説明

冷却装置、及び、それを備えた電子機器

【課題】冷却フィンが発生する空気流の利用効率の向上を図ることのできる冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置10は、互いに平行に配置された複数の板状のフィンを有するヒートシンク11と、ヒートシンク11に対して、フィンの垂線に垂直な方向に配置される冷却ファン15とを有する。ヒートシンク11を構成するヒートシンク14が有する複数のフィン14aの縁14bは、冷却ファン15の外周に沿ってフィン14aの垂線に対して斜めの方向に伸びる線L6上で並んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に実装された電子部品を冷却する冷却装置に関し、特に、冷却ファンが発生する空気流の利用効率を増すための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器(例えば、パーソナルコンピュータや、ゲーム装置、オーディオビジュアル装置)には、回路基板上の電子部品を冷却するための冷却装置を備えるものがある(下記特許文献1参照)。冷却装置には、電子部品からの熱を受けるヒートシンクと、ヒートシンクを通過する空気流を発生させる冷却ファンとを有するものがある。また、ヒートシンクには、互いに間隔を空けて横方向に並ぶ複数の板状のフィンを有するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6637505号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷却装置では、回転の中心線が上方に向くように冷却ファンが配置され、また、そのような姿勢の冷却ファンが、横方向に並ぶフィンを有するヒートシンクの前に配置される場合がある。このようなレイアウトにおいては、冷却ファンの駆動によって冷却ファンの半径方向の外方に流れようとする空気が発生するにも拘らず、冷却ファンから概ね真後ろに向かう空気のみがヒートシンクを通過し、電子部品の冷却に利用される。そのため、空気流の利用効率が良くなかった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、空気流の利用効率の向上を図ることのできる冷却装置、及び冷却装置を内蔵する電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る冷却装置は、間隔を空けて並ぶ複数の板状のフィンを有するヒートシンクと、前記ヒートシンクに対して、前記複数のフィンのうちいずれかのフィンの垂線の方向に対して垂直な第1の方向に配置され、前記垂線の方向と前記第1の方向の双方に垂直な第2の方向に向いた中心線の周りで回転可能な冷却ファンと、を備える。前記ヒートシンクは、前記複数のフィンの少なくとも一部として、複数の傾斜配列フィンを有し、前記複数の傾斜配列フィンの前記冷却ファン側の縁は、前記冷却ファンの外周に沿って前記垂線の方向に対して斜めの方向に伸びる線上で並んでいる。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る電子機器は、上記冷却装置を備える。
【0008】
本発明によれば、複数の傾斜配列フィンの冷却ファン側の縁は、冷却ファンの外周に沿って、フィンの垂線に対して斜めの方向に伸びる線上で並んでいる。そのため、冷却ファンから第1の方向に対して斜めの方向に流れる空気をもヒートシンクを通過させることができ、空気流の利用効率を増すことができる。
【0009】
本発明の一態様では、前記ヒートシンクは、前記複数の傾斜配列フィンを備える第1ヒートシンクと、前記第1ヒートシンクの隣に配置され、前記第1ヒートシンクとともに、前記冷却ファンの外周の一部を囲む第2ヒートシンクと、を含んでもよい。この態様によれば、ヒートシンクは、第1ヒートシンクに加えて、第2ヒートシンクをも備えているので、冷却装置の冷却性能を向上できる。
【0010】
また、この態様では、前記第2ヒートシンクは、互いに平行に配置され且つ間隔を空けて並ぶ複数の板状のフィンを有してもよい。こうすることによって、第1ヒートシンクを通過する空気と第2ヒートシンクを通過する空気とが、同一方向に向かって流れる。そのため、第1ヒートシンク及び第2ヒートシンクに対して上記同一方向に配置される装置を効果的に冷却でき、或いは、第1ヒートシンク及び第2ヒートシンクを通過した空気を、電子機器の外部に円滑に排出できる。
【0011】
また、この態様では、前記第1ヒートシンクが有する前記複数の傾斜配列フィンは、一定の間隔で並び、前記第1ヒートシンクの端部に位置する傾斜配列フィンと前記第2ヒートシンクの端部に位置するフィンとの間には、前記一定の間隔が設けられてもよい。こうすることによって、空気が第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間を円滑に通過できる。
【0012】
また、この態様では、前記第2ヒートシンクが有する前記複数のフィンは、一定の間隔で並び、前記第1ヒートシンクの端部に位置する傾斜配列フィンと前記第2ヒートシンクの端部に位置するフィンとの間には、前記一定の間隔が設けられてもよい。こうすることによって、空気が第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間を円滑に通過できる。
【0013】
また、本発明の他の態様では、前記複数の傾斜配列フィンの前記縁は、前記冷却ファンの外周に沿って前記垂線の方向に対して斜めの方向に伸びる直線上で並んでもよい。この態様によれば、複数の傾斜配列フィンの縁が曲線上で並んでいる場合に比して、ヒートシンクの製造が容易になる。
【0014】
また、この態様において、前記複数の傾斜配列フィンの前記縁とは反対側の縁は、前記直線に沿った方向に伸びる直線上で並んでもよい。この態様によれば、傾斜配列フィンと平行な方向に材料を押し出す押出加工によって複数の傾斜配列フィンを備えるヒートシンクを製造する場合に、押出加工によって得られた材料を、一定の間隔で平行に切断することによって、複数のヒートシンクが得られる。その結果、生産効率を上げることができる。
【0015】
また、この態様において、前記ヒートシンクは、板状に形成されるベース部を含み、前記複数の傾斜配列フィンは前記ベース部上で立つように形成され、前記複数の傾斜配列フィンと前記ベース部は、材料を前記傾斜配列フィンと平行な方向に押し出す押出加工によって一体的に形成されてもよい。この態様によれば、ヒートシンクの生産効率を上げることができる。
【0016】
また、本発明の他の態様では、前記複数の傾斜配列フィンの下方には、回路基板の電子部品の熱を当該複数の傾斜配列フィンに伝える伝熱部材が配置され、前記複数の傾斜配列フィンは、前記伝熱部材より一方側に位置する複数の傾斜配列フィンと、前記伝熱部材より他方側に位置する複数の傾斜配列フィンとを含んでもよい。この態様によれば、複数の傾斜配列フィンの全体に、伝熱部材の熱を伝えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態の例である電子機器の斜視図である。
【図2】上ハウジングが取り外された上記電子機器の平面図である。
【図3】図2に示すIII−III線での断面図である。
【図4】上記電子機器が有する冷却装置の平面図である。
【図5】上記冷却装置の分解斜視図である。
【図6】上記冷却装置が有するヒートシンクの平面図である。
【図7】上記冷却装置の底面図である。
【図8】図6に示すVIII−VIII線での断面図である。
【図9】図9は図6に示すIX−IX線での断面図である。
【図10】図6の要部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態の例である電子機器1の斜視図である。図2は上ハウジング22が取り外された電子機器1の平面図である。図3は図2に示すIII−III線での断面図である。図4は電子機器1が有する冷却装置10の平面図である。図5は冷却装置10の分解斜視図である。図6は冷却装置10が有するヒートシンク11の平面図である。図7は冷却装置10の底面図である。図8は図6に示すVIII−VIII線での断面図であり、図9は図6に示すIX−IX線での断面図である。図10は図6の要部の拡大図である。なお、これらの図において、Y1は後方を示し、Y2は前方を示している。また、X1は右方向を示し、X2は方向を示している。
【0019】
図1に示すように、電子機器1は、ハウジング2を備えている。ハウジング2は、上方に開いた箱状の下ハウジング21と、下方に開いた箱状に形成され、下ハウジング21を上方から覆う上ハウジング22とによって構成されている。上ハウジング22は、電子機器1が内蔵する各種装置の上方に位置する上板部22aを備えている。上板部22aは、その前後方向(Y2−Y1方向)の中央部が上方に膨らむように湾曲している。すなわち、上板部22aの後部は、後方に行くにしたがって下がるように形成され、上板部22aの前部は、前方に行くにしたがって下がるように形成されている。
【0020】
上ハウジング22は、上板部22aの前縁から下ハウジング21に向かって下がる右前壁部22bと左前壁部22cとを有している。電子機器1は、光ディスクなど円盤状の可搬型記憶媒体や、ハードディスク装置などに格納されたデータやプログラムを読み込んで、利用者に動画像や音声を提供する、ゲーム装置やオーディオビジュアル装置などのエンタテインメント装置である。右前壁部22bには、そのような記憶媒体を挿入するための挿入口22dが形成されている。右前壁部22bは左前壁部22cよりも後方に位置し、右前壁部22bの前には、右前壁部22bの下縁から前方に広がるフロントボード22eが配置されている。フロントボード22eには、電源ボタンや、記憶媒体を取り出すための取り出しボタンなどとして機能する複数のボタン23が設けられている。
【0021】
図2又は図3に示すように、電子機器1は、外部から供給された電力を電子機器1が内蔵する各装置の駆動電力に変換する電源ユニット3と、挿入口22dから挿入された記憶媒体のデータ等を読み取る読み取り装置4と、読み取ったデータ等に基づいて動画像を生成するなどの処理を行う集積回路5A,5Bが実装された回路基板5と、集積回路5A,5Bを冷却する冷却装置10とを有している。なお、この例では、回路基板5には、前後に並ぶ2つの集積回路5A,5Bが実装されている。
【0022】
電源ユニット3は、電源回路が実装された基板32と、基板32を収容するケース31とを有している。この例のケース31は、左右方向に長い略直方体のケースであり、その左右方向の幅は、電子機器1の一方の側面から反対の側面にまで及んでいる。図3に示すように、ケース31の前壁31cには、後述する冷却装置10から空気を受け入れる導入口31aが形成されている。また、ケース31の後壁31dには、ケース31内の空気を外部に放出するための排気口31bが形成されている。この例では、後壁31dの全域に排気口31bが設けられている。すなわち、排気口31bが設けられる範囲は、後壁31dの左端から右端までの範囲に及んでいる。なお、この例では、ケース31は電子機器1の後部に配置されている。また、ハウジング2の後壁に開口が形成され、ケース31の後壁31dはその開口から後方に露出している。そのため、ケース31内の空気は、排気口31bから放出されるのと同時に、ハウジング2からも放出されることとなる。
【0023】
冷却装置10と読み取り装置4は、電源ユニット3の前に配置され、左右に並んでいる。回路基板5は、冷却装置10と読み取り装置4の下方に配置されている。
【0024】
図3又は図5に示すように、冷却装置10は、集積回路5A,5Bからの熱を受けるヒートシンク11と、ヒートシンク11を通過する空気流を発生させる冷却ファン15と、を有している。また、冷却装置10は、ヒートシンク11が配置されるベースプレート18と、ヒートシンク11を上方から覆うカバー19とを有している。
【0025】
図3又は図5に示すように、ヒートシンク11は、互いに平行に配置され、間隔を空けて並ぶ複数のフィン12a,13a,14aを有している。各フィン12a,13a,14aは、四角い板状に形成されている。図6に示すように、冷却ファン15は、ヒートシンク11に対して、フィン12a,13a,14aの垂線の方向(フィンの表面に対して垂直な方向)に対して垂直な方向に配置されている。換言すると、ヒートシンク11と冷却ファン15とが並ぶ方向が、フィン12a,13a,14aの垂線と垂直となっている。さらに換言すると、ヒートシンク11と冷却ファン15とが並ぶ方向が、フィン12a,13a,14aと平行、すなわち、フィン12a,13a,14aの表面が広がる方向と平行となっている。この例では、冷却ファン15はヒートシンク11の前方に配置されている。なお、上述したフィン12a,13a,14aの垂線の方向は、この例では左右方向である。以下の説明では上記垂線の方向を単に左右方向という。また、上記垂線の方向に対して垂直な方向は、この例では、前後方向であり、当該垂直な方向を以下の説明では単に前後方向という。冷却ファン15は、その中心線Cが、左右方向と前後方向の双方に垂直な方向(この例では、上下方向)に向くように配置されている。換言すると、中心線Cは、フィン12a,13a,14aが立つ方向に向いている。そして、冷却ファン15は、中心線Cの周りで回転可能となっている。すなわち、冷却ファン15は半径方向の外方に広がる複数のフィン15bを有し、フィン15bは、冷却ファン15が有するモータの駆動によって、中心線Cの周りを回転する。冷却ファン15が回転した時、冷却ファン15の上方及び下方の空気が、冷却ファン15内に導入される。そして、その空気は、冷却ファン15の半径方向の外方に向けて送り出され、ヒートシンク11を通過する。すなわち、冷却ファン15は、空気の流通経路において、ヒートシンク11の上流側に配置されている。
【0026】
図4又は図5に示すように、カバー19はヒートシンク11の上方に位置する上板部19aと、ベースプレート18上で立ち、冷却ファン15及びヒートシンク11を取り囲む側壁部19bとを有している。上板部19aには、開口19fが形成されている。冷却ファン15はこの開口19fに嵌められ、カバー19に取り付けられる。詳細には、冷却ファン15は、その上部に、円形の取付プレート15cを有している。この取付プレート15cには、半径方向の外方に突出する2つの取付部15dを有している。取付プレート15cの縁は、開口19fの縁に載せられ、取付部15dは、ネジやボルトによって、開口19fの縁に設けられた取付部19gに固定される。なお、取付プレート15cには、環状の孔15eが形成されており、冷却ファン15の上方の空気はこの孔15eから導入される。また、図3に示すように、ベースプレート18には、冷却ファン15の下方に位置する開口18cが形成されている。冷却ファン15の下方の空気は、開口18cを通って冷却ファン15内に導入される。
【0027】
上述したように、側壁部19bは、冷却ファン15の外周及びヒートシンク11の側面を取り囲むように形成されている。図4又は図5に示すように、この例の側壁部19bは、互いに連なった湾曲壁部19cと左壁部19dと右壁部19eとを有している。湾曲壁部19cは、冷却ファン15の外周(冷却ファン15が回転したときに、フィン15bの先端の縁が描く軌道)に沿って湾曲し、冷却ファン15を囲んでいる。左壁部19dはヒートシンク11の左側で立ち、右壁部11eはヒートシンク11の右側で立っている。また、湾曲壁部19cは、当該湾曲壁部19cの左壁部19dに近い部分に、遠湾曲壁部19hを有している。冷却ファン15の外周から遠湾曲壁部19hまでの距離は、左壁部19dに近づくほど、大きくなっている。そのため、遠湾曲壁部19hと冷却ファン15との間には、ヒートシンク11に近づくにしたがって、漸次太くなる空気流路が設けられている。
【0028】
図5に示すように、カバー19には、後方に開いた開口19iが形成されている。冷却ファン15の回転によって発生した空気流は、ヒートシンク11を通過して、開口19iから後方に排出される。上述したように、冷却装置10の後方には、電源ユニット3が配置されている。図3に示すように、電源ユニット3が有するケース31の前壁(開口19iに向いた壁)には、導入口31aが形成されている。また、ケース31の後壁には、排出口31bが形成されている。カバー19の開口19iから放出された空気は、導入口31aを通ってケース31内に流れ込む。そして、その空気は、ケース31が収容する基板32に実装された各種電子部品の間を通過し、これらを冷却した後に、排出口31bから外部に放出される。なお、冷却装置10の後方に配置される装置は電源ユニット3に限られず、電子機器1が内蔵する他の装置(例えば、ハードディスク装置や、集積回路が実装された他の回路基板など)が配置されてもよい。
【0029】
図5又は図6に示すように、この例で示すヒートシンク11は、前ヒートシンク12と、後ヒートシンク13と、サイドヒートシンク14とによって構成されている。前ヒートシンク12と後ヒートシンク13は、前後に並んで配置され、サイドヒートシンク14は、前ヒートシンク12と後ヒートシンク13とに対して左右方向の一方(この例では左方向)に位置している。この例では、前ヒートシンク12と、サイドヒートシンク14と、後ヒートシンク13は、別体の部材である。すなわち、前ヒートシンク12と、サイドヒートシンク14と、後ヒートシンク13は、互いに独立したヒートシンクであり、ヒートシンク12,13,14間での直接的な熱の伝達は制限されている。なお、前ヒートシンク12からサイドヒートシンク14へは後述するヒートパイプ42を介して熱が伝わる。
【0030】
図6に示すように、前ヒートシンク12及び後ヒートシンク13は冷却ファン15の後方に位置している。詳細には、これらのヒートシンク12,13は、冷却ファン15の中心線Cを通り、且つ、前後方向に向いた直線L1上に位置している。一方、サイドヒートシンク14は、直線L1に対して一方にオフセットしている。すなわち、サイドヒートシンク14のいずれの部分も、直線L1の一方側(ここでは左側)に位置している。なお、この例では、前ヒートシンク12及び後ヒートシンク13の左右方向の中心は、直線L1に対して右方向にずれている。
【0031】
前ヒートシンク12は、互いに平行に配置され、間隔を空けて並ぶ複数のフィン12aを有している。フィン12aは、左右方向に向いた板状に形成され、直線L1に対して平行に配置されている。前ヒートシンク12は、平面視において、略矩形である。そのため、複数のフィン12aの前縁12bと後縁12cは、それぞれ、直線L1に対して垂直で、且つ、互いに平行な2つの直線L2,L3上で並んでいる。
【0032】
図8に示すように、前ヒートシンク12は、その下部に、板状のベース部12dを有している。各フィン12aはベース部12d上で立つように形成されている。ベース部12dの下面には、板状の受熱ブロック41が固定されている。受熱ブロック41は、例えば、半田によってベース部12dの下面に固定される。受熱ブロック41は、回路基板5に実装された集積回路5Aの上面に押し付けられており(図3参照)、集積回路5Aの熱は、受熱ブロック41を介して、前ヒートシンク12に伝わる。なお、図7に示すように、受熱ブロック41の前後方向の幅は、前ヒートシンク12の前後方向の幅よりも大きくなっており、受熱ブロック41の前縁41aは、ベース部12dの前縁よりも前方に位置している。受熱ブロック41のベース部12dより前の部分(以下、前部41b)内に、後述するヒートパイプ42が配置されている。また、前部41bの上方には、冷却ファン15の一部が位置している。
【0033】
図8に示すように、ベースプレート18には、前ヒートシンク12の形状に対応した形状の、すなわち、略矩形の開口18aが形成されている。前ヒートシンク12のベース部12dは、この開口18aに嵌り、受熱ブロック41の後部に固定されている。受熱ブロック41の前部41bは、ベースプレート18の下面に固定されている。
【0034】
図6に示すように、後ヒートシンク13は、互いに間隔を空けて並ぶ複数のフィン13aを有している。フィン13aは、左右方向に向いた板状に形成され、直線L1に対して平行となっている。後ヒートシンク13は、前ヒートシンク12と同様に、平面視において、略矩形である。そのため、複数のフィン13aの前縁13bと後縁13cは、フィン12aの前縁12b及び後縁12cと同様に、直線L1に対して垂直で、且つ、互いに平行な2つの直線上で並んでいる。
【0035】
図6に示すように、後ヒートシンク13の各フィン13aの前に、前ヒートシンク12の各フィン12aが位置している。すなわち、フィン13aと、当該フィン13aの前方に位置するフィン12aは同一平面上に位置している。そのため、前ヒートシンク12と後ヒートシンク13とを空気が円滑に通過することができている。
【0036】
なお、図6に示すように、ヒートシンク11には、複数の連結ピン34,35が設けられている。連結ピン34は、前ヒートシンク12のフィン12aと後ヒートシンク13のフィン13とに掛け渡され、それらを電気的に繋いでいる。また、連結ピン35は、後ヒートシンク13のフィン13と、後述するサイドヒートシンク14のフィン14aとに掛け渡され、それらを電気的に繋いでいる。これによって、各ヒートシンク12,13,14は、電子機器1の電磁気的な干渉性を抑えるためのシールド部材としても機能している。
【0037】
図3に示すように、フィン13aの高さは、フィン12aの高さよりも高くなっている。また、フィン12a,13aの高さの相違に合わせて、カバー19の上板部19aには段差19jが形成されている。これにより、冷却ファン15から電源ユニット3に至る空気流路における下流側(すなわち、後ヒートシンク13)での流路の太さが、上流側(すなわち、前ヒートシンク12)での流路の太さより太くなっている。そのため、前ヒートシンク12から後ヒートシンク13に向けて円滑に空気が流れ得る。
【0038】
図9に示すように、後ヒートシンク13は、その下部に、板状のベース部13dを有している。各フィン13aはベース部13d上で立つように形成されている。図3に示すように、ベース部13dの下面は、回路基板5に実装された集積回路5Bの上面と接触している。これによって、集積回路5Bの熱は後ヒートシンク13に伝わる。
【0039】
図9に示すように、ベースプレート18には、左右方向に並ぶ、細長い複数の孔18bが形成さている。各フィン13aは下方から孔18bに嵌められている。また、後ヒートシンク13は、ベースプレート18に対して僅かに上下動可能となっている。これによって、集積回路5A及び集積回路5Bの高さについての公差を、後ヒートシンク13の上下動によって補うことができる。すなわち、集積回路5Aの上面と、前ヒートシンク12の下面に固定された受熱ブロック41とが密着している一方で、集積回路5Bの上面の高さが正規の高さからずれている場合であっても、後ヒートシンク13の上下動によって集積回路5Bの上面と後ヒートシンク13の下面とを密着させることができる。
【0040】
図6又は図10に示すように、サイドヒートシンク(請求項における第1ヒートシンク)14は、左右方向に向く板状に形成された複数のフィン(請求項における傾斜配列フィン)14aを有している。複数のフィン14aも、互いに平行に配置され、間隔を空けて並んでいる。複数のフィン14aも、前ヒートシンク12のフィン12aと後ヒートシンク13のフィン13aと同様に、直線L1に対して平行に配置されている。そのため、各ヒートシンク12,13,14を通過する空気は、同じ方向(この例では後方)に向かって流れている。
【0041】
サイドヒートシンク14は、その下部に、板状のベース部14dを有している(図8参照)。各フィン14aは、ベース部14d上で立つように形成されている。上述したように、サイドヒートシンク14は、前ヒートシンク12と後ヒートシンク13の隣に配置され(この例では、左側に配置され)、前ヒートシンク12と後ヒートシンク13とともに、冷却ファン15の外周の一部を取り囲んでいる。サイドヒートシンク14の端部(右端)に位置するフィン14a−2は、前ヒートシンク12及び後ヒートシンク13の端部に位置するフィン12a−1,13a−1と向き合っている(図8又は図9参照)。
【0042】
図6又は図10に示すように、フィン14aの前縁(請求項における冷却ファン側の縁)14bは、冷却ファン15の外周(図10においては2点鎖線L4)に沿って、上述したフィン12a,13a,14aの垂線の方向(ここでは左右方向)に対して斜めの方向に伸びる線L6上で並んでいる。この例では、線L6は、前方且つ左方向に向かって伸びている。換言すると、各フィン14aは、隣接するフィン14aに対して前にずれるように配置され、複数のフィン14aの前縁14bは、前ヒートシンク12から離れるほど(換言すると、直線L1から離れるほど)、前方に位置している。そして、端部(ここでは左端)に位置するフィン14a−1の前縁14bは、冷却ファン15の外周の最後部P1よりも前方に位置している。また、一部のフィン14aの前縁14bは、冷却ファン15の後部(中心線Cを通り、左右方向に平行な直線L8よりも後の部分)の左に位置している。この例では、大部分のフィン14aの前縁14bは、冷却ファン15の後部の左に位置し、且つ、冷却ファン15の外周の最後部P1よりも前方に位置している。なお、最も右に位置するフィン14a−1の前縁14bは、冷却ファン15の外周の最後部P1よりも後方に位置している。
【0043】
前縁14bが並ぶ線L6は、前方且つ左方向に向かって斜めに伸びる直線であり、複数のフィン14aの前縁14bは、最後部P1とは異なる位置(ここでは、最後部P1と、冷却ファン15の外周において最も左の部分P2との間の位置)での接線と平行な方向に並んでいる。一方、前ヒートシンク12においては、複数のフィン12aの前縁12bは、最後部P1での接線と平行な方向(すなわち、左右方向)に並んでいる。直線L6は、図10に示すように、直線L7と直線L9(冷却ファン15の外周において最も左の部分P2を通り、且つ、前後方向を向いた直線)と冷却ファン15の外周とで囲まれる領域を通過している。すなわち、サイドヒートシンク14は、直線L6がそのような領域を通るように、冷却ファン15に近接して配置されている。なお、線L6は、直線でなくてもよく、例えば、冷却ファン15の外周に合わせて湾曲していてもよい。
【0044】
図10に示すように、この例で示すサイドヒートシンク14は、その平面視では、略平行四辺形の部材であり、複数のフィン14aは、各フィン14aが左右方向に向いた状態で、左右方向に対して斜めの方向(すなわち、直線L6と平行な方向)に並んでいる。そのため、複数のフィン14aの後縁14cは、直線L6と平行な直線L10上で並んでいる。なお、サイドヒートシンク14の形状はこれに限られない。例えば、サイドヒートシンク14は、その平面視において、略台形でもよい。この場合、フィン14aの前縁14bは左右方向に対して傾斜した直線L6上で並び、後縁14cは、例えば、左右方向と平行な直線上で並ぶ。このように、平面視で平行四辺形或いは台形になるようにヒートシンク14を形成することによって、ヒートシンク14を押出加工によって製造し易くなる。つまり、フィン14aに平行な方向に、材料を押し出す押出加工を行った後に、その押出加工によって得られた部材を、一定間隔で切断することで、複数のヒートシンク14が得られ、切削加工等の更なる加工の必要性が低減される。なお、ヒートシンク14の形状は、直線L6を一辺に含む多角形であれば、上述した平行四辺形や台形とは異なる形状でもよい。
【0045】
図6、図8及び図9に示すように、前ヒートシンク12及び後ヒートシンク13では、フィン12a,13aは、間隔Aで並んでいる。また、サイドヒートシンク14においても、フィン14aは、間隔Aで並んでいる。さらに、サイドヒートシンク14の端部に位置するフィン14a−2と、前ヒートシンク12の端部に位置するフィン12a−1との間には、間隔Aが設けられ、フィン14a−2と、後ヒートシンク13の端部に位置するフィン13a−1との間にも間隔Aが設けられている。これにより、ヒートシンク11では、全てのフィン12a,13a,14aが間隔Aで並んでいる。
【0046】
図7に示すように、サイドヒートシンク14の下面には、集積回路5Aの熱を、当該サイドヒートシンク14に伝えるためのヒートパイプ(請求項における伝熱部材)42が配置されている。この例では、ヒートパイプ42は、受熱ブロック41から、サイドヒートシンク14の下方の位置まで伸びている。詳細には、ヒートパイプ42は、受熱ブロック41中に位置し、左右方向の伸びる受熱部42aと、受熱部42aから左方向に伸び、サイドヒートシンク14の下方に位置する放熱部42bとを有している。この例では、放熱部42bは後方に湾曲し、放熱部42bの先端は、フィン14aの後縁14cの下方に位置している。すなわち、放熱部42bは、サイドヒートシンク14の下方において、前縁14bから後縁14cまで伸びている。受熱部42aは、受熱ブロック41を介して、集積回路5Aの熱を受ける。そして、その熱は、放熱部42bによってサイドヒートシンク14に伝えられる。
【0047】
なお、上述したように、受熱ブロック41上に前ヒートシンク12が位置している。そのため、集積回路5Aは、前ヒートシンク12とサイドヒートシンク14とによって冷却される。図6に示すように、フィン14aの前後方向の幅は、前ヒートシンク12のフィン12aの前後方向での幅より大きくなっている。このように、後ヒートシンク13や冷却ファン15など他の部材の相対的な位置に起因して、前ヒートシンク12のフィン12aの前後方向の幅を小さくせざるを得ない場合であっても、サイドヒートシンク14には十分な前後方向の幅を確保でき、その結果、良好な冷却性能を得ることができている。
【0048】
サイドヒートシンク14は、放熱部42bより右方向に位置する複数のフィン14a−Rと、放熱部42bより左方向に位置する複数のフィン14a−Lと、を有している。換言すると、放熱部42bは、サイドヒートシンク14における、概ね左右方向の中央部の下方に配置されている。すなわち、放熱部42bは、左右方向の略中央部に位置するフィン14aの前縁14bから、それらのフィン14aの後縁14bまで伸びている。これにより、サイドヒートシンク14のベース部14dの広い範囲に、ヒートパイプ42の熱が拡散する。また、上述したように、放熱部42bはサイドヒートシンク14の下方において湾曲している。そのため、ヒートパイプ42の熱は、ベース部14dのさらに広い範囲に拡散する。
【0049】
また、最も左に位置するフィン14a−1の前縁14bと、冷却ファン15の外周との距離D2は、ヒートパイプ42の直上に位置するフィン14aの前縁14bと、冷却ファン15の外周との距離D1より大きくなっている。このように距離D2を大きくすることによって、サイドヒートシンク14による冷却性能を維持しながら、冷却ファン15の回転に対する抵抗を低減できる。つまり、多くのフィン14a,12aを、冷却ファン15の近くには配置すると、冷却ファン15の回転に対する空気抵抗が生じる。この例では、距離D2が大きくなっているため、そのような空気抵抗を低減できている。また、放熱部42bの熱は、放熱部42bの直上に位置するフィン14aに最も多く伝わる。この例では、距離D1が小さいため、放熱部42bの直上に位置するフィン14aに向かって、多くの空気が流れやすくなっている。その結果、サイドヒートシンク14の冷却性能を向上できている。
【0050】
なお、この例では、最も右に位置するフィン14a−2の前縁14bと、冷却ファン15の外周との距離D3も、距離D1より大きくなっている。また、直線L6を冷却ファン15に向けて平行移動させたときに冷却ファン15の外周と接する位置にあるフィン14a−3の前縁14bが、冷却ファン15の外周に最も近くなっている。そして、フィン14a−3からの距離が大きいフィン14aほど、冷却ファン15の外周からの距離も大きくなっている。
【0051】
前ヒートシンク12、後ヒートシンク13、及びサイドヒートシンク14は、例えば、押出加工によって形成される。具体的には、これらのヒートシンク12,13,14の製造工程では、フィン12a,13a,14aと平行な方向に、アルミニウムなどの材料を押し出す押出加工を行う。その後、その押出加工によって得られた部材を、前ヒートシンク12、後ヒートシンク13、及びサイドヒートシンク14の幅に対応する間隔で切断する。前ヒートシンク12と後ヒートシンク13とを製造する際には、押し出した方向に対して直交する面で、押出加工によって得られた部材を切断する。サイドヒートシンク14を製造する際には、押し出した方向に対して傾斜した面(すなわち、前縁14bが並ぶ線L6を含む平面)で、押出加工によって得られた部材を切断する。
【0052】
以上説明したように、冷却装置10では、サイドヒートシンク14が有するフィン14aの前縁14bは、冷却ファン15の外周に沿って、フィン12a,13a,14aの垂線の方向に対して斜めの方向に伸びる線L6上で並んでいる。これによって、冷却ファン15から真後ろに向かう空気だけでなく、冷却ファン15から斜め後方に向かう空気もヒートシンク11を通過するので、空気流の利用効率を増すことができる。
【0053】
なお、本発明は、以上説明した冷却装置10に限られず、種々の変更が可能である。例えば、以上の説明では、サイドヒートシンク14は、前ヒートシンク12、後ヒートシンク13の左側に配置されていた。しかしながら、サイドヒートシンク14は、前ヒートシンク12、後ヒートシンク13の右側に配置されてもよい。この場合、サイドヒートシンク14のフィン14aの前縁14bは、冷却ファン15の外周に沿って右方向且つ前方に向かって伸びる線上で並ぶ。
【0054】
また、冷却装置10には、サイドヒートシンク14の他に、2つのヒートシンク12,13が設けられていた。しかしながら、冷却装置10には、前ヒートシンク12又は後ヒートシンク13のいずれか一方のみが設けられてもよい。
【0055】
また、冷却装置10には、前ヒートシンク12又は後ヒートシンク13に替えて、或いは、前ヒートシンク12又は後ヒートシンク13とともに、サイドヒートシンク14とは左右対称のヒートシンクが設けられてもよい。
【0056】
また、以上の説明では、前ヒートシンク12と、サイドヒートシンク14と、後ヒートシンク13は、別体の部材であった。しかしながら、前ヒートシンク12と、サイドヒートシンク14と、後ヒートシンク13のうちいずれか2つ又は全部は、一体的に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 電子機器、2 ハウジング、3 電源ユニット、4 読み取り装置、5 回路基板、5A,5B 集積回路、10 冷却装置、11 ヒートシンク、12 前ヒートシンク、12a フィン、13 後ヒートシンク、13a フィン、14 サイドヒートシンク、14a フィン、14b 前縁、14c 後縁、15c 取付プレート、18 ベースプレート、19 カバー、21 下ハウジング、22 上ハウジング、41 受熱ブロック、42 ヒートパイプ、L6 サイドヒートシンクのフィンの前縁が並ぶ線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔を空けて並ぶ複数の板状のフィンを有するヒートシンクと、
前記ヒートシンクに対して、前記複数のフィンのうちいずれかのフィンの垂線の方向に対して垂直な第1の方向に配置され、前記垂線の方向と前記第1の方向の双方に垂直な第2の方向に向いた中心線の周りで回転可能な冷却ファンと、を備え、
前記ヒートシンクは、前記複数のフィンの少なくとも一部として、複数の傾斜配列フィンを有し、前記複数の傾斜配列フィンの前記冷却ファン側の縁は、前記冷却ファンの外周に沿って前記垂線の方向に対して斜めの方向に伸びる線上で並んでいる、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却装置において、
前記ヒートシンクは、前記複数の傾斜配列フィンを備える第1ヒートシンクと、前記第1ヒートシンクの隣に配置され、前記第1ヒートシンクとともに、前記冷却ファンの外周の一部を囲む第2ヒートシンクと、を含む、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項3】
請求項2に記載の冷却装置において、
前記第2ヒートシンクは、互いに平行に配置され且つ間隔を空けて並ぶ複数の板状のフィンを有している、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項4】
請求項3に記載の冷却装置において、
前記第1ヒートシンクが有する前記複数の傾斜配列フィンは、一定の間隔で並び、
前記第1ヒートシンクの端部に位置する傾斜配列フィンと前記第2ヒートシンクの端部に位置するフィンとの間には、前記一定の間隔が設けられている、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項5】
請求項3に記載の冷却装置において、
前記第2ヒートシンクが有する前記複数のフィンは、一定の間隔で並び、
前記第1ヒートシンクの端部に位置する傾斜配列フィンと前記第2ヒートシンクの端部に位置するフィンとの間には、前記一定の間隔が設けられている、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項6】
請求項1に記載の冷却装置において、
前記複数の傾斜配列フィンの前記縁は、前記冷却ファンの外周に沿って前記垂線の方向に対して斜めの方向に伸びる直線上で並んでいる、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項7】
請求項6に記載の冷却装置において、
前記複数の傾斜配列フィンの前記縁とは反対側の縁は、前記直線に沿った方向に伸びる直線上で並んでいる、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項8】
請求項6に記載の冷却装置において、
前記ヒートシンクは、板状に形成されるベース部を含み、
前記複数の傾斜配列フィンは前記ベース部上で立つように形成され、
前記複数の傾斜配列フィンと前記ベース部は、材料を前記傾斜配列フィンと平行な方向に押し出す押出加工によって一体的に形成されている、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項9】
請求項1に記載の冷却装置において、
前記複数の傾斜配列フィンの下方には、回路基板の電子部品の熱を当該複数の傾斜配列フィンに伝える伝熱部材が配置され、
前記複数の傾斜配列フィンは、前記伝熱部材より一方側に位置する複数の傾斜配列フィンと、前記伝熱部材より他方側に位置する複数の傾斜配列フィンとを含む、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項10】
請求項1に記載の冷却装置を内蔵した電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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