説明

内視鏡

【課題】挿入部に配置される内蔵物の低減を図ることができるとともに、長尺な挿入部の挿入性を向上させることができる構成を具備する内視鏡を提供する。
【解決手段】挿入部5の外周において、湾曲部3よりも後方に固定されたセンタリング部材9と、センタリング部材9に対して前方に押圧力を付与する、挿入部5に沿ったパイプ状の押し込み棒13と、を具備し、押し込み棒13の内部に、ライトガイド15が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管路内に挿入される挿入部の挿入方向先端側に湾曲部が設けられた内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工業用分野において、被検体、例えばボイラ、タービン、エンジン、化学プラント、下水管等の管路内に細長な挿入部を挿入することにより、被検体内の傷、腐食等の観察、検査等を行うことができる内視鏡が広く用いられている。
【0003】
ここで、工業用内視鏡の挿入部においては、長い管路内の深部まで十分に観察できるよう、非常に長く形成されているものもある。また、挿入部は、管路内における屈曲部も容易に通過できるよう、柔軟性を有して形成されているのが一般的である。
【0004】
ところが、長尺な挿入部が柔軟性を有していると、管路内に対して、管路の入口付近から挿入部の基端側を送り出すことにより挿入部を深部まで挿入していく際、送り出す力が挿入部の先端側に伝わり難く、挿入部の挿入性が悪いといった問題があった。
【0005】
このような問題に鑑み、特許文献1には、挿入部内に設けられた処置具挿通用管路に挿通させたガイドワイヤを、挿入部の先端から前方に突出させ、該突出させたガイドワイヤをガイドにして挿入部を進行させることにより、挿入部の挿入性を向上させる構成が開示されている。また、既知のオーバーシースを用いて、挿入部の挿入性を向上させる構成も周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−328998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ガイドワイヤやガイドシースを用いたとしても、挿入部が長尺な場合は、挿入部は可撓性を有しているため、矢張り挿入性が悪いといった問題があった。
【0008】
ところで、挿入部の内部には、管路内の被検部位に照明光を供給するライトガイドや、各種電力供給線や、上述した処置具挿通用管路の他、被検部位に流体を供給する管路等の各種管路や、挿入部に設けられた湾曲部を湾曲させる牽引ワイヤ等の複数の内蔵物が設けられているのが一般的である。また、さらに、挿入部内に別の検査ツール等を設けると、挿入部の内蔵物が増加する。
【0009】
ところが、これらの内蔵物により挿入部の内部構造は複雑化してしまう。また、挿入部の内蔵物が多いと、挿入部が太径化してしまうため、操作性が低下することから、矢張り挿入部の挿入性が低下してしまうといった問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、挿入部に配置される内蔵物の低減を図ることができるとともに、長尺な挿入部の挿入性を向上させることができる構成を具備する内視鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明の一態様における内視鏡は、管路内に挿入される挿入部の挿入方向先端側に湾曲部が設けられた内視鏡であって、前記挿入部の外周において、前記湾曲部よりも前記挿入方向の後方に固定された被押圧部材と、前記被押圧部材に対して前記挿入方向の前方に押圧力を付与する、前記挿入部に沿ったパイプ状の押し込み棒と、を具備していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、挿入部に配置される内蔵物の低減を図ることができるとともに、長尺な挿入部の挿入性を向上させることができる構成を具備する内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施の形態の内視鏡の構成の概略を示す斜視図
【図2】第2実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図
【図3】第3実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図
【図4】図3の牽引ワイヤが牽引されて、可撓管部の先端側が湾曲された状態を概略的に示す図
【図5】第4実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図
【図6】図5の牽引ワイヤが牽引されて、可撓管部の先端側が湾曲された状態を概略的に示す図
【図7】図5のセンタリング部材を、図5中のVII方向から概略的にみた図
【図8】第5実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図
【図9】第6実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側において、湾曲部よりも後方に固定される口金部材と、押し込み棒の先端側とを示す部分分解斜視図
【図10】第7実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態の内視鏡の構成の概略を示す斜視図である。
図1に示すように、内視鏡1は、管路D(図7参照)内に挿入される挿入部5と、操作部16と、接続ケーブル17と、装置本体20と、押し込み棒13とを具備して主要部が構成されている。
【0015】
挿入部5は、長尺、例えば20m程度の長さを有しており、挿入方向Sの先端側(以下、単に先端側と称す)から順に、先端部2と、該先端部2よりも挿入方向Sの基端側(以下、単に基端側と称す)に位置する湾曲部3と、該湾曲部3よりも基端側に位置する柔軟な可撓管部4とを具備している。
【0016】
尚、先端部2には、複数種類の既知の光学アダプタ6が着脱自在となっている。また、挿入部5は、周知のように、先端側に先端部2と湾曲部3とが設けられている以外は、殆どが可撓性を有する可撓管部4によって構成されている。
【0017】
尚、湾曲部3は、可撓管部4よりも、通常は湾曲がしやすいよう柔らかく形成されており、先端部2は、内部に設けられた図示しない撮像ユニット等を保護するため、硬質な部材から形成されている。
【0018】
操作部16は、挿入部5の基端側に設けられており、操作部16には、湾曲部3の湾曲操作を行う湾曲操作レバー16a等が設けられている。
【0019】
接続ケーブル17は、操作部16から延出されたものであり、延出端が装置本体20に接続されている。この接続ケーブル17により、操作部16と装置本体20とは接続されている。
【0020】
装置本体20は、先端部2内に設けられた撮像ユニット等を駆動制御したり、撮像ユニットによって撮像された内視鏡画像を表示部21に表示したりする等の制御を行う制御装置や、光学アダプタ6に設けられた図示しないLED等の照明部材に電力を供給する電源や、ライトガイドに照明光を供給する光源装置や、管路D内に気体A(図10参照)を供給する気体供給源等を内部に具備している。
【0021】
また、挿入部5の外周に対して、湾曲部3よりも挿入方向Sの後方(以下、単に後方と称す)に、2つの放射状形状を有するセンタリング部材7、9が、連結コイル部材11によって挿入方向Sに沿って連結された状態で固定されている。即ち、センタリング部材7、9は、挿入方向Sにおいて離間した状態で挿入部5の外周、具体的には、可撓管部4の外周に固定されている。
【0022】
センタリング部材7、9は、周知のように、管路D内において、管路Dの中心に挿入部5の先端側を位置させるものであり、即ち、管路Dの内壁に対して、挿入部5の径方向における360°全ての方向に、挿入部5の先端側の外周を略等間隔に離間させて位置させるものであり、例えば弾性力を有さない硬質な材料から形成されている。
【0023】
センタリング部材7は、湾曲部3の後方における可撓管部4の先端側の外周において、湾曲部3の挿入方向の基端(以下、単に基端と称す)の近傍位置に対して、口金8a、8b(口金8bは図示されず)によって着脱自在となっている。具体的には、センタリング部材7は、可撓管部4に着脱自在な口金8a、8bに挟まれて装着される。即ち、センタリング部材7は、口金8a、8bにより交換可能となっている。
【0024】
また、センタリング部材7に対して、連結コイル部材11の挿入方向Sの先端(以下、単に先端と称す)が、図示しない口金8bに着脱自在となっている。
【0025】
被押圧部材であるセンタリング部材9は、上述したように連結コイル部材11によって、センタリング部材7よりも後方に位置しており、該位置に、口金10a、10b(口金10bは図示されず)によって着脱自在となっている。具体的には、センタリング部材9は、可撓管部4に着脱自在な口金10a、10bに挟まれて装着される。即ち、センタリング部材9は、口金10a、10bにより交換可能となっている。
【0026】
また、センタリング部材9に対して、連結コイル部材11の基端が、口金10aに着脱自在となっている。
【0027】
連結コイル部材11は、可撓管部4の外周に被覆されており、上述したように、口金8b、10aにより、センタリング部材7、9に対して着脱自在となっている。このことにより、連結コイル部材11は、挿入方向Sにおける長さの異なるものや、硬さの異なるものに交換可能である。
【0028】
尚、連結コイル部材11の長さを可変することにより、挿入方向Sにおけるセンタリング部材7とセンタリング部材9との間隔を変更させることができる。
【0029】
また、連結コイル部材11は、通常、硬い部材から構成されていると、挿入部5の先端側の直進性は向上されるが、管路Dにおける屈曲部の通過性が低下されるという欠点があり、柔らかい部材から構成されていると、屈曲部の通過性は向上するが、挿入部5の先端側の直進性が低下されるという欠点があることから、硬すぎず、柔らかすぎない程度の硬さの部材、または、屈曲部の通過性を優先して柔らかい部材から構成されている。
【0030】
また、挿入部5に沿って挿入方向Sに平行に、所定の硬度を有する、例えばカーボンファイバーロッドやグラスファイバーロッド等からパイプ状に形成された押し込み棒13が、挿入部5の外周とは径方向に設定間隔離間して設けられている。
【0031】
押し込み棒13は、基端が装置本体20に固定されているとともに、先端側が、センタリング部材7、9にそれぞれ設けられた貫通孔8h、10hを介して、センタリング部材7よりも挿入方向Sの前方(以下、単に前方と称す)に突出して設けられている。即ち、押し込み棒13の先端側は、貫通孔8h、10hを挿通することにより、センタリング部材7、9によって支持されている。
【0032】
また、押し込み棒13は、挿入部5に対して挿入方向Sの前後に進退移動自在に、先端側が貫通孔8h、10hに挿通されている。さらに、押し込み棒13のセンタリング部材9よりも後方位置には、押圧部材12が固定されている。
この押圧部材12の押し込み棒13の配置する位置は、手元側に引いて押し込み棒13の先端がセンタリング部材7の位置になった時にセンタリング部材7から前方に出しているアダプタ6と先端部2と湾曲部3の長さlよりも若干長いl+Δlの長さに設定されている。
そして、湾曲をかけていない状態の湾曲部3がまっすぐになった時の観察の視野角θを考慮して、視野外若しくは若干視野に入る位置とした。
効率よく照明することと、観察の邪魔にならないようにすること、さらに、若干先端から押し込み棒13を突出させることで、押し込み棒13の位置を確認して湾曲させる時に押し込み棒13を確認することで、無理に押し込み棒13に湾曲をかけないようにするためである。
【0033】
押し込み棒13は、管路Dの入口付近から基端側が前方に押し込まれることにより、押し込み棒13の前方への移動に伴って、押圧部材12を前方に移動させてセンタリング部材9に当接させ、センタリング部材9を押圧する、即ちセンタリング部材9に押圧力を付与することにより、挿入部5の挿入性を向上させるものである。即ち、挿入部5の先端側を、深部まで挿入するのに、挿入部5の先端側を押し込むことにより補助するものである。
【0034】
これは、上述したように、連結コイル部材11は、硬すぎず柔らかすぎない程度の硬さの部材、または柔らかい部材から構成されているとともに、長尺な挿入部5は、殆どが可撓性を有する可撓管部4や柔らかい湾曲部3によって構成されていることから、長尺な挿入部5を、管路Dの入口開口付近から送り出すだけでは、送り出す力が挿入部5の先端側に伝わり難く、挿入部5の先端側を深部まで挿入することが難しいためである。
【0035】
また、パイプ状の押し込み棒13の内部には、管路内に照明光を供給する、具体的には、アダプタ6に設けられたLED等の照明部材から照射される照明光の補助となる補助光を供給する検査用ツールであるライトガイド15が設けられている。尚、ライトガイド15は、例えば石英ファイバから構成されている。
【0036】
ライトガイド15は、装置本体20内に設けられた上述した光源装置から供給された光を、押し込み棒13の基端から先端13sまで伝達するものであり、伝達された光は、補助光Lとして、先端13sから管路D内へと照射される。
【0037】
即ち、押し込み棒13は、挿入部5の先端側を、深部まで挿入するのを補助するとともに、管路D内に補助光Lを供給する機能を有している。尚、勿論、アダプタ6に何等照明部材を設けずに、押し込み棒13の先端から照射される光を、メイン用の照明光として用いても構わない。
【0038】
このように、本実施の形態においては、長尺な挿入部5の外周において、湾曲部3よりも後方にセンタリング部材9が固定されているとともに、センタリング部材9は、押し込み棒13に固定された押圧部材12によって、押圧力が付与されると示した。
【0039】
このことによれば、連結コイル部材11が管路Dの屈曲部の通過性を考慮して柔らかい部材から構成されていたとしても、硬質な押し込み棒13により、押圧部材12をセンタリング部材9に当接させて、センタリング部材9を前方に押圧することにより、長尺な挿入部5の先端側の深部への挿入性が確実に向上する。
【0040】
また、押し込み棒13の内部には、ライトガイド15が設けられていると示した。このことによれば、装置本体20内の光源装置から照射された光は、ライトガイド15を介して、押し込み棒13の先端13sから補助光Lとして管路D内に照射されることから、押し込み棒13を、補助光Lを照射する手段として用いることができる。
【0041】
よって、補助光Lを伝達するライトガイド15を挿入部5の内部に挿通させる必要が無くなることから、挿入部5の内蔵物の低減を図ることができる。
【0042】
以上から、挿入部5に配置される内蔵物の低減を図ることができるとともに、長尺な挿入部5の挿入性を向上させることができる構成を具備する内視鏡1を提供することができる。
【0043】
尚、以下変形例を示す。
上述した本実施の形態においては、押し込み棒13は、貫通孔8h、10hを介して、挿入部5に対して進退移動自在となっており、押し込み棒13の前方への移動に伴い、押し込み棒13に設けられた押圧部材12によってセンタリング部材9を押圧することにより、挿入部5の挿入性を向上させると示した。
【0044】
これに限らず、押圧部材12を設けずに、センタリング部材7に、押し込み棒13の先端13sを直接固定しても構わない。
【0045】
このような構成によれば、本実施の形態と同様の理由により、センタリング部材7を押し込み棒13で押し込むことができることにより、挿入部5の管路Dの深部への挿入性の向上を本実施の形態と同様に図ることができる。尚、このような構成においては、センタリング部材7は、本実施の形態における被押圧部材を構成している。
【0046】
また、本実施の形態においては、センタリング部材は、2つの場合を例に挙げて示したが、1つまたは3つ以上であっても良いことは勿論である。
【0047】
さらに、本実施の形態においては、押し込み棒13は、パイプ状に形成されており、内部にライトガイド15が設けられていると示したが、これに限らず、ライトガイド15自体が押し込み棒を構成していても構わない。
【0048】
尚、この場合、ライトガイド15を、上述したように所定の硬度を有するとともに、柔軟性を有する石英ファイバ等で構成する必要がある。
また、押し込み棒13の押圧部材12より前側を別の部材として、先端側を柔軟にしても良い。
この場合、湾曲動作をする時、押し込み棒13に突き当たっても湾曲の負荷を少なくすることができ、湾曲の妨げになることが少なくなる。
【0049】
(第2実施の形態)
図2は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図である。
この第2実施の形態の内視鏡の構成は、上述した図1に示した第1実施の形態の内視鏡と比して、押し込み棒の内部に処置具が挿通自在な点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0050】
図2に示すように、パイプ状の押し込み棒13の内部には、管路D内に対して所定の処置を行う処置具、例えば先端に管路D内の物体を把持する把持部25tを有する検査用ツールである処置具25が挿入方向Sの前後に挿通自在となっている。
【0051】
尚、把持部25tを有する処置具25以外の処置具としては、管路Dまたは管路D内に位置する物体を切断する処置具等の、通常において工業用内視鏡で用いられる周知の処置具が挙げられる。
【0052】
また、図示しないが、押し込み棒13の基端側には、内部に対して処置具を挿抜自在な挿抜口が形成されている。尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0053】
このような構成によれば、挿入部5内に処置具挿通用の管路を設ける必要がなくなるため、挿入部5の内蔵物の低減を図ることができる。また、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0054】
尚、本実施の形態においては、押し込み棒13の内部には、1本の処置具25が挿通されると示したが、これに限らず、複数本の処置具が挿通自在であっても構わないし、処置具とともに、上述したライトガイド15が挿通自在であっても構わない。
さらに、処置具25の先端側の曲げ形状を記憶させる構成とすると、先端2の近傍での処置の場合は押し込み棒13を先端側として処置具25を若干出して使用し、先端2から離れている処置の場合は、押し込み棒を手元側に引いて、処置具25を突出させる長さを長くして、大きく曲げて使う。
これにより、広範囲の処置が可能になる。
【0055】
(第3実施の形態)
図3は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図、図4は、図3の牽引ワイヤが牽引されて、可撓管部の先端側が湾曲された状態を概略的に示す図である。
【0056】
この第3実施の形態の内視鏡の構成は、上述した図1に示した第1実施の形態の内視鏡と比して、押し込み棒の内部に牽引ワイヤが挿通自在な点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0057】
図3に示すように、本実施の形態においては、センタリング部材7は、湾曲部3の基端よりも所定の距離後方に、口金8a、8bによって着脱自在となっており、湾曲部3の基端よりも後方であって、センタリング部材7よりも前方の位置に、口金部材38が着脱自在となっている。
【0058】
また、挿入部5の外周において、口金部材38とセンタリング部材7との間には、前コイル部材31が被覆されている。尚、前コイル部材31の先端及び基端は、それぞれ口金部材38、センタリング部材7に対して着脱自在となっている。また、前コイル部材31は、管路Dの屈曲部の通過性を考慮して、連結コイル部材11よりも粗巻き、即ち柔らかいものが用いられている。
【0059】
また、本実施の形態においては、押し込み棒13の先端は、センタリング部材7に固定されている。よって、押し込み棒13を前方に押し込むことにより、センタリング部材7に押圧力を付与することによって、挿入部5の管路Dの深部への挿入性の向上を上述した第1、第2実施の形態と同様に図ることができる。よって、本実施の形態においては、センタリング部材7は被押圧部を構成している。
【0060】
さらに、パイプ状の押し込み棒13の内部には、口金部材38に先端が固定された検査用ツールである牽引ワイヤ35が挿入方向Sの前後に挿通自在となっている。尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0061】
このような構成によれば、牽引ワイヤ35を牽引すると、牽引ワイヤ35の先端が固定された口金部材38は、湾曲部3よりも後方に固定されていることから、図4に示すように、可撓管部4の前コイル部材31によって覆われた部位が矢印Vに示すように一方向に湾曲する。
【0062】
よって、湾曲部3の湾曲と併せて、挿入部5の先端側を大きく湾曲させることができる他、湾曲部3とは異なる方向に、可撓管部4の前コイル部材31によって覆われている部位を湾曲させることができることから、管路D内における挿入部5の先端側の屈曲部の通過性が向上する他、観察範囲を広くすることができる。尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0063】
また、本実施の形態においては、押し込み棒13が1本のみの例を挙げて示したが、押し込み棒13は、複数本設けられていても構わない。
【0064】
具体的には、例えば押し込み棒13を4本設け、それぞれの内部に、口金部材38に先端が固定された牽引ワイヤが固定されておれば、各牽引ワイヤの牽引に伴い、可撓管部4の前コイル部材31によって覆われた部位を、湾曲部3同様、4方向に湾曲させることができる。
【0065】
また、本実施の形態においても、押し込み棒13の内部には、牽引ワイヤ35の他、ライトガイド15や、処置具25等が挿通されていても構わない。
【0066】
(第4実施の形態)
図5は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図、図6は、図5の牽引ワイヤが牽引されて、可撓管部の先端側が湾曲された状態を概略的に示す図、図7は、図5のセンタリング部材を、図5中のVII方向から概略的にみた図である。
【0067】
この第4実施の形態の内視鏡の構成は、上述した図3、図4に示した第3実施の形態の内視鏡と比して、センタリング部材が球状部材から構成されている点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0068】
図5に示すように、本実施の形態においては、挿入部5の外周において、湾曲部3よりも後方に、球状のセンタリング部材47、49が、それぞれ口金48a、48b、40a、40b(口金48b、40bは図示されず)によって着脱自在となっている。尚、センタリング部材47、49の機能は、上述した第1実施の形態のセンタリング部材7、9と同じである。
【0069】
また、センタリング部材47、49は、第1実施の形態と同様に、連結コイル部材11によって連結されている。尚、連結コイル部材11は、センタリング部材47、49に対して着脱自在である。
【0070】
また、図7に示すように、センタリング部材47、49に対して、挿入部5、即ち可撓管部4は、センタリング部材47、49の中心Pから、径方向下側に偏芯して挿通されている。
【0071】
尚、可撓管部4は、自重により、センタリング部材47、49が回転したとしても常に管路Dの下側に位置する。また、可撓管部4がセンタリング部材47、49に対して下側に偏芯していたとしても、球状のセンタリング部材47、49により、可撓管部4の先端側が管路Dの内壁に擦ってしまうことがない。
【0072】
さらに、センタリング部材47、49の挿入部5が挿通される孔よりも径方向の上方位置には、挿入方向Sに貫通する貫通孔47h、49hがそれぞれ設けられており、該貫通孔47h、49hを介して、押し込み棒13の先端がセンタリング部材47に固定されている。
【0073】
このことから、押し込み棒13を前方に押し込むことにより、センタリング部材47に押圧力が付与されることから、挿入部5の管路Dの深部への挿入性の向上を上述した第1〜3実施の形態と同様に図ることができる。よって、本実施の形態においては、センタリング部材47は、被押圧部を構成している。
【0074】
また、挿入部5の外周においては、湾曲部3の基端よりも後方であって、センタリング部材47よりも前方位置に、口金部材38が着脱自在となっている。
【0075】
さらに、押し込み棒13の内部には、牽引ワイヤ35が前後に挿通自在となっており、牽引ワイヤ35の先端は、口金部材38の固定部38kに対して固定されている。尚、その他の構成は、上述した第3実施の形態と同じである。
【0076】
このような構成によれば、牽引ワイヤ35を牽引すると、牽引ワイヤ35の先端が固定された口金部材38は、湾曲部3よりも後方に固定されていることから、図6に示すように、可撓管部4の口金部材38とセンタリング部材47との間の部位が矢印Wに示すように上方向に湾曲する。よって、湾曲部3の湾曲と併せて、挿入部5の先端側を大きく上方向に湾曲させることができ、観察範囲を広くすることができる。
また、センタリング部材47に対して可撓管4が回転して、その位置が確実に図6のように下側になるため、ベアリングを介して支持するようにしてもよい。
【0077】
これは、図7に示すように、センタリング部材47に対して挿入部5が下側に偏芯して挿通されているため、管路D内において、挿入部5よりも上方の空間を大きく確保できることから、挿入部5の先端側を、通常よりも大きく上方向に湾曲させることができるためである。
【0078】
尚、本実施の形態の構成においても、上述した第3実施の形態と同様に、湾曲部3とは異なる方向に、可撓管部4の口金部材38とセンタリング部材47との間の部位を湾曲させることができる。
【0079】
尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同様である。
【0080】
(第5実施の形態)
図8は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図である。
この第5実施の形態の内視鏡の構成は、上述した図1に示した第1実施の形態の内視鏡と比して、押し込み棒の内部に、電力供給線が設けられている点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0081】
図8に示すように、本実施の形態においては、センタリング部材57は、後方へと曲線を描いて傾斜する流線型形状を有しているとともに、1つから構成されており、挿入部5の外周において、湾曲部3よりも後方に、口金58a、58b(口金58bは図示せず)によって着脱自在に固定されている。
【0082】
また、押し込み棒13の先端は、センタリング部材57に固定されている。このことから、押し込み棒13を前方に押し込むことにより、センタリング部材57は押圧力が付与されることから、挿入部5の管路Dの深部への挿入性の向上を上述した第1〜4実施の形態と同様に図ることができる。よって、本実施の形態においては、センタリング部材57は、被押圧部を構成している。
【0083】
また、センタリング部材57の前面には、フレキシブル基板51が固定されており、フレキシブル基板51には、管路内に照明光を供給する複数の照明部材、例えばLED52が電気的に接続されている。尚、LED52から照明される照明光は、補助光であっても、メイン用の照明光であってもどちらであっても構わない。
【0084】
さらに、本実施の形態においては、パイプ状の押し込み棒13の内部には、LEDに電力を供給する検査用ツールである電力供給線55が設けられている。電力供給線55の先端は、フレキシブル基板51に電気的に接続されている。尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0085】
このような構成によれば、電力供給線55を挿入部5内に設ける必要がなくなるため、挿入部5の内蔵物の低減を図ることができる。また、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0086】
また、本実施の形態においても、押し込み棒13の内部には、電力供給線55の他、ライトガイド15や、処置具25や、牽引ワイヤ35等が挿通されていても構わない。
さらに、押し込み棒13を押すことで、センタリング部材57が開くようにセンタリング部材57を可撓管部4の近傍で、予め折り曲げられた構成としてもよい。
押すことで開き、引くことで閉じることで、配管サイズに応じた挿入が可能となる。
【0087】
(第6実施の形態)
図9は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側において、湾曲部よりも後方に固定される口金部材と、押し込み棒の先端側とを示す部分分解斜視図である。
【0088】
この第6実施の形態の内視鏡の構成は、上述した図8に示した第5実施の形態の内視鏡と比して、押し込み棒の内部に設けられた電力供給線から電力が供給される電気部材が、後側口金部材に着脱自在な前側口金部材に設けられている点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第5実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0089】
図9に示すように、本実施の形態においては、挿入部5の外周において、湾曲部3よりも後方に、前側口金部材61と後側口金部材68とから構成された口金部材63が着脱自在となっている。
【0090】
後側口金部材68には、押し込み棒13の先端に設けられたコネクタ66が着脱自在となっている。尚、コネクタ66の装着後は、コネクタ66は、後側口金部材68の先端面に設けられた後コネクタ68sに電気的に接続される。
【0091】
また、コネクタ66の装着後、押し込み棒13を前方に押し込むことにより、後側口金部材68は押圧力が付与されることから、挿入部5の管路Dの深部への挿入性の向上を上述した第1〜5実施の形態と同様に図ることができる。よって、本実施の形態においては、後側口金部材68は、被押圧部を構成している。
【0092】
前側口金部材61は、電気部品であるLED61等の照明部材が固定された口金61aや、雌ねじ61nに螺合自在な電気部品であるC−MOSユニット69が雌ねじ61nを介して着脱自在な口金61b等の複数種類の口金から構成されており、いずれか1つの口金が、後側口金部材68に選択的に着脱自在となっている。尚、前側口金部材61としては、他には、電気部品として温度センサを有する口金等が挙げられる。
【0093】
また、前側口金部材61は、後側口金部材68に対して、後側口金部材68の外周面に形成されたキー溝68kを介して着脱自在となっている。このキー溝68kにより、装着後、後側口金部材68に対する前側口金部材61の回転が規制される、即ち位置決めされる。尚、口金61と、口金68との間に、第1実施の形態において示したようなセンタリング部材が1つ嵌入されていても構わない。
【0094】
さらに、後側口金部材68に対して前側口金部材61を装着後、後コネクタ68sは、前側口金部材61に設けられた図示しない前コネクタに電気的に接続される。
【0095】
また、本実施の形態においても、押し込み棒13内部には、電力供給線55が設けられている。電力供給線55は、押し込み棒13が後側口金部材68に装着され、後側口金部材68に前側口金部材61が装着された際、コネクタ66、後コネクタ68s、前コネクタを介して、後側口金部材68に選択的に装着された口金61aのLED62や、口金61bのC−MOSユニット69に駆動電力を供給するものである。尚、その他の構成は、上述した第5実施の形態と同じである。
【0096】
このような構成によれば、第5実施の形態と同様に、電力供給線55を挿入部5内に設ける必要がなくなるため、挿入部5の内蔵物の低減を図ることができる。また、後側口金部材68に対して、前側口金部材61を取り替えるだけで、複数種類の電気部品を有する口金が装着可能となり、また、装着後の各電気部品に駆動電力を供給することができる。
【0097】
尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同じである。また、本実施の形態においても、押し込み棒13の内部には、電力供給線55の他、ライトガイド15や、処置具25や、牽引ワイヤ35等が挿通されていても構わない。
【0098】
(第7実施の形態)
図10は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を示す部分斜視図である。
この第7実施の形態の内視鏡の構成は、上述した図1に示した第1実施の形態の内視鏡と比して、押し込み棒の内部に、気体供給路が設けられている点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0099】
本実施の形態においては、図10に示すように、押し込み棒13は、アダプタ6の先端面に設けられた対物光学系であるレンズ6rよりも前方に突出するよう設けられており、センタリング部材7よりも前方に突出した部位には、抜け止め74が設けられている。
【0100】
また、押し込み棒13の内部には、流路である流体供給路Rが形成されている。具体的には、押し込み棒13の内部には、パイプ状の内パイプ部材77が設けられている。尚、押し込む棒13の内周面と内パイプ部材77の外周面との間の領域13iは、先端が、溶接、半田等によって塞がれた構成を有している。
【0101】
さらに、押し込み棒13の外周面において、抜け止め74よりも前方の位置、具体的には、挿入方向Sにおいてレンズ6rと同じ位置となるように、領域13iに連通する側面開口13hが形成されている。尚、先端部2にアダプタ6が装着されていない場合には、側面開口13hは、挿入方向Sにおいて、先端部2の先端面に設けられたレンズと同じ位置に形成されている。また、レンズに対する側面開口13hの位置は、押し込み棒13を進退させることに調整自在となっている。
【0102】
内パイプ部材77の内部77iは、内パイプ部材77の先端開口より管路内に気体Aを供給して、管路D内の被検部位の汚れを除去する第1の気体供給路を構成している。
【0103】
また、領域13iは、側面開口13hから、レンズ6rに気体Aを供給し、レンズ6rの汚れを除去する第2の気体供給路を構成している。尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0104】
このような構成によれば、レンズ6rや管路D内に気体を供給する気体供給路を挿入部5内に設ける必要がなくなるため、挿入部5の内蔵物の低減を図ることができる。尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0105】
また、上述した第1〜第7実施の形態においては、押し込み棒13は、1本の場合を例に挙げて示したが、これに限らず、複数本から構成されていても構わないことは勿論である。この場合、各押し込み棒毎に、内部に設けられる部材を異ならせても良い。
【0106】
さらに、内視鏡1は、押し込み棒13の他、管路D内に挿入される挿入部5と、操作部16と、接続ケーブル17と、装置本体20とを具備して主要部が構成されていると示した。
【0107】
これに限らず、装置本体20から挿入部5が延出された構成において、操作部16が挿入部5の中途位置に介装された構成や、操作部16が装置本体20に設けられた構成に適用しても構わないことは云うまでもない。
【符号の説明】
【0108】
1…内視鏡
3…湾曲部
5…挿入部
6r…レンズ(対物光学系)
7…センタリング部材(被押圧部材)
8h…貫通孔
9…センタリング部材(被押圧部材)
10h…貫通孔
12…押圧部材
13…押し込み棒
13h…側面開口
13i…領域(第2の気体供給路)
15…ライトガイド
25…処置具
35…牽引ワイヤ
38…口金部材
47…センタリング部材(被押圧部材)
52…LED(照明部材)
55…電力供給線
57…センタリング部材(被押圧部材)
61…前側口金部材
62…LED(電気部品)
63…口金部材
68…後側口金部材(被押圧部材)
69…C−MOSセンサ(電気部品)
77…内パイプ部材
77i…内パイプ部材の内部(第1の気体供給路)
A…気体
D…管路
P…センタリング部材の中心
R…気体供給路
S…挿入方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管路内に挿入される挿入部の挿入方向先端側に湾曲部が設けられた内視鏡であって、
前記挿入部の外周において、前記湾曲部よりも前記挿入方向の後方に固定された被押圧部材と、
前記被押圧部材に対して前記挿入方向の前方に押圧力を付与する、前記挿入部に沿ったパイプ状の押し込み棒と、
を具備していることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記被押圧部材は、前記挿入部の外周であって前記湾曲部よりも前記挿入方向の後方に対して着脱自在な、前記管路の中心に前記挿入部を位置させるセンタリング部材であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記被押圧部材に、前記押し込み棒の前記挿入方向の先端が固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記押し込み棒は、前記挿入部に対して前記挿入方向の前後に進退移動自在であるとともに、前記挿入方向の先端側が前記被押圧部材に形成された貫通孔を介して前記被押圧部材よりも前記挿入方向の前方に突出しており、
前記押し込み棒の前記被押圧部材よりも前記挿入方向の後方位置に固定された押圧部材が、前記押し込み棒の前記挿入方向の前方への移動に伴って前記被押圧部材を押圧することを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記押し込み棒の内部には、前記管路内に照明光を供給するライトガイドが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記押し込み棒の内部には、前記挿入方向の前後に挿通自在な、前記管路内に対して処置を行う処置具が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項7】
前記挿入部の外周であって前記湾曲部よりも前記挿入方向の後方かつ前記被押圧部材よりも前記挿入方向の前方の位置に着脱自在な口金をさらに具備し、
前記押し込み棒の内部には、前記挿入方向の前後に挿通自在な、前記挿入方向の先端が前記口金に固定された牽引ワイヤが設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項8】
前記被押圧部材の中心に対して、前記挿入部は、径方向に偏芯して位置していることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記被押圧部材に、前記管路内に照明光を供給する照明部材が設けられており、
前記押し込み棒の内部には、前記照明部材に駆動電力を供給する電力供給線が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項の記載の内視鏡。
【請求項10】
前記被押圧部材は、挿入部の外周であって前記湾曲部よりも前記挿入方向の後方の位置に着脱自在な口金部材であり、
前記口金部材は、前記押し込み棒の前記挿入方向の先端が固定された後側口金部材と、該後側口金部材に対して選択的に着脱自在な、前記後側口金部材よりも前記挿入方向の前方に位置する複数種類の前側口金部材とから構成されており、
前記押し込み棒の内部には、前記後側口金部材に前記前側口金部材が装着後、前記前側口金部材に設けられた電気部品に駆動電力を供給する電力供給線が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項11】
前記押し込み棒の内部には、気体供給路が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項12】
前記押し込み棒の内部に、さらにパイプ状の内パイプ部材が設けられているとともに、前記内パイプ部材の外周面と前記押し込み棒の内周面との間の領域は、前記挿入方向の先端が塞がれており、
前記内パイプ部材の内部に、前記内パイプ部材の前記挿入方向の先端の開口から前記管路内に気体を供給する前記気体供給路となる第1の気体供給路が構成されており、
前記領域に、前記押し込み棒の外周面において前記領域に連通するよう設けられた側面開口から、前記挿入部に設けられた対物光学系に気体を供給する前記気体供給路となる第2の気体供給路が構成されていることを特徴とする請求項11に記載の内視鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−141420(P2012−141420A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293556(P2010−293556)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】