説明

冷却装置

【課題】従来に比べて消費電力をより一層削減できる冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置20は、入熱部21と放熱部31とを有する。入熱部21は、液状の熱媒体が貯留される貯留管22と、貯留管22の上方に配置されて熱媒体の蒸気が通る第1の蒸気管23と、貯留管22と第1の蒸気管23との間に配置され、熱源から熱が伝達されて熱媒体の蒸気が発生する複数の蒸発管24と有する。また、放熱部31は、第1の蒸気管に接続された第2の蒸気管33と、第2の蒸気管33の下方に配置されて貯留管に接続された戻り配管32と、第2の蒸気管33と戻り配管32との間に配置され、熱媒体の蒸気が冷却されて液体となる凝縮管34とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、データセンターで取り扱うデータ量は益々増加しており、データを処理するサーバ(計算機)の消費電力も増大している。サーバからは消費電力に対応する熱が発生し、そのままではサーバ内の温度が高くなって誤動作や故障の原因となる。このため、データセンターでは、冷却装置を使用してサーバを冷却している。
【0003】
データセンターでは、現状、サーバの冷却に多量の電力を消費している。そこで、データセンターで消費する電力を削減するために、冷却装置の省電力化が進められている。
【0004】
一般的な冷却装置では、熱媒体が気化するときに気化熱を奪うことを利用して冷却を行っている。気化した熱媒体は、コンプレッサで圧縮することにより液体に戻している。冷却装置の中で、コンプレッサは比較的大きな電力を消費している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平01−252898号公報
【特許文献2】特開平05−71827号公報
【特許文献3】特開2002−22320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
CO2削減や地球環境保全の観点から、データセンターやその他の施設で消費する電力のより一層の削減が望まれる。
【0007】
以上から、従来に比べて消費電力をより一層削減できる冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示の技術の一観点によれば、液状の熱媒体が貯留される貯留管と、前記貯留管の上方に配置され、前記熱媒体の蒸気が通る第1の蒸気管と、前記貯留管と前記第1の蒸気管との間に配置され、熱源から熱が伝達されて前記熱媒体の蒸気が発生する複数の蒸発管と、前記第1の蒸気管に接続されて前記熱媒体の蒸気が通る第2の蒸気管と、前記第2の蒸気管の下方に配置され、前記貯留管に接続された戻り配管と、前記第2の蒸気管と前記戻り配管との間に配置され、前記熱媒体の蒸気が冷却されて液体となる凝縮管とを有する冷却装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
上記一観点の冷却装置では、蒸気圧の差により、蒸発管内で発生した熱媒体の蒸気が第1の蒸気管及び第2の蒸気管を通って凝縮管に移動し、凝縮管内で液体になる。そして、熱媒体の移動と相変化とにより、蒸発管から凝縮管に熱が移動する。この場合、熱の移動には電力を必要とせず、省電力化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、コンプレッサを使用しない冷却装置の一例を表した模式図である。
【図2】図2は、第1の実施形態に係る冷却装置を例示する模式図である。
【図3】図3は、第1の実施形態に係る冷却装置において、蒸発管の太さ及び配列を変えた例を表した模式図である。
【図4】図4は、第1の実施形態の変形例を例示する模式図である。
【図5】図5(a)は第2の実施形態に係る冷却装置の斜視図(模式図)、図5(b)は同じくその上面図(模式図)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
【0012】
図1は、コンプレッサを使用しない冷却装置の一例を表した模式図である。この冷却装置20は、電子機器の筺体19上部に取り付けられている。図1中の白抜き矢印は、エアーの流れ方向を表している。
【0013】
冷却装置10は、筺体19の内側に配置される入熱部10aと、筺体19の外側に配置される放熱部10bとを一体化した構造を有する。但し、冷却装置10の内部には、入熱部10aと放熱部10bとの間を分離する分離壁11が設けられており、筺体19の内側のエアーと外側のエアーとが混じらないようにしている。また、筺体19内には、稼動にともなって熱を発生する電子部品18が配置されている。
【0014】
冷却装置10には、2本のヒートパイプ12a,12bと、送風機14a,14bとが設けられている。ヒートパイプ12a,12bは分離壁11を挿通し、入熱部10aから放熱部10bに延びて配置されている。ヒートパイプ12a,12bの下側(入熱部10a側)には多数の吸熱用フィン13aが取り付けられており、ヒートパイプ12a,12bの上側(放熱部10b側)には多数の排熱用フィン13bが取り付けられている。送風機14aの回転によりフィン13a間に筺体19内のエアーが通流し、送風機14bの回転によりフィン13b間に筺体19外側のエアーが通流する。
【0015】
ヒートパイプ12a,12bは銅等の熱抵抗が小さい材料により形成されており、内部には熱媒体(作動液)が封入されている。筺体19内の温度が低い場合、ヒートパイプ12a,12b内に封入された熱媒体の大部分は液体の状態であり、重力により下側に配置される。
【0016】
このような構造の冷却装置10において、電子部品18の稼動により筺体19内の温度が上昇すると、送風機14aにより筺体19内の高温のエアーがフィン13a間に供給される。そして、入熱部10a側のヒートパイプ12a,12bの温度が上昇する。これにより、ヒートパイプ12a,12b内で熱媒体が気化する。このとき、熱媒体は気化にともなってヒートパイプ12a,12b及びフィン13aから気化熱に相当する熱を奪う。このため、フィン13a間を通るエアーの温度が下がり、筺体19内に低温のエアーが供給される。このエアーにより、筺体19内の電子部品18が冷却される。
【0017】
一方、ヒートパイプ12a,12b内で気化した熱媒体は、ヒートパイプ12a,12b内を上昇して放熱部10bに移動する。放熱部10bでは、送風機14bにより筺体19の外側の比較的低温のエアーがフィン13b間に供給されるため、ヒートパイプ12a,12b内の熱媒体は冷却されて液体になる。そして、液体となった熱媒体は、重力によりヒートパイプ12a,12b内を落下して入熱部10a側に戻る。このようにして、電子部品18の冷却が連続的に行われる。
【0018】
この冷却装置10では、送風機14a,14bの回転に電力を消費するが、ヒートパイプ12a,12bによる熱の搬送には電力を消費しない。また、この冷却装置10では、電力を多量に消費するコンプレッサを使用していない。このため、少ない電力で電子部品18を冷却することができる。
【0019】
しかし、この冷却装置10では、入熱部10aと放熱部10bとを隣接させて配置する必要があり、且つ入熱部10aと放熱部10bとの間を分離壁11により空間的に分離する必要がある。このため、使用可能な範囲が限定される。
【0020】
(第1の実施形態)
図2は、第1の実施形態に係る冷却装置を例示する模式図である。
【0021】
本実施形態に係る冷却装置20は、入熱部21と、放熱部31と、冷水ジャケット35とを有する。
【0022】
入熱部21は、水平に配置された貯水管(貯留管の一例)22と、貯水管22の上方に貯水管22と平行に配置された第1の蒸気管23と、垂直に配置されて貯水管22と第1の蒸気管23との間に並列接続された複数の蒸発管24とを有する。本実施形態では、蒸発管24は放熱部31からの距離に応じて複数のグループに分けられており、放熱部31から遠いグループほど蒸気管24の本数が多く且つ蒸気管24が密に配置されている。図2の例では、蒸発管24は3つのグループに分けられている。そして、放熱部31から最も遠いグループは密に配置された3本の蒸気管24からなり、放熱部31に最も近いグループは1本の蒸発管24からなり、中間のグループは若干広い間隔で配置された2本の蒸発管24からなる。
【0023】
これらの蒸発管24には伝熱板25が取り付けられており、伝熱板25は電子部品(図示せず)と熱的に接続されている。また、貯水管22の端部には、水(液相の熱媒体)を貯留するリザーバタンク26が接続されている。
【0024】
入熱部21内には、蒸発管24の途中まで水(液相の熱媒体)が注入される。何らかの原因により入熱部21内の水の量が減少すると、リザーバタンク26から貯水管22に水が供給される。
【0025】
一方、放熱部31は、貯水管22と連絡した戻り配管32と、第1の蒸気管23と連絡した第2の蒸気管33と、垂直に配置されて戻り配管32と第2の蒸気管33との間に並列接続された複数の凝縮管34とを有する。本実施形態では、図2のように、戻り配管32は、入熱部21に近い側が低くなるように傾斜して配置されている。また、凝縮管34は、入熱部21に近い側では間隔が広く、入熱部21から遠い側では間隔が狭くなるように配置されている。
【0026】
これらの戻り配管32、第2の蒸気管33及び凝縮管34は冷水ジャケット35内に配置され、冷水ジャケット35内を通流する冷水により冷却される。冷水は、注水口36aから冷水ジャケット35内に入り、排出口36bから排出される。
【0027】
蒸発管24は、熱抵抗が小さく、長さ依存性が少ないことが好ましい。この点から、本実施形態では、蒸発管24として、直径が6mm以上の銅又は銅合金パイプを使用するものとする。また、本実施形態では、凝縮管34も銅又は銅合金パイプにより形成されているものとする。貯水管22、第1の蒸気管23、第2の蒸気管33及び戻り配管32の材質は特に限定されるものではないが、熱媒体(この例では水)により腐食されない材料により形成することが好ましい。
【0028】
以下、上述の冷却装置20の動作について、図2を参照して説明する。図2中、破線の矢印は熱媒体の移動経路を表している。
【0029】
ここでは、前述したように伝熱板25は電子部品と熱的に接続されており、電子部品が稼働すると伝熱板25の温度は35℃程度になるものとする。また、第1の蒸気管23及び第2の蒸気管33内は減圧されているものとする。第1の蒸気管23及び第2の蒸気管33内を減圧することにより水(熱媒体)の沸点が下がり、蒸気管24内で水蒸気(気相の熱媒体)が発生しやすくなる。本実施形態では、常温のとき(電子部品が稼働していないとき)の第1の蒸気管23及び第2の蒸気管33内の圧力は、1.0×103Pa程度とする。
【0030】
電子部品(図示せず)の稼動により発生した熱が伝熱板25に伝達されると、蒸発管24の温度が上昇し、蒸発管24内で水(熱媒体)が蒸発する。この水の蒸発にともなって蒸発管24から気化熱に相当する分の熱が奪われ、伝熱板25が冷却される。その結果、伝熱板25に熱的に接続された電子部品も冷却される。
【0031】
蒸発管24内で蒸発した水(水蒸気)は、蒸気圧の差により、第1の蒸気管23を通って第2の蒸気管33(放熱部31)内に進入する。
【0032】
冷水ジャケット35には、例えば温度が10℃〜20℃程度の冷水が供給される。第2の蒸気管33内に進入した水蒸気は、凝縮管34を通る間に冷水に冷却されて水(液相の熱媒体)に戻る。この水は、戻り配管32を介して入熱部21の貯水管22に移動する。このようにして、電子部品の冷却が連続的に行われる。
【0033】
本実施形態の冷却装置20は、コンプレッサのように多量の電力を消費する装置を必要としないため、消費エネルギーが少ない。また、本実施形態の冷却装置20では、入熱部21と放熱部31との間の仕切りが不要であり、設置の自由度が高い。
【0034】
更に、本実施形態の冷却装置20では、冷水ジャケット35への冷水の供給以外にエネルギーを必要としない。このため、例えば本実施形態の冷却装置20を計算機室内に設置された計算機の冷却に使用した場合、計算機室内を空調する空調機が故障しても計算機内の電子部品の過剰な加熱を防止できるという利点がある。
【0035】
なお、冷水ジャケット35の排出口36bからは、注入口36aから注入された水よりも数℃〜10℃程度温度が高い水が排出される。排出口36bから排出される水は温水として利用してもよく、ラジエーター(放熱器)等に通して冷却し、再度冷水として使用してもよい。
【0036】
ところで、本実施形態では、図2のように、放熱部31から遠いほど蒸発管24を密に配置している。このため、第1の蒸気管23内では、放熱部31から遠い側ほど蒸気圧が高くなる。また、本実施形態では、入熱部21から遠いほど凝縮管34の間隔を狭くしている。このため、第2の蒸気管33内では、入熱部21から遠い側ほど蒸気圧が低くなる。従って、第1の蒸気管23から第2の蒸気管33にかけて圧力勾配が発生し、第1の蒸気管23内の蒸気が第2の蒸気管33内に移動しやすくなる。
【0037】
放熱部31から遠いほど蒸発管24の間隔を狭くする替わりに、例えば図3のように、放熱部31から遠い蒸発管24ほど直径を太くしても、同様の効果を得ることができる。要するに、放熱部31から遠いほど蒸発量が多くなるように、蒸気管24の間隔、材質及び太さなどを設定すればよい。
【0038】
本実施形態では、戻り配管32に傾斜を設けて貯水管22への水の移動をしやすくしている。しかし、戻り配管32を、貯水管22と同様に水平に配置してもよい。
【0039】
また、蒸発管24の内壁面に毛細管現象を発生させる物質(ウィック)を配置してもよい。ウィックとして、例えば蒸発管24の内面に多孔性物質や金属メッシュを配置したり、蒸発管24の内面に細かい溝を形成すると、液相の熱媒体は毛細管現象により蒸発管24の壁面に沿って上昇する。これにより、蒸発管24内における水(液相の熱媒体)の表面積が増大し、水蒸気(気相の熱媒体)の発生が活発になる。
【0040】
更に、本実施形態では凝縮管34を冷水により冷却しているが、例えば凝縮管34に放熱フィン等を取り付けて空冷としてもよい。
【0041】
更にまた、本実施形態では熱媒体として水を使用した場合について説明したが、熱媒体は使用状況(作動温度)に応じて適宜選択すればよい。例えば、熱媒体(作動液)として、フレオン22(CHClF2;作動温度−80℃〜80℃)、HFC−134a(CH2F−CF3:作動温度−25℃〜90℃)、アンモニア(NH3:作動温度−60℃〜100℃)、フレオン113(CCl2F−CClF2:作動温度0℃〜100℃)、HCFC−123(1,1−ジクロロ−2、2,2−トリフルオロエタン:作動温度−10℃〜105℃)、アセトン(C36O:作動温度0〜120℃)及びメタノール(CH4O:作動温度10℃〜130℃)などを使用することができる。
【0042】
(変形例)
図4のように、伝熱板25の温度を測定する温度センサ27と、温度センサ27の出力信号を入力して温度変化を検出する測定部28とを設けてもよい。
【0043】
蒸発管24内の水(液相の熱媒体)の量が減少して蒸発管24内で発生する蒸気の量が少なくなると、伝熱板25の温度は急激に上昇する。この温度の変化を温度センサ27及び測定部28で検出して、警報を発生させることが好ましい。また、測定部28から出力される信号に応じて、リザーバタンク26から貯水管22内に水を注入するようにしてもよい。
【0044】
(第2の実施形態)
図5(a)は第2の実施形態に係る冷却装置の斜視図(模式図)、図5(b)は同じくその上面図(模式図)である。本実施形態では、複数のブレードサーバを収納するサーバラックから排出されるエアーを冷却する冷却装置に適用した例を示している。
【0045】
図5(b)のように、筺体(サーバラック)41内には、複数のブレードサーバ42が収納されている。これらのブレードサーバ42の後方には送風機43が配置されており、これらの送風機43により筺体41の前面側から計算機室内のエアーが筺体41内に取り込まれ、ブレードサーバ42内の電子部品(例えばCPUなど)を冷却する。そして、これにより温度が上昇したエアーが、筺体41の背面から排出される。
【0046】
筺体41には、2台の冷却装置50が取り付けられている。これらの冷却装置50は、第1の実施形態の冷却装置20(図2参照)と同様に、入熱部51と、放熱部61と、冷水ジャケット70とを有している。また、入熱部51は、貯水管52と、第1の蒸気管53と、複数の蒸発管54と、リザーバタンク56とを有し、放熱部61は、第2の蒸気管63と、戻り配管62と、複数の凝縮管64とを有している。そして、入熱部51は筺体41の背面に配置され、放熱部61は筺体41の側面に配置されている。
【0047】
本実施形態の冷却装置50では、入熱部51の蒸発管54に、ブレードサーバ42から排出されるエアーとの間で熱交換をするフィン57が取り付けられている。また、冷水ジャケット70には、図示しない給水装置から冷水が供給されるようになっている。
【0048】
本実施形態の冷却装置50の動作は、ブレードサーバ42で発生した熱が送風機43により蒸発管53に伝達されることを除けば、第1の実施形態の冷却装置20と同様である。そのため、ここでは冷却装置50の動作の説明は省略する。
【0049】
本実施形態では、入熱部51と放熱部61とが筺体41の別の面に配置されており、第1の蒸気管53と第2の蒸気管63、貯水管52と戻り配管62とが90°の角度で接続されている。このように、第1の蒸気管53と第2の蒸気管63、貯水管52と戻り配管62とが直線状に接続されていなくても、冷却装置50の動作には支障がない。
【0050】
また、本実施形態では、冷水ジャケット70が筺体41の側面に配置されているため、サーバ42から排出される熱は冷水ジャケット70に直接到達しない。このため、冷水ジャケット70内を通る冷水により放熱部61内の蒸気を効率よく冷却することができる。
【0051】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0052】
(付記1)液状の熱媒体が貯留される貯留管と、
前記貯留管の上方に配置され、前記熱媒体の蒸気が通る第1の蒸気管と、
前記貯留管と前記第1の蒸気管との間に配置され、熱源から熱が伝達されて前記熱媒体の蒸気が発生する複数の蒸発管と、
前記第1の蒸気管に接続されて前記熱媒体の蒸気が通る第2の蒸気管と、
前記第2の蒸気管の下方に配置され、前記貯留管に接続された戻り配管と、
前記第2の蒸気管と前記戻り配管との間に配置され、前記熱媒体の蒸気が冷却されて液体となる凝縮管と
を有することを特徴とする冷却装置。
【0053】
(付記2)前記第2の蒸気管から遠い側ほど前記第1の蒸気管内の蒸気圧が高くなるように、前記蒸発管が配置されていることを特徴とする付記1に記載の冷却装置。
【0054】
(付記3)前記凝縮管を冷却する水が通流する冷水ジャケットを有することを特徴とする付記1又は2に記載の冷却装置。
【0055】
(付記4)複数の前記蒸発管に接続され、熱源から熱が伝達される伝熱板を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の冷却装置。
【0056】
(付記5)前記第1の蒸気管及び前記第2の蒸気管内が減圧されていることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の冷却装置。
【0057】
(付記6)前記貯水管に接続されて前記液状の熱媒体を貯留するリザーバタンクを有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の冷却装置。
【0058】
(付記7)前記伝熱管の温度を測定する温度センサを有することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の冷却装置。
【0059】
(付記8)前記第2の蒸気管から遠い側ほど前記蒸発管が密に配置されていることを特徴とする付記1に記載の冷却装置。
【0060】
(付記9)前記第2の蒸気管から遠い蒸発管ほど直径が太いことを特徴とする付記1に記載の冷却装置。
【0061】
(付記10)前記蒸発管の直径が6mm以上であることを特徴とする付記1に記載の冷却装置。
【符号の説明】
【0062】
10,20,50…冷却装置、10a,21,51…入熱部、10b,31,61…放熱部、11…分離壁、12a,12b…ヒートパイプ、13a,13b,57…フィン、14a,14b,43…送風機、18…電子部品、19…筺体、22,52…貯水管、23,33、53,63…蒸気管、24,54…蒸発管、25…伝熱板、26,56…リザーバタンク、27…温度センサ、28…測定部、32,62…戻り配管、34,64…凝縮管、35,70…冷水ジャケット、41…筺体(サーバラック)、42…ブレードサーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状の熱媒体が貯留される貯留管と、
前記貯留管の上方に配置され、前記熱媒体の蒸気が通る第1の蒸気管と、
前記貯留管と前記第1の蒸気管との間に配置され、熱源から熱が伝達されて前記熱媒体の蒸気が発生する複数の蒸発管と、
前記第1の蒸気管に接続されて前記熱媒体の蒸気が通る第2の蒸気管と、
前記第2の蒸気管の下方に配置され、前記貯留管に接続された戻り配管と、
前記第2の蒸気管と前記戻り配管との間に配置され、前記熱媒体の蒸気が冷却されて液体となる凝縮管と
を有することを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
前記第2の蒸気管から遠い側ほど前記第1の蒸気管内の蒸気圧が高くなるように、前記蒸発管が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記凝縮管を冷却する水が通流する冷水ジャケットを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。
【請求項4】
複数の前記蒸発管に接続され、熱源から熱が伝達される伝熱板を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記第1の蒸気管及び前記第2の蒸気管内が減圧されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−57902(P2012−57902A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203918(P2010−203918)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】