説明

冷却要素およびその製造方法

本発明は、特に熱的に大きく負荷される炉壁に採用される冷却要素並びにその製造方法を提案する。冷却要素は鋳銅或いは銅合金から成り、銅又は銅合金の中に鋳込まれたパイプから成る冷却材通路が内部に形成されている。冷却パイプと囲い金属との境界面における改善された材料接合およびこれに伴って高い熱伝導性を有する冷却要素を作るために、冷却材通路のパイプ外側面に電解被覆が設けられる。その場合、銅パイプを利用すると特に有利であり、パイプ外側面の被覆はニッケルメッキ浴で行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銅又は銅合金の中に鋳込まれたパイプから成る冷却材通路が内部に形成されている鋳銅或いは低く合金された銅合金から成る特に熱的に大きく負荷される炉壁に採用される冷却要素に関する。
【0002】
また本発明は、以下に述べる工程で、パイプで形成された冷却材通路が内部に設けられた、特に熱的に大きく負荷される炉壁に採用される冷却要素の製造方法に関する。即ち、
(a)全ての所望の湾曲部と分岐部とそのような流路構造物を含むパイプを製造し、
(b)鋳型の内部でパイプの周囲に特にパイプ内壁を同時冷却しながら溶融銅又 は溶融銅合金を流し込み、
(c)溶融銅を冷却する。
【0003】
この種冷却要素は一般に、炉の外被とレンガ壁との間に、通常耐火レンガの後ろをも利用するために配置され、そのため、冷却要素は炉、例えば高温冶金溶融炉の冷却系統に接続されている。該要素の表面には、例えば欧州特許出願公開第0816515号明細書に開示の如く、炉内部に面した側に補助的なリブや溝或いはハニカム状凹所が設けられる。かくして、炉の耐火ライニングとの接合を改善し、又は炉運転中に生じ冷却要素による強い冷却作用に基づいて凝固するスラグ或いは金属が、冷却要素の化学作用および腐食作用に対する防護体として付着することを保証するようにしている。該冷却要素は、通常筒形炉或いは楕円形炉の炉壁或いは天井或いは炉床の部分に冷却板の形で採用される。かかる冷却要素は同様に、銑鉄高炉、アーク炉、直接還元炉および溶融気化器でも採用される。この冷却要素は、バーナブロック、ノズル、鋳込みピット、電極クランプ、湯出し口ブロック、炉床電極或いは電極成形用金型でも採用される。
【0004】
冷却要素の場合、基本的に大きな熱排出力が求められ、この結果冷却要素の耐久性を向上し、特に動的運転中の炉運転の熱的ピーク負荷が冷却要素を損傷するのを防止できる。
【0005】
冷却材通路として鋳込みパイプを備えた冷却要素の場合、流れをできるだけ損失なしに良好に案内する他に、冷却要素の鋳物金属からパイプ内を流れる冷却液に良好に熱伝達することが求められる。この目的に応じ、上述の欧州特許出願公開第0816515号明細書は、厚肉に形成した銅パイプの周囲を液相銅で囲んだ際、該パイプの一部を溶融させることで、パイプと鋳造材料とを良好に接合することを提案する。しかしこれは、パイプと溶融物が同一材料であって、ほぼ同じ融点を有するので、製造技術的にかなりの困難を伴う。比較的低温の鋳造時、パイプがその周囲に注ぎ込まれた金属と十分に溶着しない危険がある。その結果、パイプと周囲金属との間に非常に大きな熱伝達抵抗が生ずる。逆に鋳造温度を高めると、たとえ厚肉のパイプを利用しても、パイプがところどころで溶けたり焼け切れたりし、少なくともパイプの横断面の押しつぶれが避けられない。そのように製造された複合鋳物は炉への採用に不適である。
【0006】
溶融銅の使用は、冶金学的にも大きな問題を含む。溶融銅はガス吸収の傾向がある。鋳造過程中、特に水素および酸素が害を及ぼす。溶融持続時間および場合によっては過熱温度が同様に問題となり、溶融過程毎に変化する。水素と酸素は相互に平衡し、そのため酸素含有量が多い場合、水素含有量は少なくなり、またその逆になる。固相銅への水素の可溶性は液相銅への可溶性よりもかなり小さいので、そこから、水素の可溶性が温度の低下と共にかなり減少することが推定される。溶融銅が液相から固相に遷移する際、水素の可溶性が極端に減少し、一般に、液化温度を下回る際の溶融量のステップ状の低下が起り、この低下量は、100gの溶融銅当たり約3.5mlの水素である。
【0007】
溶融物のガス吸収容量に対し、温度と圧力も重要である。パイプ表面上に酸化銅の形で酸素が存在する状態で、水素含有溶融銅を注ぎ込みことは問題がある。この問題は、その注ぎ込み時に溶融物による極端に速いパイプ加熱に基づいて空気酸素により生ずる。溶融物がその液相状態から固相状態に遷移する際の溶解量の変動に基づき、遊離した水素が酸化銅と反応して酸化銅を還元し、その結果生じた水蒸気が鋳物に気孔を発生させる。これに対して製法技術的に真空脱気で支援することが有効であるが、これは追加的経費を要する。その代わりに、酸素供給により水素・酸素バランスの酸素方向への転移を行い、これにより水素除去を行う。溶融物酸化処理に続いて、るつぼ内で溶融物の脱酸処理を行うことで、酸素含有量を的確に減少させねばならない。もっともこの経費のかかる溶融銅の2段階処理によって、鋳込み銅パイプにおける酸化銅が酸素と反応して、望ましくない水蒸気の発生がなくなり、その結果溶融物内部に気泡が生ずることがなくなる利点がある。
【0008】
鋳型内に配置された銅パイプと過熱溶融銅との接触に伴い、既述のように、銅パイプが機械的に弱まる。パイプは高い金属柱がのしかかる個所で押し潰される傾向がある。この問題を解消すべく、独国特許第726599号明細書は、鋳造中にガス或いは液体を大きな対抗圧力でパイプ内に導入することを開示している。この対抗圧力は、軟化温度でのパイプの変形抵抗にほぼ相当する。その方法を利用しても、鋳造過程中のパイプ外側面における酸化は避けられない。
【0009】
鋳込みパイプの材料選択について種々の例が米国特許第6280681号明細書に記載されている。鋼、特殊鋼又は銅から成るパイプの採用可能性および採用限界の他に、冷却要素の様式も開示している。そこでは、商品名「モネル」で市販されている材料から成るパイプを利用している。この材料は31%の銅と63%のニッケルを含む。更にこの米国特許明細書は、良好な接合を得るべく、銅パイプを利用するだけでなく、例えば70%の銅と30%のニッケルを含む例えばUNS C71500等のCu・Ni合金から成るパイプを利用することを開示する。該パイプは融点が高く、鋳造中に高い熱的負荷容量を示す利点を有し、鋳造中および後にパイプを経て冷却水を同時に導くことなく製造できる。このパイプによれば、パイプ内部への溶融銅の貫流の危険が大きく減少する。パイプ内径を確保すべく、パイプに鋳造前に砂を詰め、かくしてパイプ横断面積を維持し、パイプの弱化を防止できる。上述のCu・Ni合金とNi・Cu合金から成るパイプは、残念ながら銅パイプより熱伝導率がかなり悪く、このため後刻の冷却要素としての運転中、かなり少ない熱量しか排出できず、特に炉壁部に熱的過負荷を生じさせ得る。更にニッケルと銅の合金はかなり硬く、従って変形し難く、曲げ難い。例えば180°のような極端な湾曲部は、予め変形した曲がり管の採用のため、非常に多くの溶接継目を形成せねばならず、この結果高い製造費を度外視しても、将来における漏れ発生の危険が増大する。
【0010】
更に、上述した水蒸気発生のために気孔率を高める恐れがあり、これは鋳物の品質を悪化し、熱放出量を制限し、鋳物内の気泡が絶縁体のように作用するので、熱伝導が減少する。更に関与する金属が異なる熱膨張率を持つという欠点がある。鋳型内に埋設されたパイプに圧縮応力と引張り応力が生じ、これはパイプの形状に関係して、パイプとそれを囲む銅との間に局所的に悪い接合を生じさせ、従って、熱伝導を更に悪化させる。
【0011】
また従来、独国特許第1386645号明細書に記載の如き冷却要素も存在する。その冷却要素の場合、鋳込むべきパイプを初め鋳型内に置かず、まず銅ブロックを製造すべく溶融銅を鋳型に注ぎ込み、続いて予め作ったパイプをその溶融物の中に漬け、その際同時にパイプ内壁を冷却する。該パイプと溶融物が異なる金属から成っているとき、パイプ外側面に補助層を設置することが提案され、該補助層は、例えばメッキでパイプに着けられる第3金属から成っている。その目的のためにどんな金属が適するかは未解明である。
【0012】
本発明の課題は、特に熱的に大きく負荷される炉壁に採用される冷却要素を、冷却パイプと囲い込み金属との境界面での良好な材料接合と、これに伴う高い熱伝達性とによって特色づけられるように形成することにある。
【0013】
この課題を解決すべく、冒頭に述べた特徴を有する冷却要素において、冷却材通路のパイプ外側面に電解被覆を設けることを提案する。
【0014】
この冷却要素を製造するために適した方法を提供する課題を解決すべく、冒頭に述べた特徴を有する方法において、パイプの製造時に、少なくとも後で銅又は銅合金で周囲を囲まれるパイプ外側面の部分を電解被覆する。
【0015】
従って本発明に基づき、冷却要素の製造時に鋳込むべきパイプを、予め適当なメッキ金属層で被覆する。該金属層は、一方では熱伝達を悪化せず、むしろ改善する。即ち非常に良好な比熱伝導率を示す。他方ではメッキで着けた金属層は、パイプ外側面を鋳込み中の酸化作用に対し不動態化させ、更にパイプと囲い込み金属との接合性を、境界範囲に生ずる拡散により改善する。従って、囲い込み金属と鋳込みパイプとの直結が可能となり、熱伝達が著しく向上し、鋳込まれたパイプ体は、例えば後での工業炉における冷却要素の使用中、良好な冷却作用を促進する。
【0016】
電解被覆の最外層に生ずる拡散は、該層が注ぎ込まれた溶融銅と接触するので特に有利である。この拡散は、パイプと鋳造金属との接合を大きく改善し、これに伴い、殆ど損失のない熱伝達を生じさせる。パイプの電解被覆と囲い込み銅との境界面に薄い合金層が生ずるので、この部分の接合面は耐食性を有し、殆ど腐食しない。
【0017】
本発明に基づく冷却要素の有利な実施態様では、パイプは銅パイプ、被覆はニッケルメッキ層である。これは製法的に、パイプ外側面の被覆をニッケルメッキ浴で行うことで達成され、かくして生じる被覆の厚さは3〜12μm、好適には6〜10μmである。
【0018】
ニッケルは熱伝導率が非常に良く、更に銅に匹敵する密度と極めて近似した原子直径を持つ。ニッケルの融点は1453℃であり、銅の融点1083℃よりかなり高い。この結果、液相銅の充填時、電解ニッケル層の溶融を避けるか遅らせ得る。実験の結果、ニッケルの高い融点が、パイプのニッケルメッキ層を補助パイプのように溶融物による作用から保護することを確認した。同時に大きな熱エネルギは、ニッケルメッキ層と銅製囲い鋳物との間に拡散を生じさせ、この拡散は銅パイプと囲い鋳物との良好な接合を生じさせる。パイプと囲い材料との境界面での薄い合金層の発生により、その接合面は耐食性を有し、ここでは、特にニッケルに対する銅の完全可溶性とほぼ同じ原子直径が有利に作用する。鋳造の終了と銅の凝固後、その領域でニッケルメッキ層のニッケルは検出できない。ここでは、銅の凝固後の、約400℃での拡散過程の終了迄の長い冷却時間も影響を及ぼし、その冷却時間は鋳込んだ冷却要素の大きさに応じ4〜8時間となる。
【0019】
パイプ外側面にメッキしたニッケル層の厚さに関し、最適値は6〜10μmである。
【0020】
本発明に基づく方法の他の有利な実施態様では、パイプを所望のパイプ形状とした後で初めて被覆する。即ち、まず所望の全ての湾曲部、分岐部および類似した流路構造部を含めてパイプを製造する。その後で初めて、パイプの外側面を電解浴内でニッケルメッキする。これに反して、銅パイプを種々の成形加工前にニッケルメッキすると、ニッケル層が加熱のためにパイプの例えば湾曲部やラジアル部の範囲で変化し、この結果、後で金属鋳物との一様な接合が生じないことが明らかになった。
【0021】
本発明方法の他の実施態様では、パイプ外側面を被覆前に、特に粗いガラス粒子の吹き付けでブラスト機械加工する。メッキ処理前に酸洗い、即ち腐食処理が必要である。更に鋳込み前に被覆済みパイプの外側面を、特にアセトンによる浄化で脱脂するとよい。
【0022】
所望の形状に仕上げたパイプの、表面粗化により表面積を増大し、パイプの良好な予浄化と活性化を得るべく、まず大きなガラス粒子を吹き付ける。続いて、パイプ外側面にニッケルメッキ浴で電解被覆を行う。予め酸洗いにより活性化した表面に基づき、ニッケル層の良好な接合が起る。続いて鋳型の型マスクにパイプを組み込む際、無脂質状態の表面にすることに注意せねばならず、アセトンによるパイプの浄化が推奨できる。次いで液相銅を鋳型に注ぎ込む。表面を予め浄化したので、鋳造中のパイプ表面のあらゆる酸化を防止できる。かくして、接合悪化を防止できる。ニッケル表面の僅かな酸化も、融解時並びに拡散過程の進行時に不利に作用することがない。
【0023】
試験の結果、鋳造中および後、冷却水が通るパイプの非常に強い冷却作用により、液状状態からの急速な冷却が可能であることを確認した。通常、かかる強い冷却作用は接合品質に悪影響を与える。これに対し、メッキ済みパイプを利用する場合、実験の結果、パイプを通る水の冷却力が強くても、質的に良好な鋳物が得られることを確認した。従って、運転パラメータの変化に感応しない確実な鋳造過程と言える。
【0024】
本発明による冷却要素の他の実施態様では、パイプは銅パイプではなく、30〜70%の銅と20〜65%のニッケルの銅・ニッケル合金パイプであり、被覆は銅被覆である。それに応じて、かかる冷却要素を製造するために適した方法は、利用パイプが30〜70%銅と20〜65%ニッケルの銅・ニッケル合金パイプであり、パイプ外側面の被覆を銅メッキ浴で行うことを特徴とする。
【0025】
代表的なニッケル・銅パイプは商品名「モネル400」で市販され公知である。そのニッケル分量は63%、銅分量は31%である。このパイプは融点が高い点で優れ、従って鋳造中の冷却水の使用を省略することもできる。しかし、そのような「モネル400」製パイプの熱伝導率は銅パイプよりかなり悪く、特に銅パイプの熱伝導率の約5%に過ぎない。更に「モネル」製パイプの非常に高い強度は、パイプの製造時および特に成形時に、過剰経費と過剰コストを生じさせる。銅パイプに比べて悪い曲げ加工性は、予め作られた湾曲管の使用をしばしば必要とする。
【0026】
原理的に適した他の銅・ニッケルパイプは、66%の銅と32%のニッケルの所謂「モネル450」並びに70%の銅と30%のニッケルのUNS C71500である。しかしこれらパイプ材料でも、熱伝導率が銅よりもかなり悪い。従って、それらの材料から成るパイプは、特に僅かしか負荷されない領域でしか炉冷却に採用されない。
【0027】
このような銅とニッケルとの合金パイプでも、パイプ外側面のメッキ層の利点、詳しくは熱伝導率についての利点が認められる。
【0028】
次の表1に、全部で11個の試験片について実施した実験結果をまとめてある。比較試験片はメッキ処理なしに試験した。試験は赤外線・熱測定(サーモグラフィック解析)並びにそれに続くせん断試験を利用して行なった。
【0029】
【表1】

【0030】
最良の結果は試験片No.4とNo.5で認められ、両試験片では各々ニッケルメッキ層付き銅パイプを用い、試験片No.4の層厚さは6μm、試験片No.5の層厚さは9μmであった。ニッケル層厚さを3μmに減少した試験片No.3でも良好な接合が認められた。しかし「モネル400」製パイプを採用して並行して実施した実験の結果、パイプと囲い材料との良好な接合が認められたが、パイプ湾曲部の範囲では、実施したせん断試験が悪い結果を示した。
【0031】
次の表2は、サーモグラフィ評価によるサーモグラフィック試験の結果を示している。
【0032】
【表2】

【0033】
次の表3は、ニッケルメッキ層なし銅、ニッケルメッキ層付き銅、銅層なし「モネル400」および電解銅層付き「モネル400」の4つの材料について実施したせん断試験の結果を、せん断強さτ(N/mm2)で示している。ニッケルメッキ層付き銅パイプ並びに銅層付きモネル400パイプの採用時に特に良好な結果が認められた。
【0034】
【表3】

【0035】
表1〜3にまとめた試験結果およびせん断試験結果は、図1に示す試験片に基づいている。パイプは鋳物体内をU状に延び、鋳物体から突出した入口と出口とを備える。実験の際、外径33mm、内径21mmのパイプを各々利用し、鋳造ブロックの寸法は360mm×200mm×80mmとした。なお、パイプ寸法は、鋳造試験時に利用したパイプの壁厚が各々6mmであった。
【0036】
上述のように製造した試験片を再熱炉で加熱し、続く所定の水量および所定の圧力による冷却中に、赤外線カメラによってサーモグラフ撮影を行った。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】試験片の寸法図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅又は銅合金の中に鋳込まれたパイプから成る冷却材通路が内部に形成されている鋳銅或いは銅合金から成り、熱的に大きく負荷される炉壁に採用される冷却要素において、冷却材通路のパイプ外側面に電解被覆が設けられたことを特徴とする冷却要素。
【請求項2】
パイプが銅パイプであり、被覆がニッケルメッキ層であることを特徴とする請求項1記載の冷却要素。
【請求項3】
被覆の厚さが3〜12μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の冷却要素。
【請求項4】
パイプが30〜70%の銅と20〜65%のニッケルからなる銅・ニッケル合金パイプであり、被覆が銅被覆であることを特徴とする請求項1記載の冷却要素。
【請求項5】
(a)全ての所望の湾曲部と分岐部とそのような流路構造物を含むパイプを製造する、
(b)鋳型の内部でパイプの周囲に特にパイプ内壁を同時冷却しながら溶融銅或 いは溶融銅合金を流し込む、
(c)溶融銅を冷却する、
工程で、パイプで形成した冷却材通路が内部に設け、熱的に大きく負荷される炉壁に採用される冷却要素の製造方法において、パイプの製造時に、少なくとも後で銅或いは銅合金で周囲を囲まれるパイプ外側面の部分を電解被覆することを特徴とする製造方法。
【請求項6】
パイプを所望のパイプ形状の製造後に初めて被覆することを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項7】
パイプ外側面を、被覆前にブラスト機械加工することを特徴とする請求項5又は6記載の方法。
【請求項8】
被覆済みパイプ外側面を、パイプの鋳込み前に脱脂することを特徴とする請求項5から7の1つに記載の方法。
【請求項9】
銅パイプを利用し、パイプ外側面の被覆をニッケルメッキ浴で行うことを特徴とする請求項5から8の1つに記載の方法。
【請求項10】
メッキ層の厚さが3〜12μmであることを特徴とする請求項5から9の1つに記載の方法。
【請求項11】
30〜70%の銅と、20〜65%のニッケルとの銅・ニッケル合金パイプを利用し、該パイプ外側面の被覆を銅メッキ浴で行うことを特徴とする請求項5から8の1つに記載の方法。
【請求項12】
銅・ニッケル合金のパイプが、31%の銅と63%のニッケルを含むことを特徴とする請求項11記載の方法。


【図1】
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【公表番号】特表2006−510866(P2006−510866A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561029(P2004−561029)
【出願日】平成15年12月8日(2003.12.8)
【国際出願番号】PCT/DE2003/004030
【国際公開番号】WO2004/057256
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(505228899)フント ウント ヴェーバー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】