説明

再生装置および再生方法

【課題】3D表示映像を受信する装置において再生を行なう際の使い勝手を向上する。
【解決手段】再生速度の切替に応じて、制御部は再生制御部、デコード処理部及び出力処理部を制御して3D表示と2D表示を適宜切り替える。また入力ストリームが部分的に3D表示可能である場合はストリームに含まれる3D表示可否を示す情報に応じて3D表示と2D表示を適宜切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、デジタル映像情報を再生する再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野について、特許文献1には、「再生時一時停止した場合でも立体映像を鑑賞することができる立体映像表示システムを提供する」ことを課題とし、解決手段として「左右の視差をもって時分割して記録された左右のビデオ信号を再生する映像再生装置101と、映像再生装置101により再生された左右のビデオ信号をそれぞれ記録するメモリ105、106と、この各メモリ105、106に記録された左右のビデオ信号を所定周期で切り替えて出力するためのスイッチ107と、前記記録された左右のビデオ信号の再生が一時停止されたときにはメモリ105、106への書き込みを禁止する禁止する制御を行う制御部109とを備え、スイッチ107により切り替えて出力されたビデオ信号に基づいて表示を行う」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−95017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年3D(三次元)での映像を家庭でも楽しみたいという要求が高まっており、Blu−ray(登録商標)ディスクプレイヤーによる3Dコンテンツの再生等が実施されている。
【0005】
また、放送波で3Dコンテンツを送出し、受信機で3D映像を表示、さらには放送受信機器に記録媒体を搭載、あるいは外付けで付加し、記録媒体に記録した3Dコンテンツを再生することも想定される。
【0006】
ここで、記録媒体からの3Dコンテンツの再生であったとしても、従来のコンテンツの再生(2Dコンテンツの再生)におけるユーザの使い勝手を維持、向上できることが好ましい。
【0007】
特許文献1では、立体映像の表示について、一時停止時であっても立体映像の表示を維持する方法が開示されている。しかし、特許文献1には、記録媒体から3D映像を含むコンテンツを読み出して視聴する場合の特殊再生(早送り再生や巻き戻し再生等、通常再生(一倍速再生)とは異なる再生)に関する記載が無い。
【0008】
そのため、3D映像を含むコンテンツの特殊再生を行うと、ユーザにとって不快な映像が再生されるおそれがあり、従来のコンテンツの再生に比べてユーザにとっての使い勝手が悪い。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
【0010】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、映像データを3D映像として再生しているときに再生速度を変更する指示を受信すると、当該映像データの再生を2D映像としての再生に切り替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記手段によれば、3D映像を含むコンテンツの特殊再生に関するユーザの利便性を向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】システムの構成例を示す模式図
【図2】送出装置の構成の一例を示す模式図
【図3】記録再生装置の構成の一例を示すブロック図
【図4(a)】視聴時・録画時の処理の一例を示す模式図
【図4(b)】視聴時・録画時の処理の一例を示す模式図
【図4(c)】視聴時・録画時の処理の一例を示す模式図
【図5(a)】再生時の処理の一例を示す模式図
【図5(b)】再生時の処理の一例を示す模式図
【図5(c)】再生時の処理の一例を示す模式図
【図6】再生手法を切り替える処理シーケンスの一例を示すシーケンス図
【図7】再生手法を切り替える処理シーケンスの一例を示すシーケンス図
【図8】再生手法を切り替える処理シーケンスの一例を示すシーケンス図
【図9】記録再生装置のメニュー表示の一例を示す模式図
【図10】再生手法を切り替える処理シーケンスの一例を示すシーケンス図
【図11】記録再生装置の構成の一例を示すブロック図
【図12】記録再生装置の構成の一例を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に好適な実施形態の例(実施例)を説明する。但し、本発明は本実施例に限定されない。以下の実施例において、3Dとは3次元を、2Dとは2次元を意味する。例えば3D映像とは、左右の眼に視差のある映像を提示することにより、観察者があるオブジェクトを立体的に、自分と同じ空間に存在するかのように知覚することを可能とする映像を意味する。また、例えば3Dコンテンツとは、3D表示装置による処理で3D映像の表示が可能となる映像信号を含むコンテンツである。
【0014】
3D映像を表示する方法としては、アナグリフ方式、偏光表示方式、フレーム・シーケンシャル方式、視差(パララックス)バリア方式、レンチキュラレンズ方式、マイクロレンズアレイ方式、光線再生方式等がある。
【0015】
アナグリフ方式とは、左右異なる角度から撮影した映像をそれぞれ赤と青の光で重ねて再生し、左右に赤と青のカラーフィルタの付いたメガネ(以下、「アナグリフメガネ」ともいう)で見る方式である。
【0016】
偏光表示方式とは、左右の映像に直交する直線偏光をかけて重ねて投影し、これを偏光フィルタの付いたメガネ(以下、「偏光メガネ」ともいう)により分離する方式である。
【0017】
フレーム・シーケンシャル方式とは、左右異なる角度から撮影した映像を交互に再生し、左右の視界が交互に遮蔽されるシャッターを備えたメガネ(必ずしもメガネの形状を取る必要は無く、電気的特性によりレンズ内の素子の光の透過具合が制御可能なデバイスを指す。以下、「シャッターメガネ」ともいう。)で見る方式である。
【0018】
視差バリア方式とは、ディスプレイに「視差バリア」と呼ばれる縦縞のバリアを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。視差バリア方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0019】
レンチキュラレンズ方式とは、ディスプレイにレンチキュラレンズを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。レンチキュラレンズ方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が左右に比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0020】
マイクロレンズアレイ方式とは、ディスプレイにマイクロレンズアレイを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。マイクロレンズアレイ方式は、視聴する位置が上下左右に比較的広い多視点方式である。
【0021】
光線再生方式とは、光線の波面を再生することにより、観察者に視差画像を提示する方式であり、ユーザが特別なメガネ等を着用する必要がない。また、視聴する位置も比較的広い。
【0022】
なお、3D映像の表示方式は一例であり、上記以外の方式を採用してもよい。また、アナグリフメガネ、偏光メガネ、シャッターメガネ等、3D映像を視聴するために必要な道具や装置を総称して3Dメガネ、3D視聴装置または3D視聴補助具ともいう。
【0023】
図1は、本実施例を適用するシステムの構成の一例を示す模式図である。放送波からの情報を受信する場合を例示している。ただし放送に限定されず通信網によるIP放送(マルチキャスト)であってもよく、総称して配信ともいう。
【0024】
1は放送局などの情報提供局に設置される送信装置、2は放送用衛星として、3は地上中継局として設置される中継装置、4はユーザの宅内などに設置される記録再生装置(表示装置を含む)を示す。5はIP放送用のデータを配信する配信サーバである。6はユーザの宅内などに設置される例えばBDレコーダなどの記録再生装置である。7は3Dメガネである。
【0025】
送信装置1は、中継装置2や3を介して、変調された信号電波を伝送する。例えばケーブルによる伝送、電話線による伝送などを用いることもできる。記録再生装置4で受信されたこの信号電波は、後に述べるように、復調されて情報信号となる。
【0026】
本構成では記録再生装置4は表示ディスプレイを有しているため、ユーザは情報信号が示す映像音声を視聴することができる。図1では未記載であるが記録再生装置4は内包する記録再生部により受信したデータを内包する、あるいは外付けした記録媒体に記録し、再生することが可能である。
【0027】
また、記録再生装置4は別の記録再生機器6との間でデータの送受信が可能である。両者は例えばHDMIケーブルなどの3D映像情報を含むデジタルデータの送受信が可能な接続を有し、記録再生機器6に対して受信した情報信号を転送することも記録再生機器6から受信した情報信号を記録再生装置4で再生を行なうことが可能である。
【0028】
図2は、図1に示したシステムのうちの、送信装置1の構成の一例を示すブロック図である。
【0029】
201はソース発生部、202はMPEG方式等で圧縮を行うエンコード部、203はスクランブル部、204は変調部、205は送信アンテナ、206は番組情報付与部である。カメラ、記録再生装置などから成るソース発生部201で発生した映像音声などの情報は、より少ない占有帯域で伝送できるよう、エンコード部202でデータ量の圧縮が施される。必要に応じてスクランブル部203で、特定の視聴者には視聴可能となるように伝送暗号化される。変調部204で伝送するために適した信号となるよう変調された後、送信アンテナ205から、中継装置2に向けて電波として送信される。このとき、番組情報付与部206では、例えば電子番組表表示や現在視聴中の番組情報表示のために番組情報を付加する。
【0030】
なお、一つの電波には複数の情報が、時分割、スペクトル拡散などの方法で多重されることが多い。簡単のため図2には記していないが、この場合、ソース発生部201とエンコード部202の系統が複数個あり、エンコード部202とスクランブル部203との間に、複数の情報を多重するマルチプレクス部(多重化部)が置かれる。
【0031】
3D映像の送信・受信を実現する方式としては様々な方式が考えられる。例えば3D映像を送出する方法の一例として、左目用画像データと右目用画像データを多重化して送出する方法がある。これに限らず受信時に判別可能なように送信ならびに受信の運用形態が決められれば、受信機は運用形態に応じて立体映像であることを判別して立体映像表示することが可能である。
【0032】
図3は記録再生装置4の構成の一例を示すブロック図である。301は放送装置1から送信され中継局2または3を経た送信データを受信するための入力端子である。302は放送受信部であり、入力が例えば放送ストリームといったスクランブルされたデータの場合、スクランブルを解く処理を行いデータを出力する。
【0033】
303は受信したデータを解析しデータ種別毎に分離し後段へ転送する分離部である。分離の手順としては予め定められた数値(例えば0)をID(Identifier)として持つPAT(Program Association Table)データを入力されたデジタルデータの中より検出し、所定の方法に基づいて解析することでPMT(Program Map Table)のIDを得る。その情報を用いてさらに入力されたデジタルデータよりPMTデータを検出し所定の方法に基づいて解析する。これにより映像データや音声データ、番組情報(SI(Service Information)情報とも呼ぶ)を含むデータ(例えばEIT(Event Information Table)など)のIDを知ることが出来る。以上により種類別にデータを分別することが可能であり、例えば映像データ・音声データを抽出して後段のデコード処理部305へと転送する。また番組情報を番組情報処理部304へと転送する。録画を行う場合には規格で定められた必要となるデータをデータ変換処理部308へ転送する。例えばARIB規格によれば録画はパーシャルTS(Transport Stream)形式として記録するよう定められており、この時必要な番組情報やデータ形式が規定されている。
【0034】
番組情報処理部304ではEITなど記述子内の一部の情報を取得し、制御部316およびデータ変換処理部308などが利用できるようメモリ317へ情報を保持する。
【0035】
デコード処理部305は分離された映像データ・音声データを、画面に表示する映像データ、あるいはスピーカから出力する音声データにデコードする。図には未記載ではあるが、デコード処理部の中で映像と音声のデコード処理を行うブロックがそれぞれ別に存在する。デコードされたデータは表示制御部306へ送付する。
【0036】
306は映像・音声データや各種アプリケーション用インタフェース(IF)の表示データから出力データを生成する表示制御部である。例えばデコード処理部305で処理された映像データの上に、記録再生装置4が独自に用意する例えばメニュー画面などのOSD(On Screen Display)を重ね合わせるなどして表示画像を生成する。表示制御部306は3D映像表示手法の少なくとも一つ以上に対応しているものとする。
【0037】
307は出力端子であり、表示制御部306により生成された出力データを例えば表示用液晶パネルなどの表示デバイスに転送する。
【0038】
308は記録媒体312にデジタルデータを記録するためのデータ変換処理部である。入力された放送形式のストリームを、例えば録画時に不要なEITなどの情報を削除し、先に得られた情報から必要なSITを生成するなどして所定のパーシャルTS形式に変換を行う。パーシャルTSの形式で必要な番組情報については規格で決められていればそれに準拠する。データ変換処理部308においては、あるいは記録容量を削減するために画角のサイズやデータフォーマットを変換するなども可能である。
【0039】
309は暗復号処理部であり、記録時には例えば制御部316より指定された鍵情報を用いるなどして、入力されたデジタルデータを所定の暗号方式に暗号化する。一方で再生時には、記録媒体312に記録されているデータを復号してデコード処理可能なストリームとする。これにより記録されたストリームの不正利用を出来ないようにする。
【0040】
310は記録再生制御部であり、記録媒体312にデータを記録する為の、あるいは記録媒体312に記録したストリームを再生する為のコマンドを発行し、デジタルデータの転送などの処理を行う。311は記録媒体312へのデータ送受信を行う入出力端子である。
【0041】
312は記録媒体である。図3においては記録媒体312を記録再生装置4の外に配置したが、記録再生装置4に内包されていても良い。なお、図3では再生時の経路も示しているが、例えば記録再生部310を介して記録媒体312から読み出したデータを暗復号処理部309で処理し、その出力データを分離部303へデータを転送する。この時、復号処理が不要なデジタルデータ(以降記録番組とも表記する)を扱う場合は暗復号処理部309を介さず、分離部303へ転送する構成としても良い。またデータ変換処理部308を介さずに分離部303へ転送する構成としても良い。
【0042】
313は使用者がリモコンを用いて操作を行う際のリモコンIF(Interface)である。314は入力端子であり例えばリモコンからの信号を受信する受光部である。
【0043】
315は例えば選局操作や音量操作などの各種操作を行うボタン群を配し、使用者が直接ボタンを操作することで記録再生装置4の制御を行うための操作部である。316は記録再生装置4の動作を制御する制御部であり、例えばCPUで構成される。317は情報を記録するためのメモリである。
【0044】
318は記録再生装置4が表示装置を包含しているか表示装置における表示タイミングと連動可能な場合、かつ3D視聴方法としてシャッターメガネが必要となる場合に、3Dメガネ7に対して、表示制御タイミングに合わせたシャッター開閉タイミングを通知する信号を生成、送出する同期制御部である。
【0045】
319は出力端子であり、3Dメガネ7とは例えば赤外線通信や有線ケーブルでの接続で制御信号の送受信を行う。図1に示した例と異なり、表示装置が記録再生装置と別体であるならば、表示タイミングは表示装置において制御されるため、同期制御部318および出力端子319は不要である。320はシステムバスであり、これを経由して各ブロック間のデータ送受信が行われる。
【0046】
なお、図3の中で各ブロックを結ぶ矢印で示された線は受信したデジタルデータの流れである。各ブロックでデータに対して適宜処理が行なわれるため、各ブロック間に流されるデータの内容・形式は各々異なるものである。
【0047】
以上の構成に基づいて以下の実施例を説明する。受信するデジタル情報の中に、どの番組が3D映像を含むかを判別する情報が含まれているとする。例えば、EIT内に番組に3D映像が含まれるかを示す情報を含んで送信することを考える。
【0048】
あるいは例えばシーケンス(複数のピクチャから構成される一連のデータのまとまり)やピクチャ毎に割り振られるヘッダ情報中に番組のシーン毎に3D映像を含むかどうかを示す情報を含んで送信する事を考える。
【0049】
なお、これらの例に限らず受信時に判別可能なように運用形態が決められれば、それに合わせて記録再生装置(本実施例によれば番組情報処理部304および制御部316)が判別することで効果は得られる。
上述の通り、3D映像の表示を実現する方法には多くの方式が存在するが、本実施例においては3D映像の表示方式はいずれの方式が用いられてもよい。なお、図3で示した同期制御部318と出力端子319は、フレームシーケンシャル方式以外の方式を用いる場合は不要となる。 図4は、記録再生装置4に入力されるデータの一例である。図4(a)には左右両眼用の各画像データが独立したストリームとして存在し、それを混合した入力ストリームとなっている。本例では簡単のため右目用と左目用の映像がピクチャ単位で交互に並んでいる図としているが、TSパケット単位で入れ子になっていたり、1枚以上のピクチャ毎に入れ子になっていても以降の考え方は同様である。
【0050】
例えばユーザがこの形式のストリームを視聴する場合には、デコード処理部304には図4(a)の右部に示す入力順に対して、順次各ピクチャをデコードした後、表示制御部305が左右の映像を交互に、映像に視差をつけて表示する。同期制御部318が送信する同期信号に基づきシャッターメガネでは右目用の画像表示時は右目側のレンズが透過して映像を視認可能とし、左目用の画像表示時は左目側のレンズが透過して映像を視認可能とする。この図では2D表示を左目用の映像で行うこととして例示している。
【0051】
録画を行う場合は、左下部に示すように映像ストリームの順序はそのままに、データ変換処理部308にて番組情報の更新と挿入(Remux)を行い記録用ストリームを生成する。すなわち記録媒体312に記録したコンテンツは、再生時にこの記録順でデータを逐次読み出しを行えば、映像データの並びは放送受信時と同様の並びでデコード処理部305が受信・処理することとなる。
【0052】
また受信タイミングを各TSパケット単位で時間情報(タイムスタンプ)を付加する処理を行う。これにより再生時にはデータ変換処理部308から付加したタイムスタンプを参照して出力タイミングを調整することで放送受信時と同じデータ伝送が可能となる。
【0053】
暗復号処理部309では記録時には必要に応じて暗号化を行い、再生時には暗号化されたデータであれば復号を行なう。記録再生部310で記録媒体312へ所定の方法で書き込み・読み出しを行う。
【0054】
例えば映像データをMPEG2形式からH.264形式にすることでデータ容量が圧縮できると言ったメリットがあるため、映像データや音声データのフォーマットを変更して記録する場合やフォーマットは変えずにデータレートを落として記録する場合も考えられる。この時はデータ変換処理部308にて右目用、左目用それぞれのストリームを個別にレート変換あるいはフォーマット変換を行ってから、1つのストリームに再構築(Remux)を行い記録用ストリームを生成する。この時右目用映像と左目用映像の位置関係はほぼ変わらずにRemuxすることが必要となる。
【0055】
また別の入力ストリーム形式の例として、図4(b)には各画像データとそれに付随して深さ情報が付加される形式を示す。この場合もデコード処理までは同様に入力されたデータを順次処理する。表示制御部306で奥行き情報に基づいて右目用画像と左目用画像を生成し、それを交互に表示を行うことで立体映像表示を実現する。
【0056】
シャッターメガネを使用する場合の制御は先の例と同様である。またこの場合も記録時は左下部に示すように入力順と同じ順序で記録用ストリームを生成する。記録時にデータ変換処理部308にてデータレートの変換や画角の変更などをする場合は、それに合わせて深さ情報を適宜変換することが必要となる。
【0057】
また別の入力ストリーム形式の例として、図4(c)では左目用映像と右目用映像とを交互に組み合わせて構成されたTSストリームを入力とした模式図である。本例では簡単のため右目用と左目用の映像がピクチャ単位で交互に並んでいる図としているが、TSパケット単位で入れ子になっていたり1枚以上のピクチャ毎に入れ子になっていてもよい。
【0058】
立体映像表示の実現方法は前例と同じように交互に表示を行う。シャッターメガネの制御は先の例と同様である。この場合も記録時は図4(a)や図4(b)の説明と同様に入力順と同じ順序で記録用ストリームを生成する。このデータ列の場合、Iピクチャが左目用の映像のみに含まれるため、2D表示は必ず左目用の映像で行うこととなる。
【0059】
いずれの例においてもBピクチャの枚数などピクチャの並びは図の例に限らない。例えば図4(a)の右目用、左目用の各ストリームにおいてPピクチャ間のBピクチャの枚数が4枚、6枚でも前記の実施例および後記の実施例における制御、効果は同様である。
【0060】
次に、ユーザが記録媒体からのリモコンなどの指示手段により、早送り動作を指示した場合の動作シーケンスを説明する。
【0061】
早送りを行う場合の映像の出力制御例を図5を用いて説明する。早送りは不連続な再生位置の画像を連続的に表示することで実現する。これはストリームの先方向へ送る場合及び前方向へまき戻す場合とで同じ処理となる。表示させる画像の時間間隔と1枚の画像の表示時間とを調整することで早送りの倍速数は決定される。
【0062】
例えば、図4(a)で示した画像の並びをしたデータに対する早送りの実施例を図5(a)で示す。2D表示で早送りを行う場合は例えば左目用のIピクチャのデータだけを連続的に表示する。またシャッタメガネの制御を停止させユーザは両目で2Dの映像を視聴することとなる。
【0063】
一方で3Dでの表示を行う場合、左目用ストリームのIピクチャに加えてそれに対応した右目用のIピクチャの映像も表示に用い、各表示タイミングに同期してシャッター開閉タイミングも合わせることが必要である。
例えば左目用のIピクチャとそれに対応する右目用のIピクチャをデコード処理部305に入力してデコードを行い、次に再び左目用のIピクチャと対応する右目用のIピクチャをデコードし、…といったように局所的にデコード・表示を行うことにより3Dの表示は維持しつつ表示する枚数を減らすことによって早送り動作を実現する。
【0064】
図4(b)で示したデータ列に対する早送りの実施例を図5(b)で示す。2D表示を行う場合はIピクチャデータを取得しそれをデコード・表示する。またシャッタメガネの制御を停止させユーザは両目で2Dの映像を視聴することとなる。3D表示を行う場合はそれに対応する深さ情報を合わせて取得し、両目用のIピクチャを生成、表示を行い、シャッター開閉のタイミングも合わせて制御する。
【0065】
図4(c)で示した画像の並びをしたデータに対する早送りの実施例を図5(c)で示す。この時、2D表示で早送りを行う場合はIピクチャのデータだけを連続的に表示する。一方で3Dでの表示を行う場合、Iピクチャに加えてそれに対応した右目用のPピクチャの映像も表示に用いる。
【0066】
以上では順方向に早送りする例について説明をしたが、逆の時間方向に進む、いわゆる早戻し、まき戻しの処理についても原理は同様である。
【0067】
また、早送りの方法として例えば1.3倍速や1.5倍速で音声出力も行ういわゆる「早見再生」といった方法もある。3D映像に対してこの処理を行う場合、Iピクチャ以外のデータもデコードを行いより多くのコマを表示することが基本的な制御であるが、例えば性能面の問題などで全てのピクチャをデコード・表示できない場合などにおいて、例えばIピクチャと一部あるいは全部のPピクチャのみをデコード・表示したり、一部のBピクチャを間引いて(システムの時間情報を操作して一部のBピクチャのデコード・表示をスキップするように制御するなどする)表示を行ったりする。あるいは制御部の時々の処理能力に応じて適応的にピクチャのデコード・表示処理を間引いて制御する方法もある。
【0068】
同様に図4(b)で示した画像の並びを持つデータに対する早送りの実施例を図5(b)で示す。例えば左目用のIピクチャとそれに対応する右目用のピクチャを表示部306で生成して表示を行い、次にある左目用のIピクチャに対応する右目用のピクチャをデコードし、といったように局所的にデコード・表示を行うことにより3Dの表示は維持しつつ表示する枚数を減らすことによって早送り動作を実現する。処理する画像の間隔を変更しても良い。
【0069】
さらに高速度の早送りを行う場合、倍速数に応じてデコード・表示するIピクチャの取捨選択と1枚のピクチャの表示時間を制御して任意の速度を実現可能である。
【0070】
また、早送りを実現する別の方法としては、映像を一定時間分だけ1倍速の再生を行ない一定時間分先あるいは前のデータへスキップし、また一定時間分1倍速の再生をしてスキップし、という制御の繰り返しによっても実現可能である。
【0071】
以降では、3D表示可能な番組を前述の早送り動作を行う場合の制御の実施例について説明する。なお、早送り動作を例に説明を進めるが、早戻し(巻き戻し)に関する処理についても同様に考えて良い。
【0072】
3D表示に関する切り替え手法として、早送りを行う場合は必ず2D表示にして1倍速再生に戻す際に表示も3Dに戻すように構成してもよい。あるいは、低速度(例えば3倍速よりも低い速度)の早送り動作では3D表示を行い、高速度(例えば3倍速以上)の早送り動作において2D表示とするように構成してもよい。あるいは、早送り時に3D表示とするかをユーザが設定し、その設定に応じて表示を行う場合、あるいは番組の内容に合わせて早送り時に3D表示の部分だけを見せるように制御するように構成してもよい。
【0073】
図6では1倍速表示から早送り再生へと処理を切り替える場合に、2D表示と3D表示を切り替える場合の処理シーケンスを示す。ステップ(以降Sと略記する)601では1倍速の再生動作中にユーザからのリモコン操作や操作部315の操作によって早送り再生への切り替えの指示が制御部316へと伝達され、S602へと進む。
【0074】
S602では、制御部316は記録再生装置4が3D映像を表示中(出力中)であるかどうかを判断する。例えば、表示制御部306が入力された映像を3D映像として表示を行っているか否かにより判断すればよい。3D映像の表示中であると判断した場合S603へと進み、3D映像の表示中ではないと判断される場合にはS604へと進む。
【0075】
S603では制御部316は表示制御部306を2D表示するように切り替える。例えばデコード処理部305への入力データを、左目用あるいは右目用映像のみとする。あるいは左右両方の映像のデコードは行うが表示制御部306において左目用映像及び右目用映像のいずれか一方の映像のみ出力する方法や、左目用Iピクチャ映像とそれに対応する右目用Iピクチャ映像から中間の映像を生成し、表示する方法などがある。なお、2Dコンテンツの映像を3D映像に変換して出力していた場合、3D映像に変換する処理を中止すればよい。
【0076】
また制御部316は同期制御部318に対して同期信号の送信を止めるよう制御する。例えばフレームシーケンシャル方式の場合、これにより同期して左右両方のレンズが光を透過するようになり、ユーザは両眼で表示部に表示される2Dの映像を視認可能となる。以上の制御を行いS604へと進む。
【0077】
S604では制御部316は所定の早送り動作を行う。例えば早送りの表示に必要なピクチャデータ部分のみを記録媒体から読み出し、記録再生部310、暗復号処理部309などで所定の処理を経て映像を表示する。
【0078】
なお、S602では表示制御部306が3D映像の表示を行っているか否かを判別したが、再生番組が3Dコンテンツであるかどうか、または再生中のシーンが3D映像であるかどうかにより判別しても良い。現在再生中のシーンが3D映像に対応しているかどうかは例えばPMTやSITといった定期的にストリームに含まれる番組情報の中、あるいはシーケンスヘッダ情報の中、あるいは各ピクチャのヘッダ情報の中に含まれるそのシーンが3D表示可能かどうかを示す情報を参照すれば良い。
【0079】
このシーケンスは例えば早送り再生の再生速度を変更する際に2D表示と3D表示を切り替える場合も同様である。ユーザが早送りなどの特殊再生を行なう理由は、いくつか考えられる。一つは物語の概要を理解しながら高速に視聴すること、あるいは現在視聴時点の映像から別の場面が視聴したいため、所望の再生位置を探す場合などが挙げられる。
【0080】
前者の例ではユーザが臨場感を失わないためにも表示は3Dのまま早送りをおこなうことが望ましいと考えられる。一方で後者の例では所望の位置が見つけられるまでは表示は2Dに切り替えても良いと考えられる。
【0081】
すなわち、例えば2倍速や3倍速といった低速の早送りでは3D表示で実施し、例えば次に10倍速など比較的高速な早送り再生に切り替わる場合に2Dに切り替えるといった実施例が考えられる。
【0082】
S602に進む条件を制御部316が判定すれば以降の処理は同様で実現可能である。またこの切り替える条件判定と再生番組あるいはシーンが3D表示をしているかどうかの条件判定の順番は任意で構わない。
【0083】
図7では早送り再生から1倍速再生へと処理を切り替える際に3D表示と2D表示を切り替える場合の処理シーケンスを示す。S701では2D表示で早送りを実行している再生動作中にユーザからのリモコン操作や操作部315の操作によって一倍速再生への切り替えの指示が制御部316へと伝達され、S702へと進む。
【0084】
S702での処理は、早送り再生を行う前に3D映像の表示を行っていたか否かを判断する。2D映像の表示をしていたと判断した場合S703へと進み、3D映像の表示をしていたと判断される場合にはS704へと進む。
【0085】
S703では制御部316は表示制御部306を3D表示するように切り替え、また同期制御部318に対して同期信号の送信を開始するよう制御する。例えばフレームシーケンシャル方式の場合、これにより受信した同期信号に基づいて左右どちらかのみのレンズが光を透過するようになり、表示部に表示される視差を持った映像を3Dとして視認可能となる。以上の制御を行いS704へと進む。
【0086】
S704では制御部316は所定の動作によって一倍速再生を開始する。この時音声出力の有無を切り替えても良い。
【0087】
なお、S702では表示制御部306が3D映像の表示を行っていたか否かを判別したが、再生番組が3Dコンテンツであるかどうか、または1倍速再生を再開するのシーンが3D映像であるかどうかにより判別しても良い。1倍速再生を再開するシーンが3D映像に対応しているかどうかは例えばPMTやSITといった定期的にストリームに含まれる番組情報の中、あるいはシーケンスヘッダ情報の中、あるいは各ピクチャのヘッダ情報の中に含まれるそのシーンが3D表示可能かどうかを示す情報を参照すれば良い。
【0088】
ひとつの記録番組内で3D映像の表示が可能なシーンと不可能なシーンが混在している場合(例えば番組本編は3D映像の表示が可能であるが、コマーシャルメッセージ(CM)部分は3D映像の表示ができないデータの場合や番組製作者が意図的に2D映像の表示を混在させる場合など。)、受信装置4で上記3D映像と2D映像との表示の切り替えをストリームを検出した際に自動的に行う。
【0089】
例えばPMT内やシーケンスヘッダ内に、あるシーンが3D表示可否を示す情報が存在する場合、もしくは例えば録画中に切り替わりを検出して、切り替わり点の情報を録画データとともに保存しておけば、再生時にも検出した情報を元に3D・2D表示の切り替えが可能である。
【0090】
あるいは制御部でデコード後のフレーム画像の特徴を解析し3D画像特有のパターンを検出するなどして判別することでも良いし、番組名に3Dという文字が含まれていることと、ここで述べた各処理を組み合わせて判別しても良い。
【0091】
図8を用いてこの場合のシーケンスを説明する。S801では制御部316が番組情報処理部304あるいは分離部302などから切り替わり点の情報を検出し、S802へ進む。S802では制御部316は現在の表示状態が3Dであるか、あるいは3D表示を行うモードをユーザが選択しているかどうかなどの情報を取得し、この切り替わり点で表示を切り替える必要があるかを判定する。
【0092】
例えば、3D表示を行う設定が有効であり、この時点で3D表示をしている状態で、この切り替わり点でストリームの状態が3Dから2Dへと切り替わる場合は必要ありと判定される。あるいは3D表示を行う設定が無効の場合、常に2Dで表示しているため切り換える必要はないと判定する。
【0093】
切り替える必要がある場合にはS803へ進み、ない場合には処理を終了する。S803では現在の表示が3Dであれば2D表示へと切り替え、2D表示であれば3D表示へと切り替えて処理を終了する。切り替え手順は前記実施例S603やS703と同様である。
【0094】
再生中にユーザ操作によって3D表示のON/OFFが切り替えられた場合、それを機に表示を切り替える。図9にはメニュー表示の一例を、図10には切り替えシーケンスの一例を示す。例えばユーザによる特定のリモコン操作によって図9に示すような機能メニュー901が表示される。さらにこの中から3D設定の項目を選択することによりユーザは3D表示の有効・無効が選択可能である。
【0095】
S1001では制御部316が3D設定の項目をユーザが変更したことを認識し、S1002へ進む。S1002では制御部316は現在表示している番組が3D表示可能かどうかを判定し、表示可能であればS803へ、表示不可能であれば処理を終了する。
【0096】
S803では先の説明と同様に2D表示と3D表示を切り替えて、処理を終了する。本実施例は1倍速の再生中であっても、また特殊再生中であっても同様に実行可能である。また、本実施例で示した3D表示ON/OFFの切り替えと同様に例えば早送り中の3D表示ON/OFFを設定する項目などがあっても良い。すなわちONにした場合、特殊再生時の表示方法を3Dとし、OFFにした場合、特殊再生時の表示方法を2D表示とする。
【0097】
また2D表示部分と3D表示部分が混在した場合の特殊再生、特に高倍速(例えば3倍速以上の速度)の早送りの動作で、2D表示と3D表示が目まぐるしく変化すると視聴しているユーザが不快に感じる可能性がある。そのため、例えば3D表示実行中は、3D表示部分のみをデコード・表示するように制御してもよい。例えば、記録媒体から読みだしたデータが2D表示部分と判別したら、その画像についてはデコード・表示を行わないようにしてもよい。その間は例えば一番最後に表示した映像の静止画像の表示を維持するなどすればよい。
【0098】
継続して先のデータを読み出し、読み出したデータが3D表示部分であると判別したら、デコード・表示を再開する。以上のようにして3D表示部分だけを表示することが実現可能である。
【0099】
2D表示部分か3D表示部分かは例えば読みだしたデータがシーケンスヘッダやGOPヘッダ、あるいは例えばPMTなどの番組情報があり、それらの中に3D表示可能かどうかを判別するフラグが含まれていれば、それによって制御部316で判別可能である。
【0100】
あるいはデコード後の映像の特徴を解析することで判別しても良い。上記の例とは逆に3D表示を実行していない場合には、全ての読みだしたデータに対して2Dでデコード・表示を行っても良い。あるいはあらかじめ3D部分のみを表示するかどうかをユーザに設定させておき、それに応じて、2D表示部分をスキップするかどうかを制御しても良い。
【0101】
なお、以上の実施例における3D表示可否の切り替り点を検出する方法は一例であり、本実施例に限定されない。例えば停止・開始のトリガは表示の切り替わりに連動した音声フォーマットの切り替わりでも良いし、また記録再生装置4内で独自に設定を行ったチャプタ情報でも良い。
【0102】
以上は送出装置1からの放送受信を例に説明を行ったが、例えば配信サーバ6からのネットワーク経由のストリームを受信する場合を考える。この時、入力となる番組情報データは映像・音声データと独立したストリーム(メタデータとも呼ばれる)に情報が含まれることがある。
【0103】
この場合の記録再生装置4の構成を図11に示す。1101はネットワークを介してのデータ送受信を行うための入出力端子である。1102はネットワークのデータ送受信を管理するネットワーク送受信部である。ネットワーク送受信部1102では例えばDTCP−IPといったネットワーク上をデータを伝送するために必要な暗復号処理の機能などを内包しても良い。
【0104】
映像音声データを含むストリームデータとメタデータとを別々に受信した場合、例えば分離部303でメタデータを抽出して番組情報処理部304へデータを転送、番組情報処理部304で番組情報を取得することで、放送受信時と同様の実施例が適用可能である。
【0105】
またネットワーク経由のストリーム受信の場合、受信したコンテンツが3D表示可能であるかを判別可能な情報や、部分的に3D表示可能である場合に可能な部分を示す情報がメタデータに含まれていても良い。この場合制御部308はこれらの情報に基づいて上述した2D・3D表示を切り替える実施例を実施することが可能である。
【0106】
また、記録再生装置4と接続された別の記録再生機器6からの入力を考える。この場合の記録再生装置4の構成を図12に示す。1201は機器間の連携を取るコマンドを処理したり、受信した映像音声データを含むストリームデータを表示するために表示制御部306へデータ転送を行ったりする。1202は別の記録再生機器との間の入出力端子である。
【0107】
別の記録再生装置6からストリームデータを受信するだけでなく、二つの装置間で例えば通電制御の切り替えやチャンネル変更、特殊再生時の再生速度の変更といった制御コマンドの送受信を行う。この時記録再生装置4では受信したデータを表示制御部306で適宜表示タイミングを計って映像・音声表示を行う。この場合においても上述した実施例と同様に特殊再生時の3D・2D表示の切り替えが実施可能である。
【0108】
図12においては図11にて追加した機能ブロックが含まれているが、これらが無くても良い。
【0109】
以上の実施例によれば、特殊再生時に3D表示と2D表示を切り替えることによりユーザの利便性を向上させることが可能である。また、各特殊再生の目的に応じて3D・2D映像表示を切り替えて表示することによって、ユーザの利便性を向上させることが可能である。
【0110】
なお、以上の実施例では録画機能を備える再生装置による処理の説明を行ったが、必ずしも録画機能を備える必要は無い。記録媒体に記録されたコンテンツを再生する装置であれば、本実施例で説明した処理を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0111】
4…記録再生装置 301…入力端子 302…放送受信部 303…分離部 304…番組情報処理部 305…デコード処理部 306…表示制御部 307…出力端子 308…データ変換処理部 309…暗復号処理部 310…記録再生部 311…入出力端子 312…記録媒体 313…リモコンインタフェース 314…リモコン受光部 315…操作部 316…制御部 317…メモリ 318…同期制御部 319…出力端子 320…システムバス 1101…入出力端子 1102…ネットワーク送受信部 1201…データ送受信部 1202…入出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D映像を再生可能な再生装置であって、
左目用の映像ストリームと右目用の映像ストリームとから成る3D映像ストリームをデコードし左目用画像と右目用画像とを生成するデコード手段と、
前記デコード手段でデコードされた左目用画像と右目用画像とを交互に読み出して画像を出力する出力手段と、
ユーザの操作に対応した処理を行う指示手段と、
指示手段からの指示によって前記デコード手段および前記出力手段を制御する制御部とを備え、
前記指示手段が再生速度の変化の指示を出した場合に、前記制御部は前記デコード手段を左目用の映像ストリーム及び右目用の映像ストリームのいずれか一方のみをデコードするよう制御する、あるいは前記出力手段を左目用画像及び右目用画像のいずれか一方のみを出力するよう制御する処理を行うことを特徴とする再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の再生装置において、
記録媒体と、
前記記録媒体から前記デコード手段へデータを転送する再生制御部とを備え、
前記デコード手段は記録媒体に記録された3D映像ストリームをデコード可能であり、
前記指示手段による再生速度変化の指示により、前記制御部は前記再生制御部を前記記録媒体から間欠的にデータを読み出すように切り替える処理を行うことを特徴とする再生装置。
【請求項3】
請求項2に記載の再生装置において、前記出力手段が出力するデータは左目用画像のデータであることを特徴とする記録再生装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の再生装置において、
前記指示手段によって再生速度の変化の指示がされた後、一倍速で再生する指示がされると、前記制御部は前記デコード手段が左目用の映像ストリームおよび右目用の映像ストリームをデコードするよう制御し、前記出力手段が左目用画像および右目用画像を出力するよう制御することを特徴とする再生装置。
【請求項5】
3D映像を再生可能な再生装置であって、
左目用の映像ストリームと右目用の映像ストリームとから成る3D映像ストリームをデコードし左目用画増と右目用画像とを生成するデコード手段と、
前記デコード手段でデコードされた左目用画像と右目用画像とを交互に出力する出力手段と、
前記デコード手段および前記出力手段を制御する制御部とを備え、
映像ストリームの一部が3D映像ストリームであり、前記映像ストリームのうち3D映像ストリームの位置を示す3D映像位置情報を有する場合に、前記制御部は前記3D映像位置情報に応じて前記デコード処理部を、左目用の映像ストリーム及び右目用の映像ストリームのいずれか一方をデコードする処理と左目用の映像ストリーム及び右目用の映像ストリームをデコードする処理とを切り替える制御をする、あるいは前記出力部を左目用画像及び右目用画像のいずれか一方を出力する処理と左目用画像及び右目用画像を出力する処理とを切り替える制御をすることを特徴とする再生装置。
【請求項6】
請求項5に記載の再生装置において、
1倍速より高速に再生を行なう場合に、前記制御部が、前記デコード手段が前記映像ストリームのうちの3D映像ストリームをデコードするよう制御する、あるいは前記出力手段が前記映像ストリームのうちの3D映像ストリームがデコードされた画像を出力するよう制御することを特徴とする再生装置。
【請求項7】
記録媒体に記録された映像データを再生する再生装置であって、
記録媒体から映像データを再生する再生部と、
前記再生部で再生された映像データを出力する出力部と、
ユーザからの指示を受信するインタフェースとを有し、
前記再生部は映像データを3D映像として再生可能であり、
前記再生部が前記記録媒体に記録された映像データを3D映像として再生しているときに前記インタフェースで再生速度を変更する指示を受信すると、前記記録媒体に記録された映像データの再生を2D映像としての再生に切り替えることを特徴とする再生装置。
【請求項8】
記録媒体に記録された映像データを再生する再生方法であって、
記録媒体から映像データを再生するステップと、
再生された映像データを出力するステップと、
ユーザからの指示を受信するステップとを有し、
記録媒体に記録された映像データを3D映像として再生しているときに再生速度を変更する指示を受信すると、当該映像データの再生を2D映像としての再生に切り替えることを特徴とする再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図4(c)】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図5(c)】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−54733(P2012−54733A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195280(P2010−195280)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】