冷却ファン駆動装置
【課題】簡単な構造で冷却ファンのファン回転速度を変速できるエンジン直動式の冷却ファン駆動装置を提供する。
【解決手段】エンジン12の出力軸13と、熱交換器用の冷却ファン14の回転軸15との間に、低速用の第1の回転伝達機構16と、第1の回転伝達機構16と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な高速用の第2の回転伝達機構21とを設ける。低速用ファンプーリ18と高速用ファンプーリ23との間に、第1の回転伝達機構16を経たエンジン回転を冷却ファン14に伝達する一方向クラッチ26を設ける。低速用クランクプーリ17と高速用クランクプーリ22との間に切離/接続動作する電磁クラッチ27を設ける。
【解決手段】エンジン12の出力軸13と、熱交換器用の冷却ファン14の回転軸15との間に、低速用の第1の回転伝達機構16と、第1の回転伝達機構16と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な高速用の第2の回転伝達機構21とを設ける。低速用ファンプーリ18と高速用ファンプーリ23との間に、第1の回転伝達機構16を経たエンジン回転を冷却ファン14に伝達する一方向クラッチ26を設ける。低速用クランクプーリ17と高速用クランクプーリ22との間に切離/接続動作する電磁クラッチ27を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁クラッチを用いて動力を伝達する冷却ファン駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンから回転伝達された動力により冷却ファンを直接駆動する一般的な直動式の冷却ファン駆動装置では、ファン回転速度がエンジン回転速度に比例しており、ファン回転速度は、常にエンジン回転速度により決まってしまうので、熱交換器の温度制御をすることが容易でない(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、巻取装置などの分野では、複数の電磁クラッチを組合わせて多段変速を可能とする回転伝達装置はある(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、このような回転伝達装置は、構造が複雑であって、エンジン直動式の冷却ファン駆動装置に適用することはできない。
【特許文献1】特開2002−115545号公報(第3−4頁、図2−3)
【特許文献2】特開平7−243489号公報(第3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、直動式の冷却ファン駆動装置では、エンジン回転速度に規制されずにファン回転速度を制御することができず、このような状況で、十分な冷却性能を得るためには、常時ファン回転速度を高く保つこととなり、周囲騒音が大きくなる。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、簡単な構造で冷却ファンのファン回転速度を変速できるエンジン直動式の冷却ファン駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、エンジンの出力軸とこのエンジンにより駆動される熱交換器用の冷却ファンの回転軸との間に設けられてエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第1の回転伝達機構と、エンジンの出力軸と冷却ファンの回転軸との間に設けられて第1の回転伝達機構と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第2の回転伝達機構と、第1の回転伝達機構を経たエンジン回転を冷却ファンに伝達するとともに第2の回転伝達機構から第1の回転伝達機構への回転伝達を遮断する一方向クラッチと、切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構および一方向クラッチを経て冷却ファンに伝達させるとともに接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構を経て冷却ファンに伝達させる電磁クラッチとを具備した冷却ファン駆動装置である。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の冷却ファン駆動装置における第1の回転伝達機構が低速回転伝達用であるとともに、第2の回転伝達機構が高速回転伝達用であり、電磁クラッチは、熱交換器の冷媒温度が低いときに切離動作し、冷媒温度が高いときに接続動作するものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の冷却ファン駆動装置における第2の回転伝達機構が、第1の回転伝達機構の領域外に配置された中間軸を備え、電磁クラッチは、この中間軸に設置されたものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載された発明によれば、エンジン直動式の冷却ファン駆動装置において、電磁クラッチの切離動作と接続動作とにより、一方向クラッチとともに回転伝達可能な第1の回転伝達機構と、電磁クラッチで回転伝達可能な第2の回転伝達機構とを選択することで、冷却ファンのファン回転速度を低速と高速とに変速できる冷却ファン駆動装置を簡単に構成でき、簡単なシステムで低速運転時の騒音低減と、高速運転時の冷却性能とを確保できる。
【0010】
請求項2に記載された発明によれば、熱交換器の冷媒温度が低いときは、電磁クラッチを切離動作させることで一方向クラッチを利かせて第1の回転伝達機構により冷却ファンを低速駆動し、熱交換器の冷媒温度が高いときは、電磁クラッチを接続動作させて第2の回転伝達機構により冷却ファンを高速駆動するので、簡単なシステムで熱交換器の冷媒温度に応じた制御ができる。
【0011】
請求項3に記載された発明によれば、第1の回転伝達機構の領域外に、第2の回転伝達機構の中間軸が配置され、この中間軸に電磁クラッチが設置されたので、第1の回転伝達機構の干渉を受けることなく、電磁クラッチの取付およびメンテナンスを容易にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を、図1乃至図5に示された一実施の形態、図6および図7に示された他の実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
先ず、図1乃至図5に示された一実施の形態を説明する。
【0014】
図1において、10は、エンジン冷却水、エンジン吸気および作動油を冷却するためのラジエータ用、インタクーラ用およびオイルクーラ用の各熱交換器が集合された熱交換器集合体(以下、この集合体を単に「熱交換器」という)であり、この熱交換器10に対して冷却ファン駆動装置11が設置されている。
【0015】
図1および図2に示されるように、この冷却ファン駆動装置11は、油圧ショベルなどの作業機械に搭載されたエンジン12の出力軸としてのクランクシャフト13と、このエンジン12により駆動される冷却ファン14の回転軸15との間に、エンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第1の回転伝達機構16が設けられている。
【0016】
この第1の回転伝達機構16は、低速用クランクプーリ17と、低速用ファンプーリ18と、これらのプーリ17,18間に巻掛けられた無端ベルト19とを備えた低速回転伝達用である。この無端ベルト19は、オルタネータ用プーリ20にも巻掛けられている。
【0017】
同様に、エンジン12のクランクシャフト13と、冷却ファン14の回転軸15との間に、第1の回転伝達機構16と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第2の回転伝達機構21が設けられている。
【0018】
この第2の回転伝達機構21は、高速用クランクプーリ22と、高速用ファンプーリ23と、これらのプーリ22,23間に巻掛けられた無端ベルト24とを備えた高速回転伝達用である。この無端ベルト24には、張力調整用のテンショナ25が当接されている。
【0019】
低速用ファンプーリ18と高速用ファンプーリ23との間には、回転方向により回転を伝達/遮断する一方向クラッチ26いわゆるワンウェイクラッチが設けられている。
【0020】
この一方向クラッチ26は、一方向回転のみを伝達し逆方向回転を空転させるもので、第1の回転伝達機構16を経たエンジン回転を冷却ファン14に伝達するとともに第2の回転伝達機構21から第1の回転伝達機構16への回転伝達を遮断する機能を備えている。
【0021】
クランクシャフト13上の低速用クランクプーリ17と高速用クランクプーリ22との間には、通電オン/オフにより回転を伝達/遮断する電磁クラッチ27が設けられている。
【0022】
この電磁クラッチ27は、接続動作と切離動作とを駆動電流のオン/オフにより切替可能なもので、切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構16および一方向クラッチ26を経て冷却ファン14に伝達させるとともに、接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構21を経て冷却ファン14に伝達させる機能を備えている。
【0023】
図3乃至図5は、油圧ショベルなどの作業機械に搭載された冷却ファン駆動装置11の温度制御システムの一例を示す。
【0024】
図3は、冷媒としてのエンジン冷却水、エンジン吸気および作動油を冷却ファン14で冷却する温度制御システムの構成を示し、熱交換器10内のラジエータ部分によって冷却されるエンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ31と、熱交換器10内のインタクーラ部分によって冷却されるエンジン吸気の温度を検出する吸気温度センサ32とが、エンジンコントローラ33を介して機体コントローラ34の検出信号入力部に接続され、さらに、熱交換器10内のオイルクーラ部分によって冷却される油圧回路の作動油の温度を作動油タンク35などで検出する油温センサ36が、モニタコントローラ37を介して機体コントローラ34の検出信号入力部に接続されている。機体コントローラ34のオン/オフ信号出力部に、前記電磁クラッチ27が接続されている。
【0025】
図4は、機体コントローラ34による温度制御方法の一例を示すフローチャートである。
【0026】
(ステップS1)
エンジンスタート直後は、ラジエータ、オイルクーラおよびインタクーラの冷媒温度が低いため、電磁クラッチ27は、機体コントローラ34からのオフ信号により切離動作しており、エンジン回転は、第1の回転伝達機構16および一方向クラッチ26を経て冷却ファン14に伝達されるので、冷却ファン14の回転速度は低速に制御される。
【0027】
(ステップS2)
機体コントローラ34は、ファン速度のステータス「0」または「1」を決定する。
【0028】
すなわち、図5に示されるように、冷却水温度センサ31により検出されたエンジン冷却水温度と、油温センサ36により検出された作動油温度と、吸気温度センサ32により検出されたエンジン吸気温度とに基づき、機体コントローラ34は、ヒステリシス特性を有する水温判定部41によりエンジン冷却水温度の高低(1,0)を判断し、ヒステリシス特性を有する油温判定部42により作動油温度の高低(1,0)を判断し、ヒステリシス特性を有する気温判定部43によりエンジン吸気温度の高低(1,0)を判断し、オア回路44により、全ての温度判定が「0」の場合は、ファン速度ステータスを「0」と決定し、いずれか1つの温度が「1」の場合は、ファン速度ステータスを「1」と決定する。
【0029】
(ステップS3)
機体コントローラ34は、決定したファン速度ステータスが高速の「1」であるか否かを判断する。ファン速度ステータスが低速の「0」の場合はステップS1に戻る。
【0030】
(ステップS4)
機体コントローラ34は、ファン速度ステータスを「1」と判断したときは、すなわち冷媒温度が高いと判断したときは、電磁クラッチ27に対してオン信号を出力し、電磁クラッチ27を接続動作させて、冷却ファン14を高速に制御する。
【0031】
次に、この図1および図2に示された実施の形態の作用効果を説明する。
【0032】
一方向クラッチ26は低速用ファンプーリ18の正回転時にのみ高速用ファンプーリ23を駆動し、低速用ファンプーリ18の逆回転では空転する。これは、低速用ファンプーリ18と高速用ファンプーリ23の相対関係でみると、低速用と高速用が同じ回転速度のときは低速用が高速用を駆動している状況であり、低速用ファンプーリ18より高速用ファンプーリ23が速い時には空転していることになる。
【0033】
よって、電磁クラッチ27で低速用クランクプーリ17から高速用クランクプーリ22を切離すと、クランクシャフト13からの駆動が低速用クランクプーリ17にのみ伝わり、第1の回転伝達機構16の無端ベルト19を介して低速用ファンプーリ18に回転が伝わり、一方向クラッチ26の回転伝達作用により高速用ファンプーリ23も、低速用ファンプーリ18と同じ回転速度で回転する。冷却ファン14は高速用ファンプーリ23に固定されているので、低速用ファンプーリ18と同じ回転速度で回転する。このファン回転速度を低速とする。
【0034】
一方、低速用クランクプーリ17に電磁クラッチ27で高速用クランクプーリ22を接続すると、第2の回転伝達機構21の無端ベルト24を伝わる回転のプーリ比の関係によって、高速用ファンプーリ23は低速用ファンプーリ18よりも高速で回転する。その結果、一方向クラッチ26の空転により、高速用ファンプーリ23は、低速用ファンプーリ18と異なる、より高速の回転速度で回ることとなる。
【0035】
下記の表1は、クランクシャフト13の回転速度を100とした場合の各プーリの回転速度比の一例を示す。矢印は、回転の伝達する経路である。
【0036】
【表1】
【0037】
この表1によれば、低速用である第1の回転伝達機構16の変速比は、1.05であり、高速用である第2の回転伝達機構21の変速比は、1.10である。
【0038】
このように、エンジン直動式の冷却ファン駆動装置11において、電磁クラッチ27の切離動作と接続動作とにより、一方向クラッチ26とともに回転伝達可能な第1の回転伝達機構16と、電磁クラッチ27で回転伝達可能な第2の回転伝達機構21とを選択することができ、冷却ファン14のファン回転速度を低速と高速とに変速できる冷却ファン駆動装置11を簡単に構成でき、オン/オフ制御の簡単なシステムで低速運転時の騒音低減と、高速運転時の冷却性能とを確保できる。
【0039】
すなわち、熱交換器10で冷却される冷媒の温度が低いときは、電磁クラッチ27を切離動作させることで一方向クラッチ26を利かせて第1の回転伝達機構16により冷却ファン14を低速駆動し、熱交換器10で冷却される冷媒の温度が高いときは、電磁クラッチ27を接続動作させて第2の回転伝達機構21により冷却ファン14を高速駆動するので、冷媒温度の高低(1,0)を判断してファン速度ステータスを決定する簡単なシステムで熱交換器10の冷媒温度に応じた制御ができる。
【0040】
次に、図6および図7に示された他の実施の形態を説明する。なお、図1および図2に示された実施の形態と同様の部分には、同一符号を付して、その説明を省略する場合もある。
【0041】
この図6および図7に示された実施の形態は、エンジン12の出力軸としてのクランクシャフト13とこのエンジン12により駆動される冷却ファン14の回転軸15との間に設けられてエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第1の回転伝達機構16と、エンジン12のクランクシャフト13と冷却ファン14の回転軸15との間に設けられて第1の回転伝達機構16と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第2の回転伝達機構21と、第1の回転伝達機構16を経たエンジン回転を冷却ファン14に伝達するとともに第2の回転伝達機構21から第1の回転伝達機構16への回転伝達を遮断する一方向クラッチ26と、切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構16および一方向クラッチ26を経て冷却ファン14に伝達させるとともに接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構21を経て冷却ファン14に伝達させる電磁クラッチ27とを具備し、第1の回転伝達機構16は低速回転伝達用であるとともに、第2の回転伝達機構21は高速回転伝達用であり、電磁クラッチ27は、熱交換器10の冷媒温度が低いときに切離動作し、冷媒温度が高いときに接続動作するものである点は、図1乃至図5に示された実施の形態と同様であり、このような構成に対応する同様の作用効果も奏する。
【0042】
一方、図6および図7に示されるように、第2の回転伝達機構21は、第1の回転伝達機構16の領域外で定位置に配置された中間軸47を備え、この中間軸47に一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49とが嵌着され、一方のアイドラプーリ48と高速用クランクプーリ22との間に一方の無端ベルト24aが巻掛けられ、他方のアイドラプーリ49と高速用ファンプーリ23との間に他方の無端ベルト24bが巻掛けられ、そして、電磁クラッチ27は、この中間軸47に嵌着された一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49との間に介在されている。
【0043】
そして、冷却ファン14を低速駆動するときは、電磁クラッチ27のオフにより、一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49との間を切離し、冷却ファン14を高速駆動するときは、電磁クラッチ27のオンにより、一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49との間を接続する。
【0044】
このように、第1の回転伝達機構16の領域外に第2の回転伝達機構21の中間軸47が配置され、この中間軸47中に、すなわちクランクシャフト13とは別軸に電磁クラッチ27が設置されたので、第1の回転伝達機構16の干渉を受けることなく、電磁クラッチ27の取付およびメンテナンスを容易にできる。
【0045】
なお、変速の方法としては、上記の自動切替以外に、オペレータによる手動切替も採用可能であり、手動切替モード機能を加え、作業機械に搭載されたモニタに熱交換器10の温度状況を表示させ、このモニタを監視するオペレータの判断により電磁クラッチ27をオン/オフ切替するようにしても良い。
【0046】
本発明は、エンジンに設けられた冷却ファン駆動装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る冷却ファン駆動装置の一実施の形態を示す側面図である。
【図2】同上駆動装置の正面図である。
【図3】同上駆動装置の温度制御システムを示すブロック図である。
【図4】同上駆動装置の温度制御方法を示すフローチャートである。
【図5】同上温度制御方法におけるファン速度ステータスの決定回路を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る冷却ファン駆動装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図7】同上駆動装置の正面図である。
【符号の説明】
【0048】
10 熱交換器
12 エンジン
13 出力軸としてのクランクシャフト
14 冷却ファン
15 回転軸
16 第1の回転伝達機構
21 第2の回転伝達機構
26 一方向クラッチ
27 電磁クラッチ
47 中間軸
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁クラッチを用いて動力を伝達する冷却ファン駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンから回転伝達された動力により冷却ファンを直接駆動する一般的な直動式の冷却ファン駆動装置では、ファン回転速度がエンジン回転速度に比例しており、ファン回転速度は、常にエンジン回転速度により決まってしまうので、熱交換器の温度制御をすることが容易でない(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、巻取装置などの分野では、複数の電磁クラッチを組合わせて多段変速を可能とする回転伝達装置はある(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、このような回転伝達装置は、構造が複雑であって、エンジン直動式の冷却ファン駆動装置に適用することはできない。
【特許文献1】特開2002−115545号公報(第3−4頁、図2−3)
【特許文献2】特開平7−243489号公報(第3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、直動式の冷却ファン駆動装置では、エンジン回転速度に規制されずにファン回転速度を制御することができず、このような状況で、十分な冷却性能を得るためには、常時ファン回転速度を高く保つこととなり、周囲騒音が大きくなる。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、簡単な構造で冷却ファンのファン回転速度を変速できるエンジン直動式の冷却ファン駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、エンジンの出力軸とこのエンジンにより駆動される熱交換器用の冷却ファンの回転軸との間に設けられてエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第1の回転伝達機構と、エンジンの出力軸と冷却ファンの回転軸との間に設けられて第1の回転伝達機構と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第2の回転伝達機構と、第1の回転伝達機構を経たエンジン回転を冷却ファンに伝達するとともに第2の回転伝達機構から第1の回転伝達機構への回転伝達を遮断する一方向クラッチと、切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構および一方向クラッチを経て冷却ファンに伝達させるとともに接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構を経て冷却ファンに伝達させる電磁クラッチとを具備した冷却ファン駆動装置である。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の冷却ファン駆動装置における第1の回転伝達機構が低速回転伝達用であるとともに、第2の回転伝達機構が高速回転伝達用であり、電磁クラッチは、熱交換器の冷媒温度が低いときに切離動作し、冷媒温度が高いときに接続動作するものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の冷却ファン駆動装置における第2の回転伝達機構が、第1の回転伝達機構の領域外に配置された中間軸を備え、電磁クラッチは、この中間軸に設置されたものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載された発明によれば、エンジン直動式の冷却ファン駆動装置において、電磁クラッチの切離動作と接続動作とにより、一方向クラッチとともに回転伝達可能な第1の回転伝達機構と、電磁クラッチで回転伝達可能な第2の回転伝達機構とを選択することで、冷却ファンのファン回転速度を低速と高速とに変速できる冷却ファン駆動装置を簡単に構成でき、簡単なシステムで低速運転時の騒音低減と、高速運転時の冷却性能とを確保できる。
【0010】
請求項2に記載された発明によれば、熱交換器の冷媒温度が低いときは、電磁クラッチを切離動作させることで一方向クラッチを利かせて第1の回転伝達機構により冷却ファンを低速駆動し、熱交換器の冷媒温度が高いときは、電磁クラッチを接続動作させて第2の回転伝達機構により冷却ファンを高速駆動するので、簡単なシステムで熱交換器の冷媒温度に応じた制御ができる。
【0011】
請求項3に記載された発明によれば、第1の回転伝達機構の領域外に、第2の回転伝達機構の中間軸が配置され、この中間軸に電磁クラッチが設置されたので、第1の回転伝達機構の干渉を受けることなく、電磁クラッチの取付およびメンテナンスを容易にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を、図1乃至図5に示された一実施の形態、図6および図7に示された他の実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
先ず、図1乃至図5に示された一実施の形態を説明する。
【0014】
図1において、10は、エンジン冷却水、エンジン吸気および作動油を冷却するためのラジエータ用、インタクーラ用およびオイルクーラ用の各熱交換器が集合された熱交換器集合体(以下、この集合体を単に「熱交換器」という)であり、この熱交換器10に対して冷却ファン駆動装置11が設置されている。
【0015】
図1および図2に示されるように、この冷却ファン駆動装置11は、油圧ショベルなどの作業機械に搭載されたエンジン12の出力軸としてのクランクシャフト13と、このエンジン12により駆動される冷却ファン14の回転軸15との間に、エンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第1の回転伝達機構16が設けられている。
【0016】
この第1の回転伝達機構16は、低速用クランクプーリ17と、低速用ファンプーリ18と、これらのプーリ17,18間に巻掛けられた無端ベルト19とを備えた低速回転伝達用である。この無端ベルト19は、オルタネータ用プーリ20にも巻掛けられている。
【0017】
同様に、エンジン12のクランクシャフト13と、冷却ファン14の回転軸15との間に、第1の回転伝達機構16と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第2の回転伝達機構21が設けられている。
【0018】
この第2の回転伝達機構21は、高速用クランクプーリ22と、高速用ファンプーリ23と、これらのプーリ22,23間に巻掛けられた無端ベルト24とを備えた高速回転伝達用である。この無端ベルト24には、張力調整用のテンショナ25が当接されている。
【0019】
低速用ファンプーリ18と高速用ファンプーリ23との間には、回転方向により回転を伝達/遮断する一方向クラッチ26いわゆるワンウェイクラッチが設けられている。
【0020】
この一方向クラッチ26は、一方向回転のみを伝達し逆方向回転を空転させるもので、第1の回転伝達機構16を経たエンジン回転を冷却ファン14に伝達するとともに第2の回転伝達機構21から第1の回転伝達機構16への回転伝達を遮断する機能を備えている。
【0021】
クランクシャフト13上の低速用クランクプーリ17と高速用クランクプーリ22との間には、通電オン/オフにより回転を伝達/遮断する電磁クラッチ27が設けられている。
【0022】
この電磁クラッチ27は、接続動作と切離動作とを駆動電流のオン/オフにより切替可能なもので、切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構16および一方向クラッチ26を経て冷却ファン14に伝達させるとともに、接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構21を経て冷却ファン14に伝達させる機能を備えている。
【0023】
図3乃至図5は、油圧ショベルなどの作業機械に搭載された冷却ファン駆動装置11の温度制御システムの一例を示す。
【0024】
図3は、冷媒としてのエンジン冷却水、エンジン吸気および作動油を冷却ファン14で冷却する温度制御システムの構成を示し、熱交換器10内のラジエータ部分によって冷却されるエンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ31と、熱交換器10内のインタクーラ部分によって冷却されるエンジン吸気の温度を検出する吸気温度センサ32とが、エンジンコントローラ33を介して機体コントローラ34の検出信号入力部に接続され、さらに、熱交換器10内のオイルクーラ部分によって冷却される油圧回路の作動油の温度を作動油タンク35などで検出する油温センサ36が、モニタコントローラ37を介して機体コントローラ34の検出信号入力部に接続されている。機体コントローラ34のオン/オフ信号出力部に、前記電磁クラッチ27が接続されている。
【0025】
図4は、機体コントローラ34による温度制御方法の一例を示すフローチャートである。
【0026】
(ステップS1)
エンジンスタート直後は、ラジエータ、オイルクーラおよびインタクーラの冷媒温度が低いため、電磁クラッチ27は、機体コントローラ34からのオフ信号により切離動作しており、エンジン回転は、第1の回転伝達機構16および一方向クラッチ26を経て冷却ファン14に伝達されるので、冷却ファン14の回転速度は低速に制御される。
【0027】
(ステップS2)
機体コントローラ34は、ファン速度のステータス「0」または「1」を決定する。
【0028】
すなわち、図5に示されるように、冷却水温度センサ31により検出されたエンジン冷却水温度と、油温センサ36により検出された作動油温度と、吸気温度センサ32により検出されたエンジン吸気温度とに基づき、機体コントローラ34は、ヒステリシス特性を有する水温判定部41によりエンジン冷却水温度の高低(1,0)を判断し、ヒステリシス特性を有する油温判定部42により作動油温度の高低(1,0)を判断し、ヒステリシス特性を有する気温判定部43によりエンジン吸気温度の高低(1,0)を判断し、オア回路44により、全ての温度判定が「0」の場合は、ファン速度ステータスを「0」と決定し、いずれか1つの温度が「1」の場合は、ファン速度ステータスを「1」と決定する。
【0029】
(ステップS3)
機体コントローラ34は、決定したファン速度ステータスが高速の「1」であるか否かを判断する。ファン速度ステータスが低速の「0」の場合はステップS1に戻る。
【0030】
(ステップS4)
機体コントローラ34は、ファン速度ステータスを「1」と判断したときは、すなわち冷媒温度が高いと判断したときは、電磁クラッチ27に対してオン信号を出力し、電磁クラッチ27を接続動作させて、冷却ファン14を高速に制御する。
【0031】
次に、この図1および図2に示された実施の形態の作用効果を説明する。
【0032】
一方向クラッチ26は低速用ファンプーリ18の正回転時にのみ高速用ファンプーリ23を駆動し、低速用ファンプーリ18の逆回転では空転する。これは、低速用ファンプーリ18と高速用ファンプーリ23の相対関係でみると、低速用と高速用が同じ回転速度のときは低速用が高速用を駆動している状況であり、低速用ファンプーリ18より高速用ファンプーリ23が速い時には空転していることになる。
【0033】
よって、電磁クラッチ27で低速用クランクプーリ17から高速用クランクプーリ22を切離すと、クランクシャフト13からの駆動が低速用クランクプーリ17にのみ伝わり、第1の回転伝達機構16の無端ベルト19を介して低速用ファンプーリ18に回転が伝わり、一方向クラッチ26の回転伝達作用により高速用ファンプーリ23も、低速用ファンプーリ18と同じ回転速度で回転する。冷却ファン14は高速用ファンプーリ23に固定されているので、低速用ファンプーリ18と同じ回転速度で回転する。このファン回転速度を低速とする。
【0034】
一方、低速用クランクプーリ17に電磁クラッチ27で高速用クランクプーリ22を接続すると、第2の回転伝達機構21の無端ベルト24を伝わる回転のプーリ比の関係によって、高速用ファンプーリ23は低速用ファンプーリ18よりも高速で回転する。その結果、一方向クラッチ26の空転により、高速用ファンプーリ23は、低速用ファンプーリ18と異なる、より高速の回転速度で回ることとなる。
【0035】
下記の表1は、クランクシャフト13の回転速度を100とした場合の各プーリの回転速度比の一例を示す。矢印は、回転の伝達する経路である。
【0036】
【表1】
【0037】
この表1によれば、低速用である第1の回転伝達機構16の変速比は、1.05であり、高速用である第2の回転伝達機構21の変速比は、1.10である。
【0038】
このように、エンジン直動式の冷却ファン駆動装置11において、電磁クラッチ27の切離動作と接続動作とにより、一方向クラッチ26とともに回転伝達可能な第1の回転伝達機構16と、電磁クラッチ27で回転伝達可能な第2の回転伝達機構21とを選択することができ、冷却ファン14のファン回転速度を低速と高速とに変速できる冷却ファン駆動装置11を簡単に構成でき、オン/オフ制御の簡単なシステムで低速運転時の騒音低減と、高速運転時の冷却性能とを確保できる。
【0039】
すなわち、熱交換器10で冷却される冷媒の温度が低いときは、電磁クラッチ27を切離動作させることで一方向クラッチ26を利かせて第1の回転伝達機構16により冷却ファン14を低速駆動し、熱交換器10で冷却される冷媒の温度が高いときは、電磁クラッチ27を接続動作させて第2の回転伝達機構21により冷却ファン14を高速駆動するので、冷媒温度の高低(1,0)を判断してファン速度ステータスを決定する簡単なシステムで熱交換器10の冷媒温度に応じた制御ができる。
【0040】
次に、図6および図7に示された他の実施の形態を説明する。なお、図1および図2に示された実施の形態と同様の部分には、同一符号を付して、その説明を省略する場合もある。
【0041】
この図6および図7に示された実施の形態は、エンジン12の出力軸としてのクランクシャフト13とこのエンジン12により駆動される冷却ファン14の回転軸15との間に設けられてエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第1の回転伝達機構16と、エンジン12のクランクシャフト13と冷却ファン14の回転軸15との間に設けられて第1の回転伝達機構16と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファン14に伝達することが可能な第2の回転伝達機構21と、第1の回転伝達機構16を経たエンジン回転を冷却ファン14に伝達するとともに第2の回転伝達機構21から第1の回転伝達機構16への回転伝達を遮断する一方向クラッチ26と、切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構16および一方向クラッチ26を経て冷却ファン14に伝達させるとともに接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構21を経て冷却ファン14に伝達させる電磁クラッチ27とを具備し、第1の回転伝達機構16は低速回転伝達用であるとともに、第2の回転伝達機構21は高速回転伝達用であり、電磁クラッチ27は、熱交換器10の冷媒温度が低いときに切離動作し、冷媒温度が高いときに接続動作するものである点は、図1乃至図5に示された実施の形態と同様であり、このような構成に対応する同様の作用効果も奏する。
【0042】
一方、図6および図7に示されるように、第2の回転伝達機構21は、第1の回転伝達機構16の領域外で定位置に配置された中間軸47を備え、この中間軸47に一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49とが嵌着され、一方のアイドラプーリ48と高速用クランクプーリ22との間に一方の無端ベルト24aが巻掛けられ、他方のアイドラプーリ49と高速用ファンプーリ23との間に他方の無端ベルト24bが巻掛けられ、そして、電磁クラッチ27は、この中間軸47に嵌着された一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49との間に介在されている。
【0043】
そして、冷却ファン14を低速駆動するときは、電磁クラッチ27のオフにより、一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49との間を切離し、冷却ファン14を高速駆動するときは、電磁クラッチ27のオンにより、一方のアイドラプーリ48と他方のアイドラプーリ49との間を接続する。
【0044】
このように、第1の回転伝達機構16の領域外に第2の回転伝達機構21の中間軸47が配置され、この中間軸47中に、すなわちクランクシャフト13とは別軸に電磁クラッチ27が設置されたので、第1の回転伝達機構16の干渉を受けることなく、電磁クラッチ27の取付およびメンテナンスを容易にできる。
【0045】
なお、変速の方法としては、上記の自動切替以外に、オペレータによる手動切替も採用可能であり、手動切替モード機能を加え、作業機械に搭載されたモニタに熱交換器10の温度状況を表示させ、このモニタを監視するオペレータの判断により電磁クラッチ27をオン/オフ切替するようにしても良い。
【0046】
本発明は、エンジンに設けられた冷却ファン駆動装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る冷却ファン駆動装置の一実施の形態を示す側面図である。
【図2】同上駆動装置の正面図である。
【図3】同上駆動装置の温度制御システムを示すブロック図である。
【図4】同上駆動装置の温度制御方法を示すフローチャートである。
【図5】同上温度制御方法におけるファン速度ステータスの決定回路を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る冷却ファン駆動装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図7】同上駆動装置の正面図である。
【符号の説明】
【0048】
10 熱交換器
12 エンジン
13 出力軸としてのクランクシャフト
14 冷却ファン
15 回転軸
16 第1の回転伝達機構
21 第2の回転伝達機構
26 一方向クラッチ
27 電磁クラッチ
47 中間軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの出力軸とこのエンジンにより駆動される熱交換器用の冷却ファンの回転軸との間に設けられてエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第1の回転伝達機構と、
エンジンの出力軸と冷却ファンの回転軸との間に設けられて第1の回転伝達機構と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第2の回転伝達機構と、
第1の回転伝達機構を経たエンジン回転を冷却ファンに伝達するとともに第2の回転伝達機構から第1の回転伝達機構への回転伝達を遮断する一方向クラッチと、
切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構および一方向クラッチを経て冷却ファンに伝達させるとともに接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構を経て冷却ファンに伝達させる電磁クラッチと
を具備したことを特徴とする冷却ファン駆動装置。
【請求項2】
第1の回転伝達機構は低速回転伝達用であるとともに、第2の回転伝達機構は高速回転伝達用であり、
電磁クラッチは、熱交換器の冷媒温度が低いときに切離動作し、冷媒温度が高いときに接続動作するものである
ことを特徴とする請求項1記載の冷却ファン駆動装置。
【請求項3】
第2の回転伝達機構は、第1の回転伝達機構の領域外に配置された中間軸を備え、
電磁クラッチは、この中間軸に設置された
ことを特徴とする請求項1または2記載の冷却ファン駆動装置。
【請求項1】
エンジンの出力軸とこのエンジンにより駆動される熱交換器用の冷却ファンの回転軸との間に設けられてエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第1の回転伝達機構と、
エンジンの出力軸と冷却ファンの回転軸との間に設けられて第1の回転伝達機構と異なる変速比でエンジン回転を冷却ファンに伝達することが可能な第2の回転伝達機構と、
第1の回転伝達機構を経たエンジン回転を冷却ファンに伝達するとともに第2の回転伝達機構から第1の回転伝達機構への回転伝達を遮断する一方向クラッチと、
切離動作によりエンジン回転を第1の回転伝達機構および一方向クラッチを経て冷却ファンに伝達させるとともに接続動作によりエンジン回転を第2の回転伝達機構を経て冷却ファンに伝達させる電磁クラッチと
を具備したことを特徴とする冷却ファン駆動装置。
【請求項2】
第1の回転伝達機構は低速回転伝達用であるとともに、第2の回転伝達機構は高速回転伝達用であり、
電磁クラッチは、熱交換器の冷媒温度が低いときに切離動作し、冷媒温度が高いときに接続動作するものである
ことを特徴とする請求項1記載の冷却ファン駆動装置。
【請求項3】
第2の回転伝達機構は、第1の回転伝達機構の領域外に配置された中間軸を備え、
電磁クラッチは、この中間軸に設置された
ことを特徴とする請求項1または2記載の冷却ファン駆動装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2009−24592(P2009−24592A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−188490(P2007−188490)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】
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