。
【0033】
また、貫通孔26C内には、内視鏡10ごとに想定される理想的な撮影距離を規定できるよう、突き当て構造26Dを構成しても良い。
【0034】
このような凹部26Aに対して着脱自在な内視鏡位置決め部26Bを持つことで、該内視鏡位置決め部26Bを取り外して、ガス滅菌やオートクレーブ処理などの滅菌処理を施すことが可能となる。よって、凹部26Aへの装着時には、内視鏡10に接触する面が滅菌された状態が保持され、手術中あるいは検査中に使用するのに、より好ましい。
【0035】
なお、この場合、上記内視鏡位置決め部26Bは、ガス滅菌、オートクレーブ処理などによる滅菌工程を経ても形状が変化しない材料から構成されることが必要である。
【0036】
また、使用しないときに上記貫通孔26Cにゴミなどが入らないように、蓋を設けて、上記貫通孔26Cを塞ぐようにしても良い。
【0037】
[第3実施形態]
図4は、本発明の第3実施形態に係る内視鏡システムの構成を示す図である。
【0038】
本第3実施形態に係る内視鏡システムにおいては、内視鏡プロセッサ20の筐体21に複数の種類の異なる色票50を固定し、筐体21内に収容された基準色票データ記録部24に、各色票50に対する基準色票データを保持しておく。そして、更に、筐体21内に、上記複数種類の色票50と上記基準色票データ記録部24に記録された基準色票データとの対応付けを管理し、上記内視鏡10によって選択的に撮影された色票50に対する基準色票データを上記基準色票データ記録部24から上記補正パラメータ算出部23に供給する色票管理部27を備える。
【0039】
このような構成とすることで、色処理部22から色票50の撮影画像を受け取った補正パラメータ算出部23は、色票管理部27に対して基準色票データの送信を要求し、この送信要求を受けた色票管理部27では、基準色票データ記録部24に記録された複数の基準色票データの内、上記内視鏡10で撮影された色票50に対応する基準色票データを補正パラメータ算出部23に送信する。この基準色票データを取得した補正パラメータ算出部23では、撮影画像と基準色票データとを照合することにより、補正パラメータを算出する。
【0040】
以上のように、本第3実施形態によれば、複数種類の色票50の内、これから撮影しようとする被写体に相応しい色票50を選択して補正パラメータを取得することが可能となる。
【0041】
また、上記の処理を、複数の色票50に対して行うことで、補正パラメータ算出部23は複数の補正パラメータを算出することができ、それらを例えば平均値を求めるなど所定の統合方法により統合して使用するようにしても良い。
【0042】
なお、上記内視鏡10が複数種類の色票50の内の何れを撮影したかは、例えば、内視鏡10の使用者あるいは補助者が、所定の操作により色票管理部27に入力すれば良い。あるいは、上記第2実施形態で説明したような内視鏡位置決め部26Bを使用し、同一サイズとして構成した各貫通孔26Cに異なる種類の色票50を割り当て、何れの貫通孔26Cに内視鏡10の先端が挿入されたかを機械的スイッチや光学的センサなどで検出するようにしても良い。また、複数種類の色票50を内視鏡プロセッサ20の筐体21内に配置したスライド板又は円板に取り付け、色票管理部27より内視鏡10の撮影位置に設定する色票50を切り替えるような構成も考えられる。
【0043】
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0044】
例えば、より実際の使用に近い環境での補正を行うため、即ち、内視鏡10と被写体の理想的な被写体距離を実現し、検査あるいは手術時により近い環境での特性補正を行うため、色票50は立体的に構成されていても良い。
【0045】
また、色票50の撮影画像を、色補正と同時に、内視鏡10の使用者あるいは補助者が撮影画像を主観的に評価するためにも使用できるよう、色票50は、臓器画像データを元に作成されたものであっても良い。
【0046】
(付記)
前記の具体的実施形態から、以下のような構成の発明を抽出することができる。
【0047】
(1) 画像を撮影する内視鏡と、
基準色を有する色票と、
上記色票が有する基準色に対応する基準色票データを保持する基準色票データ記録部と、
上記内視鏡による上記色票の撮影画像と上記基準色票データ記録部が保持する上記基準色票データとを使用して、上記内視鏡の特性を補正するための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出部と、
上記内視鏡による被写体の撮影画像に対し、上記補正パラメータ算出部で算出した上記補正パラメータを使用して色処理を行う色処理部と、
少なくとも上記基準色票データ記録部を収容するとともに、上記色票が設けられた筐体と、
を具備することを特徴とする内視鏡システム。
【0048】
(対応する実施形態)
この(1)に記載の内視鏡システムに関する実施形態は、第1第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、内視鏡10が上記内視鏡に、色票50が上記色票に、基準色票データ記録部24が上記基準色票データ記録部に、補正パラメータ算出部23が上記補正パラメータ算出部に、色処理部22が上記色処理部に、筐体21が上記筐体に、それぞれ対応する。
【0049】
(作用効果)
この(1)に記載の内視鏡システムによれば、内視鏡補正のために使用する色票を、当該色票の基準色票データを記録した基準色票データ記録部を内蔵した筐体に固定しているので、色票と基準色票データの対応付けを誤る可能性がなく、適切に内視鏡の特性の補正が行える。
【0050】
(2) 上記筐体は、上記内視鏡を挿入する凹構造を備え、
上記色票は、上記筐体の凹構造内に固定されていることを特徴とする(1)に記載の内視鏡システム。
【0051】
(対応する実施形態)
この(2)に記載の内視鏡システムに関する実施形態は、第2及び第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、凹構造26が上記凹構造に対応する。
【0052】
(作用効果)
この(2)に記載の内視鏡システムによれば、色票に対する内視鏡の先端の位置を規定できるので、より正確な補正パラメータが得られる。更に、色票の撮影の際に外光を遮光できるので、内視鏡の特性だけでなく、内視鏡用の光源の特性の変化を原因とする色再現の変化を加味した補正を行うことも可能となる。
【0053】
(3) 上記凹構造は、
上記筐体に設けられ、その底部または側面に上記色票が固定された凹部と、
上記内視鏡で上記色票を撮影可能に上記内視鏡を位置決めする貫通孔が設けられた、上記凹部に対して着脱自在な内視鏡位置決め部と、
より構成されることを特徴とする(2)に記載の内視鏡システム。
【0054】
(対応する実施形態)
この(3)に記載の内視鏡システムに関する実施形態は、第2及び第3実施形態が対応する。それらの実施形態において、凹部26Aが上記凹部に、貫通孔26Cが上記貫通孔に、内視鏡位置決め部26Bが上記内視鏡位置決め部に、それぞれ対応する。
【0055】
(作用効果)
この(3)に記載の内視鏡システムによれば、内視鏡位置決め部を取り外して、ガス滅菌やオートクレーブ処理などの滅菌処理を施すことが可能となり、よって、凹部への装着時には、内視鏡に接触する面が滅菌された状態が保持され、手術中あるいは検査中に使用するのに、より好ましい。
【0056】
(4) 上記色票として複数の異なる種類の色票を含み、
上記基準色票データ記録部は、上記複数の異なる種類の色票それぞれに対する基準色票データを保持し、
上記複数種類の色票と上記基準色票データ記録部に記録された基準色票データとの対応付けを管理し、上記内視鏡によって選択的に撮影された色票に対する基準色票データを上記基準色票データ記録部から上記補正パラメータ算出部に供給する色票管理部を更に具備することを特徴とする(1)に記載の内視鏡システム。
【0057】
(対応する実施形態)
この(4)に記載の内視鏡システムに関する実施形態は、第3実施形態が対応する。その実施形態において、色票管理部27が上記色票管理部27に対応する。
【0058】
(作用効果)
この(4)に記載の内視鏡システムによれば、複数種類の色票の内、これから撮影しようとする被写体に相応しい色票を選択して補正パラメータを取得することが可能となる。
【0059】
(5) 上記色票は、立体的であることを特徴とする(1)に記載の内視鏡システム。
【0060】
(対応する実施形態)
この(5)に記載の内視鏡システムに関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。
【0061】
(作用効果)
この(5)に記載の内視鏡システムによれば、より実際の使用に近い環境での補正を行うこと、即ち、内視鏡と被写体の理想的な被写体距離を実現し、検査あるいは手術時により近い環境での特性補正を行うことができる。
【0062】
(6) 上記色票は、臓器画像データを元に作成されることを特徴とする(1)に記載の内視鏡システム。
【0063】
(対応する実施形態)
この(6)に記載の内視鏡システムに関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。
【0064】
(作用効果)
この(6)に記載の内視鏡システムによれば、色票の撮影画像を、色補正と同時に、内視鏡の使用者あるいは補助者が撮影画像を主観的に評価するためにも使用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る内視鏡システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る内視鏡システムの動作フローチャートを示す図である。
【図3】図3(A)は、本発明の第2実施形態に係る内視鏡システムの構成を示す図であり、図3(B)は、凹構造26の具体的な構成例を示す図である。
【図4】図4は、本発明の第3実施形態に係る内視鏡システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
10…内視鏡、 20…内視鏡プロセッサ、 21…筐体、 22…色処理部、 23…補正パラメータ算出部、 24…基準色票データ記録部、 25…データ出力部、 26…凹構造、 26A…凹部、 26C…貫通孔、 26D…突き当て構造、 27…色票管理部、 30…モニタ、 40…光源、 50…色票。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮影する内視鏡と、
基準色を有する色票と、
上記色票が有する基準色に対応する基準色票データを保持する基準色票データ記録部と、
上記内視鏡による上記色票の撮影画像と上記基準色票データ記録部が保持する上記基準色票データとを使用して、上記内視鏡の特性を補正するための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出部と、
上記内視鏡による被写体の撮影画像に対し、上記補正パラメータ算出部で算出した上記補正パラメータを使用して色処理を行う色処理部と、
少なくとも上記基準色票データ記録部を収容するとともに、上記色票が設けられた筐体と、
を具備することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
上記筐体は、上記内視鏡を挿入する凹構造を備え、
上記色票は、上記筐体の凹構造内に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
上記凹構造は、
上記筐体に設けられ、その底部または側面に上記色票が固定された凹部と、
上記内視鏡で上記色票を撮影可能に上記内視鏡を位置決めする貫通孔が設けられた、上記凹部に対して着脱自在な内視鏡位置決め部と、
より構成されることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
上記色票として複数の異なる種類の色票を含み、
上記基準色票データ記録部は、上記複数の異なる種類の色票それぞれに対する基準色票データを保持し、
上記複数種類の色票と上記基準色票データ記録部に記録された基準色票データとの対応付けを管理し、上記内視鏡によって選択的に撮影された色票に対する基準色票データを上記基準色票データ記録部から上記補正パラメータ算出部に供給する色票管理部を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
上記色票は、立体的であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
上記色票は、臓器画像データを元に作成されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−301966(P2008−301966A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150903(P2007−150903)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】