円筒状紙容器の簡易成形装置およびその成形方法
【課題】円筒状紙容器の製造に際し、安価で、多大な設置スペースを要せず、かつ試作品や小ロットの円筒状紙容器の製造に好適な円筒状紙容器の簡易成形装置及びその成形方法の提供にある。
【解決手段】サック貼り胴部材を、二つに分割されいる胴フォーマー50に挿入する手段と、該胴部材を円筒状に形成する手段と、円筒状胴部の内面上端にホットメルト型接着剤を塗布する手段と、底部材が載置されたリッド成形用雌型40の下部に、胴フォーマー50とターンテーブル60が移動し、該雌型40の上部に位置するリッド成形用雄型44が下降し、雌型に載置されている底部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し嵌合貼着する手段と、リッド成形用雄型44が上昇し、胴フォーマー50が開いて円筒状紙容器を取り出す手段とを具備した円筒状紙容器の簡易成形装置100である。
【解決手段】サック貼り胴部材を、二つに分割されいる胴フォーマー50に挿入する手段と、該胴部材を円筒状に形成する手段と、円筒状胴部の内面上端にホットメルト型接着剤を塗布する手段と、底部材が載置されたリッド成形用雌型40の下部に、胴フォーマー50とターンテーブル60が移動し、該雌型40の上部に位置するリッド成形用雄型44が下降し、雌型に載置されている底部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し嵌合貼着する手段と、リッド成形用雄型44が上昇し、胴フォーマー50が開いて円筒状紙容器を取り出す手段とを具備した円筒状紙容器の簡易成形装置100である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙を主体とした積層材料によって形成された円筒状の容器、すなわち金属缶代替の円筒状紙容器の簡易成形装置およびその成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、個包装されたチョコレートや飴等菓子類の二次容器として、蓋付の金属缶が広く使用されているいるが、近年の環境保護の観点から、この金属缶の代替容器として、紙を主体とした積層材料によって形成された円筒状の紙容器が実用化され使用されるようになってきた。
【0003】
上記従来の円筒状紙容器の一事例として、例えば、図1(a)の斜視図および図1(b)の側断面図に示すように、紙を主体とし、その表面に印刷層が施された円筒状胴部(10)の下端に円形トレー状底部(20)が嵌合・貼着され、上端には円形トレー状蓋部(30)が嵌合・貼着されているもので、その円筒状胴部(10)の上部には開封用切り込み線(16)が刻設されている円筒状紙容器(1)がある。
【0004】
上記円筒状紙容器の製造は、紙を主体とし表面が印刷層でなるロール状胴部材をカットし、押し罫と開封用ミシン目を施し、サック貼りで端面をエッジプロシールした胴部材を起函して円筒状にフォーミングして円筒状胴部(10)を作製し、この円筒状胴部(10)の上端に、リッド成形部にて円形トレー状蓋部(30)が嵌合貼着され、その下端開口部から内容物を充填し、次いでその下端には、円形トレー状底部(20)が嵌合貼着されて円筒状紙容器(1)とする一連の工程がインラインで全自動的に6列のラインで成されるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の円筒状紙容器(1)の製造は、上記のごとくロール状胴部材から内容物の充填まで全てインラインで行うようになっている大型の機械であるので、多くの設置スペースを要し、高価で、かつ試作品や小ロットの円筒状紙容器の製造には不向きなものであった。
【0006】
本発明は、かかる従来の円筒状紙容器製造の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、紙を主体とした積層材料によって形成された円筒状紙容器の製造に際し、安価で多大な設置スペースを要せず、かつ試作品や小ロットの円筒状紙容器の製造に好適な円筒状紙容器の簡易成形装置およびその成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、円筒状胴部内に円形トレー状底部と円形トレー状蓋部とが嵌合貼着されている円筒状紙容器の簡易成形装置において、 サック貼りされた胴部材を起函し、ターンテーブル上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマーに挿入する手段と、
前記開いている胴フォーマーを閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部を形成する手段と、
前記円筒状に保持された円筒状胴部の内面上端に接着剤を塗布する手段と、
前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部とする底部材もしくは蓋部材が所定の位置に載置されたリッド成形用雌型の下部に、前記胴フォーマーとそれを保持しているターンテーブルが移動し、該雌型の上部に位置するリッド成形用雄型が下降し、前記雌型に
載置されている底部材もしくは蓋部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し、該挿入された円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
前記嵌合された部位の外側を2個のコロの押圧で底部もしくは蓋部を円筒状胴部に貼着する手段と、
前記挿入されたリッド成形用雄型が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動し、該胴フォーマーが開いて前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器を取り出す手段と、
前記取り出された円筒状紙容器を上下反転して再度前記胴フォーマーに挿入して閉じた後、前記接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、前記繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材もしくは底部材であることを特徴とする円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0008】
また、請求項2の発明では、前記サック貼りされた胴部材の起函と、起函された胴部材の胴フォーマーへの挿入および円形トレー状底部もしくは蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器の取り出しは、手操作であることを特徴とする請求項1記載の円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0009】
また、請求項3の発明では、前記接着剤は、ホットメルト型でなり、その塗布は、ターンテーブルの回転で回転している円筒状胴部の内面にノズル方式により成されることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0010】
また、請求項4の発明では、前記胴フォーマーとそれを保持するターンテーブルは、移動プレート上に2セット載置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0011】
さらにまた、請求項5の発明では、請求項1乃至4のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置を用いて成形する円筒状紙容器の成形方法としたものである。
【0012】
上記請求項でいうリッドとは、蓋部および底部の両者を指している。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
【0014】
即ち、上記請求項1に係る発明によれば、円筒状胴部内に円形トレー状底部と円形トレー状蓋部とが嵌合貼着されている円筒状紙容器の簡易成形装置において、
サック貼りされた胴部材を開口し、ターンテーブル上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマーに挿入する手段と、
前記開いている胴フォーマーを閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部を形成する手段と、
前記円筒状に保持された円筒状胴部の内面上端に接着剤を塗布する手段と、
前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部とする底部材もしくは蓋部材が所定の位置に載置されたリッド成形用雌型の下部に、前記胴フォーマーとそれを保持しているターンテーブルが移動し、該雌型の上部に位置するリッド成形用雄型が下降し、前記雌型に載置されている底部材もしくは蓋部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し、該挿入された円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
前記嵌合された部位の外側を2個のコロの押圧で底部もしくは蓋部を円筒状胴部に貼着する手段と、
前記挿入されたリッド成形用雄型が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動し、該胴フォーマーが開いて前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器を取り出す手段と、
前記取り出された円筒状紙容器を上下反転して再度前記胴フォーマーに挿入して閉じた後、前記接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、前記繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材もしくは底部材である円筒状紙容器の簡易成形装置とすることによって、従来の全工程がインラインで成される大型の機械に比べ、格段に安価で設置面積も少なく、簡便な装置なので試作品や小ロットの円筒状紙容器の製造に好適な簡易成形装置とすることができる。
【0015】
また、上記請求項2に係る発明によれば、前記サック貼りされた胴部材の起函と、起函された胴部材の胴フォーマーへの挿入および円形トレー状底部もしくは蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器の取り出しを、手操作で行うことにより、安全・確実でかつ極安価で簡便な円筒状紙容器の簡易成形装置とすることができる。
【0016】
また、上記請求項3に係る発明によれば、前記接着剤を、ホットメルト型の接着材とすることによって、乾燥等を要せず即次工程に移ることができ、その塗布を、ターンテーブルの回転で回転する円筒状胴部の内面にノズル方式により成されるので、高効率で均一な塗布ができる円筒状紙容器の簡易成形装置とすることができる。
【0017】
また、上記請求項4に係る発明によれば、前記胴フォーマーとそれを保持するターンテーブルは、移動プレート上に2セット載置することによって、製造効率のよい円筒状紙容器の簡易成形装置とすることができる。
【0018】
さらにまた、上記請求項5に係る発明によれば、上記請求項1乃至4のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置を用いて円筒状紙容器を成形することによって、従来の全工程がインラインで成される大型機械による成形方法に比べ、格段に安価で設置面積も少なく、簡便に成形することができ、特に試作品や小ロットの円筒状紙容器の好適な成形方法とすることができる。
【0019】
従って本発明は、個包装されたチョコレート等を収納する、紙を主体とした積層材料によって形成された金属缶代替の円筒状紙容器の簡易成形装置およびその成形方法として、優れた実用上の効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0021】
本発明は、例えば、図1(a)の斜視図に示すような、紙を主体とした積層材料でなる円筒状胴部(10)の上端に円形トレー状蓋部(30)と、下端には円形トレー状底部(20)が嵌合貼着された金属缶代替の円筒状紙容器(1)を簡便に製造する簡易成形装置およびその成形方法に関するものである。
【0022】
上記本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置は、例えば、図2の概略斜視図に示すように、支持台(5)の略中央にリッド成形用雌型(40)と、その上部にリッド成形用雄型(44)が固定されていて、さらにこの支持台(5)上をスライドする移動プレート(6)が載置されている。
【0023】
前記移動プレート(6)上には、円形状のターンテーブル(60)とそれに保持される二つに分割されている胴フォーマー(50)が2セット固定されていて、必要に応じて、2セットのうちの1セットが移動プレート(6)の移動によって略中央に位置するリッド
成形用雌型(40)の下部に載置されるようになっている円筒状紙容器の簡易成形装置(100)である。
【0024】
そこで、上記請求項1または2に係る発明では、例えば、図4(a)および(b)の斜視図に示すように、サック貼りされた胴部材(10a)を手操作で起函(開口)し、図5(a)の斜視図に示すように、ターンテーブル(60)上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマー(50)に起函された胴部材(10a)を手操作で挿入する手段と、
例えば、図5(b)の斜視図に示すように、開いている胴フォーマー(50)を閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部(10)とする手段と、
例えば、図6の斜視図に示すように、円筒状に保持された円筒状胴部(10)の内面上端に接着剤(15)を塗布する手段と、
例えば、図7の斜視図に示すように、円形状底部材(20a)が載置されたリッド成形用雌型(40)の下部に、上記の胴フォーマー(50)とそれを保持しているターンテーブル(60)が移動し、このリード成形用雌型(40)の上部に位置するリッド成形用雄型(44)が下降して、例えば、図8の斜視図に示すように、リッド成形用雄型(44)をリッド成形用雌型(40)に挿入し、図7に示すリッド成形用雌型(40)に載置されている底部材(20a)を円形トレー状に成形して、円形トレー状底部(20)とし、例えば、図9の斜視図に示すように、そのリッド成形用雄型(44)ごと円筒状胴部(10)内面に挿入し、挿入された円形トレー状底部(20)を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
例えば、図9の斜視図に示すように、上記で嵌合された円形トレー状底部(20)の外側を2個のコロ(22)の押圧で円形トレー状底部(20)を円筒状胴部(10)内面に貼着する手段と、
例えば、図11の斜視図に示すように、上記で挿入されたリッド成形用雄型(44)が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動プレート(図示せず)ごと移動し、図12(a)の斜視図に示すように、胴フォーマー(50)が開いて、図12(b)に示すような円筒状胴部(10)内に円形トレー状底部(20)が嵌合貼着された円筒状紙容器(1)を手操作で取り出す手段と、
を具備した円筒状紙容器の簡易成形装置(100)である。
【0025】
さらに、この装置を利用し、例えば、図13(a)に示すように、図12(b)に示す上記で取り出された円筒状紙容器(1)を上下反転して、図13(b)に示すように、再度前記胴フォーマー(50)に挿入して、その胴フォーマー(50)を閉じた後、個包装されたチョコレート等内容物を上部開口部から充填し、以降は図示しないが、上記の接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、この繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材である円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とするものである。
【0026】
上記円筒状紙容器の簡易成形装置(100)において、円形トレー状底部(20)を嵌合貼着した後、円形トレー状蓋部(30)を嵌合貼着したが、これらの順序を逆にした円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とすることもできる。
【0027】
この円筒状紙容器の簡易成形装置(100)で得られるものは、例えば図1(a)に示すような、紙を主体とした積層材料でなる円筒状胴部(10)の上端に円形トレー状蓋部(30)と、下端には円形トレー状底部(20)が嵌合貼着され、上部には開封用切り込み線(16)が刻設された金属缶代替の円筒状紙容器(1)である。
【0028】
また、上記請求項3に係る発明では、例えば、図6に示すように、円筒状胴部(10)の内面上端に塗布する接着剤(15)は、ホットメルト型の接着剤とするもので、その塗
布方式は、ターンテーブル(60)の回転で、その上部に保持されて回転している円筒状胴部(10)の内面にノズル方式のアプリケーター(図示せず)により射出されるようにしたものである。
【0029】
このように、円筒状胴部(10)の内面に施す接着剤がホットメルト型であるので、その部分への嵌合貼着は、例えば、図10に示すように、円筒状胴部(10)が保持されているターンテーブル(60)の回転でこの円筒状胴部(10)とともに回転し、加熱された2個のコロ(22)によって、円筒状胴部(10)の外側を加圧して成されるようにしたものである。
【0030】
さらにまた、上記請求項4に係る発明では、例えば図2に示すように、胴フォーマー(50)とそれを保持するターンテーブル(60)とでなる1セットが、支持台(5)上を左右方向にスライドする移動プレート(6)上に2セット載置されている円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とするものである。
【0031】
このように、胴フォーマー(50)とターンテーブル(60)を1セットとし、それらを2セット載置することによって、例えば、図6に示すように、一方の胴フォーマー(50)とターンテーブル(60)を1セットとしたものに接着剤の塗布をしている間に、例えば、図5に示すように、他方の胴フォーマー(50)に、サック貼りされた胴部材(10a)を挿入する手段を同時に進行することができるので、製造効率のよい円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とすることができ、この円筒状紙容器の簡易成形装置(100)を用いた成形方法とすることができる。
【0032】
以下に、上記円筒状紙容器の簡易成形装置で得られる円筒状紙容器(1)の材料等を説明する。
【0033】
上記円筒状紙容器(1)を構成する胴部材(10a)としては、例えば、図3の積層側断面図に示すように、200g/m2 程度のアイボリー等紙基材(70)の表面に印刷層(72)が施され、この印刷層(72)を保護するとともに光沢性を持たせるための光沢ニス層(74)が施され、2本の押し罫と開封用切り込み線が施されているものが挙げられる。
【0034】
また、上記円形トレー状底部材(20a)および蓋部材は、押し罫および開封用切り込み線が施されていない以外は、上記円筒状胴部材(10a)とほぼ同様の構成となっている。
【0035】
さらにまた、円筒状胴部(10)の上下端内面に塗布するホットメルト接着剤としては、熱可塑性樹脂を比較的低温(200℃以下)で加熱溶融させて塗布するもので、その組成は、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)を主体とし、これにワックス、粘着付与樹脂、可塑剤、充填剤等をブレンドしている。ここで使用されるものとしては、軟化点103〜104℃で、粘度1,000/170、750〜850/180cP/℃のカートン封缶用が好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置で得られる円筒状紙容器の一事例を説明するもので、(a)は、その斜視図であり、(b)は、その側断面図である。
【図2】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一事例の概略を説明する斜視図である。
【図3】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置で得られる円筒状紙容器の胴部材の一事例を側断面で表した説明図である。
【図4】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、その装置に挿入するサック貼りされた胴部材の正面図であり、(b)は、それを開口した斜視図である。
【図5】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、胴部材のフォーミング工程を示す斜視図であり、(b)は、フォーミングされた円筒状胴部の斜視図である。
【図6】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部に接着剤を塗布する工程の斜視図である。
【図7】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部へ嵌合する底部の成形手段を示す斜視図である。
【図8】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、成形された円形トレー状底部を円筒状胴部へ嵌合する手段を示す斜視図である。
【図9】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部へ円形トレー状底部が嵌合された斜視図である。
【図10】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部へ嵌合された円形トレー状底部を貼着する手段を示す斜視図である。
【図11】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円形トレー状底部が貼着された状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、胴フォームを開放する斜視図であり、(b)は、得られた円筒状紙容器を示す斜視図である。
【図13】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、底部が形成された円筒状紙容器を上下反転した斜視図であり、(b)は、その円筒状紙容器へ蓋部を形成するための手段を説明する斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1‥‥円筒状紙容器
5‥‥支持台
6‥‥移動プレート
10‥‥円筒状胴部
10a‥‥円筒状胴部材
15‥‥接着剤
16‥‥開封用切り込み線
20‥‥円形トレー状底部
20a‥‥円形状底部材
30‥‥円形トレー状蓋部
40‥‥リッド成形用雌型
44‥‥リッド成形用雄型
50‥‥胴フォーム
60‥‥ターンテーブル
70‥‥紙基材
72‥‥印刷層
74‥‥光沢ニス層
100‥‥円筒状紙容器の簡易成形装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙を主体とした積層材料によって形成された円筒状の容器、すなわち金属缶代替の円筒状紙容器の簡易成形装置およびその成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、個包装されたチョコレートや飴等菓子類の二次容器として、蓋付の金属缶が広く使用されているいるが、近年の環境保護の観点から、この金属缶の代替容器として、紙を主体とした積層材料によって形成された円筒状の紙容器が実用化され使用されるようになってきた。
【0003】
上記従来の円筒状紙容器の一事例として、例えば、図1(a)の斜視図および図1(b)の側断面図に示すように、紙を主体とし、その表面に印刷層が施された円筒状胴部(10)の下端に円形トレー状底部(20)が嵌合・貼着され、上端には円形トレー状蓋部(30)が嵌合・貼着されているもので、その円筒状胴部(10)の上部には開封用切り込み線(16)が刻設されている円筒状紙容器(1)がある。
【0004】
上記円筒状紙容器の製造は、紙を主体とし表面が印刷層でなるロール状胴部材をカットし、押し罫と開封用ミシン目を施し、サック貼りで端面をエッジプロシールした胴部材を起函して円筒状にフォーミングして円筒状胴部(10)を作製し、この円筒状胴部(10)の上端に、リッド成形部にて円形トレー状蓋部(30)が嵌合貼着され、その下端開口部から内容物を充填し、次いでその下端には、円形トレー状底部(20)が嵌合貼着されて円筒状紙容器(1)とする一連の工程がインラインで全自動的に6列のラインで成されるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の円筒状紙容器(1)の製造は、上記のごとくロール状胴部材から内容物の充填まで全てインラインで行うようになっている大型の機械であるので、多くの設置スペースを要し、高価で、かつ試作品や小ロットの円筒状紙容器の製造には不向きなものであった。
【0006】
本発明は、かかる従来の円筒状紙容器製造の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、紙を主体とした積層材料によって形成された円筒状紙容器の製造に際し、安価で多大な設置スペースを要せず、かつ試作品や小ロットの円筒状紙容器の製造に好適な円筒状紙容器の簡易成形装置およびその成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、円筒状胴部内に円形トレー状底部と円形トレー状蓋部とが嵌合貼着されている円筒状紙容器の簡易成形装置において、 サック貼りされた胴部材を起函し、ターンテーブル上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマーに挿入する手段と、
前記開いている胴フォーマーを閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部を形成する手段と、
前記円筒状に保持された円筒状胴部の内面上端に接着剤を塗布する手段と、
前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部とする底部材もしくは蓋部材が所定の位置に載置されたリッド成形用雌型の下部に、前記胴フォーマーとそれを保持しているターンテーブルが移動し、該雌型の上部に位置するリッド成形用雄型が下降し、前記雌型に
載置されている底部材もしくは蓋部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し、該挿入された円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
前記嵌合された部位の外側を2個のコロの押圧で底部もしくは蓋部を円筒状胴部に貼着する手段と、
前記挿入されたリッド成形用雄型が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動し、該胴フォーマーが開いて前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器を取り出す手段と、
前記取り出された円筒状紙容器を上下反転して再度前記胴フォーマーに挿入して閉じた後、前記接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、前記繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材もしくは底部材であることを特徴とする円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0008】
また、請求項2の発明では、前記サック貼りされた胴部材の起函と、起函された胴部材の胴フォーマーへの挿入および円形トレー状底部もしくは蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器の取り出しは、手操作であることを特徴とする請求項1記載の円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0009】
また、請求項3の発明では、前記接着剤は、ホットメルト型でなり、その塗布は、ターンテーブルの回転で回転している円筒状胴部の内面にノズル方式により成されることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0010】
また、請求項4の発明では、前記胴フォーマーとそれを保持するターンテーブルは、移動プレート上に2セット載置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置としたものである。
【0011】
さらにまた、請求項5の発明では、請求項1乃至4のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置を用いて成形する円筒状紙容器の成形方法としたものである。
【0012】
上記請求項でいうリッドとは、蓋部および底部の両者を指している。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
【0014】
即ち、上記請求項1に係る発明によれば、円筒状胴部内に円形トレー状底部と円形トレー状蓋部とが嵌合貼着されている円筒状紙容器の簡易成形装置において、
サック貼りされた胴部材を開口し、ターンテーブル上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマーに挿入する手段と、
前記開いている胴フォーマーを閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部を形成する手段と、
前記円筒状に保持された円筒状胴部の内面上端に接着剤を塗布する手段と、
前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部とする底部材もしくは蓋部材が所定の位置に載置されたリッド成形用雌型の下部に、前記胴フォーマーとそれを保持しているターンテーブルが移動し、該雌型の上部に位置するリッド成形用雄型が下降し、前記雌型に載置されている底部材もしくは蓋部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し、該挿入された円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
前記嵌合された部位の外側を2個のコロの押圧で底部もしくは蓋部を円筒状胴部に貼着する手段と、
前記挿入されたリッド成形用雄型が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動し、該胴フォーマーが開いて前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器を取り出す手段と、
前記取り出された円筒状紙容器を上下反転して再度前記胴フォーマーに挿入して閉じた後、前記接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、前記繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材もしくは底部材である円筒状紙容器の簡易成形装置とすることによって、従来の全工程がインラインで成される大型の機械に比べ、格段に安価で設置面積も少なく、簡便な装置なので試作品や小ロットの円筒状紙容器の製造に好適な簡易成形装置とすることができる。
【0015】
また、上記請求項2に係る発明によれば、前記サック貼りされた胴部材の起函と、起函された胴部材の胴フォーマーへの挿入および円形トレー状底部もしくは蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器の取り出しを、手操作で行うことにより、安全・確実でかつ極安価で簡便な円筒状紙容器の簡易成形装置とすることができる。
【0016】
また、上記請求項3に係る発明によれば、前記接着剤を、ホットメルト型の接着材とすることによって、乾燥等を要せず即次工程に移ることができ、その塗布を、ターンテーブルの回転で回転する円筒状胴部の内面にノズル方式により成されるので、高効率で均一な塗布ができる円筒状紙容器の簡易成形装置とすることができる。
【0017】
また、上記請求項4に係る発明によれば、前記胴フォーマーとそれを保持するターンテーブルは、移動プレート上に2セット載置することによって、製造効率のよい円筒状紙容器の簡易成形装置とすることができる。
【0018】
さらにまた、上記請求項5に係る発明によれば、上記請求項1乃至4のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置を用いて円筒状紙容器を成形することによって、従来の全工程がインラインで成される大型機械による成形方法に比べ、格段に安価で設置面積も少なく、簡便に成形することができ、特に試作品や小ロットの円筒状紙容器の好適な成形方法とすることができる。
【0019】
従って本発明は、個包装されたチョコレート等を収納する、紙を主体とした積層材料によって形成された金属缶代替の円筒状紙容器の簡易成形装置およびその成形方法として、優れた実用上の効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0021】
本発明は、例えば、図1(a)の斜視図に示すような、紙を主体とした積層材料でなる円筒状胴部(10)の上端に円形トレー状蓋部(30)と、下端には円形トレー状底部(20)が嵌合貼着された金属缶代替の円筒状紙容器(1)を簡便に製造する簡易成形装置およびその成形方法に関するものである。
【0022】
上記本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置は、例えば、図2の概略斜視図に示すように、支持台(5)の略中央にリッド成形用雌型(40)と、その上部にリッド成形用雄型(44)が固定されていて、さらにこの支持台(5)上をスライドする移動プレート(6)が載置されている。
【0023】
前記移動プレート(6)上には、円形状のターンテーブル(60)とそれに保持される二つに分割されている胴フォーマー(50)が2セット固定されていて、必要に応じて、2セットのうちの1セットが移動プレート(6)の移動によって略中央に位置するリッド
成形用雌型(40)の下部に載置されるようになっている円筒状紙容器の簡易成形装置(100)である。
【0024】
そこで、上記請求項1または2に係る発明では、例えば、図4(a)および(b)の斜視図に示すように、サック貼りされた胴部材(10a)を手操作で起函(開口)し、図5(a)の斜視図に示すように、ターンテーブル(60)上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマー(50)に起函された胴部材(10a)を手操作で挿入する手段と、
例えば、図5(b)の斜視図に示すように、開いている胴フォーマー(50)を閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部(10)とする手段と、
例えば、図6の斜視図に示すように、円筒状に保持された円筒状胴部(10)の内面上端に接着剤(15)を塗布する手段と、
例えば、図7の斜視図に示すように、円形状底部材(20a)が載置されたリッド成形用雌型(40)の下部に、上記の胴フォーマー(50)とそれを保持しているターンテーブル(60)が移動し、このリード成形用雌型(40)の上部に位置するリッド成形用雄型(44)が下降して、例えば、図8の斜視図に示すように、リッド成形用雄型(44)をリッド成形用雌型(40)に挿入し、図7に示すリッド成形用雌型(40)に載置されている底部材(20a)を円形トレー状に成形して、円形トレー状底部(20)とし、例えば、図9の斜視図に示すように、そのリッド成形用雄型(44)ごと円筒状胴部(10)内面に挿入し、挿入された円形トレー状底部(20)を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
例えば、図9の斜視図に示すように、上記で嵌合された円形トレー状底部(20)の外側を2個のコロ(22)の押圧で円形トレー状底部(20)を円筒状胴部(10)内面に貼着する手段と、
例えば、図11の斜視図に示すように、上記で挿入されたリッド成形用雄型(44)が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動プレート(図示せず)ごと移動し、図12(a)の斜視図に示すように、胴フォーマー(50)が開いて、図12(b)に示すような円筒状胴部(10)内に円形トレー状底部(20)が嵌合貼着された円筒状紙容器(1)を手操作で取り出す手段と、
を具備した円筒状紙容器の簡易成形装置(100)である。
【0025】
さらに、この装置を利用し、例えば、図13(a)に示すように、図12(b)に示す上記で取り出された円筒状紙容器(1)を上下反転して、図13(b)に示すように、再度前記胴フォーマー(50)に挿入して、その胴フォーマー(50)を閉じた後、個包装されたチョコレート等内容物を上部開口部から充填し、以降は図示しないが、上記の接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、この繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材である円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とするものである。
【0026】
上記円筒状紙容器の簡易成形装置(100)において、円形トレー状底部(20)を嵌合貼着した後、円形トレー状蓋部(30)を嵌合貼着したが、これらの順序を逆にした円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とすることもできる。
【0027】
この円筒状紙容器の簡易成形装置(100)で得られるものは、例えば図1(a)に示すような、紙を主体とした積層材料でなる円筒状胴部(10)の上端に円形トレー状蓋部(30)と、下端には円形トレー状底部(20)が嵌合貼着され、上部には開封用切り込み線(16)が刻設された金属缶代替の円筒状紙容器(1)である。
【0028】
また、上記請求項3に係る発明では、例えば、図6に示すように、円筒状胴部(10)の内面上端に塗布する接着剤(15)は、ホットメルト型の接着剤とするもので、その塗
布方式は、ターンテーブル(60)の回転で、その上部に保持されて回転している円筒状胴部(10)の内面にノズル方式のアプリケーター(図示せず)により射出されるようにしたものである。
【0029】
このように、円筒状胴部(10)の内面に施す接着剤がホットメルト型であるので、その部分への嵌合貼着は、例えば、図10に示すように、円筒状胴部(10)が保持されているターンテーブル(60)の回転でこの円筒状胴部(10)とともに回転し、加熱された2個のコロ(22)によって、円筒状胴部(10)の外側を加圧して成されるようにしたものである。
【0030】
さらにまた、上記請求項4に係る発明では、例えば図2に示すように、胴フォーマー(50)とそれを保持するターンテーブル(60)とでなる1セットが、支持台(5)上を左右方向にスライドする移動プレート(6)上に2セット載置されている円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とするものである。
【0031】
このように、胴フォーマー(50)とターンテーブル(60)を1セットとし、それらを2セット載置することによって、例えば、図6に示すように、一方の胴フォーマー(50)とターンテーブル(60)を1セットとしたものに接着剤の塗布をしている間に、例えば、図5に示すように、他方の胴フォーマー(50)に、サック貼りされた胴部材(10a)を挿入する手段を同時に進行することができるので、製造効率のよい円筒状紙容器の簡易成形装置(100)とすることができ、この円筒状紙容器の簡易成形装置(100)を用いた成形方法とすることができる。
【0032】
以下に、上記円筒状紙容器の簡易成形装置で得られる円筒状紙容器(1)の材料等を説明する。
【0033】
上記円筒状紙容器(1)を構成する胴部材(10a)としては、例えば、図3の積層側断面図に示すように、200g/m2 程度のアイボリー等紙基材(70)の表面に印刷層(72)が施され、この印刷層(72)を保護するとともに光沢性を持たせるための光沢ニス層(74)が施され、2本の押し罫と開封用切り込み線が施されているものが挙げられる。
【0034】
また、上記円形トレー状底部材(20a)および蓋部材は、押し罫および開封用切り込み線が施されていない以外は、上記円筒状胴部材(10a)とほぼ同様の構成となっている。
【0035】
さらにまた、円筒状胴部(10)の上下端内面に塗布するホットメルト接着剤としては、熱可塑性樹脂を比較的低温(200℃以下)で加熱溶融させて塗布するもので、その組成は、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)を主体とし、これにワックス、粘着付与樹脂、可塑剤、充填剤等をブレンドしている。ここで使用されるものとしては、軟化点103〜104℃で、粘度1,000/170、750〜850/180cP/℃のカートン封缶用が好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置で得られる円筒状紙容器の一事例を説明するもので、(a)は、その斜視図であり、(b)は、その側断面図である。
【図2】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一事例の概略を説明する斜視図である。
【図3】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置で得られる円筒状紙容器の胴部材の一事例を側断面で表した説明図である。
【図4】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、その装置に挿入するサック貼りされた胴部材の正面図であり、(b)は、それを開口した斜視図である。
【図5】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、胴部材のフォーミング工程を示す斜視図であり、(b)は、フォーミングされた円筒状胴部の斜視図である。
【図6】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部に接着剤を塗布する工程の斜視図である。
【図7】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部へ嵌合する底部の成形手段を示す斜視図である。
【図8】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、成形された円形トレー状底部を円筒状胴部へ嵌合する手段を示す斜視図である。
【図9】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部へ円形トレー状底部が嵌合された斜視図である。
【図10】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円筒状胴部へ嵌合された円形トレー状底部を貼着する手段を示す斜視図である。
【図11】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、円形トレー状底部が貼着された状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、胴フォームを開放する斜視図であり、(b)は、得られた円筒状紙容器を示す斜視図である。
【図13】本発明の円筒状紙容器の簡易成形装置の一実施の形態を説明するもので、(a)は、底部が形成された円筒状紙容器を上下反転した斜視図であり、(b)は、その円筒状紙容器へ蓋部を形成するための手段を説明する斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1‥‥円筒状紙容器
5‥‥支持台
6‥‥移動プレート
10‥‥円筒状胴部
10a‥‥円筒状胴部材
15‥‥接着剤
16‥‥開封用切り込み線
20‥‥円形トレー状底部
20a‥‥円形状底部材
30‥‥円形トレー状蓋部
40‥‥リッド成形用雌型
44‥‥リッド成形用雄型
50‥‥胴フォーム
60‥‥ターンテーブル
70‥‥紙基材
72‥‥印刷層
74‥‥光沢ニス層
100‥‥円筒状紙容器の簡易成形装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状胴部内に円形トレー状底部と円形トレー状蓋部とが嵌合貼着されている円筒状紙容器の簡易成形装置において、 サック貼りされた胴部材を起函し、ターンテーブル上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマーに挿入する手段と、
前記開いている胴フォーマーを閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部を形成する手段と、
前記円筒状に保持された円筒状胴部の内面上端に接着剤を塗布する手段と、
前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部とする底部材もしくは蓋部材が所定の位置に載置されたリッド成形用雌型の下部に、前記胴フォーマーとそれを保持しているターンテーブルが移動し、該雌型の上部に位置するリッド成形用雄型が下降し、前記雌型に載置されている底部材もしくは蓋部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し、該挿入された円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
前記嵌合された部位の外側を2個のコロの押圧で底部もしくは蓋部を円筒状胴部に貼着する手段と、
前記挿入されたリッド成形用雄型が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動し、該胴フォーマーが開いて前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器を取り出す手段と、
前記取り出された円筒状紙容器を上下反転して再度前記胴フォーマーに挿入して閉じた後、前記接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、前記繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材もしくは底部材であることを特徴とする円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項2】
前記サック貼りされた胴部材の起函と、起函された胴部材の胴フォーマーへの挿入および円形トレー状底部もしくは蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器の取り出しは、手操作であることを特徴とする請求項1記載の円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項3】
前記接着剤は、ホットメルト型でなり、その塗布は、ターンテーブルの回転で回転している円筒状胴部の内面にノズル方式により成されることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項4】
前記胴フォーマーとそれを保持するターンテーブルは、移動プレート上に2セット載置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置を用いて成形する円筒状紙容器の成形方法。
【請求項1】
円筒状胴部内に円形トレー状底部と円形トレー状蓋部とが嵌合貼着されている円筒状紙容器の簡易成形装置において、 サック貼りされた胴部材を起函し、ターンテーブル上に保持されて二つに分割されて開いている胴フォーマーに挿入する手段と、
前記開いている胴フォーマーを閉じて挿入された胴部材を円筒状に保持して円筒状胴部を形成する手段と、
前記円筒状に保持された円筒状胴部の内面上端に接着剤を塗布する手段と、
前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部とする底部材もしくは蓋部材が所定の位置に載置されたリッド成形用雌型の下部に、前記胴フォーマーとそれを保持しているターンテーブルが移動し、該雌型の上部に位置するリッド成形用雄型が下降し、前記雌型に載置されている底部材もしくは蓋部材を円形トレー状に成形しながら円筒状胴部に挿入し、該挿入された円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部を接着剤の塗布部に嵌合する手段と、
前記嵌合された部位の外側を2個のコロの押圧で底部もしくは蓋部を円筒状胴部に貼着する手段と、
前記挿入されたリッド成形用雄型が上昇し、胴フォーマーを保持しているターンテーブルが移動し、該胴フォーマーが開いて前記円形トレー状底部もしくは円形トレー状蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器を取り出す手段と、
前記取り出された円筒状紙容器を上下反転して再度前記胴フォーマーに挿入して閉じた後、前記接着剤を塗布する工程以降を繰り返す手段と、
を具備し、前記繰り返す手段で円筒状胴部内に嵌合貼着される部材が蓋部材もしくは底部材であることを特徴とする円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項2】
前記サック貼りされた胴部材の起函と、起函された胴部材の胴フォーマーへの挿入および円形トレー状底部もしくは蓋部が嵌合貼着された円筒状紙容器の取り出しは、手操作であることを特徴とする請求項1記載の円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項3】
前記接着剤は、ホットメルト型でなり、その塗布は、ターンテーブルの回転で回転している円筒状胴部の内面にノズル方式により成されることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項4】
前記胴フォーマーとそれを保持するターンテーブルは、移動プレート上に2セット載置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項記載の円筒状紙容器の簡易成形装置を用いて成形する円筒状紙容器の成形方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−281487(P2006−281487A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−101183(P2005−101183)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
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