説明

円筒状容器内処理物の攪拌機構及び砂焙焼炉

【課題】容器内において攪拌羽根の攪拌作用の届かない程度にまで堆積した粉粒体(処理物)を、強制的に流動させて、粉粒体の滞留を防止し、容器内において粉粒体を分散させることのできる、粉粒体の攪拌機構、及び該攪拌機構を粒体である砂の攪拌機構として備えた砂焙焼炉を提案する。
【解決手段】横型円筒状の容器11内に構成され、該容器11内に収容される羽根車12により処理物である砂の攪拌を行う、円筒状容器内処理物の攪拌機構であって、前記羽根車12は、略水平方向の回転軸を中心として回転する回転盤35と、前記回転盤35の回転運動方向と略直交する作用面36bを有する板状体であって、該回転盤35に所定間隔で環状に配設された複数の攪拌羽根36と、前記回転盤35の回転運動方向に対して傾いた作用面37aを有する板状体であって、前記攪拌羽根36の内周側に設けられた単数又は複数の流動ガイド37とを、備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横型円筒状容器内の粉体や粒体を攪拌するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数枚の回転盤間に、該回転盤の運動方向と略直交する作用面を有する薄板状の攪拌羽根を複数設けた羽根車(シロッコファン形状の羽根車)を、内装した円筒状容器の構造が知られている。例えば、特許文献1に記載の技術である。
この円筒状容器内の処理物は、羽根車が回転することによって攪拌羽根にて持ち上げられ、攪拌羽根及び容器内周面にて保持されて上方まで移動し、回転に伴う攪拌羽根の姿勢変化によって、自重により落下する。この一連の処理物の容器内での移動が繰り返されることによって、容器内の処理物が攪拌混合される。
【0003】
しかし、前記羽根車の回転方向は一方向であるため、図6に示すように、容器内において、羽根車50の回転下流側に該当する底部に処理物が偏って堆積し、羽根車50が回転しても、攪拌羽根51・51・・・の攪拌作用が行き届かず、処理物の移動が小さく処理物が滞留しがちな部位Dが生じる。処理物が滞留すれば、例え攪拌に長時間をかけたとしても、十分に処理物を混合することができない。
【0004】
そこで、特許文献2では、羽根車の回転方向を正回転と逆回転とに適宜切り替えることによって、容器内の処理物の滞留を解消する技術が提案されている。この技術によれば、容器内の処理物の偏って堆積する位置が、正回転時と逆回転時で異なるため、正回転と逆回転とを切り替える時に、処理物の偏りが一旦解消されるために、処理物は移動して、混合されることとなる。
【0005】
上述の羽根車による攪拌機構を備えた横型円筒状容器を、例えば、図7に示す構造の鋳砂を焙焼するための砂焙焼炉に適用させる場合について考える。図7に示す砂焙焼炉では、攪拌羽根51・51・・・を備えた羽根車50を横型円筒状容器に内装して砂を攪拌するとともに、加熱装置53にて容器を加熱することにより、容器の壁面熱伝導加熱にて該容器内の砂を加熱し、更に、攪拌羽根51により掬い上げられたのち落下する砂を、羽根車50の略中心部に送られる火炎54により焙焼する。
上記構成の砂焙焼炉では、容器内で滞留している砂は、火炎54により熱されず、また、容器内壁から離れた位置で滞留するために、容器の壁面熱伝導加熱による加熱効果が小さい。従って、上記構成の砂焙焼炉の容器から取り出した砂の温度には、ばらつきが生じてしまう。これにより、容器内の砂の滞留を解消しなければならないという課題が生じる。
【0006】
上記構成の砂焙焼炉に、上記特許文献2に記載の攪拌羽根の正回転と逆回転とを切り替える技術を、適用させた場合、容器内に偏って堆積している砂の山が崩れて、砂の滞留が解消される。しかし、滞留していた低温の砂と、攪拌されて高温となった砂とが混じり合う結果、砂の温度が全体的に低下してしまうこととなる。つまり、攪拌羽根の回転を正回転と逆回転とを切り替えることにより砂の滞留を解消する手法は、上記構成の砂焙焼炉の場合には最良の解消法とはいえず、容器内の砂の滞留防止のために別途の技術が要求される。
【特許文献1】特開平7−132218号公報
【特許文献2】特開2003−10664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明では、横型円筒状容器内において攪拌羽根の攪拌作用の届かない程度にまで堆積した処理物(粉粒体)を、強制的に流動させて、処理物の滞留を防止し、容器内において処理物を分散させることのできる、円筒状容器内処理物の攪拌機構、及び該攪拌機構を備えた砂焙焼炉を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1においては、横型円筒状容器内に構成され、該横型円筒状容器内に収容される羽根車により円筒状容器内処理物の攪拌を行う、円筒状容器内処理物の攪拌機構であって、前記羽根車は、略水平方向の回転軸を中心として回転する回転盤と、前記回転盤の回転運動方向と略直交する作用面を有する板状体であって、該回転盤に所定間隔で環状に配設された複数の攪拌羽根と、前記回転盤の回転運動方向に対して傾いた作用面を有する板状体であって、前記複数の攪拌羽根の内周側に設けられた単数又は複数の流動ガイドとを備えるものである。
【0010】
請求項2においては、前記流動ガイドの羽根車回転方向下流側端部を、攪拌羽根の回転軸方向における一側または他側の端部に固定し、該流動ガイドの羽根車回転方向上流側端部を、前記攪拌羽根よりも羽根車回転方向上流側に位置する他の攪拌羽根の回転軸方向における略中央部に固定したものである。
【0011】
請求項3においては、前記羽根車に偶数の前記流動ガイドを設け、前記羽根車回転方向下流側端部を、攪拌羽根の回転軸方向における一側に固定された流動ガイドと、前記羽根車回転方向下流側端部を、攪拌羽根の回転軸方向における他側に固定された流動ガイドとを、交互に配置したものである。
【0012】
請求項4においては、前記横型円筒状容器の底面に、該横型円筒状容器内へエアを噴出するノズルを設けたものである。
【0013】
請求項5においては、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の円筒状容器内処理物の攪拌機構を備えた横型円筒状容器と、前記容器内周面からの壁面熱伝導加熱で前記円筒状容器内処理物を加熱するための加熱装置と、前記攪拌機構を構成する羽根車の略回転中心に火炎を噴射する火炎噴射装置とを、備えた砂焙焼炉である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0015】
本発明においては、流動ガイドに沿って、攪拌羽根よりも内周側に位置する処理物を流動させることができるので、容器内での処理物の滞留を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施例1に係る砂焙焼炉の内部構造を示す正面図、図2は実施例1に係る砂焙焼炉の内部構造を示す側面断面図、図3は流動ガイドに誘導される砂の流れを説明する図である。
図4は実施例2に係る砂焙焼炉の内部構造を示す正面図、図5は実施例2に係る砂焙焼炉の内部構造を示す側面断面図である。
図6は従来の攪拌機構を備えた横型円筒状容器の構造を説明する図、図7は従来の攪拌機構を備えた横型円筒状容器を具備する砂焙焼炉の構造を説明する図である。
【0017】
本発明は、横型円筒状容器内に構成され、該横型円筒状容器内に収容される羽根車により円筒状容器内の粉体又は粒体(以下、『粉粒体』と記載する)の処理物の攪拌を行う、円筒状容器内処理物の攪拌機構に関するものである。
本実施例では、この攪拌機構を備えた装置の一例として、粒体である砂を処理物として容器内で攪拌しながら加熱する砂焙焼炉について説明する。
但し、本発明に係る攪拌機構は、本実施例に係る砂焙焼炉に適用させるものに限定されず、横型円筒状容器内の処理物を攪拌、又は、攪拌及び混合するための装置に広く適用させることができる。
【実施例1】
【0018】
ここで、本発明の実施例1に係る砂焙焼炉10の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、砂焙焼炉10は、軸方向を略水平方向とする横型円筒状容器(以降、単に『容器』と記載する)11と、該容器11に内装された攪拌羽根36・36・・・を備えた回転体である羽根車12と、該羽根車12の駆動装置13と、容器内周面からの壁面熱伝導で砂を加熱するための加熱装置14と、前記羽根車12の回転略中心に火炎を噴射する火炎噴射装置15等で、構成される。
上記砂焙焼炉10の構成要素のうち羽根車12により、容器11内の処理物である砂を攪拌するための攪拌機構が構成される。
【0019】
以下、羽根車12の回転方向の上流側を『回転上流側』と、同じく、羽根車12の回転方向の下流側を『回転下流側』と記載する。
【0020】
前記容器11には、砂の投入部21と、排出部22とが形成される。
前記投入部21では、容器11の回転上流側の周面上部に投入管24が延設され、該投入管24の端部に投入開口23が設けられる。そして、投入開口23には、砂を零さないように投入するための漏斗25が備えられる。
上記構成の投入部21では、漏斗25へ落下した砂は、投入開口23より投入管24を通じて容器11内部へ投入される。
【0021】
一方、前記排出部22では、容器11の回転下流側の周面底部に形成された排出開口26に、該排出開口26を閉塞するための蓋体27が設けられる。該蓋体27には、開閉動作のためのアクチュエータ28としてエアシリンダが備えられる。上記構成の排出部22では、アクチュエータ28により蓋体27が開放されると、容器11内の砂は、羽根車12の回転により排出開口26側へ押し出されて、該排出開口26より排出される。
【0022】
また、前記容器11には、火炎噴射装置15から吹き出される火炎を導入するための、火炎導入管30が設けられる。火炎噴射装置15から吹き出された火炎が、火炎導入管30を通じて羽根車12の回転中心近傍に至るように、該火炎導入管30の軸心は、羽根車12と略同心となるように配置される。
なお、前記容器11の周面頂部には、排気管29が連結され、該排気管29を通じて容器11内の気体が排気される。
【0023】
前記容器11に備えられる加熱装置14は、壁面熱伝導加熱方式により容器11内の砂を加熱するものである。従って、上記加熱装置14は、処理物である砂と接する容器11の内壁面を加熱するものであって、例えば、容器11の外周に形成したジャケットに熱媒を導入する構成とすることができる。また、前記加熱装置14は、容器11の外周に熱線を配置した構成とすることもできる。
【0024】
次に、容器11に投入された砂を攪拌するための攪拌機構について説明する。この攪拌機構は、砂焙焼炉10において、羽根車12にて構成される。
【0025】
前記羽根車12は、略水平方向の回転軸38を中心として回転する回転盤35と、該回転盤35に環状に配設された複数の攪拌羽根36・36・・・と、前記複数の攪拌羽根36・36・・・が形成する環の内周側に設けられた単数又は複数の流動ガイド37・37・・・とを、備えている。
【0026】
前記回転盤35は、回転の略中心を山の頂点とする略円錐形状のものであって、前記駆動装置13により回転駆動され略水平方向に配置される回転軸38に一体的に回転可能に嵌装される。従って、駆動装置13の回転駆動を受けて、回転盤35を備える羽根車12が回転する。
【0027】
前記攪拌羽根36は、回転運動方向と略直交する作用面36bを有する板状体であって、複数の攪拌羽根36・36・・・が、前記回転盤35の周縁側に所定間隔で環状に配設される。
なお、前記『回転盤35の回転運動方向』とは、回転運動する回転盤35の各瞬間における軌道の接線の方向を意味する。
前記環状に配設される複数の攪拌羽根36・36・・・の内周側における回転軸中心部分には、前記火炎噴射装置15から吹き出される火炎が導入される。また、この攪拌羽根36・36・・・の外周は、少なくとも回転下流側の容器11底部の内周と、近接(接しないが、僅かに間隙を有する程度に離間している)している。
【0028】
前記攪拌羽根36の内周側の端部には、回転下流側へ起立する起立部36aが一体的に形成される。
この起立部36aは、羽根車12の回転により、攪拌羽根36の作用面36bにて掬い上げられた砂を、当該攪拌羽根36がより上方に回転するまで保持するためのものである。
このように攪拌羽根36に起立部36aを設けることによって、攪拌羽根36にて掬い上げた砂のうち、該攪拌羽根36が上死点を越えるまでに落下する砂の量を低減できるので、容器11の回転下流側の底部に偏って体積する砂の量を低減することができる。
【0029】
前記流動ガイド37は、前記回転盤35の回転運動方向に対して傾いた作用面37aを有する板状体であって、前記複数の攪拌羽根36・36・・・が形成する環の内周側に設けられる。
該流動ガイド37は、容器11内において攪拌羽根36の攪拌効果が小さい場所にある砂を強制的に流動させて、砂の滞留を防止するためのものである。
【0030】
前記流動ガイド37は、二つの攪拌羽根36・36の間に架設される。流動ガイド37が架設される二つの攪拌羽根36・36は、隣接する攪拌羽根に限定されず、例えば、一つの攪拌羽根を間においた二つの攪拌羽根36・36の間に流動ガイド37を架設することもできる。
【0031】
図3にも示すように、前記流動ガイド37の回転下流側端部は、攪拌羽根36の回転軸方向における一側または他側の端部に固定され、該流動ガイド37の回転上流側端部は、前記攪拌羽根36よりも回転上流側に位置する他の攪拌羽根36の回転軸方向における略中央部に固定される。
このように流動ガイド37が配置されることにより、該流動ガイド37の作用面37aは、前記回転盤35の回転運動方向に対して傾きを有することとなる。また、羽根車12が回転することにより、流動ガイド37の流動ガイド37に当接する砂に、回転軸方向端部から中央に向かう流れを形成することができる。
【0032】
そして、前記流動ガイド37は、羽根車12に偶数備えられており、前記羽根車12の回転下流側端部を、攪拌羽根36の回転軸方向における一側に固定された流動ガイド37と、前記羽根車12の回転下流側端部を、攪拌羽根36の回転軸方向における他側に固定された流動ガイド37とが、交互に配置される。つまり、或流動ガイド37の回転下流側の端部が、攪拌羽根36の回転軸方向一側の端部に固設されている場合、該流動ガイド37に隣接して配置される流動ガイド37の回転下流側の端部は、攪拌羽根36の回転軸方向他側の端部に固設される。
【0033】
上述のように、互いに隣接する流動ガイド37の回転下流側端部は、攪拌羽根36の回転軸方向における一側と他側とに交互に配置され、各流動ガイド37は回転下流側から回転上流側に向けて回転軸方向略中央へ向かう傾きを有する。
これにより、或流動ガイド37に誘導されて形成される砂の流れは、回転軸方向一側から他側に向かい、次の流動ガイド37に当接することにより流れ方向が曲げられる。つまり、羽根車12が回転すれば、流動ガイド37により、回転軸方向に振れる砂の流れが形成される。
【0034】
上述のように、羽根車12に流動ガイド37を備えることにより、攪拌羽根36の作用が届かない回転盤35の内周側の砂を流動させることができる。そして、流れの停滞しがちな攪拌羽根36の回転軸方向端部に位置する砂を、強制的に攪拌羽根36の回転軸方向中央部へ流動させることができる。つまり、羽根車12に流動ガイド37を備えることにより、容器11内での砂の滞留を防止することができる。
【0035】
なお、本実施例においては、流動ガイド37のうち、攪拌羽根36の回転軸方向における略中心から回転盤35に近い側に設けられるものと、遠い側に設けられるものとは、形状が異なる。具体的には、回転盤35に近い側に設けられる流動ガイド37は、遠い側に設けられるものよりも、内周側に突出している。
これは、容器11の回転盤35に対向する位置に、熱電対39が設けられるために、該熱電対39との緩衝を回避するためである。
【0036】
上記構成の砂焙焼炉10では、容器11の投入部21から投入された砂は、駆動装置13の回転駆動を受けて羽根車12が回転することにより攪拌羽根36にて攪拌される。つまり、容器11内の砂は、羽根車12が回転することによって、攪拌羽根36の作用面36bにより掬い上げられ、該攪拌羽根36及び容器内周面にて保持されて上方まで移動したのち、攪拌羽根36の作用面36bが下方へ向くように姿勢変化することにより、攪拌羽根36から自重で落下する。
この間、羽根車12は一方向に回転するので、容器11の下部であって回転下流側には砂が偏って堆積するが、攪拌羽根36の攪拌作用の届かない程度に回転盤35の内周側まで堆積した砂は、流動ガイド37により強制的に流動させられるため、容器11内において砂の滞留は発生しない。
【0037】
なお、攪拌羽根36より落下する砂は、火炎噴射装置15から吹き出された火炎により焙焼される。また、攪拌羽根36に保持されて回転している砂は、容器11の壁面からの熱伝導を受けて加熱される。
砂焙焼炉10では、容器11内で砂が滞留しないので、砂は万遍なく容器内を移動して、壁面熱伝導による加熱と、火炎による焙焼を受けることができるので、容器内の砂に生じる温度差を低減することができる。
【実施例2】
【0038】
ここで、本発明の実施例2に係る砂焙焼炉の構成について説明する。
実施例2に係る砂焙焼炉10は、実施例1に記載の砂焙焼炉に、容器の底壁面と羽根車に設けられた攪拌羽根との間の砂の滞留を防止するための構造を追加したものである。
よって、実施例2に係る砂焙焼炉と、前記実施例1に記載の砂焙焼炉とに共通する構成部分の説明は省略する。
【0039】
図4及び図5に示すように、容器11の底面には、空気圧縮機40から送られるエアを容器11内へ噴出する吹出ノズル41・41・・・が設けられる。該吹出ノズル41からは、断続的又は間欠的に、容器11内へエアが吹き出される。
吹出ノズル41から吹き出されるエアにより、容器11の底壁面と、羽根車12に設けられた攪拌羽根36との間で滞留しようとしている砂を吹き上げることができる。よって、容器11の底壁面と、羽根車12との間で、砂の滞留を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施例1に係る砂焙焼炉の内部構造を示す正面図。
【図2】実施例1に係る砂焙焼炉の内部構造を示す側面断面図。
【図3】流動ガイドに誘導される砂の流れを説明する図。
【図4】実施例2に係る砂焙焼炉の内部構造を示す正面図。
【図5】実施例2に係る砂焙焼炉の内部構造を示す側面断面図。
【図6】従来の攪拌機構を備えた横型円筒状容器の構造を説明する図。
【図7】従来の攪拌機構を備えた横型円筒状容器を具備する砂焙焼炉の構造を説明する図。
【符号の説明】
【0041】
10 砂焙焼炉
11 横型円筒状容器
12 羽根車
13 駆動装置
14 加熱装置
15 火炎噴射装置
35 回転盤
36 攪拌羽根
37 流動ガイド
38 回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横型円筒状容器内に構成され、該横型円筒状容器内に収容される羽根車により円筒状容器内処理物の攪拌を行う、円筒状容器内処理物の攪拌機構であって、
前記羽根車は、
略水平方向の回転軸を中心として回転する回転盤と、
前記回転盤の回転運動方向と略直交する作用面を有する板状体であって、該回転盤に所定間隔で環状に配設された複数の攪拌羽根と、
前記回転盤の回転運動方向に対して傾いた作用面を有する板状体であって、前記複数の攪拌羽根の内周側に設けられた単数又は複数の流動ガイドとを備えることを特徴とする、
円筒状容器内処理物の攪拌機構。
【請求項2】
前記流動ガイドの羽根車回転方向下流側端部を、攪拌羽根の回転軸方向における一側または他側の端部に固定し、該流動ガイドの羽根車回転方向上流側端部を、前記攪拌羽根よりも羽根車回転方向上流側に位置する他の攪拌羽根の回転軸方向における略中央部に固定したことを特徴とする、
請求項1に記載の円筒状容器内処理物の攪拌機構。
【請求項3】
前記羽根車に偶数の前記流動ガイドを設け、
前記羽根車回転方向下流側端部を、攪拌羽根の回転軸方向における一側に固定された流動ガイドと、前記羽根車回転方向下流側端部を、攪拌羽根の回転軸方向における他側に固定された流動ガイドとを、交互に配置したことを特徴とする、
請求項1又は請求項2に記載の円筒状容器内処理物の攪拌機構。
【請求項4】
前記横型円筒状容器の底面に、該横型円筒状容器内へエアを噴出するノズルを設けたことを特徴とする、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の円筒状容器内処理物の攪拌機構。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の円筒状容器内処理物の攪拌機構を備えた横型円筒状容器と、
前記容器内周面からの壁面熱伝導加熱で前記円筒状容器内処理物を加熱するための加熱装置と、
前記攪拌機構を構成する羽根車の略回転中心に火炎を噴射する火炎噴射装置とを、
備えたことを特徴とする、
砂焙焼炉。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−322110(P2007−322110A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−156550(P2006−156550)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】